JP2005282597A - 左右駆動力配分装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 油圧モータ内でのキャビテーションの発生を防止する。
【解決手段】 左右駆動力配分装置1は、左右の車軸3、4に動力を分配伝達する遊星歯車式の差動装置20と、車軸3、4に相対回転力を付与する油圧モータ40と、これを回転駆動させる油圧機構60を有する。油圧モータ40は車軸3の先端部に連結されたシリンダブロック43とこの外側に配置されたカムリング47を有する。油圧機構60は、油圧モータ40に作動油を給排制御する作動制御弁63と、油圧ポンプ61を備えてタンクT、作動制御弁63に連通するポンプ油路65と、タンクT、作動制御弁63に連通して第2絞り75を備えたタンク油路67と、ポンプ油路65から分岐して圧力制御弁77及び第1絞り73を備えてタンクTに連通する戻り油路69と、戻り油路69、タンク油路67を連通するバイパス油路71とを有してなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 左右駆動力配分装置1は、左右の車軸3、4に動力を分配伝達する遊星歯車式の差動装置20と、車軸3、4に相対回転力を付与する油圧モータ40と、これを回転駆動させる油圧機構60を有する。油圧モータ40は車軸3の先端部に連結されたシリンダブロック43とこの外側に配置されたカムリング47を有する。油圧機構60は、油圧モータ40に作動油を給排制御する作動制御弁63と、油圧ポンプ61を備えてタンクT、作動制御弁63に連通するポンプ油路65と、タンクT、作動制御弁63に連通して第2絞り75を備えたタンク油路67と、ポンプ油路65から分岐して圧力制御弁77及び第1絞り73を備えてタンクTに連通する戻り油路69と、戻り油路69、タンク油路67を連通するバイパス油路71とを有してなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、左右の車輪に伝達される駆動力を配分する左右駆動力配分装置に関する。
このような左右駆動力配分装置80には、図3(断面図)に示すように、エンジンからの駆動力を受けて回転動するプロペラシャフト5の回転駆動力がドライブピニオン6等の歯車を介して伝達されるデフケース10と、デフケース10に入力された駆動力を遊星歯車機構によって左右の車軸3、4に分配伝達する差動装置20と、左右の車軸3、4に相対的な回転力を付与する油圧モータ40と、油圧ポンプ61から吐出した作動油を油圧モータ40に給排制御して油圧モータ40を回転駆動させる油圧機構81とを有して構成されているものがある(特許文献1参照)。
この左右駆動力配分装置80に備えられた油圧モータ40は、ラジアルプランジャ式のものであり、複数のプランジャ45を放射状に進退動自在に保持して左側の車軸3の先端部に連結されて車軸3とともに回転動可能なシリンダブロック43と、シリンダブロック43の外周外側に配置されてプランジャ45の先端と係合して差動装置20の遊星歯車機構を介して連結されたカムリング47とを有してなる。油圧モータ40には油圧機構81から給排制御される作動油を複数のプランジャ45に流すための2本の給排油路50、51が形成され、複数のプランジャ45は2つの組に分けられ、一方のプランジャ45の組に給排油路50が繋がり、他方の残りの組に給排油路51が繋がっている。油圧ポンプ61から吐出して作動制御弁63により給排制御された作動油は、一対の給排油路50、51を通ってプランジャ45を進退動させてシリンダブロック43に対してカムリング47を相対回転させて車軸3、4に回転力を付与する。
油圧機構81は、2本の給排油路50、51に連通する作動制御弁63と、タンクと作動制御弁63とに連通して油圧ポンプから吐出する作動油を作動制御弁63に流すポンプ油路65と、タンクTと作動制御弁63とに連通して油圧モータ40から排出された作動油をタンクTに戻すタンク油路67と、作動御制御弁63と油圧ポンプ61との間のポンプ油路65とタンク油路67に連通するリリーフ油路82と、リリーフ油路82に設けられたリリーフ弁83とを有してなる。作動制御弁63が中立状態にあるときは、一対の給排油路50、51はタンクTに連通して、油圧モータ40のシリンダブロック43及びカムリング47はフリーな状態にあり、左右の車軸3、4には差動装置20を介してプロペラシャフト5から等しい駆動力が伝達される。また、作動制御弁63が左側及び右側に交互に切り替わると、油圧ポンプ61から吐出した作動油が油圧モータ40に給排制御されて、油圧モータ40が回転駆動する。
このように構成された左右駆動力配分装置の差動装置は、左右の車輪のうちの例えば左側の車輪がスリップ等して左側の車軸に作用する負荷が小さくなると、負荷が軽くなった左側の車軸を高速で回転させる。すると、この左側の車軸に連結された油圧モータのシリンダブロックが車軸と同一方向に高速で回転動して、油圧モータはポンプとして動作することになる。油圧モータは、通常、シリンダブロックに対してカムリングが回転するように動作するが、油圧モータがポンプとして動作すると、カムリングに対してシリンダブロックが回転動してモータ動作と逆方向に動作する。その結果、一対の給排油路を流れる作動油の向きが逆になる。ここで、給排油路はプランジャに油圧を作用させるための油路であるので、油路の径は小さい。このため、油圧モータがポンプとして動作すると、この径の小さい給排油路を介して作動油を吸引しなければならい。また、ポンプ作動した油圧モータは吸引力が小さい。このため、油圧モータによる作動油の吸入が不十分になる。
その結果、吸引される側の給排油路内においてキャビテーションが発生し易くなり、吐出側の給排油路内で異常音が発生したり、この異常音が長時間続くと油圧モータ等が損傷したりするという問題が発生する。
そこで、吸引力を高くするために容量の大きな油圧モータを用いたり、給排油路の径を拡大したりしてもよいが、左右駆動力配分装置全体が大型化するという問題が生じる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、装置全体を大型化させることなく、一方側の車軸が高回転したときに給排油路内でキャビテーションが発生しない左右駆動力配分装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、エンジンから伝達された駆動力を左右の車軸に分配伝達する遊星歯車機構を有してなる差動装置と、左右の車軸に相対的な回転力を付与する油圧モータと、油圧ポンプから吐出した作動油を油圧モータに給排制御して該油圧モータを回転駆動させる油圧機構とを備え、油圧モータには、油圧機構から給排される作動油を流す第1給排油路及び第2給排油路が形成されてなる左右駆動力配分装置において、油圧機構は、第1給排油路及び第2給排油路に連通して油圧ポンプから吐出する作動油を油圧モータに給排制御する作動制御弁と、油圧ポンプを設けてタンク及び作動制御弁に連通して油圧ポンプから吐出した作動油を作動制御弁に流すポンプ油路と、タンクと作動制御弁とに連通して油圧モータから排出された作動油をタンクに戻すタンク油路と、油圧ポンプ及び作動制御弁間のポンプ油路とタンクとに連通して油圧モータから排出されてポンプ油路を逆流する作動油をタンク側に流す戻り油路と、該戻り油路とタンク油路とに連通して戻り油路を流れる作動油をタンク油路に流すバイパス油路と、戻り油路とバイパス油路とが交差する位置よりタンク側の戻り油路に設けられた第1流量制御弁(例えば、実施形態における第1絞り73)と、タンク油路とバイパス油路とが交差する位置よりタンク側のタンク油路に設けられた第2流量制御弁(例えば、実施形態における第2絞り75)と、戻り油路とバイパス油路とが交差する位置より上流側の戻り油路に設けられて戻り油路の上流側の油圧が所定値を超えたときのみ下流側への作動油の流れを許容する圧力制御弁とを有してなることを特徴とする。
請求項1記載の左右駆動力配分装置によれば、油圧ポンプと作動制御弁との間のポンプ油路にタンクに連通する戻り油路を設け、戻り油路にタンク油路に連通するバイパス油路を設け、戻り油路とバイパス油路とが交差する位置よりタンク側の戻り油路に第1流量制御弁を設け、タンク油路とバイパス油路とが交差する位置よりタンク側のタンク油路に第2流量制御弁を設け、戻り油路とバイパス油路とが交差する位置より上流側の戻り油路に圧力制御弁を設けることにより、車軸の一方が高速回転して油圧モータがポンプとして動作すると、油圧モータから吐出した作動油は作動制御弁を通ってポンプ油路を逆流して戻り油路に流入する。そして、戻り油路内の油路が所定値を超えると、圧力制御弁が開弁して戻り油路を連通状態にし、逆流する作動油は戻り油路内をタンク側に流れる。そして、逆流する作動油の殆どがバイパス油路を流れてタンク油路に流入し、残りの作動油は第1流量制御弁を通ってタンクに戻される。そして、逆流する作動油の殆どがタンク油路内を作動制御弁側に流れて作動制御弁を介して吸引力が作用している給排油路に流れ込む。また、残りの作動油は第2流量制御弁を通ってタンクに戻される。その結果、油圧が低下している給排油路に作動油が供給されるので、油圧モータ内においてキャビテーションの発生を未然に防止することができ、油圧モータ等の損傷を未然に防止することができる。
本発明に係わる左右駆動力配分装置によれば、油圧ポンプと作動制御弁との間のポンプ油路にタンクに連通する戻り油路を設け、戻り油路にタンク油路に連通するバイパス油路を設け、戻り油路とバイパス油路とが交差する位置よりタンク側の戻り油路に第1流量制御弁を設け、タンク油路とバイパス油路とが交差する位置よりタンク側のタンク油路に第2流量制御弁を設け、戻り油路とバイパス油路とが交差する位置より上流側の戻り油路に圧力制御弁を設けることにより、油圧モータから吐出してポンプ油路を逆流する作動油を戻り油路、バイパス油路及びタンク油路に流して油圧が低下している給排油路に供給することができる。このため、油圧モータ内においてキャビテーションの発生を未然に防止することができ、油圧モータ等の損傷を未然に防止することができる。
以下、本発明に係わる左右駆動力配分装置の好ましい実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。本実施の形態は、自動車等の車両の左右両側に配設された一対の後輪の車軸に連結された左右駆動力配分装置を例にして説明する。なお、説明の都合上、図1(断面図)及び図2(断面図)に示す矢印の方向を前後方向及び左右方向として以下説明する。
左右駆動力配分装置1は、図1及び図2に示すように、回転動自在に支持されてエンジンの駆動力を受けて回転動するデフケース10と、デフケース10に入力された駆動力を左右の車軸3、4に分配伝達する差動装置20と、左右の車軸3、4に相対的な回転力を付与する油圧モータ40と、油圧ポンプ61から吐出した作動油を油圧モータ40に給排制御して油圧モータ40を回転駆動させる油圧機構60とを有してなる。
デフケース10は、車体に固定されたデフェレンシャルキャリア12に結合されたハウジング13に軸受14、15を介して回転動自在に支持されている。デフケース10は、エンジンに連結されたドライブシャフト5からドライブピニオン6、歯車7を介して動力が伝達されて回転動する。
差動装置20は、いわゆる遊星歯車式であり、デフケース10に伝達された回転力をデフケース内側に回転動自在に支持されたリングギヤ21を介して複数のプレネタリギヤ23とサンギヤ24によって左右の車軸3、4に等しく配分するとともに、プレネタリギヤ23の回転によって左右の車軸3、4の回転差を吸収するようになっている。プレネタリギヤ23は支軸23aを介して両側部に配設されたプレネタリキャリア25に公転自在に支持されている。プレネタリアギヤ23が歯合したサンギヤ24は左側の車軸3に連結されている。プレネタリキャリア25は後述する油圧モータ40のサイドカバー41、42を介して右側の車軸4に連結されている。
ハウジング13内の差動装置20の軸方向右側には油圧モータ40が配設されている。油圧モータ40は、ラジアルプランジャ式のものであり、放射状に延びる複数のシリンダ穴44のそれぞれにプランジャ45を進退動自在に挿着してなるシリンダブロック43と、シリンダブロック43の外側にこれを囲むように配置されてプランジャ45の先端と当接接触するカムリング47とを有してなる。
シリンダブロック43は左右方向に延びる左側の車軸3の右側端部に結合されており、車軸3とともに回転動する。シリンダ穴44に挿着されたプランジャ45はスプリング46によってカムリング側に常に付勢されている。複数のシリンダ穴44の各底部には一端がシリンダ穴底部に開口して他端側が差動機構側に延びて他端が外周に開口する内部油路48が形成されている。内部油路48は周方向に1つおきに配設される同士が組にされて連通し、一方の組に作動油の供給が行なわれると、他方の組から作動油の排出が行なわれるようになっている。なお、一方の組の内部油路48を第1給排油路50、他方の組の内部油路48を第2給排油路51と記す。
シリンダブロック43とサイドカバー41、42はベアリング53、54を介して相対回転可能に支持されている。左側に配設されたサイドカバー41は車軸左側方向に延びるボス部41aを形成し、ボス部41aはプレネタリキャリア25にスプライン結合されている。このため、カムリング47とサイドカバー41、42で構成される油圧モータ40の外輪はデフケース10と一体的に回転する。
第1給排油路50及び第2給排油路51には、第1給排油路50に連通する第1連通油路57及び第2給排油路51に連通する第2連通油路58を介して油圧機構60が接続されている。油圧機構60は、油圧ポンプ61から吐出する作動油を第1連通油路57及び第2連通油路57を介して油圧モータ40に給排制御する作動制御弁63と、油圧ポンプ61を設けてタンクT及び作動制御弁63に連通して油圧ポンプ61から吐出した作動油を作動制御弁63に流すポンプ油路65と、タンクTと作動制御弁63とに連通して油圧モータ40から排出された作動油をタンクTに戻すタンク油路67と、油圧ポンプ61及び作動制御弁63間のポンプ油路65とタンクTとに連通して油圧モータ40から排出されてポンプ油路65を逆流する作動油をタンクT側に流す戻り油路69と、戻り油路69とタンク油路67とに連通して戻り油路69を流れる作動油をタンク油路67に流すバイパス油路71と、戻り油路69とバイパス油路71とが交差する位置P1よりタンク側の戻り油路69に設けられた第1絞り73と、タンク油路67とバイパス油路71とが交差する位置P2よりタンク側のタンク油路67に設けられた第2絞り75と、戻り油路69とバイパス油路71とが交差する位置P1より上流側の戻り油路69に設けられて戻り油路69の上流側の油圧が所定値を超えたときのみ下流側への作動油の流れを許容する圧力制御弁77とを有してなる。
作動制御弁63は、2位置4ポートの電磁式方向切換弁であり、中立状態では第1給排油路50及び第2給排油路51が第1連通油路57及び第2連通油路58を介してタンク油路67に連通し、一方側に切り替わると、第1給排油路50とポンプ油路65が連通するとともに、第2給排油路51とタンク油路67が連通し、他方側に切り替わると、第2給排油路51とポンプ油路65が連通するとともに、第1給排油路50とタンク油路67が連通する。なお、作動制御弁63は図示しないコントローラによってその作動が制御されるようになっている。
次に、本発明に係わる左右駆動力配分装置1の動作について説明する。作動制御弁63が中立状態にあるときは、前述したように第1給排油路50及び第2給排油路51(以下、これらをまとめて「給排油路50、51」と記す。)はタンクTに連通しているので、油圧モータ40のシリンダブロック43はフリーな状態にある。このため、エンジンからプロペラシャフト5を介してデフケース10に伝達された駆動力は、差動装置20によって左右の車軸3、4に等しい駆動力が伝達される。
このような状態から、コントローラによって作動制御弁63が、一方側に切り換えられると、第1給排油路50とポンプ油路65とが連通し、且つ第2給排油路51とタンク油路67とが連通して、高圧の作動油が第1給排油路50を通ってシリンダブロック43の半数の内部油路48に供給されるとともに、残り半数の内部油路48から作動油が第2給排油路51を通ってタンクTに戻される。このため、油圧モータ40のシリンダブロック43内のプランジャ45によりカムリング47が一方側に相対的に回転駆動される。そして、作動制御弁63が他方側に切り換えられると、第2給排油路51とポンプ油路65とが連通し、且つ第1給排油路50とタンク油路67とが連通して、高圧の作動油が第2給排油路51を通ってシリンダブロック43の半数の内部油路48に供給されるとともに、残り半数の内部油路48から作動油が第1給排油路50を通ってタンクTに戻され、カムリング47の一方側の相対回転動作が継続される。
その結果、サイドカバー41のボス部41aにスプライン結合されたプレネタリキャリア25を介してデフケース10とサンギヤ24とが同方向に回転し、左側の車軸3に回転力が付与され、油圧モータ40の回転力が左右の車軸3、4間に直接作用して回転差を生じさせる。
ここで、左右の車軸3、4のうちの例えば左側の車軸3に取り付けられた車輪がスリップ等して車軸3に作用する負荷が小さくなると、差動装置20は、負荷が軽くなった左側の車軸3を高速で回転させる。すると、左側の車軸3に連結された油圧モータ40のシリンダブロック43が車軸3と同一方向に高速で回転動して、油圧モータ40はポンプとして動作する。つまり、油圧モータ40は、モータとして動作するときにはシリンダブロック43に対してカムリング47が回転するように動作するが、カムリング47に対してシリンダブロック43が回転動すると、即ち、油圧モータ40がモータ動作と逆方向に動作すると、ポンプとして動作する。
このため、油圧モータ40は、作動油を給排油路50、51の一方に吐出するとともに、給排油路50、51の他方から作動油を吸引する。ここで、油圧モータ40がポンプ動作すると、油圧モータ40はモータ内部で発生する負圧を吸引源としてポンプ作動することになるが、発生する負圧は、0.06MP程度の小さい圧力であるので、作動油を吸引力は弱い。また、給排油路50、51の径は小さい。このため、作動油を吸引する側の給排油路50、51においてキャビテーションが容易に発生する虞が生じる。しかしながら、本発明に係わる左右駆動力配分装置1は、油圧モータ40から吐出した作動油を、作動制御弁63を介してポンプ油路65に逆流させて戻り油路69内に流入させる。そして、戻り油路69の油圧が所定圧を超えると、圧力制御弁77が開弁して戻り油路69を連通状態にし、逆流する高圧の作動油はタンク側に流れてバイパス油路71に流入する。なお、戻り油路69の下流側には第1絞り73が設けられているので、逆流する作動油は高圧状態のままでバイパス油路71に流入する。
そして、バイパス油路71を流れる逆流する作動油はタンク油路67に流入して作動制御弁63側に流れる。つまり、タンク油路67のタンク側には第2絞り75が設けられているので、タンク油路67に流入した作動油は第2絞り75によりタンク側に流れる流量は制限される。このため、タンク油路67に流入した作動油の殆どを高圧状態のままで作動制御弁63側に流すことができる。その結果、逆流した作動油は作動制御弁63を通って吸入側の第1給排油路50又は第2給排油路51に流入して油路内の油圧を高める。このため、油圧モータ40による作動油の吸入性を向上させることができるとともに、給排油路50、51内のキャビテーションの発生を防止することができる。
このように、本発明に係わる左右駆動力配分装置1は、油圧モータ40がポンプ動作すると、油圧モータ40から吐出する作動油を高圧にして油圧モータ40の吸引側に連通する第1給排油路50又は第2給排油路51に供給するようにしたので、給排油路50、51内のキャビテーションの発生を未然に防止することができる。このため、作動油の吸引力を増大させるために油圧モータ40を大型化したり、給排油路50、51を拡大したりする必要がなくなり、左右駆動力配分装置1の大型化を防止することができる。また、本発明に係わる左右駆動力配分装置1は、従来の構成と比較して、戻り油路69、バイパス油路71、第1絞り73及び第2絞り75を追加しただけなので、構成が簡素であり、装置のコスト増を抑制することができる。
1 左右駆動力配分装置
3、4 車軸
20 差動装置
40 油圧モータ
50 第1給排油路
51 第2給排油路
60 油圧機構
61 油圧ポンプ
63 作動制御弁
65 ポンプ油路
67 タンク油路
69 戻り油路
71 バイパス油路
73 第1絞り(第1流量制御弁)
75 第2絞り(第2流量制御弁)
77 圧力制御弁
P1、P2 位置
T タンク
3、4 車軸
20 差動装置
40 油圧モータ
50 第1給排油路
51 第2給排油路
60 油圧機構
61 油圧ポンプ
63 作動制御弁
65 ポンプ油路
67 タンク油路
69 戻り油路
71 バイパス油路
73 第1絞り(第1流量制御弁)
75 第2絞り(第2流量制御弁)
77 圧力制御弁
P1、P2 位置
T タンク
Claims (1)
- エンジンから伝達された駆動力を左右の車軸に分配伝達する遊星歯車機構を有してなる差動装置と、前記左右の車軸に相対的な回転力を付与する油圧モータと、油圧ポンプから吐出した作動油を前記油圧モータに給排制御して該油圧モータを回転駆動させる油圧機構とを備え、前記油圧モータには、前記油圧機構から給排される作動油を流す第1給排油路及び第2給排油路が形成されてなる左右駆動力配分装置において、
前記油圧機構は、
前記第1給排油路及び前記第2給排油路に連通して前記油圧ポンプから吐出する作動油を前記油圧モータに給排制御する作動制御弁と、
前記油圧ポンプを設けてタンク及び前記作動制御弁に連通して前記油圧ポンプから吐出した作動油を作動制御弁に流すポンプ油路と、
前記タンクと前記作動制御弁とに連通して前記油圧モータから排出された作動油を前記タンクに戻すタンク油路と、
前記油圧ポンプ及び前記作動制御弁間の前記ポンプ油路と前記タンクとに連通して前記油圧モータから排出されて前記ポンプ油路を逆流する作動油をタンク側に流す戻り油路と、
該戻り油路と前記タンク油路とに連通して前記戻り油路を流れる作動油を前記タンク油路に流すバイパス油路と、
前記戻り油路と前記バイパス油路とが交差する位置よりタンク側の前記戻り油路に設けられた第1流量制御弁と、
前記タンク油路と前記バイパス油路とが交差する位置よりタンク側の前記タンク油路に設けられた第2流量制御弁と、
前記戻り油路と前記バイパス油路とが交差する位置より上流側の前記戻り油路に設けられて前記戻り油路の上流側の油圧が所定値を超えたときのみ下流側への作動油の流れを許容する圧力制御弁とを有してなることを特徴とする左右駆動力配分装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170015498A (ko) | 2014-06-10 | 2017-02-08 | 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 | 동력 장치 |
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2004
- 2004-03-26 JP JP2004093055A patent/JP2005282597A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170015498A (ko) | 2014-06-10 | 2017-02-08 | 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 | 동력 장치 |
US9671016B2 (en) | 2014-06-10 | 2017-06-06 | Honda Motor Co., Ltd. | Power plant |
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