JP2005249961A - 固体色素レーザーチップ - Google Patents
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Abstract
【課題】高出力で波長安定性が良く且つ寿命の長い固体色素レーザーチップを提供する。
【解決手段】
基板1上に色素をドープした光導波路2がストライプ状に形成された固体色素レーザー色素チップにおいて、光導波路2の表面の一部に長さと干渉露光時間の異なる回折格子11を形成する。回折格子を光導波路の両端に形成する。
【選択図】図1
【解決手段】
基板1上に色素をドープした光導波路2がストライプ状に形成された固体色素レーザー色素チップにおいて、光導波路2の表面の一部に長さと干渉露光時間の異なる回折格子11を形成する。回折格子を光導波路の両端に形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、色素をドープしたストライプ状に形成した光導波路上に回折格子を形成し、励起光を光導波路に照射することによって回折格子のピッチに従った波長のレーザーを発振できる固体色素レーザーチップに関する。
色素をドープした複数の光導波路をストライプ状に形成した固体色素レーザーチップが、例えば本出願人らに係る特許文献1で知られている。
図4(a)は特許文献1に開示されている従来の光導波路がストライプ状に形成された従来の固体色素レーザーチップの概略図、(b)は固体色素レーザーチップを利用した可変波長レーザーの概略図である。図4(a)において、アクリル製の基板1に形成された、色素をドープした光導波路2のそれぞれの表面にピッチの異なる回折格子を形成し、YAGレーザー等のレーザー励起によりピッチに相当する波長の光が光導波路2の端面から放出される。
図4(b)において、YAGレーザーからの励起光は、凹レンズ3で拡大され、次いでシリンドリカルレンズ4で平行ビームにし、シリンドリカルレンズ5で絞られた平行ビームになり、Nd:YAGレーザーの励起光の一部がチップホルダー6に取り付けられた固体色素レーザーチップ7に直接入射するとともに、残りの励起光がミラー8にから反射され、固体色素レーザーチップ7において干渉を起こすことでレーザーは光導波路2の端から出力する。
また、本出願人らは、固体色素レーザーチップの製造方法として、色素をメタクリル酸メチル、もしくはメタクリル酸メチルとメタクリル酸ヒドロキシエチルの共重合に混合し、この混合物を基板に滴下し、スピンコートして基板上で薄膜化し、この薄膜を乾燥し、そしてアニーリングして固化し、次いで、フォトマスクを用いたエキシマランプにより露光した後、ウエットエッチングにより複数のストライプからなる光導波路を形成する方法を提案した(特許文献2参照)。
特開2003−273434号公報
特開2003−273433号公報
従来の固体色素レーザーチップは、光導波路を形成した後、DFB(Distributed Feedback:分布帰還)を光導波路全面に作製するというものであった。しかしながら、この方法ではDFB作製時の紫外線レーザーによる光導波路の色素の劣化があり、高出力と長寿命化、波長安定性に限界があった。
固体色素レーザーにおいては、レーザー媒質は色素分子が担うものであるから、出力と寿命を確保するためにはDFB作製前の色素分子の個数が媒質中に必要となる。これまでの固体色素レーザーチップは、光導波路全体にDFBを作製し、励起光を光導波路全体に照射し発振させていたため、DFBの劣化による波長シフトが問題となっていた。
また、従来の固体色素レーザーチップにおいて、レーザーは光導波路の両側から出力されるが、これまで片側の出力しか利用できてなかったため、単純に半分の出力を無駄に失っていた。そのため、寿命を維持し出力を確保するためには、図4(b)に示すように、片側に励起光の半分をレーザーチップへ反射させるためのミラーを取り付ける必要性があったために、構造が複雑になるという問題があった。
また、レーザー出力の大きさは励起光の強さに依存する。しかし、色素には寿命があり、励起光の単位面積当たりの照射エネルギーと繰り返しで寿命が決まるので、ひとつの光導波路に照射する励起入力が大きければ大きい程、寿命が短くなるので大出力化の阻害になっており、そのため、寿命を維持し、高出力を確保するためには一度に励起する光導波路の数を増やしてレーザーを取り出さなければならないという欠点があった。
そこで、本願発明は、高出力で波長安定性が良く且つ寿命の長い固体色素レーザーチップを提供するものである。
本発明は、基板上に色素をドープした光導波路がストライプ状に形成された固体色素レーザー色素チップにおいて、前記光導波路の表面の一部に長さと干渉露光時間の異なる回折格子を形成することを特徴とする。
前記構成において、回折格子を光導波路の両端に形成したり、光導波路の片側にアルミ等の蒸着によりミラーを形成したり、あるいは同時に励起する複数本の光導波路を配置することができる。
本発明は、光導波路にマスクを施し、紫外レーザーによる干渉露光を行うことで、DFB作製時の紫外線レーザーによる色素劣化を抑えることができるので、高出力が得られるとともに、寿命を長くすることができる。
本発明では、光導波路にマスクを施し、紫外レーザーによる干渉露光を行うことで任意の場所に回折格子を作製できる。
図1は本発明の固体色素レーザーチップの製造プロセスの一例を示す図である。
色素をメタクリル酸メチル、もしくはメタクリル酸メチルとメタクリル酸ヒドロキシエチルの共重合に混合し、この混合物をアクリル製の基板1に滴下し、スピンコートして基板上に薄膜9を形成し(図1(a)参照)、この薄膜9を乾燥し、そして70℃、20〜24時間アニーリングして完全重合させる。次いで、フォトマスク10を施して紫外線レーザーまたはランプにより露光し(図1(b)参照)、その後、ウエットエッチングにより複数のストライプからなる光導波路2を形成する(図1(c)参照)。
次いで、レーザー導波路の両端にDFB構造をもつ回折格子を形成する。回折格子の作製は、回折格子を作製する両端を除く領域を露光用レーザーから色素を保護するため、図1(d)に示すようにマスク10を施す。マスク10を施した後、2方向からのレーザーを干渉させて光導波路2の両端に回折格子11を作製する。
本実施例では、光導波路にマスクを施し、紫外レーザーによる干渉露光を行うことで任意の場所に回折格子を作製できるだけでなく、色素を紫外レーザーから保護することができ、その結果、DFB作製時の紫外線レーザーによる色素劣化を抑えることができるので、高出力で波長の安定性が得られるとともに、寿命を長くすることができる。
図2は本発明の固体色素レーザーチップの別実施例を示す概略図である。本実施例では、基板1上に形成された光導波路2の端面を鏡面研磨し、この面にアルミなど反射率の高いものを真空蒸着などで被覆してミラー12を形成する。
従来の固体色素レーザーチップでは片側からのみ出力しており、片側の出力を無駄にしているが、本実施例では、アルミ等を蒸着してミラーを形成することですべての自然放出光やレーザーをムダなく使うことができ、出力特性が大きく改善される。
本発明の固体色素レーザーチップでは色素チップの性能的には従来数%であった出力を数十%に向上させることができ、従来の出力より数倍程度大きな出力が取り出せるようになる。これは、通常の導波路全面に回析格子を作るDFB構造や導波路の両端のみに回析格子を作るDBRのどちらの方式でも適応できる。
図3は本発明の固体色素レーザーチップの別実施例を示す概略図である。本実施例では、同時に励起する複数本の光導波路が配置される。
高出力のレーザーなどで1本の導波路を励起すると励起光のエネルギー密度が高いため色素チップの寿命も短く効率良く出力を取り出すことができないが、本実施例では、光導波路の幅を狭めていくと光の閉じ込め効果により出力が増大していくことから、複数本の幅の狭い(数十〜数百μm程度)光導波路を同時に励起することで、長寿命で効率の良いレーザー出力を得ることができる。これは、通常の導波路全面に回析格子を作るDFB構造や導波路の両端のみに回析格子を作るDBRのどちらの方式でも適応できる。
1:基板
2:光導波路
3:凹レンズ
4,5:シリンドリカルレンズ
6:チップホルダー
7:固体色素レーザーチップ
8:ミラー
9:薄膜
10:マスク
11:回折格子
12:ミラー
2:光導波路
3:凹レンズ
4,5:シリンドリカルレンズ
6:チップホルダー
7:固体色素レーザーチップ
8:ミラー
9:薄膜
10:マスク
11:回折格子
12:ミラー
Claims (4)
- 基板上に色素をドープした光導波路がストライプ状に形成された固体色素レーザー色素チップにおいて、前記光導波路の表面の一部に回折格子を形成することを特徴とする固体色素レーザー色素チップ。
- 前記回折格子が前記光導波路の両端に形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体色素レーザー色素チップ。
- 基板上に色素をドープした光導波路がストライプ状に形成された固体色素レーザー色素チップにおいて、光導波路の片側にアルミ等の蒸着によりミラーを形成したことを特徴とする固体色素レーザー色素チップ。
- 基板上に色素をドープした光導波路がストライプ状に形成された固体色素レーザー色素チップにおいて、同時に励起する複数本の光導波路を配置したことを特徴とする固体色素レーザー色素チップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004058026A JP2005249961A (ja) | 2004-03-02 | 2004-03-02 | 固体色素レーザーチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004058026A JP2005249961A (ja) | 2004-03-02 | 2004-03-02 | 固体色素レーザーチップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005249961A true JP2005249961A (ja) | 2005-09-15 |
Family
ID=35030507
Family Applications (1)
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-
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- 2004-03-02 JP JP2004058026A patent/JP2005249961A/ja active Pending
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