JP2005289718A - セメント用混和剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
セメントの水和熱を制御するセメント用混和剤であって、所定の温度以上のときに内部に包含した凝結遅延剤を放出するものにおいて、力学的な強度を高め、セメントや骨材などと混練する際にセメント用混和剤が壊れて、包含する凝結遅延剤が放出されないようにする。
【解決手段】
粉末の凝結遅延剤を固体のまま有機物中に混合して製造することで、固体の凝結遅延剤の周りに有機物層が密着して形成されるようにしてセメント用混和剤の力学的強度を高くし、セメントや骨材などと混練する際に壊れにくくする。
【選択図】 なし
セメントの水和熱を制御するセメント用混和剤であって、所定の温度以上のときに内部に包含した凝結遅延剤を放出するものにおいて、力学的な強度を高め、セメントや骨材などと混練する際にセメント用混和剤が壊れて、包含する凝結遅延剤が放出されないようにする。
【解決手段】
粉末の凝結遅延剤を固体のまま有機物中に混合して製造することで、固体の凝結遅延剤の周りに有機物層が密着して形成されるようにしてセメント用混和剤の力学的強度を高くし、セメントや骨材などと混練する際に壊れにくくする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、セメントに添加して、セメントの水和反応を抑制するセメント用混和剤とその製造方法に関する。
ダムや橋脚など大容量のコンクリート(マスコンクリート)を構築する場合、セメントの水和反応による発熱のため、コンクリートの内部と外部とで温度差が生じ、コンクリートにひび割れが発生することがある。
従来、この水和熱の制御方法として、使用材料の冷却、セメントコンクリート打設後のパイプクーリング、フライアッシュなどの混和材の使用、吸熱剤やセメントの水和反応抑制剤などの混和剤の使用などが知られている。
これら水和熱の制御方法のうち、水和反応抑制剤としては、例えば、微小カプセルに液状の凝結遅延剤を含浸して適当な融点を有するワックスでコーティングした水和熱抑制カプセルが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、液状の凝結遅延剤を加熱溶融したワックスと混合した後、冷却して粉末にしたものも提案されている(例えば、特許文献2)。
このように、凝結遅延剤をワックスでコーティングし、所定の温度以上になったときにワックスが溶融し、凝結遅延剤が放出されるようにすることで、水和熱の急激な上昇を適切に制御することができる。
特許2879017号公報
特開2000−327382号公報
従来、この水和熱の制御方法として、使用材料の冷却、セメントコンクリート打設後のパイプクーリング、フライアッシュなどの混和材の使用、吸熱剤やセメントの水和反応抑制剤などの混和剤の使用などが知られている。
これら水和熱の制御方法のうち、水和反応抑制剤としては、例えば、微小カプセルに液状の凝結遅延剤を含浸して適当な融点を有するワックスでコーティングした水和熱抑制カプセルが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、液状の凝結遅延剤を加熱溶融したワックスと混合した後、冷却して粉末にしたものも提案されている(例えば、特許文献2)。
このように、凝結遅延剤をワックスでコーティングし、所定の温度以上になったときにワックスが溶融し、凝結遅延剤が放出されるようにすることで、水和熱の急激な上昇を適切に制御することができる。
使用材料もしくは打設後のコンクリートを冷却する方法は、冷却するための設備などが必要であり利便性が悪く、また、これらの設備を構築するための期間と費用が必要であった。
また、混和材や混和剤などを加える方法では、打設したコンクリート内部の温度に応じて反応を制御することができないため、条件によっては効果が強すぎたり弱すぎたりする場合がある。例えば、セメントの水和反応を抑制する凝結遅延剤は、初期段階の水和反応を抑制することができるが、それ以降はほぼ凝結遅延剤を混和しないときと同じように水和反応が進行してしまう。また、コンクリートが硬化するまでの時間が長くなるため、コンクリートの打設作業の効率が低下してしまう。
また、混和材や混和剤などを加える方法では、打設したコンクリート内部の温度に応じて反応を制御することができないため、条件によっては効果が強すぎたり弱すぎたりする場合がある。例えば、セメントの水和反応を抑制する凝結遅延剤は、初期段階の水和反応を抑制することができるが、それ以降はほぼ凝結遅延剤を混和しないときと同じように水和反応が進行してしまう。また、コンクリートが硬化するまでの時間が長くなるため、コンクリートの打設作業の効率が低下してしまう。
これらに対して、凝結遅延剤をワックスでコーティングし、所定の温度以上になったときにワックスが溶融して内部に包含していた凝結遅延剤を放出するようにした混和剤は、扱いが容易な上、打設したコンクリートの温度の状態に合わせて適切に反応を制御することができる。
しかし、内部に包含している凝結遅延剤が液体であるため、また、液体の凝結遅延剤を乾燥させて製造した場合は空洞が残るため、力学的な強度がそれほど高くなく、セメントや骨材などと混練する際に、一部が壊れて凝結遅延剤が流出してしまう場合があった。
しかし、内部に包含している凝結遅延剤が液体であるため、また、液体の凝結遅延剤を乾燥させて製造した場合は空洞が残るため、力学的な強度がそれほど高くなく、セメントや骨材などと混練する際に、一部が壊れて凝結遅延剤が流出してしまう場合があった。
本発明の課題は、セメントの水和熱を制御するセメント用混和剤であって、所定の温度以上のときに内部に包含した凝結遅延剤を放出するものにおいて、力学的な強度を高め、セメントや骨材などと混練する際にセメント用混和剤が壊れて、包含する凝結遅延剤が放出されないようにすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、セメント用混和剤であって、粉末の凝結遅延剤を固体のまま、水に不溶あるいは難溶で、かつ、セメントの水和熱による温度上昇により溶融する有機物中に混合して製造されたことを特徴とする。
このように、粉末の凝結遅延剤を固体のまま有機物中に混合して製造したことで、固体の凝結遅延剤の周りに有機物層が密着して形成されるので、セメント用混和剤の力学的強度が高くなり、セメントや骨材などと混練する際に壊れにくくなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のセメント用混和剤であって、前記粉末の凝結遅延剤の平均粒径が0.01〜500マイクロメートルであることを特徴とする。
ここで、平均粒径は数平均粒径であって、平均粒径として体積平均を用いる場合は、この値よりも大きい値であっても良い。
このように、粉末の凝結遅延剤の平均粒径が0.01〜500マイクロメートルの範囲にあることで、製造の際のコスト及び凝結遅延剤としての効果が適切なものになる。
つまり、粉末の凝結遅延剤の平均粒径が0.01マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるので好ましくない。
また、粉末の凝結遅延剤の平均粒径が500マイクロメートル以上であると、これより小さい粒径を有するものに比べ、単位質量あたりの表面積の総和が小さくなるので、凝結遅延剤としての反応速度が遅くなってしまい、十分な効果を得られない。
このように、粉末の凝結遅延剤の平均粒径が0.01〜500マイクロメートルの範囲にあることで、製造の際のコスト及び凝結遅延剤としての効果が適切なものになる。
つまり、粉末の凝結遅延剤の平均粒径が0.01マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるので好ましくない。
また、粉末の凝結遅延剤の平均粒径が500マイクロメートル以上であると、これより小さい粒径を有するものに比べ、単位質量あたりの表面積の総和が小さくなるので、凝結遅延剤としての反応速度が遅くなってしまい、十分な効果を得られない。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のセメント用混和剤であって、前記セメント用混和剤の平均粒径が0.1〜3000マイクロメートルであることを特徴とする。
ここで、平均粒径は数平均粒径であって、平均粒径として体積平均を用いる場合は、この値よりも大きい値であっても良い。
このように、セメント用混和剤の平均粒径が、0.1〜3000マイクロメートルであることで、製造の際のコスト及びセメント中に混在させるときの分散性の点で好ましいものとなる。
つまり、セメント用混和剤の平均粒径が0.1マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるので好ましくない。
また、セメント用混和剤の平均粒径が3000マイクロメートル以上であると、セメント中で分散しにくく、セメント中で凝結遅延剤の局所的な濃度の差ができ、十分な効果が得られない可能性がある。
このように、セメント用混和剤の平均粒径が、0.1〜3000マイクロメートルであることで、製造の際のコスト及びセメント中に混在させるときの分散性の点で好ましいものとなる。
つまり、セメント用混和剤の平均粒径が0.1マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるので好ましくない。
また、セメント用混和剤の平均粒径が3000マイクロメートル以上であると、セメント中で分散しにくく、セメント中で凝結遅延剤の局所的な濃度の差ができ、十分な効果が得られない可能性がある。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のセメント用混和剤であって、前記粉末の凝結遅延剤に対する前記有機物の割合が10〜300質量%であることを特徴とする。
このように、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が10〜300質量%であることで、有機物によって粉末の凝結遅延剤の周りを過不足なく覆うことができる。
つまり、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が10質量%以下であると、粉末の凝結遅延剤の周りを十分に覆うことができず、周囲の温度変化に関係なく凝結遅延剤が放出されてしまう。
また、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が、300質量%以上であると、粉末の凝結遅延剤の周りを覆う有機物の層が厚くなりすぎ、凝結遅延剤の放出が遅れて、温度上昇を適切に制御することができない。
つまり、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が10質量%以下であると、粉末の凝結遅延剤の周りを十分に覆うことができず、周囲の温度変化に関係なく凝結遅延剤が放出されてしまう。
また、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が、300質量%以上であると、粉末の凝結遅延剤の周りを覆う有機物の層が厚くなりすぎ、凝結遅延剤の放出が遅れて、温度上昇を適切に制御することができない。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のセメント用混和剤であって、前記有機物は、ロウ、パラフィンワックス、マイクロワックス、油脂、脂肪酸、脂肪酸エステル、金属セッケン、高級アルコールまたは熱可塑性樹脂の中から少なくとも一種以上選ばれることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のセメント用混和剤の製造方法であって、前記粉末の凝結遅延剤を、前記有機物が溶融する温度以上に加温する加温工程と、
前記加温工程で加温した前記粉末の凝結遅延剤に前記有機物を添加して、前記粉末の凝結遅延剤を固体のまま前記有機物でコーティングするコーティング工程と、
前記有機物でコーティングされた前記粉末の凝結遅延剤を、所定の粒径にする仕上げ工程とを有することを特徴とする。
前記加温工程で加温した前記粉末の凝結遅延剤に前記有機物を添加して、前記粉末の凝結遅延剤を固体のまま前記有機物でコーティングするコーティング工程と、
前記有機物でコーティングされた前記粉末の凝結遅延剤を、所定の粒径にする仕上げ工程とを有することを特徴とする。
ここで、「粉末の凝結遅延剤を有機物でコーティングする」とは、粉末の凝結遅延剤の周りに有機物が付着している状態にすることである。
このような状態としては、例えば、粉末の凝結遅延剤の一粒一粒が、有機物によって覆われている状態や、いくつかの凝結遅延剤の粒子がまとまって有機物に覆われている状態などである。
また、凝結遅延剤の周りが有機物によって完全に覆われずに、凝結遅延剤の一部が露出している状態も含むものとする。
このような状態としては、例えば、粉末の凝結遅延剤の一粒一粒が、有機物によって覆われている状態や、いくつかの凝結遅延剤の粒子がまとまって有機物に覆われている状態などである。
また、凝結遅延剤の周りが有機物によって完全に覆われずに、凝結遅延剤の一部が露出している状態も含むものとする。
このような製造方法によれば、粉末の凝結遅延剤を固体のまま有機物でコーティングでき、有機物中に凝結遅延剤を混在させたセメント用混和剤において、力学的な強度が高く、セメントや骨材などと混練する過程で壊れにくいものを製造できる。
また、粉末の凝結遅延剤と有機物の混合割合を容易に変更でき、施工条件に合わせたセメント用混和剤を製造できる。
また、粉末の凝結遅延剤と有機物の混合割合を容易に変更でき、施工条件に合わせたセメント用混和剤を製造できる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のセメント用混和剤の製造方法であって、例えば、前記コーティング工程において、前記有機物を複数回にわたって添加することを特徴とする。
このように、コーティング工程において有機物を複数回にわたって添加することで、反応容器内において粉末の凝結遅延剤に対する有機物の量が局所的に多くなることがなく、効率よく粉末の凝結遅延剤の周りを有機物でコーティングすることができる。
本発明によれば、所定の温度以上のときに内部に包含した凝結遅延剤を放出するセメント用混和剤として、粉末の凝結遅延剤を固体のまま有機物でコーティングしたことで、力学的な強度が高くなり、セメントや骨材などと混練する際に、セメント用混和剤が壊れにくくなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
このセメント用混和剤は、凝結遅延剤を含有するものであって、コンクリートの打設時に混ぜることで、セメントの水和反応を遅くし、コンクリート中での発熱を抑えるものである。また、このセメント用混和剤は凝結遅延剤を固体のまま、水に不溶または難溶で、かつ、所定の温度で溶融する有機物でコーティングしたものであり、セメントの水和熱によってコンクリートの温度が上昇したときに有機物が溶融し、凝結遅延剤が放出されるようにしたものである。これによって、有機物が溶融する温度に達するまでの間は、凝結遅延剤を用いなかった場合と同様に水和反応が進行するので、不必要にコンクリートの硬化を遅延させるようなことがない。
このセメント用混和剤は、凝結遅延剤を含有するものであって、コンクリートの打設時に混ぜることで、セメントの水和反応を遅くし、コンクリート中での発熱を抑えるものである。また、このセメント用混和剤は凝結遅延剤を固体のまま、水に不溶または難溶で、かつ、所定の温度で溶融する有機物でコーティングしたものであり、セメントの水和熱によってコンクリートの温度が上昇したときに有機物が溶融し、凝結遅延剤が放出されるようにしたものである。これによって、有機物が溶融する温度に達するまでの間は、凝結遅延剤を用いなかった場合と同様に水和反応が進行するので、不必要にコンクリートの硬化を遅延させるようなことがない。
凝結遅延剤としては、例えば、常温で固体のフッ化物、リン酸塩、ホウ酸塩、グルコン酸等のオキシカルボン酸もしくはその塩、ケトカルボン酸もしくはその塩、糖類、糖アルコールを溶液とせず固体のまま用い、これを有機物でコーティングしてセメント用混和剤としている。これによって、液体の凝結遅延剤や、固体の凝結遅延剤を溶液としたものを用いたものに比べ、力学的な強度が高くなるのでセメントや骨材などと混練する過程で壊れにくくなる。
この粉末の凝結遅延剤の数平均粒径としては、0.01〜500マイクロメートルの範囲にあることが好ましい。数平均粒径が0.01マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるため好ましくない。また、数平均粒径が500マイクロメートル以上であると、これより小さい粒径を有するものに比べ、単位質量あたりの表面積の総和が小さくなるので、凝結遅延剤としての反応速度が遅くなってしまい、十分な効果を得られないので好ましくない。特に、粉末の凝結遅延剤の数平均粒径が0.1〜50マイクロメートルの範囲にあることが、製造コスト及び反応性などの点から好ましい。なお、平均粒径として体積平均粒径を用いる場合は、上述の値よりも大きい値の範囲でも良い。
有機物としては、水に不溶もしくは難溶で、かつ、セメントの水和熱による温度上昇により溶融するものを用いている。ここで、セメントの水和熱による温度上昇により溶融するものとしては、例えば、30〜100℃の範囲で溶融するものが好ましい。溶融する温度が30℃以上であれば、コンクリート表面からの放熱量が多く、急激な温度上昇がない場合に凝結遅延剤が放出されることがないので、不必要にコンクリートの固化を遅延させることがない。また、室温で有機物が溶融し、保存中に変質してしまうことがない。
また、溶融する温度が100℃以下であれば、コンクリート中の水が沸騰する前に、凝結遅延剤を放出して温度上昇を抑え、コンクリート中に空隙ができたり、水和反応が十分に進行しなくなったりすることを防止できる。
また、溶融する温度が100℃以下であれば、コンクリート中の水が沸騰する前に、凝結遅延剤を放出して温度上昇を抑え、コンクリート中に空隙ができたり、水和反応が十分に進行しなくなったりすることを防止できる。
このような有機物として、例えば、ロウ、パラフィンワックス、マイクロワックス、油脂、脂肪酸、脂肪酸エステル、金属セッケン、高級アルコールまたは熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、融点の制御が容易なロウやパラフィンワックスを用いることが好ましい。
粉末の凝結遅延剤を固体のまま有機物でコーティングして製造したセメント用混和剤の数平均粒径としては、0.1〜3000マイクロメートルの範囲であることが好ましい。
数平均粒径が0.1マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるため好ましくない。また、数平均粒径が3000マイクロメートル以上であると、セメント中に混和した際に均一に分散せず、局所的に凝結遅延剤が濃い部分と薄い部分ができてしまい、十分な効果を得られない。特に、数平均粒径が1.5〜15マイクロメートルの範囲にあることが、製造のコスト及び分散性などの点で好ましい。
数平均粒径が0.1マイクロメートル以下であると、製造の際の手間やコストがかかるため好ましくない。また、数平均粒径が3000マイクロメートル以上であると、セメント中に混和した際に均一に分散せず、局所的に凝結遅延剤が濃い部分と薄い部分ができてしまい、十分な効果を得られない。特に、数平均粒径が1.5〜15マイクロメートルの範囲にあることが、製造のコスト及び分散性などの点で好ましい。
なお、粉末の凝結遅延剤の周りを覆う有機物どうしがくっつき、セメント用混和剤の粒子が凝集して粒径が上述の範囲より大きくなっている場合は、使用前に凝集した粒子をばらしてから使うことが好ましい。
粉末の凝結遅延剤を有機物でコーティングする際の、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合は、10〜300質量%であることが好ましい。
粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が10質量%より少ないと、粉末の凝結遅延剤の周りを有機物で十分に覆うことができず、温度上昇によって有機物が溶融しなくても凝結遅延剤が放出されてしまう。これによって、凝結遅延剤による反応の制御が必要ない温度において凝結遅延剤が作用してコンクリートの硬化が遅くなり、コンクリート打設作業の効率が低下してしまう。また、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が300質量%より多いと、粉末の凝結遅延剤の周りに形成される有機物の層が厚くなりすぎ、有機物が溶融し始めてから凝結遅延剤が放出されるまでの時間が長くなってしまう。これによって、凝結遅延剤の放出が遅れ、コンクリートの温度上昇を適切に制御することができなくなってしまう。
粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が10質量%より少ないと、粉末の凝結遅延剤の周りを有機物で十分に覆うことができず、温度上昇によって有機物が溶融しなくても凝結遅延剤が放出されてしまう。これによって、凝結遅延剤による反応の制御が必要ない温度において凝結遅延剤が作用してコンクリートの硬化が遅くなり、コンクリート打設作業の効率が低下してしまう。また、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が300質量%より多いと、粉末の凝結遅延剤の周りに形成される有機物の層が厚くなりすぎ、有機物が溶融し始めてから凝結遅延剤が放出されるまでの時間が長くなってしまう。これによって、凝結遅延剤の放出が遅れ、コンクリートの温度上昇を適切に制御することができなくなってしまう。
次に、以上のような構成のセメント用混和剤の製造方法について説明する。
まず、粉末の凝結遅延剤を入れた反応容器を、適当な熱媒によって加温する加温工程を行う。なお、ここで用いる凝結遅延剤は、上述したように、数平均粒径が0.01〜500マイクロメートルのものが好ましく、特に数平均粒径で1〜10マイクロメートルのものが好ましい。
加温工程で加温する温度は、反応容器内が後に添加する有機物の溶融温度以上となる温度とする。
まず、粉末の凝結遅延剤を入れた反応容器を、適当な熱媒によって加温する加温工程を行う。なお、ここで用いる凝結遅延剤は、上述したように、数平均粒径が0.01〜500マイクロメートルのものが好ましく、特に数平均粒径で1〜10マイクロメートルのものが好ましい。
加温工程で加温する温度は、反応容器内が後に添加する有機物の溶融温度以上となる温度とする。
加温工程の後に、粉末の凝結遅延剤の周りを有機物で覆うコーティング工程を行う。
加温した反応容器内の粉末の凝結遅延剤に対し、固体の有機物を所定量添加し撹拌する。添加された有機物は、反応容器内で溶融して粉末の凝結遅延剤の周りを覆う。
なお、有機物を添加するときには、少量ずつ複数回にわたって添加するようにしても良い。この場合は、少量の有機物を添加して数分間撹拌する工程を繰り返して、所定量の有機物を添加するようにする。このようにすれば、反応容器内において粉末の凝結遅延剤に対する有機物の量が局所的に多くなることがなく、効率よく粉末の凝結遅延剤の周りを有機物で覆うことができる。
その他、粉末の凝結遅延剤に対し、有機物を連続的に時間をかけて添加するようにしても良い。また、あらかじめ有機物を加熱し、溶融した状態で上述のように添加しても良い。
所定量の有機物を添加してから数分間撹拌した後、加温を止めて冷却する。この冷却時にも撹拌を行い、有機物で覆われた粉末の凝結遅延剤の粒子が凝集しないようにしても良い。
加温した反応容器内の粉末の凝結遅延剤に対し、固体の有機物を所定量添加し撹拌する。添加された有機物は、反応容器内で溶融して粉末の凝結遅延剤の周りを覆う。
なお、有機物を添加するときには、少量ずつ複数回にわたって添加するようにしても良い。この場合は、少量の有機物を添加して数分間撹拌する工程を繰り返して、所定量の有機物を添加するようにする。このようにすれば、反応容器内において粉末の凝結遅延剤に対する有機物の量が局所的に多くなることがなく、効率よく粉末の凝結遅延剤の周りを有機物で覆うことができる。
その他、粉末の凝結遅延剤に対し、有機物を連続的に時間をかけて添加するようにしても良い。また、あらかじめ有機物を加熱し、溶融した状態で上述のように添加しても良い。
所定量の有機物を添加してから数分間撹拌した後、加温を止めて冷却する。この冷却時にも撹拌を行い、有機物で覆われた粉末の凝結遅延剤の粒子が凝集しないようにしても良い。
次に、有機物で覆われた粉末の凝結遅延剤を所定の粒径にする仕上げ工程を行う。
冷却によって凝集した粒子を乳鉢などでほぐし、さらに、ふるいにかけて所定の粒径以下のものを得る。その他、ボールミルなどの粉砕手段を用いて所定の粒径となるようにしても良い。
冷却によって凝集した粒子を乳鉢などでほぐし、さらに、ふるいにかけて所定の粒径以下のものを得る。その他、ボールミルなどの粉砕手段を用いて所定の粒径となるようにしても良い。
上述した製造方法を用いたセメント用混和剤の製造の実施例について以下に示す。
反応容器に、粉末の凝結遅延剤として、粉末のオキシカルボン酸系の凝結遅延剤(商品名TA−R−3、竹内技術研究所製)を固体のまま100g入れ、90〜100℃の水浴にて反応容器を加温した。
加温した反応容器に、有機物として、パラフィンワックス(商品名Paraffin Wax 135、日本精蝋株式会社製)60gを、撹拌しながら4回に分けて添加した。
パラフィンワックスを添加する作業をすべて終えた後、さらに10分間撹拌し、水浴による加温を止めて冷却して団粒状の粗生成物を得た。
団粒状の粗生成物を乳鉢にてほぐした後、50メッシュのふるいにかけて、これを通過したものを最終生成物として96gのセメント用混和剤を得た。
本実施例で得られたセメント用混和剤は、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が60質量%となっている。
加温した反応容器に、有機物として、パラフィンワックス(商品名Paraffin Wax 135、日本精蝋株式会社製)60gを、撹拌しながら4回に分けて添加した。
パラフィンワックスを添加する作業をすべて終えた後、さらに10分間撹拌し、水浴による加温を止めて冷却して団粒状の粗生成物を得た。
団粒状の粗生成物を乳鉢にてほぐした後、50メッシュのふるいにかけて、これを通過したものを最終生成物として96gのセメント用混和剤を得た。
本実施例で得られたセメント用混和剤は、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が60質量%となっている。
実施例1と同じ手順、原料を用い、凝結遅延剤を100g、有機物を55gとして凝結遅延剤と有機物の質量比を変えたものを製造した。
これによって、粉末の凝結遅延剤に対して有機物の割合が55質量%となったセメント用混和剤108gを得た。
これによって、粉末の凝結遅延剤に対して有機物の割合が55質量%となったセメント用混和剤108gを得た。
実施例1と同じ手順、原料を用い、凝結遅延剤を100g、有機物を50gとして凝結遅延剤と有機物の質量比を変えたものを製造した。
これによって、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が50質量%となったセメント用混和剤132gを得た。
これによって、粉末の凝結遅延剤に対する有機物の割合が50質量%となったセメント用混和剤132gを得た。
次に、表1、表2に示すような使用材料、調合割合のモルタルを用い、実施例1〜3に示したセメント用混和剤の性能を評価するための実験を行った。
上記の調合割合としては、例えば、普通ポルトランドセメント450g、蒸留水225g、標準砂1350gとする。
なお、加えるセメント用混和剤の量は、セメント用混和剤に含まれている粉末の凝結遅延剤の割合がセメントに対して0.13質量%となるようにしている。
なお、加えるセメント用混和剤の量は、セメント用混和剤に含まれている粉末の凝結遅延剤の割合がセメントに対して0.13質量%となるようにしている。
まず、500mlのポリエチレン容器に、上記の調合割合でセメント用混和剤を混合したセメントと蒸留水を入れ、30秒間練りさじで手練り後、標準砂を入れて2分30秒さらに練り混ぜた。これを断熱熱量計にて温度の経時変化を測定した。
比較例として、実施例1〜3のセメント用混和剤を加えたサンプルの他に、実施例1〜3で用いた凝結遅延剤と同じものを水に溶かし、上記の調合割合となるようにして作成したサンプルについて同様の測定を行った。また、凝結遅延剤無添加のサンプルとして、上記の調合割合で凝結遅延剤を入れずに作成したものについても測定を行った。
比較例として、実施例1〜3のセメント用混和剤を加えたサンプルの他に、実施例1〜3で用いた凝結遅延剤と同じものを水に溶かし、上記の調合割合となるようにして作成したサンプルについて同様の測定を行った。また、凝結遅延剤無添加のサンプルとして、上記の調合割合で凝結遅延剤を入れずに作成したものについても測定を行った。
以上のように行った実験の結果を図1に示した。
無添加のものは、混練後すぐに温度上昇が始まり、急激に温度が上昇していることがわかる。また、凝結遅延剤を水に溶かして添加した比較例は、初期段階においてセメントの水和反応を抑制しているため温度上昇が見られないが、所定の時間が経過した後は、無添加のものとほぼ同じ傾きで急激に温度が上昇している。
これらに対して、実施例1〜3のセメント用混和剤を加えたものは、緩やかな温度上昇となっていることがわかる。
このことから、初期段階の発熱によって有機物が溶融し、凝結遅延剤が放出されて急激な温度上昇を抑制し、これより後においても徐々に凝結遅延剤が放出されることにより温度上昇を抑制する効果が持続していることがわかる。また、このような効果が見られていることから、混練時に混和剤が壊れていないことがわかる。
無添加のものは、混練後すぐに温度上昇が始まり、急激に温度が上昇していることがわかる。また、凝結遅延剤を水に溶かして添加した比較例は、初期段階においてセメントの水和反応を抑制しているため温度上昇が見られないが、所定の時間が経過した後は、無添加のものとほぼ同じ傾きで急激に温度が上昇している。
これらに対して、実施例1〜3のセメント用混和剤を加えたものは、緩やかな温度上昇となっていることがわかる。
このことから、初期段階の発熱によって有機物が溶融し、凝結遅延剤が放出されて急激な温度上昇を抑制し、これより後においても徐々に凝結遅延剤が放出されることにより温度上昇を抑制する効果が持続していることがわかる。また、このような効果が見られていることから、混練時に混和剤が壊れていないことがわかる。
また、温度上昇の傾きは、実施例3より実施例2の方が、また、実施例2より実施例1の方が緩やかになっている。つまり、凝結遅延剤に対する有機物の量が少ないものほど、温度上昇を抑制する効果が大きくなっている。このことから、凝結遅延剤に対する有機物の量を変化させることで、温度上昇の割合を制御できることが示され、施工条件などに合わせたセメント用混和剤を製造することが可能であることがわかる。
以上のことから、施工条件に合わせて製造したセメント用混和剤を用いれば、コンクリートの内部と外部の温度差を適切に制御でき、コンクリートのひび割れを防ぐことができる。
なお、以上の実施の形態において使用した、凝結遅延剤、有機物などはこれに限定されるものではなく、上述した条件を満たすものであれば良い。
また、JIS A 6204記載の化学混和剤等を、本発明にかかるセメント用混和剤と併用しても良く、その他、具体的な細部構造、製造工程等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
また、JIS A 6204記載の化学混和剤等を、本発明にかかるセメント用混和剤と併用しても良く、その他、具体的な細部構造、製造工程等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
Claims (7)
- 粉末の凝結遅延剤を固体のまま、水に不溶あるいは難溶で、かつ、セメントの水和熱による温度上昇により溶融する有機物中に混合して製造されたことを特徴とするセメント用混和剤。
- 前記粉末の凝結遅延剤の平均粒径が0.01〜500マイクロメートルであることを特徴とする請求項1に記載のセメント用混和剤。
- 前記セメント用混和剤の平均粒径が0.1〜3000マイクロメートルであることを特徴とする請求項1または2に記載のセメント用混和剤。
- 前記粉末の凝結遅延剤に対する前記有機物の割合が、10〜300質量%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のセメント用混和剤。
- 前記有機物は、ロウ、パラフィンワックス、マイクロワックス、油脂、脂肪酸、脂肪酸エステル、金属セッケン、高級アルコールまたは熱可塑性樹脂の中から少なくとも一種以上選ばれることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のセメント用混和剤。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載のセメント用混和剤の製造方法であって、
前記粉末の凝結遅延剤を、前記有機物が溶融する温度以上に加温する加温工程と、
前記加温工程で加温した前記粉末の凝結遅延剤に前記有機物を添加して、前記粉末の凝結遅延剤を固体のまま前記有機物でコーティングするコーティング工程と、
前記有機物でコーティングされた前記粉末の凝結遅延剤を、所定の粒径にする仕上げ工程とを有することを特徴とするセメント用混和剤の製造方法。 - 前記コーティング工程において、前記有機物を複数回にわたって添加することを特徴とする請求項6に記載のセメント用混和剤の製造方法。
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