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JP2005254957A - 鉄道車両 - Google Patents

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JP2005254957A JP2004068713A JP2004068713A JP2005254957A JP 2005254957 A JP2005254957 A JP 2005254957A JP 2004068713 A JP2004068713 A JP 2004068713A JP 2004068713 A JP2004068713 A JP 2004068713A JP 2005254957 A JP2005254957 A JP 2005254957A
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Abstract

【課題】 ピエゾ素子を用いて鉄道車両用の車体の振動を低減する際に、装置を大型にすることなく振動低減の効果を高める。
【解決手段】 この鉄道車両は、鉄道車両用の車体の構造体に付設され、車体の振動を受けて弾性変形することにより電圧を発生する少なくとも1つのピエゾ素子と、ピエゾ素子の第1の端子に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成し、ピエゾ素子の第2の端子に出力電圧を供給することにより、ピエゾ素子が発生する電気エネルギーの少なくとも一部を熱エネルギーに変換するエネルギー変換回路とを具備する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、車体の振動エネルギーを散逸させて振動低減を図るようにした鉄道車両に関する。
近年、鉄道車両の軽量化が進んでおり、これに伴って車体の剛性が低下する傾向がある。車体の剛性が低下すると、車体の弾性振動(上下曲げ振動)の発生が顕著となる。このような弾性振動は、人間が最も敏感な周波数帯域において発生する場合も多く、乗り心地悪化の原因にもなっている。これに対し、現状では、車体に粘弾性層と拘束層とからなる制振材を貼付したり、アクティブあるいはセミアクティブ制御を行うことにより、車体の弾性振動を低減することが提案されており、現在も研究が進められている。なお、車体に制振材を付加して弾性振動の低減を図る事例は、既に新幹線で実用化されている(非特許文献1参照)。
一方、最近になって、パッシブ制振の手法を用いて、車体の弾性振動の低減を図る研究が注目されている。パッシブ制振の一種には、ピエゾ素子の振動エネルギーを電気エネルギーに変換し、この電気エネルギー(電力)を外部回路で散逸させて機械的なダンピングを得る制振法がある。
鈴木康文、他、「鉄道車両の車体曲げ振動の制振法」、日本機械学会第74期通常総会講演会講演論文集(I)、第97巻、第1号、p.691−692
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、ピエゾ素子を用いて鉄道車両用の車体の振動を低減する際に、装置を大型にすることなく振動低減の効果を高めることを目的とする。また、本発明は、回路特性の選択の幅を広げ、振動低減の効果をさらに高め、また、複数振動モードを対象とした制振を実現することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る鉄道車両は、鉄道車両用の車体の構造体に付設され、車体の振動を受けて弾性変形することにより電圧を発生する少なくとも1つのピエゾ素子と、ピエゾ素子の第1の端子に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成し、ピエゾ素子の第2の端子に出力電圧を供給することにより、ピエゾ素子が発生する電気エネルギーの少なくとも一部を熱エネルギーに変換するエネルギー変換回路とを具備する。
本発明によれば、能動回路を含み、ピエゾ素子が発生する電気エネルギーの少なくとも一部を熱エネルギーに変換するエネルギー変換回路を用いることにより、装置を大型にすることなく振動低減の効果を高めることができ、車両の乗り心地悪化を改善する等の効果がある。また、本発明においては、電源を含む能動回路を利用しているが、従来のアクティブ制振制御を行う場合と異なり、制御に用いるための振動センサが不要であるという利点がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
まず、図1を参照しながら、本発明の基本的な構成について説明する。
図1は、本発明の基本的構成を示す概念図である。鉄道車両の構造体1には、複数のピエゾ素子2が付設されている。図1においては、説明を簡単にするために、1つのピエゾ素子2のみを示す。ピエゾ素子2は、圧電材料3の厚さ方向の両側に、電極4及び5を形成することによって作製される。構造体1が振動するのに伴ってピエゾ素子2が弾性変形し、ピエゾ素子2は、この弾性変形によって電圧を発生する。さらに、ピエゾ素子2には、能動回路を含むエネルギー変換回路6が接続されている。エネルギー変換回路6は、ピエゾ素子2が発生する電気エネルギーを効率的に吸収し、熱エネルギーに変換する。このようにして、構造体1の振動における機械エネルギーが最終的に熱エネルギーに変換され、構造体1の振動が制動される。
次に、図2を参照しながら、制振性能を確認するための加振試験に適用するモデルについて説明する。
図2は、加振試験において用いる鉄道車両の車体模型を示す図である。図2に示すように、この鉄道車両の車体模型10は、実物の新幹線車体の1/5の縮尺で作製され、全長L=4.9m、幅W=0.672m、高さH=0.6mとなっている。また、車体模型10の質量m=290kgである。この車体模型10は、車体の支持位置に相当する4箇所の位置において、空気ばね11によって支持されている。空気ばね11によって支持される位置は、車体の両端部から0.7mの位置である。ここで、車体模型10の長手方向をx軸とし、幅方向をy軸とし、高さ方向をz軸とする。また、図2の左図において、車体の左端をx軸の原点とし、右方向をx軸の正の方向とする。
基台上に配置された動電型加振器13と車体模型10の下面の端部との間には、加振力を測定するロードセル12が取り付けられている。一方、車体模型10の床、側、屋根には、加速度ピックアップ(加速度センサ)が取り付けられている(図示せず)。動電型加振器13による車体模型10の加振力は、ロードセル12によって測定され、その際の車体模型10の振動加速度は、加速度センサによって測定される。これにより、車体模型10の振動応答が測定される。
車体模型10を、空気ばね11によって支持されるオイラーはりとみなし、はりの変位を変数分離して次式(1)のように表す。
w(x,t)=φ(x)q(t)+φ(x)q(t)+φ(x)q(t)
・・・(1)
ここで、φ(x)は固有モード形状関数であり、q(t)はモード変位である。また、添字のZ、P、1は、剛体としての並進振動、ピッチング振動、1次曲げ振動であることをそれぞれ示している。具体的には、φ(x)=1、φ(x)=2x/L−1であり、φ(x)は、両端自由はりの形状関数である。なお、2次以上の曲げ振動については無視している。
従って、式(1)、及び、行列q=[qを用いることにより、動電型加振器13により印加される垂直加振力をf、ピエゾ素子が発生するモーメントをMとした場合の運動方程式は、次式(2)のように表される。
Figure 2005254957
ここで、記号「・」は、時間微分であることを表し、行列M、行列C、行列K、行列b、及び、行列bは、次式(3)〜(7)のように表される。
Figure 2005254957














ここで、記号「’」は、xによる偏微分であることを表し、Jは、はりの慣性モーメントを表しており、xは、空気ばねの位置を表しており、Lは、空気ばね間の距離の半分を表しており、Kは、空気ばね2個当りのばね定数を表しており、Cは、空気ばね2個当りのダンパ係数を表している。また、x及びxは、ピエゾ素子の両端の位置を表しており、xは、加振の位置を表しており、ωは、1次曲げ振動の固有角振動数を表しており、ζは、1次曲げ振動の減衰比を表している。なお、ピエゾ素子の質量は、車体模型10と比較して小さいものとして無視している。
次に、本実施形態において用いられるピエゾ素子について説明する。
アクチュエータとしてのピエゾ素子は、電圧vを印加されると、次式(8)に示すモーメントMを発生する。なお、式(8)は、アクチュエータ方程式と呼ばれている。
=K(u(x−x)−u(x−x))v ・・・(8)
ここで、Kは、ピエゾ素子の性能や形状によって決定される係数であり、u(x)は、ステップ関数である。なお、Mは、電圧vを変換することによって発生するモーメント成分であり、機械的な剛性成分は含まない。ピエゾ素子による剛性付加の効果は、モーメント成分として等価的に右辺のMに加えることにより考慮することが可能である。
一方、センサとしてのピエゾ素子にひずみを生じさせた場合には、ピエゾ素子は、次式(9)に示す電圧vを発生させる。なお、式(9)は、センサ方程式と呼ばれている。
Figure 2005254957
ここで、Kは、ピエゾ素子の性能や形状によって決定される係数であり、C は、一定ひずみの条件の下で測定したピエゾ素子のキャパシタンスである。また、w'(x)は、位置xにおけるはりの変位w(x)をxによって偏微分したものであり、w'(x)及びw'(x)は、ピエゾ素子の両端におけるw'(x)の値である。なお、式(9)及び以下において、時刻を示すtは省略する。本実施形態においては、ピエゾ素子において、振動を電力に変換し、変換された電力を抵抗において散逸することによって、車体模型10の制振を行っている。
次に、鉄道車両の振動特性を把握するために、ピエゾ素子を貼付しない状態で行った予備加振試験について説明する。
この予備加振試験においては、5〜100Hzの範囲において一様な周波数成分を有するバンドランダム信号を動電型加振器13に入力することにより、ロードセル12を介して車体模型10の端部を下から垂直に加振して、車体模型10の振動加速度を測定する。ここで、振動加速度の測定は、加速度センサの出力信号を、カットオフ周波数80Hzのローパスフィルタを介して、サンプリング周波数200Hzでサンプリングすることにより行った。
図3に、車体模型の車端から0.9mの位置における床上加速度のFRF(frequency response function:周波数応答関数)ゲインを示す。図3においては、加振力(単位N)を入力とし、図2に示す車体模型10の床上でx=0.9mの位置における振動加速度(単位m/s)を出力とした場合のFRFゲインについて、モデル化に基づく計算値と、実測値とが示されている。
また、図4に、鉄道車両模型の測定された固有振動数と振動モード形状を示す。ここでは、主な固有振動モードが示されている。図4において、細線は、変形前の車体模型10における各加速度センサ(測点)の位置を線で結んだ形状を示しており、太線は、変形後の車体模型10における各加速度センサ(測点)の位置を線で結んだ振動モード形状を示している。また、図中に示す数値は、各振動モードにおける固有振動数である。
ここで、図4の(A)は、車体模型10を剛体とした時の並進振動モードを示しており、図4の(B)は、ピッチング振動モードを示している。また、図4の(C)は、1次曲げ振動と考えられる振動モードを示しており、図4の(D)は、はりの曲げでは表現できない振動モードを示している。さらに、この予備加振試験においては、局所的な振動モードも多数観測された。
これらの予備加振試験によって、制振対象を図4の(C)に示す1次曲げ振動に限定する場合には、図3に示すFRFゲイン、及び、図4に示す振動形状から判断すると、はりモデルを適用することが妥当であることが分かった。
ところで、ひずみによってピエゾ素子において発生する電圧は、制振性能に大きな影響を及ぼす。そこで、1次曲げ振動が発生した場合におけるひずみ測定を行った。このひずみ測定においては、車体模型10の長手方向であるx軸方向の中央部を測定断面とし、高さ方向であるz軸方向にひずみの測定点を9箇所設けて、その各測定点における長手方向のひずみ量の変化の実測値を、計算による理論値と比較している。
一方、車体模型10に1次曲げ振動のみが発生している場合には、中央部の断面におけるひずみの理論値SIDは、次式(10)で表される。但し、車体模型10の曲げ変形が、せん断変形を無視できるオイラーのはり理論に従うと仮定している。
Figure 2005254957
ここで、dは、中立軸からの距離であり、xは、車体模型10の中央部のx座標であり、wは、式(1)における第3項のφ(x)q(t)である。即ち、wは、はりのたわみに相当する。
また、式(10)における中辺の理論式に示すように、ひずみを算出するためには、たわみのxによる2階偏微分である曲率を必要とするが、これは直接測定できない。従って、まず、中央部の加速度から1次曲げ成分を抽出し、次に、1次曲げ成分の時間による2階積分から、たわみw(x)を求め、さらに、両端自由支持はりの1次モードの固有形状関数φ(x)と、そのxによる2階偏微分φ''(x)との、x=xにおける値の比を用いて、式(10)における右辺の近似式によりひずみを算出している。
ここで、ひずみの実測値、及び、式(10)を用いて算出した理論値は、共に、ひずみを生じさせない中立軸が、車体模型10の高さ方向における中央である高さ0.3mの位置にあることが確認できた。
一方、中立軸以外の場所におけるひずみ実測値は、式(10)を用いて算出した理論値に比べて全体的に小さかった。すなわち、車体模型10をオイラーはりと見なすことは、1次曲げの振動形状に関しては妥当であるが、ひずみに関しては不適切であることが分かった。これは、車体模型10の屋根及び床間にせん断変形が生じている影響によるものと考えられ、このような変形を正確に表現するためには、チモシェンコはり、又は、FEM(finite element model:有限要素モデル)等のモデルを用いることが望ましいと考えられる。しかしながら、式(8)におけるK、及び、式(9)におけるKに対して、ひずみの実測値と理論値との比より求めた補正係数を乗じることにより、オイラーはりを用いたモデルを修正することにより、シミュレーションを行って、ピエゾ素子による制振性能を確認することが可能である。
次に、本実施形態に係る鉄道車両の制振性能を確認するための加振試験におけるピエゾ素子の配置について説明する。
図5に、本発明の一実施形態に係る鉄道車両模型をモデル化して示す。図5に示すように、車体模型10の長手方向の全長に渡って取り付けられている左右の側はりの下部に、8枚のピエゾ素子2が、4枚づつに分かれてタイル状に配置され、アルミ製C型補剛材を介して、接着によって取り付けられている。各々のピエゾ素子2の形状は、長さL=155mm、幅W=40mm、厚さt=3mmであり、ピエゾ素子の車体に対する質量比は、約0.4%である。ピエゾ素子2の電極は、全て並列に接続されている。その他の構成については、図2に示すものと同様である。
ピエゾ素子2の電極に取り付けられたリード線は、エネルギー変換回路6に接続されている。このエネルギー変換回路6は、能動素子を用いた能動回路を含んでおり、等価的には、純抵抗RとインダクタンスLとを直列接続した回路(以下、「L−R回路」ともいう)や、負性キャパシタンスと純抵抗Rとを直列接続した回路(以下、「負性C−R回路」ともいう)等として表すことができる。
次に、図5に示す鉄道車両のモデルを用いて行った制振性能の確認のための加振試験について述べる。
ここで述べる加振試験は、車体模型10の右端部を動電型加振器13によって垂直に加振して振動させ、ピエゾ素子2が弾性変形して発生する電気エネルギーをエネルギー変換回路6によって熱エネルギーに変換することにより制振を行い、その際の車体模型10の振動加速度を加速度センサによって測定するものである。これにより、車体模型10の振動応答が測定される。
図6に、第1のエネルギー変換回路として、等価的なL−R回路を使用する場合の等価回路を示す。この場合には、図6に示すように、等価的にL−R回路がピエゾ素子に接続されることになる。ここでは、ピエゾ素子の等価回路を、キャパシタンスと交流電圧源との直列接続によって表している。ピエゾ素子のキャパシタンス成分を特定の周波数において打ち消して、交流電圧源の負荷を純抵抗とするために、第1のエネルギー変換回路は、等価的にL−R回路を構成している。
図6に示す等価回路において、交流電圧源が発生する電圧を入力電圧とし、L−R回路に印加される電圧を出力電圧とした場合の伝達関数GL−R(s)は、次式(11)のように表される。なお、大文字のアルファベットに(s)を付した表記は、ラプラス変換を表している。
Figure 2005254957
ここで、L=1/(ω )を満たすように調整することにより、インダクタンスLとピエゾ素子のキャパシタンスCとにより共振回路が構成される。これにより、ピエゾ素子が発生する電力を効率的に抵抗Rによって散逸させ、高い制振性能を得ることができる。なお、第1のエネルギー変換回路におけるインダクタンスLと抵抗Rの調整は、力学系の動吸収器におけるマスとダンパの調整にそれぞれ相当する。
このようにしてインダクタンスLを求める根拠は、次の通りである。すなわち、鉄道車両の振動を減衰させるためには、機械的な振動エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換して熱エネルギーとして散逸させる必要がある。インダクタンスLやピエゾ素子のキャパシタンスCは電力を消費しないので、抵抗Rに流れる電流が極大のとき、最も多くのエネルギーが散逸される。そのためには、インダクタンスLとキャパシタンスCとの直列インピーダンスは小さいほうが好ましく、上式を満たす場合には理論的にゼロとなる。この条件は、共振回路を構成する条件に他ならない。なお、抵抗Rの値は、機械的な振動が最小となるように最適化することが望ましい。
しかしながら、鉄道車両のような大型の構造物の曲げ振動を対象とする場合には、周波数が比較的低いことからインダクタンスLの値が極めて大きくなり、これを受動素子によって実現すると、非常に大型の装置となってしまう。そこで、本実施形態においては、能動素子を用いることにより、等価的にインダクタンスLを実現するようにして、装置の小型化を計っている。
図7に、本実施形態において用いられる第1のエネルギー変換回路の構成を示す。図6に示すように、抵抗RとインダクタンスLには同一の電流iが流れるので、それぞれの両端電圧v及びvのラプラス変換による表現は、次式のように表される。
(s)=RI(s)
(s)=LsI(s)
このように、vはvの微分に比例する。
そこで、図7に示すように、本実施形態において用いられる第1のエネルギー変換回路においては、能動素子を用いて微分回路を構成した。このエネルギー変換回路の第1段目は、入力保護用のバッファであり、第2段目は、高耐圧オペアンプを用いて不完全微分及び反転を行う不完全微分回路である。このエネルギー変換回路の伝達特性は、次式(12)のように表される。
Figure 2005254957
式(12)において、s=jωと置き、実数部分と虚数部分とに分けて整理すると、次式(13)が得られる。
Figure 2005254957
一方、図6に示す等価回路の伝達特性において、抵抗Rの両端電圧を入力電圧vINとし、インダクタンスLの両端電圧を出力電圧vOUTとした場合の伝達関数において、s=jωと置くと、次式(14)が得られる。
Figure 2005254957
式(13)と式(14)との虚数成分を比較することにより、車体模型10の1次モード固有角振動数ωにおけるインダクタンスLの値と第1のエネルギー変換回路の素子定数との関係が、次のように求められる。
L=C ・・・(15)
但し、R=R/(1+ω )である。なお、ω=1/(C)は、(12)式によって表される不完全微分の1次遅れ要素のカットオフ角周波数を示し、ωを1次曲げ固有角振動数ωに対して十分大きくなるように設定すれば、着目するω付近の周波数帯域においては、L≒CRと見なすことができる。
1次遅れ要素のカットオフ角周波数ωは、回路の伝達特性の高周波ゲインが非常に大きくなるのを防ぐと共に、車体模型10の1次曲げ周波数付近における式(12)の周波数応答の位相について90°からのずれを小さくするように、車体模型10の1次モード固有角振動数ωの100倍程度となるように設定している。
なお、本実施形態によれば、ピエゾ素子によって発生された全電圧が初段回路に入力されるのではなく、抵抗Rの両端電圧が初段回路に入力される。一般に、抵抗Rの両端電圧はインダクタンスLの両端電圧よりもかなり小さくなる場合が多いと考えられるので、初段回路に入力される電圧を低減することができる。さらに、初段回路において、ダイオードによるリミッタ特性を有する入力保護用バッファを設けることにより、第2段目の高耐圧オペアンプが破損することを防いでいる。
また、スイッチSWにより、ピエゾ素子の両端電極を、短絡、開放、若しくは、エネルギー変換回路に接続するように切り換えており、加振試験において、それぞれの場合における振動応答が測定される。
図8に、第1のエネルギー変換回路を用いた加振試験におけるFRFゲインを示す。図8には、ピエゾ素子の両端電極を短絡した場合におけるFRFゲインと、ピエゾ素子の両端電極をエネルギー変換回路に接続した場合におけるFRFゲインとが示されている。なお、ピエゾ素子の両端電極を開放した場合におけるFRFゲインは、ピエゾ素子の両端電極を短絡した場合におけるFRFゲインとほぼ同一の周波数特性を示している。
図8に示すように、ピエゾ素子の両端電極を第1のエネルギー変換回路に接続した場合におけるFRFゲインのピークの高さは、ピエゾ素子の両端電極を短絡した場合におけるFRFゲインのピークの高さの約72%となっており、車体模型10の振動を低減することが可能であることが分かる。
ところで、図6に示す等価的なL−R回路において、最適な抵抗値が小さい場合や、ピエゾ素子の内部抵抗が比較的大きい場合には、抵抗Rの値を小さくする必要がある。しかしながら、最適なインダクタンスLの値が同じでも、抵抗Rの値が小さい場合には、図7における不完全微分回路の増幅率を大きくする必要があるので、高周波帯域において高電圧が発生し、制御系の安定性の観点からは望ましくない。そこで、図7に示すエネルギー変換回路を、図9に示すように変形することが考えられる。
図9に、第1のエネルギー変換回路の変形例を示し、図10に、その等価回路を示す。図9に示すエネルギー変換回路においては、最適なインダクタンスLよりも小さいインダクタンスLを初段回路の入力端子に接続し、入力電圧vINを(−α)倍に増幅して出力電圧vOUTを得ることによって、出力端子において仮想的にインダクタンスαLを構成している。従って、(1+α)L=Lを満たすようにエネルギー変換回路の増幅率αを設定することにより、所望のインダクタンスLの値を実現することができる。このようにすれば、所望のインダクタンスLの値が比較的大きい場合でも、実装するインダクタンスLの値は、その1/αで済む。
エネルギー変換回路の増幅率αは、第2段目回路の負帰還によって定まり、R/Rとなる。このエネルギー変換回路においては、インダクタンスLの値と抵抗Rの値とを独立して設定できるので、実装するインダクタンスLの値を適切に選択することにより、増幅率αを低く抑えることができる。また、不完全微分回路のように高周波帯域において増幅率が増加しないので、全ての周波数帯域に渡って増幅率が一定であるという特徴を有する。
図11に、第2のエネルギー変換回路として、等価的な負性C−R回路を使用する場合の等価回路を示す。この場合には、図11に示すように、等価的に負性C−R回路がピエゾ素子に接続されることになる。ピエゾ素子のキャパシタンスを広範囲な周波数において打ち消して、交流電圧源の負荷を純抵抗とするために、第2のエネルギー変換回路は、等価的に負性C−R回路を構成している。即ち、C=Cpとすることにより、理論的には全ての周波数においてピエゾ素子のキャパシタンスCpとエネルギー変換回路の負性キャパシタンス(−C)との合成インピーダンスをゼロにすることができるので、広範囲な周波数において制振効果が得られ、かつ、複数モードの制振が可能であると考えられる。しかしながら、負性キャパシタンスは受動素子のみによっては実現できないので、オペアンプを用いる等、能動回路によって構成する必要がある。
図12に、本実施形態において用いられる第2のエネルギー変換回路の構成を示す。図12に示すように、第2のエネルギー変換回路においては、負性キャパシタンス(−C)を実現するために、能動素子を用いて積分回路を構成した。このエネルギー変換回路の第1段目は、入力保護用の反転バッファであり、第2段目は、高耐圧オペアンプを用いて不完全積分及び反転を行う不完全積分回路である。このエネルギー変換回路の伝達特性は、次式(16)のように表される。
Figure 2005254957
式(16)において、s=jωと置き、実数部分と虚数部分とに分けて整理すると、次式(17)が得られる。
Figure 2005254957
一方、図11に示す等価回路の伝達特性において、抵抗Rの両端電圧を入力電圧vINとし、負性キャパシタンス(−C)の両端電圧を出力電圧vOUTとした場合の伝達関数において、s=jωと置くと、次式(18)が得られる。
Figure 2005254957
式(17)と式(18)との虚数成分を比較することにより、車体模型10の1次モード固有角振動数ωにおけるキャパシタンスCの値と第2のエネルギー変換回路の素子定数との関係が、次のように求められる。
C=C/R ・・・(19)
但し、R=R×ω /(1+ω )である。なお、ω=1/(C)は、(16)式によって表される不完全積分の1次遅れ要素のカットオフ角周波数を示し、ωを1次曲げ固有角振動数ωに対して十分小さくなるように設定すれば、着目するω付近の周波数帯域においては、C≒C/Rと見なすことができる。
ここで、ピエゾ素子が発生する電力を散逸するために最適な条件はC=Cであるが、C<Cの場合には、ピエゾ素子のキャパシタンスCとエネルギー変換回路の負性キャパシタンス(−C)との合成キャパシタンスが負となり、系が不安定になる。そこで、本実施形態においては、Cの値をCの値よりも僅かに大きくしている。また、不完全積分回路のカットオフ角周波数ωは、車体模型10の1次モード固有角振動数ωの1/100程度となるように設定している。
なお、本実施形態においては、初段回路として、ダイオードによるリミッタ特性を有する入力保護用バッファを設けることにより、第2段目の高耐圧オペアンプが破損することを防いでいる。
また、スイッチSWにより、ピエゾ素子の両端電極を、短絡、開放、若しくは、エネルギー変換回路に接続するように切り換えており、加振試験において、それぞれの場合における振動応答が測定される。
図13に、第2のエネルギー変換回路を用いた加振試験におけるFRFゲインを示す。図13には、ピエゾ素子の両端電極を短絡した場合におけるFRFゲインと、ピエゾ素子の両端電極をエネルギー変換回路に接続した場合におけるFRFゲインとが示されている。なお、ピエゾ素子の両端電極を開放した場合におけるFRFゲインは、ピエゾ素子の両端電極を短絡した場合におけるFRFゲインとほぼ同一の周波数特性を示している。
図13に示すように、ピエゾ素子の両端電極を第2のエネルギー変換回路に接続することにより、第1のエネルギー変換回路よりも高い性能が得られていることが分かる。これは、第1のエネルギー変換回路において用いた不完全微分回路が抵抗成分を増加させたのに対し、第2のエネルギー変換回路において用いた不完全積分回路は、抵抗成分を減少させる働きがあり、ピエゾ素子の内部抵抗が相殺された結果、合成抵抗値が最適な値に近付いたためと考えられる。
図14に、第2のエネルギー変換回路の変形例を示し、図15に、その等価回路を示す。図14に示すエネルギー変換回路においては、キャパシタンスCを初段回路の入力端子に接続し、入力電圧vINをβ倍に増幅して出力電圧vOUTを得ることによって、出力端子において仮想的に負性キャパシタンス(−βC)を構成している。従って、C/(1−β)=−Cを満たすようにエネルギー変換回路の増幅率βを設定することにより、通常の正の値を持つキャパシタを用いて所望の負性キャパシタンス(−C)の値を実現することができる。
エネルギー変換回路の増幅率βは、第2段目回路の負帰還によって定まり、R/Rとなる。このエネルギー変換回路においては、負性キャパシタンス(−C)の値と抵抗Rの値とを独立して設定できるので、実装するキャパシタンスCの値を適切に選択することにより、増幅率βを低く抑えることができる。また、全ての周波数帯域に渡って増幅率が一定であるという特徴を有する。
以上の例においては、ピエゾ素子のキャパシタンス成分を打ち消すために、インダクタンス成分や負性キャパシタンス成分を等価的に発生させているが、本発明のさらに一般化した概念を、第3〜第5のエネルギー変換回路として以下に説明する。
図16に、第3のエネルギー変換回路を示す。第3のエネルギー変換回路においては、ピエゾ素子の一方の端子と基準電位(ここでは接地電位とする)との間に、インピーダンスZ及びZを有する受動素子が直列に接続されている。増幅回路は、インピーダンスZを有する受動素子の両端電圧vINを増幅し、増幅回路の出力電圧vOUTは、ピエゾ素子の他方の端子に供給される。これにより、増幅回路は、実現すべき望みのインピーダンスZを、ピエゾ素子の他方の端子と基準電位との間に等価的に発生させている。
ここで、Z=0、Z=R、Z=jωLとした場合には、図6に示す第1のエネルギー変換回路と等しくなる。その場合には、増幅回路を不完全微分回路として設計し、Z=jωLを等価的に発生するようにゲインG(jω)を決定することにより、図7に示すエネルギー変換回路を実現することができる。
一般的には、ピエゾ素子のインピーダンスに基づいて、エネルギー変換回路によって実現すべきインピーダンスZOPTを求めておき、次式(20)を満たすように、インピーダンスZ及びZと、増幅回路のゲインG(jω)を決定する。
OPT=Z+Z+Z=Z+(1−G(jω))Z ・・・(20)
なお、Z、Z、G(jω)の組み合わせは、式(20)を満たすという条件だけでは一意的に決まらないので、増幅回路のゲインを低く抑えたり、部品の実装を容易にする等の要求に応じて決定すれば良い。このように、第3のエネルギー変換回路によれば、任意のインピーダンスZOPTを実現することができるので、複雑なインピーダンス特性を実現したい場合にも対応することができる。
一方、ピエゾ素子の一端を車体に接地したい場合には、図17に示す第4のエネルギー変換回路を用いることができる。第4のエネルギー変換回路においては、ピエゾ素子の一方の端子と絶縁増幅回路の反転入力端子との間に、インピーダンスZ及びZを有する受動素子が直列に接続され、ピエゾ素子の他方の端子は、基準電位(ここでは接地電位とする)に接続されている。絶縁増幅回路は、インピーダンスZを有する受動素子の両端電圧vINを差動増幅し、絶縁増幅回路の出力電圧vOUTは、反転入力端子に帰還される。これにより、絶縁増幅回路は、実現すべき望みのインピーダンスZを、ピエゾ素子の他方の端子と絶縁増幅回路の反転入力端子との間に等価的に発生させている。ここで、絶縁増幅回路のゲインを−G(jω)とすると、エネルギー変換回路全体のインピーダンスは、Z+(1−G(jω))Zとなる。
第4のエネルギー変換回路によれば、ピエゾ素子の一端を絶縁増幅回路の出力側と共通に車体に接地することができる。また、ノイズ等の影響を考えたときにインピーダンスZを有する受動素子の一端を接地することが不適切な場合においても、絶縁増幅回路を用いることにより入力側を出力側から絶縁することが可能である。
以上の例においては、アナログの増幅回路を用いてエネルギー変換回路を構成したが、ディジタル信号処理を用いてエネルギー変換回路を構成するようにしても良い。
図18に、第5のエネルギー変換回路を示す。第5のエネルギー変換回路は、図16に示す第3のエネルギー変換回路におけるアナログの増幅回路を、ADC(analog to digital converter:アナログ/ディジタル変換回路)16と、DSP(digital signal processor:ディジタル信号処理回路)17と、DAC(digital to analog converter:ディジタル/アナログ変換回路)18と、ドライバアンプ19とによって置き換えたものである。これらを含む系のゲインは、G(jω)で表される。
ADC16は、インピーダンスZを有する受動素子の両端電圧vINをディジタル信号に変換する。DSP17は、ADC16が生成するディジタル信号に対して、不完全微分、不完全積分、又は増幅等のディジタル信号処理を施す。DAC18は、DSP17によって信号処理が施されたディジタル信号に基づいて、アナログ信号を生成する。ドライバアンプ19は、DAC18によって生成されたアナログ信号を電力増幅して、出力電圧vOUTをピエゾ素子の他方の端子に供給する。
ここで、DSP17は、ピエゾ素子の負荷として所望のインピーダンスZOPTを実現するようにプログラミングされたソフトウェアに基づいて、エネルギー変換回路全体におけるインピーダンスが式(20)を満たすようにディジタル信号処理を行っている。これにより、エネルギー変換回路全体におけるインピーダンスを、Z+(1−G(jω))Zとすることができる。
また、性能向上等の要求によりゲインG(jω)の特性が複雑になった場合や、状況に応じて特性を変化させる必要がある場合には、ディジタル信号処理部分を計算機に取り込むことにより、所望のインピーダンスを容易かつ即座に実現することができる。なお、図17に示す第4のエネルギー変換回路におけるアナログ信号処理を、ディジタル信号処理に置き換えることも可能である。
図19は、図18に示す第5のエネルギー変換回路の具体例を示す図である。図19に示すように、このエネルギー回路においては、Z=0、Z=Rとしている。従って、DSP17は、ディジタル信号処理として不完全微分を行うことになる。
本発明は、車体の振動エネルギーを散逸させて振動低減を図るようにした鉄道車両において利用することが可能である。
本発明の基本的構成を示す概念図である。 加振試験において用いる鉄道車両の車体模型を示す図である。 車体模型の車端から0.9mの位置における床上加速度のFRFゲインを示す図である。 鉄道車両模型の固有振動数と振動モード形状を示す図である。 本発明の一実施形態に係る鉄道車両模型をモデル化して示す図である。 第1のエネルギー変換回路の等価回路を示す図である。 第1のエネルギー変換回路を示す図である。 第1のエネルギー変換回路を用いた加振試験におけるFRFゲインを示す図である。 第1のエネルギー変換回路の変形例を示す図である。 図9に示す回路の等価回路を示す図である。 第2のエネルギー変換回路の等価回路を示す図である。 第2のエネルギー変換回路を示す図である。 第2のエネルギー変換回路を用いた加振試験におけるFRFゲインを示す図である。 第2のエネルギー変換回路の変形例を示す図である。 図14に示す回路の等価回路を示す図である。 第3のエネルギー変換回路を示す図である。 第4のエネルギー変換回路を示す図である。 第5のエネルギー変換回路を示す図である。 第5のエネルギー変換回路の具体例を示す図である。
符号の説明
1 構造体
2 ピエゾ素子
3 圧電材料
4、5 電極
6 エネルギー変換回路
10 車体模型
11 空気ばね
12 ロードセル
13 動電型加振器
16 ADC
17 DSP
18 DAC
19 ドライバアンプ

Claims (12)

  1. 鉄道車両用の車体の構造体に付設され、前記車体の振動を受けて弾性変形することにより電圧を発生する少なくとも1つのピエゾ素子と、
    前記ピエゾ素子の第1の端子に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成し、前記ピエゾ素子の第2の端子に出力電圧を供給することにより、前記ピエゾ素子が発生する電気エネルギーの少なくとも一部を熱エネルギーに変換するエネルギー変換回路と、
    を具備する鉄道車両。
  2. 前記エネルギー変換回路が、
    前記ピエゾ素子の第1の端子に接続された第1の受動素子と、
    前記第1の受動素子、又は、前記第1の受動素子に直列接続された第2の受動素子の両端に発生する電圧に基づいて、少なくとも1つの周波数において前記ピエゾ素子が有する容量成分を打ち消すためのインピーダンス成分を等価的に発生させる能動回路と、
    を含む、請求項1記載の鉄道車両。
  3. 前記第1の受動素子、又は、直列接続された前記第1及び第2の受動素子が、前記ピエゾ素子の第1の端子と基準電位との間に接続されている、請求項2記載の鉄道車両。
  4. 前記能動回路が、絶縁増幅回路を含み、
    前記第1の受動素子、又は、直列接続された前記第1及び第2の受動素子が、前記ピエゾ素子の第1の端子と前記絶縁増幅回路の反転入力端子との間に接続されている、
    請求項2記載の鉄道車両。
  5. 前記第1の受動素子が、抵抗を含み、
    前記能動回路が、前記抵抗の両端に発生する電圧を不完全微分及び反転することにより、インダクタンス成分を等価的に発生させる、
    請求項2〜4のいずれか1項記載の鉄道車両。
  6. 前記第1の受動素子が、抵抗を含み、
    前記能動回路が、前記抵抗の両端に発生する電圧を不完全積分することにより、負性キャパシタンス成分を等価的に発生させる、
    請求項2〜4のいずれか1項記載の鉄道車両。
  7. 前記第1及び第2の受動素子が、直列接続された抵抗及びインダクタンスを含み、
    前記能動回路が、前記インダクタンスの両端に発生する電圧を反転増幅することにより、インダクタンス成分を等価的に発生させる、
    請求項2〜4のいずれか1項記載の鉄道車両。
  8. 前記第1及び第2の受動素子が、直列接続された抵抗及びキャパシタンスを含み、
    前記能動回路が、前記キャパシタンスの両端に発生する電圧を増幅することにより、負性キャパシタンス成分を等価的に発生させる、
    請求項2〜4のいずれか1項記載の鉄道車両。
  9. 前記エネルギー変換回路が、前記ピエゾ素子の第1の端子に発生する電圧をディジタル信号に変換して信号処理を施すことにより出力電圧を生成する、請求項1記載の鉄道車両。
  10. 前記エネルギー変換回路が、
    前記ピエゾ素子の第1の端子と基準電位との間に接続された第1の受動素子と、
    前記第1の受動素子、又は、前記第1の受動素子に直列接続された第2の受動素子の両端に発生する電圧をディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換器と、
    前記アナログ/ディジタル変換器から出力されるディジタル信号に信号処理を施すディジタル信号処理回路と、
    前記ディジタル信号処理回路から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換するディジタル/アナログ変換器と、
    を含む、請求項9記載の鉄道車両。
  11. 前記エネルギー変換回路が、前記ディジタル/アナログ変換器の出力電圧を前記ピエゾ素子の第2の端子に供給する出力回路をさらに含む、請求項10記載の鉄道車両。
  12. 前記車体に複数のピエゾ素子が貼り付けられている、請求項1〜11のいずれか1項記載の鉄道車両。
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