JP2005253246A - 歯車列組立体のための組立用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 平歯車に変形や破損を生じさせることなく歯車列組立体を容易に組み立てることができる組立用治具を提供する。
【解決手段】 下方ハウジング部材12からハウジング13の外方へ突出した出力軸14の下端部14bを受け入れる受入部40が設けられた組立用治具37のブロック部材38に、下方ハウジング部材12内に出力軸14、平歯車列16及びばね部材36を組み込んだ状態で、出力軸14の下端部14bが受入部40に受け入れられたときに、出力軸14に固定された最終段ギア30のばね部材36のばね力による所定の噛合位置からの浮き上がりによって平歯車列16の噛合が解除されることを防止すべく、ばね部材36のばね力に打ち勝って最終段ギア30をその所定の噛合位置に保持させるために出力軸14に磁気吸引力を作用させる磁石装置42を設ける。
【選択図】 図4
【解決手段】 下方ハウジング部材12からハウジング13の外方へ突出した出力軸14の下端部14bを受け入れる受入部40が設けられた組立用治具37のブロック部材38に、下方ハウジング部材12内に出力軸14、平歯車列16及びばね部材36を組み込んだ状態で、出力軸14の下端部14bが受入部40に受け入れられたときに、出力軸14に固定された最終段ギア30のばね部材36のばね力による所定の噛合位置からの浮き上がりによって平歯車列16の噛合が解除されることを防止すべく、ばね部材36のばね力に打ち勝って最終段ギア30をその所定の噛合位置に保持させるために出力軸14に磁気吸引力を作用させる磁石装置42を設ける。
【選択図】 図4
Description
本発明は、平歯車列を備える歯車列組立体を組み立てるのに用いられる組立用治具に関する。
従来、例えば車両に設けられた車速度計のような指針式計器には、その指針を車両の走行速度に応じた回動位置まで回動させるための駆動源として内部に歯車列が組み込まれたモータが用いられている(例えば、特許文献1乃至3参照。)。
このようなモータとして、下方ハウジング部材及び上方ハウジング部材を有するハウジング内に、指針が固定される端部を下方ハウジング部材からハウジングの外方へ突出させて配置された出力軸と、電動モータ本体と、該電動モータ本体の回転力を出力軸に伝える平歯車列とが収容されたものが知られている。
出力軸には、平歯車列の最終段ギアが固定されている。出力軸に固定された最終段ギアと下方ハウジング部材との間には、最終段ギアに上方ハウジング部材へ向けてのばね力を作用させるためのばね部材が設けられている。このばね部材のばね力により、出力軸はその軸方向の運動が規制される。
モータを組み立てるのに用いられる組立用治具は、出力軸の突出端部を受け入れる受入部が設けられたブロック部材を備える。
この組立用治具によれば、下方ハウジング部材を組立用治具のブロック部材上に載せた状態で出力軸の突出端部を受入部に受け入れることができることから、ブロック部材上で下方ハウジング部材が安定するため、電動モータ本体、出力軸、平歯車列及びばね部材を下方ハウジング部材内に容易に組み込むことができる。
特開2001−339932号(第3−5頁、第2図)
特開2001−317970号(第3−5頁、第3図)
特開平10−94237号(第3−4頁、第2図)
モータの組立時、下方ハウジング部材内に電動モータ本体、出力軸、平歯車列及びばね部材を組み込んだ状態では、出力軸に固定された最終段ギアは、ばね部材のばね力により所定の噛合位置から浮き上がり、これにより、平歯車列の噛合が解除されてしまう。平歯車列の噛合が解除された状態では、下方ハウジング部材に上方ハウジング部材を嵌合させることができない。そのため、上方ハウジング部材を下方ハウジング部材に嵌合させるまで、ばね部材のばね力に打ち勝って最終段ギアを所定の噛合位置に保持させておく必要がある。しかしながら、最終段ギアを所定の噛合位置に保持させるには、たとえ組立用治具を用い、この組立用治具上でモータを組み立てても最終段ギアを所定の噛合位置に押さえつけておく手間がかかってしまい、両ハウジング部材を互いに容易に嵌合させることができない。また、組立用治具上で最終段ギアを押さえつけずに、平歯車列の噛合が解除された状態でばね部材のばね力に打ち勝って両ハウジング部材を互いに嵌合させようとすると、噛合が解除された平歯車同士が互いに当接することにより、各平歯車が変形したり、各平歯車の歯が欠けてしまったりする虞がある。このため、組み立てられたモータが検査段階で欠陥品であると判断され、廃却されてしまう。
本発明の目的は、平歯車に変形や破損を生じさせることなく歯車列組立体を容易に組み立てることができる組立用治具を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、上方ハウジング部材及び該上方ハウジング部材に嵌合される下方ハウジング部材を有するハウジングと、該ハウジング内に磁性材料からなり前記下方ハウジング部材から前記ハウジングの外方へ端部を突出させて配置される回転軸と、前記ハウジング内に収容される、前記回転軸に固定された平歯車を有する平歯車列及び前記回転軸の軸線方向の運動を規制すべく前記平歯車に前記上方ハウジング部材へ向けてのばね力を作用させるばね部材とを備える歯車列組立体のための組立用治具であって、前記回転軸の前記端部を前記回転軸の軸線方向にあそびをもって受け入れる受入部が設けられたブロック部材を備え、該ブロック部材には、前記上方ハウジング部材を前記下方ハウジング部材に嵌合させるに先立って、前記下方ハウジング部材内に前記回転軸、前記平歯車列及びばね部材を組み込んだ状態で、前記回転軸の前記端部が前記受入部に受け入れられたときに、前記ばね部材のばね力による前記回転軸の前記平歯車の所定の噛合位置からの浮き上がりによって前記平歯車列の噛合が解除されることを防止すべく、前記ばね部材のばね力に打ち勝って前記平歯車をその所定の噛合位置に保持させるために前記回転軸に磁気吸引力を作用させる磁石装置が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の構成では、組立用治具のブロック部材に設けられた受入部に回転軸が受け入れられたときに、該回転軸に磁気吸引力を作用させる磁石装置がブロック部材に設けられている。この磁石装置の磁気吸引力によって回転軸が吸引されることにより、回転軸に固定された平歯車は、ばね部材のばね力に打ち勝って所定の噛合位置に保持される。これにより、下方ハウジング部材内に回転軸、ばね部材及び平歯車列を組み込んだ状態で、回転軸の平歯車の浮き上がりによる平歯車列の噛合の解除が防止される。従って、上方ハウジング部材を下方ハウジング部材に嵌合させる際に、従来のように平歯車を所定の噛合位置に押しつける手間をかけたり、噛合が解除された平歯車同士が互いに当接することによる従来のような平歯車の変形や破損を招いたりすることなく、上方ハウジング部材を下方ハウジング部材に容易に嵌合させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記歯車列組立体は、前記ハウジング内に収容され、前記平歯車列を経て前記回転軸に回転力を与える電動モータ本体を備えるモータであり、該モータを組み立てるのに用いられることを特徴とする。
請求項2に記載の構成では、本発明に係る組立用治具を、ハウジング内に収容され、前記平歯車列を経て前記回転軸に回転力を与える電動モータ本体を備えるモータを組み立てるのに用いることができる。この場合、回転軸にブロック部材の磁石装置の磁気吸引力を作用させることにより、平歯車列の平歯車に変形や破損を生じさせることなく容易にモータを組み立てることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記回転軸は、前記モータの出力軸であり、該出力軸に固定された前記平歯車は前記平歯車列の最終段ギアであり、前記上方ハウジング部材を前記下方ハウジング部材に嵌合させる際、前記出力軸の一端部は前記上方ハウジング部材から前記ハウジングの外方へ突出することなく前記上方ハウジング部材に回転可能に支持され、前記回転軸の他端部は前記下方ハウジング部材から前記ハウジングの外方へ突出しており、前記磁石装置は前記出力軸の前記他端部に磁気吸引力を作用させることを特徴とする。
請求項3に記載の構成では、回転軸にモータの出力軸を用いることができ、該出力軸に固定される平歯車に平歯車列の最終段ギアを用いることができる。また、上方ハウジング部材を下方ハウジング部材に嵌合させる際に一端部が上方ハウジング部材からハウジングの外方へ突出することなく上方ハウジング部材に回転可能に支持される出力軸の、下方ハウジング部材からハウジングの外方へ突出した他端部に磁石装置の磁気吸引力を作用させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記電動モータ本体は、ステータと該ステータとの電磁作用により回転するロータとを有し、前記平歯車列は、前記出力軸に固定された前記最終段ギアと、該最終段ギアと間隔をおいて配置され、前記ロータの回転軸に固定されるピニオンと、該ピニオン及び前記最終段ギアのそれぞれに噛合する平歯車を有する中間ギアとで構成されており、前記平歯車列を備える前記モータを組み立てるのに用いられることを特徴とする。
請求項4に記載の構成では、本発明に係る組立用治具を、出力軸に固定された最終段ギアと、最終段ギアと間隔をおいて配置され、ロータの回転軸に固定されるピニオンと、ピニオン及び最終段ギアのそれぞれに噛合する平歯車を有する中間ギアとで構成された平歯車列を備えるモータを組み立てるのに用いることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記磁石装置は、永久磁石であることを特徴とする。
請求項5に記載の構成では、磁石装置に永久磁石を用いることができる。
本発明によれば、組立用治具のブロック部材に設けられた受入部に回転軸が受け入れられたときに、該回転軸に磁気吸引力を作用させる磁石装置がブロック部材に設けられている。この磁石装置の磁気吸引力によって回転軸が吸引されることにより、回転軸に固定された平歯車は、ばね部材のばね力に打ち勝って所定の噛合位置に保持される。これにより、下方ハウジング部材内に回転軸、ばね部材及び平歯車列を組み込んだ状態で、回転軸の平歯車の浮き上がりによる平歯車列の噛合の解除が防止される。従って、上方ハウジング部材を下方ハウジング部材に嵌合させる際に、従来のように平歯車を所定の噛合位置に押しつける手間をかけたり、噛合が解除された平歯車同士が互いに当接することによる従来のような平歯車の変形や破損を招いたりすることなく、上方ハウジング部材を下方ハウジング部材に容易に嵌合させることができる。
本発明を図示の実施例に沿って説明する。
本実施例では、本発明に係る組立用治具を、車両に設けられる車速度計のような指針式計器に組み込まれるモータを組み立てるのに用いた例を示す。
指針式計器に組み込まれるモータ10は、図1に示す例では、上方ハウジング部材11と、該上方ハウジング部材に嵌合可能な下方ハウジング部材12とを有するハウジング13を備える。ハウジング13内には、図示しない指針が固定される出力軸14と、電動モータ本体15と、該電動モータ本体の回転力を出力軸14に伝える平歯車列16とが収容されている。
上方ハウジング部材11は、頂壁17と、該頂壁の周縁から下方へ延びる周壁18とを有する。周壁18には、下方ハウジング部材12に設けられた後述する突起部19に両ハウジング部材11,12の相互の嵌合時に係合可能な係合部20が設けられている。
下方ハウジング部材12は、底壁21と、該底壁の周縁から立ち上がる周壁22とを備える。周壁22には、上方ハウジング部材11の係合部20に係合可能な前記した突起部19が設けられている。
出力軸14は、磁性材料からなり、その上端部14aが上方ハウジング部材11からハウジング13の外方へ突出することなく上方ハウジング部材11に設けられた軸受部23に回転可能に支持されている。また、出力軸14の下端部14bは、下方ハウジング部材12の底壁21に該底壁から下方へ延びる軸受部24に回転可能に支持されており、該軸受部からハウジング13の外方へ突出している。軸受部24から突出した下端部14bに、前記指針が固定される。
電動モータ本体15は、ステータ25及びロータ26を有する。ロータ26は、全体に円柱状をなしており、その周方向に異磁極の磁極面が交互に配列されている。ロータ26には、支持軸28が設けられている。支持軸28は、その各端部28a,28bで上方及び下方ハウジング部材11,12の頂壁17及び底壁21に設けられた各軸受部27a,27bに支持されている。これにより、ロータ26は支持軸28の周りに回転可能に支持される。ロータ26の一方の端面には、該ロータと同軸的にピニオン29が固定されている。ピニオン29は、ロータ26と一体的に回転する。ステータ25は、例えばケイ素鋼板のような金属板の積層板からなり、ハウジング13内でロータ26を取り巻いて配置される図示しない従来よく知られた複数の界磁コイルを備える。
前記各界磁コイルに位相をずらせたパルス電流が供給されると、従来よく知られているように、前記各界磁コイルとロータ26の磁極面との間に磁気吸引力及び磁気排斥力が生じる。この磁気作用力により、ロータ26は支持軸28の周りに前記各界磁コイルへのパルス電流の給電に応じて回転する。
平歯車列16は、出力軸14に固定され、該出力軸と一体的に回転する最終段ギア30と、ロータ26に固定されたピニオン29と、該ピニオン及び最終段ギア30の間に設けられた中間ギア31とを備える。
中間ギア31は、回転軸33と、該回転軸に互いに同軸的に固定された大径ギア部34及び小径ギア部35とを備える。
回転軸33は、その各端部33a,33bがそれぞれ上方及び下方ハウジング部材11,12の頂壁17及び底壁21に設けられた各軸受部32a,32bに回転可能に支持されている。
大径ギア部34及び小径ギア部35は、図示の例では、互いに一体的に結合されており、互いに一体的に回転する。大径ギア部34は、ロータ26に固定されたピニオン29に噛合する。小径ギア部35は、大径ギア部34の径よりも小さい径を有し、出力軸14に固定された最終段ギア30に噛合する。
最終段ギア30と下方ハウジング部材12の底壁21との間には、出力軸14の挿通を許す挿通孔36aが形成されたばね部材36が設けられている。ばね部材36は、例えば板ばねからなり、最終段ギア30に上方ハウジング部材11へ向けてのばね力を作用させる。このばね部材36のばね力により、最終段ギア30は、モータ10の組立状態では、上方ハウジング部材11に設けられた軸受部23に当接するように保持される。これにより、最終段ギア30が固定された出力軸14は、モータ10の組立状態でその軸方向の運動が規制される。
ステータ25の前記各界磁コイルに例えば車両の走行速度を示すパルス電流が供給されると、従来よく知られているように、そのパルス電流に応じたロータ26の回転は該ロータの回転軸28に固定されたピニオン29、中間ギア31及び最終段ギア30を経て減速され、その減速された回転が出力軸14に伝わる。これにより、出力軸14の下端部14bに固定された前記指針が走行速度に応じた回動位置まで回動する。
このモータ10を組み立てるための組立用治具37は、図2に示すように、縦断面が矩形状のブロック部材38を備える。ブロック部材38は、望ましくは非磁性金属で成形されている。
ブロック部材38には、モータ10の組立時に下方ハウジング部材12をブロック部材38の上面38a上に載せた際、下方ハウジング部材12の底壁21に設けられた軸受部24及び該軸受部から突出した出力軸14の下端部14bを受け入れるための受入部40が設けられている。受入部40は、図示の例では、ブロック部材38の上面38aに開放する凹状をなしており、出力軸14の下端部14bをその軸線方向にあそびをもって受け入れ可能な深さを有する。
ブロック部材38の上面38aには、受入部40に軸受部24及び出力軸14の下端部14bを受け入れた状態で、下方ハウジング部材12の底壁21に嵌合可能な嵌合部39が形成されている。嵌合部39への下方ハウジング部材12の底壁21の嵌合により、下方ハウジング部材12のブロック部材38の上面38aに沿った移動が拘束されるため、モータ10の組み立て作業を安定して行うことができる。
更に、本発明に係る組立用治具37には、モータ10の組立を容易にするための磁石装置42と、該磁石装置を収容するための収容部41が設けられている。
収容部41は、図示の例では、受入部40の下方に設けられている。収容部41の上端41aは、受入部40の閉鎖端である底面40aで受入部40内へ開放し、下端41bはブロック部材38の下面38bでブロック部材38の下方へ開放している。
磁石装置42は、図示の例では、永久磁石43と、該永久磁石を収容部41内に保持すべく該収容部の下端41bを塞ぐ板部材44と、該板部材をブロック部材38に固定するためのボルトのような締結具45とを備える。
永久磁石43は、受入部40に出力軸14の下端部14bを受け入れたとき、該下端部に出力軸14の軸線方向に受入部40の底面40aへ向けての磁気吸引力を作用させる。この磁気吸引力により、出力軸14に固定された最終段ギア30は、ばね部材36のばね力に打ち勝って所定の噛合位置に保持される。
モータ10を組み立てる際、図3に示すように、下方ハウジング部材12内に、ステータ25及びロータ26を配置する。ロータ26は、該ロータに固定されたピニオン29がロータ26の上に位置するように支持軸28に軸支されて下方ハウジング部材12内に配置される。ステータ25は、その前記各界磁コイルがロータ26を取り巻くように下方ハウジング部材12内に配置される。
更に、下方ハウジング部材12内に、ばね部材36と、最終段ギア30が固定された出力軸14とを配置する。出力軸14は、該出力軸に固定された最終段ギア30がばね部材の上に載るように、ばね部材36の挿通孔36a及び下方ハウジング部材12の底壁21の軸受部24に挿通されて配置される。
次に、回転軸33が固定された中間ギア31を下方ハウジング部材12内に配置する。中間ギア31は、そのロータ26に固定されたピニオン29に噛合する大径ギア部34の一部が最終段ギア30に載るように下方ハウジング部材12に配置される。
下方ハウジング部材12にステータ25、ピニオン29が固定されたロータ26、ばね部材36、最終段ギア30が固定された出力軸14及び中間ギアが組み込まれた状態では、ばね部材36のばね力に打ち勝って最終段ギア30を所定の噛合位置に押し付けていない限り、最終段ギア30はばね部材36のばね力により所定の噛合位置から浮き上がる。このため、最終段ギア30の上に一部が載る大径ギア部34は、最終段ギア30の浮き上がりによりロータ26のピニオン29の上方へ浮き上がり、該ピニオンとの噛合が解除されてしまう。
下方ハウジング部材12に上方ハウジング部材11を嵌合させるに先立って、この最終段ギア30の浮き上がりによるロータ26に固定されたピニオン29と大径ギア部34との噛合の解除を防止するために、本発明に係る組立用治具37が用いられる。
ステータ25、ピニオン29が固定されたロータ26、ばね部材36、最終段ギア30が固定された出力軸14及び中間ギアが組み込まれた下方ハウジング部材12を、図4に示すように、組立用治具37のブロック部材38の上面38aに載せる。下方ハウジング部材12をブロック部材38の上面38aに載せた状態では、下方ハウジング部材12の底壁21の軸受部24及び該軸受部から突出した出力軸14の下端部14bはブロック部材38の受入部40に挿入され、下方ハウジング部材12の底壁21はブロック部材38の上面38aに形成された嵌合部39に嵌合される。このとき、受入部40に受け入れられた出力軸14の下端部14bは、ブロック部材38に設けられた磁石装置42の永久磁石43から磁気吸引力を受けることにより、受入部40の底面40aへ向けて永久磁石43に吸引される。これにより、出力軸14に固定された最終段ギア30は、その所定の噛合位置に保持されるため、噛合が解除されていたロータ26のピニオン29と中間ギア31の大径ギア部34とが所定の噛合位置に保持される。
永久磁石43の磁気吸引力により最終段ギア30が所定の噛合位置に保持されることによってロータ26のピニオン29及び中間ギア31の大径ギア部34が所定の噛合位置に保持された状況下で、上方ハウジング部材11を下方ハウジング部材12に被せる。このとき、上方ハウジング部材11の頂壁17に設けられた各軸受部23,27a,32aを、出力軸14、中間ギア31の回転軸33及びロータ26を支持する支持軸28の各上端部14a,28a,33aに整合させる。その後、上方ハウジング部材11を下方ハウジング部材12へ向けて押し下げ、下方ハウジング部材12の周壁22に設けられた突起部19に上方ハウジング部材11の周壁18に設けられた係合部20を係合させる。この係合により、上方ハウジング部材11と下方ハウジング部材12との嵌合が完了し、モータ10の組立が終了する。
本実施例によれば、前記したように、モータ10の組立時に用いられる組立用治具37のブロック部材38に、該ブロック部材の受入部40に受け入れられた出力軸14の下端部14bに磁気吸引力を作用させる磁石装置42が設けられている。このため、ブロック部材38上でモータ10を組み立てる際、出力軸14に固定された最終段ギア30は磁石装置42の磁気吸引力によりばね部材36のばね力に打ち勝って所定の噛合位置に保持される。これにより、下方ハウジング部材12内に電動モータ本体15、出力軸14、ばね部材36及び平歯車列16を組み込んだ状態で、最終段ギア30の浮き上がりによる中間ギア31の大径ギア部34とロータ26に固定されたピニオン29との噛合の解除が防止される。従って、上方ハウジング部材11を下方ハウジング部材12に嵌合させる際に、従来のように最終段ギア30を所定の噛合位置に押しつける手間をかけたり、又は噛合が解除された平歯車同士が互いに当接することによる従来のような平歯車の変形や破損を招いたりすることなく、上方ハウジング部材11を下方ハウジング部材12に容易に嵌合させることができる。
本実施例では、組立用治具37のブロック部材38に形成された受入部40がブロック部材38の上面38aに開放する凹状をなしている例を示したが、受入部40をその両端がブロック部材38の上面38a及び下面38bにそれぞれ開放する筒状に形成することができる。この場合、磁石装置42を受入部40内に設けることができる。
また、本実施例では、磁石装置42に永久磁石43が用いられた例を示したが、これに代えて、例えば電磁石のような永久磁石以外の磁石を用いることができる。
更に、本実施例では、下方ハウジング部材12内に出力軸14、電動モータ本体15、平歯車列16及びばね部材36を組み込んだ後、組立用治具37のブロック部材38上に載せた例を示したが、下方ハウジング部材12をブロック部材38に載せ、該ブロック部材上で下方ハウジング部材12内に出力軸14、電動モータ本体15、平歯車列16及びばね部材36を組み込むことができる。
また、本実施例では、本発明に係る組立用冶具37を車両に設けられた指針式計器に組み込まれるモータ10を組み立てるのに用いた例を示したが、本発明に係る組立用冶具37を、例えば車両に設けられるモータ10以外のモータや、モータ以外で平歯車列が組み込まれた歯車列組立体等を組み立てるのに用いることができる。
また、本実施例では、ロータ26のピニオン29、中間ギア31及び出力軸14に固定された最終段ギア30で構成された平歯車列16を用いた例を示したが、これら以外の平歯車を備えた平歯車列、又はこれらのうちのいくつかで構成された平歯車列を用いることができる。
11 上方ハウジング部材
12 下方ハウジング部材
13 ハウジング
14b 端部(出力軸の下端部)
14 回転軸(出力軸)
30 平歯車(最終段ギア)
16 平歯車列
36 ばね部材
10 歯車列組立体(モータ)
37 組立用治具
40 受入部
38 ブロック部材
42 磁石装置
12 下方ハウジング部材
13 ハウジング
14b 端部(出力軸の下端部)
14 回転軸(出力軸)
30 平歯車(最終段ギア)
16 平歯車列
36 ばね部材
10 歯車列組立体(モータ)
37 組立用治具
40 受入部
38 ブロック部材
42 磁石装置
Claims (5)
- 上方ハウジング部材及び該上方ハウジング部材に嵌合される下方ハウジング部材を有するハウジングと、該ハウジング内に磁性材料からなり前記下方ハウジング部材から前記ハウジングの外方へ端部を突出させて配置される回転軸と、前記ハウジング内に収容される、前記回転軸に固定された平歯車を有する平歯車列及び前記回転軸の軸線方向の運動を規制すべく前記平歯車に前記上方ハウジング部材へ向けてのばね力を作用させるばね部材とを備える歯車列組立体のための組立用治具であって、前記回転軸の前記端部を前記回転軸の軸線方向にあそびをもって受け入れる受入部が設けられたブロック部材を備え、該ブロック部材には、前記上方ハウジング部材を前記下方ハウジング部材に嵌合させるに先立って、前記下方ハウジング部材内に前記回転軸、前記平歯車列及びばね部材を組み込んだ状態で、前記回転軸の前記端部が前記受入部に受け入れられたときに、前記ばね部材のばね力による前記回転軸の前記平歯車の所定の噛合位置からの浮き上がりによって前記平歯車列の噛合が解除されることを防止すべく、前記ばね部材のばね力に打ち勝って前記平歯車をその所定の噛合位置に保持させるために前記回転軸に磁気吸引力を作用させる磁石装置が設けられていることを特徴とする歯車列組立体のための組立用治具。
- 前記歯車列組立体は、前記ハウジング内に収容され、前記平歯車列を経て前記回転軸に回転力を与える電動モータ本体を備えるモータであり、該モータを組み立てるのに用いられることを特徴とする請求項1に記載の組立用治具。
- 前記回転軸は、前記モータの出力軸であり、該出力軸に固定された前記平歯車は前記平歯車列の最終段ギアであり、前記上方ハウジング部材を前記下方ハウジング部材に嵌合させる際、前記出力軸の一端部は前記上方ハウジング部材から前記ハウジングの外方へ突出することなく前記上方ハウジング部材に回転可能に支持され、前記回転軸の他端部は前記下方ハウジング部材から前記ハウジングの外方へ突出しており、前記磁石装置は前記出力軸の前記他端部に磁気吸引力を作用させることを特徴とする請求項2に記載の組立用治具。
- 前記電動モータ本体は、ステータと該ステータとの電磁作用により回転するロータとを有し、前記平歯車列は、前記出力軸に固定された前記最終段ギアと、該最終段ギアと間隔をおいて配置され、前記ロータの回転軸に固定されるピニオンと、該ピニオン及び前記最終段ギアのそれぞれに噛合する平歯車を有する中間ギアとで構成されており、前記平歯車列を備える前記モータを組み立てるのに用いられることを特徴とする請求項2に記載の組立用治具。
- 前記磁石装置は、永久磁石であることを特徴とする請求項1に記載の組立用治具。
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- 2004-03-08 JP JP2004063318A patent/JP2005253246A/ja not_active Withdrawn
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