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JP2005265535A - レーダ試験方法 - Google Patents

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JP2005265535A JP2004076501A JP2004076501A JP2005265535A JP 2005265535 A JP2005265535 A JP 2005265535A JP 2004076501 A JP2004076501 A JP 2004076501A JP 2004076501 A JP2004076501 A JP 2004076501A JP 2005265535 A JP2005265535 A JP 2005265535A
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Abstract

【課題】 FM−CWレーダのターゲット検出性能を安価な設備で容易かつ短時間で検査できるようにして、レーダの大量生産時の試験方式として好適なレーダ試験方法および装置を得ること。
【解決手段】 送信波をタイムドメイン解析して、複数の異なる時点のタイムドメイン周波数データを取得する第1ステップと、タイムドメイン周波数データを遅延させた複数の時点での前記送信波の周波数値を取得する第2ステップと、第2ステップで取得した複数の周波数値と第1のステップで取得した複数の周波数値との差分をそれぞれ取得する第3ステップと、取得した複数の差分値をビート周波数として複数の時点でのビート信号を生成する第4ステップと、ビート信号を周波数解析して得たターゲットスペクトルに基づいて試験評価する第5ステップと、受信機に試験用信号を入力し、ビデオ信号から受信機の受信特性を試験する第6ステップとを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、FM−CWレーダのターゲット検出性能を試験評価するレーダ試験方法に関するものである。
FM−CWレーダシステムは、ミリ波帯の電磁波を使用し、前方の車両との距離・速度の検知によるクルーズコントロールや衝突不可避時のドライバーへの被害軽減などの安全性対策に適用されている。このFM−CWレーダは、前方に向けて放射した電波が先行車両にあたって跳ね返ってくる受信波と送信波との差からビート周波数を求め、そのビート周波数を使って目標までの距離および相対速度を算出することができるものである。
このようなFM−CWレーダにおいては、周波数を三角波状に変調させた送信波を目標に向けて送出するが、送信周波数が直線状に変化している場合には、1つの周波数を有する安定なビート信号が得られるが、送信周波数が正確な直線状ではなくリップルノイズが重畳されていると、ビート信号にはリップルノイズの周期に従う周波数だけピーク周波数からずれた位置に、別のピーク(スプリアス)が現われる。このような、スプリアスは、目標物の距離、速度を正確に計算する場合の大きな障害となる。
このようにFM−CWレーダのターゲット検出性能としては、ターゲットスペクトル幅が狭くまた余計な周波数にスプリアスが発生しないことが重要である。FM−CWレーダターゲット検出性能を確認するために、従来次のような手法が一般的に用いられていた。
(a)フィールドで反射物(コーナリフレクタ)を必要な距離だけ離間させてFM−CWレーダに対峙させ、FM−CWレーダに通常のレーダの動作をさせて前記反射物からの反射波を受信して、この受信波に基づいてターゲットスペクトルの形状を実際に確認する手法、
(b)レーダから出力される送信信号を受信し、試験距離相当分の遅延線で時間遅延を加えて、レーダの受信機に戻す機能を有するターゲット模擬装置(ターゲットシミュレータ)を用いて試験を行う。
しかしながら、上記(a)の手法は、フィールドに反射物を配し、レーダの送受信機能を実際に動作させて試験を行うので、試験設備が大がかりとなり、また試験時間も長くなり、レーダの大量生産時の試験方式には不向きである。また、(b)の手法は、高価なターゲット模擬装置が必要になり、また試験時間も長くなるので、レーダの大量生産時の試験方式には不向きである。
一方、特許文献1においては、通常のレーダ処理と並行して試験評価を行う評価用信号処理部を有するFM−CWレーダが開示されており、ビート信号の周波数の検出を行う検出期間(送受波信号の両者の周波数が共に増加する所定期間)を複数の小期間に分割し、各小期間毎のビート信号のスペクトル分布を夫々求め、各小区間におけるビート信号のスペクトル分布の特性を相互に比較し、それらが相互に略一致するか否かによりレーダの検出の性能の良否を判断するようにした発明が開示されている。
特開平07−146359号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術は、各小期間毎にFFT処理を行って各小区間のスペクトル分布を求めるようにしているので、処理および構成が複雑になり、処理時間が長くなる。また、この従来技術では、レーダの送受信機能を実際に動作させて試験を行うので、試験のためにレーダの受信機能も動作させなくてはならず、不良の原因が送信系か受信系か判らなくなり、検査処理が複雑となる。このように、特許文献1の従来技術は、レーダの大量生産時の試験方式には不向きである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、FM−CWレーダのターゲット検出性能を安価な設備で容易かつ短時間で検査できるようにするとともに、不良が発生した場合には、送信系と受信系のどちらに問題があるのかを確認できる、レーダ試験方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、送信機と受信機を有するレーダ試験方法であって、前記送信機の送信用導波管端子から出力される周波数変調された送信波を受信し、受信した前記送信波をタイムドメイン解析して、複数の異なる時点での周波数値から構成されるタイムドメイン周波数データを取得する第1ステップと、前記取得したタイムドメイン周波数データを補間処理することにより、前記複数の異なる時点からそれぞれ所定の遅延時間だけ遅延させた複数の時点での前記送信波の周波数値を取得する第2ステップと、前記第2ステップで取得した複数の周波数値と前記第1のステップで取得した複数の周波数値との差分をそれぞれ取得する第3ステップと、前記取得した複数の差分値をビート周波数として前記複数の時点でのビート信号を生成する第4ステップと、前記ビート信号を周波数解析してターゲットスペクトルを求め、このターゲットスペクトルに基づいて送信系のターゲットスペクトル性能を試験評価する第5ステップと、前記第5ステップ後、前記受信機の受信用導波管端子に試験用信号を入力し、受信機の出力するビデオ信号から受信機の受信特性を試験する第6ステップと、を備えるものである。
以上説明したとおり、この発明によれば、計測した送信波のタイムドメイン周波数データに基づいて、受信周波数特性を仮想的に演算によって求め、この受信周波数特性を用いてビート信号を形成するようにしているので、変調特性の直線性などの送信特性、すなわちターゲット検出性能を、安価でかつ簡単な構成によって極めて効率よく成し得る。
また、ターゲット検出性能試験時に送信系単体の特性試験を行った後で、受信系の特性試験を実施するので、不良発生時に、送信系と受信系のどちらに不具合が有るのかを特定することができる。
以下に、本発明にかかるレーダ試験方法および装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係るレーダ試験方法で試験を行う、FM−CWレーダのシステム構成を示す図である。
図に示すように、FM−CWレーダ20は、送信機51と、受信機52と、導波管インタフェース56と、送信アンテナ4と、受信アンテナ5と、レーダ信号処理器500で構成される。送信機51は、変調回路1、D/A変換器8、電圧制御発振器(VCO;以下発振器と呼ぶ)2、方向性結合器3、および高出力増幅器53を備えている。また、受信機52は、低雑音増幅器7、ミキサ6、およびビデオアンプ54を備えている。
送信機51と受信機52と導波管インタフェース56は送受信モジュール55を構成している。高出力増幅器53は導波管インタフェース56の送信用導波管端子21に接続され、低雑音増幅器7は導波管インタフェース56の受信用導波管端子22に接続されている。送信アンテナ4および受信アンテナ5は、導波管インタフェース56の送信用導波管端子21および受信用導波管端子22に、夫々接続されている。導波管インタフェース56は、金属板の両面を貫通する所定数の導波管が形成されており、一方面と他方面の導波路を接続するインタフェースとして機能する。
図2は、レーダ信号処理器500の構成を示す図である。
図において、レーダ信号処理器500は、A/D変換器60、周波数分析器9、目標検出器10、および距離・速度算出器11を備えている。
次に、FM−CWレーダ20の動作について説明する。
レーダ信号処理器500は変調回路1の動作を制御する変調制御信号を出力する。変調回路1は、レーダ信号処理器500から制御信号が入力されると、予め設定された可変タイミングで、離散化されたディジタルの周波数変調(FM)信号を発生する。ディジタルの周波数変調(FM)信号はD/A変換器8で制御電圧信号に変換され、変換された制御電圧信号を発振器2へ送る。発振器2は制御電圧信号に基づいてFM信号で変調された高周波信号を発生し、方向性結合器3を介して高出力増幅器53に高周波信号を送る。高出力増幅器53は高周波信号を増幅し、増幅された信号は導波管インタフェース56の送信用導波管端子21から送信アンテナ4に給電される。また、発振器2で発生された高周波信号は、方向性結合器3を介してミクサ6に送られる。
送信アンテナ4は、送られてきた高周波信号を前方の目標物に送信波として発射する。目標物が存在する場合、時間遅れを生じた受信波(反射波)が受信アンテナ5によって受信され、導波管インタフェース56の受信用導波管端子22に入力される。受信用導波管端子22に入力された信号は、低雑音増幅器7で増幅されて、ミクサ6へ送られる。
ミキサ6は反射波と方向性結合器3によって分配された送信波の周波数差の信号(以後、ビート信号という。)を発生し、ビデオアンプ54へ送る。ビデオアンプ54はビート信号を増幅してレーダ信号処理器500に入力する。
レーダ信号処理器500は、A/D変換器60によって、入力されたビート信号を含むアナログのビデオ信号をディジタル信号に変換して、周波数分析器9へ送る。周波数分析器9はディジタル化されたビート信号を取り込み、FFT(高速フーリエ変換)等の処理により周波数分布(周波数スペクトル)を求める。目標検出器10は周波数分布と閾値とを比較して、閾値を越えたものの中で極大となるものを目標物とする。距離・速度算出器11は目標検出器10でピックアップされた周波数により、目標物の相対距離及び相対速度を算出する。
図3は、送信波SDと受信波ZDとの関係を示したものである。アップチャープ区間では送信波SDの周波数を直線的に上昇させ、ダウンチャープ区間では送信波SDの周波数を直線的に下降させる。
目標物がFM−CWレーダ20に対して相対速度V,相対距離Rで存在していた場合、光速をC、送信波長をλ、アップチャープ区間(またはダウンチャープ区間)の期間をTm、周波数変調幅をΔfとすると、
相対速度に相当するドップラー周波数fdは、下式(1)に示すように、
fd=2・V/λ …(1)
となり、
送信周波数と受信周波数の時間差により生じる距離周波数frは、下式(2)に示すように、
fr=(2R・Δf)/(C・Tm) …(2)
となり、
アップチャープ区間でのビート周波数fb1とDOWNチャープ区間でのビート周波数fb2は、下式(3)(4)に示すように、
fb1=|fd−fr| …(3)
fb2=|fd+fr| …(4)
となり、
また、距離周波数frがドップラー周波数fdよりも大きい場合、下式(5)が成立する。
2fr=fb1+fb2 …(5)
式(5)に式(2)を代入すると、FM−CWレーダから目標物までの相対距離Rを求める式(6)が導出される。
R=(C・Tm)/(4・Δf)(fb1+fb2) …(6)
そして、式(6)を用いることにより、目標物までの距離Rが求められる。また、距離周波数frを算出すると、式(1)、式(3)、式(4)により相対速度Vを求めることもできる。
図4(a)〜(c)は、FM−CWレーダのビート信号の周波数スペクトルを示す図である。送信周波数が直線状に変化している場合には、ビート信号が安定して1つの周波数となり、図4(a)の周波数スペクトルで示すようにピーク値が鋭く現われ、周辺はウインドウ関数に従うサイドローブレベルとなる。しかしながら、送信周波数が正確な直線状ではなく、リップルノイズが重畳されていると、リップルノイズの周期に従う周波数だけピーク周波数からずれた位置に別のピーク(スプリアス)が現われる。図4(b)は、リップルノイズの周波数がスペクトルの分解能に近い場合であり、ビート信号のスペクトルの途中にスプリアスが発生している。図4(c)は、リップル周波数が大きく、完全にビート信号のスペクトルから離れているスプリアスが発生している。前述したように、このような、スプリアスは、目標物の距離、速度を正確に計算する場合の大きな障害となる。
次に、本発明に係るレーダ試験装置100について説明する。ここで説明するレーダ試験装置100は、試験対象であるFM−CWレーダ20の構成のうち、特に送受信モジュール55の特性について試験評価を行う。
図5はレーダ試験装置100の構成を示す図である。
図において、レーダ試験装置100は、導波管スイッチ70を有している。導波管スイッチ70は、送受信モジュール55の送信特性の試験を行う送信特性評価モードと、受信特性の試験を行う受信特性評価モードとの、モード切換えに応じて、送受信モジュール55の接続先を切換える。
送信特性評価モードでは、送信系の基本特性を試験する送信系基本試験と、ターゲット検出性能を評価するターゲット検出性能試験とが行われる。受信特性評価モードでは、受信系の基本特性を試験する受信系基本試験と、受信雑音の試験を行う受信系雑音試験とが行われる。
レーダ試験装置100は、送信特性評価モードでの試験用に、送受信モジュール55の送信電力を測定するパワーメータ75と、送受信モジュール55の送信特性を計測する周波数分析器30を備えている。周波数分析器30は、送信波のタイムドメイン解析を実施するタイムドメインアナライザ機能を有するとともに、周波数掃引により電力測定を行うスペクトラムアナライザ機能を有する。また、レーダ試験装置100は、周波数分析器30で計測した送受信モジュール55の送信特性に基づく所定の演算処理によって、送受信モジュール55のターゲット検出性能を試験評価し、記録するパーソナルコンピュータ(以下、計算器)40を備えている。計算器40はパワーメータ75に接続され、パワーメータ75で計測された送信電力レベルを評価し、記録する。また、計算器40は送受信モジュール55の変調回路1に接続されて、変調回路1に制御信号を送出し、送受信モジュール55の送信動作を制御する。
計算器40は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、表示部および入力部などを有し、ハードディスクなどのメモリに記憶されたアプリケーションプログラムを動作させる。アプリケーションプログラムには送受信モジュール55の試験手順が事前設定されている。アプリケーションプログラムの実行命令に従ったCPUの動作制御に基づき、事前設定された試験手順に応じて、各種試験に対応した画面表示や試験機材の制御を行う。入力部はマウスやキーボードなどを用いており、入力部の操作によって表示部の画面表示中の選択ボタンを選択して、選択情報を入力することができるように成されている。
送信特性評価モードにおいては、導波管スイッチ70は送受信モジュール55の送信用導波管端子21を、周波数分析器30に接続する。このとき、送受信モジュール55の受信用導波管端子22は無接続とする。
また、レーダ試験装置100は、受信特性評価モードでの試験用に、送受信モジュール55の受信特性を計測する周波数分析器50を備えている。周波数分析器50は、周波数掃引による電力測定機能を有しており、スペクトラムアナライザとして動作する。周波数掃引の解析機能やパワー測定機能を有している。周波数分析器50の計測結果は、計算器40に送信されて所定の試験評価が成され、記録される。また、レーダ試験装置100は、受信特性評価モードでの試験用に、信号入力器71と、終端器72と、信号発生器73を備えている。
受信系基本試験では、導波管スイッチ70は、送受信モジュール55の送信用導波管端子21を信号入力器71の入力端に接続し、送受信モジュール55の受信用導波管端子22を信号入力器71の出力端に接続する。
受信系雑音試験では、導波管スイッチ70は、送受信モジュール55の送信用導波管端子21を終端器72に接続し、送受信モジュール55の受信用導波管端子22を信号発生器73に接続する。
導波管スイッチ70は、一方側に2ポート、他方側に5ポートの入出力端子を有している。一方側の2つのポートは、導波管インタフェース56の送信用導波管端子21と受信用導波管端子22に夫々接続される。他方側の5つのポートは、送信ポートT1、T2、T3と、受信ポートR1、R2を有している。計算器40がステッピングモータの駆動によって移動する直線移動ステージ(リニアステージ)を制御することにより、一方側の2ポートを、他方側の5ポートのいずれか2つに接続するように、スイッチの切換え動作を行う。導波管スイッチ70の構成や切換え動作の詳細については、後述する。
図6は信号入力器71の構成を示す図である。
信号入力器71は、ミクサ80と、ファンクションジェネレータ81と、可変減衰器82と、パワーメータ83から構成される。可変減衰器82は、計算器40からの信号入力器制御信号によって、減衰量を変化させる。ファンクションジェネレータ81は、ミクサ80の出力信号を調整する。ミクサ80はイメージリジェクションミクサ(IRM)を用いる。ミクサ80は、導波管スイッチ70の送信ポートT3から入力される送信信号を、ファンクションジェネレータ81の出力信号で調整して差信号を得る。得られた差信号は可変減衰器82に出力される。可変減衰器82は、差信号の減衰信号を、導波管スイッチ70の受信ポートR1に入力する。パワーメータ83は、ミクサ80から出力される差信号の電力レベルを測定する。測定した電力レベルは計算器40に出力され、記録される。
次に、図7に基づいて、レーダ試験装置100を用いた、試験工程手順例について説明する。
試験の実行開始時には、計算器40は、表示部に送信特性評価モードの試験工程であることを示す画面表示を行う。
ステップS101では、計算器40の制御によって、導波管スイッチ70の接続を、周波数分析器30に切換える。
ステップS102では、計算器40が変調回路1の動作を制御する第1の制御信号を出力する。これによって変調回路1が駆動して、発振器2の動作により中心周波数fの周波数変調(FM)された送信信号が出力される。上述したように、送信信号は導波管インタフェース56の送信用導波管端子21から出力される。出力された送信信号は、導波管スイッチ21の送信ポートT1から出力され、周波数分析器30に入力される。また、送信ポートT1で出力される送信信号はカプラで分岐してパワーメータ75に入る。
なお、試験工程の状況や順序に応じて、変調回路1を動作/停止させて(ここでの/はまたはを意味する)、発振器2の発振を動作/停止させることができることは言うまでもない。この場合は、計算器40に適宜設けられた送信制御スイッチ(図示せず)をオン/オフすることによって、計算器40から変調回路1の動作を動作/停止するためのオンオフ制御信号を出力すれば良い。変調回路1はオンオフ制御信号を受けると、送信信号の出力を動作/停止する。試験者は、各試験工程の終了毎に、あるいは試験対象の交換に応じて、適宜変調回路1を動作/停止させる。
ステップS103では、周波数分析器30とパワーメータ75を用いて送信系の基本特性を試験検査する送信系基本試験を行う。
送信系基本試験では、パワーメータ75で送信電力レベルを計測する。計測した送信電力が規定の電力P±α[dBm]の範囲以内であれば、合格とする。また、周波数分析器30を用いて送信信号のスペクトル分布を解析し、送信信号の中心周波数と、全変調振幅の測定を行う。この際、測定された送信信号の中心周波数が、規定の周波数範囲内(所望中心周波数f±fd以内)にあって、かつ変調振幅が規定の変調振幅範囲内(所望変調振幅fw±fwd以内)にあれば合格とし、範囲外であれば不合格とする。
この合否判定は、計算器40に判定処理機能を設けて自動的に実施しても良い。或いは、単に規定値と測定値を表示部に表示して、試験者が容易に確認できて、かつ確認した合否判定結果を入力部を通じて入力できるようにしておいても良い。いずれにしても、合否判定結果は、計算器40のハードディスクに記録される。
なお、以下に説明される各試験工程での合否判定結果は、同様にハードディスクに記録されるので、以下の説明では記述を省略する。
ステップS103での試験工程が完了すると、試験者は、計算器40の入力部を通じて、計算器40のCPUに送信系基本試験が終了したことを伝達する。ここでの入力は、例えば、表示部に試験工程完了ボタンを表示しておいて、試験者が計算器40の入力部を操作することによって、試験工程完了ボタンを選択すれば良い。
試験工程完了ボタンの選択と同時に、計算器40は、表示部にターゲット検出性能の試験工程に移行したことを示す画面表示を行う。さらに、計算器40は、導波管スイッチ70の接続を周波数分析器30に切換えて、ステップS104でのターゲット検出性能試験工程に移行する。
なお、作業者が試験工程完了ボタンを選択せずに、計算器40が自動的に試験工程の完了を検出して、次工程に切換えるものであっても良い。この場合、計算器40が試験工程を自動終了するとともに、次工程での試験を自動開始するシステムであっても良い。
ステップS104では、計算器40が変調回路1の動作を制御する第1の制御信号を出力する。これによって変調回路1が駆動して、発振器2の動作により中心周波数fの周波数変調(FM)された送信信号が出力される。上述したように、送信信号は導波管インタフェース56の送信用導波管端子21から出力される。出力された送信信号は、導波管スイッチ21の送信ポートT1から送信信号が出力され、周波数分析器30に入力される。周波数分析器30では、入力された送信信号をタイムドメイン解析し、タイムドメイン周波数データを出力する。計算器40はこのタイムドメイン周波数データが入力されて、ターゲット検出性能を試験評価する。
ターゲット検出性能の試験評価では、計算器40でビート信号をシュミレーションすることによって、ビート信号の周波数スペクトラムが規定範囲(図11で後述する)内か範囲外かについて合否判定する。判定の結果、規定範囲内であれば、ターゲット検出性能の試験評価が合格となり、最終的に送信特性試験モードにおける送信系検査を合格とする。
ステップS104での試験工程が完了すると、試験者は、計算器40の入力部を通じて、計算器40のCPUにターゲット検出性能試験が終了したことを伝達する。ここでの入力は、例えば、試験者が計算器40の試験工程完了ボタンを選択することによって、計算器40は送信特性試験表示部に、送信特性試験モードが完了して受信特性評価モードの試験工程に移行したことを示す画面表示を行う。
次に、ステップS105では、計算器40の制御によって、導波管スイッチ70の接続を、信号入力器71に切換える。
ステップS106では、計算器40が変調回路1の動作を制御する第2の制御信号を出力する。これによって変調回路1が駆動して、発振器2の動作により周波数固定の送信信号(中心周波数fのキャリア信号)が出力される。
ステップS107では、受信系基本試験として、受信利得の入出力特性、受信機利得の帯域特性などの試験を実施する。
受信利得の入出力特性試験では、計算器40からの信号入力器制御信号によって、信号入力器71のファンクションジェネレータ81から所定周波数の信号出力が出力される。また、信号入力器制御信号によって、可変減衰器82の減衰量が所望の値に設定される。これによって、導波管スイッチ70の受信ポートR1への入力信号の電力レベルが調整される。パワーメータ83はミクサ80の出力信号の電力レベルを計測し、計測値を計算器40に送出する。計算器40は、可変減衰器82の減衰量の設定値が事前に分かっているので、パワーメータ83で計測される電力レベルに対して可変減衰器82の減衰率を乗算して、信号入力器71の出力電力レベルPiを求めることができる。
この特性試験は、信号入力器71の出力電力レベルPiを複数の測定点で変化させて行う。各測定点での出力電力レベルPiは計算器40に記録される。周波数分析器50は、信号入力器71の出力電力レベルPiの変化に対応して、ビデオアンプ54の出力信号レベルPoの変化を(パワー測定機能を用いて)測定する。各測定点での出力信号レベルPoの測定結果は計算器40に記録される。ここでは、各測定点におけるPo/Pi比が所望のリニアリティを有していれば合格とし、非線形性が強くなれば不合格とする。リニアリティの判断は、例えば、各測定点をプロットした回帰直線から、各測定点のずれの標準偏差を求めて、その標準偏差を規定値と比較するなどして、定量的に合否判定することができる。これによって、受信機利得の入出力特性のリニアリティ性能を試験評価することができる。
受信機利得の帯域特性試験では、計算器40からの信号入力器制御信号によって、信号入力器71のファンクションジェネレータ81から所定周波数のRF信号を出力し、導波管スイッチ70の受信ポートR1へ入力する。受信機52は周波数分析器50でビデオアンプ54の出力信号を計測して、出力信号のスペクトラム特性を解析する。解析結果に基づいて、所定の周波数帯域内での、複数の周波数測定点の受信機利得が規定の範囲内に入っているか否かを判断することによって、受信機利得性能の合否判定を行う。
ステップS107での各試験工程が完了すると、試験者は、計算器40の入力部を通じて、計算器40のCPUに受信系基本試験が終了したことを伝達する。これによって、計算器40は、表示部に受信機出力雑音特性の試験工程に移行したことを示す、画面表示を行う。
次いで、ステップS108では、計算器40の制御によって、導波管スイッチ70の接続を、終端器72、信号発生器73に切換える。信号発生器73は所望周波数で所望レベルの送信信号を発生する。
ステップS109では、計算器40が変調回路1の動作を制御する第1の制御信号を出力する。これによって変調回路1が駆動して、発振器2の動作により中心周波数fの周波数変調(FM)された送信信号が出力される。出力された送信信号は、送信用導波管端子21から出力され、導波管スイッチ70の送信ポートT3から送出される。送信ポートT3から送出された送信信号は終端器72で終端される。また、信号発生器73は無出力としておく(導波管インタフェースの受信用導波管端子22への入力信号を0レベルとする)。
ステップS110では、受信機出力雑音試験(受信雑音試験)を行う。この試験では周波数分析器50でビデオアンプ54の出力周波数をモニタして、出力雑音レベルを測定する。周波数分析器50は周波数掃引による電力測定機能を有しており、スペクトラムアナライザとして動作する。ここでは、周波数分析器50で測定した雑音レベルから、測定時のスペクトラムアナライザのレゾル−ション値(RBW)を除し、所定帯域内での出力雑音を導出する。
ここで、出力雑音=測定雑音レベル−10×log(RBW)で得られる。
導出された出力雑音を所定の判定基準値と比較して、所定帯域内で全て基準値以下であれば受信機出力雑音試験を合格とする。
なお、ステップS110では、更に受信利得の帯域特性試験を行っても良い。この場合は、信号発生器73から異なる周波数の信号を出力し、周波数分析器50で測定されるビデオアンプ54の出力パワーと信号発生器73の入力パワーとの比に基づいて、受信系の利得を求める。この際、例えば信号発生器73の出力周波数を、周波数f±100kHz、f±200kHz、f±300kHzなどと固定して、各種送信信号を出力し、それぞれの周波数毎に利得を求める。
これによって、中心周波数fを基準とした所定の帯域における利得特性が、所定の利用帯域幅内において利得が所定の範囲内に入っているか否かによって、利得特性が平坦であるかどうかを合否判定することができる。
ステップS110での試験工程が完了すると、試験者は、計算器40の入力部を通じて、計算器40のCPUに受信機出力雑音試験が終了したことを伝達する。計算器40は、表示部に受信特性評価モードの試験工程が完了したことを示す画面表示を行う。これによって送受信モジュール55の受信系検査が終了し、全ての試験工程が完了する。
なお、送受信モジュール55の試験工程には、温度試験や、振動試験などの他の各種試験評価があり、上記試験工程の中で、適宜他の試験評価を行っても良いことは言うまでもない。ここでは説明を簡単にするために、それらの説明については割愛している。
また、上述の各工程での導波管スイッチ70の切換えは、試験者が手動で切換えても良いし、コントローラを設けて、導波管スイッチ70による所定の接続関係に対応付けられた選択ボタンの選択によって、自動的に接続を切換えるようにしても良い。この場合、例えば、各試験ステップに対応して、予め導波管スイッチ70の切換え順序を設定しておく。各試験ステップの終了毎に、コントローラに対して所定の試験が終了したことを、試験者が試験工程完了ボタンを入力して知らせる。このボタン入力に応じ、次の試験ステップに対応して、コントローラが導波管スイッチ70の切換え動作を自動制御することにより、自動的に導波管スイッチ70が所定の接続に切り換る。
次いで、送信特性評価モードにおけるステップS104のターゲット検出性能試験について、さらに詳細を説明する。
この試験では、送受信モジュール55の送信用導波管端子21から出力された送信信号は、導波管スイッチ70を介して周波数分析器30に入力される。周波数分析器30では、受信した送信波をタイムドメイン解析して、周波数の時間変動を示すタイムドメイン周波数データを導出する。
計算器40は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、表示部および入力部などを有し、ハードディスクなどのメモリに記憶されたアプリケーションプログラムを動作させることにより、周波数分析器30から取得したタイムドメイン周波数データに基づき、FM−CWレーダ20を構成する送受信モジュール55のターゲット検出性能を試験評価する。
図8は、ターゲット検出性能試験での周波数分析器30および計算器40での動作手順例を示すものである。
まず、送受信モジュール55の送信用導波管端子21からは、前述したように、周波数を三角波状に変調させた送信波が送信アンテナ4を介して送信される。周波数分析器30では、導波管スイッチ70を介して送受信モジュール55からの送信波を受信し、受信した送信波をタイムドメイン解析して、周波数の時間変動を示すタイムドメイン周波数データを計測する。すなわち、周波数分析器30は、図9に示すように、アナログデータとしてのタイムドメイン周波数データLaに基づいて、例えば、所定のアップチャープ区間における複数の異なる時点t1,t2,t3,…での周波数値f=f1,f2,f3,…をサンプリングする。この場合、点A1〜A6が送信周波数のサンプリングポイントとなる。そして、サンプリングされた複数の異なる時点t1,t2,t3,…での周波数値f=f1,f2,f3,…を、図10(a)に示すように、記憶テーブルFに格納する(ステップS200)。この記憶テーブルFの記憶されたタイムドメイン周波数データは計算器40に出力される。なお、上記では、周波数分析器30側で、複数の異なる時点での周波数値をサンプリングするようにしたが、この処理を計算器40側で行わせるようにしてもよい。
以下は、計算器40側での処理である。計算器40側では、周波数分析器30から入力されたタイムドメイン周波数データに基づいて同様の記憶テーブルFを作成する。
つぎに、計算器40は、試験する所要の距離R(任意の値)に相当する伝搬遅延時間tdを求め、記憶テーブルFに記憶されたタイムドメイン周波数データを補間処理することにより、複数の異なる時点t1,t2,t3,…からそれぞれ所定の遅延時間tdだけ遅延させた複数の時点t1´,t2´,t3´,…での周波数値g=g1,g2,g3,…を演算する。演算された周波数値g=g1,g2,g3,…は、図10(b)に示す記憶テーブルGに格納される(ステップS201)。
つぎに、計算器40は、記憶テーブルGに格納された各周波数値g=g1,g2,g3,…から記憶テーブルGに格納された各周波数値f=f1,f2,f3,…を減算し、これらの周波数差h=h1,h2,h3…を時点t1´,t2´,t3´,…での周波数差として、図10(c)に示す記憶テーブルHに格納する(ステップS202)。なお、h1=g1−f1,h2=g2−f2,h3=g3−f3,…である。すなわち、図9に示す点B1〜B6を、仮想的に求めた受信周波数のサンプリングポイントとする。なお、この場合、ドップラー周波数fd=0である。
つぎに、計算器40は、記憶テーブルHに格納した周波数差h(=h1,h2,h3…)をビート周波数として、下式(7)に従ってビート信号すなわちターゲットの受信波形Dを計算する(ステップS203)。
D=sin(2πht) …(7)
すなわち、D1=sin(2πh1t)、D2=sin(2πh2t)、D3=sin(2πh3t)、…に基づいてビート信号Dを計算する。
最後に、計算器40は、計算された受信波形DをFFTなどで周波数解析処理することによりターゲットスペクトルを求め、求めたターゲットスペクトルからスペクトル幅、スプリアスの存在の有無等を評価する(ステップS204)。
図11はターゲットスペクトルの合否判定を行う規格の一例であり、図の曲線は送受信モジュール55のターゲットスペクトルの一例を定性的に示す図である。ターゲットスペクトルの利得が、利得Bよりも大きくなる範囲では、中心周波数fからのずれを所定の範囲A[kHz]以内として、かつ、中心周波数fから所定の範囲A[kHz]を超えた領域では、ターゲットスペクトルの利得が利得Bよりも小さければ合格とする。この範囲を外れたものは不合格と判定する。
このようにして、FM−CWレーダ20を構成する送受信モジュール55のターゲット検出性能(送信特性)を試験評価することができる。
このようなアップチャープ期間での、送受信モジュール55の送信特性の試験評価が終了すると、周波数分析器30で計測していたダウンチャープ期間でのタイムドメイン周波数データに基づいて、ダウンチャープ期間での送受信モジュール55の送信特性の試験評価を実行するようにしてもよい。
このように、この実施の形態によれば、周波数分析器30で計測した送信波のタイムドメイン周波数データに基づいて、受信周波数特性を仮想的に演算によって求め、この受信周波数特性を用いてビート信号を形成するようにしているので、変調特性の直線性などの送信特性を、安価でかつ簡単な構成によって極めて効率よくなし得る。
また、式(7)に示すような簡単な演算によってビート信号を求めた後、1つのアップチャート区間について1回の周波数解析処理を行えば、レーダの送信特性を試験評価できるので、各小期間毎にFFT処理を行って各小区間のスペクトル分布を求める従来技術に比べ、処理および構成が簡単になり、また処理も高速化される。さらに、試験する距離(td)も自由に設定することができる。
なお、このターゲット検出性能試験では、ミクサ6から出力されるビデオ信号を用いて試験を行っていない。ミクサ6は送信系や受信系よりも広帯域で動作するため、受信系ビート試験で合格していれば、ミクサ6が出力するビート信号に問題が生じることはなく、送信信号のみを用いてターゲット検出性能試験を行っても問題がない。
次に、導波管スイッチについて簡単に説明する。
図12は、導波管スイッチ70の構成の一例を示す概念図である。図12(a)は上面図、図12(b)は側面図である。
図において、導波管スイッチ70は、導波管インタフェース90と、導波管プレート91と、導波管インタフェース92と、ステッピングモータ駆動精密ステージ93から構成される。ステッピングモータ駆動精密ステージ93には図示しないステッピングモータと減速器とリニアガイドが設けられている。ステッピングモータ駆動精密ステージ93は可動部を前後方向に直線駆動させて、リニアガイドに沿って導波管プレート91を前後方向に移動させることができる。ステッピングモータ駆動精密ステージの位置決め精度は、0.5μm程度である。
導波管プレート91は、ステッピングモータ駆動精密ステージ93上の可動部(図示せず)に固定され、導波管インタフェース90と導波管インタフェース92の間に挟まれて配置される。導波管インタフェース90と導波管プレート91の隙間の間隔、および導波管インタフェース92と導波管プレート91の隙間の間隔は、いずれも0.1mm以下である。導波管インタフェース90と導波管インタフェース92はステッピングモータ駆動精密ステージ93を固定する固定部(図示せず)に固定される。
導波管インタフェース90、導波管プレート91、導波管インタフェース92には、それぞれ導波管が設けられている。導波管インタフェース90は2つの導波管Tx、Rxを有している。導波管インタフェース90を導波管インタフェース56に接触させることによって、導波管Tx、Rxは、送信用導波管21、受信用導波管22に夫々接続される。 導波管プレート91の内部には、複数の導波管が屈曲して或いは直線的に設けられている。図の例では、導波管がK1〜K5の5本ある。
導波管インタフェース92は、複数の導波管が並列に配置されている。図の例では、5本である。導波管インタフェース90と導波管プレート91の対向面と、導波管インタフェース92と導波管プレート91の対向面には、夫々導波管の間に配置されたチョークが設けられており(図示せず)、送信信号の漏洩を防止する。
導波管プレート91は、前後方向に移動することによって、導波管インタフェース90と導波管インタフェース92の導波管の接続を、3つの状態で切換えることができる。以下、図12〜図14を用いて各状態での、導波管インタフェース90、92と導波管プレート91との、接続例について説明する。
図12(a)は、導波管プレート91を前方向に移動させた第1の状態を示す。
図において、導波管Txを導波管K1に接続し、導波管K1を導波管T1に接続する。導波管Rxはいずれにも接続しない。これによって、導波管Txを導波管T1に接続する。なお、導波管Rxへ漏洩電波が漏れこむ場合には、導波管Rxを終端させるようにしても良い。例えば、図12(a)の状態における導波管プレート91の導波管Rxが対面する位置に、電波吸収体を埋設しておけばよい。
図13は、導波管プレート91を中央位置に移動させた第2の状態を示す。ここでは、導波管Txを導波管K2に接続し、導波管Rxを導波管K4に接続する。また、導波管T2を導波管K2に接続し、導波管R1を導波管K4に接続する。これによって、導波管Txが導波管T2に接続され、導波管Rxが導波管R1に接続される。
図14は、導波管プレート91を後方向に移動させた第3の状態を示す。ここでは、導波管Txを導波管K3に接続し、導波管Rxを導波管K5に接続する。また、導波管T3を導波管K3に接続し、導波管R2を導波管K5に接続する。これによって、導波管Txが導波管T3に接続され、導波管Rxが導波管R2に接続される。
導波管スイッチ70は、このようにして、導波管の接続状態を変化させることができ、導波管接続の切換えスイッチとして機能する。なお、導波管スイッチの詳細構造については、例えば特開2003−332803号公報に記載された例がある。
なお、上述の説明においては、1つの導波管スイッチを用いて、試験系の接続を切換える例について説明したが、複数の導波管スイッチを適宜組合わせて用いても良いことは言うまでもない。例えば、1ポートの導波管を2ポートの導波管のいずれか一方に切換えるような2端子切換え型のスイッチを、複数接続することによって、導波管スイッチを構成しても良い。
以上説明したように、本発明にかかるレーダ試験方法および装置は、送信特性評価モードにおいて、計測した送信波のタイムドメイン周波数データに基づき、受信周波数特性を仮想的に演算によって求め、この受信周波数特性を用いてビート信号を形成するようにしているので、変調特性の直線性などの送信特性、すなわちターゲットスペクトル性能を、安価でかつ簡単な構成によって極めて効率よく成し得る。
また、ターゲット検出性能試験時には送信系単体で特性試験を行う。ターゲット検出性能が所定の性能を満足せず不合格である場合には、送受信モジュール55の送信系に不具合事象が存在することを特定することができる。ターゲット検出性能試験の後に、受信系の特性試験を実施することによって、不良発生時に、送信系と受信系のどちらに不具合が有るのかを特定することができる。
これによって、レーダの大量生産時の試験方式として極めて有用である。
この発明にかかるFM−CWレーダの実施形態の構成例を示す図である。 FM−CWレーダの信号発生器の構成例を示す図である。 実施形態のFM−CWレーダの送信波、受信波を示す図である。 実施形態のFM−CWレーダのビート信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施形態のレーダ試験装置の構成を示す図である。 信号入力器71の構成を示す図である。 実施形態のレーダ試験装置の試験工程を示す図である。 実施形態のレーダ試験装置の動作手順例を示す図である。 実施形態のFM−CWレーダの演算処理内容を説明するための概念図である。 テーブルの記憶内容を示す図である。 ターゲットスペクトルのパターン例を示す図である。 導波管スイッチの構成を示す図である。 導波管スイッチの他の接続を示す図である。 導波管スイッチの他の接続を示す図である。
符号の説明
1 変調回路、2 発振器、3 方向性結合器、4 送信アンテナ、5 受信アンテナ、6 ミクサ、7 低雑音増幅器、8 D/A変換器、9 周波数分析器、10 目標検出器、11 距離・速度算出器、20 FM−CWレーダ、30 周波数分析器、40 計算器、51 送信機、52 受信機、50 周波数分析器、55 送受信モジュール、70 導波管スイッチ、71 信号入力器、73 信号発生器、100 レーダ試験装置、500 レーダ信号処理器。

Claims (4)

  1. 送信機と受信機を有するFM−CWレーダと、
    前記送信機の送信用導波管端子から出力される周波数変調された送信波を受信し、受信した前記送信波をタイムドメイン解析して、複数の異なる時点での周波数値から構成されるタイムドメイン周波数データを取得する第1ステップと、
    前記取得したタイムドメイン周波数データを補間処理することにより、前記複数の異なる時点からそれぞれ所定の遅延時間だけ遅延させた複数の時点での前記送信波の周波数値を取得する第2ステップと、
    前記第2ステップで取得した複数の周波数値と前記第1のステップで取得した複数の周波数値との差分をそれぞれ取得する第3ステップと、
    前記取得した複数の差分値をビート周波数として前記複数の時点でのビート信号を生成する第4ステップと、
    前記ビート信号を周波数解析してターゲットスペクトルを求め、このターゲットスペクトルに基づいて送信系のターゲットスペクトル性能を試験評価する第5ステップと、
    前記第5ステップ後、前記受信機の受信用導波管端子に試験用信号を入力し、受信機の出力するビデオ信号から受信機の受信特性を試験する第6ステップと、
    を備えることを特徴とするレーダ試験方法。
  2. 前記第3ステップで取得した周波数の差分をh(=h1,h2,…)とすると、前記第4ステップでは、ビート信号を式sin(2πht)に従って生成することを特徴とする請求項1に記載のレーダ試験方法。
  3. 前記第1ステップでは、前記送信機の送信用導波管端子を、前記タイムドメイン周波数データ解析を行う周波数分析器に接続し、
    前記第5ステップでは、前記受信機の受信用導波管端子を、試験信号発生器に接続することを特徴とする請求項1に記載のレーダ試験方法。
  4. 前記受信用導波管端子と送信用導波管端子の、それぞれの導波管の接続切換えは、導波管スイッチによって行われることを特徴とする請求項1に記載のレーダ試験方法。
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