JP2005289611A - 乗客コンベア用手摺構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベアの手摺りをガイドする手摺ガイドレールの材質として、従来よりも耐磨耗性、耐衝撃性、摺動性等に優れた材質からなる手摺ガイドレールを備えた乗客コンベア用手摺構造を提供すると共に、手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを容易に検知することが出来、更に磨耗により発生した磨耗粉を収容処理して手摺りの円滑な走行を確保することが出来る乗客コンベア用手摺構造及びその構造に装備される手摺ガイドレールの製造方法を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】 エスカレータ1の手摺り3をガイドする手摺ガイドレール4の材質が超高分子量ポリエチレンにより構成され、手摺り3と摺動する摺動面6に溝部7が設けられ、更に該溝部7の底部に着色層8を設けて構成したことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 エスカレータ1の手摺り3をガイドする手摺ガイドレール4の材質が超高分子量ポリエチレンにより構成され、手摺り3と摺動する摺動面6に溝部7が設けられ、更に該溝部7の底部に着色層8を設けて構成したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベア用手摺構造及びその構造に装備される手摺ガイドレールの製造方法に関するものである。
従来、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベアに設けられる無端状の手摺りは、これをガイドする手摺ガイドレールに支持されつつ摺動走行するため手摺ガイドレールの摺動面が磨耗する。一定量磨耗した手摺ガイドレールは数年から10年程度で定期的に交換する必要があるため手摺ガイドレールの磨耗量を検出する技術が特開2001−316068号公報(特許文献1)、特開昭59−57883号公報(特許文献2)等により提案されている。
上記特許文献1に記載された技術では、手摺ガイドレール(ガイド材)の磨耗限界となる位置よりも手摺り(ハンドレール)側の中間層に、手摺りとの接触時にその接触面を着色する着色部を設け、手摺ガイドレールが磨耗限界を超えると、着色部が露出し手摺りの裏面に接触して色素が転写され、これを視認することで手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知するものである。
また、特許文献2に記載された技術では、手摺ガイドレール(ガイド)の表面に、このガイドの磨耗限界を判別する溝部、凹部、凸部、着色部を設け、手摺ガイドレールの上面と溝部、凹部、凸部との位置関係を目視することにより磨耗状態を確認したり、手摺ガイドレールの色調とは異なる色の着色部からなる磨耗表示ラインにより磨耗限界を表示することで手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知するものである。
一方、従来の手摺ガイドレールの材質としては、金属やナイロン、POM(Poly Oxymethylene;ポリアセタール)等の合成樹脂が適用されており、これ等の合成樹脂材料は異型押出成形による量産性があり実用的なコストで作成できるものである。また、摩擦係数の小さいフッ素樹脂等では異型押出成形が出来ず、高コストであったため実用化されていなかった。
しかしながら、前述の特許文献1の技術では、手摺ガイドレール(ガイド材)の中間層に着色部を設ける必要があるため3層構造となる。手摺ガイドレールは押し出し成形により作成されるのが一般であるが、押し出し成形により3層構造とすることは非常に困難である。
一方、無端状の手摺りが手摺ガイドレールに摺動走行して該手摺ガイドレールの摺動面が磨耗すると磨耗粉が発生し、手摺りの円滑な走行を阻害するという問題もあった。
また、手摺ガイドレールは、耐磨耗性、耐衝撃性、摺動性等が要求されるため、その材質としては、流動性が高く比較的複雑な構造でも押し出し成形が可能なポリアミド・ナイロン、ポリアセタール等を押し出し成形することにより製造されるのが一般であるが最近の押し出し成形技術の発達に伴って、より耐磨耗性、耐衝撃性、摺動性等に優れた材質の提案が望まれていた。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベアの手摺りをガイドする手摺ガイドレールの材質として、従来よりも耐磨耗性、耐衝撃性、摺動性等に優れた材質からなる手摺ガイドレールを備えた乗客コンベア用手摺構造を提供すると共に、手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを容易に検知することが出来、更に磨耗により発生した磨耗粉を収容処理して手摺りの円滑な走行を確保することが出来る乗客コンベア用手摺構造およびその構造において使用される手摺ガイドレールの製造方法を提供せんとするものである。
前記目的を達成するための本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第1の構成は、乗客コンベアの無端状に連結されて走行するステップの両側に立設された支持フレームと、前記支持フレームに支持された手摺ガイドレールと、前記手摺ガイドレールに摺動可能に嵌合され、且つ前記ステップと同期して走行する無端状の手摺りとを有し、前記手摺ガイドレールの材質が超高分子量ポリエチレンにより構成されたことを特徴とする。
超高分子量ポリエチレンは、200×104以上の分子量を有するものが好ましく、更に好ましくは300×104以上の分子量を有するものである。このような高分子量を有する超高分子量ポリエチレンは流動性が低く押し出し成形をする場合に大きな圧力を要し、従来の押し出し成形技術では比較的複雑な構造からなる手摺ガイドレールの製造は困難であったが、本出願人は流動性の低い高分子量を有する超高分子量ポリエチレンであっても比較的複雑な構造からなる製品を押し出し成形可能な技術を完成し、本願発明のように手摺ガイドレールの材質を超高分子量ポリエチレンにより構成することを可能にしたものである。
本発明の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの材質として適用される超高分子量ポリエチレンと、従来の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの材質であったポリアミド・ナイロン及びポリアセタールとの性能比較を以下の表1に示す。
上記表1に示すように、本発明の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの材質として適用される超高分子量ポリエチレンは、従来の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの材質であったポリアミド・ナイロン及びポリアセタールと比較して動摩擦係数が小さいため摺動性能に優れ、衝撃強度も高く、磨耗し難く、吸水率が低いため機械的強度や剛性が高いことが判明した。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第2の構成は、前記手摺ガイドレールの材質が超高分子量ポリエチレンに添加剤を添加して構成されたことを特徴とする。
添加剤としては、滑り性能を向上する添加剤や帯電防止機能を発揮する添加剤を超高分子量ポリエチレンに添加して構成することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第3の構成は、前記添加剤がシリコンオイルまたは二硫化モリブデンであることを特徴とする。
本発明の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの材質として超高分子量ポリエチレンにシリコンオイル(1.3重量%)または二硫化モリブデン(0.24重量%)を添加した場合の性能比較を以下の表2に示す。
上記表2に示すように、本発明の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの材質として超高分子量ポリエチレンにシリコンオイルまたは二硫化モリブデンを添加した場合は、超高分子量ポリエチレン単体と比較して更に動摩擦係数が小さいため摺動性能に優れることが判明した。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第4の構成は、前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面に溝部を設けたことを特徴とする。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第5の構成は、前記溝部の底部に着色層を設けたことを特徴とする。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第6の構成は、前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面の裏面側に着色層を設けたことを特徴とする。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第7の構成は、前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面の少なくとも一部が着色層で構成され、前記溝部の底部に他の色の着色層または無着色層を設けたことを特徴とする。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第8の構成は、前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面の少なくとも一部が着色層で構成され、該摺動面の裏面側に他の色の着色層または無着色層を設けたことを特徴とする。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第9の構成は、前記着色層は、塗料により構成するか、若しくは顔料をワックス、高密度ポリエチレン、合成ゴム、ポリマーの何れかに混練した着色剤により構成したことを特徴とする。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの製造方法は、前述の手摺ガイドレールの着色層が、該着色層と基材とを同時に二層成形するか、或いは基材の成形後に該着色層を二層成形することにより製造されることを特徴とする。
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第1の構成によれば、摺動性能に優れ、衝撃強度も高く、磨耗し難い手摺ガイドレールを装備した乗客コンベア用手摺構造を提供することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第2の構成によれば、添加剤により超高分子量ポリエチレンの性能に更に滑り性能を向上したり帯電防止機能等を付与することが出来る。帯電防止機能等を付与する添加剤としてはカーボン等が適用出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第3の構成によれば、シリコンオイルまたは二硫化モリブデンを超高分子量ポリエチレンに添加することにより更に動摩擦係数を小さく出来、摺動性能を更に向上することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第4の構成によれば、手摺ガイドレールの手摺りと摺動する摺動面に設けた溝部内に磨耗により発生した磨耗粉を収容処理して手摺りの円滑な走行を確保することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第5の構成によれば、手摺ガイドレールが磨耗限界に到達したときに溝部の底部に設けた着色層に手摺りの裏面が接触して色素が転写され、これを視認することで手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また着色層の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第6の構成によれば、手摺ガイドレールが磨耗限界に到達したときに該手摺ガイドレールの手摺りと摺動する摺動面の裏面側に設けた着色層に手摺りの裏面が接触して色素が転写され、これを視認することで手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また着色層の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第7の構成によれば、手摺ガイドレールが磨耗限界に到達したときに溝部の底部に設けた他の色の着色層または無着色層に手摺りの裏面が接触して他の色の色素が転写されるか、色素の転写がされない部分が現れ、これを視認することで手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また他の色の着色層または無着色層の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第8の構成によれば、手摺ガイドレールが磨耗限界に到達したときに該手摺ガイドレールの手摺りと摺動する摺動面の裏面側に設けた他の色の着色層または無着色層に手摺りの裏面が接触して他の色の色素が転写されるか、色素の転写がされない部分が現れ、これを視認することで手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また他の色の着色層または無着色層の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレールが磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の第9の構成によれば、手摺ガイドレールの基材に対して、塗料により構成される着色層、若しくは顔料をワックス、高密度ポリエチレン、合成ゴム、ポリマーの何れかに混練した着色剤により構成される着色層を容易に形成することが出来、基材に対する固着性にも優れ、色素の転写性も良い。
また本発明に係る乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの製造方法によれば、手摺ガイドレールの基材と着色層とを押し出し成形工程により容易に二層形成して一体化することが出来る。
図により本発明に係る乗客コンベア用手摺構造の一例としてエスカレータの手摺構造の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る乗客コンベア用手摺構造を備えたエスカレータの構成を示す断面説明図、図2は手摺りと手摺ガイドレールと支持フレームの配置構成を示す図1のA−A断面説明図、図3は本発明に係る乗客コンベア用手摺構造に装備される手摺ガイドレールの構成を示す斜視説明図、図4〜図6は本発明に係る乗客コンベア用手摺構造に装備される手摺ガイドレールの各実施形態を示す断面説明図である。
図1において、1は乗客コンベアの一例となるエスカレータであり、2は無端状に連結されて走行するステップである。ステップ2の走行方向に沿った両側には一対の支持フレーム5が立設されており、該支持フレーム5の両側に略水平に突出した支持片5aには図2に示すように一対の手摺ガイドレール4が嵌装されて支持されている。一対の手摺ガイドレール4にはステップ2と同期して走行する無端状の手摺り3が摺動可能に嵌合されている。
図2に示すように、手摺り3はゴム手摺り3aの裏面側に内面帆布(キャンバス)3bが設けられており、ステップ2の走行方向に沿った両側に立設された支持フレーム5に固定された手摺ガイドレール4に摺動自在に嵌合されてガイドされる。
手摺ガイドレール4の材質は超高分子量ポリエチレンにより構成することが出来る。超高分子量ポリエチレン単体でも前述したように摺動性能に優れ、衝撃強度も高く、磨耗し難い手摺ガイドレール4とすることも出来るが、添加剤としてシリコンオイルまたは二硫化モリブデンを添加することで、摺動性能を更に向上することが出来る。
シリコンオイルの添加量は0.5重量%以上、且つ5重量%以下程度が好ましく、最適な添加量は1.3重量%程度である。また二硫化モリブデンの添加量は0.03重量%以上、且つ2重量%以下程度が好ましく、最適な添加量は0.24重量%程度である。
このような材質で構成した手摺ガイドレール4の手摺り3と摺動する摺動面6には、図3〜図6に示すように、手摺ガイドレール4の全長に亘って溝部7が設けられている。図3、図4(a)、図5(a)及び図6(b)に示す溝部7は断面V字形状で構成され、図4(b)及び図5(b)に示す溝部7は断面方形状で構成され、図4(c)及び図6(a)に示す溝部7は断面V字形状の溝に連続して断面方形状の溝が形成され、図4(d)に示す溝部7はアリ溝形状(断面台形状)で構成され、図5(c)に示す溝部7は断面逆台形状で構成された一例である。
そして、手摺り3が手摺ガイドレール4に摺動走行して該手摺ガイドレール4の摺動面6が磨耗して発生した磨耗粉は各溝部7内に導かれて収容されることで手摺り3の円滑な走行を確保することが出来る。
図4は各種断面形状の溝部7の底部に着色層8を設けた一例を示す。着色層8は溝部7の底部に塗料、或いは顔料をワックス、高密度ポリエチレン(HDPE)、合成ゴム、各種ポリマーの何れかに混練した着色剤等の色素を塗布したり注入成形することで容易に形成することが出来る。
着色層8は、該着色層8と手摺ガイドレール4の超高分子量ポリエチレンからなる基材とを二層押し出し成形工程により同時に二層成形するか、若しくは、手摺ガイドレール4の超高分子量ポリエチレンからなる基材の成形後に着色層8を二層成形することで容易に且つ強固に一体化することが出来る。
特に図4(d)に示すアリ溝形状(断面台形状)で構成される溝部7の底部に着色層8を設けた構成では、着色層8が溝部7に強固に固着されるため剥離することがない。
着色層8は手摺ガイドレール4の磨耗限界位置に設定されており、手摺り3が手摺ガイドレール4に摺動走行して該手摺ガイドレール4の摺動面6が磨耗限界に到達したときに溝部7の底部に設けた着色層8に手摺り3の裏面が接触して色素が転写され、これを視認することで手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また着色層8の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
図5は手摺ガイドレール4の手摺り3と摺動する摺動面6の裏面側に着色層8を設けた一例を示す。着色層8は押し出し成形により手摺ガイドレール4の超高分子量ポリエチレンからなる基材に着色樹脂を二層成形することが出来る。
着色層8は手摺ガイドレール4の磨耗限界位置に設定されており、手摺り3が手摺ガイドレール4に摺動走行して該手摺ガイドレール4の摺動面6が磨耗限界に到達したときに該手摺ガイドレール4の手摺り3と摺動する摺動面6の裏面側に設けた着色層8に手摺り3の裏面が接触して色素が転写され、これを視認することで手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また着色層8の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
このように手摺ガイドレール4の摺動面6の裏面側に着色層8を設けた手摺ガイドレール4は二層構造であるので押し出し成形により容易に一体成形することが出来る。
図6(a)は手摺ガイドレール4の手摺り3と摺動する摺動面6の少なくとも一部が超高分子量ポリエチレンに顔料を添加して形成した着色層8で構成され、該摺動面6に設けた溝部7の底部に他の色の着色層または無着色層9を設けたものである。他の色の着色層または無着色層9は手摺ガイドレール4の磨耗限界位置に設定されている。尚、溝部7の形状は図4及び図5に示して前述したような各種の断面形状が適用可能である。
このように構成することにより、手摺ガイドレール4が磨耗限界に到達したときに溝部7の底部に設けた他の色の着色層または無着色層9に手摺り3の裏面が接触して他の色の色素が転写されるか、色素の転写がされない部分が現れ、これを視認することで手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また他の色の着色層または無着色層9の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
図6(b)は手摺ガイドレール4の手摺り3と摺動する摺動面6の少なくとも一部が超高分子量ポリエチレンに顔料を添加して形成した着色層8で構成され、該摺動面6の裏面側に他の色の着色層または無着色層9を設けたものである。他の色の着色層または無着色層9は手摺ガイドレール4の磨耗限界位置に設定されている。尚、溝部7の形状は図4及び図5に示して前述したような各種の断面形状が適用可能である。
このように構成することにより、手摺ガイドレール4が磨耗限界に到達したときに該手摺ガイドレール4の手摺り3と摺動する摺動面6の裏面側に設けた他の色の着色層または無着色層9に手摺り3の裏面が接触して他の色の色素が転写されるか、色素の転写がされない部分が現れ、これを視認することで手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。また他の色の着色層または無着色層9の磨耗状態を視認することでも手摺ガイドレール4が磨耗限界に達したことを検知することが出来る。
尚、前記実施形態では、乗客コンベアの一例としてエスカレータ1の手摺構造に適用した場合の一例について説明したが、動く歩道等の乗客コンベアの手摺構造に適用することも出来る。
本発明の活用例として、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベアの手摺構造に適用することが出来る。
1…エスカレータ
2…ステップ
3…手摺り
3a…ゴム手摺り
3b…内面帆布(キャンバス)
4…手摺ガイドレール
5…支持フレーム
5a…支持片
6…摺動面
7…溝部
8…着色層
9…他の色の着色層または無着色層
2…ステップ
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3b…内面帆布(キャンバス)
4…手摺ガイドレール
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7…溝部
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9…他の色の着色層または無着色層
Claims (10)
- 乗客コンベアの無端状に連結されて走行するステップの両側に立設された支持フレームと、
前記支持フレームに支持された手摺ガイドレールと、
前記手摺ガイドレールに摺動可能に嵌合され、且つ前記ステップと同期して走行する無端状の手摺りと、
を有し、
前記手摺ガイドレールの材質が超高分子量ポリエチレンにより構成されたことを特徴とする乗客コンベア用手摺構造。 - 前記手摺ガイドレールの材質が超高分子量ポリエチレンに添加剤を添加して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記添加剤は、シリコンオイルまたは二硫化モリブデンであることを特徴とする請求項2に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面に溝部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記溝部の底部に着色層を設けたことを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面の裏面側に着色層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面の少なくとも一部が着色層で構成され、前記溝部の底部に他の色の着色層または無着色層を設けたことを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記手摺ガイドレールの前記手摺りと摺動する摺動面の少なくとも一部が着色層で構成され、該摺動面の裏面側に他の色の着色層または無着色層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 前記着色層は、塗料により構成するか、若しくは顔料をワックス、高密度ポリエチレン、合成ゴム、ポリマーの何れかに混練した着色剤により構成したことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の乗客コンベア用手摺構造。
- 請求項5〜9のいずれか1項に記載の乗客コンベア用手摺構造における手摺ガイドレールの製造方法であって、
前記着色層は、該着色層と基材とを同時に二層成形するか、或いは基材の成形後に該着色層を二層成形することを特徴とする手摺ガイドレールの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004110245A JP2005289611A (ja) | 2004-04-02 | 2004-04-02 | 乗客コンベア用手摺構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119205A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-05-17 | Toshiba Elevator Co Ltd | エスカレータガード板およびエスカレータ設備 |
CN101844723A (zh) * | 2009-03-25 | 2010-09-29 | 株式会社日立制作所 | 乘客传送设备 |
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-
2004
- 2004-04-02 JP JP2004110245A patent/JP2005289611A/ja active Pending
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