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JP2005250361A - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP2005250361A JP2004064223A JP2004064223A JP2005250361A JP 2005250361 A JP2005250361 A JP 2005250361A JP 2004064223 A JP2004064223 A JP 2004064223A JP 2004064223 A JP2004064223 A JP 2004064223A JP 2005250361 A JP2005250361 A JP 2005250361A
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真澄 久保
Akihiro Yamamoto
明弘 山本
Hiroyuki Ogami
裕之 大上
Takashi Ochi
貴志 越智
Ryuichi Yokoyama
竜一 横山
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Sharp Corp
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Abstract

【課題】OS駆動方法を適用した場合に明るく高品位の動画表示が可能な配向分割垂直配向型LCDを提供する。
【解決手段】本発明による液晶表示装置は、それぞれが第1電極11と、第1電極に対向する第2電極12と、第1電極と第2電極との間に設けられた垂直配向型液晶層13とを有する複数の画素を備え、液晶層の第1電極側に設けられ第1の幅W1を有するリブ21と、液晶層の第2電極側に設けられ第2の幅W2を有するスリット22と、リブとスリットとの間に規定され第3の幅W3を有する液晶領域13Aとを有し、第3の幅W3は2μm以上14μm以下であって、第2の幅の第3の幅に対する比が1.0以上1.5以下の範囲内にある。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置およびその駆動方法に関し、特に動画を表示する用途に好適に用いられる液晶表示装置およびその駆動方法に関する。
近年、液晶表示装置(以下、「LCD」と言う。)が広く利用されるようになっている。これまでの主流は、誘電異方性が正のネマチック液晶をツイスト配向させたTN型LCDだった。このTN型LCDには、液晶分子の配向に起因する視角依存性が大きいという問題があった。
そこで視角依存性を改善するために配向分割垂直配向型LCDが開発され、その利用が広まりつつある。例えば特許文献1には、配向分割垂直配向型LCDの1つであるMVA型液晶表示装置が開示されている。このMVA型液晶表示装置は、一対の電極間に設けられた垂直配向型液晶層を用いてノーマリーブラック(NB)モードで表示を行うLCDであり、ドメイン規制手段(例えばスリットまたは突起)を設け、それぞれの画素において電圧印加時に液晶分子が複数の異なる方向に倒れる(傾斜する)ように構成されている。
最近では、液晶テレビだけでなく、PC用モニタや携帯端末機器(携帯電話やPDAなど)においても動画情報を表示するニーズが急速に高まっている。LCDで動画を高品位で表示するためには、液晶層の応答時間を短く(応答速度を速く)する必要があり、1垂直走査期間(典型的には1フレーム)内で所定の階調に到達することが要求される。
MVA型LCDについては、例えば、特許文献1に黒−白間の応答時間を10msec以下にできることが開示されている。また、画素内に突起間の距離が異なる領域を設けることによって応答速度の異なる領域を設け、開口率を低下させることなく、見掛けの応答速度を改善できると記載されている(例えば特許文献1の図107〜図110参照)。
また、一方、LCDの応答特性を改善する駆動方法として、表示すべき階調に対応する電圧(所定の階調電圧)よりも高い電圧(「オーバーシュート電圧」という。)を印加する方法(「オーバーシュート駆動」という。)が知られている。オーバーシュート電圧(以下「OS電圧」という。)を印加することによって、中間調表示における応答特性を改善することができる。なお、「オーバーシュート電圧」および「オーバーシュート駆動」は、それぞれ「オーバードライブ電圧」および「オーバードライブ駆動」と呼ばれることもある。
例えば、特許文献2には、オーバーシュート駆動(以下、「OS駆動」という。)されるMVA型LCDが開示されている。なお、特許文献2には、黒表示状態から高輝度中間調表示状態に切替わる際にはOS電圧を印加すべきでないと記載されている(例えば、特許文献2の図8参照)。これは、黒表示状態から高輝度中間調に切替わる際に、黒表示状態から低輝度中間調表示または白表示状態に切替わる際と同様にOS電圧(目標の透過率を与える電圧の1.25倍の電圧)を印加すると、透過率がオーバーシュートするためである、と記載されている。
特許第2947350号公報 特開2000−231091号公報
しかしながら、本発明者の検討によると、上述したMVA型LCDなどの配向分割垂直配向型LCDにOS駆動を適用すると、新たな問題が発生することが分かった。この問題を図17(a)および(b)を参照しながら説明する。
図17(a)および(b)は、それぞれ、黒い(例えば0階調)背景90の中を中間調(例えば32/255階調)の四角形92を移動させた場合の表示の様子を模式的に示す図である。図17(a)は従来のMVA型LCDを通常の駆動方法で駆動した場合を示し、図17(b)は従来のMVA型LCDをOS駆動した場合を示している。なお、「32/255階調」とは、階調表示をγ2.2に設定した場合において、黒表示時(V0を印加時)の輝度を0、白表示時(V255を印加時)の輝度を1としたときに輝度が(32/255)2.2となる階調であり、そのときの階調電圧をV32と表記する。
OS駆動を行わない場合、従来のMVA型LCDの応答速度が遅いために、図17(a)に模式的に示すように、四角形92の移動方向側のエッジ(端辺)92aが明瞭に観察されないことがある。一方、OS駆動方法を行うと、図17(b)に模式的に示すように、応答速度が改善され移動方向のエッジ92aは明瞭に観察されるものの、エッジ92aから少し遅れる部分に暗い帯92bが観察されるという現象が起こることがあった。
本発明者がこの原因を種々検討した結果、この現象は従来のTN型LCDにOS駆動方法を適用した場合には見られない新たな問題であり、従来のMVA型LCDなどの配向分割垂直配向型LCDにおいて画素内に線状(帯状)に配置した配向規制手段(ドメイン規制手段)によって配向分割を行っていることに起因していることがわかった。
本発明は上記諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、高品位の動画表示が可能な配向分割垂直配向型LCDを提供することにある。
本発明の液晶表示装置は、それぞれが、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極の間に設けられた垂直配向型液晶層とを有する複数の画素を備え、前記液晶層の前記第1電極側に設けられ、第1の幅の帯状の形状を有するリブと、前記液晶層の前記第2電極に設けられ、第2の幅の帯状の形状を有するスリットと、前記リブと前記スリットとの間に規定され、第3の幅を有する液晶領域とを有し、前記第3の幅が2μm以上14μm以下であって、前記第3の幅の前記第2の幅に対する比が1.0以上1.5未満の範囲内にあることを特徴とする。
ある実施形態において、前記第2の幅の前記液晶層の厚さに対する比が4以上である。
ある実施形態において、前記第3の幅が12μm以下である。
ある実施形態において、前記第3の幅が8μm以下である。
ある実施形態において、前記第1の幅が4μm以上20μm以下であり、前記第2の幅が4μm以上20μm以下である。
ある実施形態において、前記液晶層の厚さが3μm未満である。
ある実施形態において、前記液晶層を介して互いに対向するように配置された一対の偏光板を有し、前記一対の偏光板の透過軸は互いに略直交し、一方の透過軸は表示面の水平方向に配置され、前記リブおよび前記スリットは、それぞれの延設方向が前記一方の透過軸と略45°を成すように配置されている。
ある実施形態において、中間調を表示する際に、所定の中間階調に対応する予め決められた階調電圧よりも高いオーバーシュート電圧を印加することができる駆動回路を更に備える。
本発明の電子機器は、上記のいずれかの液晶表示装置を備えることを特徴とする。本発明の電子機器は、例えばテレビジョン放送を受信する回路をさらに備える。
本発明によると、OS駆動方法を適用した場合に高品位の動画表示が可能な配向分割垂直配向型LCDが提供される。また、本発明によると、配向分割垂直配向型LCDは動画表示性能の改善に伴う表示輝度の低下を抑制することができる。本発明のLCDは、例えば、テレビジョン放送を受信する回路を備える液晶テレビとして好適に用いられる。また、パーソナルコンピュータやPDAなど動画を表示する用途に用いられる電子機器に好適に用いられる。
以下、図面を参照しながら本発明による実施形態のLCDおよびその駆動方法を説明する。
まず、図1を参照しながら本発明による実施形態の配向分割垂直配向型LCDの基本的な構成を説明する。以下で例示する配向分割垂直配向型LCDは、帯状のリブと帯状のスリットとを有するMVA型LCDである。
本発明による実施形態のLCDは、第1電極11と、第1電極11に対向する第2電極12と、第1電極11と第2電極12の間に設けられた垂直配向型液晶層13とを有する複数の画素を備える。垂直配向型液晶層13は、電圧無印加時に、誘電異方性が負の液晶分子を第1電極11および第2電極12の面に略垂直(例えば87°以上90°以下)に配向させたものである。典型的には、第1電極11および第2電極12のそれぞれの液晶層13側の表面に垂直配向膜(不図示)を設けることによって得られる。なお、配向規制手段としてリブ(突起)などを設けた場合、液晶分子はリブなどの液晶層側の表面に対して略垂直に配向することになる。
液晶層13の第1電極11側にはリブ21が設けられており、液晶層11の第2電極12にはスリット22が設けられている。リブ21とスリット22との間に規定される液晶領域においては、液晶分子13aは、リブ21およびスリット22からの配向規制力を受け、第1電極11と第2電極12との間に電圧が印加されると、図中に矢印で示した方向に倒れる(傾斜する)。すなわち、それぞれの液晶領域において液晶分子は一様な方向に倒れるので、それぞれの液晶領域はドメインとみなすことができる。
リブ21およびスリット22(これらを総称して「配向規制手段」と呼ぶことがある。)は各画素内で、それぞれ帯状に設けられており、図1は帯状の配向規制手段の延設方向に直交する方向における断面図である。各配向規制手段のそれぞれの両側に液晶分子13aが倒れる方向が互いに180°異なる液晶領域(ドメイン)が形成される。
図1に示すLCD10Aは、第1電極11側にリブ21を有し、第2電極12に設けられたスリット(開口部)22を有している。リブ21およびスリット22はそれぞれ帯状(短冊状)に延設されている。リブ21はその側面21aに略垂直に液晶分子13aを配向させることにより、液晶分子13aをリブ21の延設方向に直交する方向に配向させるように作用する。スリット22は、第1電極11と第2電極12との間に電位差が形成されたときに、スリット22の端辺近傍の液晶層13に斜め電界を生成し、スリット22の延設方向に直交する方向に液晶分子13aを配向させるように作用する。リブ21とスリット22とは、一定の間隔をあけて互いに平行に配置されており、互いに隣接するリブ21とスリット22との間に液晶領域(ドメイン)が形成される。
第1電極11と第2電極12は液晶層13を介して互いに対向する電極であればよく、典型的には一方が対向電極であり、他方が画素電極である。以下では、第1電極11が対向電極であり、第2電極12が画素電極である場合について、本発明の実施形態を説明する。図1に示したLCD10Aの構成を採用すると、製造工程の増加を最小にできるという利点が得られる。画素電極にスリットを設けても付加的な工程は必要なく、一方、対向電極については、リブを設ける方がスリットを設けるよりも工程数の増加が少ない。
本発明者は、種々検討した結果、図17(b)を参照しながら説明した上記の問題は、画素内に帯状に配置したリブおよびスリットによって配向分割を行っていることに起因していることを見出し、リブとスリットとの間に規定される液晶領域の幅を14μm以下とすることによって、上記問題の発生を抑制できることを見出した。以下にこの問題の原因と本発明のLCDの効果を詳細に説明する。
まず、図2および図3を参照しながら、本発明による実施形態のLCDの基本構成を説明する。図2は本発明によるLCD100の断面構造を模式的に示す部分断面図であり、図3はLCD100の画素部100aの平面図である。LCD100は図1のLCD10Aと同様の基本構成を有するので、共通する構成要素は共通の参照符号で示す。
LCD100は、第1基板(例えばガラス基板)10aと第2基板(例えばガラス基板)10bとの間に垂直配向型液晶層13を有している。第1基板10aの液晶層13側の表面には対向電極11が形成されており、その上にさらにリブ21が形成されている。リブ21上を含む対向電極11の液晶層13側表面のほぼ全面に垂直配向膜(不図示)が設けられている。リブ21は図3に示すように、帯状に延設されており、隣接するリブ21は互いに平行に配設されており、その間隔(ピッチ)Pは一定であり、リブ21の幅(延設方向に直交する方向の幅)W1も一定である。
第2基板(例えばガラス基板)10bの液晶層13側の表面には、ゲートバスライン(走査線)およびソースバスライン(信号線)51とTFT(不図示)が設けられており、これらを覆う層間絶縁膜52が形成されている。この層間絶縁膜52上に画素電極12が形成されている。ここでは、厚さが1.5μm以上3.5μm以下の透明樹脂膜を用いて平坦な表面を有する層間絶縁膜52を設けており、このことによって、画素電極12をゲートバスラインおよび/またはソースバスラインと部分的に重ねて配置することが可能となり、開口率を向上できるという利点が得られる。
画素電極12には帯状のスリット22が形成されており、スリット22を含む画素電極12上のほぼ全面に垂直配向膜(不図示)が形成されている。スリット22は、図3に示すように、帯状に延設されており、隣接するスリット22は互いに平行に配設されており、且つ、隣接するリブ21の間隔を略二等分するように配置されている。スリット22の幅(延設方向に直交する方向の幅)W2は一定である。上述のスリットやリブの形状およびこれらの配置は、製造プロセスのばらつきや、基板を貼り合わせる際の位置合わせ誤差などの影響で、設計値からずれることがあり、上記の説明はこれらを排除するものではない。
互いに平行に延設された帯状のリブ21とスリット22との間に幅W3を有する帯状の液晶領域13Aが規定される。それぞれの液晶領域13Aは、その両側のリブ21およびスリット22によって配向方向が規制されており、リブ21およびスリット22のそれぞれの両側に液晶分子13aが倒れる方向が互いに180°異なる液晶領域(ドメイン)が形成されている。LCD100は、図3に示すように、リブ21およびスリット22は互いに90°異なる2つの方向に沿って延設されており、画素部100Aは液晶分子13aの配向方向が90°異なる4種類の液晶領域13Aを有している。リブ21およびスリット22の配置はこの例に限られないが、このように配置することによって、良好な視野角特性を得ることができる。
また、第1基板10aおよび第2基板10bの両側に配置される一対の偏光板(不図示)は、透過軸が互いに略直交(クロスニコル状態)するように配置される。90°ずつ配向方向が異なる4種類の液晶領域13Aの全てに対して、それぞれの配向方向と偏光板の透過軸とが45°を成すように配置すれば、液晶領域13Aによるリタデーションの変化を最も効率的に利用することができる。すなわち、偏光板の透過軸がリブ21およびスリット22の延設方向と略45°を成すように配置することが好ましい。また、テレビのように、観察方向を表示面に対して水平に移動することが多い表示装置においては、一対の偏光板の一方の透過軸を表示面に対して水平方向に配置することが、表示品位の視野角依存性を抑制するために好ましい。
上述の構成を有するMVA型LCD100は、視野角特性に優れた表示を行うことができるが、OS駆動を行うと図17(b)に示した現象が発生することがある。図4および図5を参照しながら、この現象を詳細に説明する。
図4は、OS駆動したときのLCD100の画素における輝度分布の変化を、高速カメラを用いて測定した結果を示す図である。なお、わかりやすさのために5℃で測定した結果を示す。横軸はリブ21およびスリット22の延設方向に直交する方向であり、隣接するスリット22の内の一方の幅方向の中央を原点とした位置を示している。輝度分布は、0msec(V0印加状態:この時点でOSV32を印加)、OSV32を印加した後16msec後、18msec後、500msec後の測定結果を示している。なお、OSV32を印加した垂直走査期間(ここでは1フレーム=16.7msec)の次の垂直走査期間後以降は、OSV32を印加後500msec経過するまでV32を印加し続けた。また、縦軸は、遮光領域の輝度を0とし、後述する第3液晶領域R3の500msec後の到達輝度を0.1として、相対輝度で示している。
ここで用いたLCD100の具体的なセルパラメータは、液晶層の厚さd=3.9μm、リブ間ピッチP=53μm、リブ21の幅W1は16μm(側面部の幅4μm×2を含む。)、スリット22の幅W2は10μm、液晶領域13Aの幅W3は13.5μmであり、黒電圧(V0)=1.2V、白電圧(V255)=7.1V、γ値を2.2としたときの32階調(透過率1.04%)の電圧(V32)=2.44V、OS電圧(OSV32)=2.67Vである。OS電圧(OSV32)は、黒状態(V0を印加した状態)から16msec後に画素全体の輝度(透過率)が32階調の輝度になるよう設定した。
図4から分かるように、液晶領域13Aの内、リブ21の側面21a付近の領域(「第1液晶領域R1」という。)の輝度が高く、且つ、18msecで最高輝度に到達した後、輝度は低下する。これに対し、第1液晶領域R1以外の領域では、時間の経過ともに輝度が単調に上昇し、一旦高くなった輝度が低下することは無い。なお、図4に示した液晶領域13Aの内、スリット22付近の領域(「第2液晶領域R2」という。)は、スリット22の近傍に発生する斜め電界の影響を受けるので、液晶領域13Aの中央付近の領域(リブ21とスリット22との中央付近の領域、「第3液晶領域R3」という。)よりも応答速度が速い。このように帯状のリブ21とスリット22との間に規定される帯状の液晶領域13Aには、3つの異なる応答速度で特徴付けられる3つの液晶領域(R1、R2およびR3)が形成されている。
次に、図5(a)および(b)を参照しながら、画素部分100Aの全体の透過率の時間変化を説明する。縦軸は0階調の透過率を0%、32階調の透過率を100%としている。また、図5(a)は測定温度が25℃、図5(b)は測定温度が5℃の結果をそれぞれ示している。
図5(a)中の曲線5A−1および曲線5A−2は、液晶層の厚さdが3.9μmの場合で、曲線5A−1がOS駆動なし、曲線5A−2がOS駆動ありの結果を示している。一方、曲線5A−3および曲線5A−4はセルギャップが2.8μmの場合であり、曲線5A−3がOS駆動なし、曲線5A−4はOS駆動ありの結果を示している。図5(b)は同様に、曲線5B−1および曲線5B−2は液晶層の厚さdが3.9μmの場合で、曲線5B−1がOS駆動なし、曲線5B−2がOS駆動ありの結果を示している。曲線5B−3および曲線5B−4はセルギャップが2.8μmの場合であり、曲線5B−3がOS駆動なし、曲線5B−4はOS駆動ありの結果を示している。なお、いずれの液晶層についても、液晶材料は、回転粘度γ1が約140mPa・s、フロー粘度νが約20mm2/sであり、且つ、それぞれの液晶層のリタデーション(厚さd×複屈折率Δn)が約300nmとなるように液晶材料を選んだ。
図5(a)および(b)から明らかなように、25℃および5℃のいずれの温度においてもOS駆動を行うと、OS電圧を印加した垂直走査期間内で所定の透過率(100%)に到達した後、一旦透過率が低下し、再び透過率が徐々に上昇し、再び所定の透過率に到達するという現象が見られる。このように、透過率の時間変化に極小値が現れる現象を「角(つの)応答」と呼ぶことがある。
また、図5(a)と図5(b)との比較から、液晶分子の応答速度が遅い5℃の方がこの現象が顕著であり、透過率の時間変化における極小値の値が小さく、且つ、所定の透過率に到達するのに要する時間が長い。さらに、図5(a)および図5(b)において、液晶層の厚さdの違いを比較すると、いずれの温度においても、液晶層の厚さが大きい方が応答速度が遅く、透過率が低下している時間が長いことが分かる。これらの傾向は、図17(b)に示した現象の目視による観察結果と対応した。
このように、透過率の時間変化に極小値が現れるために図17(b)に示した暗い帯92bが観察されることが分かった。また、透過率の時間変化に極小値が現れる原因は、図4を参照しながら説明した第1液晶領域R1、第2液晶領域R2および第3液晶領域R3の間で応答速度の違いが大きいためであることも分かった。再び図4を参照しながら、この現象を説明する。
リブ21の近傍に位置する第1液晶領域R1の液晶分子は、リブ21の側面21aの影響を受けて、電圧が印加される前から傾斜しており、それゆえに応答速度が速い。画素全体の透過率が1フレーム期間内に0階調から32階調となるように設定したOS電圧(OSV32)を印加すると、第1液晶領域R1の液晶分子の応答速度が速いので、第1液晶領域R1の透過率は、少なくともV32が定常的に印加されたときの透過率(図4中のt=500secの曲線で示される透過率)を超え、場合によってはOS電圧(OSV32)に対応する透過率またはそれに近い透過率にまで到達する。これに対し、第1液晶領域R1以外の領域(第2液晶領域R2および第3液晶領域R3)の応答速度は遅く、OSV32を印加しても1フレーム期間内にV32に対応する透過率に到達できない。
V32を印加する次のフレーム期間以降(t>16.7msec)では、第1液晶領域R1の透過率は、V32に対応する透過率まで単調に減少する。これに対し、第2液晶領域R2および第3液晶領域R3の透過率はV32に対応する透過率まで単調に増大する。
OSV32を印加したフレーム期間内に画素全体の透過率がV32に対応する透過率に到達しても、そのときの透過率には応答速度が速過ぎる成分(V32に対応する透過率を超えた透過率成分)を含んでいるため、OSV32の印加を止めて所定の階調電圧V32を印加すると、応答速度が速過ぎる成分が応答速度の遅い成分(第2液晶領域および第3液晶領域R3の透過率成分)が増大する速度よりも速い速度で所定の透過率まで減少するので、画素全体の透過率は一時的に減少する。その後、応答速度の遅い成分の増大とともに画素全体の透過率が増大する。これが図5(a)および(b)に示した画素部分の透過率の時間変化の詳細である。
OS駆動方法はTN型LCDにも適応されているが、TN型LCDでは上述の角応答は見られない。TN型LCDにおける配向分割は、異なる方向にラビング処理された配向膜によって各液晶領域(ドメイン)における液晶分子の配向方向を規制することによって達成されており、分割された領域全体に配向膜から面状に(2次元的に)配向規制力を与えている。従って、それぞれの液晶領域には応答速度の分布が発生しない。これに対し、帯状のリブおよびスリットを有するMVA型LCDにおいては、線状(1次元的)に設けられた配向規制手段(リブおよびスリット)によって配向分割を行っているために、配向規制手段の配向規制力の違いだけで無く、配向規制手段からの距離によって応答速度の異なる領域が形成される。
次に、この角応答特性、すなわちOS電圧印加後に透過率が極小値をとる現象の発生を抑制するために、セルパラメータ(液晶層厚さd、リブピッチP、リブ幅W1、スリット幅W2、液晶領域幅W3およびリブ高さなど)を変えて、図2および図3に示した基本構成を有するMVA型LCDを作製し、その応答特性を評価した。
その結果、液晶層厚さdを小さくすることによって、図5(a)および(b)を参照しながら上述したように、応答速度が速くなることが確認された。また、リブ幅W1およびスリット幅W2を大きくすることによって応答速度が若干速くなる傾向が認められた。リブを高くすることによっても応答速度が若干速くなった。しかしながら、リブ幅W1、スリット幅W2およびリブ高さを調整することによって得られる応答速度の改善効果はいずれも小さかった。これらに対し、液晶領域幅W3を狭くすると応答特性を大きく改善できることが分かった。結果の一部を図6に示す。
図6は、液晶層厚さd、リブ高さが異なる6種類のセル構成について、液晶領域幅W3を変えたLCDについて、図5に示した透過率の時間変化を測定した結果得られた、OS電圧印加後の透過率の極小値を示している。それぞれ32階調の透過率を100%としている。また、透過率の極小値(「極小透過率」ということもある。)は、液晶層厚さdに関わらずほぼ一定の値であった。ここで用いたLCDにおけるリブ幅W1およびスリット幅W2はいずれも約5μm以上約20μm以下の範囲内にあり、リブピッチPは約25μm以上約58μm以下の範囲内にある。なお、図6に示した結果は25℃における測定結果である。
まず、図6から分かることは、6種類(リブ幅W1およびスリット幅W2の違いを含めるとさらに多種類となる)のセル構成に関らず、液晶領域幅W3と極小透過率との間に強い相関関係があることである。次に、液晶領域幅W3を小さくすることによって、極小透過率がほぼ単調に増加する、すなわち応答特性が改善されることが分かる。
図6の結果から、液晶領域幅W3を約14μm以下にすることによって、極小透過率は85%以上となり、約12μm以下にすることによって極小透過率を90%以上にできることが分かる。極小透過率が85%以上であると図17(b)に示した暗い帯92bはかなり観察され難くなる。もちろん、極小透過率が90%以上であると暗い帯92bはさらに観察され難くなる。
実際に13型VGAのLCDを試作し、この応答特性の改善効果を25人で主観評価した結果を図7(a)および(b)に示す。ここで用いた13型VGAタイプのLCD(本発明および従来のLCD)は、後に説明する図14に示した結果が得られたLCDと同じであり、OS駆動条件も後述する条件と同じである。ここでは、極小透過率を85%以上または90%以上に設定することによって得られる効果を説明する。
図7(a)および(b)に示したグラフの横軸は、LCDの表示面の温度(「動作温度」とする。)であり、縦軸はOS駆動を行ったときの極小透過率である。LCDの動作温度が変わると、液晶材料の粘度などの物性が変化する結果、LCDの応答特性が変化することになる。動作温度が低いほど応答特性は低下し、高いほど応答特性は改善される。ここでは、動作温度を5℃、15℃、25℃および40℃とした。また、表示階調の変化が小さいほど、OS駆動による角応答が発生しやすくなる。表示階調を0階調から32階調に切替えた場合(32階調の背景中を0階調の四角を移動させた場合)の結果を図7(a)に示し、0階調から64階調に切替えた場合(64階調の背景中を0階調の四角を移動させた場合)の結果を図7(b)に示す。図7(a)および(b)中の各点に重ねて示した記号(○、△、×)が主観評価の結果を示している。この場合にも角応答の影響によって図17(b)に示し暗い帯92bと同様に暗い帯が観察される。○は暗い帯がほとんど全ての人にほとんど視認されないことを示し、△は一部の観察者には暗い帯が視認されるもののほとんど気にならない程度であることを示し、×はほとんど全ての人に暗い帯が視認されることを示している。
図7(a)および(b)からわかるように、極小透過率が85%以上であると主観評価の結果は△又は○となり、極小透過率が90%以上であると主観評価の結果は○となる。従来のLCDの場合は、0階調から32階調に切替えると(図7(a))、動作温度が40℃のときだけ極小透過率が85%以上となり、一般的な使用温度(室温)である25℃では極小透過率は80%程度に過ぎず、主観評価は×となっている。これに対し、本発明によるLCDは、0階調から32階調に切替えた場合(図7(a))、動作温度が5℃であっても極小透過率は85%以上あり、25℃以上の動作温度では90%以上の極小透過率が得られる。さらに、0階調から64階調に切替えた場合(図7(b))、動作温度が5℃でも90%以上の極小透過率が得られる。
このように、液晶領域幅W3を約14μm以下にすることによって極小透過率を85%以上とし、あるいは、液晶領域幅W3を約12μm以下にすることによって極小透過率を90%以上とすると、OS駆動を行っても暗い帯が視認され難い、あるいはほとんど視認されない、動画表示性能が優れたMVA型LCDが得られる。
現在市販されている9機種(2社、パネルサイズ:15インチから37インチ)のMVA型LCDの液晶領域幅W3は約15μm以上約25μm以下の範囲(リブ幅W1は約9μm以上約15μm以下、スリット幅W2は約9μm以上約10μm以下、液晶領域幅W3/スリット幅W2は約1.5以上約2.6以下)にあり、上記の結果(例えば図6)に基づくと、本実施形態と同様のOS駆動を行うと暗い帯が観察されることになる。
次に、液晶領域幅W3を小さくすることによって応答特性が改善される理由を図8および図4を参照しながら説明する。
図8は液晶領域幅W3と第3液晶領域R3の幅との関係を示すグラフである。第3液晶領域R3は、図4を参照しながら上述したように、液晶領域13Aの内リブ21およびスリット22から離れた位置にあり、応答速度が最も遅い領域である。
ここで、第3液晶領域R3の幅を定量的にあらわすために、次のように定義する。0階調を表示している状態(黒表示状態)から32階調に到達させるOS電圧(OSV32)を印加して1フレーム後の透過率が、黒表示状態の透過率の2倍以下の領域を第3液晶領域R3とする。液晶領域幅W3が異なるLCDについて、図4と同様の透過率分布の時間変化を測定し、上記の定義に従って求めた第3液晶領域R3の幅を求めた結果をプロットしグラフを図8に示している。図8には25℃および5℃での測定結果を示している。
図8に示すグラフはいずれも傾きが1の直線であり、このことは第1液晶領域R1および第2液晶領域R2の幅が液晶領域幅W3に依存せずに一定であることを示している。従って、第3液晶領域R3の幅=液晶領域幅W3−第1液晶領域R1の幅−第2液晶領域R2の幅の関係が成立している。液晶領域13Aの応答特性が改善されると第3液晶領域R3が実質的に存在しないようになるが、図8のグラフ(直線)から、負の値を有する第3液晶領域R3の幅を求めることができる。この第3液晶領域R3の幅は、液晶領域13Aの応答特性を表すパラメータとすることができる。
図8から分かるように、25℃においては、液晶領域幅W3が約12μm以下となると第3液晶領域R3幅が零になる。即ち、上記定義で表される応答速度が遅い第3液晶領域R3が実質的に無くなる。これは図6において極小透過率が90%以上に液晶領域幅W3に対応しており、良い相関が認められる。
一方、図8に示した5℃の結果を見ると、液晶領域幅W3が約8μm以下となると第3液晶領域R3幅が零になる。従って、より優れた応答特性(動画表示性能)を得るためには液晶領域幅W3が約8μm以下であることが好ましいことが分かる。
図6に示したグラフを第3液晶領域R3の幅に対してプロットし直したものを図9に示す。図9から明らかなように、第3液晶領域R3幅を約2μm以下にすることによって極小透過率を85%以上にすることができ、約0μm以下にすることによって極小透過率を90%以上にすることができる。
上述したように、液晶領域幅W3を狭くすることによって応答特性を改善し、OS駆動を行った場合に発生する角応答(図5参照)における極小透過率を所定の透過率の85%以上にすることができる。従って、角応答に起因する不具合は殆ど観察されず、良好な動画表示が可能なLCDが提供される。
なお、液晶領域幅W3が2μmを下回るとLCDの製造が困難となるので、液晶領域幅W3は2μm以上であることが好ましく、同様の理由から、リブ幅W1およびスリット幅W2は4μm以上であることが好ましい。
本発明のLCDに適用されるOS駆動方法は特に限定されず、公知のOS駆動方法を適宜採用することができる。また、例えば、上述したように32階調ごと(例えばV0からV32)に表示階調を切り替える際に1フレーム期間で所定の透過率となるようにOS電圧を設定し、32階調未満の変化のときに印加するOS電圧の大きさは、32階調の変化に対応して決めたOS電圧の大きさを補間して求めることができる。さらに、変化の前後の階調に応じてOS電圧の大きさを変えても良いし、上記特許文献2に記載されているように、一部の階調間の変化にはOS電圧を印加しないようにしてもよい。
ここでは、32階調ごとに1フレーム期間後に所定の透過率となるOS電圧の大きさを求め、これを補間することによって各階調変化に対応するOS電圧の大きさを決めた。このようにして決めたOS電圧を用いて、液晶領域幅W3を14μm以下に設定した本実施形態のMVA型LCDを駆動したところ、良好な動画表示を実現することができた。
次に、本実施形態のMVA型LCDの開口率および透過率について説明する。図2および図3から分かるように、MVA型LCDにおいて、液晶領域幅W3を小さくするということは、開口率:{(画素面積−リブ面積−スリット面積)/画素面積}を低下させることになるので、表示輝度が低下することになる。従って、応答特性を改善するために配向規制手段の間隔(すなわち、ここでいう液晶領域の幅W3)を一様に狭くすると開口率が低下するので、例えば、特許文献1(例えば図107参照)には、画素内の一部の領域では隣接する配向規制手段間の間隔を狭くし、画素内の他の領域では配向規制手段間の間隔を広くすることによって、開口率を低下させること無く、応答特性を改善できると記載されている。しかしながら、上述した理由から、特許文献1に記載されているように、配向規制手段間の間隔が狭い領域と広い領域とを作ると、応答速度が大きく異なる領域が形成されるので(特に、応答速度が遅い領域の面積が大きくなるので、)角応答の問題が顕著となる。
これに対し、図2および図3に示した本発明による実施形態のLCDの基本構成では、リブ21とスリット22との間隔(帯状の液晶領域13Aの幅W3)が上記の範囲に設定されているので、角応答の問題の発生を抑制することができる。また、上述の例では、液晶領域13Aの幅が画素内で一定の場合について説明したが、製造プロセス上の要因(例えば基板の貼り合せ工程における位置合わせ誤差)によって、幅W3が異なる液晶領域13Aが1つの画素内に形成されても、それぞれの液晶領域13Aの幅W3が上記条件を満足すれば、角応答の問題の発生を抑制することができる。
さらに、今回の一連の検討で明らかになったのであるが、本実施形態のMVA型LCDは、液晶領域幅W3を従来よりも狭くしたにも関わらず、表示輝度が低下しなかった。これは、液晶領域幅W3を従来よりも狭くすることによって、画素の単位面積当たりの透過率(以下、「透過効率」という。)が向上するという予想外の効果によるものである。透過効率は、画素の透過率を実測し、この値を開口率((画素面積−リブ面積−スリット面積)/画素面積)で除することによって求められる。ここでは透過効率を0〜1までの数値で表す。
13型VGAのLCDを試作し、上述した種々のセルパラメータ(液晶層厚さd、リブ幅W1、スリット幅W2、液晶領域幅W3およびリブ高さなど)と透過効率との関係を求めた結果の一部を図10および図11に示す。なお、ここで示す13型VGAのLCDは上述の主観評価に供したLCDと異なるものも含んでいる。
図10(a)から(c)は、横軸に液晶領域幅W3/スリット幅W2をとったグラフであり、図10(a)のグラフの縦軸は透過効率、図10(b)のグラフの縦軸は開口率、図10(c)のグラフの縦軸は透過率(スタティック駆動で最高階調電圧V255を印加したときの絶対透過率)である。図11(a)から(c)は、横軸にスリット幅W2/液晶層厚さdをとったグラフであり、図11(a)のグラフの縦軸は透過効率、図11(b)のグラフの縦軸は開口率、図11(c)のグラフの縦軸は透過率(スタティック駆動で最高階調電圧V255を印加したときの絶対透過率)である。なお、図10および図11中のLC−1、2および3は用いた液晶材料の種類を表し、dは液晶層の厚さ(セルギャップ)、リブはリブ高さを示している。液晶材料は、上述の例と同様に、回転粘度γ1が約140mPa・s、フロー粘度νが約20mm2/sであり、且つ、それぞれの液晶層のリタデーション(厚さd×複屈折率Δn)が約300nmとなるように選んだ。
図10(a)からわかるように、液晶領域幅W3/スリット幅W2が小さいほど透過効率が向上することがわかる。現在市販されているMVA型LCDの液晶領域幅W3/スリット幅W2は上述したように1.5以上であり、透過効率は約0.7以下であるが、液晶領域幅W3/スリット幅W2を1.5未満に設定することによって、0.7を超える透過効率が得られる。
図10(b)に、液晶層厚さd=2.5μm、リブ幅W1=8μmで、液晶領域幅W3が10、15および20μmのLCDについて、液晶領域幅W3/スリット幅W2と開口率との関係を表すグラフを示している。このグラフからわかるように、当然のことながら、液晶領域幅W3/スリット幅W2が小さいほど開口率が小さくなる。開口率が小さいほど透過効率が大きくなるという現象は予想していなかった現象ではあるが、透過効率が向上しても、表示輝度、すなわち透過率が低下するようでは、透過効率を大きくする意味がない。そこで、図10(c)を参照しながら、液晶領域幅W3/スリット幅W2と透過率との関係を説明する。
図10(c)は、図10(b)と同じLCDについて、液晶領域幅W3/スリット幅W2と透過率(絶対透過率)との関係を表すグラフを示している。図10(c)に示した透過率の値を図10(b)に示した開口率の値で除した値が、図10(a)に示した透過効率である。
図10(c)からわかるように、透過率は、液晶領域幅W3/スリット幅W2が約1.5付近で最大になり、約1.5を超えても、約1.5未満であっても減少する。本発明の実施形態では、液晶領域幅W3/スリット幅W2を約1.5未満とすることによって、透過効率の向上効果を得る。これに対し、現在市販されているMVA型LCDは上述したように液晶領域幅W3/スリット幅W2が1.5以上2.6以下の範囲にある(但し、W3は約15μm以上)。液晶領域幅W3/スリット幅W2を約1.5未満とし、且つ、従来と同等程度の透過率を確保するためには、液晶領域幅W3/スリット幅W2は1.0を下回らないことが好ましく、1.1以上であることが好ましい。液晶領域幅W3/スリット幅W2が1.0未満になると透過効率の増大効果よりも開口率の低下の方が支配的になるため、図10(c)に示したように、液晶領域幅W3/スリット幅W2の低下に伴って透過率が急激に低下するので好ましくない。
これらの結果から、液晶領域幅W3を2μm以上14μm以下に設定することによって角応答が抑制され、且つ、液晶領域幅W3/スリット幅W2を1.0以上1.5未満の範囲内に設定することによって透過効率を従来よりも向上しつつ、従来と同等の透過率(表示輝度)が得られることがわかる。また、図10(c)からわかるように、液晶領域幅W3/スリット幅W2がほぼ同じであれば、液晶領域幅W3が小さい方が透過率が高く、液晶領域幅W3を14μm以下に設定すると、角応答を抑制できると共に、透過率の向上にも寄与する。また、後述するように、透過効率の増大は、液晶分子の配向が安定化させられる結果得られる効果であり、同等の透過率が得られるのであれば、あるいは透過率の多少の犠牲を伴っても、開口率よりも透過効率を重視した方が好ましいと考えられる。
次に、図11を参照しながら、スリット幅W2/液晶層厚さdが透過効率に与える影響を説明する。
図11(a)からわかるように、スリット幅W2/液晶層厚さdが大きくなるに連れて透過効率が上昇し、スリット幅W2/液晶層厚さdが約3以上のときに透過効率は約0.7以上となり、さらに4以上になると、透過効率は0.8以上の高い値で安定する傾向が認められる。
一方、開口率は、図11(b)に示したように、スリット幅W2/液晶層厚さdが大きくなる連れて単調に減少する。また、透過率は、図11(c)に示したように、スリット幅W2/液晶層厚さdに対して極大値をとる。すなわち、図11(a)に示したスリット幅W2/液晶層厚さdが大きくなるに連れて透過効率が上昇するという効果の結果、開口率が低下するにも拘らず、透過率が上昇する範囲が存在する。透過率が極大となる値は、液晶領域幅W3によって異なり、スリット幅W2/液晶層厚さdが2.5以上3.5以下の範囲にある。
なお、ここで例示した図11(b)および(c)に示した結果は、液晶層厚さd=2.5μm、リブ幅W1=8μmで、液晶領域幅W3が10、15および20μmのLCDについてのものであるが、液晶層厚さd2やリブ幅W1によらず、スリット幅W2/液晶層厚さdが大きくなるに連れて透過効率が上昇するという効果の寄与によって透過率が上昇する範囲には限界があり、透過率を最大にするセルパラメータと、透過効率を最大するセルパラメータは一般に一致しない。従って、透過率を重視するか、透過効率を重視するかは、液晶表示装置の用途などに応じて適宜設定すればよいのであるが、透過効率は以下に説明するように、表示に寄与する液晶層(すなわち開口部に位置する液晶晶)の液晶分子が、スリットやリブから配向規制力の影響を受けて所定の方向に傾く液晶分子の割合を表す1つの指標であり、上述した動画表示性能を含む表示特性を改善するためには、高い透過効率を得ることが重要である。従って、図11(a)に示した結果から、0.8以上の高い透過効率が得られるように、スリット幅W2/液晶層厚さdを4以上とすることが好ましい。
次に、液晶領域幅W3を狭くすると、図10(a)に示したように透過効率が向上する理由を図12を参照しながら説明する。図12は、スリット22の近傍の液晶領域13Aにおける液晶分子13aの配向の様子を模式的に示している。液晶領域13A内の液晶分子13aのうち、帯状に延びる液晶領域13Aの端辺(長辺)13Xの近傍の液晶分子13aは、斜め電界の影響を受けて、長辺13Xに垂直な面内で傾く。これに対し、液晶領域13Aの長辺13Xと交差する端辺(短辺)13Yの近傍で斜め電界の影響を受ける液晶分子13aは、長辺13Xの近傍の液晶分子13aとは異なる方向に傾く。すなわち、液晶領域13Aの短辺13Yの近傍の液晶分子13aは、スリット22による配向規制力によって規定される所定の配向方向と異なる方向に傾き、液晶領域13Aの液晶分子13aの配向を乱すように作用することになる。液晶領域13Aの幅W3が狭くなる(すなわち短辺の長さ/長辺の長さが小さくなる)と、液晶領域13A中の液晶分子13aの内、スリット22の配向規制力の影響を受けて所定の方向に傾く液晶分子13aの割合が増加することになり、透過効率が上昇する。従って、液晶領域幅W3を狭くすることによって、液晶領域13A内の液晶分子13aの配向を安定化する効果が得られ、その結果、透過効率が向上する。
また、図11(a)を参照しながら上述したように、スリット幅W2/液晶層厚さdが大きくなるに連れて透過効率が上昇するのは、液晶領域幅W3が小さくなることによる配向安定化効果(透過効率向上効果)が、液晶層厚さdが小さい、例えば3μm未満のときに顕著となるためである。液晶層厚さdが小さくなると、スリット22による斜め電界の作用が強くなる反面、画素電極12の周辺に設けられるゲートバスラインやソースバスラインからの電界の影響や、あるいは隣接する画素電極からの電界の影響を受けるようになる。これらの電界は液晶領域13A内の液晶分子13aの配向を乱すように作用する。従って、液晶領域13A内の液晶分子13aの配向が乱れやすい、液晶層厚さdが小さい場合に、上記配向安定化の効果が顕著になると考えられる。
なお、本実施形態で例示したLCDは、図2に示したように、ゲートバスラインやソースバスライン51上を覆う比較的厚い層間絶縁膜52上に画素電極12が形成されている。図13(a)および(b)を参照しながら、層間絶縁膜52による液晶分子13aの配向に対する影響を説明する。
図13(a)に示すように、本実施形態のLCDが有する層間絶縁膜52は比較的厚く(例えば厚さ約1.5μm以上約3.5μm以下)形成されている。従って、画素電極12とゲートバスラインやソースバスライン51とが層間絶縁膜52を介して部分的に重なってもこれらの間に形成される容量は小さく、表示品位に影響しない。また、隣接する画素電極12間に存在する液晶分子13aの配向に影響する電界は、図中に電気力線で模式的に示したように、対向電極11と画素電極12との間に生成される斜め電界がほとんどであり、ソースバスライン51の影響はほとんど受けない。
これに対し、図13(b)に模式的に示すように、比較的薄い層間絶縁膜(例えば、厚さ数百nmのSiO2膜)52’が形成されている場合、例えばソースバスライン51と画素電極12が層間絶縁膜52’を介して部分的に重なると比較的大きな容量が形成され、表示品位が低下するので、これを防止するために、画素電極12とソースバスライン51とが重ならないように設ける。この場合、隣接する画素電極12間に存在する液晶分子13aは、図中に電気力線で示したように、画素電極12とソースバスライン51との間に生成される電界の影響を大きく受け、画素電極12の端部の液晶分子13aの配向が乱れることになる。
図13(a)および(b)の比較から明らかなように、例示した実施形態のLCDのように比較的厚い層間絶縁膜52を設けると、液晶分子13aがゲートバスラインやソースバスラインによる電界の影響を受けず、配向規制手段によって液晶分子13aを所望の方向に良好に配向させることができるとい利点が得られる。また、このように比較的厚い層間絶縁膜52を設けることによって、バスラインからの電界の影響が小さくなるので、液晶層の厚さを小さくすることによる配向安定化効果が顕著に発揮される。
また、スリット22の配向規制力を強める目的で、スリット22の下部(液晶層13と反対側)に当該電極と異なる電位の電極(例えば、画素電極にスリットが形成されている場合は補助容量電極)を配置してもよい。
応答特性の観点からは、液晶層13の厚さdは小さい方が好ましく(例えば図5参照)、上記構成を備えるLCDの液晶層13の厚さdを3μm未満とするとことによって、さらに高品位な動画表示が可能なMVA型LCDが得られる。
図14(a)および(b)を参照しながら、液晶層13の厚さdを小さくすることによって応答特性が改善されることを説明する。
図14(a)に示すグラフの横軸は、液晶領域13Aの幅W3と液晶層13の厚さdとの積であり、縦軸は透過率の戻り時間である。ここで「透過率の戻り時間」の定義を図14(b)を参照しながら説明する。上述したように、OS駆動を行うと透過率は図14(b)に模式的に示すように時間変化する。すなわち、OS電圧を印加(0ms時点)することによって1フレーム後(16.7msec時点)に透過率が所定の値に到達した後、透過率は低下し極小値を取る。この後、透過率は所定の階調電圧に対応する透過率に徐々に近づく。この透過率変化において、最初に所定の透過率に到達した時点(16.7ms)から、極小値を経て所定の透過率の99%まで透過率が到達する時点までの時間を「戻り時間」という。ここでは、表示階調を0階調から32階調に切替えた場合の結果を示している。
図14(a)からわかるように、d×W3が小さいほど透過率戻り時間が短くなっており、応答特性が優れている。液晶領域幅W3は上述したように14μm以下に設定することが好ましく、液晶層の厚さdを3μm未満とすると透過率の戻り時間が約100ms以下になることがわかる。
このように、液晶領域の幅W3を14μm以下とし、更に液晶層の厚さdを3μm未満とすることによって、角応答に起因する不具合の発生を抑制することが出来るとともに、さらに応答特性を改善することができる。
実際に13型VGAのLCDを試作し、動画表示性能を評価した結果を説明する。セルパラメータは、液晶層厚さdを2.5μm、液晶領域幅W3を10.7μmとした以外は、図4に示したLCD100について例示した値とほぼ同じ値である。また、比較のために液晶層厚さdが3.4μm、液晶領域幅W3が15.4μmの従来品の特性を合せて評価した。
本発明による実施形態のLCDと従来のLCDについて、画素部分の全体の透過率の時間変化(角応答特性)を評価した結果を図15(a)〜(c)に示す。図15(a)は0階調から32階調へ、図15(b)は0階調から64階調へ、図15(c)は0階調から96階調に表示を切替えた場合の角応答特性を示している。本発明のLCDおよび従来のLCDのいずれもオーバーシュート駆動を行った場合の結果を示している。ここでは、動作温度が5℃の場合についての結果を示している。
図15(a)〜(c)から明らかなように、本発明による実施形態のLCDは応答特性が改善されているため、極小透過率の値がいずれも従来のLCDよりも高く、所定の階調に対応する透過率の80%以上となっている。また、上述したように主観評価を行った結果、従来のLCDをOS駆動すると暗い帯が観察されたのに対し、本発明による実施形態のLCDをOS駆動しても暗い帯はほとんど確認できなかった。
以下、表1から表6を参照しながら、本発明のLCDと従来のLCDとについて、OS駆動の具体的な条件と、応答特性を説明する。表1から表6は、5℃における結果を示している。
表1から表6において、左端(start)に記載されている数値は、初期状態における表示階調を示し、上段(end)に記載されている数値は、書き換え後の表示階調を示している。ここでは、初期状態の表示階調が0階調の場合を例示する。
OS電圧値(ここでは、対応する表示階調で示す。)は、本発明のLCDについては表1に示したように設定し、従来のLCDについては表4に示したように設定した。例えば、表1に示したように、0階調から32階調に表示を切替える際には、OS電圧として94階調に対応する電圧値を有する電圧を印加した。また、表1および4に示していない階調については、表1および4のように設定した関係に基づいて図16に示すグラフを作成し、補完することによって対応するOS階調を求めた。
また、本発明のLCDの応答時間を表2および表3に示す。表2はOS駆動無しの場合、表3はOS駆動有りの場合の結果を示している。同様に、従来のLCDの応答時間を表5および表6に示す。表5はOS駆動無しの場合、表6はOS駆動有りの場合の結果を示している。なお、応答時間は、それぞれの階調変化における所定の透過率の変化を0%〜100%として、透過率が10%から90%まで変化するに要した時間(単位msec)を表している。
OS電圧値は、表1および表4に示したように、32階調ごとに、それぞれの階調に1フレーム期間内に所定の階調に到達するようにOS電圧を設定した。例えば、本発明のLCDについては、表1に示したように0階調から32階調に切り替える場合のOS電圧(OSV32)をV94(94階調に対応する電圧)とした。すなわち、OS駆動では、通常の駆動ではV32を印加するところV94を印加した。一方、従来のLCDについては、表4に示したように0階調から32階調に切り替える場合のOS電圧(OSV32)をV156(156階調に対応する電圧)とした。従来のLCDの方がOS電圧値が高いのは、表2と表5とを比較したら明らかなように、本発明のLCDの方が応答特性に優れている(応答時間が短い)ためである。このことからも、上述した構成によって応答特性が改善されていることがわかる。
表2に示した応答時間からわかるように、本実施形態のLCDはOS駆動を行わないと、低階調を表示する際の応答時間が1フレーム期間(16.7msec)を超える場合がある。これに対し、OS駆動を行うと、表3に示したように、全ての階調において応答時間を1フレーム期間よりも短くすることができる。これに加えて、上述したように角応答の問題も発生しない。従来のLCDをOS駆動すると、表6に示したように応答時間は大幅に改善されるものの、未だ1フレーム期間を超える場合があり、さらに、上述したように角応答の問題も発生する。
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本発明による実施形態のMVA型液晶表示装置は、上述したようにOS駆動することによって、優れた動画表示性能を発揮する。従って、例えば、テレビジョン放送を受信する回路をさらに設けることによって、高品位の動画表示が可能な液晶テレビとして好適に用いることができる。なお、OS駆動を実現するためには、公知の方法を広く適用するこが可能であり、所定の中間階調に対応する予め決められた階調電圧よりも高いOS電圧(階調電圧を用いることも出来る)を印加することができる駆動回路を更に設けても良いし、あるいはソフト的にOS駆動を実行することもできる。
上記の実施形態では、OS駆動を適用した場合について本発明を説明したが、OS駆動を用いない場合でも、同様の電圧の電圧が印加される場合(例えば、V0→V94→V32の順で表示信号電圧が印加される場合)があり、このような場合にも本発明の効果を得ることができる。
本発明によると、広視野角特性を有する配向分割垂直配向型LCDの応答特性が改善され、高品位の動画表示が可能なLCDが提供される。特に、配向分割垂直配向型LCDにOS駆動を適用しても、角応答に起因する表示品位の低下が発生せず、高品位の動画表示が可能なLCDが提供される。さらに、本発明の配向分割垂直配向型LCDは、リブとスリットとの間に形成される液晶領域の幅を従来よりも狭くしている(開口率を小さくしている)にも拘らず、液晶分子をより効率的に配向させる(配向規制力を受ける液晶分子の割合を多くする)ことができるので、動画表示性能の改善に伴う表示輝度の低下を抑制することができる。本発明によるLCDはテレビジョンを始め種々の用途に適用される。
本発明による実施形態のMVA型LCDの基本的な構成例を模式的に示す断面図である。 本発明による実施形態のLCD100の断面構造を模式的に示す部分断面図である。 LCD100の画素部100aの模式的な平面図である。 OS駆動したときのLCD100の画素における輝度分布の変化を、高速カメラを用いて測定した結果を示す図である。 (a)および(b)は、従来のMVA型液晶表示装置をOS駆動した場合の透過率の時間変化を示すグラフであり、(a)は25℃、(b)は5℃でそれぞれ測定した結果である。 液晶領域幅W3を変えた種々のLCDについて、図5に示した透過率の時間変化を測定した結果得られた、OS電圧印加後の透過率の極小値を示すグラフである。 (a)および(b)は、角応答に起因する不具合を主観評価した結果を示すグラフである。 実施形態のLCDにおける液晶領域幅W3と第3液晶領域R3の幅との関係を示すグラフである。 図6に示したグラフを第3液晶領域R3の幅に対してプロットし直したグラフである。 (a)から(c)は、横軸に液晶領域幅W3/スリット幅W2をとったグラフであり、(a)のグラフの縦軸は透過効率、(b)のグラフの縦軸は開口率、(c)のグラフの縦軸は透過率である。 (a)から(c)は、横軸にスリット幅W2/液晶層厚さdをとったグラフであり、(a)のグラフの縦軸は透過効率、(b)のグラフの縦軸は開口率、(c)のグラフの縦軸は透過率である。 スリット22の近傍の液晶領域13Aにおける液晶分子13aの配向の様子を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、LCDが有する層間絶縁膜による液晶分子の配向に対する影響を説明するための模式図である。 (a)は液晶領域幅W3と液晶層厚さdとの積と、透過率の戻り時間との関係を示すグラフであり、(b)は透過率の戻り時間の定義を説明するための図である。 (a)〜(c)は、本発明による実施形態のLCDと従来のLCDをOS駆動した場合の透過率の時間変化を示すグラフである。 図15に示した透過率の変化を得るため用いたOS電圧の設定値を説明するためのグラフである。 (a)および(b)は、MVA型LCDの動画表示における問題を説明するための模式図である。
符号の説明
11 第1電極
12 第2電極
13 液晶層
13A 液晶領域
13a 液晶分子
21 リブ
22 スリット

Claims (10)

  1. それぞれが、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極の間に設けられた垂直配向型液晶層とを有する複数の画素を備え、
    前記液晶層の前記第1電極側に設けられ、第1の幅の帯状の形状を有するリブと、
    前記液晶層の前記第2電極に設けられ、第2の幅の帯状の形状を有するスリットと、
    前記リブと前記スリットとの間に規定され、第3の幅を有する液晶領域とを有し、
    前記第3の幅が2μm以上14μm以下であって、前記第3の幅の前記第2の幅に対する比が1.0以上1.5未満の範囲内にある、液晶表示装置。
  2. 前記第2の幅の前記液晶層の厚さに対する比が4以上である、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第3の幅が12μm以下である、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第3の幅が8μm以下である、請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第1の幅が4μm以上20μm以下であり、前記第2の幅が4μm以上20μm以下である、請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶層の厚さが3μm未満である、請求項1から5のいずれかに記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶層を介して互いに対向するように配置された一対の偏光板を有し、前記一対の偏光板の透過軸は互いに略直交し、一方の透過軸は表示面の水平方向に配置され、前記リブおよび前記スリットは、それぞれの延設方向が前記一方の透過軸と略45°を成すように配置されている、請求項1から6のいずれかに記載の液晶表示装置。
  8. 中間調を表示する際に、所定の中間階調に対応する予め決められた階調電圧よりも高いオーバーシュート電圧を印加することができる駆動回路を更に備える、請求項1から7のいずれかに記載の液晶表示装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の液晶表示装置を備える電子機器。
  10. テレビジョン放送を受信する回路をさらに備える、請求項9に記載の電子機器。
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