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JP2005294698A - 直流リアクトル - Google Patents

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JP2005294698A
JP2005294698A JP2004110163A JP2004110163A JP2005294698A JP 2005294698 A JP2005294698 A JP 2005294698A JP 2004110163 A JP2004110163 A JP 2004110163A JP 2004110163 A JP2004110163 A JP 2004110163A JP 2005294698 A JP2005294698 A JP 2005294698A
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JP2004110163A
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Shinichi Ishii
新一 石井
Masaki Hirakata
政樹 平形
Yoshihiro Matsumoto
吉弘 松本
Kuniyasu Horikoshi
邦靖 堀越
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Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
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Abstract

【課題】 一つの永久磁石でコイル磁束に対抗する磁束を発生するようにして、コンパクトな直流リアクトルを提供する。
【解決手段】 U型コア10は、その脚部10a,10bの先端から内向きに形成されたリップ部11,12を備え、リップ部11,12は、磁気的ギャップを構成する第1の空隙G1を挟んで互いに対向している。L型鉄心21,22と永久磁石31は、U型コア10の第1の空隙G1を跨ぐ態様で、U型コア10の脚部10a,10bの先端との間で第2の空隙G2をもって保持されている。U型コア10には、コイル磁束を発生する電磁コイル5が巻回してある。永久磁石31のバイアス磁束により、U型コア10の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路が形成される。そして、第1の空隙G1の間隔を第2の空隙G2の間隔より短く構成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インバータ等の交直流変換装置の直流回路と直列に接続され、直流電流に含まれる高調波成分を平滑化する直流リアクトルに関し、とくに永久磁石の減磁を効果的に防止するようにした直流リアクトルに関する。
一般に、インバータ出力が短絡電流や急激な負荷の印加によって、コイルに過大電流が流れるような場合には、コイル磁束によって磁気バイアスをしている永久磁石が減磁される。そこで、このような減磁を防止するために、コイル磁束が永久磁石の内部を通らないようにする必要がある。
永久磁石で磁気バイアスをする直流リアクトルについては、特許文献1、特許文献2などに記載がある。特許文献1に記載されているインダクタンス素子の発明は、磁心空隙に永久磁石を挿入して、磁気バイアスを与えるようにして、インダクタンスの低下を少なくしたものである。また、特許文献2に記載されている発明は、同じく永久磁石で磁気バイアスをする直流リアクトルにおいて、脈動電圧の平滑等に適した小型のインダクタス素子を提供するものである。
また、これらの発明に共通する課題として、コイル磁束による永久磁石の減磁が生じるという問題点があった。永久磁石の減磁を抑制するための方法については、特許文献3ないし5には、例えば一対の永久磁石による磁気バイアス式では、磁石磁束を磁気的空隙でバイパスさせるものの記載がある。
さらに、特許文献6のような外鉄型リアクトルでは、外側磁心の開口部の両側リップ部に永久磁石を取り付けて、巻線の作る磁束と永久磁石の作る磁束が、リップ部で分岐するようにしている。
特開昭54−32696号公報 特開昭61−19098号公報 特開2003−318046号公報 特許第3314908号公報 特許第3230647号公報 特開平09−213546号公報
しかし、従来の直流リアクトルでは、一つの永久磁石だけのバイアス磁束による磁気バイアスとなっていなかったため、装置が大型化しやすいという課題があった。また、永久磁石の減磁を確実に防止することが困難であった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、一つの永久磁石でコイル磁束に対抗する磁束を発生するようにして、コンパクトな直流リアクトルを提供することを目的とする。
本発明の第1の直流リアクトルは、第1の空隙を介して互いに対向するリップ部を有するU型コアと、前記U型コアに形成された閉磁路のうち、前記第1の空隙を含まない位置に配置され、前記閉磁路に所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、前記U型コアの両脚部先端と第2の空隙を介して対向する位置にそれぞれ一端が設けられ、他端に板状の永久磁石を挟み込んで前記第1の空隙を跨ぐように磁気回路を構成する2つのL型コアと、を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする。
また、本発明の第2の直流リアクトルは、前記磁束発生手段が、前記U型コアの両脚部にそれぞれ配置され、前記閉磁路内に同一方向の磁束を形成する一対の電磁コイルであることを特徴とする。
また、本発明の第3の直流リアクトルは、第1の空隙を介して中央脚の側面にそれぞれ対抗する一対のリップ部を有するE型コアと、前記E型コアに形成された2つの閉磁路のうち、前記第1の空隙を含まない位置に配置され、前記閉磁路に所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、前記E型コアの両側脚部先端と第2の空隙を介して対向する位置に設けられ、前記E型コアの中央脚先端との間に板状の永久磁石を挟み込んで前記第1の空隙を跨ぐように2つの磁気回路を構成するC型コアと、を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする。
また、本発明の第4の直流リアクトルは、第1の空隙を介して互いに対向するリップ部を有するU型コアと、前記U型コアに形成された閉磁路のうち、前記第1の空隙を含まない位置に配置され、前記閉磁路に所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、前記リップ部の前記第1の空隙を跨ぐ位置に第2の空隙を介して埋め込んで設けられ、前記磁束発生手段が発生する磁束に対抗する磁束を前記U型コア内に形成する板状の永久磁石と、を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする。
また、本発明の第5の直流リアクトルは、前記磁束発生手段が、前記U型コアの複数箇所にそれぞれ配置され、前記閉磁路内に同一方向の磁束を形成する電磁コイルであることを特徴とする。
さらに、本発明の第6の直流リアクトルは、第1の空隙を介して中央脚が互いに対向配置された一対のE型コアと、前記E型コアの中央脚を跨いで形成された一対の閉磁路にそれぞれ所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、前記中央脚の前記第1の空隙を跨ぐ位置に第2の空隙を介して埋め込んで設けられ、前記磁束発生手段が発生する磁束に対抗する磁束を前記一対のE型コア内に形成する直方体の永久磁石と、を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする。
本発明では、永久磁石が形成する磁路の磁気抵抗をコイル磁路の磁気抵抗より大きくするように構成したので、永久磁石の減磁を確実に防止できる。
また、磁気抵抗の差は、第1、第2の空隙の間隔、各々の磁路の断面積等を調整して構成し、一つの永久磁石だけでコイル磁束に対抗する磁束を発生することができるので、コンパクトな直流リアクトルを提供できる利点がある。
以下、この発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明の第1の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。
U型コア10は、軟磁性体の積層された薄板からなる鉄心であって、U型コア10の脚部10a,10bの先端から内向きに形成されたリップ部11,12を備えている。これらリップ部11,12は、磁気的ギャップを構成する第1の空隙G1を挟んで互いに対向している。
U型コア10には、その両脚部10a,10bの先端と一端が対向するように、それぞれL型鉄心21,22が配置されている。これらのL型鉄心21,22の間には直方体の永久磁石31が挟み込まれている。この永久磁石31は、L型鉄心21側がN極に着磁され、L型鉄心22側がS極に着磁され、それぞれの磁極面がL型鉄心21,22の端面と接触した状態で一体に構成されている。
U型コア10には、電流源4から電流供給されることで所定のコイル磁束を発生する電磁コイル5が巻回してある。この電磁コイル5のコイル磁束により、U型コア10の内部には、図中に実線の矢印によって示すように、リップ部11からリップ部12の方向に第1の空隙G1を貫通して、閉じたコイル磁路が形成されている。
一体に構成されたL型鉄心21,22と永久磁石31は、U型コア10の第1の空隙G1を跨ぐ態様で、U型コア10の脚部10a,10bの先端との間で第2の空隙G2をもって保持されている。これにより、永久磁石31のバイアス磁束により、図中に破線の矢印で示すように、U型コア10の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路が形成されている。
図2は、第1の実施形態に係る直流リアクトルの鳥瞰図である。
U型コア10は、その両脚部10a,10bとリップ部11,12とが同一の断面積S1となるように形成されている。また、L型鉄心21,22の断面積S2は、そこに挟み込まれている永久磁石31の磁極面積と等しく、かつU型コア10の断面積S1より小さく形成されている。また、第2の空隙G2の間隔Lg2は、U型コア10における第1の空隙G1の間隔Lg1より広く形成されている。なお、L1はU型コア10のU字部分の長さに比例する磁路長、L21,L22はそれぞれL型鉄心21,22の磁路長であり、L11,L12はリップ部11,12の磁路長である。
ここでは、L2(=L21+L22)をL型鉄心21,22の合計磁路長、L3(=L11+L12)をU型コア10のリップ部11,12の合計磁路長という。
図3は、直流リアクトルの磁気抵抗を示す等価回路図である。
U型コア10のU字の底辺部分に設けた電磁コイル5による起磁力(コイル起磁力)をNI1とするとき、U型コア10の閉磁路は、U字部分の磁気抵抗R1と、リップ部11,12の磁気抵抗R3と、第1の空隙G1の磁気抵抗Rg1により構成される。このうち磁気抵抗R1は、磁路長L1に比例し、磁気抵抗R3は合計磁路長L3に比例し、磁気抵抗Rg1は第1の空隙G1の間隔Lg1に比例するものであって、いずれも断面積S1に反比例する。
また、永久磁石31の起磁力(永久磁石起磁力)をNI2とするとき、L型鉄心21,22には、合計磁路長L2に比例する磁気抵抗R2と、第2の空隙G2の磁気抵抗Rg2からなる磁路が形成される。そして、以下に説明するように、コイル磁路の磁気抵抗R1,Rg1と永久磁石磁路の磁気抵抗R2,Rg2とを、それぞれ第1、第2の空隙G1,G2の間隔と各磁路が形成されるU型コア10とL型鉄心21,22の断面積S1,S2とを操作することで、コイル磁束が永久磁石を通らないように設定できる。
図3において、コイル起磁力NI1によるコイル磁束が磁気抵抗R1→磁気抵抗R3→磁気抵抗Rg1の経路を通り、永久磁石起磁力NI2による磁束が磁気抵抗R2→磁気抵抗Rg2→磁気抵抗R1の経路を通るとすれば、以下の不等式が成立する。
R3+Rg1<R2+Rg2…(1)
R1<R3+Rg1…(2)
いま、真空の透磁率をμ0、鉄の比透磁率をμrとすると、鉄心の透磁率μ(=μ0・μr)となり、鉄の比透磁率μrは103程度の大きさがあるため、鉄心の透磁率μについては、
μ>>μ0
という関係がある。
ここで、上記(2)式の左右の値はU型コア10の形状のみによって決まることから、(2)式を満たすためには、そのような形状でU型コア10が設計されていればよく、L型鉄心21,22とは無関係に対処することができる。
これに対して、上記(1)式では、磁気抵抗R3,Rg1,R2,Rg2がそれぞれ、
R3=L3/μ・S1
Rg1=Lg1/μ0・S1
R2=L2/μ・S2
Rg2=Lg2/μ0・S2
となるから、(1)式が成立するためには、下記の(3)、(4)式を同時に満足することが必要になる。
L3/S1<L2/S2…(3)
Lg1/S1<Lg2/S2…(4)
ところで、L型鉄心21,22の断面積S2は、U型コア10の断面積S1より小さく構成されているから、ここでは第2の空隙G2の間隔Lg2を第1の空隙G1の間隔Lg1より広く構成するだけで、磁気抵抗Rg2が磁気抵抗Rg1より大きくなるから、上記(4)式は確実に満足される。
また、(3)式については、図1や図2に示す実施形態1の構成において、永久磁石31の幅を短くしたり、あるいはL型鉄心21,22の高さを大きくしたりすれば、U型コア10のリップ部11,12の合計磁路長L3が、L型鉄心21,22の合計磁路長L2より短くなるが、そのようにしなくても、あらかじめL型鉄心21,22の断面積S2を十分に小さく設定することによって満足することができる。
このように、第1の実施形態に係る直流リアクトルでは、第2の空隙G2の間隔を第1の空隙G1の間隔より広く構成することにより、上記(3)、(4)式が同時に満足され、永久磁石31の減磁を確実に防止することができる。また、一つの永久磁石31だけでコイル磁束に対抗する磁束を発生するようにしたので、コンパクトな直流リアクトルを提供できる。さらに、U型コア10の断面積S1をL型鉄心21,22の断面積S2より大きく構成することによって、永久磁石31の幅を十分に大きく設計することができ、しかもL型鉄心21,22の高さを大きくしなくてもよくなる。
つぎに、別の直流リアクトルについて説明する。図4は、この発明の第2の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。
この直流リアクトルは、第1の実施形態のものと同様に、U型コア10と、その両脚部10a,10bの先端と一端が対向するように配置されたL型鉄心21,22と、それらの間に挟み込まれた直方体の永久磁石31とから構成され、このU型コア10の両脚部10a,10bに、電流源4から電流供給される2つの電磁コイル5a,5bが巻回されている。
この場合でも、電磁コイル5a,5bのコイル磁束により、U型コア10の内部には、図中に実線の矢印によって示すように、リップ部11からリップ部12の方向に第1の空隙G1を貫通して、閉じたコイル磁路が形成される。また、永久磁石31のバイアス磁束により、図中に破線の矢印で示すように、U型コア10の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路が形成される。
ここでは詳細な説明を省略するが、第1の実施形態のものと同様に、第2の空隙G2の間隔を第1の空隙G1の間隔より広く構成することにより、上記(3)、(4)式を同時に満足して、永久磁石31の減磁を確実に防止することができる。また、一つの永久磁石31だけでコイル磁束に対抗する磁束を発生するようにしたので、コンパクトな直流リアクトルを提供できる。
つぎに、さらに別の直流リアクトルについて説明する。図5は、この発明の第3の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。
この直流リアクトルは、E型コア40とC型鉄心50と矩形の永久磁石32とから構成されている。E型コア40は、軟磁性体の積層された薄板からなる鉄心であって、E型コア40の両側脚部40a,40bの先端からそれぞれ内向きに、中央脚40cに対して第1の空隙G1を介して対抗するように一対のリップ部41,42が形成されている。
E型コア40には、その両側脚部40a,40bの先端と対向するようにC型鉄心50が配置されている。E型コア40の中央脚40cとC型鉄心50との間には、矩形の永久磁石32が挟み込まれている。この永久磁石32は、C型鉄心50側がS極に着磁され、E型コア40側がN極に着磁され、それぞれの磁極面がC型鉄心50とE型コア40の中央脚40c先端面と接触した状態で、一体に構成されている。
E型コア40の中央脚40cには、電流源4から電流供給されることで所定のコイル磁束を発生する電磁コイル5が巻回してある。この電磁コイル5のコイル磁束により、E型コア40の内部には、図中に実線の矢印によって示すように、中央脚40cからそれぞれ第1の空隙G1を貫通してリップ部41、リップ部42に向かう、2組の閉じたコイル磁路が形成されている。
C型鉄心50は、E型コア40の両側脚部40a,40b先端で第2の空隙G2を介して対向する位置に保持されている。そして、E型コア40の中央脚40c先端との間に挟み込まれた永久磁石32のバイアス磁束により、図中に破線の矢印で示すように、それぞれ第1の空隙G1を跨ぐように2つの磁気回路が構成される。これらは、E型コア40の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路を形成している。
また、E型コア40は、各脚部40a,40b,40cとリップ部41,42とが同一の断面積S1となるように形成されている。また、C型鉄心50の断面積S2は、E型コア40の断面積S1より小さく形成されている。さらに、第2の空隙G2の間隔Lg2は、E型コア40における第1の空隙G1の間隔Lg1より長く形成されている。
したがって、第3の実施形態では上述した第1、第2の実施形態のものと同様に、それぞれ2つコイル磁路の磁気抵抗R1,Rg1と永久磁石磁路の磁気抵抗R2,Rg2とを、それぞれ第1、第2の空隙G1,G2の間隔と各磁路が形成されるE型コア40とC型鉄心50の断面積S1,S2とを操作することでコイル磁束が永久磁石32を通らないように設定できる。しかも、1つの永久磁石32だけでコイル磁束に対抗する磁束による2つの永久磁石磁路を形成するとともに、第2の空隙G2の間隔を第1の空隙G1の間隔より広く構成することにより、上記(3)、(4)式を同時に満足して、永久磁石32の減磁を確実に防止することができる。
つぎに、第4の実施形態に係る直流リアクトルについて、図6ないし図8を参照して説明する。図6は、この発明の第4の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図、図7は、図6に示す直流リアクトルの鳥瞰図である。
U型コア60は、軟磁性体の積層された薄板からなる鉄心であって、U型コア60の脚部60a,60bのそれぞれ先端には、内向きのリップ部60c,60dを備えている。これらリップ部60c,60dの途中から、2つに分岐したリップ部61と62、および63と64が延長形成され、リップ部61と62、および63と64がそれぞれに磁気的ギャップを構成する第1の空隙G1を挟んで、互いに対向するとともに上下方向で互いに並行に形成されている。
U型コア60の左右のリップ部60c,60dの間には、上段のリップ部61,62と下段のリップ部63,64とに挟まれた所定の空間部分が形成され、このU型コア60の空間部分に板状の永久磁石33が挟み込まれている。永久磁石33は、脚部60a側がN極に着磁され、脚部60b側がS極に着磁されており、例えば非磁性体によってそれぞれの磁極面がU型コア60と離間した状態で保持されている。
U型コア60には、電流源4から電流供給されることで所定のコイル磁束を発生する電磁コイル5が巻回してある。この電磁コイル5のコイル磁束により、U型コア60の内部には、図中に実線の矢印によって示すように、第1の空隙G1を貫通してリップ部60cからリップ部60dの方向に向かって閉じたコイル磁路が形成されている。
また、永久磁石33はリップ部61と62、および63と64との間に形成された第1の空隙G1を跨ぐ態様で、U型コア60の脚部60a,60bの先端との間で第2の空隙G2をもって保持されている。これにより、永久磁石33のバイアス磁束により、図中に破線の矢印で示すように、U型コア60の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路が形成されている。
図7において、L6はU型コア60のU字部分とリップ部60c,60dとを加えた長さに比例する磁路長、L61,L62はそれぞれリップ部61とリップ部62の磁路長であって、合計磁路長L7はリップ部61,62を加算した長さに比例する磁路長(L7=L61+L62)である。同様に、下側のリップ部63,64の磁路長は、それぞれL61,L62と等しい。
U型コア60内の永久磁石33は、その磁極面がそれぞれリップ部60c,60dに対して第2の空隙G2だけ離れた状態で保持されている。この第2の空隙G2の間隔Lg4は、U型コア60における第1の空隙G1の間隔Lg3より大きく形成されている。断面積S63より大きな断面で第2の空隙G2を有している。そして、永久磁石33の磁極断面積S63は、リップ部61,62の断面積S61,S62と等しい大きさに構成されている。
U型コア60は、図7に示すように、その両脚部60a,60bとリップ部60c,60dとがいずれも同一の断面積S6に形成されている。また、永久磁石33を挟む上段のリップ部61,62と下段のリップ部63,64は、それぞれ断面積S61、断面積S62となっていて、これらの断面積S61、断面積S62は互いにほぼ等しいものである。なお、上下段のリップ部61と63の合計断面積をS7(=S61+S62)としている。
図8は、直流リアクトルの磁気抵抗を示す等価回路図である。
U型コア60のU字の底辺部分に設けた電磁コイル5による起磁力(コイル起磁力)をNI3とするとき、U型コア60の閉磁路として、U字部分の磁気抵抗R6と、リップ部61,62および63,64の合成磁気抵抗R7と、2つの空隙G1の合成磁気抵抗Rg3とによりコイル磁路が構成される。このうち磁気抵抗R6は磁路長L6に比例し、かつU型コア60の断面積S6に反比例する。また、合成磁気抵抗R7は合計磁路長L7に比例し、磁気抵抗Rg3は第1の空隙G1の間隔Lg3に比例し、かつ上下段のリップ部61と63の合計断面積S7に反比例する。
また、永久磁石33の起磁力(永久磁石起磁力)をNI4とするとき、永久磁石磁路はU字部分の磁気抵抗R6と2つの空隙G2の合計磁気抵抗Rg4とから形成される。ここでは、以下に説明するように、コイル磁路の磁気抵抗R6,R7,Rg3の大きさと、永久磁石磁路の磁気抵抗R6,Rg4の大きさは、それぞれ第1、第2の空隙G1,G2の間隔と各磁路の断面積S6,S63,S7とを操作して、コイル磁束が永久磁石を通らないように設定できる。
図8において、コイル起磁力NI3によるコイル磁束が磁気抵抗R6→合成磁気抵抗R7→合成磁気抵抗Rg3の経路を通り、永久磁石起磁力NI4による磁束が磁気抵抗Rg4→磁気抵抗R6の経路を通るとすれば、以下の不等式が成立する。
R7+Rg3<Rg4…(5)
R6<R7+Rg3…(6)
ここで、真空の透磁率をμ0、鉄の比透磁率をμrとすると、鉄心の透磁率μ(=μ0・μr)となり、鉄の比透磁率μrは103程度の大きさがあるため、鉄心の透磁率μについては、
μ>>μ0
という関係がある。
ここで、上記(5)、(6)式における磁気抵抗R3,Rg1,R2,Rg2がそれぞれ、
R6=L6/μ・S6
Rg3=Lg3/μ0・S7
R7=L7/μ・S7
Rg4=Lg4/μ0・S63
となる。そこで上記(5)式については
L7/μr・S7+Lg3/S7<Lg4/S63…(7)
と書き換えることができる。
(7)式では、鉄の比透磁率μrが103程度の大きさであることから、その不等式の左辺第1項を無視することができる。そこで、(7)式から
Lg3/S7<Lg4/S63
が導かれる。すなわち、
Lg3・S63<Lg4・S7
となり、いま、上下段のリップ部61と63の合計断面積S7が永久磁石33の磁極断面積S63より大きい(S63<S7)ことから、
Lg3<Lg4
であればよいことがわかる。
したがって、第4の実施形態の直流リアクトルにおいては、第1の空隙G1の間隔Lg3を第2の空隙G2の間隔Lg4より短く構成すれば、上記(5)式の条件を満たすことがわかる。
また、(6)式については、
L6・(S7/S6)<L7+μr・Lg3…(8)
と書き換えることができる。
(8)式については、U型コア60の設計寸法と第1の空隙G1の大きさを調整することによって、満足させることが可能であって、永久磁石33の大きさを限定するものではない。
以上のように、第4の実施形態に係る直流リアクトルは、第1の空隙G1を介して互いに対向するリップ部60c,60dを有するU型コア60と、U型コア60に形成された閉磁路のうち、第1の空隙G1を含まない位置に配置され、閉磁路に所定の磁束を発生させる電磁コイル5と、リップ部60c,60dの第1の空隙G1を跨ぐ位置に第2の空隙G2を介して埋め込んで設けられ、電磁コイル5が発生する磁束に対抗する磁束をU型コア60内に形成する板状の永久磁石33と、を備え、第2の空隙G2の間隔を第1の空隙G1の間隔より広く構成することによって、電磁コイル5の磁束が永久磁石33を通過しないようにした。したがって、上記(8)式を満たすように、第1の空隙G1の間隔Lg3と、上下段のリップ部61と63の合計断面積S7とを決定すれば、永久磁石33の減磁を確実に防止することができる。また、一つの永久磁石33だけでコイル磁束に対抗する磁束を発生するようにしたので、コンパクトな直流リアクトルを提供できる。さらに、U型コア60の設計寸法に応じて、永久磁石33の幅を十分に大きく設計することができる。
なお、U型コア60に挟み込まれる永久磁石33は、その両極端面を除いて非磁性体によって包んでおくことで、永久磁石磁路を確保することができる。また、U型コア60の断面積S6は、コイル5の巻数、電流、永久磁石33の起磁力、鉄心の透磁率等から決まることは言うまでもない。
つぎに、別の直流リアクトルについて説明する。図9は、この発明の第5の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。
この直流リアクトルは、第4の実施形態のものと同様に、U型コア60と、その両脚部60a,60bに形成された内向きのリップ部60c,60dに挟み込まれた板状の永久磁石33とから構成され、このU型コア60の両脚部60a,60bに、電流源4から電流供給される2つの電磁コイル5a,5bを巻回したものである。
この場合でも、電磁コイル5a,5bのコイル磁束により、U型コア60の内部には、図中に実線の矢印によって示すように、リップ部60cから60dの方向に第1の空隙G1を貫通して、閉じたコイル磁路が形成される。また、永久磁石33のバイアス磁束により、図中に破線の矢印で示すように、U型コア60の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路が形成される。
したがって、第5の実施形態の直流リアクトルにおいても、第2の空隙G2の間隔を第1の空隙G1の間隔より広く構成することにより、上記(7)、(8)式を同時に満足して、永久磁石33の減磁を確実に防止することができる。また、一つの永久磁石33だけでコイル磁束に対抗する磁束を発生するようにしたので、コンパクトな直流リアクトルを提供できる。
つぎに、さらに別の直流リアクトルについて説明する。図10は、この発明の第6の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。
この直流リアクトルは、2つのE型コア70a,70bを上下方向から合体したコア70と、このコア70の中央の空間部分に挟み込まれた板状の永久磁石34とから構成されている。E型コア70a,70bは、いずれも軟磁性体の積層された薄板からなる鉄心であって、それらの中央脚70c,70dの先端には永久磁石34を挟むように、左右の分岐脚71,72と73,74が互いに平行に形成されている。そして、中央脚70cの分岐脚71,73と、中央脚70dの分岐脚72,74とが、それぞれ磁気的ギャップを構成する第1の空隙G1を挟んで対向している。
コア70の2つの中央脚70cと70dの間の空間部分には、永久磁石34が保持され、その中央脚70c側がN極に着磁され、中央脚70d側がS極に着磁され、例えば非磁性体によってそれぞれの磁極面がU型コア60と離間した状態で保持されている。また、コア70の中央脚70c,70dには、電流源4から電流供給されることで所定のコイル磁束を発生する電磁コイル5が巻回してある。この電磁コイル5のコイル磁束により、コア70の内部には、図中に実線の矢印によって示すように、中央脚70cから第1の空隙G1を貫通し、中央脚70dを介してそれぞれ左右に分かれる2組の閉じたコイル磁路が形成されている。
また、永久磁石34は、第1の空隙G1を跨ぐ態様で、E型コア70a,70bの中央脚70cと70dの先端との間で第2の空隙G2をもって保持されている。これにより、永久磁石33のバイアス磁束によって、図中に破線の矢印で示すように、コア70の内部でコイル磁路とは反対向きの永久磁石磁路が形成される。
なお、E型コア70a,70bは、それらの各中央脚70c,70dを含めていずれも同一の断面積S7となるように形成されている。また、第2の空隙G2の間隔Lg4は、第1の空隙G1の間隔Lg3より広く形成されている。
この実施形態のコア70は、第4の実施形態に示すU型コアを、それぞれ左右から2つ合体させた形状をなしており、中央で共有される電磁コイル5によって左右に形成されたコイル磁路に対して、1つの永久磁石34が設けられて直流リアクトルを構成している。そこで、第4の実施形態について説明したものと比較すれば明らかなように、第2の空隙G2の間隔を第1の空隙G1の間隔より広く構成することにより、上記(7)、(8)式を同時に満足して、永久磁石31の減磁を確実に防止することができる。
この発明の第1の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。 第1の実施形態に係る直流リアクトルの鳥瞰図である。 第1の実施形態に係る直流リアクトルの磁気抵抗を示す等価回路図である。 この発明の第2の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。 この発明の第4の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。 第4の実施形態に係る直流リアクトルの鳥瞰図である。 第4の実施形態に係る直流リアクトルの磁気抵抗を示す等価回路図である。 この発明の第5の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。 この発明の第6の実施形態に係る直流リアクトルを示す側面断面図である。
符号の説明
4 電流源
5 電磁コイル
10,60 U型コア
10a,10b,60a,60b 脚部
11,12 リップ部
21,22 L型鉄心
31,32,33,34 永久磁石
40,70a,70b E型コア
50 C型鉄心
70 コア

Claims (14)

  1. 第1の空隙を介して互いに対向するリップ部を有するU型コアと、
    前記U型コアに形成された閉磁路のうち、前記第1の空隙を含まない位置に配置され、前記閉磁路に所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記U型コアの両脚部先端と第2の空隙を介して対向する位置にそれぞれ一端が設けられ、他端に板状の永久磁石を挟み込んで前記第1の空隙を跨ぐように磁気回路を構成する2つのL型コアと、
    を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする直流リアクトル。
  2. 前記L型コアは、前記永久磁石の磁束が通る断面積を前記U型コアに形成される前記閉磁路の断面積より小さく構成したことを特徴とする請求項1記載の直流リアクトル。
  3. 前記磁束発生手段は、前記U型コアの両脚部にそれぞれ配置され、前記閉磁路内に同一方向の磁束を形成する一対の電磁コイルであることを特徴とする請求項1記載の直流リアクトル。
  4. 第1の空隙を介して中央脚の側面にそれぞれ対抗する一対のリップ部を有するE型コアと、
    前記E型コアに形成された2つの閉磁路のうち、前記第1の空隙を含まない位置に配置され、前記閉磁路に所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記E型コアの両側脚部先端と第2の空隙を介して対向する位置に設けられ、前記E型コアの中央脚先端との間に板状の永久磁石を挟み込んで前記第1の空隙を跨ぐように2つの磁気回路を構成するC型コアと、
    を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする直流リアクトル。
  5. 前記C型コアは、前記永久磁石の磁束が通る断面積を前記E型コアに形成される前記閉磁路の断面積より小さく構成したことを特徴とする請求項4記載の直流リアクトル。
  6. 前記磁束発生手段は、前記E型コアの中央脚に配置された電磁コイルであることを特徴とする請求項4記載の直流リアクトル。
  7. 第1の空隙を介して互いに対向するリップ部を有するU型コアと、
    前記U型コアに形成された閉磁路のうち、前記第1の空隙を含まない位置に配置され、前記閉磁路に所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記リップ部の前記第1の空隙を跨ぐ位置に第2の空隙を介して埋め込んで設けられ、前記磁束発生手段が発生する磁束に対抗する磁束を前記U型コア内に形成する板状の永久磁石と、
    を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする直流リアクトル。
  8. 前記永久磁石は、前記リップ部と対向する両極の断面積を前記U型コアにおける互いに対向する前記リップ部の断面積より小さく構成したことを特徴とする請求項7記載の直流リアクトル。
  9. 前記U型コアは、前記リップ部の互いに対向する断面積と前記永久磁石の両極が対向する断面積との比を(S7/S6)、前記U型コアに形成された閉磁路の磁路長をL6、前記リップ部の合計磁路長をL7、前記第1の空隙の間隔をLg3とし、前記U型コアの比透磁率をμrとしたとき、下記の不等式を満たすように構成されていることを特徴とする請求項7記載の直流リアクトル。
    L6・(S7/S6)<L7+μr・Lg3
  10. 前記磁束発生手段は、前記U型コアの複数箇所にそれぞれ配置され、前記閉磁路内に同一方向の磁束を形成する電磁コイルであることを特徴とする請求項7記載の直流リアクトル。
  11. 第1の空隙を介して中央脚が互いに対向配置された一対のE型コアと、
    前記E型コアの中央脚を跨いで形成された一対の閉磁路にそれぞれ所定の磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記中央脚の前記第1の空隙を跨ぐ位置に第2の空隙を介して埋め込んで設けられ、前記磁束発生手段が発生する磁束に対抗する磁束を前記一対のE型コア内に形成する直方体の永久磁石と、
    を備え、前記第2の空隙の間隔を前記第1の空隙の間隔より広く構成することによって、前記磁束発生手段の磁束が前記永久磁石を通過しないようにしたことを特徴とする直流リアクトル。
  12. 前記永久磁石は、前記中央脚と対向する両極の断面積を前記中央脚のそれぞれ互いに対向する断面積より小さく構成したことを特徴とする請求項11記載の直流リアクトル。
  13. 前記E型コアは、前記中央脚の互いに対向する断面積と前記永久磁石の両極が対向する前記中央脚の断面積との比を(S9/S8)、前記E型コアに形成された前記閉磁路の磁路長をL8、前記中央脚の合計磁路長をL9、前記第1の空隙の間隔をLg5とし、前記E型コアの比透磁率をμrとしたとき、下記の不等式を満たすように構成されていることを特徴とする請求項11記載の直流リアクトル。
    L8・(S9/S8)<L9+μr・Lg5
  14. 前記磁束発生手段は、前記第1の空隙を含む位置に配置された電磁コイルであることを特徴とする請求項11記載の直流リアクトル。
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