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JP2005265596A - 放射線画像変換パネル - Google Patents

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JP2005265596A JP2004078067A JP2004078067A JP2005265596A JP 2005265596 A JP2005265596 A JP 2005265596A JP 2004078067 A JP2004078067 A JP 2004078067A JP 2004078067 A JP2004078067 A JP 2004078067A JP 2005265596 A JP2005265596 A JP 2005265596A
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Abstract

【課題】 箱型容器内部に輝尽性蛍光体層を備えた支持体を配置し、箱型容器の開口部を保護部材で封止することにより、密閉性がよく長期間良好な状態で使用することのできる放射線画像変換パネルを提供する。
【解決手段】 支持体及び該支持体上に形成された輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネル。箱型容器内部に前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体が配置され、前記箱型容器の開口部が保護部材によって封止されることにより、輝尽性蛍光体層の密閉性が保たれ、長期間良好な状態で使用することのできる放射線画像変換パネルを得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線画像変換パネルに係り、特に、輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルに関する。
従来、放射線画像を得るために銀塩を使用しないで放射線像を画像化する方法として、支持体上に輝尽性蛍光体層を設けた放射線画像変換パネルが開発されている。
放射線画像変換パネルは、被写体を透過した放射線を輝尽性蛍光体層に吸収させ、被写体各部の放射線透過密度に対応する放射線エネルギーを蓄積することができる。その後、可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)によって輝尽性蛍光体を時系列的に励起することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを輝尽発光として放出させる。この光の強弱による信号を、例えば、光電変換して電気信号を得て、ハロゲン化銀写真感光材料などの記録材料、CRTなどの表示装置上に可視像として再生することができる。
この輝尽性蛍光体を使用した放射線画像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積した後、励起光の照射によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後に再度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰り返し使用することが可能である。つまり従来の放射線写真法では、一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線画像変換方法では放射線画像変換パネルを繰り返し使用するため、資源保護、経済効率の面からも有利である。
放射線画像変換パネルが繰り返し使用に耐えるよう、通常は輝尽性蛍光体層の支持体に面していない側の面に保護部材が設けられ、この保護部材が、吸湿や酸化などの化学的な変質あるいは物理的な汚染から輝尽性蛍光体層を保護するようになっている。
放射線画像変換パネルに保護部材を設ける方法としては、支持体上に形成された輝尽性蛍光体層が保護部材によって被覆され、前記支持体の周辺部に前記保護部材が接着される方法が知られている(特許文献1及び2参照)。
また、支持体、蛍光体及び保護部材が積層された両端を、縁部被膜によって被覆する方法が知られている(特許文献3参照)。
また、支持体が周縁部に凸部を有する枠体形状とされ、該枠体の内側に蛍光体層が形成され、該蛍光体層が保護部材により被覆された状態で、前記支持体の凸部に前記保護部材が接着されることにより、前記蛍光体層が外部雰囲気から遮蔽される放射線像変換パネルが知られている(特許文献4参照)。
さらに、蛍光体層が設けられた支持体の蛍光体周囲に金属ソルダを設け、保護層部材を積層した上で溶融させることで支持体と保護部材を接合させることにより、前記蛍光体層が外部雰囲気から遮蔽される放射線画像変換パネルが知られている(特許文献5参照)。また、剛性シート周辺部に枠体スペーサが設けられ、該枠体スペーサの内側に充填樹脂、金属薄膜及び蛍光体層が形成され、該蛍光体層が保護部材により被覆された状態で、前記枠体スペーサ端部に前記保護部材が接着されることにより、前記蛍光体層が外部雰囲気から遮蔽される放射線像変換パネルが知られている(特許文献6〜8参照)。
特開2002−107495号公報 特開2003−248089号公報 特開2002−174698号公報 特開2002−107852号公報 特開2002−022895号公報 特開2003−098299号公報 特開2003−075594号公報 特開2003−107197号公報
しかしながら、従来の支持体周辺部に保護部材を直接接着する、あるいは枠体や被覆材、金属ソルダなどで保護部材と接合し周辺部を密封する方法では、接合するための部材を位置決め供給する必要があり製造工程が複雑になるだけでなく、生産上で何らかのトラブルが生じた場合に蛍光体層を持つ支持体を損傷してしまう可能性があり、生産性が低くなるという問題があった。
また、支持体周辺に枠体などを設ける場合、枠体を支持体と個別に製造し、組み立てる工程が必要になるため、製造工程が複雑化されるという問題があった。
また、何らかの原因で保護部材が損傷したという理由で放射線画像変換パネルを修理する場合に、保護部材を交換することが困難であった。
さらに、支持体と枠体などが異なる材質からなる場合、放射線画像パネルが不要となり廃棄する際の分別作業が煩雑であった。
また、支持体に保護部材を直接接着する場合、支持体上に設けられた蛍光体層の厚さ寸法によっては、保護部材を接着し密封することが困難な場合があった。
さらに、上記発明はいずれも支持体と保護部材とを接着するものであるため、支持体の材質、表面処理によっては接着剤や接着部材の選択を十分に行う必要があり、また、十分な密封性や接合強度が長期に渡って保てないという問題があった。
本発明の課題は、支持体上に設けた輝尽性蛍光体層を箱型容器に配置し、保護部材で被覆ことにより、生産性がよく、密閉性を保って長期間良好な状態で使用することのできる放射線画像変換パネルを提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、支持体及び該支持体上に形成された輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルであって、上部が開放され内部に前記輝尽性蛍光体層が形成された支持体が収容される箱型容器と、この箱型容器の開口端部に接着され前記箱型容器の内部を気密に保持する保護部材とを備えていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、箱型容器内部に輝尽性蛍光体層を備えた支持体を配置するため、該支持体の位置は自動的に決定される。
また、箱型容器内部に輝尽性蛍光体層を備えた支持体を配置し、箱型容器と保護部材をシールすることで密閉構造とすることができる。
また、支持体を箱型容器内部に配置した状態で箱型容器と保護部材を接着することから、シールの条件は支持体の材質に影響されない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像変換パネルであって、前記箱型容器の深さ寸法が、前記輝尽性蛍光体層が形成された支持体の厚さ寸法と同一又はそれより小さいことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、箱型容器の開口端部に保護部材を接着すると、前記箱型容器の深さ寸法と、前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体の厚さ寸法に差があるため、保護部材周辺部が一段下がる。この構造により、保護部材の周辺部が上方に反ることなく、保護部材の表面は水平な状態に保たれる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像変換パネルであって、前記箱型容器内部に放射線遮蔽材が配置され、この放射線遮蔽材の上に前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体が配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、放射線遮蔽材によって放射線が遮蔽される。また、放射線遮蔽材の位置も自動的に決定される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の放射線画像変換パネルであって、前記箱型容器の深さ寸法が、前記放射線遮蔽材の厚さ寸法と前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体の厚さ寸法との合計と同一又はそれより小さいことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、箱型容器の開口端部に保護部材を接着すると、前記箱型容器の深さ寸法と、放射線遮蔽材の厚さ寸法と前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体の厚さ寸法との合計に差があるため、請求項2と同様の作用がえられる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記箱型容器の開口端部に外方に突出するフランジ部を形成したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記フランジ部を箱型容器と保護部材との接着部分とすることで、より広い接着面積を確保することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記箱型容器は樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、樹脂によって箱型容器31の表面の凹凸がなくなる。また、容器の防湿性が向上する。
さらに、容器が樹脂なので屈曲などの作用に対してもシール部に負担がかかりにくい。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の放射性画像変換パネルであって、前記保護部材は樹脂フィルムにより形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、樹脂フィルムによって保護部材の強度が増し、また薄層にすることで光の拡散を防ぐことができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の放射性画像変換パネルであって、前記保護部材はアルミニウム蒸着層(透湿度:0.01〜1.0g/m2/24hr)を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、アルミニウムによって保護部材の防湿性が向上する。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記保護部材と前記箱型容器とは熱融着により接着されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、保護部材と箱型容器との間に隙間を生じさせることなく輝尽性蛍光体層を確実にかつ容易に封止することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記保護部材と前記箱型容器の内側の空間が大気圧より減圧されていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、前記箱型容器と前記保護部材の内側の空間が大気圧より減圧されるので、輝尽性蛍光体層が水や酸素に触れない。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記保護部材と前記箱型容器の内側の空間の減圧度が絶対圧で100Pa〜10000Paであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、前記箱型容器内部の減圧度が絶対圧で100Pa〜10000Paであるので、輝尽性蛍光体層が水や酸素に触れない。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記保護部材と前記箱型容器の内側の空間が不活性ガスで置換されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、前記箱型容器と前記保護部材の内側の空間が不活性ガスで置換されているので、輝尽性蛍光体層が水や酸素に触れない。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記支持体がカーボンを主とする剛性板材であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、カーボンにより支持体の剛性が確保される。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記支持体がアルミニウムを主とする金属材料からなることを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、金属材料により支持体の剛性が確保される。
請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記支持体上にポリイミド層を形成し、前記輝尽性蛍光体層は前記ポリイミド層上に形成されていることを特徴とする。
請求項15に記載の発明によれば、樹脂によって支持体表面の凹凸がなくなり、また、支持体の耐熱性及び熱融着性が向上する。
請求項16に記載の発明は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記支持体上に無機蒸着層を形成し、前記輝尽性蛍光体層は前記無機蒸着層上に形成されていることを特徴とする。
請求項16に記載の発明によれば、無機蒸着層は高硬度の膜であるため、支持体の剛性が確保される。
請求項17に記載の発明は、請求項1〜16のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、前記支持体上にフッ素を含む樹脂層を形成し、前記輝尽性蛍光体層は前記樹脂層上に形成されていることを特徴とする。
請求項17に記載の発明によれば、樹脂によって支持体表面の凹凸がなくなり、また、支持体の耐熱性及び熱融着性が向上する。
請求項1に記載の発明によれば、箱型容器における輝尽性蛍光体層を備えた支持体の位置決めが容易となる。
また、箱型容器の内部が外気と遮断されるため、密閉性がよく長期間良好な状態で使用することのできる放射線画像変換パネルを得ることができる。
さらに、保護部材と支持体を貼り合わせる場合は、基板や保護部材の材質、層構成、基板表面処理シール材の選択を行う必要があるが、本発明では支持体の材質に影響されることなくシールを最適化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、プレート上を光学系が通過する際のマージンを小さくし、干渉防止の効果を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1と同様の効果に加えて、放射線の遮蔽性に優れた放射線画像変換パネルを得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2と同様の効果に加えて、放射線の遮蔽性に優れた放射線画像変換パネルを得ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果に加えて、保護部材と箱型容器の接着面積を確保することで、これらの接着強度を高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、肉薄で防湿性の高い封止を行うことができる。
また、シール部に負担がかかりにくいため、箱型容器内の密閉性が保たれる。
さらに、放射線画像パネルを廃棄する際の分別作業が容易となる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、保護部材の材料を主に樹脂フィルムとすることで、薄層にしても強度に問題がなく、また薄層にすることで光の拡散による画質の劣化を防止し、より一層感度及び鮮鋭性の優れた放射線画像変換パネルとすることができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、保護部材の透湿度、酸素透過度を低下させ、輝尽性蛍光体の劣化を防ぐことができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、密閉性がよく長期間良好な状態で使用することのできる放射線画像変換パネルを得ることができる。
請求項10に記載の発明によれば、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、輝尽性蛍光体層の酸化や吸湿を防止して、経時による鮮鋭性の劣化の少ない放射線画像変換パネルを得ることができる。
請求項11に記載の発明によれば、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、輝尽性蛍光体層の酸化や吸湿を防止して、経時による鮮鋭性の劣化の少ない放射線画像変換パネルを得ることができる。
請求項12に記載の発明によれば、請求項1〜11のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、輝尽性蛍光体層の酸化や吸湿を防止して、経時による鮮鋭性の劣化の少ない放射線画像変換パネルを得ることができる。
請求項13に記載の発明によれば、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、支持体の剛性が確保され、画像読取の際に支持体を別の剛性のある基板に貼り付けるなどの必要がなくなる。また、放射線画像変換パネル全体としての平面性が保たれる。
請求項14に記載の発明によれば、請求項1〜13のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、支持体の剛性が確保され、画像読取の際に支持体を別の剛性のある基板に貼り付けるなどの必要がなくなる。また、放射線画像変換パネル全体としての平面性が保たれる。
請求項15に記載の発明によれば、請求項1〜14のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、箱型容器表面の凹凸がなくなることから、輝尽性蛍光体を蒸着させる際の成形性を改善することができる。また、輝尽性蛍光体を蒸着する際に箱型容器が蒸気流の熱により変形するのを防ぐことができる。
請求項16に記載の発明によれば、請求項1〜15のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、支持体の剛性が確保され、画像読取の際に支持体を別の剛性のある基板に貼り付けるなどの必要がなくなる。また、放射線画像変換パネル全体としての平面性が保たれる。
請求項17に記載の発明によれば、請求項1〜16のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、箱型容器表面の凹凸がなくなることから、輝尽性蛍光体を蒸着させる際の成形性を改善することができる。また、輝尽性蛍光体を蒸着する際に箱型容器が蒸気流の熱により変形するのを防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る放射線画像変換パネルの第1の実施形態を示したものであり、本実施形態の放射線画像変換パネルは、平板状の底板32の周縁部に側壁33を立設してなる箱型容器31を有しており、この箱型容器31は、例えば、OPP(延伸ポリプロピレン)等の樹脂により形成されている。OPP樹脂は、防湿性及び透明性に優れ、低コストであるため好ましいが、これに限定されるものではない。
また、箱型容器31の内側に、アルミニウム蒸着層(水蒸気透過率0.01〜1.0g/m/24hr40℃90%)を形成するようにしてもよい。このようにアルミニウム蒸着層を形成することにより、アルミニウムが防湿性に優れるため、吸湿による放射線画像変換パネルの劣化を防ぐことができる。さらに、箱型容器31の内側に、防湿性シートを貼着するようにしてもよい。このように防湿性シートを貼着することにより、前述のアルミニウム蒸着層を形成する場合と同様に、吸湿による放射線画像変換パネルの劣化を防ぐことができる。
箱型容器31の表面は滑面であってもよいし、保護部材21との接着性を向上させる目的でマット面としてもよい。
箱型容器31の内部には、一面側に輝尽性蛍光体層12が形成された支持体11が、支持体11の輝尽性蛍光体層12が形成されていない面が箱型容器31の底板32に接するように収容されている。
本実施形態で用いられる支持体11としては、各種高分子材料、ガラス、セラミックス、金属、カーボン繊維、カーボン繊維を含む複合材料などを用いることができ、例えば石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラス、結晶化ガラスなどの板ガラス、アルミナ、窒素珪素などのセラミックス、セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルム、アルミニウム、鉄、銅、クロムなどの金属シート及び親水性微粒子の被服層を有する金属シートが好ましい。
これら支持体11の厚さ寸法は用いる材質等によって異なるが、一般的には80μm〜5000μmであり、取り扱い上の観点から、更に好ましいのは250μm〜4000μmである。
また、支持体11を剛性材料により形成するようにしてもよい。剛性材料として具体的には、アルミニウム、鉄、銅、ステンレス、鉛、クロム等の金属板、或いは金属酸化物の被覆層を有する金属板、アルミニウム−マグネシウム合金板等、結晶化ガラス、アルミナの焼結板、アルミナシリカ焼結板、化学強化ガラス、石英ガラス等、炭素繊維強化樹脂、ポリカーボネート、フェノール樹脂(商品名ベークライト)を用いることができるが、これらに限定されるわけではない。これにより、支持体11の剛性が確保され、画像読取の際に支持体11を別の剛性のある基板に貼り付けるなどの必要がなくなり、また、放射線画像変換パネル全体としての平面性を確保することが可能となる。
また、支持体11上に高硬度の膜である無機蒸着層を設け、その上に輝尽性蛍光体層12を設けるようにしてもよい。前記高硬度の膜は、BN、Si3N4等の無機窒化物、SiC、TiC、WC等の無機炭化物、MgO、CaO、B2O3等の無機酸化物、BaF2などの無機フッ化物から選ばれた少なくとも一種の無機化合物を真空蒸着、スパッタリングなどの気相堆積法により支持体11の面に層状に付着させることなどによって得られる。これにより、上記と同様に支持体11の剛性が確保され、画像読取の際に支持体11を別の剛性のある基板に貼り付けるなどの必要がなくなり、また、放射線画像変換パネル全体としての平面性を確保することができる。
また、支持体11とは別に剛性基板を箱型容器31の内部に配置することにより、放射線画像変換パネル全体としての平面性を確保することも可能である。
さらに、支持体11の片面又は両面に耐熱性樹脂層を設けるようにしてもよい。このように耐熱性樹脂層を設けることにより、支持体11の表面を平滑にし、輝尽性蛍光体層12を平滑に形成することができる。また、耐熱性樹脂層を両面に設けることで、加熱したときに支持体11と耐熱性樹脂層との熱膨張率の差によって支持体11に歪みが発生することを防止することができる。
前記輝尽性蛍光体層12は、輝尽性蛍光体の柱状結晶からなり、気相堆積法により、支持体11の一面側に50μm以上、好ましくは300〜500μmの厚さ寸法に形成されるようになっている。
気相堆積法としては、蒸着法、スパッタ法、化学蒸着(CVD)法などが好ましく用いられる。
蒸着法にあっては、支持体11を蒸着装置内に設置した後、装置内を排気して1.0×10-4Pa程度の真空とし、次いで、輝尽性蛍光体の少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法などの方法で加熱蒸発させて支持体11表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さ寸法に堆積させる。この輝尽性蛍光体の蓄積は、複数回に分けて行うようにしてもよく、また複数の抵抗加熱器又は複数のエレクトロンビームを用いてもよい。また、輝尽性蛍光体原料を抵抗加熱器又はエレクトロンビームを用いて支持体11上に蒸着させ、この支持体11上で目的とする輝尽性蛍光体を合成するとともに輝尽性蛍光体層12を形成するようにしてもよい。また、被蒸着物である支持体11を冷却又は加熱してもよく、蒸着後に輝尽性蛍光体層12を加熱処理してもよい。また、蒸着装置の排気バルブの開口の絞りを調節したり、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスを蒸着時に導入して、真空度を5×10-5Pa〜1Pa、好ましくは1×10-4Pa〜0.5Pa程度にして蒸着を行ってもよい。
スパッタ法にあっては、支持体11をスパッタ装置内に設置した後、装置内をいったん排気して1.333×10-4Pa程度の真空とし、次いで、スパッタ用のバスとしてAr,Neなどの不活性ガスを装置内に導入して1.333×10-1Pa程度のガス圧とする。次に、輝尽性蛍光体をターゲットとして用いて、スパッタリングすることにより支持体11表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さ寸法に堆積させる。この輝尽性蛍光体の蓄積は、複数回に分けて行うようにしてもよく、それぞれを同時あるいは順次に、前記ターゲットをスパッタリングして輝尽性蛍光体層12を形成するようにしてもよい。また、複数の輝尽性蛍光体原料をターゲットとして用いて、これを同時あるいは順次にスパッタリングして、この支持体11上で目的とする輝尽性蛍光体を合成するとともに輝尽性蛍光体層12を形成するようにしてもよく、また必要に応じてO2,H2などのガスを導入して反応性スパッタを行ってもよい。また、被蒸着物である支持体11を冷却又は加熱してもよく、スパッタ終了後に輝尽性蛍光体層12を加熱処理してもよい。
化学蒸着(CVD:chemical vapor deposition)法にあっては、目的とする輝尽性蛍
光体あるいは輝尽性蛍光体原料を含有する有機金属化合物を熱、高周波電力などのエネルギーで分解することにより、支持体11上に結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層12を得ることができる。いずれにおいても、輝尽性蛍光体層12を支持体11上に独立した細長い柱状結晶に気相成長させることができる。
以上のような方法、条件の組合せにより、輝尽性蛍光体層12の柱状結晶の太さ、すなわち結晶表面の平均面積を所望のサイズに制御することが可能になる。
また、箱型容器31の開口端部には、保護部材21が接着剤による接着あるいは熱溶着その他の方法により貼着されており、この状態で、図2に示すように、箱型容器31の内部が外気と遮断されるようになっている。この場合、本実施形態においては、箱型容器31と保護部材21とにより形成される内部空間は、大気圧に対して減圧されており、具体的には、箱型容器31の内部空間の減圧度は、絶対圧で100Pa〜10000Paとされている。
箱型容器31と保護部材21との間に形成される空間の気圧を調整する方法としては、真空ポンプによる減圧方法が考えられる。また、上記記載の減圧度に調整するにあたり、封止処理容器内の減圧度を所定の減圧度以下にしてから、ガス導入口から不活性ガス又は大気を導入し、目的の減圧度に調整する。また、真空ポンプによる減圧と上記不活性ガスの導入を併用して、目的の減圧度に調整してもよい。
本発明に係る不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、ラドンガス、ネオンガスなどが挙げられる。
保護部材21の材料としては、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体などの通常の樹脂フィルムを用いることができる。
上記樹脂フィルムは加工が容易で厚さ寸法を100μm以下と薄くしても製造工程中の強度には問題がなく、薄層であるため初期画質の点で好ましい。
また、保護部材21は、透湿度及び酸素透過性が低い無機物質の層を積層して有していてもよい。このような無機物質としては、SiOx(SiO,SiO2),Al23,ZnO2,SnO2,SiC,SiN等があるが、このうち特にAl23やSiOxは光透過率が高くかつ透湿度及び酸素透過性が高い。すなわちクラックやマイクロポアが少なく緻密な膜を形成することができるので特に好ましい。SiOx、Al23は単独で積層しても良いが、両方を共に積層すると透湿度及び酸素透過性をより高くすることができるので、SiOx、Al23の両方を積層してもよい。
無機物質の保護部材21への積層は、PVD法、スパッタリング法、CVD法、PE−CVD(Plasma enhanced CVD)等の方法が使用できる。積層は、箱型容器31を保護部材21で被覆したのちに行ってもよいし、箱型容器31を被覆する前に行ってもよい。積層厚は0.01μmから1μm程度であることが好ましい。
また、アルミフィルム等の金属フィルムをラミネートしてなる積層フィルムを使用してもよい。あるいは、あらかじめアルミニウム蒸着層が形成された市販の防湿性樹脂フィルムを用いてもよい。このような防湿性樹脂フィルムとしては、例えば、凸版印刷株式会社製GL−AUなどがある。さらに、前記フィルムを複数枚積層して、防湿性保護フィルムとしてもよい。
保護部材21の片面には、ラミネート用シーラント層を設けることが好ましい。該シーラント層に用いる樹脂としては、CPP(無延伸ポリプロピレン)が防湿性及び透明性に優れたシール素材として好適であるが、これに限定されない。このラミネート用シーラント層により、箱型容器31との貼着を好適に行うことができる。
保護部材21と上記ラミネート用シーラント層との接着に用いる接着剤としては、透湿度及び酸素透過度が低いものであればいずれのものを使用するようにしてもよく、ホットメルト等を使用することができる。保護部材21全体に接着剤を塗布する場合には、さらに光透過率が高いものが好ましい。このような接着剤として例えばポリエステル樹脂溶液を使用することができる。
箱型容器31と保護部材21とを接着する接着剤としては、光透過率が高く、透湿度及び酸素透過度が低いものであれば、任意のものを使用することができる。そのような接着剤の例としては、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤などの公知の熱可塑性接着剤を挙げることができる。
また、箱型容器31と保護部材21とを、熱融着により接着することもできる。例えば、保護部材21の箱型容器31の開口端部に接する側の最外層が熱融着性を有する樹脂を含有することで保護部材21が融着可能となり、箱型容器31の開口端部における封止作業を効率化し、且つ、輝尽性蛍光体12の吸湿による特性の劣化を極めて効果的に防止することができる。
上記記載の熱融着性を有する樹脂とは、一般に使用されるインパルスシーラで融着可能な樹脂フィルムのことで、たとえばエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等があげられるが、本発明はこれらに限定されない。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、箱型容器31の内部に輝尽性蛍光体層12が形成された支持体11を装填し、その後、箱型容器31の周辺端部に保護部材21を接着することにより、箱型容器31の封止を行うものである。そのため、箱型容器31に対する支持体11の位置決めを容易に、かつ、確実に行うことができるものである。
また、支持体11をある程度の深さ寸法を有する箱型容器31に装填するようにしているので、支持体11及び輝尽性蛍光体層12の厚さ寸法が大きい場合であっても、適正に保護部材21を接着することが可能となる。
したがって、第1の実施形態においては、輝尽性蛍光体層12を備えた支持体11の位置決めが容易であることから、放射線画像変換パネルの生産性を著しく高めることができる。また、保護部材21を確実に接着することができるので、長期間にわたって良好な密閉性を確保することができる。さらに、従来のように、支持体11に対して直接保護部材21を接着する構造ではないので、支持体11の材質に影響されることなく確実に保護部材21の接着を行うことが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について図3を参照して説明する。
第2の実施形態の放射線画像変換パネルにおいても、前述の第1の実施形態と同様に、箱型容器31内部に、輝尽性蛍光体層12が形成された支持体11が配置され、この箱型容器31の開口端部に保護部材21が接着されている。本実施形態においては、箱型容器31の開口端部から底面までの長さをL1、輝尽性蛍光体層12の厚さ寸法と支持体11の厚さ寸法との合計をL2とした場合に、L1≦L2とされている。
その他の部分については前記第1の実施形態と同様である。
本実施形態においては、図3に示すように、箱型容器31の開口端部に保護部材21を接着した場合に、箱型容器31の開口端部における保護部材21の接着部上面と保護部材21の中央上面との間に、L2−L1の段差が形成されることになる。
したがって、本実施形態においては、保護部材21のうち輝尽性蛍光体層12に接しない周辺部分に段差が形成されることになるので、保護部材21の輝尽性蛍光体層12に接する中央部分が最も突出することとなり、保護部材21の周辺部が保護部材21の中央部分より突出してしまうことがない。そのため、このような構成の放射線画像変換パネルを画像読取装置により読取る場合に、読取光学系が放射線画像変換パネルを走査する際のマージンを小さくすることができるとともに、読取光学系が放射線画像変換パネルの周辺部に接触してしまうことを防止することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図4および図5を参照して説明する。なお、第3の実施形態のうち、第1の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
図4に示すように、本実施形態の放射線画像変換パネルは、箱型容器31と支持体11との間に放射線遮蔽材41を配置するようにしたものであり、その他の部分は前記第1の実施形態と同様である。
放射線遮蔽材41に含まれる放射線遮蔽性41の無機物としては、鉛、鉛化合物、リチウム化合物又は硼素化合物などが考えられる。
放射線遮蔽材41の製造方法としては、例えば、150μm程度の鉛シートの両面に5μm程度の接着層を設け、100μm程度のPET(ポリエステル)シートを貼り合わせる方法がある。また、プラスチック中に鉛などの放射線遮蔽性の無機物を含有させたプラスチックシートを積層させて成形する方法なども考えられる。
したがって、本実施形態においては、第1の実施形態と同様に優れた生産性及び密閉性を得ることができ、しかも、放射線遮蔽材41により放射線を遮蔽することができるので、放射線画像撮影時に輝尽性蛍光体層12を通過した放射線を確実に遮蔽することができるものである。
次に、本発明の第4の実施形態について図6を参照して説明する。
本実施形態においては、前記第3の実施形態と同様に、箱型容器31と支持体11との間に放射線遮蔽材41を配置するようにしたものであり、また、前記第2の実施形態と同様に、箱型容器31の開口端から底面までの長さをL3、輝尽性蛍光体層12の厚さ寸法と支持体11の厚さ寸法との合計をL4とした場合に、L3≦L4とされている。
その他の部分については前記第2の実施形態および第3の実施形態と同様である。
したがって、本実施形態においても前記実施形態と同様に、箱型容器31の開口端部に保護部材21を接着した場合に、箱型容器31の開口端部における保護部材21の接着部上面と保護部材21の中央上面との間に、L4−L3の段差が形成されることになるので、保護部材21の輝尽性蛍光体層12に接する中央部分が最も突出することとなり、保護部材21の周辺部が保護部材21の中央部分より突出してしまうことがない。そのため、読取光学系が放射線画像変換パネルを走査する際のマージンを小さくすることができるとともに、読取光学系が放射線画像変換パネルの周辺部に接触してしまうことを防止することができる。
次に、本発明の第5の実施形態について図7および図8を参照して説明する。
本実施形態においては、箱型容器31の開口端部に、外方に突出するフランジ部34を形成するようにしたものであり、このフランジ部34に保護部材21を接着するようになっている。その他の部分は前記第1の実施形態と同様である。
したがって、本実施形態においては、第1の実施形態と同様に優れた生産性及び密閉性が得られるとともに、箱型容器31と保護部材21との接着面積を大きく確保することができ、箱型容器31及び保護部材21の接着強度を高めることができる。
次に、本発明の第6の実施形態について図9を参照して説明する。
本実施形態においては、前記第5の実施形態と同様に、箱型容器31の開口端部に、外方に突出するフランジ部34を形成するようにしたものであり、また、前記第2の実施形態および第4の実施形態と同様に、箱型容器31の開口端から底面までの長さをL5、輝尽性蛍光体層12の厚さ寸法と支持体11の厚さ寸法との合計をL6とした場合に、L5≦L6とされている。その他の部分については前記第5の実施形態と同様である。
したがって、本実施形態においても前記実施形態と同様に、箱型容器31及び保護部材21の接着強度を高めることができる。また、箱型容器31の開口端部における保護部材21の接着部上面と保護部材21の中央上面との間に、L6−L5の段差が形成されることになるので、保護部材21の輝尽性蛍光体層12に接する中央部分が最も突出することとなり、読取光学系が放射線画像変換パネルを走査する際のマージンを小さくすることができるとともに、読取光学系が放射線画像変換パネルの周辺部に接触してしまうことを防止することができる。
次に、本発明の第7の実施形態について図10および図11を参照して説明する。
本実施形態においては、第5の実施形態と同様に、箱型容器31の開口端部にフランジ部34を形成するとともに、第3の実施形態と同様に、箱型容器31と支持体11との間に放射線遮蔽材41を配置するようにしたものであり、その他の部分は前記各実施形態と同様である。
本実施形態においても前記実施形態と同様に、フランジ部34により箱型容器31と保護部材21との接着強度を高めることができるとともに、放射線を確実に遮蔽することができる。
次に、本発明の第8の実施形態について図12を参照して説明する。
本実施形態においては、前記第3の実施形態と同様に、箱型容器31と支持体11との間に放射線遮蔽材41を配置するとともに、前記第5の実施形態と同様に、箱型容器31の開口端部に、外方に突出するフランジ部34を形成するようにしたものである。また、前記第2の実施形態、第4の実施形態および第6の実施形態と同様に、箱型容器31の開口端から底面までの長さをL7、輝尽性蛍光体層12の厚さ寸法と支持体11の厚さ寸法との合計をL8とした場合に、L7≦L8としたものであり、その他の部分については前記各実施形態と同様である。
したがって、本実施形態においても前記実施形態と同様に、箱型容器31及び保護部材21の接着強度を高めることができるとともに、放射線を確実に遮蔽することができる。また、箱型容器31の開口端部における保護部材21の接着部上面と保護部材21の中央上面との間に段差が形成されることになるので、読取光学系が放射線画像変換パネルを走査する際のマージンを小さくすることができるとともに、読取光学系が放射線画像変換パネルの周辺部に接触してしまうことを防止することができる。
次に、本発明に係る放射線画像変換パネルの製造装置の実施形態を図13を参照して説明する。本実施形態においては、第5の実施形態における放射線画像変換パネルを製造する場合について説明する。
図13は、第5の実施形態の放射線画像変換パネルの製造装置のうち、箱型容器31に保護部材21が熱融着される工程を行う部分を表すものである。
本実施形態における放射線画像変換パネルの製造装置は、保護部材21を構成する長尺状の保護フィルム51を巻回してなる保護フィルムローラ52および巻き取りローラ53が互いに所定距離を隔てて配置されており、前記保護フィルム51は、図示しない駆動装置により、保護フィルムローラ52から送出されてほぼ水平方向に案内された後、巻き取りローラ53に巻き取られるようになっている。
この保護フィルムローラ52と巻き取りローラ53との間の下方位置には、あらかじめ輝尽性蛍光体層12が形成された支持体11が装填された箱型容器31が搬送されるようになっている。保護フィルム51の上方であって箱型容器31の搬送位置に対応する位置には、箱型容器31のフランジ部34に対応しこのフランジ部34に対して保護フィルム51を熱溶着させるためのヒータユニット54が保護フィルム51に対して昇降動作自在に配設されており、保護フィルム51の上方であってヒータユニット54の下流側には、箱型容器31のフランジ部34に保護フィルム51が熱溶着された箱型容器31を保護フィルム51から切り離す打ち抜き装置55が昇降動作自在に配設されている。
次に、本実施形態による放射線画像変換パネルの製造装置の動作について説明する。
本実施形態においては、まず、保護フィルムローラ52から巻き取りローラ53に巻き取られる保護フィルム51の下方に、輝尽性蛍光体層12が形成された支持体11を装填した箱型容器31を搬送し、この箱型容器31を保護フィルム51の下面に密接させる。この状態で、ヒータユニット54を降下させ、ヒータユニット54を動作させることにより、箱型容器31のフランジ部34と保護フィルム51とを熱溶着させる。
その後、保護フィルム51を打ち抜き装置55の下方位置まで移動させ、打ち抜き装置55を下降させることにより、箱型容器31を保護フィルム51から切り離すようになっている。
この動作を繰り返して行うことにより、箱型容器31に対する保護フィルム51の溶着作業を自動的にかつ連続して行うことができるものである。
なお、前記箱型容器31は、あらかじめ箱型形状に成型しておくようにしてもよいし、また、例えば、長尺状のフィルムを熱成型することにより箱型形状に形成し、フィルム状の箱型容器31と保護フィルム51とを熱溶着した後、両者を切り離すようにしてもよい。
したがって、本実施形態においては、箱型容器31により支持体11の位置決めを容易に行うことができ、極めて容易に、かつ、自動的に放射線画像変換パネルを製造することができ、その結果、生産性を著しく高めることができる。
本発明の第1の実施形態を示す図面である。 本発明の第1の実施形態のうち、放射線画像変換パネルの密閉構造を示す図面である。 本発明の第2の実施形態を示す図面である。 本発明の第3の実施形態を示す図面である。 本発明の第3の実施形態のうち、放射線画像変換パネルの密閉構造を示す図面である。 本発明の第4の実施形態を示す図面である。 本発明の第5の実施形態を示す図面である。 本発明の第5の実施形態のうち、放射線画像変換パネルの密閉構造を示す図面である。 本発明の第6の実施形態を示す図面である。 本発明の第7の実施形態を示す図面である。 本発明の第7の実施形態のうち、放射線画像変換パネルの密閉構造を示す図面である。 本発明の第8の実施形態を示す図面である。 本発明の第5の実施形態の放射線画像変換パネルの製造装置の一例を示す図面である。
符号の説明
11 支持体
12 輝尽性蛍光体層
21 保護部材
31 箱型容器
32 底板
33 側壁
34 フランジ部
41 放射線遮蔽材
51 保護フィルム
52 保護フィルムローラ
53 保護フィルム巻き取りローラ
54 ヒータユニット
55 打ち抜き装置

Claims (17)

  1. 支持体及び該支持体上に形成された輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルであって、
    上部が開放され内部に前記輝尽性蛍光体層が形成された支持体が収容される箱型容器と、この箱型容器の開口端部に接着され前記箱型容器の内部を気密に保持する保護部材とを備えていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 前記箱型容器の深さ寸法が、前記輝尽性蛍光体層が形成された支持体の厚さ寸法と同一又はそれより小さいことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像変換パネル。
  3. 前記箱型容器内部に放射線遮蔽材が配置され、この放射線遮蔽材の上に前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体が配置されることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像変換パネル。
  4. 前記箱型容器の深さ寸法が、前記放射線遮蔽材の厚さ寸法と前記輝尽性蛍光体層を備えた支持体の厚さ寸法との合計と同一又はそれより小さいことを特徴とする請求項3に記載の放射線画像変換パネル。
  5. 前記箱型容器の開口端部に外方に突出するフランジ部を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  6. 前記箱型容器は樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  7. 前記保護部材は樹脂フィルムにより形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の放射性画像変換パネル。
  8. 前記保護部材はアルミニウム蒸着層(透湿度:0.01〜1.0g/m2/24hr)を有することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の放射性画像変換パネル。
  9. 前記保護部材と前記箱型容器とは熱融着により接着されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  10. 前記保護部材と前記箱型容器の内側の空間が大気圧より減圧されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  11. 前記保護部材と前記箱型容器の内側の空間の減圧度が絶対圧で100Pa〜10000Paであることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  12. 前記保護部材と前記箱型容器の内側の空間が不活性ガスで置換されていることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  13. 前記支持体がカーボンを主とする剛性板材であることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  14. 前記支持体がアルミニウムを主とする金属材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  15. 前記支持体上にポリイミド層を形成し、前記輝尽性蛍光体層は前記ポリイミド層上に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  16. 前記支持体上に無機蒸着層を形成し、前記輝尽性蛍光体層は前記無機蒸着層上に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  17. 前記支持体上にフッ素を含む樹脂層を形成し、前記輝尽性蛍光体層は前記樹脂層上に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
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