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JP2005309215A - 感光性重合体組成物及びそれを用いたレリ−フパターンの製造法、電子部品。 - Google Patents

感光性重合体組成物及びそれを用いたレリ−フパターンの製造法、電子部品。 Download PDF

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JP2005309215A
JP2005309215A JP2004128212A JP2004128212A JP2005309215A JP 2005309215 A JP2005309215 A JP 2005309215A JP 2004128212 A JP2004128212 A JP 2004128212A JP 2004128212 A JP2004128212 A JP 2004128212A JP 2005309215 A JP2005309215 A JP 2005309215A
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JP
Japan
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polymer composition
photosensitive polymer
polyimide
compound
relief pattern
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Application number
JP2004128212A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Yamazaki
範幸 山崎
Yuichi Kanetani
雄一 金谷
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HD MicroSystems Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】 金属塩の生成を抑制し、金属層の防錆効果、イオンマイグレーション防止効果、基板との接着性向上等を示す感光性重合体組成物及びそれを用いたレリ−フパタ−ンの製造法、電子部品を提供する。
【解決手段】 (a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミド、(b)光により酸を発生する化合物、及び(c)環状化合物を含有してなる感光性重合体組成物。前記感光性重合体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、現像する工程、加熱処理する工程を含むレリ−フパターンの製造法及び電子部品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、接着性、耐湿性、耐マイグレーション性に優れた半導体素子の表面コート膜等の保護膜や薄膜多層配線基板の層間絶縁膜等の材料として好適な感光性ポリイミドを用いた感光性重合体組成物及びそれを用いたレリ−フパターンの製造法、電子部品に関する。
ポリイミドは耐熱性及び機械特性に優れ、また、膜形成が容易であり、表面を平坦化できる等の利点から、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜として広く使用されている。
ポリイミドを表面保護膜又は層間絶縁膜として使用する場合、スルーホール等の形成工程は、主にポジ型のホトレジストを用いるエッチングプロセスによって行われている。しかし、工程にはホトレジストの塗布や剥離が含まれ、煩雑であるという問題がある。そこで作業工程の合理化を目的に感光性を兼ね備えた耐熱性材料の検討がなされてきた。
感光性ポリイミド組成物に関しては、1.エステル結合により感光基を導入したポリイミド前駆体組成物(特許文献1(特公昭52−30207号公報)等)、2.ポリアミド酸に化学線により2量化または重合可能な炭素−炭素二重結合及びアミノ基と芳香族ビスアジドを含む化合物を添加した組成物(特許文献2(特公平3−36861号公報)等)が知られている。
感光性ポリイミド組成物の使用に際しては、通常、溶液状態で基板上に塗布後、乾燥し、マスクを介して活性光線を照射し、露光部を現像液で除去し、パターンを形成する。
上記1,2の組成物は光照射で生成するラジカル活性種による架橋反応を利用したネガ型であり、現像に有機溶剤を使用する。しかし、これら架橋系パターン形成材料はパターン形成に要する照射量が多い、架橋剤を含有するため暗反応による分子量の増大が起こり、保存時の組成物の粘度変化が大きく、保存安定性が低いなどの問題がある。また、近年、環境問題の点で有機溶剤から水系現像液の要望も強まっている。
一方、パワーダイオード、IC、LSI、などの半導体素子にはシリコンウエハ、セラミックスなどの無機基板上にアルミニウム、クロムなどの金属層または金属配線が設けられ、その金属層の上から有機高分子膜でコーティングを行い、パッシベーション膜、層間絶縁膜、アルファ線防止膜などの保護膜として用いられている。その有機高分子膜としては、接着性、耐湿性、耐薬品性、耐熱性、に優れたポリイミド系高分子膜が多く使用されている。このようにポリイミド系高分子膜を用いることにより、酸化シリコン、窒化シリコンなどの無機材料を用いるものに比べて簡便なプロセスで優れた半導体素子を得ることができる。
しかしながら近年、高集積化した半導体素子を作製するために、銅または銅合金が金属層もしくは金属配線として使用されるようになってきたが、ポリイミド系高分子膜は、カルボキシル基を含むため、高分子膜の加熱硬化の際にカルボキシル基が銅や銅合金と反応して、銅や銅合金を腐食したり、マイグレーションを起こし、配線の断線、ショート、絶縁性の低下、接着性の低下等の不具合を引き起こすという問題がある。カルボキシル基にエステル結合もしくは塩結合で感光基を付与させた感光性ポリイミド系高分子膜でも腐食、マイグレーション抑制効果は十分ではない。
上記問題点を解決する試みとして、特許文献3(特開昭60−157286号公報)、特許文献4(特開平1−174439号公報)には、銅基板表面上にシランカップリングの被膜を形成した上に、ポリイミド系樹脂被膜を形成する方法が示されているが、シランカップリング剤が添加されたポリアミド酸ワニスは吸湿によって保存安定性が低下する、という問題があった。特許文献5(特開平2−228359号公報)には、銅基板表面上にポリアミド酸にベンゾトリアゾ−ル、1,2,4-ベンゾトリアゾ−ル、及びこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種の化合物を添加することによりポリアミド酸の腐食性を抑制する方法が示されているが、350℃以上のポストベーク処理後、ベンゾトリアゾ−ル化合物が分解してしまうため、銅基板とポリイミドとの密着性が低下するという問題があった。
特公昭52−30207号公報 特公平3−36861号公報 特開昭60−157286号公報 特開平1−174439号公報 特開平2−228359号公報
本発明は前記した従来技術の問題点を克服するものであり、銅配線上にポリイミド系化合物を塗布した場合でも、腐食、マイグレーションを抑制し、保存安定性に優れた、感光性重合体組成物及びそれを用いたレリ−フパターンの製造法、電子部品を提供する。
本発明は、銅配線上にポリイミド系化合物を塗布した場合、加熱硬化の際にカルボキシル基が銅や銅合金と反応して、カルボキシル銅(銅塩)が生成され、銅の腐食やマイグレーションを引き起こすが、環状化合物、好ましくは環状エーテル、環状アミン化合物、環状チオエーテルは、金属イオンを捕捉、錯体を形成することにより、金属塩の生成が抑制され、金属層の防錆効果、イオンマイグレーション防止効果、コーティング膜物性の安定化、銅基板とポリイミド系コーティング膜との接着性向上、半導体素子等の信頼性向上という有益な効果を発生するという知見を得てなされたものである。
(1)本発明は、(a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミド、(b)光により酸を発生する化合物、及び(c)環状化合物を含有してなる感光性重合体組成物である。
(2)また本発明は、(a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミドが、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体である前記(1)に記載の感光性重合体組成物である。
Figure 2005309215

(一般式(I)中、R1は4価の有機基を示し、R2は2価の有機基を表す)
(3)また本発明は、(a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミドが、一般式(II)で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体である前記(1)に記載の感光性重合体組成物である。
Figure 2005309215
(式中、R1は4価の有機基を示し、R3はカルボキシル基又はフェノール性水酸基を有する2価の有機基を示し、R4は各々独立に1価の有機基を表す)
(4)また本発明は、(c)環状化合物が、環状エーテル、環状アミン、環状チオエーテルである前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の感光性重合体組成物である。
(5)また本発明は、前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の感光性重合体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する行程、露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像する工程及び加熱処理する工程を含むレリ−フパタ−ンの製造法である。
(6)さらに本発明は、前記(5)に記載のレリ−フパタ−ンの製造法により得られるレリ−フパタ−ンを表面保護膜、又は層間絶縁膜として有してなる電子部品である。
本発明の感光性重合体組成物は、銅配線上にポリイミド系化合物を塗布した場合でも、銅イオンの移動が抑制され、腐食、マイグレーションを抑制し、保存安定性に優れる。また、i線に対する露光感度が高く、解像度、パタ−ン形状及び露光部の残膜率も良好で、安定性、耐熱性に優れたものである。
また、本発明のレリーフパターンの製造法によれば、前記の感度が高い感光性重合体組成物を用いることにより、高い解像度と良好なパタ−ン形状が得られ、容易に半導体素子等の表面保護膜、層間絶縁膜等の電子部品を作製することができる。
また本発明によれば、環状化合物が添加されることによって銅イオンの移動が抑制され、優れたパターン形成性、接着性、耐湿性、耐熱性を示すコーティング膜を提供できる。またこのコーティング膜を用いて構成することにより信頼性の高い半導体素子やプリント配線板やディスプレイ用基板を提供することができる。
また、本発明の環状化合物を添加した感光性重合体組成物は、銅などの金属層もしくは金属配線上に良好なパターン特性を示すとともに、硬化膜は優れた接着性、耐湿性、耐熱性を示し、容易に半導体素子等の表面保護膜、層間絶縁膜等の電子部品を作製することができる。
本発明における(a)成分であるアルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミドは、現像液として用いられるアルカリ水溶液に可溶性であることが必要であるため、アルカリ水溶液に可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミドから選択される重合体である。そのために、前記重合体は分子中に酸性基を有することが好ましい。本発明における重合体の種類は、耐熱性に優れ、半導体装置や多層配線板の層間絶縁膜や表面保護膜として優れた特性を示すため、ポリイミド、又は、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド等のポリイミド前駆体である。
(a)成分における前記酸性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホ基等が挙げられるが、本発明で使用する重合体はカルボキシル基又はフェノール性水酸基を有するものが好ましい。
前記一般式(I)、(II)において、Rで示される4価の有機基とは、ジアミンと反応して、ポリイミド前駆体の構造を形成しうる、テトラカルボン酸、その二無水物又はそれらの誘導体の残基であり、4価の芳香族基又は脂肪族基が好ましく、炭素原子数が4〜40のものがより好ましく、炭素原子数が4〜40の4価の芳香族基がさらに好ましい。芳香族基とは、芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環等)を含む基をいう。4価の芳香族基としては、4個の結合部位はいずれも芳香環上に存在するものが好ましい。これらの結合部位は、2組の2個の結合部位に分けられ、その2個の結合部位が芳香環のオルト位に位置するものが好ましい。前記の2組は同一の芳香環に存在してもよいし、各種結合を介して結合している別々の芳香環に存在してもよい。
前記一般式(I)において、Rで示される2価の有機基とは、テトラカルボン酸、その二無水物又はそれらの誘導体と反応してポリイミド前駆体の構造を形成しうるジアミンのアミノ基を除いた残基であり、芳香族基又は脂肪族基が好ましく、炭素原子数が2〜40のものがより好ましく、芳香族基がさらに好ましい。ここで、芳香族基としては、その2個の結合部位が芳香環上に直接存在するものが好ましく、この場合2個の結合部位は同一の芳香環に存在しても異なった芳香環に存在してもよい。
前記一般式(II)において、R3で示されるカルボキシル基又はフェノール性水酸基を有する2価の有機基とは、テトラカルボン酸、その二無水物又はそれらの誘導体と反応してポリイミド前駆体の構造を形成しうる、カルボキシル基又はフェノール性水酸基を有するジアミンのアミノ基を除いた残基であり、芳香族基又は脂肪族基が好ましく、カルボキシル基を除いた炭素原子数が2〜40のものがより好ましく、芳香族基がさらに好ましい。ここで、芳香族基としては、その2個の結合部位が芳香環上に直接存在するものが好ましく、この場合2個の結合部位は同一の芳香環に存在しても異なった芳香環に存在してもよい。また、カルボキシル基又はフェノール性水酸基は1〜8個有することが好ましく、これらも芳香環に直接結合しているものが好ましい。
一般式(II)において、R4で示される一価の有機基としては、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基が好ましく、炭素原子数1〜20のものがより好ましい。
前記一般式(I)、及び(II)で示される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体は、一般式(I)及び(II)で表される繰り返し単位以外の繰り返しを有してもよい。例えば、下記一般式(VII)
Figure 2005309215
(式中、R5は4価の有機基を示し、R6はカルボキシル基及びフェノール性水酸基を有しない2価の有機基を示し、R7は1価の有機基を示す)で表される繰り返し単位を有してもよい。
一般式(VII)において、R5で示される4価の有機基の説明は、前記一般式(I)、(II)のRの説明と同様である。また、一般式(VII)において、R6で示される2価の有機基の説明は、前記一般式(I)のR2の説明と同様である。さらに、一般式(VII)において、R7で示される基のうち1価の有機基の説明は、前記一般式(II)R4の説明と同様である。
なお、一般式(II)及び一般式(VII)において、R4及びR7で示される基は、各繰り返し単位中に2つあるが、これらは同一でも異なっていてもよい。また、複数の繰り返し単位において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、及びR7で示される基は同一でも異なっていてもよい。
本発明における(a)成分のポリイミド前駆体又はポリイミドの分子量としては、重量平均分子量で3,000〜200,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算し、値を得ることができる。
本発明において、(a)成分がポリアミド酸の場合、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを有機溶剤中で反応させて得ることができる。また、(a)成分がポリアミド酸エステルの場合、例えば、テトラカルボン酸ジエステルジハライド(クロライド、ブロマイド等)と、カルボキシル基又はフェノール性水酸基を有するジアミンと、さらに必要に応じてカルボキシル基又はフェノール性水酸基を有しないジアミンとを反応させて得ることができる。この場合、反応は脱ハロゲン酸剤の存在下に、有機溶媒中で行うことが好ましい。また、(a)成分が一般式(I)と(VII)からなるようなポリアミド酸部分エステルの場合、前記のテトラカルボン酸二無水物とテトラカルボン酸ジエステルジハライドとジアミンを反応させることにより得られる。
前記テトラカルボン酸ジエステルジハライドとしては、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドが好ましい。テトラカルボン酸ジエステルジクロリドは、テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物を反応させて得られるテトラカルボン酸ジエステルと塩化チオニルを反応させて得ることができる。
前記テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物等の芳香族系テトラカルボン酸二酸無水物が好ましく、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記ポリアミド酸エステルにおいて、その側鎖のエステル部位になる原料としてはアルコール化合物が用いられる。該アルコール化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、イソアミルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール等のアルキルアルコール、フェノール、ベンジルアルコールなどが好ましく、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記ポリアミド酸の原料として、ジアミンが用いられる。その例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、ベンジシン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等の芳香族ジアミン化合物が好ましく、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記ポリアミド酸エステルや、ポリアミド酸アミド、ポリイミドのように、前記テトラカルボン酸のカルボキシル基が残存しない場合においては、重合体をアルカリ水溶液可溶とするために、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性基を有するジアミンが必要となり、このようなジアミンとしては、例えば、2,5−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノテレフタル酸、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)メチレン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)エーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジカルボキシ−2,2’−ジメチルビフェニル、1,3−ジアミノ−4−ヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−5−ヒドロキシベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の芳香族系ジアミンが好ましく、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
その他、耐熱性向上のために、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホンアミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−3’−スルホンアミド、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボキサミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボキサミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−3’−カルボキサミド、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボキサミド等のスルホンアミド基又はカルボキサミド基を有するジアミンを単独で又は2種以上併用することができ、併用する場合、これらはジアミン化合物の総量中、15モル%以下で使用することが好ましく、10モル%以下の範囲で使用することがより好ましい。
ポリアミド酸の合成法は公知であり、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを有機溶剤中で反応させることで得られる。
ポリアミド酸エステルの合成において、テトラカルボン酸ジエステル化合物を合成する方法としては、例えば、前記テトラカルボン酸二無水物と前記アルコール化合物を有機溶剤中、塩基の存在下混合することにより得られる。テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物の割合(モル比)は、前者/後者で1/2〜1/2.5の範囲とするのが好ましく、1/2とすることが最も好ましい。反応温度は10〜60℃が好ましく、反応時間は3〜24時間が好ましい。
テトラカルボン酸ジエステルジクロリドを合成する方法は公知であり、例えば、有機溶剤に溶解したテトラカルボン酸ジエステルに塩化チオニルを滴下して反応させて得られる。テトラカルボン酸ジエステルと塩化チオニルの割合(モル比)は、前者/後者で1/1.1〜1/2.5の範囲とするのが好ましく、1/1.5〜1/2.2の範囲とするのがより好ましい。反応温度は―20〜40℃が好ましく、反応時間は1〜10時間が好ましい。
ポリアミド酸エステルは、例えば、前記ジアミンとピリジンなどの脱ハロゲン酸剤を有機溶剤に溶解し、有機溶剤に溶解したテトラカルボン酸ジエステルジハライドを滴下して反応させた後、水などの貧溶剤に投入し、析出物を濾別、乾燥することにより得られる。ジアミンの総量とテトラカルボン酸ジエステルジハライドの割合(モル比)は、前者/後者で0.6/1〜1/0.6の範囲が好ましく、0.7/1〜1/0.7の範囲がより好ましい。反応温度は−20〜40℃が好ましく、反応時間は1〜10時間が好ましい。脱ハロゲン酸剤とテトラカルボン酸ジエステルジハライドの割合は、前者/後者(モル比)が、0.95/1〜1/0.95の範囲が好ましく、0.98/1〜1/0.98の範囲がより好ましい。
ポリアミド酸エステルの合成において、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性基を有しないジアミン化合物を併用する場合、酸性基を有するジアミンと酸性基を有しないジアミンの使用割合は、前者20〜100モル%、後者80〜0モル%で全体が100モル%になるように使用されるのが好ましく、前者40〜100モル%、後者60〜0モル%で全体が100モル%になるように使用されるのがより好ましい。前者のジアミンは、ポリアミド酸エステルにアルカリ水溶液に対する溶解性を付与するために使用されるが、これが20モル%未満であると感度が低下したり、現像時間が長くなる傾向にある。
本発明に使用される(b)成分である光により酸を発生する化合物は、感光剤であり、酸を発生させ、光の照射部のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有するものである。その種類としては、o−キノンジアジド化合物、アリルジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩などが挙げられ、特に制限はないが、o−キノンジアジド化合物が感度が高く好ましいものとして挙げられる。
o−キノンジアジド化合物は、光により、カルボン酸に変化する部位を有する。この化合物は、例えば、o−キノンジアジドスルホニルクロリド類とヒドロキシ化合物、アミノ化合物などとを脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られる。
前記o−キノンジアジドスルホニルクロリド類としては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド等が使用できる。
前記ヒドロキシ化合物としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,3’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン,2,3,4,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4b,5,9b,10−テトラヒドロ−1,3,6,8−テトラヒドロキシ−5,10−ジメチルインデノ[2,1−a]インデン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが使用できる。
アミノ化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどが使用できる。
o−キノンジアジドスルホニルクロリドとヒドロキシ化合物及び/又はアミノ化合物とは、o−キノンジアジドスルホニルクロリド1モルに対して、ヒドロキシ基とアミノ基の合計が0.5〜1当量になるように配合されることが好ましい。脱塩酸剤とo−キノンジアジドスルホニルクロリドの好ましい割合は0.95/1〜1/0.95の範囲とされる。
好ましい反応温度は0〜40℃、好ましい反応時間は1〜10時間とされる。
反応溶媒としては,ジオキサン,アセトン,メチルエチルケトン,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,N-メチルピロリドン等の溶媒が用いられる。
脱塩酸剤としては,炭酸ナトリウム,水酸化ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸カリウム,水酸化カリウム,トリメチルアミン,トリエチルアミン,ピリジンなどがあげられる。
本発明の感光性重合体組成物において、(b)成分の配合量は、露光部と未露光部の溶解速度差と、感度の許容幅の点から、(a)成分100重量部に対して5〜100重量部が好ましく、8〜40重量部がより好ましい。
本発明の(c)成分である環状化合物としては、例えば、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、ジベンゾ−14−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−21−クラウン−7、ジベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−60−クラウン−20、トリベンゾ−18−クラウン−6、テトラベンゾ−24−クラウン−8、2,4−ジケト(13−クラウン−4)、2,4−ジケト(16−クラウン−5)、2,4−ジケト(19−クラウン−6)、2,4−ジオキソ(18−クラウン−6)、シクロヘキシル−12−クラウン−4、シクロヘキシル−15−クラウン−5、シクロヘキシル−18−クラウン−6、シクロヘキシル−21−クラウン−7などの環状エーテル化合物、
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−5,7−ジオン、1,4,7,10,13,16−ヘキサアザシクロオクタデカン、1,4,7,10,13,16−ヘキサメチル−1,4,7,10,13,16ヘキサアザシクロオクタデカン、ベンゾ−12−アザクラウン−4、ベンゾ−15−アザクラウン−5、ベンゾ−18−アザクラウン−6、ジアザ−12−クラウン−4、ジアザ−15−クラウン−5、ジアザ−18−クラウン−6、N,N’−ジベンジル−4,13−ジアザ−18−クラウン−6等の環状アミン化合物、
3,6,9,14−テトラチアビシクロ[9.2.1]テトラデカ11,13−ジオン、1,4,7,10−テトラチアシクロドデカン、1,5,9,13−テトラチアシクロヘキサデカン、1,5,9,13−テトラチアシクロヘキサデカン−3,11−ジオール、1,4,8,11−テトラチアシクロテトラデカン、12−チアクラウン−4、15−チアクラウン−5、18−チアクラウン−6等の環状チオエーテルが挙げられ、これらの例示したものに限られるものではない。上記の化合物は、単独または混合して使用することができる。これらは、有機高分子樹脂組成物の樹脂分重量に対して、0.1〜10重量部使用するのが好ましく、0.5〜3重量部使用するのがより好ましい。
本発明の感光性重合体組成物は、前記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を溶剤に溶解して得ることができる。
溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレンスルホン、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性極性溶剤が好ましく、これらを単独で又は2種以上併用して用いられる。
また、塗布性向上のため、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、乳酸エチル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト等の溶剤を併用することができる。溶剤の量は特に制限はしないが、一般に組成物中溶剤の量が20〜90重量%となるように調整される。
本発明の耐熱性感光性重合体組成物には、さらに必要に応じて接着助剤として、有機シラン化合物、アルミキレート化合物等を含むことができる。
有機シラン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシランなどがあげられる。
アルミキレート化合物としては、例えば、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどがあげられる。
接着助剤の量は特に制限はしないが、(a)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
本発明のレリ−フパタ−ンの製造法は、感光性重合体組成物を用いて、支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像する工程及び加熱処理する工程を経て、ポリイミドのレリーフパターンとすることができる。
支持基板上に塗布し乾燥する工程では、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO、SiO等)、窒化ケイ素などの支持基板上に、この感光性重合体組成物をスピンナーなどを用いて回転塗布後、ホットプレート、オーブンなどを用いて乾燥する。
次いで、露光工程では、支持基板上で被膜となった感光性重合体組成物に、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線などの活性光線を照射する。
現像工程では、露光部を現像液で除去することによりレリーフパターンが得られる。現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,ケイ酸ナトリウム,アンモニア,エチルアミン,ジエチルアミン,トリエチルアミン,トリエタノールアミン,テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ水溶液が好ましいものとしてあげられる。これらの水溶液の塩基濃度は、0.1〜10重量%とされることが好ましい。
さらに上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で配合することができる。
次いで、加熱処理工程では、得られたレリーフパターンに好ましくは150〜450℃の加熱処理をすることにより、イミド環や他に環状基を持つ耐熱性ポリイミドのレリーフパターンになる。
このようにして本発明の感光性重合体組成物は、半導体用表面保護膜、多層配線板の層間絶縁膜等に使用することができ、特に環状化合物を含むことにより、銅層上、銅合金層上、あるいは銀層上に塗布、現像によるパターニング、及びその後の硬化をした場合、銅の腐食やマイグレーション、及び基板との接着性低下を抑制する効果が大きい。
以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)
攪拌機、温度計を備えたフラスコ中に、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル20.0gを入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gに溶解させる。ここにピロメリット酸二無水物21.0gをN−メチル−2−ピロリドン30gとともに一度に加え、50℃で3時間反応させた。
得られたポリマ溶液に、(b)光により酸を発生する化合物として、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンとナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリドを1/2.9のモル比で反応させたオルトキノンジアジド化合物8.2g、(c)環状化合物としてベンゾ−15−クラウン−5を0.4g加えて1時間攪拌配合し、この溶液を3μm孔のポリテトラフルオロエチレンフィルタを用いて加圧濾過して感光性重合体組成物を得た。
得られた感光性重合体組成物をスピンナーを使用して銅基板上に回転塗布し、ホットプレート上105℃で2分間加熱乾燥を行い、8.5μmの塗膜を得た。この塗膜に露光機としてi線ステッパ(株式会社日立製作所製)を用い、レティクルを介し、50〜500mJ/cmの露光をした。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液を現像液とし60秒間パドル現像を行い、純水で洗浄してレリーフパターンを得た。パターン観察により、適正露光量は150mJ/cmと判断された。露光部の残膜率は80%であった。得られたレリーフパターンを窒素雰囲気下350℃で1時間加熱処理して、ポリイミド膜のパターンを得た。
また、基板との接着性、マイグレーションを調べるために、上記と同様に塗膜を形成後、縦型拡散炉を用いて窒素雰囲気下(O濃度100ppm未満)200℃で30分間、350℃で1時間加熱し、ポリイミド膜を形成した。
接着性評価は、85℃、85%(RH)の高温高湿下で加速処理を行い、スタットピン試験(セバスチャンV)により評価した。接着性評価結果を表1に示した。同時に40μm間隔を有する銅櫛歯電極を用いて85℃、85%(RH)下、DC6Vを引加してマイグレーション試験を500時間行った。500時間後の抵抗値及び外観状態の評価結果を表2に示した。
なお銅基板は、シリコンウエハに200Å厚チッ化チタン膜/2000Å厚の銅膜がスパッタ形成されたものを使用した。
(実施例2)
攪拌機、温度計を備えたフラスコ中に、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル20.0gを入れ、N-メチル−2−ピロリドン150gに溶解させる。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物31.0gをN−メチル−2−ピロリドン30gとともに一度に加え、50℃で3時間反応させた。
得られたポリマ溶液に、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンとナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリドを1/2.9のモル比で反応させたオルトキノンジアジド化合物を2.1g、ジベンゾ−18−クラウン−6を0.4g加えて攪拌溶解させ、この溶液を3μm孔のポリテトラフルオロエチレンフィルタを用いて加圧濾過して感光性重合体組成物を得た。
得られた感光性重合体組成物をスピンナーを使用して銅基板上に回転塗布し、ホットプレート上110℃で2分間加熱乾燥を行い、8.2μmの塗膜を得た。この塗膜に露光機としてi線ステッパ(株式会社日立製作所製)を用い、レティクルを介し、50〜500mJ/cmの露光をした。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液を現像液とし50秒間パドル現像を行い、純水で洗浄してレリーフパターンを得た。パターン観察により、適正露光量は150mJ/cmと判断された。露光部の残膜率は85%であった。得られたレリーフパターンを窒素雰囲気下350℃で1時間加熱処理し、ポリイミド膜のパターンを得た。
また、基板との接着性、マイグレーションを実施例1と同様に評価した。接着性及びマイグレーションの評価結果を表1、2に示した。
(実施例3)
攪拌機、温度計を備えた0.3リットルのフラスコ中に、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物17.37g(0.056モル)、n−ブチルアルコール8.30g(0.112モル)、トリエチルアミン0.28g(0.0028モル)、N−メチルピロリドン(NMP)47.7gを仕込み、室温(25℃)で8時間で攪拌し反応させて、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルのNMP溶液(α)を得た。
次いで、攪拌機、温度計を備えた0.3リットルのフラスコ中に、ピロメリット酸二無水物5.23g(0.024モル)、メチルアルコール1.54g(0.048モル)、トリエチルアミン0.12g(0.0012モル)、NMP12.6gを仕込、室温で4時間で攪拌し反応させて、ピロメリット酸ジメチルエステルのNMP溶液(β)を得た。
次いで、ピロメリット酸ジメチルエステルのNMP溶液(β)を3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルのNMP溶液(α)に添加し、フラスコを0℃に冷却した後、塩化チオニル17.13g(0.144モル)を滴下して1時間反応させて、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルジクロリドとピロメリット酸ジメチルエステルジクロリドの混合溶液(γ)を得た。
次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン105gを仕込、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン26.37g(0.072モル)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン22.78g(0.288モル)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸ジn−ブチルエステルジクロリドの溶液とピロメリット酸ジメチルエステルジクロリドの混合溶液(γ)を20分間で滴下した後、温度を30℃にして1時間攪拌を続けた。溶液を3lの水に投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥してポリアミド酸エステル(δ)を得た。
ポリアミド酸エステル(δ)15.00g、(b)光により酸を発生する化合物としてトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンとナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリドを1/2.9のモル比で反応させたオルトキノンジアジド化合物を3.0g、(c)環状化合物としてベンゾ−15−クラウン−5を0.075g、N−メチルピロリドン70.0g加えて攪拌溶解させ、この溶液を3μm孔のポリテトラフルオロエチレンフィルタを用いて加圧濾過して感光性重合体組成物を得た。
得られた感光性重合体組成物をスピンナーを使用して銅基板上に回転塗布し、ホットプレート上110℃で2分間加熱乾燥を行い、7.8μmの塗膜を得た。この塗膜に露光機としてi線ステッパ(株式会社日立製作所製)を用い、レティクルを介し、50〜500mJ/cmの露光をした。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液を現像液とし70秒間パドル現像を行い、純水で洗浄してレリーフパターンを得た。パターン観察により、適正露光量は180mJ/cmと判断された。未露光部の残膜率は88%であった。得られたレリーフパターンを窒素雰囲気下350℃で1時間加熱処理し、ポリイミド膜のパターンを得た。
また、基板との接着性、マイグレーションを実施例1、2と同様に評価した。接着性及びマイグレーションの評価結果を表1、2に示した。
(比較例1〜3)
上記実施例1〜3について環状化合物を含まない感光性重合体組成物を実施例1〜3にそれぞれ対応し、比較例1〜3とし、実施例と同様に評価した。パターンはどれも十分に開口しなかった。接着性、マイグレーションの評価結果を表1、2に示した。
<表面状態評価>
表面状態の評価は、下記の基準にて行った。
○: 櫛歯基板にデンドライトの発生や腐食が全く見られない。
△: 一部に櫛歯基板にデンドライトの発生や腐食が認められる。
×: 櫛歯基板全体にデンドライトの発生や腐食が認められる
Figure 2005309215
Figure 2005309215
本願発明の実施例1〜3は、何れの比較例1〜3に比べても銅基板との接着性向上及び銅イオン移動の抑制による銅マイグレーションの抑制効果が観察された。

Claims (6)

  1. (a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミド、(b)光により酸を発生する化合物、及び(c)環状化合物を含有してなる感光性重合体組成物。
  2. (a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミドが、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体である請求項1に記載の感光性重合体組成物。
    Figure 2005309215
    (一般式(I)中、Rは4価の有機基を示し、Rは2価の有機基を表す)
  3. (a)アルカリ水溶液可溶性のポリイミド前駆体又はポリイミドが、一般式(II)で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体である請求項1に記載の感光性重合体組成物。
    Figure 2005309215
    (式中、Rは4価の有機基を示し、Rはカルボキシル基又はフェノール性水酸基を有する2価の有機基を示し、Rは各々独立に1価の有機基を表す)
  4. (c)環状化合物が、環状エーテル、環状アミン、環状チオエーテルである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の感光性重合体組成物。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の感光性重合体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する行程、露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像する工程及び加熱処理する工程を含むレリ−フパタ−ンの製造法。
  6. 請求項5に記載のレリ−フパタ−ンの製造法により得られるレリ−フパタ−ンを表面保護膜、又は層間絶縁膜として有してなる電子部品。
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