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JP2005258329A - 複合レンズおよびそれの成形金型 - Google Patents

複合レンズおよびそれの成形金型 Download PDF

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JP2005258329A
JP2005258329A JP2004073150A JP2004073150A JP2005258329A JP 2005258329 A JP2005258329 A JP 2005258329A JP 2004073150 A JP2004073150 A JP 2004073150A JP 2004073150 A JP2004073150 A JP 2004073150A JP 2005258329 A JP2005258329 A JP 2005258329A
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fitting
peripheral surface
molding
inner peripheral
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JP2004073150A
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Masaru Fujita
勝 藤田
Kazuto Mobara
和人 茂原
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract


【課題】 複数のレンズを、光軸方向およびこれに直交する方向に向けて組立精度を悪化させるような負荷が発生することなく互いに嵌合して所定の相対位置に位置決めできる構成を備えた複合レンズおよびこの複合レンズを好適に成形加工することのできる成形金型を提供する。
【解決手段】 第1レンズ2におけるレンズ面22の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面25と、第2レンズ3におけるレンズ面31の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合外周面33とを、第1および第2レンズ2,3の各々の光軸のずれ量が所望の光学性能を得られる範囲内のクリアランスを持って相互に嵌合することにより、第1および第2レンズ2,3とを光軸方向に対し直交方向の相対位置を規制して互いに組み付ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のレンズを、各々の光軸を一致させ、且つ固定絞りを間に介在させた配置で組み合わせてなる構成を備えたものであって、例えば、撮像系レンズなどの用途に用いられる複合レンズおよびこの複合レンズを好適に成形加工するための成形金型に関するものである。
この種の複合レンズの光学系は、一般に、2枚のレンズの間に固定絞りを配置した構成を有している。固定絞りは、光線束を通過させる開口を備え、且つ結像に寄与しない不要な光線束を効果的に遮断することにより、フレアやゴーストの発生を抑制するよう機能する。このような複合レンズの光学系では、各レンズと固定絞りとの位置決め精度が重要である。例えば、各レンズの光軸と固定絞りの開口の中心軸との位置ずれおよび各レンズ間および各レンズと固定絞り間の光軸方向の位置ずれが存在する場合には、この複合レンズにより結像される画像にシェーアィングが発生する可能性があり、その場合には光学性能が低下する。
また、上述の複合レンズの光学系は、それぞれ個別部品として用意された複数のレンズおよび固定絞りを、例えば、レンズ鏡筒や移動枠に組み付けることにより、所望の構成に組み立てられることが一般的であった。ところが、このような構成とした場合には、組立精度を確保するのが難しく、所望の光学性能を得るために、各レンズ間およびレンズと固定絞り間の調芯工程などが増加し、製造コストが増大する。特に、2枚のレンズの間に2枚の固定絞りを配置する複合レンズの光学系では、2枚の固定絞りの開口の中心軸と2枚のレンズの光軸とを調芯する必要があり、組立精度を確保するのがさらに難しい。
そこで、従来では、レンズと固定絞り間、各レンズ間および各固定絞り間の各々の位置精度の向上を図った複合レンズが提案されている(例えば、特許文献1参照)。図4の断面図に示すように、この複合レンズ50は、第1および第2レンズ51,52の間に固定絞り53が介在された構成を有している。
上記第1レンズ51は、光軸方向の両端面側に球面状レンズ面51aおよび平面状レンズ面51bが形成され、光軸方向に対し直交方向の周端部に非レンズ部51cを有している。この非レンズ部51cにおける平面状レンズ面51bと間には、光軸に対し所定角度で傾斜するテーパ面51dが形成され、且つ非レンズ部51cにおけるテーパー面51dの外周側に、光軸に対し直交する当接面51eが形成されている。
一方、上記第2レンズ52は、光軸方向の両端面側に球面状レンズ面52a,52bをそれぞれ備えたメニスカレンズであって、光軸方向に対し直交方向の周端部に非レンズ部52cを有している。この非レンズ部52cにおける球面状レンズ面52bの外周側には、第1レンズ51のテーパー面51dに対応した傾斜角度のテーパー面52dが形成され、且つ非レンズ部52cにおけるテーパー面52dの外周側に、光軸に対し直交する当接面52eが形成されている。
また、上記固定絞り53は、2枚の同一形状の固定絞り部材54,54を重ね合わせて構成されている。これら固定絞り部材54,54は、円板状部材の中心部に、孔縁面が傾斜面となった開口孔54aが形成され、円板状部材の外周端面にテーパー面54bが形成されている。固定絞り53は、2枚の固定絞り部材54,54を、各々の開口孔54aの孔縁面の傾斜方向が互いに離反する向きとなる配置で各開口孔54aが互いに合致する位置決め状態で重ね合わせて構成されている。
そして、上記複合レンズ50は、第1および第2レンズ51,52を、各々のテーパー面51d,52dを互いに嵌合させ、且つ各々の当接面51e,52eを互いに面合わせして組み付けることにより、第1および第2レンズ51,52の光軸が合致するように位置決めされるとともに、第1および第2レンズ51,52が光軸方向において所定の相対位置に配置するよう図られている。また、上記複合レンズ50では、一方(図の右方)の固定絞り部材54のテーパー面54bを第1レンズ51のテーパー面51dに嵌合させることにより、固定絞り部材54の開口孔54aの中心軸と第1レンズ51の光軸とが一致し、且つ固定絞り部材54と第1レンズ51とが光軸方向において所定の相対位置に配置するように図られている。
すなわち、上記複合レンズ50の組み立てに際しては、第1および第2レンズ51,52を、これらの間に固定絞り53を介在させた状態で、各々のテーパー面51d,52d同士を互いに嵌合し、且つ各々の当接面51e,52e同士を互いに当接させることにより組み合わせて、他方側(図の左方側)の固定絞り部材54のテーパー面54bと第2レンズ52の端面52fの一部および第1レンズ51のテーパー面51dとの間に形成される空間に予め充填した接着剤57により、第1および第2レンズ51,52と固定絞り53とを互いに接合して組み立てるようになっている。
特開2002−196211号公報
しかしながら、上記複合レンズでは、第1および第2レンズ51,52の各々のテーパー面51d,52dを互いに嵌合することによって第1および第2レンズ51,52の各々の光軸が一致する位置決め状態とするようになっているために、両レンズ51,52の互いに面合わせされたテーパー面51d,52d間には光軸方向に負荷が発生する結果、両レンズ51,52の各々の光軸の相対位置およびレンズ面51a,51b、52a,52b間の距離が不安定となり易く、両レンズ51,52に傾きが発生して各々の光軸にずれが生じるという課題がある。
特に、レンズ51,52が合成樹脂の成形加工により形成される場合には、樹脂流入口付近の部分とそれ以外の部分との成形収縮のアンバランスや収縮率のばらつきなどに起因して、両レンズ51,52のテーパー面51d,52dの寸法精度に比較的大きなばらつきが発生し易い。そのために、各々のテーパー面51d,52d相互の嵌合により両レンズ51,52を相互に位置決めした際には、各々のレンズ面51a,51b、52a,52b間距離のずれ、レンズ51,52の傾きおよび両レンズ51,52の各々の光軸のずれなどが発生し易い問題が顕著となる。
本発明は前記従来の問題に鑑みてなされたもので、複数のレンズを、光軸方向およびこれに直交する方向に向けて組立精度を悪化させるような負荷が発生することなく互いに嵌合して所定の相対位置に位置決めできる構成を備えた複合レンズおよびこの複合レンズを好適に成形加工することのできる成形金型を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明の複合レンズは、少なくとも二つのレンズがこれらの間に固定絞りを介在して一体的に組み合わされてなり、前記二つのレンズのうちの一方の第1レンズに、これのレンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面が形成され、他方の第2レンズに、これのレンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合外周面が形成され、前記嵌合内周面と前記嵌合外周面とが、前記第1および第2レンズの各々の光軸のずれ量が所望の光学性能を得られる範囲内のクリアランスを持って相互に嵌合されていることにより、前記第1レンズと前記第2レンズとが光軸方向に対し直交方向の相対位置を規制して互いに組み付けられていることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1の複合レンズにおいて、嵌合内周面と嵌合外周面との間のクリアランスが7μm以下に設定されている。
請求項3に係る発明は、請求項1または2の複合レンズにおいて、第1レンズに、嵌合内周面の直線の断面形状に対し直角の当接端面が前記嵌合内周面の開口端面に形成され、第2レンズに、嵌合外周面の内方端から外方に向けて前記嵌合外周面の直線の断面形状に対し直交方向に延びる当接端面が形成され、前記第1レンズと前記第2レンズとが、前記二つの当接端面を互いに面合わせすることにより光軸方向の相対位置が規制されて互いに組み付けられている。
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れかの複合レンズにおいて、固定絞りが、嵌合内周面内に嵌合する外形寸法を有する形状に形成されている。
請求項5に係る発明は、請求項4の複合レンズにおいて、第1レンズに、嵌合内周面の内方端から直交方向内方へ向けてレンズ面まで延びる保持当接面が形成されているとともに、第2レンズに、嵌合外周面の端部から直交方向内方へ向けてレンズ面まで延びる保持端面が形成され、固定絞りが、前記嵌合内周面内に嵌合した状態で、前記保持当接面と前記保持端面とで挟持固定されている。
請求項6に係る発明は、請求項5の複合レンズにおいて、第1レンズの保持当接面における嵌合内周面との境界のコーナー部分にリング状の逃げ溝が凹設され、固定絞りの周端部の成形バリが前記逃げ溝に挿入されている。
請求項7に係る発明は、請求項3ないし6の何れかの複合レンズにおいて、第2レンズの当接端面における嵌合外周面との境界のコーナー部分にリング状の逃げ溝が凹設され、第1レンズにおける嵌合内周面と当接端面とのコーナ部分の成形バリが前記逃げ溝に挿入されている。
請求項8に係る発明の複合レンズの成形金型は、レンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面を備えたレンズを成形する成形金型であって、型板の嵌合孔に嵌合するレンズインサートに、前記レンズ面を形成するためのレンズ面成形用面が端面に形成され、且つ前記嵌合孔に嵌合する嵌合外面における嵌合孔に対し未嵌合の一部が、前記嵌合内周面を成形するための内周面成形用面になっていることを特徴としている。
請求項9に係る発明の複合レンズの成形金型は、レンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合外周面を備えたレンズを成形する成形金型であって、型板の嵌合孔に嵌合するレンズインサートに、前記レンズ面を形成するためのレンズ面成形用面が端面に形成され、前記型板の嵌合孔の内周面における前記レンズインサートの嵌合外面の未嵌合の一部が、前記嵌合外周面を成形するための外周面成形用面になっていることを特徴としている。
請求項10に係る発明は、請求項8または9の複合レンズの成形金型において、レンズ面成形用面が1μm以下の振れの精度で加工されているとともに、型板の嵌合孔とレンズインサートの嵌合外面とが0.5μm以下に設定されたクリアランスを持って嵌合している。
請求項1の発明では、組み立てに際して、第1レンズと第2レンズの光軸方向に対し直交方向の相対位置は、共に光軸方向に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面と嵌合外周面との嵌合により一義的に決定されるから、従来の複合レンズのようにテーパー面同士を嵌合して相互に組み付けるものとは異なり、嵌合内周面と嵌合外周面とを相互に嵌合したときに位置決め精度を悪化させるような光軸方向に対し直交方向への負荷が発生することがない。そのため、第1および第2レンズは、各々の光軸のずれ量を所望の光学性能が確実に得られる範囲内に抑制して互いに組み付けることができる。
請求項2の発明では、嵌合内周面と嵌合外周面とが7μm以下に設定されたクリアランスを持って嵌合するので、嵌合内周面と嵌合外周面とを容易に嵌合させることを可能としながらも、第1レンズと第2レンズの各々の光軸のずれ量や傾きを所望の光学性能が得られる範囲内に確実に抑えることができる。
請求項3の発明では、第1および第2レンズの各々のレンズ面間距離が、第1および第2レンズにおける光軸方向に対し共に直交する各々の当接端面の面合わせによって設定されていることから、この両当接端面が、位置決め精度を悪化させるような光軸方向の負荷が発生することなく確実な密着状態に面合わせされるので、第1および第2レンズの各々のレンズ面の間には、光軸方向において、極めて高精度なレンズ面間距離を確保することができる。
請求項4の発明では、固定絞りが嵌合内周面内に嵌まり込むことにより、光軸方向に対し直交方向への固定絞りと第1レンズとの相対位置が一義的に決定されるから、第1および第2レンズに対する光軸方向に直交する方向への固定絞りの相対位置をそれぞれ極めて高精度に位置決めできる。
請求項5の発明では、固定絞りが、共に光軸方向に対し直交する第1レンズの保持当接面と第2レンズの保持端面との間に挟み込まれて光軸方向における所定位置に固定されるので、固定絞りの第1および第2レンズに対する光軸方向に直交する方向への相対位置が極めて高精度に位置決めされるのに加えて、固定絞りの第1および第2レンズに対する光軸方向への相対位置も極めて高精度に位置決めされる。
請求項6の発明では、固定絞りを、第1レンズの保持当接面に確実に密着させて、第1レンズに対する光軸方向の相対位置を正確に位置決めできる。
請求項7の発明では、第1および第2レンズの各々の当接端面の面合わせ時に、第1レンズにおける当接端面と嵌合内周面とが直交するコーナー部分に樹脂成形時に発生した成形バリが、第2レンズにおける当接端面における嵌合外周面との境界のコーナー部分に形成された逃げ溝内に入り込むことにより、第1および第2レンズの各々の当接端面が、位置決め精度を悪化させるような光軸方向の負荷が発生することなく確実な密着状態に面合わせされるので、第1および第2レンズの各々のレンズ面間に、光軸方向において、極めて高精度な距離を確保することができる。
請求項8の発明では、レンズ面成形用面を端面に備えたレンズインサートに、嵌合内周面を形成するための内周面成形用面を一体に設けているので、嵌合内周面がレンズ面の光軸方向に対し正確に平行となる形状のレンズを高精度に成形することができるとともに、内周面成形用面が、レンズインサートにおける型板との金型分割ラインである嵌合外面と同一面によって形成されているので、レンズインサートにおけるレンズ面成形用面と嵌合外面とのずれの精度を所定値内に確実に抑制することができる。
請求項9の発明では、レンズ面成形用面を端面に有するレンズインサートの嵌合外面が嵌合する型板の嵌合孔の内周面と同一内周面に、レンズの嵌合外周面を形成するための外周面成形用面を一体に設けているので、嵌合外周面がレンズ面の光軸方向に対し正確に平行となる形状のレンズを高精度に成形することができるとともに、外周面成形用面が、型板におけるレンズインサートとの金型分割ラインである嵌合孔の内周面と同一の内周面によって形成され、且つそのレンズインサートにレンズ面成形用面を一体に有しているので、レンズインサートのレンズ面成形用面と嵌合外面つまり外周面成形用面とのずれの精度を所定値内に確実に抑制することができる。
請求項10の発明では、レンズインサートのレンズ面成形用面と嵌合外面との間に、1μm+0.5μm=1.5μm以内のずれの精度を確実に確保することができるから、この成形金型を用いた成形加工により得られるレンズには、レンズ面の光軸と嵌合内周面または嵌合外周面との間に極めて高い同軸精度を確保することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1(a)は本発明の一実施の形態に係る複合レンズ1の構造を示す断面図、同図(b)はその複合レンズを分解して示した断面図である。同図において、この複合レンズ1は、第1、第2および第3レンズ2,3,4と、これら各レンズ2,3,4の各間にそれぞれ介在された二つの第1および第2固定絞り7,8とを備えて構成されている。各レンズ2,3,4は、何れも光学レンズの成形に適したポリオレフィン系樹脂を成形材料として用いた成形加工により形成されている。
上記第1レンズ2は、光軸方向Lの一面側(図の左面側)に平面状レンズ面21を、且つ光軸方向Lの他面側(図の右面側)に非球面の凸状レンズ面22をそれぞれ有しているとともに、両レンズ面21,22の外周部分の非レンズ部23から他面側に向け突出する円筒状部24が設けられている。この円筒状部24は、光軸方向Lに平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面25と、この嵌合内周面25の先端から直角方向に延びる、換言すれば光軸方向Lに対し直交する配置の当接端面26とを有している。また、第1レンズ2には、嵌合内周面25と凸状レンズ面22との間に、光軸方向Lに対し直交する、換言すれば当接端面26に平行な保持当接面27が形成されている。この保持当接面27における嵌合内周面25との境界のコーナー箇所には、リング状の逃げ溝28が凹設されている。
上記第2レンズ3は、光軸方向Lの一面側(図の左面側)に非球面の第1凹状レンズ面31を、且つ光軸方向Lの他面側(図の右面側)に非球面の第2凹状レンズ面32をそれぞれ有しているとともに、第1凹状レンズ面31の外周側のほぼ円筒状となった部分に、光軸方向Lに平行な直線の断面形状となった第1嵌合外周面33と、この第1嵌合外周面33の先端から直角方向に延びる、換言すると光軸方向Lに直交する配置の保持端面34とを有している。第1および第2レンズ2,3は、第1レンズ2の嵌合内周面25に第2レンズ3の第1嵌合外周面33が嵌入することにより、各々の光軸が高精度に一致する相対位置に位置決めして相互に組み付けられるように設定されている。すなわち、嵌合内周面25と第1嵌合外周面33とは、7μm以下のクリアランスで相互に嵌合するよう設定されており、これにより、嵌合内周面25と第1嵌合外周面33とを容易に相互嵌合できるとともに、第1および第2レンズ2,3は、各々の光軸のずれ量を所望の光学性能が確実に得られる範囲内に抑制して互いに組み付けられる。
また、上記第1嵌合外周面33の外周側の非レンズ部35には、第1嵌合外周面33の内方端から直角方向外方に向け延びて光軸方向Lに対し直交方向に位置する第1当接端面36が設けられているとともに、この第1当接端面36における第1嵌合外周面33との境界のコーナー箇所には、リング状の逃げ溝39が形成されている。上記第1当接端面36は第1レンズ2の当接端面26に密着状態に当接し、これにより、第1レンズ2と第2レンズ3と光軸方向Lにおける相対位置が位置決めされる。
さらに、第2レンズ3の上記非レンズ部35の外周面における第3レンズ4との近接側の端部は、光軸方向Lに平行な直線の断面形状を有する第2嵌合外周面38になっているとともに、この第2嵌合外周面38の先端から直角方向に延びて光軸方向Lに対し直交方向に位置する第2当接端面37が設けられている。
上記第3レンズ4は、光軸方向Lの一面側(図の左面側)に非球面の凸状レンズ面41を、且つ光軸方向Lの他面側(図の右面側)に非球面の凹状レンズ面42をそれぞれ有しているとともに、両レンズ面41,42の外周部分を構成する非レンズ部43に、一面側に向け突出する円筒状部44が形成されている。この円筒状部44は、光軸方向Lに平行な直線の断面形状となった嵌合内周面45を有している。
第2レンズ3と第3レンズ4とは、第3レンズ4の嵌合内周面45に第2レンズ3の第2嵌合外周面38を嵌入させることにより、各々の光軸が高精度に一致する相対位置に位置決めして相互に組み付けられるように設定されている。すなわち、嵌合内周面45と第2嵌合外周面38とは、7μm以下のクリアランスで相互に嵌合するよう設定されており、これにより、嵌合内周面45と第2嵌合外周面38とを容易に相互嵌合できるとともに、第2および第3レンズ3,4は、各々の光軸のずれ量を所望の光学性能が確実に得られる範囲内に抑制して互いに組み付けられる。
また、上記円筒状部44には、上記嵌合内周面45の内方端から直角方向に延びて光軸方向Lに対し直交方向に位置する当接端面46が設けられており、この当接端面46は、嵌合内周面45内に嵌入された第2固定絞り8を介在して第2レンズ3の第2当接端面37に当接する。また、上記当接端面46における嵌合内周面45との境界のコーナー箇所には、リング状の逃げ溝47が形成されている。
第1および第2固定絞り7,8は、円板の中心部に互いに孔径の異なる開口孔7a,8aを有する形状に打ち抜き加工により形成されており、開口孔7a,8aの周囲部分によって結像に寄与しない不要な光線束を効果的に遮るよう機能する。但し、両固定絞り7,8は、上述のように打ち抜き加工により形成されるために、周端部分に打ち抜き方向に突出するバリが発生する。この実施の形態では、第1固定絞り7は図の左方に突出するバリが発生し、第2固定絞り8は図の右方に突出するバリが発生する。
図1(b)に矢印で示すように、上記複合レンズ1は、第1固定絞り7を第1レンズ2の嵌合内周面25内に嵌入した状態で、第1レンズ2の嵌合内周面25に第2レンズ3の第1嵌合外周面33を嵌入させて、第2レンズ3の保持端面34を、第1固定絞り7を間に介在して第1レンズ2の保持当接面27に当接させることにより、第1レンズ2と第2レンズ3とが第1固定絞り7を間に介在させた配置で互いに組み付けられる。
また、第2固定絞り8を第3レンズ4の嵌合内周面45内に嵌入した状態で、第3レンズ4の嵌合内周面45に第2レンズ3の第2嵌合外周面38を嵌入させて、第2レンズ3の第2当接端面37と第3レンズ4の当接端面46とをこれらの間に第2固定絞り8を挟持する状態で互いに当接させることにより、第2レンズ3と第3レンズ4とが第2固定絞り8を間に介在させた配置で互いに組み付けられる。
したがって、上記複合レンズ1の組み立てに際して、第1レンズ2と第2レンズ3の光軸方向Lに対し直交方向の相対位置は、共に光軸方向Lに対し平行な嵌合内周面25と第1嵌合外周面33との嵌合により一義的に決定されるから、従来の複合レンズのようにテーパー面同士を嵌合して相互に組み付けるものとは異なり、上記嵌合内周面25と第1嵌合外周面33とを相互に嵌合ししたときに位置決め精度を悪化させるような光軸方向Lに対し直交方向への負荷が発生することがなく、しかも、嵌合内周面25と第1嵌合外周面33とは上述のように7μm以下に設定されたクリアランスを持って嵌合するので、嵌合内周面25と第1嵌合外周面33とを容易に嵌合させることを可能としながらも、第1レンズ2と第2レンズ3の各々の光軸のずれ量や傾きを所望の光学性能が得られる範囲内に確実に抑えることができる。
同様に、第2レンズ3と第3レンズ4の光軸方向Lに対し直交方向の相対位置は、共に光軸方向Lに対し平行な第2嵌合内周面38と嵌合内周面45との嵌合により一義的に決定されるから、この第2嵌合内周面38と嵌合内周面45とを相互に嵌合したときに位置決め精度を悪化させるような光軸方向Lに対し直交方向への負荷が発生することがなく、しかも、第2嵌合内周面38と嵌合内周面45とは上述のように7μm以下に設定されたクリアランスを持って嵌合するので、第2嵌合内周面38と嵌合内周面45とを容易に嵌合させることを可能としながらも、第2レンズ3と第3レンズ4の各々の光軸のずれ量や傾きを所望の光学性能が得られる範囲内に確実に抑えることができる。
また、相対向する第1レンズ2の凸状レンズ面22と第2レンズ3の第1凹状レンズ面31との間のレンズ面間距離は、共に光軸方向Lに対し直交する第1レンズ2の当接端面26と第2レンズ3の第1当接端面36との面合わせによって設定されている。この当接端面26と第1当接端面36とは、第1レンズ2と第2レンズ3との光軸方向の相対位置を所望の光学性能が得られるように設定するための基準面として、嵌合内周面25および第1嵌合外周面33の先端に形成されている。しかも、当接端面26と第1当接端面36との面合わせ時には、第1レンズ2における当接端面26と嵌合内周面25とが直交するコーナー部分に樹脂成形時に発生した成形バリが、第2レンズ3における第1当接端面36における第1嵌合外周面33との境界のコーナー部分に形成された逃げ溝39内に入り込むようになっている。
したがって、第1レンズ2の当接端面26と第2レンズ3の第1当接端面36とは、光軸方向Lの位置決め精度を悪化させるような光軸方向の負荷が発生することなく確実な密着状態に面合わせされるので、第1レンズ2の凸状レンズ面22と第2レンズ3の第1凹状レンズ面31との間には、光軸方向Lにおいて、極めて高精度なレンズ面間距離を確保することができる。
第1固定絞り7は、第1レンズ2の嵌合内周面25内に嵌まり込むことによって光軸方向Lに対し直交方向への第1レンズ2との相対位置が一義的に決定されるとともに、共に光軸方向Lに対し直交する第1レンズ2の保持当接面27と第2レンズ3の保持端面34との間に挟み込まれて光軸方向Lにおける所定位置に固定されるので、第1および第2レンズ2,3に対する光軸方向Lおよびこれに直交する方向への相対位置をそれぞれ極めて高精度に位置決めされる。
また、相対向する第2レンズ3の第2凸状レンズ面32と第3レンズ4の凸状レンズ面41との間のレンズ面間距離は、共に光軸方向Lに対し直交する第2レンズ3の第2当接端面37と第3レンズ4の当接端面46との面合わせによって設定されている。この第2当接端面37と当接端面46とは、第2レンズ3と第3レンズ4との光軸方向の相対位置を所望の光学性能が得られるように設定するための基準面として、第2嵌合外周面38および嵌合内周面45の先端に直角に形成されている。しかも、第2当接端面37と当接端面46との面合わせ時には、第2レンズ3における第2当接端面37と第2嵌合外周面38とが直交するコーナー部分に樹脂成形時に発生する成形バリが、第3レンズ4における当接端面46と嵌合内周面45とが直交するコーナー部分に形成された逃げ溝47内に入り込むようなっている。
したがって、第2レンズ3の第2当接端面37と第3レンズ4の当接端面46とは、光軸方向Lの位置決め精度を悪化させるような光軸方向Lの負荷が発生することなく確実な密着状態に面合わせされるので、第2レンズ3の第2凹状レンズ面32と第3レンズ4の凸状レンズ面41との間には、光軸方向Lにおいて、極めて高精度なレンズ面間距離を確保することができる。
第2固定絞り8は、第3レンズ4の嵌合内周面45内に嵌まり込むことによって光軸方向Lに対し直交方向への第3レンズ4との相対位置が一義的に決定されるとともに、共に光軸方向Lに対し直交する第2レンズ3の第2当接端面37と第3レンズ4の当接端面46との間に挟み込まれて光軸方向Lにおける所定位置に固定されるので、第2および第3レンズ3,4に対する光軸方向Lおよびこれに直交する方向への相対位置をそれぞれ極めて高精度に位置決めされる。
なお、上記実施の形態とは逆に、第1レンズ2に嵌合外周面を、且つ第2レンズ3に嵌合内周面をそれぞれ設けて、これら嵌合外周面と嵌合内周面との嵌合によって第1および第2レンズ2,3を互いに組み付ける構成としても、上述と同様の効果を得ることができる。同様に、上記実施の形態とは逆に、第2レンズ3に嵌合外周面を、且つ第3レンズ4に嵌合内周面をそれぞれ設けて、これら嵌合外周面と嵌合内周面との嵌合によって第2および第3レンズ3,4を互いに組み付ける構成としても、上述と同様の効果を得ることができる。
つぎに、上記複合レンズ1の第1および第2レンズ2,3をそれぞれ樹脂成形するための成形金型について、図2および図3を参照しながら説明する。図2は第1レンズ2の成形金型の型締め状態を示した断面図である。同図において、この成形金型は、共に嵌合孔61a,63aを有する筒形状となった固定側型板61と可動側型板63とが、各々の当接面61b,63bを互いに面合わせすることによって相対位置を高精度に位置決めされた状態で相互に組み合わされている。固定側型板61の嵌合孔61aには第1レンズインサート60が嵌入させており、可動側型板63の嵌合孔63aには第2レンズインサート62が嵌入させている。
第1レンズインサート60は、固定側型板61の嵌合孔61aに嵌入する嵌合外面60aと同一面の先端部分が、第1レンズ2の嵌合内周面25を形成するための内周面成形用面60bになっており、この内周面成形用面60bと可動側型板63との間のキャビティ部分により第1レンズ2の円筒状部24が形成される。また、この第1レンズインサート60の端面には、第1レンズ2の凸状レンズ面22を形成するためのレンズ面成形用凹面60cと、内周面成形用面60bに直交する配置で上記レンズ面成形用凹面60cの外周部分に設けられた当接面成形用面60dと、この当接面成形用面60dの外周に沿って突設されたリング状の逃げ溝成形用凸条部60eとが形成されている。
また、第2レンズインサート62の端面は、可動側型板63と共に第1レンズ2の平面状レンズ面21を形成するためのレンズ面成形用面62aになっている。固定側型板61の嵌合孔61aの孔縁周面であって、当接面61における可動側型板63の当接面63bに面合わしない内方側部分は、第1レンズ2の当接端面26を形成するための当接端面成形用面61cになっている。
この成形金型は、第1レンズ2の凸状レンズ面22を形成するためのレンズ面成形用凹面60cを端面に有する第1レンズインサート60に、第1レンズ2の円筒状部24の嵌合内周面25を形成するための内周面成形用面60bを一体に設けているので、第1レンズ2における嵌合内周面25と凸状レンズ面22とを所要の相対位置で高精度に形成することができる。換言すれば、この成形金型は、嵌合内周面25が凸状レンズ面の光軸方向Lに対し正確に平行となる形状の第1レンズ2を高精度に成形することができる。
さらに、上記成形金型は、第1レンズインサート60の端面に、第1固定絞り7を当接させて所定の位置決め状態に固定する基準面となる保持当接面27を形成するための当接面成形用面60dがレンズ面成形用凹面60cの外周部に一体形成されているので、凸状レンズ面22と保持当接面27とが正確な相対位置に配置される形状の第1レンズ2を形成することができる。
しかも、上記内周面成形用面60bは、第1レンズインサート60における固定側型板61との金型分割ラインである嵌合外面60aと同一面によって形成されているので、第1レンズインサート60におけるレンズ面成形用凹面60cと嵌合外面60aとは、1.5μm以内のずれの精度を確保することが可能となる。すなわち、レンズ面成形用凹面60cの加工の振れの精度は1μm以下に設定することができ、固定側型板61の高い寸法精度に形成された嵌合孔61aと嵌合外面60a並びに内周面成形用面60bとのクリアランスは0.5μm以下に抑えることができるから、第1レンズインサート60におけるレンズ面成形用凹面60cと嵌合外面60aとは、1μm+0.5μm=1.5μm以内のずれの精度を確実に確保することができる。これにより、この成形金型を用いた成形加工により得られる第1レンズ2は、凸状レンズ面22の光軸と嵌合内周面25との間に極めて高い同軸精度を確保することができる。
なお、第3レンズ4は、第1レンズ2とほぼ同様の形状を有しているので、上述の図2の成形金型と同形態の成形金型を用いて成形することができ、上述の第1レンズ2と同様の効果を有する形状に形成することができる。
図3は第2レンズ3の成形金型の型締め状態を示した断面図である。同図において、この成形金型は、共に嵌合孔67a,69aを有する筒形状となった固定側型板67と可動側型板69とが、各々の当接面67b,69bを互いに面合わせすることによって相対位置を高精度に位置決めされた配置で相互に型組みされている。固定側型板67の嵌合孔67aには第3レンズインサート64が嵌入されており、可動側型板69の嵌合孔69aには、第4レンズインサート68が嵌入されている。
第3レンズインサート64の端面には、第2レンズ3の第1凹状レンズ面31を形成するためのレンズ面成形用凸面64bと、このレンズ面成形用凸面64bの外周に設けられて第2レンズ3の保持端面34を形成する端面成形面64cとを有している。一方、固定側型板67は、第3レンズインサート64が嵌入される嵌合孔67aの内周面と同一内周面における先端側(図の右端側)の第3レンズインサート64の未嵌入部分が、第2レンズ3の第1嵌合外周面33を形成するための第1外周面成形用面67cになっている。さらに、固定側型板67には、嵌合孔67aの開口端縁部に、第2レンズ3の第1当接端面36を形成するための当接面成形用面67dと、この当接面成形用面67dの内周に沿って突設されたリング状の逃げ溝成形用凸条部67eとが形成されている。
また、第4レンズインサート68の端面には、第2レンズ3の第2凹状レンズ面32を形成するためのレンズ面成形用凹面68aが形成されている。一方、可動側型板69は、第4レンズインサート68の嵌合外面68bを嵌入させる嵌入孔69aの内周面と同一内周面における先端側の第4レンズインサート68の未嵌入部分が、第2レンズ3の第2嵌合外周面38を形成するための第2外周面成形用面69cになっている。
この成形金型は、第2レンズ3の第1凹状レンズ面31を形成するためのレンズ面成形用凸面64bを端面に有する第1レンズインサート60の嵌合外面64aが固定側型板67の嵌合孔67aに高精度に嵌合しており、この嵌合孔67aの内周面と同一内周面に、第2レンズ3の第1嵌合外周面33を形成するための第1外周面成形用面67cを一体に設けているので、第1嵌合外周面33が第1凹状レンズ面31の光軸方向Lに対し正確に平行となる形状の第2レンズ3を高精度に成形することができる。
さらに、第3レンズインサート64の端面には、レンズ面成形用凸面64bの外周部に、第1固定絞り7を第1レンズ2の保持当接面27とで挟持するための第2レンズ3の基準面となる保持端面34を形成するための端面成形用面64cが一体形成されているので、第1凹状レンズ面31と保持端面34とが所定の相対位置に正確に配置された形状の第2レンズ3を形成することができる。
しかも、上記第1外周面成形用面67cは、固定側型板67における第3レンズインサート64との金型分割ラインである嵌合孔67aの内周面と同一の内周面によって形成され、且つその第3レンズインサート64にレンズ面成形用凸面64bを一体に有しているので、第3レンズインサート64のレンズ面成形用凸面64bと嵌合外面64aつまり第1外周面成形用面67cとは、1.5μm以内のずれの精度を確保することが可能となる。すなわち、第3レンズインサート64のレンズ面成形用凸面64bの加工の振れの精度は1μm以下に設定することができ、この第3レンズインサート64の嵌合外面64aと固定側型板67の嵌合孔67aとのクリアランスは0.5μm以下に抑えることができるから、第3レンズインサート64のレンズ面成形用凸面64bと第1外周面成形用面67cとは、1μm+0.5μm=1.5μm以内のずれの精度を確実に確保することができる。
また、上記第2外周面成形用面69cは、可動側型板69における第4レンズインサート68との金型分割ラインである嵌合孔69aの内周面と同一の内周面によって形成され、且つその第4レンズインサート68にレンズ面成形用凹面68aを有しているので、レンズ面成形用凹面68aと第2外周面成形用面69cとは、1.5μm以内のずれの精度を確保することが可能となる。すなわち、第4レンズインサート68のレンズ面成形用凹面68aの加工の振れの精度は1μm以下に設定することができ、この第4レンズインサート68の嵌合外面68bと可動側型板69の嵌合孔69aとのクリアランスは0.5μm以下に抑えることができるから、レンズ面成形用凸面64bと第2外周面成形用面69cとは、1μm+0.5μm=1.5μm以内のずれの精度を確実に確保することができる。
これにより、この成形金型を用いた成形加工により得られる第2レンズ3は、第1凹状レンズ面31の光軸と第1嵌合外周面33との間に極めて高い同軸精度を確保することができるとともに、第2凹状レンズ面32の光軸と第2嵌合外周面38との間にも極めて高い同軸精度を確保することができる。
この発明は、高精度なレンズ鏡筒や移動枠に組み付けることなしに、複数のレンズを、光軸方向およびこれに直交する方向に対し所定の相対位置に位置決めできる構成を備えた複合レンズを高精度に得ることができる。
(a)は本発明の実施の形態に係る複合レンズを示す断面図、(b)はその分解断面図。 同上の複合レンズの第1レンズの成形金型の型締め状態の断面図。 同上の複合レンズの第2レンズの成形金型の型締め状態の断面図。 従来の複合レンズの構造を示す断面図。
符号の説明
1 複合レンズ
2 第1レンズ
3 第2レンズ
7,8 固定絞り
22 凸状レンズ面(第1レンズのレンズ面)
25 嵌合内周面
26 当接端面
27 保持当接面
28 逃げ溝
31 第1凹状レンズ面(第2レンズのレンズ面)
33 第1嵌合外周面(嵌合外周面)
34 保持端面
36 第1当接端面(当接端面)
39 逃げ溝
60 第1レンズインサート(レンズインサート)
60a 嵌合外面
60b 内周面成形用面
60c レンズ面成形用凹面(レンズ面成形用面)
61 固定側型板(型板)
61a 嵌合孔
64 第3レンズインサート(レンズインサート)
64a 嵌合外面
64b レンズ面成形用凸面(レンズ面成形用面)
67 固定側型板(型板)
67a 嵌合孔
67c 第1外周面成形用面(外周面成形用面)

Claims (10)

  1. 少なくとも二つのレンズがこれらの間に固定絞りを介在して一体的に組み合わされてなり、
    前記二つのレンズのうちの一方の第1レンズに、これのレンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面が形成され、
    他方の第2レンズに、これのレンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合外周面が形成され、
    前記嵌合内周面と前記嵌合外周面とが、前記第1および第2レンズの各々の光軸のずれ量が所望の光学性能を得られる範囲内のクリアランスを持って相互に嵌合されていることにより、前記第1レンズと前記第2レンズとが光軸方向に対し直交方向の相対位置を規制して互いに組み付けられていることを特徴とする複合レンズ。
  2. 嵌合内周面と嵌合外周面との間のクリアランスが7μm以下に設定されている請求項1に記載の複合レンズ。
  3. 第1レンズに、嵌合内周面の直線の断面形状に対し直角の当接端面が前記嵌合内周面の開口端面に形成され、
    第2レンズに、嵌合外周面の内方端から外方に向けて前記嵌合外周面の直線の断面形状に対し直交方向に延びる当接端面が形成され、
    前記第1レンズと前記第2レンズとが、前記二つの当接端面を互いに面合わせすることにより光軸方向の相対位置が規制されて互いに組み付けられている請求項1または2に記載の複合レンズ。
  4. 固定絞りは、嵌合内周面内に嵌合する外形寸法を有する形状に形成されている請求項1から3の何れかに記載の複合レンズ。
  5. 第1レンズに、嵌合内周面の内方端から直交方向内方へ向けてレンズ面まで延びる保持当接面が形成されているとともに、第2レンズに、嵌合外周面の端部から直交方向内方へ向けてレンズ面まで延びる保持端面が形成され、
    固定絞りが、前記嵌合内周面内に嵌合した状態で、前記保持当接面と前記保持端面とで挟持固定されている請求項4に記載の複合レンズ。
  6. 第1レンズの保持当接面における嵌合内周面との境界のコーナー部分にリング状の逃げ溝が凹設され、固定絞りの周端部の成形バリが前記逃げ溝に挿入されている請求項5に記載の複合レンズ。
  7. 第2レンズの当接端面における嵌合外周面との境界のコーナー部分にリング状の逃げ溝が凹設され、第1レンズにおける嵌合内周面と当接端面とのコーナ部分の成形バリが前記逃げ溝に挿入されている請求項3ないし6の何れかに記載の複合レンズ。
  8. レンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合内周面を備えたレンズを成形する成形金型であって、
    型板の嵌合孔に嵌合するレンズインサートに、前記レンズ面を形成するためのレンズ面成形用面が端面に形成され、且つ前記嵌合孔に嵌合する嵌合外面における嵌合孔に対し未嵌合の一部が、前記嵌合内周面を成形するための内周面成形用面になっていることを特徴とする複合レンズの成形金型。
  9. レンズ面の光軸に対し平行な直線の断面形状を有する嵌合外周面を備えたレンズを成形する成形金型であって、
    型板の嵌合孔に嵌合するレンズインサートに、前記レンズ面を形成するためのレンズ面成形用面が端面に形成され、
    前記型板の嵌合孔の内周面における前記レンズインサートの嵌合外面の未嵌合の一部が、前記嵌合外周面を成形するための外周面成形用面になっていることを特徴とする複合レンズの成形金型。
  10. レンズ面成形用面が1μm以下の振れの精度で加工されているとともに、型板の嵌合孔とレンズインサートの嵌合外面とが0.5μm以下に設定されたクリアランスを持って嵌合している請求項8または9に記載の複合レンズの成形金型。
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