JP2005281371A - 電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
基材、例えば包装材料用基材およびその印刷面のマット感が摩擦、衝撃等によって平滑化することにより失われないものを得るための、電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物を提供する。
【解決手段】
電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニス。
基材、例えば包装材料用基材およびその印刷面のマット感が摩擦、衝撃等によって平滑化することにより失われないものを得るための、電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物を提供する。
【解決手段】
電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニス。
Description
本発明は、基材、例えば包装材料用基材およびその上の印刷面に対し、良好な密着性を有し、また耐擦傷性、耐候性、耐薬品性等の特徴を有し、表面のマット感が、摩擦、衝撃によって平滑化することにより失われないことを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物に関する。
従来、基材、例えば包装材料用基材の印刷において、マット感を付与させるためにはマット感、耐性、強度等が良好であるという点から、マットフィルム貼りを施した印刷物や、紫外線硬化型マットオーバープリントニスを塗工したもの等が多く用いられている。
しかしながら、マットフィルム貼りで行ったものは、価格の高いマットフィルムを使用するのでコストが高く、またラミネート加工を行うので生産性が低いという欠点がある(特許文献1参照)。また紫外線硬化型マットオーバープリントニスを塗工したものでは、表面の乾燥性が低く、また表面硬度が低いために、摩擦、衝撃によりマット感が失われる。
特開2003−62954
しかしながら、マットフィルム貼りで行ったものは、価格の高いマットフィルムを使用するのでコストが高く、またラミネート加工を行うので生産性が低いという欠点がある(特許文献1参照)。また紫外線硬化型マットオーバープリントニスを塗工したものでは、表面の乾燥性が低く、また表面硬度が低いために、摩擦、衝撃によりマット感が失われる。
基材、例えば包装材料用基材およびその印刷面のマット感が摩擦、衝撃等により平滑化することによってマット感が失われないものを得るための、電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物を提供する。
上記の課題を解決する為に、硬さに優れたカルナバワックスを含有させ、塗膜表面硬度に優れた電子線硬化型オーバープリントニスを用いることにより、基材、例えば包装材料用基材およびその印刷面のマット感が摩擦、衝撃によって平滑化することによりマット感が失われない塗工物が得られることを発見した。
即ち、第1の発明は電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスである。
第2の発明は電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを該ニス中に固形分として10重量%以下含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスである。
第3の発明は第1もしくは第2の発明の電子線硬化型オーバープリントニスに、さらに、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ラノリンから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスである。
第4の発明は印刷層を有していてもよい基材に、第1ないし第3の発明のいずれかの電子線硬化型オーバープリントニスを塗工し、電子線照射して硬化させてなることを特徴とする塗工物である。
なお、本発明において、硬化とは、架橋等の場合をも含む。
即ち、第1の発明は電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスである。
第2の発明は電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを該ニス中に固形分として10重量%以下含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスである。
第3の発明は第1もしくは第2の発明の電子線硬化型オーバープリントニスに、さらに、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ラノリンから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニスである。
第4の発明は印刷層を有していてもよい基材に、第1ないし第3の発明のいずれかの電子線硬化型オーバープリントニスを塗工し、電子線照射して硬化させてなることを特徴とする塗工物である。
なお、本発明において、硬化とは、架橋等の場合をも含む。
本発明では、硬さに優れたカルナバワックスを含有した電子線硬化型オーバープリントニスを基材、例えば包装材料用基材およびその印刷面上に塗工し、電子線照射装置を用いて硬化させることにより、優れた永続的なマット感を有し、乾燥性、密着性、耐擦傷性等の特性を有する塗工物および、その製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。
本発明に係る電子線硬化型オーバープリントニスの主成分となる電子線で硬化する成分としては、通常ラジカル重合系モノマーが用いられ、分子中にα,β−不飽和二重結合を有する2官能以上のモノマーおよびもしくは単官能のモノマー、ビニル型モノマー、アリル型モノマー、アクリレート型もしくはメタクリレート型(以下、(メタ)アクリレート型という)モノマー等のラジカル重合系モノマーを挙げられることができ、電子線の照射による硬化反応で硬化皮膜を形成するものであれば特に限定されない。また(メタ)アクリレート型モノマーは、α,β−不飽和二重結合以外の官能基を有する場合も有る。また、ラジカル重合系モノマーは、単独でも、または架橋密度を調整すべく2種類以上のモノマーを併用し得る。
本発明に係る電子線硬化型オーバープリントニスの主成分となる電子線で硬化する成分としては、通常ラジカル重合系モノマーが用いられ、分子中にα,β−不飽和二重結合を有する2官能以上のモノマーおよびもしくは単官能のモノマー、ビニル型モノマー、アリル型モノマー、アクリレート型もしくはメタクリレート型(以下、(メタ)アクリレート型という)モノマー等のラジカル重合系モノマーを挙げられることができ、電子線の照射による硬化反応で硬化皮膜を形成するものであれば特に限定されない。また(メタ)アクリレート型モノマーは、α,β−不飽和二重結合以外の官能基を有する場合も有る。また、ラジカル重合系モノマーは、単独でも、または架橋密度を調整すべく2種類以上のモノマーを併用し得る。
ここでいうモノマーとは、上記したような比較的低分子量、例えば重量平均分子量が1000未満のいわゆる狭義のモノマーの他、ある程度分子量の大きい、例えば重量平均分子量が1000以上10000未満のオリゴマー、プレポリマーも含む意であり、α,β−不飽和二重結合を有するオリゴマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化マレイン酸変性ポリブタジエン等を挙げることができる。
ビニル型モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、N−ビニルホルムアルデヒド、N−ビニルカプロラクタム、アルキルビニルエーテル等が、アリル型モノマーとしては、トリメタクリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
ビニル型モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、N−ビニルホルムアルデヒド、N−ビニルカプロラクタム、アルキルビニルエーテル等が、アリル型モノマーとしては、トリメタクリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーは組成物の粘度や、基材、またはその印刷面との密着性の向上等を調整する目的で用いられる。具体的にはエチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ノニルフェニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、及びこれらのメタクリレート、誘導体、変性品等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーは硬化性の向上や、硬度等の物性を得る目的で用いられる。具体的にはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及びこれらのメタクリレート、誘導体、変性品等が挙げられる。
電子線硬化型オーバープリントニスの組成物を上記の様な(メタ)アクリロイル基を有する電子線硬化型(メタ)アクリレートを主体とするものにすることにより、基材、例えば包装材料用基材およびその印刷面との密着性が向上し、また、得られる硬化皮膜の耐擦傷性、耐候性、耐薬品性等も向上する。
また、上記ラジカル重合系モノマー以外に、必要に応じアクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂等の非架橋性樹脂、またエポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物等のカチオン重合系モノマーを配合することができ、表面硬化性、基材との密着性等の向上に効果がある。
また、レベリング剤、消泡剤、ブロッキング防止剤、接着助剤、分散剤、乾燥調整剤、耐摩擦剤、紫外線吸収剤、スリップ性向上剤、トラッピング性向上剤等の塗料添加剤を配合することができる。例えばレベリング、表面スリップ性等を付与するシリコン系、フッ素系の添加剤は硬化膜表面の傷つき防止性に効果が有る。酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素等の無機材料添加剤は、反射防止、紫外線吸収等の各種光学特性を持たせることができる。
塗工時の適度な粘度の確保、分散等の目的で、乾燥工程で基材への影響がない範囲内で溶剤が含まれてもよい。溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル等のエステル系化合物、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系化合物、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族化合物、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノール等のアルコール類、水等が挙げられる。これら溶剤は単独でも、2種類以上を併用してもよい。
表面にマット感を与えるマット化剤としては、カルナバワックスを用いる。カルナバワックスは分散されたものを用いてもよく、ラジカル重合系モノマー、溶剤等の上記で挙げたものに分散させたものを使うことができる。カルナバワックスの電子線硬化型オーバープリントニス中の含有量は、好ましくは10重量%以下であり、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。0.01重量%以下だと十分なマット感が得られない可能性があり、また10重量%以上だと塗膜の硬化性が悪くなり諸物性が得られなくなる可能性があるので好ましくない。
カルナバワックスの他に、表面滑り性、耐擦傷性を付与するため、さらに、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンまたはラノリンを使用することができる。ラジカル重合系モノマー、溶剤等で分散させたものでも良い。また液状ワックスも使用することができる。これらワックスは単独でも、2種類以上を併用しても良い。また、添加量は通常、該ニス中固形分で0.01〜10重量%である。
塗工物は、基本的には基材、例えば包装材料用基材の少なくとも一方の面に電子線硬化型オーバープリントニス層が形成された構造を有している。
基材は、公知の基材の中から適宜選択して用いることができる。
具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、セロハン、ナイロンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルム、アクリル系フィルム、耐熱性・エンプラ系フィルム、フッ素樹脂フィルム、アート紙、トップコート紙等が挙げられる。これらの基材は単層でも、ラミネートにより多層にされたものでも良い。またフィルム基材は透明フィルムであっても、顔料およびもしくは染料で着色されていてもよい。またポリエステル樹脂等でプライマー処理されたもの、コロナ処理等の表面処理を施したものでもよい。
基材は、公知の基材の中から適宜選択して用いることができる。
具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、セロハン、ナイロンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルム、アクリル系フィルム、耐熱性・エンプラ系フィルム、フッ素樹脂フィルム、アート紙、トップコート紙等が挙げられる。これらの基材は単層でも、ラミネートにより多層にされたものでも良い。またフィルム基材は透明フィルムであっても、顔料およびもしくは染料で着色されていてもよい。またポリエステル樹脂等でプライマー処理されたもの、コロナ処理等の表面処理を施したものでもよい。
基材上の印刷は特に限定されるものはなく、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等で印刷層を設けたものでもよい。
電子線硬化型オーバープリントニスの基材への塗工方法は、特に限定されるものではないが、実用的には、フレキソコーター、ダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター等による塗工が一般的である。また印刷と別工程でのオフライン工程、印刷と同時に行うオンライン工程等、どのような工程で塗工してもよい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、部、%は特に断りの無い限り重量基準である。
実施例1
ウレタンアクリレート EB230(ダイセルUCB社製)22部、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート40部、トリプロピレングリコールジアクリレート20部、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート10部、カルナバワックスのトリプロピレングリコールジアクリレート分散体(シャムロック社製、カルナバワックス含有率25%)8部を混合し電子線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍(東洋インキ製造株式会社製印刷インキ)をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に上記電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりMin−EB(東洋インキ製造株式会社製電子線照射装置)を用い、加速電圧50kV、吸収線量40KGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm)の条件で照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
実施例1
ウレタンアクリレート EB230(ダイセルUCB社製)22部、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート40部、トリプロピレングリコールジアクリレート20部、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート10部、カルナバワックスのトリプロピレングリコールジアクリレート分散体(シャムロック社製、カルナバワックス含有率25%)8部を混合し電子線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍(東洋インキ製造株式会社製印刷インキ)をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に上記電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりMin−EB(東洋インキ製造株式会社製電子線照射装置)を用い、加速電圧50kV、吸収線量40KGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm)の条件で照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
実施例2
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍(東洋インキ製造株式会社製紫外線硬化型印刷インキ)をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6(Fusion社製紫外線照射装置)を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に実施例1にて調液した電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、実施例1と同条件で電子線を照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍(東洋インキ製造株式会社製紫外線硬化型印刷インキ)をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6(Fusion社製紫外線照射装置)を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に実施例1にて調液した電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、実施例1と同条件で電子線を照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
実施例3
ポリエステルアクリレート EB810(ダイセルUCB社製)40部、ジエチレングリコールジアクリレート40部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10部、カルナバワックスのトリプロピレングリコールジアクリレート分散体(シャムロック社製、カルナバワックス含有率25%)8部、ポリエチレンワックス(シャムロック社製)2部、塗料添加剤 SH28PA(東レ・ダウ コーニング・シリコーン社製)0.2部を混合し電子線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりMin−EBを用い、加速電圧50kV、吸収線量40KGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm)の条件で照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
ポリエステルアクリレート EB810(ダイセルUCB社製)40部、ジエチレングリコールジアクリレート40部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10部、カルナバワックスのトリプロピレングリコールジアクリレート分散体(シャムロック社製、カルナバワックス含有率25%)8部、ポリエチレンワックス(シャムロック社製)2部、塗料添加剤 SH28PA(東レ・ダウ コーニング・シリコーン社製)0.2部を混合し電子線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりMin−EBを用い、加速電圧50kV、吸収線量40KGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm)の条件で照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
実施例4
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に実施例3にて調液した電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、実施例3と同条件で電子線を照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に実施例3にて調液した電子線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、実施例3と同条件で電子線を照射して硬化することにより、約3μmの電子線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
比較例1
実施例1で調液した電子線硬化型オーバープリントニスに、光重合開始剤イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5部を混合し、紫外線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりLight Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させることにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
実施例1で調液した電子線硬化型オーバープリントニスに、光重合開始剤イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)5部を混合し、紫外線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりLight Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させることにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
比較例2
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に比較例1にて調液した紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、比較例1と同条件で紫外線を照射して硬化することにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に比較例1にて調液した紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、比較例1と同条件で紫外線を照射して硬化することにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
比較例3
実施例3で調液した電子線硬化型オーバープリントニスに、光重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)8部を混合し、紫外線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりLight Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させることにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
実施例3で調液した電子線硬化型オーバープリントニスに、光重合開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)8部を混合し、紫外線硬化型オーバープリントニスを調液した。
次に厚さ50μmのPETフィルムの片面に、ファインスターR39藍をバーコーターにて塗工し、ドライヤーにて乾燥させた。この印刷面上に紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、塗工層側よりLight Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させることにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
比較例4
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に比較例3にて調液した紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、比較例3と同条件で紫外線を照射して硬化することにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
厚さ50μmのアート紙の片面に、FDカルトンACE藍をRIテスターにて印刷し、Light Hunmmer6を用い、出力120W、搬送速度30m/minの条件で硬化させた。この印刷面上に比較例3にて調液した紫外線硬化型オーバープリントニスをバーコーターにて塗工し、比較例3と同条件で紫外線を照射して硬化することにより、約3μmの紫外線硬化型オーバープリントニス層を設けた塗工物を得た。
<評価方法>
以上のようにして得られた塗工物を下記の評価方法で評価した。
<触指による乾燥性テスト>
◎、○、△、×の4段階で評価した。
<耐擦傷性>
上質紙により、オーバープリントニス層の表面を1000gの荷重をかけながら1000回摩擦し、傷の発生の有無を目視により評価した。◎、○、△、×の4段階で評価した。
<マット感>
目視により◎、○、△、×の4段階で評価した。
<摩擦後のマット感>
かなきん3号により、オーバープリントニス層の表面を1000gの荷重をかけながら1000回摩擦した後のマット感を目視により◎、○、△、×の4段階で評価した。
<密着性>
オーバープリントニス層の表面にセロテープ(ニチバン製)を貼り付けて、剥がしたときの密着性を評価。◎、○、△、×の4段階で評価した。
<評価結果>
実施例で示した電子線硬化型オーバープリントニスでは、摩擦後のマット感が保持され、且つ乾燥性、耐擦傷性、密着性等も実用的に問題なく満足し、表面硬度と他物性とのバランスが良好であった。
実施例1から4及び比較例1から4の評価結果を表1にまとめて示す。
以上のようにして得られた塗工物を下記の評価方法で評価した。
<触指による乾燥性テスト>
◎、○、△、×の4段階で評価した。
<耐擦傷性>
上質紙により、オーバープリントニス層の表面を1000gの荷重をかけながら1000回摩擦し、傷の発生の有無を目視により評価した。◎、○、△、×の4段階で評価した。
<マット感>
目視により◎、○、△、×の4段階で評価した。
<摩擦後のマット感>
かなきん3号により、オーバープリントニス層の表面を1000gの荷重をかけながら1000回摩擦した後のマット感を目視により◎、○、△、×の4段階で評価した。
<密着性>
オーバープリントニス層の表面にセロテープ(ニチバン製)を貼り付けて、剥がしたときの密着性を評価。◎、○、△、×の4段階で評価した。
<評価結果>
実施例で示した電子線硬化型オーバープリントニスでは、摩擦後のマット感が保持され、且つ乾燥性、耐擦傷性、密着性等も実用的に問題なく満足し、表面硬度と他物性とのバランスが良好であった。
実施例1から4及び比較例1から4の評価結果を表1にまとめて示す。
本発明の電子線硬化型オーバープリントニスは、各種基材、特に包装材料用基材、シールラベル用基材に幅広く使用することができる。
Claims (4)
- 電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニス。
- 電子線で硬化する成分を含む電子線硬化型オーバープリントニスにおいて、カルナバワックスを該ニス中に固形分として10重量%以下含有することを特徴とする電子線硬化型オーバープリントニス。
- さらに、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ラノリンから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1または2記載の電子線硬化型オーバープリントニス。
- 印刷層を有していてもよい基材に請求項1ないし3いずれか記載の電子線硬化型オーバープリントニスを塗工し、電子線照射して硬化させてなることを特徴とする塗工物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004094259A JP2005281371A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004094259A JP2005281371A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005281371A true JP2005281371A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35180125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004094259A Pending JP2005281371A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 電子線硬化型オーバープリントニスおよびその塗工物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005281371A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018507965A (ja) * | 2015-03-10 | 2018-03-22 | サソール ワックス ゲーエムベーハーSasol Wax Gmbh | 紙製品のコーティングのための、炭化水素ワックスおよびジアルキルエーテルを含むワックス水性分散体 |
-
2004
- 2004-03-29 JP JP2004094259A patent/JP2005281371A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018507965A (ja) * | 2015-03-10 | 2018-03-22 | サソール ワックス ゲーエムベーハーSasol Wax Gmbh | 紙製品のコーティングのための、炭化水素ワックスおよびジアルキルエーテルを含むワックス水性分散体 |
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