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JP2005271183A - 多関節駆動装置 - Google Patents

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JP2005271183A
JP2005271183A JP2004092332A JP2004092332A JP2005271183A JP 2005271183 A JP2005271183 A JP 2005271183A JP 2004092332 A JP2004092332 A JP 2004092332A JP 2004092332 A JP2004092332 A JP 2004092332A JP 2005271183 A JP2005271183 A JP 2005271183A
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direct acting
actuator
controller
frame
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JP2004092332A
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English (en)
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Hiroyuki Tadano
宏之 多田野
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

【課題】直動式アクチュエータのトルク損失を招くことなく、小型化を図ることができる多関節駆動装置を提供する。
【解決手段】支軸11〜13回りに各フレーム3〜5を回動自在に支持する回転部6〜8と、各回転部に対し各フレームを正逆方向に折り曲げるように各一端が連結された一対の第1ないし第3直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bと、各直動式アクチュエータの他端が連結され、各直動式アクチュエータの収縮量を制御して各フレームを正逆方向に折り曲げるコントローラ10とを備える。コントローラにより、各直動式アクチュエータの収縮量制御を行ってそれぞれ回転部とコントローラとの間で弛みを持たせた各直動式アクチュエータを張架してから、一方の直動式アクチュエータをさらに収縮させる一方、その一方の直動式アクチュエータの収縮量に応じた分だけ他方の直動式アクチュエータの収縮を解除するように制御し、一方のフレームを折り曲げる。
【選択図】図2



Description

本発明は直動式アクチュエータで駆動する多関節駆動装置に関し、特に、人間の手に類似した動きを示すロボットハンド等に利用されるものに係わる。
近年、人間の手と類似した動きを示すロボットハンドを、多関節機構で構成した複数の指によって実現したものが開発されている。
この多関節機構の関節部を独立して動かす手段としては、リンク機構を使用したものやボールネジ等を使用したものがあるが、これらは機構が複雑で小型化にも問題があるなどの理由から、各関節をワイヤで駆動する方法が採られている。このように、関節部をワイヤにより駆動する方法は、ガイドプーリにより関節と駆動用モータ間にワイヤを引き回し、その駆動モータによってワイヤを所望方向に引きガイドプーリ等を介して関節を駆動させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、関節部をワイヤで駆動する方法では、適度な発生力を得るためにある程度の大きさを有したモータが必要となってくる。また、関節の数に対応したモータの数が必要となってくるため、ロボットハンドの小型化には限界があり、人間の大きさと等しくするのは非常に困難となっている。
そこで、近年、人工筋肉の開発が盛んになっている。これは、直動式のアクチュエータであり、形状記憶合金などがその代表例である(例えば、非特許文献1参照)。
具体的には、直動式のアクチュエータの駆動力を一方向の回転運動に変換する場合には、図4に示すように、支点a回りに回転する回転部bに対しその回転方向(図では上端側)に直動式アクチュエータcの一端を連結する一方、回転部bに対しその回転方向とは反対の逆回転方向(図では下端側)にバネdの一端を連結し、直動式アクチュエータcの他端およびバネdの他端を基体eに連結しておく。そして、直動式アクチュエータcに電流を通電させて収縮させると、バネdを引っ張りながら回転部bが支点a回りに矢印方向に回転する一方、直動式アクチュエータcへの電流の通電を遮断して直動式アクチュエータcが元の長さに戻るときにバネdの収縮力により回転部bが逆回転して元の状態に復帰するようになっている。
また、直動式のアクチュエータの駆動力を両方向(正逆回転方向)の回転運動に変換する場合には、図5に示すように、支点a′回りに回転する回転部b′を正逆回転させるように、その回転部b′の正回転方向(図では上端側)に一方の直動式アクチュエータfの一端を連結する一方、回転部b′の逆回転方向(図では下端側)に他方の直動式アクチュエータgの一端を連結し、両直動式アクチュエータf,gの他端を、バネ構造を有する中間操作部hに取り付ける。そして、一方の直動式アクチュエータfに電流を通電させて収縮させると、回転部b′が支点a′回りに一方の直動式アクチュエータf側(図では時計回り)に回転する一方、他方の直動式アクチュエータgに電流を通電させて収縮させると、回転部b′が支点a′回りに他方の直動式アクチュエータg側(図では反時計回り)に回転するようになっている。このとき、片方の直動式アクチュエータf(またはg)の収縮時にもう片方の直動式アクチュエータg(またはf)に作用する負荷は、中間操作部hにより吸収されるようになっている。
特開平6−8178号公報 "バイオメタルについてよくある質問"トキ・コーポレーション株式会社のHP(http://www.toki.co.jp/BioMetal/index.html)
ところが、上述の直動式アクチュエータを用いたものでは、以下に述べるような課題を保有している。
つまり、上記前者のもののように、単一の直動式アクチュエータcを用いたものでは、直動式アクチュエータcの駆動力(収縮力)により回転部bを一方向に回転運動させる際に、回転部bがバネdの付勢力(引っ張り力)によって逆方向に回転しようとするため、直動式アクチュエータcの駆動力(トルク)がバネdの付勢力によって低下することになる。そのため、ロボットハンドの指先などの多関節駆動装置の動きを直動式アクチュエータcによって再現しようとしても、直動式アクチュエータcの駆動力(トルク)が低下していると、多関節駆動装置に大きな力を発生させることができず、多関節駆動装置の性能が著しく低下することになる。
また、上記後者のもののように、2つの直動式アクチュエータf,gを用いたものにおいても、一方の直動式アクチュエータf(またはg)の駆動力により回転部b′を一方向に回転運動させる際に、他方の直動式アクチュエータg(またはf)に作用する負荷が中間操作部hにより吸収されるため、一方の直動式アクチュエータの駆動力(トルク)が中間操作部hによって低下することになる。そのため、多関節駆動装置の動きを直動式アクチュエータf,gによって再現しようとしても、直動式アクチュエータf,gの駆動力(トルク)が低下していると、多関節駆動装置に大きな力を発生させることができず、多関節駆動装置の性能が同様に著しく低下することになる。しかも、各直動式アクチュエータf,gの他端側に中間操作部hのような構造を付設する際に、その中間操作部hを収容するスペースを確保する必要があり、これでは、多関節駆動装置の小型化を阻む要因となってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直動式アクチュエータのトルク損失を招くことなく、小型化を図ることができる多関節駆動装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明では、複数の関節を介して順次連結された複数のフレームを駆動部により各関節を支点にして回転駆動させるようにした多関節駆動装置を前提とし、上記駆動部に、各関節の回転支点回りに各フレームをそれぞれ回動自在に支持する回転部と、この各回転部に対し各フレームを正逆方向に折り曲げるように各一端が連結された一対の直動式アクチュエータと、この各直動式アクチュエータの他端がそれぞれ連結され、回転部に対する各直動式アクチュエータの収縮量を制御して各フレームを正逆方向に折り曲げるコントローラとを備える。そして、上記コントローラによる収縮量制御を行う前の状態にあるときに、上記回転部とコントローラとの間を結ぶ最短距離よりも長い弛みを持たせた状態で回転部とコントローラとの間に上記各直動式アクチュエータを連結する。更に、上記コントローラにより、各フレームを正逆方向のいずれか一方に折り曲げる際に各直動式アクチュエータの収縮量制御を行ってそれぞれ回転部とコントローラとの間で各直動式アクチュエータを張架した状態で、折り曲げ方向の一方の直動式アクチュエータをさらに収縮させる一方、その一方の直動式アクチュエータの収縮量に応じた分だけ他方の直動式アクチュエータの収縮を解除するように制御している。
この特定事項により、各フレームを正逆方向のいずれか一方に折り曲げる場合には、各直動式アクチュエータの収縮量制御を行ってそれぞれ回転部とコントローラとの間で各直動式アクチュエータを張架した状態から、折り曲げ方向となる一方の直動式アクチュエータをさらに収縮させると共に、その一方の直動式アクチュエータの収縮量に応じた分だけ他方の直動式アクチュエータの収縮を解除して伸長させるようにしているので、各フレームの入り曲げ方向一方の直動式アクチュエータを収縮させる際の駆動力(トルク)が他方の直動式アクチュエータによって低下することはなく、ロボットハンドの指先などの動きが直動式アクチュエータによって円滑に再現され、このようなロボットハンドの指先などに適用した際の多関節駆動装置に大きな力を発生させることが可能となって、多関節駆動装置の性能を向上させることが可能となる。
しかも、一方の直動式アクチュエータの収縮時に他方の直動式アクチュエータに作用する負荷を吸収するバネを備えた中間操作部を各直動式アクチュエータに付設する構造を採るもののように、中間操作部を収容するスペースを確保する必要がなく、中間操作部を不要にして多関節駆動装置の小型化を図ることが可能となる。
特に、各直動式アクチュエータを特定するものとして、以下の構成が掲げられる。
つまり、各直動式アクチュエータを、その少なくとも一部を伸縮可能な材料により構成している。
この特定事項により、各直動式アクチュエータの全体を伸縮可能な材料により構成する必要がなくなり、各直動式アクチュエータの生産コストを低減させることが可能となる。
また、伸縮可能な材料として、形状記憶合金を適用している場合には、コントローラによる電流の通電により発生する熱によって形状記憶合金が収縮し、各直動式アクチュエータの収縮制御を円滑に行うことが可能となる。
これに対し、伸縮可能な材料として、導電性ポリマーを適用している場合には、コントローラによる電圧の印加により導電性ポリマーが収縮することになり、周囲の温度による影響を受けることなく各直動式アクチュエータの収縮制御をより円滑に行うことが可能となる。
特に、各直動式アクチュエータの長さを特定するものとして、以下の構成が掲げられる。
つまり、回転部とコントローラとの間を結ぶ最短距離H、回転部の半径r、回転部の回転角レンジ2θ(rad)、各直動式アクチュエータの長さLを、
L≧r・θ+H
の関係を満たすように設定している。
この特定事項により、各直動式アクチュエータの長さLが、回転部とコントローラとの間を結ぶ最短距離H、回転部の半径r、回転部の回転角レンジ2θ(rad)に基づいて論理的に設定され、多関節駆動装置の性能の向上および多関節駆動装置の小型化を確実に実践させることが可能となる。また、各直動式アクチュエータの長さが適切に設定され、任意の回転角度を有した多関節駆動装置を提供することが可能となる。しかも、多様な直動式アクチュエータに応用することが可能となり、使用用途の多様化を図ることが可能となる。
更に、回転部の回転角レンジ2θ(rad)、回転部の半径r、各直動式アクチュエータの収縮量mを、
m≧2r・θ
の関係を満たすように設定している場合には、各直動式アクチュエータの収縮量mが、回転部の回転角レンジ2θ、回転部の半径rに基づいて論理的に設定され、コントローラによる各直動式アクチュエータの収縮制御をより確実に行うことが可能となる。
以上、要するに、各直動式アクチュエータの収縮量制御を行ってそれぞれ回転部とコントローラとの間で各直動式アクチュエータを張架した状態から、一方の直動式アクチュエータをさらに収縮させると共に、その一方の直動式アクチュエータの収縮量に応じた分だけ他方の直動式アクチュエータの収縮を解除して伸長させるようにすることで、一方の直動式アクチュエータを収縮させる際のトルク損失を抑えて多関節駆動装置の性能を向上させることができる上、多関節駆動装置の小型化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係わる多関節駆動装置の概略構成図を示し、この図1において、多関節駆動装置1は、ベース2とその先端に順次連結された複数の第1ないし第3フレーム3,4,5を備えている。
上記ベース2と、このベース2に連設された基端側の第1フレーム3とは、略円板形状の第1回転部6により回動自在に連結されている。また、上記第1フレーム3と、この第1フレーム3に連設された中央の第2フレーム4とは、略円板形状の第2回転部7により回動自在に連結されている。更に、上記第2フレーム4と、この第2フレーム4に連設された先端側の第3フレーム5とは、略円板形状の第3回転部8により回動自在に連結されている。具体的には、第1回転部6は、第1フレーム3の基端(ベース2側端)に回転一体に連結され、ベース2に立設された回転支点としての第1支軸11に回転自在に支持されている。また、第2回転部7は、第2フレーム4の基端(第1フレーム3側端)に回転一体に連結され、第1フレーム3の先端(第2フレーム4側端)に立設された回転支点としての第2支軸12に回転自在に支持されている。更に、第3回転部8は、第3フレーム5の基端(第2フレーム4側端)に回転一体に連結され、第2フレーム4の先端(第3フレーム5側端)に立設された回転支点としての第3支軸13に回転自在に支持されている。
上記第1支軸11を通る第1フレーム3の中心軸線上に位置する第1回転部6の外周面上には、紐状の形状記憶合金により全体が構成されてなる一対の第1直動式アクチエータ61a,61bの一端をそれぞれ固定する第1固定部材61cが固設されている。また、上記第2支軸12を通る第2フレーム4の中心軸線上に位置する第2回転部7の外周面上には、紐状の形状記憶合金により全体が構成されてなる一対の第2直動式アクチエータ71a,71bの一端をそれぞれ固定する第2固定部材71cが固設されている。更に、上記第3支軸13を通る第3フレーム5の中心軸線上に位置する第3回転部8の外周面上には、紐状の形状記憶合金により全体が構成されてなる一対の第3直動式アクチエータ81a,81bの一端をそれぞれ固定する第3固定部材81cが固設されている。この場合、第1ないし第3回転部6〜8の外周面上には、その各回転部6〜8の固定部材61c,71c,81cに対し一端が連結される直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bを案内する案内溝(図示せず)が設けられている。
一方、上記第1ないし第3直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの各他端は、ベース2内に収容されたコントローラ10にそれぞれ連結されている。このコントローラ10は、上記第1ないし第3直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bに対しそれぞれ個々に電流の通電量をコントロールして該各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bを発熱させることによって収縮量を制御するようになされている。例えば、図2に示すように、第3フレーム5を第2フレーム4に対し矢印B方向(図2では上方)に回転させる場合には、その矢印B方向(図2では上方)となる一方の第3直動式アクチュエータ81aに対し電流を通電してアクチュエータ81aを発熱させることで収縮させ、第3回転部8を第3支軸13回りに回転させることによって行われる。一方、第3フレーム5を第2フレーム4に対し矢印A方向(図2では下方)に回転させる場合には、その矢印A方向(図2では下方)となる他方の第3直動式アクチュエータ81bに対し電流を通電してアクチュエータ81bを発熱させることで収縮させ、第3回転部8を第3支軸13回りに回転させることによって行われる。なお、第1フレーム3をベース2に対し回転させる場合、および第2フレーム4を第1フレーム3に対し回転させる場合も同様の制御が行われる。
そして、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bは、コントローラ10による電流の通電量のコントロールによって元の長さから収縮させる制御は行えるものの、元の長さ以上には伸長しないため、各回転部6〜8の固定部材61c,71c,81cとコントローラ10との間に連結する際には、各回転部6〜8の固定部材61c,71c,81cとコントローラ10との間で張架された最短距離(図1に示す状態)ではなく、図3に示すように、各回転部6〜8の固定部材61c,71c,81cとコントローラ10との間の最短距離よりも長い弛みを持たせた状態で、各回転部6〜8の固定部材61c,71c,81cとコントローラ10との間に連結されるようになっている。具体的には、第1直動式アクチュエータ61a,61bの長さL1は、第1回転部6の第1固定部材61cとコントローラ10との間を結ぶ最短距離をH1、第1回転部6の半径をr1、第1回転部6の回転角レンジを2θ(rad)とすると、L1≧r1・θ+H1の関係を満たすように設定されている。また、第2直動式アクチュエータ71a,71bの長さL2は、第2回転部7の第2固定部材71cとコントローラ10との間を結ぶ最短距離をH2、第2回転部4の半径をr2、第2回転部7の回転角レンジを2θ(rad)とすると、L2≧r2・θ+H2の関係を満たすように設定されている。更に、第3直動式アクチュエータ81a,81bの長さL3は、第3回転部8の第3固定部材81cとコントローラ10との間を結ぶ最短距離をH3、第3回転部8の半径をr3、第3回転部8の回転角レンジを2θ(rad)とすると、L3≧r3・θ+H3の関係を満たすように設定されている。この場合、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの長さは、それぞれL1,L2,L3よりも長く設定されていればよいが、不必要に長く設定すると、絡んだりしてトラブルの発生となるので、なるべくL1,L2,L3の長さに合わせておくことが望ましい。
また、第1直動式アクチュエータ61a,61bの収縮量m1は、第1回転部6の回転角レンジを2θ(rad)、第1回転部6の半径をr1とすると、m1≧2r1・θの関係を満たすように設定されている。そして、第2直動式アクチュエータ71a,71bの収縮量m2は、第2回転部7の回転角レンジを2θ(rad)、第2回転部7の半径をr2とすると、m2≧2r2・θの関係を満たすように設定されている。更に、第3直動式アクチュエータ81a,81bの収縮量m3は、第3回転部8の回転角レンジを2θ(rad)、第3回転部8の半径をr3とすると、m3≧2r3・θの関係を満たすように設定されている。
ここで、第1ないし第3フレーム3〜5を回転させる場合のコントローラ10による制御を図2および図3に基づいて説明する。なお、第1フレーム3をベース2に対し回転させる場合、および第2フレーム4を第1フレーム3に対し回転させる場合も同様の制御が行われるため、第3フレーム5を第2フレーム4に対し回転させる場合についてのみ説明する。
まず、第3フレーム5を矢印B方向(図2および図3では上方)に回転させて折り曲げる場合には、図3に示すように、第3直動式アクチュエータ81a,81bの収縮量制御を行って弛みを取り除いてそれぞれ第3回転部8の第3固定部材81cとコントローラ10との間で第3直動式アクチュエータ81a,81bを張架しておく。この状態で、図2に二点鎖線で示すように、折り曲げ方向となる一方(図2および図3では上側)の直動式アクチュエータ81aにさらに電流を通電してさらに収縮させる一方、その一方の直動式アクチュエータ81aの収縮量に応じた分だけ他方(図2および図3では下側)の直動式アクチュエータ81bの収縮を解除するようにコントローラ10で制御する。これにより、第3回転部8の第3固定部材81cとコントローラ10との間で張架された一方の第3直動式アクチュエータ81aがさらに収縮し始め、これに合わせて他方の第3直動式アクチュエータ81bが元の長さへ復帰し始める。このため、第3回転部8は第2フレーム4先端の支軸13回りに矢印B方向に回動し、第3フレーム5を矢印B方向の限界となる回転角レンジθ(rad)まで回動するようになっている。
一方、第3フレーム5を矢印A方向(図2および図3では下方)に回転させて折り曲げる場合には、図3に示すように、第3直動式アクチュエータ81a,81bの収縮量制御を行って弛みを取り除いてそれぞれ第3回転部8の第3固定部材81cとコントローラ10との間で第3直動式アクチュエータ81a,81bを張架しておいた状態から、図2に実線で示すように、折り曲げ方向となる他方(図2および図3では下側)の直動式アクチュエータ81bにさらに電流を通電してさらに収縮させる一方、その他方の直動式アクチュエータ81bの収縮量に応じた分だけ一方(図2および図3では上側)の直動式アクチュエータ81aの収縮を解除するようにコントローラ10で制御する。これにより、第3回転部8の第3固定部材81cとコントローラ10との間で張架された他方の第3直動式アクチュエータ81bがさらに収縮し始め、これに合わせて一方の第3直動式アクチュエータ81aが元の長さへ復帰し始める。このため、第3回転部8は第2フレーム4先端の支軸13回りに矢印A方向に回動し、第3フレーム5を矢印A方向の限界となる回転角レンジθ(rad)まで回動するようになっている。
このように、上記実施形態では、第3フレーム5を矢印A方向または矢印B方向のいずれか一方に折り曲げる場合には、第3直動式アクチュエータ81a,81bの収縮量制御を行ってそれぞれ第3回転部8の固定部材13とコントローラ10との間で各第3直動式アクチュエータ81a,81bを張架した状態から、折り曲げ方向となる一方の第3直動式アクチュエータ81a(または81b)をさらに収縮させると共に、その一方の第3直動式アクチュエータ81a(または81b)の収縮量に応じた分だけ他方の第3直動式アクチュエータ81b(または81a)の収縮を解除して元の長さに復帰させるようにしているので、第3フレーム8の折り曲げ方向一方の第3直動式アクチュエータ81a(または81b)を収縮させる際の駆動力(トルク)が他方の第3直動式アクチュエータ81b(または81a)によって低下することはなく、ロボットハンドの指先などの動きが各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bによって円滑に再現され、このようなロボットハンドの指先などに適用した際の多関節駆動装置1に大きな力を発生させることが可能となって、多関節駆動装置1の性能を向上させることができる。
しかも、一方の第3直動式アクチュエータ81a(または81b)の収縮時に他方の第3直動式アクチュエータ81b(または81a)に作用する負荷を吸収するバネを備えた中間操作部を各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bに付設する必要がなく、中間操作部を収容するスペースを確保する必要もなくなって、多関節駆動装置1の小型化を図ることができる。
また、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bを縮縮制御可能な材料として、形状記憶合金が適用されているので、コントローラ10による電流の通電により発生する熱によって形状記憶合金が収縮し、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの収縮制御を円滑に行うことができる。
そして、第1ないし第3回転部6〜8の各固定部材11〜13とコントローラ10との間を結ぶ最短距離をH1,H2,H3、各回転部6〜8の半径をr1,r2,r3、各回転部6〜8の回転角レンジを2θ(rad)としたときに、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの長さL1,L2,L3が、L1(またはL2もしくはL3)≧r1(またはr2もしくはr3)・θ+H1(またはH2もしくはH3)の関係を満たすように設定されしているので、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの長さL1,L2,L3が、第1ないし第3回転部6〜8の各固定部材11〜13とコントローラ10との間を結ぶ最短距離H1,H2,H3、各回転部6〜8の半径r1,r2,r3、各回転部6〜8の回転角レンジ2θ(rad)に基づいて論理的に設定され、多関節駆動装置1の性能の向上および多関節駆動装置1の小型化を確実に実践させることができる。また、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの長さが適切に設定され、任意の回転角度を有した多関節駆動装置1を提供することができる。しかも、多様な直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bに応用することが可能となり、使用用途の多様化を図ることができる。
更に、第1ないし第3回転部6〜8の回転角レンジ2θ(rad)、各回転部6〜8の半径r1,r2,r3、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの収縮量m1,m2,m3が、m1(またはm2もしくはm3)≧2r1(または2r2もしくは2r3)・θの関係を満たすように設定されているので、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの収縮量m1,m2,m3が、各回転部6〜8の回転角レンジ2θ、各回転部6〜8の半径r1,r2,r3に基づいて論理的に設定され、コントローラ10による各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの収縮制御をより確実に行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bを紐状の形状記憶合金により構成したが、電圧の印加により収縮する導電性ポリマーにより各直動式アクチュエータが構成されていてもよい。この場合には、コントローラによる電圧の印加により導電性ポリマーが収縮することになり、周囲の温度による影響を受けることなく各直動式アクチュエータの収縮制御をより円滑に行うことが可能となる。
更に、上記実施形態では、各直動式アクチュエータ61a,61b,71a,71b,81a,81bの全体を紐状の形状記憶合金により構成したが、一部のみが形状記憶合金や導電性ポリマーなどの収縮可能な材料により構成され、残る部分が金属ワイヤや曲げ不能な金属ロッドなどの伸縮不能な材料により構成されていてもよい。この場合には、曲げ不能な金属ロッドなどの伸縮不能な材料に対応する部分は回転部の外周面に対し巻き付けられないためにベース内に位置付ける必要があるが、形状記憶合金や導電性ポリマーなどの収縮可能な材料に対応する部分や金属ワイヤなどの伸縮不能な材料に対応する部分は各フレーム内およびベース内を問わず位置付けられ、多様な材料の直動式アクチュエータを構成することが可能となる。
本発明の実施形態に係わる多関節駆動装置の内部構成の概略を説明する断面図である。 多関節駆動装置の内部構成の概略を第3フレームの折り曲げ状態で説明する断面図である。 多関節駆動装置の内部構成の概略を各直動式アクチュエータの収縮量制御前の状態で説明する断面図である。 従来例に係わる直動式アクチュエータによる回転駆動を実現した概略を説明する断面図である。 その他の従来例に係わる直動式アクチュエータによる回転駆動を実現した概略を説明する断面図である。
符号の説明
1 多関節駆動装置
3 第1フレーム(フレーム)
4 第2フレーム(フレーム)
5 第3フレーム(フレーム)
11 第1支軸(回転支点)
12 第2支軸(回転支点)
13 第3支軸(回転支点)
6 第1回転部(回転部)
61a,61b
第1直動式アクチュエータ(直動式アクチュエータ)
7 第2回転部(回転部)
71a,71b
第2直動式アクチュエータ(直動式アクチュエータ)
8 第3回転部(回転部)
81a,81b
第3直動式アクチュエータ(直動式アクチュエータ)
10 コントローラ

Claims (6)

  1. 複数の関節を介して順次連結された複数のフレームを駆動部により各関節を支点にして回転駆動させるようにした多関節駆動装置において、
    上記駆動部は、
    各関節の回転支点回りに各フレームをそれぞれ回動自在に支持する回転部と、
    この各回転部に対し各フレームを正逆方向に折り曲げるように各一端が連結された一対の直動式アクチュエータと、
    この各直動式アクチュエータの他端がそれぞれ連結され、回転部に対する各直動式アクチュエータの収縮量を制御して各フレームを正逆方向に折り曲げるコントローラと
    を備え、
    上記各直動式アクチュエータは、上記コントローラによる収縮量制御を行う前の状態にあるときに、上記回転部とコントローラとの間を結ぶ最短距離よりも長い弛みを持たせた状態で回転部とコントローラとの間に連結されていて、
    上記コントローラは、各フレームを正逆方向のいずれか一方に折り曲げる際に各直動式アクチュエータの収縮量制御を行ってそれぞれ回転部とコントローラとの間で各直動式アクチュエータを張架した状態で、折り曲げ方向の一方の直動式アクチュエータをさらに収縮させる一方、その一方の直動式アクチュエータの収縮量に応じた分だけ他方の直動式アクチュエータの収縮を解除するように制御していることを特徴とする多関節駆動装置。
  2. 上記請求項1に記載の多関節駆動装置において、
    各直動式アクチュエータは、その少なくとも一部が伸縮可能な材料により構成されていることを特徴とする多関節駆動装置。
  3. 上記請求項2に記載の多関節駆動装置において、
    伸縮可能な材料としては、形状記憶合金が適用されていることを特徴とする多関節駆動装置。
  4. 上記請求項2に記載の多関節駆動装置において、
    伸縮可能な材料としては、導電性ポリマーが適用されていることを特徴とする多関節駆動装置。
  5. 上記請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の多関節駆動装置において、
    回転部とコントローラとの間を結ぶ最短距離H、回転部の半径r、回転部の回転角レンジ2θ(rad)、各直動式アクチュエータの長さLは、
    L≧r・θ+H
    の関係を満たすように設定されていることを特徴とする多関節駆動装置。
  6. 上記請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の多関節駆動装置において、
    回転部の回転角レンジ2θ(rad)、回転部の半径r、各直動式アクチュエータの収縮量mは、
    m≧2r・θ
    の関係を満たすように設定されていることを特徴とする多関節駆動装置。
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