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JP2005280051A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2005280051A
JP2005280051A JP2004096184A JP2004096184A JP2005280051A JP 2005280051 A JP2005280051 A JP 2005280051A JP 2004096184 A JP2004096184 A JP 2004096184A JP 2004096184 A JP2004096184 A JP 2004096184A JP 2005280051 A JP2005280051 A JP 2005280051A
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Yoshikazu Koike
良和 小池
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Abstract

【課題】回転しながら搬送される記録媒体に対する記録品質の低下を低減することができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】搬送ベルト上に載置されて搬送される記録媒体の記録面にノズルからインク滴を吐出して記録を行う固定ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYを備えたインクジェット記録装置であって、固定ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYは、複数の前記ノズルを前記記録媒体の搬送方向とは交差する方向に配列して構成される記録領域を有し、前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転状態を検出する回転状態検出手段D1〜D4と、前記複数のノズルから前記インク滴を吐出させるタイミングを前記回転状態に基づいて補正するタイミング補正手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、搬送ベルト上に載置されて搬送される記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
近年、ノズルからインク滴を吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置における記録速度の高速化の要望から、多数のノズルが記録媒体の幅以上の長さに亘って配列された記録幅を有するライン型の記録ヘッド(以下、ラインヘッドという)を備えたインクジェット記録装置(以下、ライン型インクジェット記録装置という)が実用化されている。
このライン型インクジェット記録装置では、記録媒体は、記録される面がラインヘッドのノズルが形成された面に対向して連続的又は間欠的に搬送される。また、ラインヘッドは、搬送されてくる記録媒体の記録される面に向けて、配列された多数のノズルの中から記録すべき情報に基づいて選択的にインク滴を吐出する。つまり、ライン型インクジェット記録装置は、記録ヘッドの移動をともなわず、記録媒体を一方向に移動させるだけでその記録媒体に対する記録を完了するものである。以降、本明細書においては、記録ヘッドの移動をともなわず、記録媒体の移動のみで記録を完了するインクジェット記録装置をライン型インクジェット記録装置と総称する。
ライン型インクジェット記録装置において、従来、シートを積載して搬送する複数の搬送ベルトをシートの搬送方向に対して交差する方向に配設し、これら複数の搬送ベルトが同一の駆動源により循環する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−3033号公報(第2頁、図6)
しかしながら、上記特許文献1の従来技術では、複数の搬送ベルトの周長にばらつきがあったり、搬送ベルトが掛け渡される複数のローラーに外周長や真円度のばらつき、偏心などがあったりすると、搬送ベルト間で搬送速度に差が発生してしまう。従って、搬送ベルト上に載置されて搬送される記録媒体は、この搬送ベルト間での搬送速度差によって回転しながら搬送されてしまう。そして、回転しながら搬送される記録媒体にインク滴を吐出して記録を行うと、インク滴の記録媒体への着弾位置が所望する位置からずれてしまい、得られる記録結果が所望する方向に対して傾斜してしまうなどの記録品質の低下を招くという未解決の課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、回転しながら搬送される記録媒体に対する記録品質の低下を低減することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る第1の発明は、搬送ベルト上に載置されて搬送される記録媒体の記録面にノズルからインク滴を吐出して記録を行う固定ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、前記固定ヘッドは、複数の前記ノズルを前記記録媒体の搬送方向とは交差する方向に配列して構成される記録領域を有し、前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転状態を検出する回転状態検出手段と、前記複数のノズルから前記インク滴を吐出させるタイミングを前記回転状態に基づいて補正するタイミング補正手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、回転検出手段によって記録媒体の回転状態が検出され、この検出された回転状態に基づいて複数のノズルからインク滴を吐出させるタイミングを補正して記録を行うことが可能となる。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記タイミング補正手段は、前記記録媒体に対する記録の傾斜を低減させるように前記タイミングを補正することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、回転をともなう記録媒体に行われる記録において、その記録媒体に対する記録の傾斜を低減することが可能となる。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記搬送ベルトは、一対のベルト軸の間に複数の搬送ベルトを該搬送ベルト同士間に隙間を有するように、前記ベルト軸の軸方向に並べて掛け渡した構成を有し、前記回転状態検出手段は、前記搬送ベルト間に配設されることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、回転状態検出手段は、搬送ベルト上に載置されて搬送される記録媒体の搬送ベルト間をまたがる縁辺の回転状態を検出することが可能となる。
また、第4の発明は、第1乃至第3のいずれか一の発明において、前記回転状態検出手段は、前記固定ヘッドより前記搬送方向で上流側に配設されることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、記録が行われる前の記録媒体の回転状態を検出することができる。
また、第5の発明は、第1乃至第4のいずれか一の発明において、前記回転状態検出手段は、少なくとも前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転量を検出することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、検出された記録媒体の回転量に基づいてインク滴の吐出タイミングを補正することが可能となる。
また、第6の発明は、第1乃至第5のいずれか一の発明において、前記回転状態検出手段は、少なくとも前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転速度を検出することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、検出された記録媒体の回転速度に基づいて記録媒体の時間経過にともなう回転量の変化を予測して記録のタイミングを補正することが可能となる。
また、第7の発明は、第1乃至第6のいずれか一の発明において、前記タイミング補正手段は、前記記録領域を複数に分割した分割領域ごとに前記タイミングを補正することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
また、第8の発明は、第1乃至第7のいずれか一の発明において、前記タイミング補正手段は、前記記録領域を構成する前記ノズルごとに前記タイミングを補正することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
上記により、複数のノズルが配列して構成される記録領域に亘って、インク滴の吐出タイミングを最も細かく補正して記録を行うことが可能となる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の主要構成を示す外観図である。
本実施形態におけるインクジェット記録装置1は、図1に示すように、ゲートローラGRと、静電気付与部ECと、用紙搬送部CVと、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー各色のインク滴を吐出するブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー記録ヘッドHDK、HDC、HDM及びHDYと、記録用紙を検出する用紙検出部D1〜D4と、排紙部EJとを備えている。
ここで、上記の各構成の詳細を説明する。
用紙搬送部CVは、用紙搬送部CVの平面図である図3に示すように、搬送部駆動モーターM0から動力が伝達される駆動軸DSと、この駆動軸DSに平行且つ駆動軸DSの上流側に配設される従動軸FSと、駆動軸DS及び従動軸FSにかけ渡される搬送ベルトVと、駆動軸DS及び従動軸FSのそれぞれを回転可能に図示しない筐体に保持する軸受BRと、を備えている。
ここで、従動軸FSは、図示しないが、駆動軸DSとの間にかけ渡される搬送ベルトVに緩みが発生しないように張力を付与するため、上流方向に力が付与されている。
搬送ベルトVは、搬送部駆動モーターM0の動力によって、インクジェット記録装置1の正面図である図2で見て反時計方向に回転され、搬送ベルトV上に載置された記録用紙Pを搬送方向であるX方向に搬送する。
また、搬送ベルトVは、図3に示すように、6本のベルトVa〜Vfで構成されている。これらのベルトVa〜Vfは、駆動軸DS及び従動軸FS上に設けられたフランジ部FLによって、X方向に直交する方向であるY方向に互いにベルト間隔Hを有して配設されている。つまり、ベルトVa〜Vfは、駆動軸DS及び従動軸FS上での軸方向の移動が規制され、互いに接触しないように配設されている。なお、フランジ部FLの高さは、記録用紙Pの搬送を妨げないようにベルトVa〜Vfの厚みより薄く構成されている。
そして、搬送部駆動モーターM0が起動すると、搬送部駆動モーターM0の回転軸からの動力が駆動軸DSに伝達され、駆動軸DSが回転される。駆動軸DSが回転されると、搬送ベルトVに動力が伝達され、記録用紙Pは、搬送ベルトVの外周面上に載せられて、従動軸FSから駆動軸DSまで搬送される。
ブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー記録ヘッドHDK、HDC、HDM及びHDYは、図1に示すように、それぞれ用紙搬送部CV上に、インク滴が吐出されるノズルを搬送ベルトV側に向けて配設されている。
ここで、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYに設けられているノズルの配列について説明する。
図4は、ブラック記録ヘッドHDKの外観を示す図であり、図4(a)は、図1中のA視方向正面図であり、図4(b)は、底面図である。なお、この図4において、ノズルをわかりやすく示すため、ノズルの大きさを誇張して図示している。
ブラック記録ヘッドHDKは、図4(b)に示すように、インクが吐出されるN個(Nは、2以上の整数)のノズルNZがY方向にノズルNZ同士の間に間隔PTを有して配列形成されている。そして、これらN個のノズルNZは、1番目のノズルNZ1からN番目のノズルNZNまでPT×(N−1)なる距離に亘って等間隔に配列形成され、記録領域KRを構成している。
シアン記録ヘッドHDC、マゼンタ記録ヘッドHDM及びイエロー記録ヘッドHDYについては、ブラック記録ヘッドHDKと同様の構成であるため、説明を省略する。なお、これらの各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYとしては、圧電素子、加熱素子等によりインクに圧力を付与してインク滴を吐出する記録ヘッドを採用することができる。
用紙検出部D1〜D4は、図1に示すように、それぞれ各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYの上流側の搬送ベルト間に配設され、フォトインタラプタ等のセンサーで構成されている。
ここで、用紙検出部D1を例に、図5に基づいて構成を説明する。
用紙検出部D1は、図1中におけるB部の詳細を示す図である図5(a)に示すように、用紙検出センサーD1a及びD1bから構成されている。用紙検出センサーD1aは、ブラック記録ヘッドHDKの上流側で搬送ベルトVaとVbとの間に配設され、用紙検出センサーD1bは、同様に搬送ベルトVeとVfとの間に配設されている。そして、用紙検出センサーD1aとD1bとは、Y方向に間隔Lを有して整列して配設されている。
これらの用紙検出センサーD1a及びD1bは、図5(a)中のC−C断面図である図5(b)に示すように、発光部D1bUと受光部D1bLとが記録用紙Pの搬送経路PCを挟んで対向する構成を有している。これらの用紙検出センサーD1a、D1bは、光軸BAが記録用紙Pによって遮られると、出力電圧を変化させ、その電圧変化を検出信号とするものである。
また、用紙検出部D2〜D4については、用紙検出部D1と同様な構成であるため説明を省略する。
ここで、前述したインクジェット記録装置1の各主要部の制御のつながりについて説明する。
インクジェット記録装置1は、前述した主要構成の他に、ブロック図である図6に示すように、記録用紙PをゲートローラGRに給紙する給紙部KSを備えている。また、インクジェット記録装置1は、給紙部KSを制御する給紙制御部KSDと、ゲートローラGRを制御するゲートローラ制御部GRDと、静電気付与部ECを制御する静電気付与制御部ECDと、搬送部駆動モーターM0を制御するモーター制御部MDと、用紙検出部D1〜D4を制御する用紙検出制御部PKDと、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYを制御する記録ヘッド制御部HDDと、外部機器からの記録情報を格納する記録情報格納部BFと、記録情報に基づいて上記の各制御部KSD、GRD、ECD、MD、PKD、HDDに動作の指令を出すCPUと、を備えている。
次に、インクジェット記録装置1における記録の動作について、以下に説明する。
図1に示すインクジェット記録装置1は、外部機器から記録情報及び記録の指令を受けると、記録の動作を開始する。
記録の動作が開始されると、記録用紙Pは、給紙部KSによって、複数の記録用紙Pを保持しておく図示しない用紙カセットから1枚ずつゲートローラGRへ給紙される。
ゲートローラGRに給紙された記録用紙Pは、ゲートローラGRによってX方向に対する傾き、Y方向の位置ずれが矯正され、用紙搬送部CVへ送り出される。
記録用紙Pは、ゲートローラGRから用紙搬送部CVへ送り出される間に、静電気付与部ECによって帯電される。
帯電して搬送ベルトへの吸着力を有した記録用紙Pは、搬送部駆動モーターM0によって駆動軸DSが回転されて、搬送ベルトVが図2でみて反時計方向に回転されている用紙搬送部CV上で搬送ベルトVの外周面に吸着し、搬送部駆動モーターM0からの動力によって搬送され、ブラック記録ヘッドHDK下へ導かれる。
記録用紙Pがブラック記録ヘッドHDK下へ到達する前に、用紙検出部D1が記録用紙Pを検出し、記録用紙Pを検出した旨を示す第一の用紙検出信号をCPUへ送る。
CPUは、用紙検出部D1からの第一の用紙検出信号に基づいて、ブラック色の記録を開始するタイミングを計り、記録ヘッド制御部HDDへブラック色の記録指令を送る。
記録ヘッド制御部HDDは、ブラック色の記録指令に基づいて、ブラック記録ヘッドHDKを制御し、用紙搬送部CVによってノズル面NZP下を連続的に移動されてくる記録用紙Pの記録面PPに、記録情報に基づいて記録領域KRを構成している複数のノズルNZから選択的にインク滴を吐出させてブラック色の記録を行う。
ブラック色の記録が行われた記録用紙Pは、搬送ベルトVの駆動によってシアン記録ヘッドHDC下へ導かれる。
記録用紙Pがシアン記録ヘッドHDC下へ到達する前に、用紙検出部D2が記録用紙Pを検出し、記録用紙Pを検出した旨を示す第二の用紙検出信号をCPUへ送る。
CPUは、用紙検出部D2からの第二の用紙検出信号に基づいて、シアン色の記録指令を記録ヘッド制御部HDDへ送る。
記録ヘッド制御部HDDは、シアン記録ヘッドHDCを制御し、シアン色の記録を実施させる。
以降、上記と同様に、マゼンタ記録ヘッドHDM、イエロー記録ヘッドHDYを順次制御して各色の記録を実施させる。そして、各色の記録が終了すると、一枚の記録用紙Pに対する記録が終了し、その記録用紙Pは、排紙部EJによってインクジェット記録装置1外へ排出される。
ここで、記録情報のすべてに対する記録が終了していると、記録動作が終了し、未記録の記録情報が残っていると、新たな記録用紙PをゲートローラGRに給紙して記録情報のすべてに対する記録が完了するまで記録動作を継続する。
このインクジェット記録装置1において、図7に示すように、用紙搬送部CVによって搬送される記録用紙Pが用紙端部PEとY方向との間に角度θをともなう場合に、この回転状態を検出する方法について説明する。
図8は、用紙検出センサーD1a及びD1bの経過時間Tに対する出力電圧の変化の一例を示す図である。図8中、上段に用紙検出センサーD1aの出力電圧変化を、下段に用紙検出センサーD1bの出力電圧変化をそれぞれ示している。
図8に示す時間T1で、角度θを有して搬送されてくる記録用紙Pの用紙端部PEが用紙検出センサーD1bの光軸BAにさしかかると、用紙検出センサーD1bの出力電圧が下がり始める。時間T1eで記録用紙Pが用紙検出センサーD1bの光軸BAを遮ると、用紙検出センサーD1bの出力電圧は、Lo状態になる。
そして、時間T2において、図9に示す用紙端部PEが用紙検出センサーD1aの光軸BAにさしかかると、用紙検出センサーD1aの出力電圧が下がり始め、時間T2eで記録用紙Pが用紙検出センサーD1aの光軸BAを遮ると、用紙検出センサーD1aの出力電圧は、Lo状態になる。
これらの時間T1、T1e、T2、T2eによって記録用紙Pの回転状態を知ることができる。つまり、Y方向に間隔Lを有して配設されている用紙検出センサーD1b及びD1aの光軸BAに記録用紙Pの用紙端部PEがさしかかる時間の差Tab(Tab=T2−T1)によって、記録用紙PのY方向における時間傾きST(ST=Tab/L)を知ることができる。
この記録用紙Pの時間傾きSTに基づいてブラック記録ヘッドHDKの各ノズルNZからインク滴を吐出させるタイミングを補正することにより、記録用紙Pに対する角度θが補正された記録結果を得ることができる。
このブラック記録ヘッドHDKの各ノズルNZにおけるインク滴の吐出タイミングの補正について、図10に基づいて説明する。
図10は、各ノズルNZがインク滴を吐出して記録を行うタイミングを模式的に示す図であり、縦軸が各ノズルの位置を、横軸が時間Tを示している。この図10中の黒丸は、各ノズルNZから吐出されるインク滴によって形成されるドットDTであり、各ノズルNZがインク滴を吐出するタイミングを示している。また、図10中に用紙端部PE、用紙検出センサーD1a、D1bを図示し、各ノズルNZとの位置関係を示している。図10中に図示した用紙端部PEの位置は、用紙検出センサーD1aが用紙端部PEを検出した時間T2における位置を示している。ここでは、用紙端部PEから距離X1を隔てた位置に記録を行う場合を示す。
この図10に示した状態で、上述の時間の差Tabを算出し、時間傾きSTを算出することができる。
そして、1番目のノズルNZ1は、用紙検出センサーD1bが用紙端部PEを検出した時間T1から所定の時間Tkが経過した時間Tsすなわち用紙端部PEから距離X1を隔てたDT1の位置が1番目のノズルNZ1の位置に重なる位置において、インク滴を吐出して1番目のドットDT1を形成する。2番目のノズルNZ2は、1番目のノズルNZ1がインク滴を吐出した時間TsからΔT(ΔT=ST×PT)なる時間を経過した後にインク滴を吐出してドットDT2を形成する。同様に、n番目のノズルNZnが記録を行う時間Tnは、1番目のノズルNZ1が記録を行った時間Tsから、下記(1)式で算出されるΔTnなる時間を経過した後となる。
ΔTn=ST×PT×(n−1)…(1)
また、図11は、1番目のノズルNZ1及び用紙検出センサーD1bの位置を詳細に示す図である。なお、図11中に図示した用紙端部PEの位置は、用紙検出センサーD1bが用紙端部PEを検出したT1における位置を示している。
用紙検出センサーD1bが用紙端部PEを検出した時間T1から1番目のノズルNZ1がインク滴の吐出を行うまでの所定の時間Tkは、図11に示すように、記録用紙PがX方向に距離X2、X3及びX4の合計の距離を搬送される時間となる。
ここで、用紙検出センサーD1bは、1番目のノズルNZ1からX方向にLxの距離、Y方向にLyの距離を有する位置に配設されている。
距離X2及びX3は、下記(2)及び(3)式で算出され、距離X3+X4は、下記(4)式で算出される。
X2=Lx−X3…(2)
X3=Ly・Tanθ…(3)
X3+X4=X1/Cosθ…(4)
従って、距離X2、X3及びX4の合計は、下記(5)式で表され、所定の時間Tkは、下記(6)式で算出することができる。
X2+X3+X4=Lx−Ly・Tanθ+X1/Cosθ…(5)
Tk=(Lx−Ly・Tanθ+X1/Cosθ)/SV…(6)
ここで、上記(6)式におけるSVは、記録用紙PのX方向の搬送速度であり、搬送部駆動モーターM0の駆動速度から求められる。
なお、角度θは、下記(7)式によって得られる。
θ=Tan-1(SV・Tab/L)=Tan-1(SV・ST)…(7)
このインクジェット記録装置1において、用紙端部PEとY方向との間に角度θをともなって搬送される記録用紙Pに角度θを補正して記録を行う角度補正記録の処理について、図12に基づいて説明する。なお、この角度補正記録の処理は、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYを個別に制御して行うものであり、それぞれの制御の流れは同様である。従って、ブラック記録ヘッドHDKの処理の流れについてのみ詳細を説明する。
ブラック記録ヘッドHDKにおける角度補正記録は、外部機器から記録情報及び記録の指令を受けると、図12に示す処理が開始される。
まず、ステップS1において、用紙検出部D1の用紙検出センサーD1a及びD1bが記録用紙Pの用紙端部PEを検出した時間T2及びT1を読み込んでステップS2へ移行する。
次いで、ステップS2において、読み込んだ時間T1とT2との差である時間差Tabを算出してステップS3へ移行する。
次いで、ステップS3において、時間差Tabが記録品質上許容できる時間Tpを超えているか否かを判定し、超えていると判定されるとステップS4へ移行し、超えていないと判定されるとステップS7へ移行して角度補正を行わずに記録を実施して処理を終了する。
次いで、時間差Tabが許容できる時間Tpを超えていると判定されて移行してきたステップS4において、前述したように、記録用紙PのY方向における時間傾きSTを算出してステップS5へ移行する。
次いで、ステップS5において、前述した(1)〜(7)式に従って、各ノズルNZからインク滴を吐出させる時間を算出してステップS6へ移行する。
次いで、ステップS6において、ステップS5で算出された時間に従って、各ノズルNZからインク滴を吐出させて記録を行い、処理を終了する。
この第1の実施形態において、駆動軸DS及び従動軸FSが一対のベルト軸に対応し、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー記録ヘッドHDK、HDC、HDM及びHDYが固定ヘッドに対応し、用紙検出部D1〜D4が回転状態検出手段に対応し、角度θが回転量に対応し、CPUがタイミング補正手段に対応している。
上記により、用紙搬送部CVによって搬送される記録用紙Pが搬送ベルトV上でY方向に対して角度θをともなっていても、その角度θが補正された記録品質を得ることが可能となる。
なお、本実施形態では、記録用紙Pが図7に示す方向に角度θを有して搬送される場合を例に説明したが、図7に示す方向とは反対の方向に角度θを有している場合にも適用できる。つまり、時間傾きSTの正と負との符号によって、記録用紙Pがどちらの方向に角度θを有しているかを判別することができるため、最初にインク滴を吐出させるノズルを1番目のノズルNZ1及びN番目のノズルNZNのいずれか一方に決定すればよい。
また、本実施形態では、記録用紙Pの回転状態を記録用紙PのY方向に対する角度θとして把握して記録を補正するようにしたが、これに限定されず、さらに角度θの時間的変化である回転速度も把握して記録用紙Pの回転量の変化を予測して補正するようにしてもよい。
図13は、用紙検出センサーD1a、D1bの光軸BAを詳細に示す平面図である。なお、図13中の用紙端部PEの位置は、記録用紙Pが光軸BAを遮った状態を示す。
用紙検出センサーD1a、D1bの光軸BAは、図13に示すように、X方向に距離Sxを、Y方向に距離Syを有している。そして、用紙検出センサーD1bにおいて、光軸BAが記録用紙Pに遮られた時間T1eでの角度θ1は、図13を参照して下記(8)式で表される。
θ1=Tan-1((Sx−SV・(T1e−T1))/Sy)…(8)
同様に、用紙検出センサーD1aにおける角度θ2は、下記(9)式で表され、角度θ1と角度θ2との差である変化量Δθは、下記(10)式で表される。
θ2=Tan-1((Sx−SV・(T2e−T2))/Sy)…(9)
Δθ=θ2−θ1…(10)
従って、前述した角度補正記録に加え、下記(11)式によって把握される記録用紙Pの角速度Sθから、時間経過とともに変化する記録用紙Pの回転量を予測して記録を行うことで、さらなる記録品質の向上が図られる。
Sθ=Δθ/(T2−T1)=Δθ/Tab…(11)
なお、この角速度Sθが回転速度に対応している。
また、インクジェット記録装置1は、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM及びHDYのそれぞれに対して用紙検出部D1、D2、D3及びD4を配設した構成を有しているため、これらの用紙検出部同士の間で回転速度を把握するようにしてもよい。また、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM及びHDYのそれぞれに対して用紙検出部D1、D2、D3及びD4を配設した構成とすることで、用紙搬送部CVによって搬送される1枚の記録用紙Pの搬送開始から終了までの間における回転量又は回転速度の把握の頻度を高めることができ、記録品質のさらなる向上に資する。さらに、用紙検出部D1〜D4が搬送ベルトV上に載置された記録用紙Pの下流側の用紙端部PEを検出するようにしたが、用紙検出部D1〜D4に上流側の用紙端部PEをも検出させることで、回転量又は回転速度の把握の頻度を一層高めることができる。
また、本実施形態では、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYにおいて、記録領域KRを構成するノズルNZごとにインク滴を吐出させるタイミングを補正するようにしたが、これに限定されず、記録領域KRを複数に分割し、分割された分割領域ごとにタイミングを補正するようにしてもよい。この場合、ノズルNZごとにタイミングを補正する場合に比較して、ノズルNZごとにインク滴の吐出時間を演算する処理の負担を軽減し、ノズルNZごとにインク滴を吐出させる制御を簡易にすることができ、角度補正記録処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
また、本実施形態では、各色記録ヘッドHDK、HDC、HDM、HDYをそれぞれ一体に形成された記録ヘッドで構成したが、これに限定されず、図14に示すように、それぞれ複数のヘッドHDをY方向に互い違いに配列して配設した構成としてもよい。この場合、一体に形成された記録ヘッドで構成する場合に比較して、一部のノズルに損傷が発生したようなときに、損傷が発生した記録ヘッドHDのみメンテナンスや交換等を実施すればよく、メンテナンスや交換等に要する時間、費用などを低減することができる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の主要構成を示す平面図。 本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の主要構成を示す正面図。 本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の用紙搬送部を示す平面図。 記録ヘッドの外観を示す図。 図1中のB部の詳細を示す図。 本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の制御ブロック図。 記録用紙の回転状態を説明する図。 用紙検出センサーの時間に対する出力電圧の変化の一例を示す図。 用紙検出部が記録用紙を検出した状態を説明する図。 各ノズルがインク滴を吐出して記録を行うタイミングを模式的に示す図。 1番目のノズル及び用紙検出センサーの位置を詳細に示す図。 本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の角度補正記録処理の流れを示す図。 用紙検出センサーの光軸を詳細に示す平面図。 固定ヘッドの構成の他の例を示す平面図。
符号の説明
1…インクジェット記録装置、DS…駆動軸、FS…従動軸、V…搬送ベルト、HDK…ブラック記録ヘッド、HDC…シアン記録ヘッド、HDM…マゼンタ記録ヘッド、HDY…イエロー記録ヘッド、D1,D2,D3,D4…用紙検出部

Claims (8)

  1. 搬送ベルト上に載置されて搬送される記録媒体の記録面にノズルからインク滴を吐出して記録を行う固定ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、
    前記固定ヘッドは、複数の前記ノズルを前記記録媒体の搬送方向とは交差する方向に配列して構成される記録領域を有し、
    前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転状態を検出する回転状態検出手段と、
    前記複数のノズルから前記インク滴を吐出させるタイミングを前記回転状態に基づいて補正するタイミング補正手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記タイミング補正手段は、前記記録媒体に対する記録の傾斜を低減させるように前記タイミングを補正することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記搬送ベルトは、一対のベルト軸の間に複数の搬送ベルトを該搬送ベルト同士間に隙間を有するように、前記ベルト軸の軸方向に並べて掛け渡した構成を有し、
    前記回転状態検出手段は、前記搬送ベルト間に配設されることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記回転状態検出手段は、前記固定ヘッドより前記搬送方向で上流側に配設されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記回転状態検出手段は、少なくとも前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転量を検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記回転状態検出手段は、少なくとも前記記録媒体の前記搬送方向に対する回転速度を検出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記タイミング補正手段は、前記記録領域を複数に分割した分割領域ごとに前記タイミングを補正することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記タイミング補正手段は、前記記録領域を構成する前記ノズルごとに前記タイミングを補正することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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