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JP2005328008A - 半導体ウェーハの熱処理用縦型ボート及び熱処理方法 - Google Patents

半導体ウェーハの熱処理用縦型ボート及び熱処理方法 Download PDF

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JP2005328008A JP2004146968A JP2004146968A JP2005328008A JP 2005328008 A JP2005328008 A JP 2005328008A JP 2004146968 A JP2004146968 A JP 2004146968A JP 2004146968 A JP2004146968 A JP 2004146968A JP 2005328008 A JP2005328008 A JP 2005328008A
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Takeshi Kobayashi
小林武史
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

【課題】ウェーハのスリップの発生を全体的に低減することができるとともに、限られた長さのボートに最大限多くのウェーハを載置して熱処理することができる半導体ウェーハの熱処理用縦型ボートを提供する。
【解決手段】天板2と、底板3と、該天板と底板の間に固定された支柱4とを有し、該支柱に複数のウエーハ載置部5が形成され、各ウエーハ載置部で半導体ウェーハの周辺部を支持する熱処理用縦型ボートにおいて、前記ウエーハ載置部の間隔dが前記支柱の下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くなるように形成されているものであることを特徴とする熱処理用縦型ボート1。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェーハの熱処理用縦型ボートに関し、特にシリコンウェーハを熱処理する際に好適なボート及びそのボートを使用した熱処理方法に関する。
シリコン単結晶などの半導体インゴットから切り出したウェーハを用いてデバイスを作製する場合、ウェーハの加工プロセスから素子の形成プロセスまで多数の工程が介在する。それらの工程のひとつに熱処理工程がある。この熱処理工程は、ウェーハの表層における無欠陥層の形成、ゲッタリング、結晶化、酸化膜形成、不純物拡散などを目的として行われる重要なプロセスである。
近年、半導体ウェーハの大口径化が進んでおり、現在は直径300mmのシリコンウエーハが量産され、今後は直径300mmを越えるウェーハが量産されることも予想される。
200mm以上の大口径のウェーハを熱処理する場合、一般的に縦型の熱処理炉に多数のウェーハを水平にセットするために縦型のボート(熱処理用縦型ボート)が用いられる。
図3(A)は、一般的な熱処理用縦型ボートの概略を示している。このボート11は、天板12と底板13との間に4本の支柱14が固定されており、各支柱14には多数の溝15が等間隔で形成されている。溝の間隔は熱処理するウェーハの直径により異なるが、直径200mm以上のシリコンウェーハを熱処理するボートでは、一般的には6〜15mmの範囲で一定の間隔で各支柱に溝が形成される。そして、これらの溝の間にウエーハの周辺部を載置するためのウエーハ載置部が形成されることになる。
なお、ボートの材質は、シリコンウェーハの汚染を防ぐため、石英、炭化珪素、シリコンなどが用いられる。
このような熱処理用縦型ボート11を用いてウェーハWを熱処理する際には、ボックス等に収容されたウェーハWが、例えば図4(A)(B)に示したようなウエーハ保持手段31を備えた移載機構によりボート11に運ばれ、ウェーハWの周辺部が各溝15に挿入される。そして、図3(B)に示されるように、各ウエーハ載置部でウェーハWの裏面(下面)側の周辺部が支持されることになる。
そしてボート11に載置されたウェーハWは、図5に示されるような熱処理炉20内において、反応室22の周囲に設けられたヒータ24によって加熱される。熱処理中は、反応室22にはガス導入管26を介してガスが導入され、上方から下方に向かって流れてガス排気管28から外部に排出される。なお、使用するガスは熱処理の目的によって異なるが、主としてH、N、O、Ar等が用いられる。また、不純物拡散を行う場合には、これらのガスを不純物化合物ガスのキャリアガスとしても使用する。
ところで、例えば直径300mmのシリコンウェーハでは、その厚さは標準で約775μmと非常に薄く、その熱容量は小さい。そのため、このような縦型ボート11に載置されたウェーハWがヒータ24によって加熱された炉へ出し入れされると、急激な温度変化がウェーハWに加わりスリップ(すべり転位)が発生し、製品の歩留まりを低下させることがあった。そのようなスリップは、ボート11の上下両端部近くに載置されたウェーハに生じ易い。
特に直径300mm以上にもなるシリコンウエーハの場合、重量も大きくなり、ウェーハの支持位置に荷重が集中する自重応力によってスリップの発生が顕著になる。そこで、自重応力を低減してスリップの発生を防ぐため、ウェーハを支持する手段として、図6(A)(B)に示したようなリング状または円弧状の補助治具(サセプタ)51を用いることが提案されている(特許文献1参照)。
しかし、このような補助治具を用いるとコストが高くなるほか、補助治具を用いた場合でも、ウエーハの間隔が狭いとスリップが発生し易いという問題がある。
また、製品となるウェーハにスリップが発生するのを防ぐため、縦型ボート11の上下にいわゆるダミーウェーハを載置する方法がある。
しかし、ダミーウェーハも製品ウェーハと同じ材料からなり、同一の形状、寸法であるため、製品ウェーハと同様に熱容量が小さく、スリップが発生し易い。従って、製品ウェーハに温度変化の影響が及ばないようにするには、多数(例えば10枚以上)のダミーウェーハをボートの上下両端部に載置する必要があり、そのため製品ウェーハは一回の熱処理枚数が大きく制限され、生産性が低下するという問題がある。
そこでダミーウェーハの厚さを厚くすることで熱容量を大きくして、急激な温度変化が製品ウェーハに影響するのを抑制するため、ボートの上下両端部に向かって溝の幅を厚くしたボートが提案されている(特許文献2参照)。このようなボートであれば、上下両端部に近いほど、熱容量が大きい、より厚いダミーウェーハを載置することができ、製品ウェーハのスリップの発生が抑制されるというものである。
しかし上下両端において、厚みのある専用のダミーウエーハを用意する必要があるので、コストが高くなるほか、製品ウエーハを載置する領域が狭くなり、1バッチで処理できる製品ウエーハの枚数が少なくなるという問題がある。また、製品より厚いダミーウェーハはハンドリング上も問題である。
また、より多くの製品ウェーハを熱処理するため、ダミーウェーハを載置する上下の溝(ウエーハ載置部)の間隔を狭めたボートが提案されている(特許文献3参照)。このようなボートであれば、ボートの高さを低くしても製品ウェーハのスループットを維持することができ、また、製品ウェーハを支持するウエーハ載置部の間隔を広げることでスリップの発生が抑制されるというものである。
しかし、このようなダミーウエーハを載置する領域でウエーハ載置部の間隔を狭めたボートでは、より多くのダミーウエーハが必要となり、やはりコストが高くなる。
また、縦型炉で熱処理を行う場合、後述するように特に下方のウエーハにスリップが発生し易いため、上記のようなボートを用いても、ダミーウエーハだけでなく、下方の製品ウエーハにスリップが発生し易いという問題がある。
特開平6−260438号公報 特開平8−316158号公報 特許第3115164号公報
本発明者がスリップの発生原因について詳しく調べたところ、縦型炉でウェーハを熱処理する場合、ウェーハはボートの上下両端部の領域でスリップが発生するが、特に下部の端部で顕著であること、及びウェーハ全体として上方から下方に向かってスリップが発生し易い傾向があることが分かった。この原因は、熱処理炉の構造に関係すると思われる。
特に縦型炉では、炉内の特に上部の方が温度が高くなり易く、温度分布が上方から下方に向かって低くなる特性がある。そのため、炉内の温度を均一にするため、ヒータのパワーを下部の方で大きくする必要があり、ウェーハの面内温度分布が悪くなり易い。また、特にウェーハを炉内に搬入した直後、若しくは取り出す直前などでは、熱の温度調整がすぐに追従できないため、ウェーハに加わる面内温度差は下方のウェーハほど大きくなり、スリップが発生し易いと考えられる。
そこで、製品ウェーハ全体のスリップの発生を防ぐため、ウエーハ載置部の間隔を全体的に広げ、ウェーハの面内温度分布を均一にすることが考えられる。
しかし、実際に製品ウェーハを熱処理する際は、スリップ発生を低減して製品ウェーハの歩留まりを向上させることのほか、一回の熱処理で製品ウェーハを熱処理炉に最大限の枚数を投入して生産性をできるだけ高める必要がある。例えば全体的にウェーハの間隔を広げると、スリップの発生を抑制することができるが、熱処理炉に投入できるウェーハの枚数が少なくなる。一方、熱処理装置の高さ制限からボートの長さ(高さ)も制限されるので、ウエーハ載置部の間隔を広げるためにボートを長くすることもできない。
そこで本発明は、ウェーハのスリップの発生を全体的に低減することができるとともに、限られた長さのボートに最大限多くのウェーハを載置して熱処理することができる半導体ウェーハの熱処理用縦型ボートを提供することを主な目的とする。
本発明によれば、天板と、底板と、該天板と底板の間に固定された支柱とを有し、該支柱に複数のウエーハ載置部が形成され、各ウエーハ載置部で半導体ウェーハの周辺部を支持する熱処理用縦型ボートにおいて、前記ウエーハ載置部の間隔が前記支柱の下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くなるように形成されているものであることを特徴とする熱処理用縦型ボートが提供される(請求項1)。
スリップはボートの下部に載置されたウェーハの方がより発生しやすく、上部ほど発生し難くなる。従って、各ウエーハ載置部の間隔が、支柱の下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くなる縦型ボートとすれば、ウエーハ載置部の間隔が広い下方では熱処理ガスの廻り込みが良くなり、ウェーハ中心部と周辺部との温度差が少なくなるのでスリップの発生を効果的に防止することができる。また、スリップが発生し難い上方に近いほどウエーハ載置部の間隔が小さくなるため、多数のウェーハを載置することができる。従って、全体としてスリップの発生を防ぐ上、1バッチあたりの処理枚数を増やすことができるので、生産性を大幅に向上させることができるボートとなる。
そして、前記各ウエーハ載置部の間隔が、前記支柱の下方から上方に向けて段階的に狭くなる場合において、各段の等間隔となるウエーハ載置部の数が最少5枚の半導体ウェーハを支持する数となるように前記ウエーハ載置部が形成され(請求項2)、また、各段の等間隔となるウエーハ載置部の数が5の倍数となるように前記ウエーハ載置部が形成されているものであることが好ましい(請求項3)。
すなわち、各段の等間隔のウエーハ載置部を、各支柱に5個以上で、5個単位、例えば15個形成したボートとすれば、移載ロボット等による移載作業が容易なものとなる。
また、前記各ウエーハ載置部の間隔が、6mm〜15mmの範囲内にあることが好ましい(請求項4)。
各ウエーハ載置部の間隔を上記範囲で設定すれば、ウェーハの移載を容易に行うことができるほか、ボート全体でウエーハ載置部を多数形成でき、また、各ウエーハ載置部間でガスのまわり込みを十分確保できるものとなる。
さらに本発明によれば、半導体ウェーハを熱処理する方法であって、前記熱処理用縦型ボートを用い、該ボートで支持した半導体ウェーハを、1000℃〜1300℃で熱処理することを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方法が提供される(請求項5)。
シリコンウェーハ等は特に1000℃〜1300℃といった高温で熱処理される場合が多く、また、そのような高い温度範囲でスリップが発生し易い。そこで、本発明の熱処理用縦型ボートを用いて熱処理することにより、スリップを発生させることなく、生産性を向上させることができる。
前記半導体ウェーハとして、直径300mm以上のシリコンウェーハを熱処理することが好ましい(請求項6)。
直径300mm以上のシリコンウェーハでは、大面積であるので、面内温度が不均一になり易く、また支持箇所に荷重が集中して特にスリップが発生し易いが、本発明に係る熱処理用縦型ボートを用いることにより、多数のウエーハをスリップの発生を効果的に抑えて熱処理することができる。従って、直径300mm以上のシリコンウェーハの熱処理に特に有効となる。
本願発明によれば、熱処理用縦型ボートにおいてウェーハを支持する各ウエーハ載置部の間隔が、支柱の下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くなるようにウエーハ載置部が形成されているボートが提供される。このようなボートを用いれば、シリコンウェーハ等の熱処理の際、ウェーハのスリップの発生を全体的に低減することができる上、限られた長さのボートに最大限多くのウェーハを載置して熱処理することができる。従って、1バッチあたりの処理枚数が増え、生産性を大幅に向上させることができる。
以下、好適な態様として、シリコンウェーハの熱処理の際に使用する本発明に係る熱処理用縦型ボートについて添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明に係る熱処理用縦型ボートの一例を示している。また、図2は、ボート1で支持されたウエーハWを熱処理炉20内で熱処理する様子を示している。
このボート1は、天板2と、底板3と、天板2と底板3の間に固定された4本の支柱4とを有し、各支柱4には多数の溝6を形成することにより、ウェーハの周辺部を支持するための複数のウエーハ載置部5が形成されている。そして、この熱処理用縦型ボート1は、各ウエーハ載置部5の間隔dが支柱4の下方から上方に向けて段階的に、具体的には4段階(S4〜S1)に分けて狭くなるようにウエーハ載置部が形成されている。なお、各段階S4〜S1のそれぞれでは、ウエーハ載置部5は等間隔で形成されている。
ウエーハ載置部の間隔が最も広い下方の段S4は、ダミーウェーハを載置する領域D2と製品ウェーハを載置する領域P4から構成されている。そして、S4から上方に向かって、S3、S2、S1の順でウエーハ載置部の間隔dが段階的に狭くなっており、中間の段S3、S2はともに製品ウエーハを載置する領域P3、P2であり、最上段S1は、ダミーウェーハを載置する領域D1と製品ウェーハを載置する領域P1から構成されている。
なお、最上部のD1領域ではP1領域のウエーハ載置部の間隔よりも狭く、また、最下部のD2領域ではP4領域のウエーハ載置部の間隔よりも広くなるようにそれぞれウエーハ載置部5を形成しても良い。ただし、ダミーウェーハは、通常、製品ウェーハとほぼ同等の厚さのものが用いられ、各ダミーウェーハ領域D1、D2では、上下両端側の製品ウェーハ領域P1、P4の各ウエーハ載置部の間隔とそれぞれ同じ間隔に設定することが好ましい。
このようにダミーウェーハの領域D1、D2も含めて下方のウエーハ載置部5の間隔dを広くすることにより、上方におけるウェーハの仕込み枚数を増加させることができ、下方ではウエーハ載置部の間隔が広いのでスリップの発生が抑制される。
また、下方のダミーウエーハのスリップ発生も抑制され、繰り返し使用されるダミーウェーハの寿命を延ばすことができるし、使用するダミーウェーハの数を少なくすることができる。
なお、ボートの上方ほどウエーハにスリップが発生し難いので、D1領域ではD2領域よりもウエーハ載置部の数をより少なくすることもできる。
各段S1〜S4におけるウエーハ載置部の間隔の具体的な長さは、熱処理温度、ウェーハの移載機構等を考慮して適宜設定すれば良いが、各ウエーハ載置部5の間隔は6mm〜15mmの範囲内とすることが好ましい。
ウエーハ載置部の間隔を6mm未満とするとウェーハのボート1への移載が難しくなるおそれがあるほか、ガスのまわり込みが悪くなり、上方の段でもウエーハにスリップが発生し易くなるおそれがある。
一方、ウエーハ載置部の間隔を15mmとすれば、最下段のウェーハでもガスがまわり込み易くなりスリップの発生を効果的に防ぐことができる。この場合、15mmよりも広くすることが可能であるが、仕込めるウェーハの数がその分減少し、生産性が低下する。また、ボート全体でウエーハ載置部が等間隔に形成された従来のボートと比べても、15mm間隔であれば同程度の間隔であるので、全体として載置できるウェーハの枚数を増加させることができる。
従って、例えば、ウエーハ載置部5の間隔が最も狭い最上部の段S1では6mm以上、最も広い最下部の段S4では15mm以下にそれぞれウエーハ載置部の間隔を設定すれば、ウェーハを移載しやすく、また、全体として従来のボートより多数のウェーハを支持することができ、さらに、各ウェーハの熱応力分布を均一に保ってスリップの発生を効果的に防止することができる。なお、直径300mmのシリコンウエーハの熱処理に使用するボートであれば、ウエーハ載置部の間隔の上限を9.6mmとすることにより、生産性を向上させるとともに、スリップ発生を効果的に抑制することができる。
また、ウエーハ載置部5が等間隔となる段の数や、各段におけるウエーハ載置部5の数は、ボート全体の長さ、溝ピッチ、移載機構等を考慮して適宜設定すれば良い。ただし、移載ロボットによってウェーハを自動的に移載する場合、段ごとにウエーハ載置部の間隔の設定を変える必要があり、あまりに多くの段階に分けると、ロボットの制御が困難となったり、移載作業の時間が長くなるおそれがある。従って、各段では、最少5枚の半導体ウェーハを支持する数となるようにウエーハ載置部5を形成することが好ましい。
また、例えばシリコンウェーハを収容するボックスとして一般的に25枚入りのものが使用されており、ウェーハの移載は一回に5枚単位とすると移載し易いので、各段の等間隔となるウエーハ載置部5の数が5の倍数となるようにウエーハ載置部5が形成されていることが好ましい。
従って、各段において5枚以上、5枚周期、すなわち5枚、10枚、15枚、あるいは20枚のウェーハを支持できるようにウエーハ載置部5が等間隔で形成されていれば、段数は少なく、移載ロボットのウエーハ載置部の間隔の設定も少なくて済む。また、ウェーハを一回5枚単位で移載できるため、移載作業を効率的に行うことができ、スループットを向上させることができる。
もちろん、各段におけるウエーハ載置部5の数、すなわち載置できるウェーハの枚数を多くすれば、制御も簡単で、スループットがより向上する場合もあるが、その分、スリップに対する細かな制御や、仕込み量の増加が計れないので、25枚以下とすることが好ましい。
なお、上記のボート1では、各ウエーハ載置部の間隔が支柱4の下方から上方に向けて段階的に狭くなっているが、本発明に係る熱処理用縦型ボートは、各ウエーハ載置部の間隔が、支柱の下方から上方に向けて徐々に、すなわち1つずつ狭くなるものとしても良い。 また、ボート1の一部ではウエーハ載置部の間隔を下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くし、他の部分では一定となるようにしてもよい。例えば、ボート1の下端部から3分の2の高さまでの領域ではウエーハ載置部の間隔が段階的に又は徐々に狭くなり、上部3分の1の領域では一定の狭い間隔となるようにすることも可能である。
ただし、1つずつウエーハ載置部の間隔を変化するようにウエーハ載置部を形成させるとなると、ボートの製造コストが上昇したり、移載ロボットもウェーハを1枚ずつ異なる間隔で移載する必要が生じることになる。従って、製造や移載の容易性の観点から、ウエーハ載置部の間隔は下方から上方に向けて段階的に狭くなるものがより好ましい。
このような本発明に係る熱処理用縦型ボート1は、直径が200mm以上、特に300mm以上の大口径のシリコンウェーハを熱処理する場合に特に好適に使用することができる。直径が300mm以上にもなる大口径のシリコンウェーハは支持位置に荷重が集中し、特に1000℃以上で熱処理を行うとスリップの発生が顕著になる。そこで、本発明に係る熱処理用縦型ボート1を用いれば、特にスリップが発生し易い下方ではウエーハ載置部の間隔が広いため、熱処理ガスのまわり込みが良く、ウェーハ中心部と周辺部との温度差を少なくしてスリップの発生を効果的に防止することができる。一方、スリップが発生し難い上方ではウエーハ載置部の間隔が狭くなっているので、1バッチで熱処理できるウェーハの枚数が多くなる。
なお、熱処理温度は目的によるが、1000℃以上でスリップが発生し易く、1300℃以上にもなると、スリップだけでなく、汚染も生じ易くなる。
従って、図2に示したような縦型炉20でシリコンウェーハを1000℃〜1300℃で熱処理する場合、特に直径300mm以上の大口径のシリコンウェーハを1100〜1200℃で熱処理する場合に、本発明の熱処理用縦型ボートを用いてウエーハを支持することで、ウェーハのスリップと汚染の発生を防いで、全体としてより多くのウェーハを熱処理することができる。従って、歩留りと生産性をともに向上させることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例について説明する。
(実施例1、比較例1)
直径300mm、厚さ775μmの規格のシリコンウェーハを1200℃で熱処理するためのボートとして、図1のボート1のように、各支柱の下方から上方に向けてウエーハ載置部の間隔が7.2mm〜9.6mmの範囲で4段階に分けて段階的に狭くなるようにウエーハ載置部を形成した熱処理用縦型ボート(実施例1)を用意した。
一方、上から下までウエーハ載置部が等間隔(間隔:9.6mm)で形成されたボート(比較例1)も用意した。
なお、材質は各ボートともSiCとした。各ボートの製品ウェーハを載置する各領域におけるウエーハ載置部の間隔、支持枚数等は表1の通りである。
Figure 2005328008
製品ウェーハを載置する領域は熱処理炉の温度特性から、各ボートの720mmの範囲に限られ、例えば実施例1のボートでは、P1〜P4までの領域が製品ウエーハを載置する領域である。
なお、両ボートとも製品ウエーハ以外にダミーウェーハが上下両端側に各10枚載置できるようにウエーハ載置部を形成した。比較例1のボートでは、ダミーウエーハ領域のウエーハ載置部の間隔は上下とも9.6mmとしたが、実施例1のボートでは、最下部のダミーウエーハ領域のウエーハ載置部の間隔はP4領域と同じ9.6mm、最上部のダミーウエーハ領域のウエーハ載置部の間隔はP1領域と同じ7.2mmとした。
これらのボートをそれぞれ用い、各ウエーハ載置部でシリコンウェーハ(上下各10枚はダミーウェーハ)の周辺部を支持して熱処理を行った。
熱処理条件は、アルゴン雰囲気とし、炉入れ温度と炉出し温度はともに700℃とし、1200℃で1時間の熱処理を行った。
熱処理後、炉からウェーハを取り出して、上下両側のダミーウェーハ各10枚を除いた製品ウェーハを全数目視、及びX線トポグラフィーで抜き取り確認した。その結果、両ボートともウエーハにスリップの発生は認められなかった。
しかし、1回の熱処理での製品ウェーハの枚数は、比較例1のボートでは75枚だったのに対し、実施例1のボートでは90枚の製品ウェーハを熱処理することができ、生産性を20%アップすることができることが分かった。
(実施例2、比較例2)
下記の表2に示したように、各領域のウエーハ載置部の間隔及び熱処理温度が異なる以外は実施例1と同様の熱処理用縦型ボート(実施例2)を用意した(熱処理温度が低い分、全体としてウエーハ載置部の間隔を狭くしたもの)。
一方、上から下までウエーハ載置部が等間隔(間隔:8.0mm)で形成されたボート(比較例2)も用意した。
Figure 2005328008
これらのボートをぞれぞれ用い、各ウエーハ載置部でシリコンウェーハ(上下各10枚はダミーウェーハ)の周辺部を支持して同様の熱処理を行った。
熱処理条件は、アルゴン雰囲気とし、炉入れ温度と炉出し温度はともに700℃とし、1100℃で4時間の熱処理を行った。
実施例1と同様に、熱処理後、炉からウェーハを取り出して、上下両側のダミーウェーハ各10枚を除いた製品ウェーハを全数目視、及びX線トポグラフィーで抜き取り確認した結果、両ボートともウエーハにスリップの発生は認められなかった。
しかし、1回の熱処理での製品ウェーハの枚数は、比較例2では90枚だったのに対し、実施例1のボートでは111枚の製品ウェーハを熱処理することができ、生産性を約23%アップすることができることが分かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
上記実施形態では4本の支柱を有する熱処理用縦型ボートについて説明したが、支柱の形状や数はこれに限定されない。例えば、図7に示したように1本の円筒状の支柱に対して横溝41を切ってリング状のウエーハ載置部42を形成する縦型ボート40において、各ウエーハ載置部42の間隔が下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くなるようにとしても良い。
本発明に係る熱処理用縦型ボートの一例を示す概略図である。 熱処理炉内の本発明に係る熱処理用縦型ボートを示す概略図である。 従来の熱処理用縦型ボートの一例を示す概略図である。 (A)正面図 (B)横方向断面図 ウェーハを保持した移載機構の一例を示す部分概略図である。 (A)側面図 (B)平面図 縦型熱処理炉の一例を示す概略図である。 リング状のサセプタの一例を示す図である。 (A)平面図 (B)断面図 リング状のウエーハ載置部が形成された熱処理用縦型ボートの一例を示す概略図である。
符号の説明
1…熱処理用縦型ボート、 2…天板、 3…底板、 4…支柱、
5…ウエーハ載置部、 6…溝、 20…熱処理炉、
31…ウェーハ保持手段(移載機構)、 d…ウエーハ載置部の間隔、
51…補助治具(移載機構)、 D1、D2…ダミーウェーハ領域、
P1〜P4…製品ウェーハ領域、 S1〜S4…ウエーハ載置部が等間隔となる段、
W…ウェーハ。

Claims (6)

  1. 天板と、底板と、該天板と底板の間に固定された支柱とを有し、該支柱に複数のウエーハ載置部が形成され、各ウエーハ載置部で半導体ウェーハの周辺部を支持する熱処理用縦型ボートにおいて、前記ウエーハ載置部の間隔が前記支柱の下方から上方に向けて段階的に又は徐々に狭くなるように形成されているものであることを特徴とする熱処理用縦型ボート。
  2. 前記各ウエーハ載置部の間隔が、前記支柱の下方から上方に向けて段階的に狭くなる場合において、各段の等間隔となるウエーハ載置部の数が最少5枚の半導体ウェーハを支持する数となるように前記ウエーハ載置部が形成されているものであることを特徴とする請求項1に記載の熱処理用縦型ボート。
  3. 前記各ウエーハ載置部の間隔が、前記支柱の下方から上方に向けて段階的に狭くなる場合において、各段の等間隔となるウエーハ載置部の数が5の倍数となるように前記ウエーハ載置部が形成されているものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱処理用縦型ボート。
  4. 前記各ウエーハ載置部の間隔が、6mm〜15mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の熱処理用縦型ボート。
  5. 半導体ウェーハを熱処理する方法であって、前記請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の熱処理用縦型ボートを用い、該ボートで支持した半導体ウェーハを、1000℃〜1300℃で熱処理することを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方法。
  6. 前記半導体ウェーハとして、直径300mm以上のシリコンウェーハを熱処理することを特徴とする請求項5に記載の半導体ウェーハの熱処理方法。
JP2004146968A 2004-05-17 2004-05-17 半導体ウェーハの熱処理用縦型ボート及び熱処理方法 Pending JP2005328008A (ja)

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