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JP2005275325A - 画像露光装置 - Google Patents

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JP2005275325A
JP2005275325A JP2004092684A JP2004092684A JP2005275325A JP 2005275325 A JP2005275325 A JP 2005275325A JP 2004092684 A JP2004092684 A JP 2004092684A JP 2004092684 A JP2004092684 A JP 2004092684A JP 2005275325 A JP2005275325 A JP 2005275325A
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Shuichi Ishii
秀一 石井
Hiromi Ishikawa
弘美 石川
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】 空間光変調素子とマイクロレンズアレイとを組み合わせて用いる画像露光装置において、装置の光学性能に悪影響を与えずに、マイクロレンズアレイの各マイクロレンズで集光された光の周囲に迷光が生じることを防止する。
【解決手段】 マイクロレンズアレイ64の前段に、マイクロレンズアレイ64と空間的に離間されて配された開口アレイ66を設ける。開口アレイ66の各開口66aの大きさは、その開口66aに対応するDMD34上のマイクロミラー74の中心に近い部分で反射された光の成分の、少なくとも0次光および±1次回折光を、第1結像光学系52の開口数に対応する拡がり成分まで含めて通過させられる程度に大きくされている。
【選択図】 図5

Description

本発明は画像露光装置に関し、特に詳細には、露光ヘッドを備え、その露光ヘッドにより所望のパターンを感光材料上に露光する画像露光装置に関するものである。
従来、露光ヘッドを備え、その露光ヘッドにより所望のパターンを感光材料上に露光する画像露光装置が知られている。この種の画像露光装置の露光ヘッドは、基本的に、光源と、その光源から照射された光を、制御信号に応じて各々独立に変調する多数の画素部が配列されてなる空間光変調素子と、その空間光変調素子により変調された光による像を感光材料上に結像する結像光学系とを備えてなるものである。この基本的構成は、たとえば非特許文献1に記載されている。
また、画像露光装置の露光ヘッドの別の構成として、たとえば特許文献1に記載されるように、光源と、多数のマイクロミラーを備えた光変調素子としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(以下、「DMD」と呼ぶ)と、その多数のマイクロミラーにより変調された各光線を拡大する拡大光学系と、変調および拡大された各光線に対応する多数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイとを備えた構成も知られている。そのようなマイクロレンズアレイを用いた構成によれば、感光材料上に露光される画像のサイズを拡大しても、空間光変調素子の各画素部からの光はマイクロレンズアレイの各マイクロレンズによって集光されるので、感光材料上における露光画像の画素サイズ(各光線のスポットサイズ)は絞られて小さく保たれ、画像の鮮鋭度を高く保つことができるという利点がある。なお、上記の構成において空間光変調素子として用いられているDMDとは、制御信号に応じて反射面の角度が各々独立に変化させられる多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に配列されてなるミラーデバイスである。
特開2001−305663号公報 石川明人"マスクレス露光による開発短縮と量産適用化"、「エレクロトニクス実装技術」、株式会社技術調査会、Vol.18、No.6、2002年、p.74-79
しかしながら、空間光変調素子とマイクロレンズアレイとを組み合わせて用いる画像露光装置においては、上記のような利点がある一方、マイクロレンズアレイの各マイクロレンズで集光された光の周囲に迷光が生じるという問題があった。このような迷光が感光材料まで到達してしまうと、露光画像の鮮鋭度を低下させる等の問題を招く。
本発明は、上記事情に鑑み、空間光変調素子とマイクロレンズアレイとを組み合わせて用いる画像露光装置において、装置の光学性能に悪影響を与えずに、マイクロレンズアレイの各マイクロレンズで集光された光の周囲に迷光が生じることを防止することを目的とするものである。
すなわち、本発明の画像露光装置は、露光ヘッドを備え、その露光ヘッドにより所望のパターンを感光材料上に露光する画像露光装置であって、上記の露光ヘッドが、光源と、その光源からの光を各々独立に変調する多数の画素部が配列された空間光変調素子と、それら多数の画素部により変調された多数の光線の各々を集光し、同一の焦点面上に結像させる結像光学系と、その結像光学系を通過した多数の光線の各々に対応する多数の開口が配列された開口アレイと、上記の焦点面上に配され、上記の開口アレイを通過した多数の光線の各々に対応する多数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイとを、光路上においてこの順番に備えてなり、上記の開口アレイと上記のマイクロレンズアレイとが空間的に離間されて配されており、上記の多数の開口の各々の半径R、開口アレイとマイクロレンズアレイの前面との距離d、その前面と上記の焦点面との距離d、上記の結像光学系から射出する多数の光線の各々の、上記の空間光変調素子からの0次光の光線中心と1次回折光の光線中心とがなす角度θ、その0次光の最大錐角の半角θ、上記の開口アレイと上記のマイクロレンズアレイの間の媒質の屈折率nおよび上記のマイクロレンズの各々を構成する材料の屈折率nの間に、
R≧d(tanθ+tanθ)+d(tanθ’+tanθ’)
ただし、θ’=arcsin(n/n×sinθ
θ’=arcsin(n/n×sinθ
の関係が成り立つことを特徴とするものである。
ここで、本発明において、マイクロレンズアレイが結像光学系の「焦点面上に配され」ているとは、結像光学系の焦点面が、マイクロレンズアレイの前面上あるいは後面上、またはそれらの前面と後面の間に存在することを意味するものである。また、マイクロレンズアレイの前面(または後面)とは、各マイクロレンズの前面(または後面)が凸面である場合には、それらの凸面の頂点に接する面を指すものとする。マイクロレンズアレイおよびマイクロレンズのいずれについても、「前面」とは光源や結像光学系に近い側の入射面を指し、「後面」とは光源や結像光学系から遠い側の出射面を指す。
上記の本発明の画像露光装置において、上記の開口の半径Rは、各画素部の短辺の長さと上記の結像光学系の倍率との積の1/2以下であることが好ましい。ここで、「画素部の短辺の長さ」とあるが、たとえば各画素部が正方形状である場合には、これは等しい一辺の長さを指すものである。
また、上記の空間光変調素子は、上記の多数の画素部として光源からの光を反射する多数のマイクロミラーを備えたデジタル・マイクロミラー・デバイスであってもよい。その場合、上記の開口の半径Rは、各マイクロミラーの形状的歪みの変化量が大きい周縁部からの反射光(少なくとも0次光)を遮断できる程度に小さいものであることがさらに好ましい。
さらに、上記の本発明の画像露光装置においては、上記の多数のマイクロレンズの各々が、前面が平面、後面が凸面の平凸レンズであって、上記の結像光学系の焦点面が、マイクロレンズアレイの後側のレンズ付け面と一致するものであってもよい。
また、上記の本発明の画像露光装置は、上記のような露光ヘッドを複数備えているものであってもよい。
本発明の画像露光装置によれば、マイクロレンズアレイの前段に開口アレイを設けたことによって、空間光変調素子の対応画素部の隣接画素部からきた光などの、迷光の原因となる成分を遮断することができる。これにより、各マイクロレンズで集光された光の周囲に迷光が生じることを防止して、感光材料上に、歪みのない高精細な画像を露光することができる。
また、上記の開口アレイは、マイクロレンズアレイと空間的に離間されて配されているので、光により開口アレイの構成部材が熱を帯びても、その熱がマイクロレンズアレイにほとんど伝わらず、マイクロレンズアレイの光学性能に悪影響を及ぼすおそれがない。
さらに、各開口の半径R、開口アレイとマイクロレンズアレイの前面との距離d、マイクロレンズアレイの前面と結像光学系の焦点面との距離d、結像光学系から射出する多数の光線の各々の、空間光変調素子からの0次光の光線中心と1次回折光の光線中心とがなす角度θ、その0次光の最大錐角の半角θ、開口アレイとマイクロレンズアレイの間の媒質の屈折率nおよびマイクロレンズの各々を構成する材料の屈折率nの間に、
R≧d(tanθ+tanθ)+d(tanθ’+tanθ’)
ただし、θ’=arcsin(n/n×sinθ
θ’=arcsin(n/n×sinθ
の関係が成り立つように構成されているので、各マイクロレンズには、空間光変調素子の対応画素部の中心に近い部分で反射された光の成分の、少なくとも0次光および±1次回折光を、結像光学系の開口数に対応する拡がり成分まで含めて入射させることができ、迷光の原因となる成分を遮断しながら良好な結像性能を維持することができる。
また、開口アレイの各開口の半径Rを、空間光変調素子の各画素部の短辺の長さと結像光学系の倍率との積の1/2以下とした場合には、各開口は、対応画素部の中心に近い部分で反射された光を必要十分に透過させながら、隣接画素部からきた光に由来する迷光の原因となる成分を効果的に遮断するものとなる。
さらに、空間光変調素子として多数のマイクロミラーを備えたDMDを用いた場合において、各開口の半径Rを、各マイクロミラーの形状的歪みの変化量が大きい周縁部からの反射光(少なくとも0次光)を遮断できる程度に小さいものとした場合には、各マイクロミラーの周縁部の形状的歪みに由来する迷光の原因となる成分を、必要十分な範囲で遮断することができる。
また、各マイクロレンズを、前面が平面、後面が凸面の平凸レンズとし、結像光学系の焦点面をマイクロレンズアレイの後側のレンズ付け面と一致させれば、R、dおよびd間の上記の条件式を満足させるための調整が容易になる。
さらに、上記の露光ヘッドを複数設けることとすれば、露光の効率を向上させることができる。
以下、図面により、本発明の1つの実施形態に係る画像露光装置について、詳細に説明する。
[画像露光装置の構成]
本実施形態に係る画像露光装置10は、図1に示すように、シート状の感光材料12を表面に吸着して保持する平板状の移動ステージ14を備えている。4本の脚部16に支持された厚い板状の設置台18の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド20が設置されている。ステージ14は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド20によって往復移動可能に支持されている。なお、この画像露光装置10には、副走査手段としてのステージ14をガイド20に沿って駆動する後述のステージ駆動装置116(図19参照)が設けられている。
設置台18の中央部には、ステージ14の移動経路を跨ぐようにコの字状のゲート22が設けられている。コの字状のゲート22の端部の各々は、設置台18の両側面に固定されている。このゲート22を挟んで一方の側にはスキャナ24が設けられ、他方の側には感光材料12の先端および後端を検知する複数(たとえば2個)のセンサ26が設けられている。スキャナ24およびセンサ26はゲート22に各々取り付けられて、ステージ14の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナ24およびセンサ26は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
スキャナ24は、図2および図3(B)に示すように、m行n列(たとえば3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(たとえば14個)の露光ヘッド28を備えている。この例では、感光材料12の幅との関係で、3行目には4個のみの露光ヘッド28を配置してある。なお、以下において、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド28mnと表記する。
各露光ヘッド28による露光エリア30は、副走査方向を短辺とする矩形状である。したがって、ステージ14の移動に伴い、感光材料12には露光ヘッド28ごとに帯状の露光済み領域32が形成される。なお、以下において、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア30mnと表記する。
また、図3(A)および(B)に示すように、帯状の露光済み領域32が副走査方向と直交する方向に隙間なく並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッド28の各々は、その配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本実施形態では2倍)ずらされて配置されている。このため、1行目の露光エリア3011と露光エリア3012との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア3021と3行目の露光エリア3031とにより露光することができる。
露光ヘッド2811から28mnの各々は、図4および図5に示すように、入射された光線を画像データに応じて各画素部ごとに変調する空間光変調素子として、米国テキサス・インスツルメンツ社製のDMD34を備えている。このDMD34は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた後述のコントローラ112(図19参照)に接続されている。このコントローラ112のデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド28ごとに、DMD34上の使用領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、DMD34上の使用領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド28ごとにDMD34の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御については後述する。
図4に示すように、DMD34の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア30の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源36、ファイバアレイ光源36から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系38、このレンズ系38を透過したレーザ光をDMD34に向けて反射するミラー40がこの順に配置されている。なお図4では、レンズ系38を概略的に示してある。
上記レンズ系38は、図5に詳しく示すように、ファイバアレイ光源36から出射した照明光としてのレーザ光Bを集光する集光レンズ42、この集光レンズ42を通過した光の光路に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、「ロッドインテグレータ」という)44、およびこのロッドインテグレータ44の前方つまりミラー40側に配置された結像レンズ46から構成されている。ロッドインテグレータ44は、たとえば四角柱状に形成された透光性ロッドである。ファイバアレイ光源36から出射したレーザ光Bは、ロッドインテグレータ44の内部を全反射しながら進行するうちに、ビーム断面内強度分布が均一化され、平行光に近くかつビーム断面内強度が均一化された光束としてDMD34に入射する。これにより、照明光強度の不均一をなくして、高精細な画像を感光材料12に露光することができる。なお、ロッドインテグレータ44の入射端面、出射端面には反射防止膜がコートされて、透過率が高められている。
上記レンズ系38から出射したレーザ光Bはミラー40で反射し、TIR(全反射)プリズム48を介してDMD34に照射される。なお図4では、このTIRプリズム48は省略してある。
またDMD34の光反射側には、DMD34で反射されたレーザ光Bを、感光材料12上に結像する主光学系50が配置されている。この主光学系50は図4では概略的に示してあるが、図5に詳細を示すように、レンズ54、56からなる第1結像光学系52と、レンズ60、62からなる第2結像光学系58と、これらの結像光学系の間に挿入され、第1結像光学系52の焦点面上に配されたマイクロレンズアレイ64と、マイクロレンズアレイ64の前段に配された第1の開口アレイ66と、マイクロレンズアレイ64の後段に配された第2の開口アレイ68とから構成されている。
マイクロレンズアレイ64は、DMD34の駆動される各マイクロミラーに対応する多数のマイクロレンズ64aが、2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するようにDMD34の1024個×768列のマイクロミラーのうち1024個×256列だけが駆動されるので、それに対応させてマイクロレンズ64aは1024個×256列配置されている。なお、図5には3つのマイクロレンズ64aのみが図示されているが、これは説明のために簡略化して示したものである。マイクロレンズ64aの配置ピッチは縦方向、横方向とも41μmである。本実施形態では、各マイクロレンズ64aは、前面が平面、後面が凸面の平凸レンズであり、一例として焦点距離が0.19mm、NA(開口数)が0.11の、光学ガラスBK7から形成された平凸レンズを用いることができる。なお、上記の例に限らず、両凸レンズ等を用いてもよい。また、各マイクロレンズ64aと、それらをアレイ状に連結する連結部分とを、同一の材料により一体成型してマイクロレンズアレイ64としてもよいし、多数の開口を設けた基盤に、各マイクロレンズ64aをはめ込んでもよい。
また上記第1の開口アレイ66および第2の開口アレイ68は、主として迷光の除去を目的として、遮光性の材料からなる板に各マイクロレンズ64aに対応する多数の開口が設けられたもので、いずれもマイクロレンズアレイ64から空間的に離間されて配されている。これらの第1の開口アレイ66および第2の開口アレイ68については、後に詳しく説明する。
上記第1結像光学系52は、DMD34による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ64上に結像する。そして第2結像光学系58は、マイクロレンズアレイ64を経た像を1.6倍に拡大して感光材料12上に結像、投影する。したがって全体では、DMD34による像が4.8倍に拡大されて感光材料12上に結像、投影されることになる。
なお本実施形態では、第2結像光学系58と感光材料12との間にプリズムペア70が配設され、このプリズムペア70を図5中で上下方向に移動させることにより、感光材料12上における像のピントを調節可能となっている。なお同図中において、感光材料12は矢印F方向に副走査送りされる。
DMD34は図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)72上に、各々画素(ピクセル)を構成する多数(たとえば1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)74が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられた矩形のマイクロミラー74が設けられており、マイクロミラー74の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、本実施形態では、各マイクロミラー74の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。各マイクロミラー74の間には若干の隙間があるため、各マイクロミラー74自体の寸法は、縦横共に13.0μmとなっている。SRAMセル72は、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのものであり、全体はモノリシックに構成されている。
DMD34のSRAMセル72にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられた各マイクロミラー74が、対角線を中心としてDMD34が配置された基板側に対して±α度(たとえば±12°)のいずれかに傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー74がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー74がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD34の各ピクセルにおけるマイクロミラー74の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD34に入射したレーザ光Bはそれぞれのマイクロミラー74の傾き方向へ反射される。
なお図6には、DMD34の一部を拡大し、各マイクロミラー74が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー74のオンオフ制御は、DMD34に接続された上記のコントローラ112によって行われる。また、オフ状態のマイクロミラー74で反射したレーザ光Bが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
また、DMD34は、その短辺が副走査方向と所定角度θ(たとえば、1°から5°)を成すように僅かに斜め向きに配置するのが好ましい。図8(A)はDMD34を斜め向きにしない場合の各マイクロミラーにより反射および変調された各光線(露光ビーム)76の走査軌跡を示し、図8(B)はDMD34を斜め向きにした場合の露光ビーム76の走査軌跡を示している。
DMD34には、長手方向にマイクロミラー74が多数個(たとえば1024個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(たとえば768組)配列されているが、図8(B)に示すように、DMD34を斜め向きにすることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム76の走査軌跡(走査線)のピッチPが、DMD34を斜め向きにしない場合の走査線のピッチPより狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD34を斜め向きにする角度は微小であるので、DMD34を斜め向きにした場合の走査幅W2と、DMD34を斜め向きにしない場合の走査幅W1とは略同一である。
また、異なるマイクロミラー列により同じ走査線上が重ねて露光(多重露光)されることになる。このように、多重露光されることで、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。また、主走査方向に配列された複数の露光ヘッド28の間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差なくつなぐことができる。
なお、DMD34を斜め向きにする代わりに、各マイクロミラー列を副走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥状に配置しても、同様の効果を得ることができる。
ファイバアレイ光源36は図9aに示すように、複数(たとえば14個)のレーザモジュール78を備えており、各レーザモジュール78には、マルチモード光ファイバ80の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ80の他端には、マルチモード光ファイバ80より小さいクラッド径を有するマルチモード光ファイバ82が結合されている。図9bに詳しく示すように、マルチモード光ファイバ82のマルチモード光ファイバ80と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って7個並べられ、それが2列に配列されてレーザ出射部84が構成されている。
マルチモード光ファイバ82の端部で構成されるレーザ出射部84は、図9bに示すように、表面が平坦な2枚の支持板86に挟み込まれて固定されている。また、マルチモード光ファイバ80の光出射端面には、その保護のために、ガラス等の透明な保護板が配置されるのが望ましい。マルチモード光ファイバ80の光出射端面は、光密度が高いため集塵しやすく劣化しやすいが、上述のような保護板を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
本実施形態では図10に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ80のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1mから30cm程度のクラッド径が小さい光ファイバ82が同軸的に結合されている。それらの光ファイバ80、82は、それぞれのコア軸が一致する状態で光ファイバ82の入射端面を光ファイバ80の出射端面に融着することにより結合されている。
マルチモード光ファイバ80および光ファイバ82としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、および複合型光ファイバの何れも適用可能である。たとえば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本実施形態において、マルチモード光ファイバ80および光ファイバ82はステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ80は、クラッド径=125μm、コア径=50μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ82は、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2である。
ただし、光ファイバ82のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている多くの光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。一方、コア径は少なくとも3から4μm必要であることから、光ファイバ82のクラッド径は10μm以上が好ましい。結合効率の点からは、光ファイバ80と82のコア径を一致させることが好ましい。
また、本発明においては、上述のようにクラッド径が互いに異なる2種類の光ファイバ80および82を融着(いわゆる異径融着)して用いることは必ずしも必要でなく、クラッド径が一定の光ファイバ(たとえば図9aなら光ファイバ80)を複数本そのままバンドル状に束ねてファイバアレイ光源を構成してもよい。
レーザモジュール78は、図11に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック88上に配列固定された複数(たとえば7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,およびLD7と、GaN系半導体レーザLD1からLD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズL1,L2,L3,L4,L5,L6,およびL7と、1つの集光レンズ90と、1本のマルチモード光ファイバ80とから構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個に限定されるものではなく、その他の個数が採用されてもよい。また、上述のような7個のコリメータレンズL1からL7に代えて、それらのレンズが一体化されてなるコリメータレンズアレイを用いることもできる。
GaN系半導体レーザLD1からLD7は、発振波長がほぼ共通(たとえば、405nm)であり、最大出力もほぼ共通(たとえばマルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは50mW程度)である。なお、GaN系半導体レーザLD1からLD7としては、350nmから450nmの波長範囲において、上記405nm以外の波長で発振するレーザを用いてもよい。
上記の合波レーザ光源78は、図12および図13に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ92内に収納されている。パッケージ92は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋94を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ92の開口をパッケージ蓋94で閉じることにより、それらによって形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源78が気密封止されている。
パッケージ92の底面にはベース板96が固定されており、このベース板96の上面には、上記のヒートブロック88と、集光レンズ90を保持する集光レンズホルダー98と、マルチモード光ファイバ80の入射端部を保持するファイバホルダー100とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ80の出射端部は、パッケージ92の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
また、ヒートブロック88の側面にはコリメータレンズホルダー102が取り付けられており、そこにコリメータレンズL1からL7が保持されている。パッケージ92の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1からLD7に駆動電流を供給する配線104がパッケージ外に引き出されている。
なお、図13においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズL7にのみ番号を付している。
図14は、上記コリメータレンズL1からL7の取り付け部分の正面形状を示すものである。コリメータレンズL1からL7の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、たとえば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズL1からL7は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1からLD7の発光点の配列方向(図14の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
一方GaN系半導体レーザLD1からLD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々たとえば10°、30°の状態で各々レーザ光B1からB7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1からLD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
したがって、各発光点から発せられたレーザ光B1からB7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズL1からL7に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。本実施形態では、各コリメータレンズL1からL7の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザ光B1からB7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズL1からL7の各々は、焦点距離f1=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
集光レンズ90は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズL1からL7の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ90は、焦点距離f2=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ90も、たとえば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
次に、第1の開口アレイ66および第2の開口アレイ68の構成について、図15から18を用いて説明する。
図15は、マイクロレンズアレイ64、第1の開口アレイ66および第2の開口アレイ68を構成する、1組のマイクロレンズ64a、開口66aおよび開口66bの周辺を拡大して示した断面図である。図15にはさらに、DMD34上の1つのマイクロミラーで変調され、第1結像光学系52で集光された光線の0次光、+1次回折光および−1次回折光の光線中心C、C+1およびC−1の軌跡がそれぞれ示されている。上記のとおり、本実施形態では、各マイクロレンズ64aは、前面が平面、後面が凸面の平凸レンズである。面106は、マイクロレンズアレイ64の後側のレンズ付け面であると同時に、第1結像光学系52の焦点面でもある。図示のとおり、第1の開口アレイ66とマイクロレンズアレイ64の前面との距離をd、マイクロレンズアレイ64の前面と第1結像光学系52の焦点面(すなわち、本実施形態では面106)との距離をd、DMD34の対応マイクロミラーからの0次光の光線中心と±1次回折光の光線中心とがなす角度をθ、第1の開口アレイ66とマイクロレンズアレイ64の間の媒質(本実施形態では空気)の屈折率をn、マイクロレンズ64aを構成する材料の屈折率をnとすると、第1の開口アレイ66の位置における0次光の光線中心と1次回折光の光線中心との距離sは、
Figure 2005275325
と表すことができる。
図16の(A)は、図15と同じ1組のマイクロレンズ64a、開口66aおよび開口66bの周辺を拡大して示した断面図に、第1結像光学系52の開口数に対応する、DMD34の対応マイクロミラーからの0次光の拡がり成分(斜線で示す)を、その光線中心Cの軌跡と共に図示したものである。図示のとおり、第1結像光学系52の開口数に対応する0次光の拡がり成分の最大錐角の半角をθとすると、第1の開口アレイ66の位置における0次光の拡がり距離sは、
Figure 2005275325
と表すことができる。なお、第1結像光学系52の開口数NAと上記の角度θとは、
NA=nsinθ (3)
の関係を満たす。
図16の(B)および(C)は、図16の(A)と同様の断面図に、第1結像光学系52の開口数に対応する、DMD34の対応マイクロミラーからの±1次回折光の拡がり成分(斜線で示す)を、それぞれその光線中心C+1およびC−1の軌跡と共に図示したものである。図16の(B)および(C)にsで示した距離は、第1の開口アレイ66の位置における、0次光の光線中心Cの軌跡と、1次回折光の最も外側の拡がり成分の軌跡との距離であり、これは上記の距離sとsとの和にほぼ等しい。したがって、第1の開口アレイ66の各開口66aの半径Rを、(s+s)以上の大きさにすれば、各マイクロレンズ64aには、DMD34の対応マイクロミラーの中心に近い部分で反射された光の成分の、少なくとも0次光および±1次回折光を、第1結像光学系52の開口数に対応する拡がり成分まで含めて入射させることができ、良好な結像性能を得ることができる。そこで、本発明の露光装置では、
R≧d(tanθ+tanθ)+d(tanθ’+tanθ’) (4)
ただし、θ’=arcsin(n/n×sinθ
θ’=arcsin(n/n×sinθ
という条件式を満たすように、R、dおよびdが調整されている。
一例として、本実施形態において、主としてDMD34のピッチで決定される上記の角度θが0.57°、第1結像光学系52の開口数がNA=0.005であるとすると、各マイクロレンズ64aを屈折率n=1.47の石英ガラスで構成し、R=16μm、d=360μm、d=1000μmとなるように調整することにより、上記の式(4)の条件が満足される。なお、前述のとおり、本実施形態では第1の開口アレイ66とマイクロレンズアレイ64の間の媒質は空気であるので、n=1.0である。
ここで、第1の開口アレイ66を設けた目的は、迷光の原因となる成分がマイクロレンズアレイに入射しないように遮断することであるので、各開口66aの半径Rを大きくし過ぎるとこの目的が達せられず好ましくない。そこで、半径Rの大きさは適当な上限以下の大きさに固定して、距離dおよびdの調整を行うことにより、上記の式(4)の条件を満たすようにするのが好ましい。また、各マイクロレンズ64aが薄い方が水平方向への光路のずれを調節しやすいので、マイクロレンズ64aの厚さ(本実施形態ではほぼd)がなるべく薄くなるように調整することが好ましい。
上記の開口66aの半径Rの上限についてであるが、DMD34の対応マイクロミラーの中心に近い部分で反射された光を必要十分に透過させながら、隣接マイクロミラーからきた光に由来する迷光の原因となる成分を効果的に遮断するために、DMD34の各マイクロミラー74の短辺の長さと第1結像光学系52の倍率との積の1/2を上限とすることが好ましい。本実施形態では、上記のとおり、各マイクロミラーは13.0μm×13.0μmの正方形状であり、第1結像光学系52の倍率は3倍であるので、各開口66aの半径Rを19.5μm以下とする。上記に一例として挙げたようにR=16μm、d=360μm、d=1000μmとなるように調整した場合には、この条件は満たされる。
また、本実施形態のようにDMDを空間光変調素子として用いる場合においては、迷光の原因となる成分は、主としてDMDを構成する各マイクロミラーの周縁部の形状的歪みに起因して発生していることが分かった。図17は、本実施形態のDMD34を構成するマイクロミラー74の反射面の平面度を、実際に測定した結果を示す図である。この図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向およびy方向は、マイクロミラー74の2つの対角線方向であり、マイクロミラー74はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また図18の(A)および(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー74の反射面の高さ位置変位を示す。上記図17および図18に示される通り、マイクロミラー74の反射面には歪みが存在し、その歪みの変化量はマイクロミラー74の中心から周縁部に行くにつれて次第に大きくなる傾向を有している。そしてマイクロミラー74の回転軸方向(y方向)の歪みは、他方の対角線方向(x方向)の歪みと比べて大きくなっている。
そこで、DMD34を使用した本実施形態においては、第1の開口アレイ66の各開口66aの半径Rは、各マイクロミラー74の形状的歪みの変化量が大きい周縁部からの反射光(少なくとも0次光)を遮断できる程度に小さいものとしてある。
以上のように構成された第1の開口アレイ66を設けたことにより、本実施形態の露光装置10では、隣接マイクロミラーからの光および各マイクロミラー74の周縁部の形状的歪みに由来する迷光の原因となる成分を必要十分な範囲で遮断しながら、良好な結像性能を維持することができる。しかも、この第1の開口アレイ66は、マイクロレンズアレイ64から空間的に離間されて配されているので、光により第1の開口アレイ66の構成部材が熱を帯びても、その熱がマイクロレンズアレイ64にほとんど伝わらず、マイクロレンズアレイ64の光学性能に悪影響を及ぼすおそれがない。
なお、第2の開口アレイ68の各開口68aの大きさは、全マイクロミラー74がオン状態の時と、全マイクロミラー74がオフ状態の時との光量比を十分に確保でき、かつ迷光の遮断性能において問題がない大きさに調整されている。
次に図19を参照して、本実施形態の画像露光装置10の電気的な構成について説明する。ここに示されるように全体制御部108には変調回路110が接続され、その変調回路110にはDMD34を制御するコントローラ112が接続されている。また全体制御部108には、レーザモジュール78を駆動するLD駆動回路114が接続されている。さらにこの全体制御部108には、上記のステージ14を駆動するステージ駆動装置116が接続されている。
[画像露光装置の動作]
次に、上記画像露光装置10の全体的な動作について説明する。スキャナ24の各露光ヘッド28において、ファイバアレイ光源36の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1からLD7(図11参照)の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,およびB7の各々は、対応するコリメータレンズL1からL7によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1からB7は、集光レンズ90によって集光され、マルチモード光ファイバ80のコア80aの入射端面上で収束する。
本実施形態では、コリメータレンズL1からL7および集光レンズ90によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ80とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ90によって上述のように集光されたレーザ光B1からB7が、このマルチモード光ファイバ80のコア80aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザ光Bに合波されてマルチモード光ファイバ80の出射端部に結合された光ファイバ82から出射する。
各レーザモジュールにおいて、レーザ光B1からB7のマルチモード光ファイバ80への結合効率が0.9で、GaN系半導体レーザLD1からLD7の各出力が50mWの場合には、アレイ状に配列された光ファイバ82の各々について、出力315mW(=50mW×0.9×7)の合波レーザ光Bを得ることができる。したがって、14本のマルチモード光ファイバ82全体では、4.4W(=0.315W×14)の出力のレーザ光Bが得られる。
画像露光に際しては、図19に示す変調回路110から露光パターンに応じた画像データがDMD34のコントローラ112に入力され、そのフレームメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。この2値データに従って、DMD34の各マイクロミラー74が、±α度のいずれかに傾けられる。
感光材料12を表面に吸着したステージ14は、図19に示すステージ駆動装置116により、ガイド18に沿ってゲート22の上流側から下流側に一定速度で移動される。ステージ14がゲート22下を通過する際に、ゲート22に取り付けられたセンサ26により感光材料12の先端が検出されると、フレームメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された画像データに基づいて各露光ヘッド28ごとに制御信号が生成される。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド28ごとにDMD34のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
ファイバアレイ光源36からDMD34にレーザ光Bが照射されると、DMD34のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、第1結像光学系52、第1の開口アレイ66、マイクロレンズアレイ64、第2の開口アレイ68、第2結像光学系58およびプリズムペア70を経て、感光材料12上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源36から出射されたレーザ光が画素ごとにオンオフされて、感光材料12がDMD34の使用マイクロミラー数と略同数の画素単位(露光エリア30)で露光される。また、感光材料12がステージ14と共に一定速度で移動されることにより、感光材料12がスキャナ24によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、各露光ヘッド28ごとに帯状の露光済み領域32が形成される。
なお本例では、図20(A)および(B)に示すように、DMD34には、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に768組配列されているが、本例では、コントローラ112により一部のマイクロミラー列(たとえば、1024個×256列)だけが駆動するように制御がなされる。
この場合、図20(A)に示すようにDMD34の中央部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよく、図20(B)に示すように、DMD34の端部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生していないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適宜変更してもよい。
DMD34のデータ処理速度には限界があり、使用するマイクロミラー数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動させる露光方式の場合には、副走査方向のマイクロミラーを全部使用する必要はない。
スキャナ24による感光材料12の副走査が終了し、センサ26で感光材料12の後端が検出されると、ステージ14は、ステージ駆動装置116により、ガイド20に沿ってゲート22の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド20に沿ってゲート22の上流側から下流側に一定速度で移動される。
以上、本発明の実施形態について詳細に述べたが、この実施形態は例示的なものに過ぎず、本発明の技術的範囲は、本明細書中の特許請求の範囲のみによって定められるべきものであることは言うまでもない。
本発明の一実施形態である画像露光装置の外観を示す斜視図 図1の画像露光装置のスキャナの構成を示す斜視図 (A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す平面図 図1の画像露光装置の露光ヘッドの概略構成を示す斜視図 図1の画像露光装置の露光ヘッドの断面図 図1の画像露光装置のDMDの構成を示す部分拡大図 DMDの動作を説明するための説明図 DMDを斜め向きにしない場合と斜め向きにした場合とで、露光ビームの配置および走査線を比較して示す平面図 ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図 ファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す正面図 マルチモード光ファイバの構成を示す部分拡大断面図 合波レーザ光源の構成を示す平面図 レーザモジュールの構成を示す平面図 図12に示すレーザモジュールの構成を示す側面図 図12に示すレーザモジュールの構成を示す部分正面図 マイクロレンズアレイと開口アレイの構成、およびそれらに入射する光線の軌跡を図示した部分拡大断面図 マイクロレンズアレイと開口アレイの構成、およびそれらに入射する光線の拡がりを図示した部分拡大断面図 DMDを構成するマイクロミラーの反射面の歪みを等高線で示す図 上記マイクロミラーの反射面の歪みを、そのミラーの2つの対角線方向について示すグラフ 図1の画像露光装置の電気的構成を示すブロック図 DMDの使用領域の例を示す平面図
符号の説明
10 露光装置
12 感光材料
14 移動ステージ
18 設置台
20 ガイド
22 ゲート
24 スキャナ
26 センサ
28 露光ヘッド
34 DMD
36 ファイバアレイ光源
48 TIRプリズム
50 主光学系
52 第1結像光学系
58 第2結像光学系
64 マイクロレンズアレイ
66 第1の開口アレイ
68 第2の開口アレイ
70 プリズムペア

Claims (5)

  1. 露光ヘッドを備え、該露光ヘッドにより所望のパターンを感光材料上に露光する画像露光装置であって、
    前記露光ヘッドが、
    光源と、
    前記光源からの光を各々独立に変調する多数の画素部が配列された空間光変調素子と、
    前記多数の画素部により変調された多数の光線の各々を集光し、同一の焦点面上に結像させる結像光学系と、
    前記結像光学系を通過した前記多数の光線の各々に対応する多数の開口が配列された開口アレイと、
    前記焦点面上に配され、前記開口アレイを通過した前記多数の光線の各々に対応する多数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイとを、光路上においてこの順番に備えてなり、
    前記開口アレイと前記マイクロレンズアレイとが空間的に離間されて配されており、
    前記多数の開口の各々の半径R、前記開口アレイと前記マイクロレンズアレイの前面との距離d、該前面と前記焦点面との距離d、前記結像光学系から射出する前記多数の光線の各々の、前記空間光変調素子からの0次光の光線中心と1次回折光の光線中心とがなす角度θ、前記0次光の最大錐角の半角θ、前記開口アレイと前記マイクロレンズアレイの間の媒質の屈折率nおよび前記マイクロレンズの各々を構成する材料の屈折率nの間に、
    R≧d(tanθ+tanθ)+d(tanθ’+tanθ’)
    ただし、θ’=arcsin(n/n×sinθ
    θ’=arcsin(n/n×sinθ
    の関係が成り立つことを特徴とする画像露光装置。
  2. 前記開口の前記半径Rが、前記画素部の短辺の長さと前記結像光学系の倍率との積の1/2以下であることを特徴とする請求項1記載の画像露光装置。
  3. 前記空間光変調素子が、前記多数の画素部として、前記光源からの光を反射する多数のマイクロミラーを備えたデジタル・マイクロミラー・デバイスであることを特徴とする請求項1または2記載の画像露光装置。
  4. 前記多数のマイクロレンズの各々が、前面が平面、後面が凸面の平凸レンズであって、
    前記焦点面が、前記マイクロレンズアレイの後側のレンズ付け面と一致することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の画像露光装置。
  5. 前記露光ヘッドを複数備えていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の画像露光装置。
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