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JP2005249585A - 自動分析装置及び分析方法 - Google Patents

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JP2005249585A
JP2005249585A JP2004060473A JP2004060473A JP2005249585A JP 2005249585 A JP2005249585 A JP 2005249585A JP 2004060473 A JP2004060473 A JP 2004060473A JP 2004060473 A JP2004060473 A JP 2004060473A JP 2005249585 A JP2005249585 A JP 2005249585A
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Kiyohiko Tateyama
清彦 館山
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Abstract

【課題】 キャリーオーバの内、検体間キャリーオーバを低減し、分注精度に影響を与えることなく、信頼性の高い検査・分析性能を連続して維持できる自動分析装置を提供する。
【解決手段】 移動手段により上下移動及び回転移動が可能に構成された分注プローブ20を有し、この分注プローブ20は、検体容器6から検体を吸引した後、反応容器5へ移動する途中であって、検体用洗浄槽10の上方を通過する際に、ダミー吐出を行うように制御される。ダミー吐出後は、反応容器5内に進入し、反応容器5と非接触状態を保ちつつ、検体の液滴を試料に吐出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、臨床医学、生物学等の各分野において、人体の尿、血液等からなる検体を反応容器に分注し、さらに検査項目毎に設定される所定の試薬を分注して混合することにより生じる反応状態を検出する自動分析装置及び分析方法に関する。
自動分析装置では、人体の尿、血液等からなる検体を反応容器に分注し、さらに検査項目毎に設定される所定の試薬を分注して混合することにより反応状態を検出することで検体の分析をする。反応状態の検出には、一般に、検体及び試薬が分注された反応容器に、白色光を透過し、その透過光を分光して、特定波長の吸光度を測定する手法が用いられている。
このような吸光度の測定では、高感度の試薬を用いるために、極微量に存在する反応物質(血清中に存在する免疫感染症などの抗原等など)にも反応するので、分注プローブの洗浄不良に起因するキャリーオーバ対策は重要な機能として位置付けられている。また、正確な測定を実施するために、検体や試薬を分注する量は、高精度に管理される必要があり、様々な動作により、吐出量を安定化する工夫がなされている。
このため、分注精度や、洗浄性の向上を目的とする様々な技術が従来から提案されている。
例えば、分注精度を向上させる技術としては、特許文献1に記載されているものがある。この装置は、マイクロプレートに形成された複数の液体分注用凹部に試薬等の液体の分注を行う分注機構と、この分注機構の動作を制御する制御部とを備える。この場合、分注機構は、液体が入った容器から液体を吸引し、且つ吐出する分注部と、この分注部を搬送する搬送部とを有する。そして、制御部は、分注部が容器内の液体を吸引するように支持する液体吸引機能と、吸引した液体の一部を吐出するよう指示する事前吐出機構と、この吐出の後、各液体分注用凹部に分注を行うよう指示する分注機能とを有する。よって、検体試験装置における分注作業において、装置移動や、振動に起因してチップから試薬が滴下することなく、試薬等の液体を均一な吐出量にて安定して分注することができる。
また、洗浄性を向上させる技術としては、特許文献2に記載されている自動化学分析装置のサンプリングシステムがある。この装置は、ディスク状のサンプラーに架設した容器から、試料や、試薬の容器をピペットプローブ内に、サンプリングポンプを作動させて、定量吸引すると共に、これら溶液を反応容器中に吐出混合して反応過程を測定する自動分析装置のサンプリングシステムにおいて、ピペットプローブノズルの上下移動等の制御を行うと共に、この吸引サンプルを反応容器内に吐出させるポンプ制御手段と、ピペットプローブノズルの上下移動等の制御を行うプローブ制御手段と、サンプリングポンプを作動させてピペットプローブ内に吸引すると共に、この吸引サンプルを反応容器に吐出させるポンプ制御手段と、ピペットプローブ内に吸引した試料等の溶液を反応容器に吐出させる際に、サンプリングポンプを微動させてピペットプローブノズル先端に吸引液の液体を形成するための制御信号をポンプ制御手段に出力する液滴形成信号発生手段とを備えたことを特徴とする。
ピペットプローブノズルの先端に吸引溶液である試料等の液滴を半球状に形成させるので、ノズル先端に形成した液滴のみを試料液等の液面に接触させるが、ピペットプローブノズル先端を直接に試薬液等の液面に接触させないでサンプルを分注することができ、プローブ洗浄等の効率化を図ることができる自動化学分析装置のサンプリングシステムを提供できる。
特開2002−48805号公報 特許第3029718号公報
上記特許文献1に開示されている装置では、ディスポーザブルのチップを使用する際には、その装着部との隙間により空気がチップ内に流入し、吸引した液体が漏れる場合があるが、従来技術で示されているように事前吐出を行うことにより、その分注量の正確性を阻害する問題は回避できる。
しかしながら、ディスポーザブルのチップを使用せずに、洗浄により、チップをリユースしながら使用する場合には、前記したように検査対象となる液体を事前吐出により、容器に戻す際に、チップ内の洗浄不良に起因するキャリーオーバが発生し、元の検査対象となる試料を汚染させる可能性があり、好ましくない。試料を吸引すると、吐出・洗浄後であっても、微量ながらチップ内に試料が残留する。したがって、吸引されたチップ内の試料には、前回吸引した試料が溶け込んでいる。事前吐出を試料容器に行うと、前回の試料を含んだ試料が容器内に戻されることになり、後述する検体間キャリーオーバが発生する。
このように、特許文献1に開示されている装置では、分注精度を向上するために、事前吐出を実施するが、それに伴い、検体間キャリーオーバに関する問題が発生する場合があり、それを改善することについては記載されていない。
また、上記特許文献2に開示されている装置では、吐出動作における反応容器内の液面との接触方法により、キャリーオーバを防止し、分注精度を確保しているが、吐出状態は吸引状態によって左右されるものであり、吸引状態を安定させる手段がなければ分注精度の確保は難しい。また、測定対象となる反応容器へのキャリーオーバ(後述するテスト間キャリーオーバ)を防止する手段であって、検体間キャリーオーバを防止することについては記載されていない。
一般に、反応容器への検体、試薬等の試料(以下、検体および試薬を含め試料と記す)の分注には、ディスポーザブルチップや、洗浄によりリユースしながら使用する分注プローブが使用される。分注する際には、ディスポーザブルチップ及び分注プローブは、モータ駆動のシリンジ型ポンプ等に連結されており、ポンプの動作により、試料の吸引、吐出がなされる。
洗浄しながら分注を繰り返す分注プローブにおいては、このような吸引、吐出動作の後には、微量の試料が分注プローブの内面及び外面に付着し得る。この分注プローブに残った試料が、別の試料に持ち越され、混入すると分析結果に影響を及ぼすため、吸引、吐出後に試料が変更される場合には、その都度、分注プローブの内面及び外面を洗浄液により、十分に洗浄する。
別の試料への持ち越しには、試料吸引時に、試料を入れておく試料容器内に分注プローブを挿入したときに持ち越すもの(ある試料容器内に他の試料が混ざってしまうこと。検体間キャリーオーバと称する)と、試料吐出時に反応容器内に持ち越すもの(反応容器内で、他の反応で用いた本来実験に用いない試料が混ざってしまうこと。テスト間キャリーオーバと称する)とがあげられる。
ディスポーザブルチップの場合には、洗浄不良によるキャリーオーバは完全に防ぐことができるが、試料の測定を行う毎にディスポーザブルチップを廃棄することはコスト的に負担が大きくなるだけでなく、近年高まりつつある環境保護の観点からも好ましくない。さらに、ディスポーザブルチップは、一般に樹脂成型品のため、吐出口の大きさにばらつきが生じたり、ディスポーザブルチップを支持する固定部分での気密性が悪い等の問題があり、高い分注精度を得ることは難しいとされている。
一方で、自動化学分析装置の分野では、より高感度の測定が行われるようになり、なおかつ、さらなる処理速度の向上が望まれている。そのため、高い分注精度が得られやすい、洗浄によりリユースしながら使用する分注プローブを用いる場合も多く、この場合には、分注プローブの洗浄を短時間で効率的に行い、なおかつ別の試料への持ち越しを防ぐために、分注プローブに付着した前の分注工程で用いた試料を、より残存量が少ないレベルまで洗浄することが求められている。特に、検体間キャリーオーバは、試料の源を汚染するために、高い検査・分析精度を要求される免疫感染症などの検査・分析時に、これらの問題を防ぐことが強く要求されることが多い。また、多量の洗浄水が必要となるため、洗浄廃液の発生量が多くなり、処理コストが高くならざるを得ないのに加えて、環境に対する負担が大きくなる問題がある。しかも、近年における分析の高感度化に伴い、一般的な流水洗浄水による洗浄ではキャリーオーバを実用レベルで完全に回避することは難しく、このため、洗浄用薬剤を併用する方法も行われているが、これら洗浄用薬剤を洗い流すために、さらに時間を要するので、大量処理や、連続処理には適さず、処理コストが上昇する一因にもなっていた。
また、ディスポーザブルチップ、リユース式の分注プローブに関わらず、試料の吐出量の正確性を向上するために、一般的に、分注プローブ内に吸引された試料のうち、一部を事前に吐出させる動作が実施されている。吸引直後の分注プローブの吐出口の試料液面は、諸条件(温度、湿度、吐出口表面の清浄性、吸引液体の表面張力、接触角等)により、形成される液面形状が大きく異なる。吐出量が小さい場合には、この液面形状の差が吐出量のばらつきとなり、吐出口の液面形状を整形するために、一旦、吸引された試料の一部を事前に吐出し、吸引された試料の総量の正確性を向上させることができる。しかしながら、事前に吐出される試料の中には、分注プローブの内側に洗浄不良に起因する試料残渣が残っている場合があり、ダミー吐出された試料を試料容器に戻すことで、試料容器内の元試料全体を汚染させてしまうことが問題として引き起こされる場合があった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、キャリーオーバの内、主に検体間キャリーオーバを低減し、分注精度に影響を与えることなく、信頼性(正確性及び精密性)の高い検査・分析性能を、連続して維持できる自動分析装置及び自動分析方法を提供することである。さらに、廃棄コストを低減し、異なる試料の分注を高精度で行うことが可能な自動分析装置及び自動分析方法を提供することである。
前記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、試料容器内の検体又は試薬からなる試料を分注プローブに吸引した後に、前記試料を反応容器に分注し、前記試料の検査を自動で行う分析方法であって、異なる前記試料を分注するにあたり、試料吸引後に前記分注プローブを前記試料容器の上方から移動させ、前記試料の微量吐出をした後に、前記反応容器の上方に移動し、前記反応容器に前記試料を吐出し、前記試料吐出後に前記分注プローブの内側及び外側を流水洗浄することを特徴とする自動分析方法とした。
この自動分析方法では、新しい試料を分注するときに、分注プローブで試料を試料容器から反応容器に移送させる間に、微量吐出を行うことで、吐出口の液面形状を整形し、分注精度を向上させるものである。この際に、微量吐出は、試料容器の上方以外で、かつ反応容器の上方以外で行われるため、微量吐出(従来技術における事前吐出)による検体間キャリーオーバは発生しない。
なお、異なる試料とは、その試料について最初に検査を行う場合を含むものとする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動分析方法において、前記試料の前記微量吐出は、前記試料容器から前記反応容器に至るまでの前記分注プローブが移動する経路の途中であって、前記経路上に配された前記洗浄槽の上方で行うことを特徴とする。
この自動分析方法では、洗浄槽が分注プローブの移送経路上に配置されているので、分注プローブの移送中に微量吐出が行われる。このため、試料の分注をすばやく行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の自動分析方法において、前記試料の前記微量吐出は、前記分注プローブが前記洗浄槽の上方を通過中に行うことを特徴とする。
この自動分析方法では、微量吐出を洗浄槽に対して行うので、微量吐出(従来技術における事前吐出)による検体間キャリーオーバは発生しない。また、洗浄槽の上方を通過中に微量吐出を行うので、分析時間が短縮される。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自動分析方法において、同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引後に前記試料容器内に前記試料の微量吐出を行ってから、前記反応容器に移動して前記試料を吐出することを特徴とする。
この自動分析方法では、同一試料における2回目以降の分注は、試料容器内に微量吐出を行うようにした。すなわち、同じ試料を2回以上連続して検査する場合には、たとえ、分注プローブ内に残渣があった場合でも、同じ試料であるので、洗浄槽に廃棄しなくても検体間キャリーオーバが防止又は低減される。このような自動分析方法では、試料が高価であったり、少量しか入手できなかったりする場合に効果的である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自動分析装置において、同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引時に、前記分注プローブに残存している前記試料からなる液滴を前記分注プローブの吐出口に形成させ、この液滴を前記試料容器内の試料液面と連接させつつ前記試料を前記分注プローブ内に吸引することを特徴とする。
この自動分析方法では、同一試料における2回目以降の分注は、分注プローブ内に残留している試料を用いて、分注プローブの吐出口に液滴を形成させ、この液滴を用いて、分注プローブを試料液面に接触させずに、試料を吸引する。分注プローブの外面に、例えば付着物などがあった場合でも、分注プローブの外面と試料容器内の試料とが直接に接触しないので、検体間キャリーオーバが防止又は低減される。
請求項6に係る発明は、検体又は試薬からなる試料を分注プローブに吸引した後に、前記試料を反応容器に分注し、前記試料の検査を自動で行う分析装置であって、前記分注プローブを移送する移送手段と、前記分注プローブの内側及び外側を洗浄する洗浄槽と、試料容器内の前記試料を分注プローブに吸引し、前記試料容器から前記反応容器への移送途中に前記試料の微量吐出を行わせた後に、前記反応容器に前記試料を吐出させる吸引吐出制御手段とを有することを特徴とする自動分析装置とした。
この自動分析装置では、試料容器内の試料を分注プローブで吸引した後に、反応容器まで移送し、試料を分注する際に、分注プローブを試料容器から反応容器まで移動させる間に、試料の微量吐出を行うように制御すると共に、微量吐出する位置に洗浄槽を設け、微量吐出した試料を廃棄できるようにした。微量吐出時の試料が廃棄されるので、検体間キャリーオーバを防止又は低減できる。また、試料の移送途中で微量吐出を行うので、処理時間を短縮化できる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の自動分析装置において、前記試料の前記微量吐出は、前記試料容器から前記反応容器に至るまで前記分注プローブが移動する経路の途中であって、前記経路上に配された洗浄槽の上方で行うことを特徴とする。
この自動分析装置は、洗浄槽が分注プローブの移送経路上に配置されているので、分注プローブの移送中に微量吐出が行われる。このため、試料の分注をすばやく行うことができる。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の自動分析装置において、前記試料の前記微量吐出は、前記分注プローブが前記洗浄槽の上方を通過中に行うことを特徴とする。
この自動分析装置では、微量吐出を洗浄槽に対して行うので、微量吐出(従来技術における事前吐出)による検体間キャリーオーバは発生しない。また、洗浄槽の上方を通過中に微量吐出を行うので、分析時間が短縮される。
請求項9に係る発明は、請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の自動分析装置において、同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引後に前記試料容器内に前記試料の微量吐出を行ってから、前記反応容器に移動して前記試料を吐出することを特徴とする。
この自動分析装置では、同一試料における2回目以降の分注は、試料容器内に微量吐出を行うようにした。同じ試料を2回以上連続して検査する場合には、たとえ、分注プローブ内に残渣があった場合でも、同じ試料であるので、洗浄槽に廃棄しなくても検体間キャリーオーバが防止又は低減される。
請求項10に係る発明は、請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の自動分析装置において、同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引時に、前記分注プローブに残存している前記試料からなる液滴を前記分注プローブの吐出口に形成させ、この液滴を前記試料容器内の試料液面と連接させつつ前記試料を前記分注プローブ内に吸引することを特徴とする。
この自動分析装置では、同一試料における2回目以降の分注は、分注プローブ内に残留している試料を用いて、分注プローブの吐出口に液滴を形成させ、この液滴を用いて、分注プローブを試料液面に接触させずに、試料を吸引する。分注プローブの外面に、例えば付着物などがあった場合でも、分注プローブの外面と試料容器内の試料とが直接に接触しないので、検体間キャリーオーバが防止又は低減される。
この発明によれば、試料を分注するにあたり、試料を移送する分注プローブの移送経路上で試料を微量吐出することが可能になるので、検体間キャリーオーバを非常に少なくすることができ、試料容器内の試料をさらに別の分析に使用したときにも、安定して、信頼性の高い測定・分析を維持することができる。
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
最初に、この実施の形態に係る自動分析装置について、図1を参照して説明する。なお、図1は第1の実施の形態における自動分析装置の概略構成を示す平面図である。
図1を参照すると、本実施の形態における自動分析装置では、装置本体1に、反応ディスク2、検体用ターンテーブル3、試薬用ターンテーブル4が配置されている。反応ディスク2には、複数の反応容器5が同心円周上に環状に配置されており、検体用ターンテーブル3には、複数の検体容器(試料容器)6が同心円周上に環状に配設されている。また、試薬用ターンテーブル4には、複数の試薬ボトル(試料容器)7が、同心円周上に環状に配設されている。
ここで、検体容器6には、分析対象となる検体、すなわち、血液、尿、糞便溶解液、培養細胞液等が収められている。試薬ボトル7には、分析項目に必要な複数種類の試薬が個別に収められている。
反応ディスク2、検体用ターンテーブル3、及び試薬用ターンテーブル4は、それぞれ図示しない回転機構により、間欠的に回転動作し、所定の位置決めが可能になっている。反応ディスク2には、液体分注ポジションP1、試薬分注ポジションP3、攪拌ポジションP5、測定ポジションP6、反応容器洗浄ポジションP7が、図示しない装置コントローラに記憶され、設定されている。同様に、検体用ターンテーブル3、試薬用ターンテーブル4には、それぞれ、検体吸引ポジションP2、試薬吸引ポジションP4が設定されている。
さらに、装置本体1には、検体用分注ユニット8及び試薬用分注ユニット9が配設されている。検体用分注ユニット8及び試薬用分注ユニット9は、それぞれ先端に図示しない分注プローブを有しており、図示しない駆動機構により、上下動作及び回転動作が可能になっている。分注プローブは、それぞれ、図示しないシリンジポンプに接続されており、検体もしくは試料を吸引、吐出できるようになっている。さらに、分注プローブ内に洗浄液を供給する洗浄液送ポンプ(不図示)が接続されており、分注動作後に分注プローブ先端から洗浄液を排出することにより分注プローブ内を洗浄できるようになっている。
検体用分注ユニット8は、回転動作により、検体分注ポジションP1と検体吸引ポジションP2との間を行き来できる位置に配設されている。試薬用分注ユニット9は、回転動作により、試薬分注ポジションP3と試薬吸引ポジションP4との間を行き来できる位置に配置されている。
そして、検体分注ポジションP1と検体吸引ポジションP2との間であって、検体用分注ユニット8が回転動作により通過する経路上の位置には、検体用分注ユニット8が有する分注プローブの洗浄を行う検体用洗浄槽10が配設されている。同様に、試薬分注ポジションP3と試薬吸引ポジションP4との間であって、試薬用分注ユニット9が回転動作により通過する経路上には、試薬用分注ユニット9が有する分注プローブの洗浄を行う試薬用洗浄槽11が配設されている。
また、攪拌ポジションP5の外周位置には、攪拌ユニット12が配設され、攪拌ポジションP5の位置に来た反応容器5内の混合液を攪拌するようになっている。測定ポジションP6の外周位置には、測定ユニット13が配設されており、測定ポジションP6の位置に来た反応容器5内の混合液の吸光度を測定するようになっている。反応容器洗浄ポジションP7の外周位置には、反応容器洗浄ユニット14が配設されており、測定及び分析の完了した混合液を廃棄し、反応容器を洗浄するようになっている。
この実施の形態は、毎回異なる試料を分注し、洗浄により、リユースされる分注プローブを使用する場合において、分注プローブ内に吸引された試料(検体や試薬)を、ダミー吐出時に、検体容器や試薬容器に戻さないようにし、検体間キャリーオーバを低減するものである。以下、検体用分注ユニット8を用いて行われる検体の分注を例にして説明するが、試薬用分注ユニット9を用いて行う試料の分注についても同様の構成、及び作用効果が得られるものとし、試薬用分注ユニット9の説明は省略する。
なお、ダミー吐出とは、分注プローブに吸引された試料のうち、極少量をシリンジピストンポンプを動作させて吐出し、吐出口20a(図3参照)の試料液面を整形することにより、分注される試料の量を正確に制御できるようにすることをいう。
図2に示すように、検体用分注ユニット8は、分注プローブ20と、分注プローブ移送手段21と、システム制御装置22とを含んで構成されている。
図2に示すように、分注プローブ20は、細長の略筒形状を有している。図3に示すように、分注プローブ20の先端は、縮径するようなテーパ部を有している。また、図2に示すように、分注プローブ20の上端部は、チューブなどの配管23が接続されており、分注プローブ20の内部に試料などを吸引可能になっている。配管23はシリンジピストンポンプ24に接続されている。また、分注プローブ20の上端部の外周は、分注プローブ移送手段21に保持されている。
分注プローブ移送手段21は、一端に分注プローブ20を保持するアーム25を有している。アーム25は、略水平に配置され、その他端にはシャフト26が固定されている。シャフト26は、駆動部27に水平に、かつ回転自在に支持されている。駆動部27は、シャフト26及びアーム25を介して分注プローブ20を回転させたり、上下移動させたりするもので、モータやソレノイドなどから構成されている。
システム制御装置22は、分注プローブ20に関する各種の処理を実行するコンピュータで、分注プローブ20による吸引を制御する吸引吐出制御部31と、静電容量センサ制御部32と、分注プローブ移送部33と、洗浄制御部34とから構成されている。
吸引吐出制御部31は、検体容器6内の試料を分注プローブ20に吸引させ、検体容器6から反応容器5への移送経路中にダミー吐出(微量吐出)を行い、反応容器5に試料を吐出する吸引吐出手段として、シリンジピストンポンプ24や電磁弁(不図示)を制御する処理を行う。具体的には、分注プローブ20内に試料を吸引する吸引動作制御部35と、分注プローブ20に吸引された試料を一部吐出するダミー吐出制御部36及び、反応容器5に試料を吐出する吐出動作制御部37とからなる。
静電容量センサ制御部32は、分注プローブ20を検体容器6内に挿入する際に、検体容器6内の検体の液面を、静電容量の変化から検出する際の信号処理を行う。
分注プローブ移送部33は、分注プローブ20を位相する移送手段として、分注プローブ20を回転及び上下移動させるモータや、ソレノイドを制御する。
洗浄制御部34は、分注プローブ20の内側と外側を洗浄する洗浄手段であり、洗浄水供給ポンプや、空気供給ポンプや電磁弁を制御する。具体的には、分注プローブ20の内側洗浄を制御する内側洗浄制御部38と、分注プローブ20の外側洗浄を制御する外側洗浄制御部40と、洗浄後の分注プローブ20の内側に空気を供給する空気供給制御部39とからなる。
以上のような構成を有するシステム制御装置22は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)41により管理され、以下に示す各動作を実施する。
また、電磁弁、ポンプ、切替弁、モータ、ソレノイド、各種センサが実際に動作させる場合には、構成部材として必要になるが、図2には図示を省略してある。
次に、この自動分析装置1の動作について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、予め洗浄された分注プローブ20(内部は空気)を、分注プローブ移送部33の制御によって、検体容器6内に侵入させ、静電容量センサなどにより、金属製の分注プローブ20の吐出口20aとなる先端が検体液面に接触したことを検知し、所定の浸漬量だけ分注プローブ20の先端を検体中に浸漬させる。この制御により、分注プローブ20の外側の検体との接触面積を小さくでき、洗浄面積を極力少なくすることができる。そして、図2に示すようなシリンジピストンポンプ24などの吸引手段を吸引吐出制御部31の指令に基づいて稼動させ、検体を分注プローブ20内に所定量吸引する。その後、検体容器6上方に分注プローブ20を上昇させる。
次に、分注プローブ20を洗浄槽(検体用洗浄槽10。以下、洗浄槽10と称する)に移送する。このとき、移送経路に設置された洗浄槽10の上方を通過する際に、吸引吐出制御部31の指令に基づいて、ダミー吐出を洗浄槽10に向けて実施する。吸引される試料に対してダミー吐出される量は異なるが、全体の吸引総量に対して、5〜30%程度を吐出する。
なお、ダミー吐出は、分注プローブ20が洗浄槽10上方を通過中に行っても良いし、洗浄槽10の上方で一旦停止してから行っても良い。勿論、移動しながらダミー吐出を行うほうが、動作サイクルを早められることは言うまでもない。
ダミー吐出が終了した分注プローブ20は、反応容器5に移送される。そして、反応容器5内に分注プローブ20を進入させてから、吸引吐出制御部31の指令に基づいて、シリンジピストンポンプ24を動作させ、分注プローブ20内に吸引された検体を所定量吐出する。
その後、洗浄制御部34の指令に応じて、分注プローブ20を洗浄槽10にて洗浄する(図示省略)。分注プローブ20内の洗浄のために、洗浄水をシリンジピストンポンプ24及び配管23を通して、分注プローブ20内に送液をすると共に、洗浄槽10により、分注プローブ20の外側に流水があたるようにして、分注プローブ20の内部と外部とを洗浄する。
そして、検査を継続する際には、上記の各処理を繰り返す。また、試薬用分注ユニット9であれば、検体容器6が試薬ボトル7に変わり、吸引及び吐出の対象が検体から試薬に変わる他は、前記と同様の動作が行われる。
この実施の形態では、検体容器6や、試薬ボトル7といった試料容器内の試料に対して、分注プローブ20内に吸引された試料を戻さないため、検体間キャリーオーバが低減される。また、静電容量センサにより、試料内に浸漬される分注プローブ20の接液面積も最小となるように管理されるため、分注プローブ20の外側に付着した試料を除去しやすく、その結果として使用される洗浄水の量も少なくなり、廃液処理費用を削減できる。また、ディスポーザブルチップを使用しないため、環境にやさしい。
次に、図4及び図5を参照して、第2の実施の形態について説明する。なお、前記の第1の実施の形態と同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、第1の実施の形態と重複する説明は、省略する。
この実施の形態は、ランダムに異なる試料(検体や試薬)を分注し、洗浄により、リユースされる分注プローブ20を使用する場合において、前回分注と今回分注とが異なる試料のとき、分注プローブ20内に吸引された試料を、ダミー吐出時に、検体容器6や試薬ボトル7に戻さないことにより、検体間キャリーオーバを低減することを特徴とする。
前回分注と今回分注が同一試料の場合は、分注プローブ20内に吸引された試料(検体や試薬)をダミー吐出時に、検体容器6や試料ボトル7に戻すことにより、試料の使用量を最小にできる。特に、小児検体など、採取される試料総量が元々、少ない場合や貴重な試料の検査・分析時に有効となる。また、分注精度を向上させるために、試料を反応容器5に吐出する際に、全吸引量を吐出せずに、一部を分注プローブ20内に残して吐出することにより、さらに、分注精度を向上する。なお、以下において、試料を所定量吐出した後に分注プローブ20内に残る試料を余剰サンプルと称する。
この実施の形態における動作を図2、図4及び図5を参照しながら説明する。なお、以下においては、検体の分注を例にして説明するが、試薬の分注においても同様に作用効果が得られる。
まず、最初に分注プローブ20を洗浄する。すなわち、分注プローブ移送部33によって、洗浄槽10上方に分注プローブ20を移動させてから(ステップS1)、分注プローブ20を降下させ、洗浄槽10内に移動させる(ステップS2)。そして、洗浄制御部34が、洗浄槽10内で分注プローブ20の内部及び外側を洗浄するように制御する(ステップS3)。洗浄が終了したら、分注プローブ20を引き上げて、洗浄槽10上方に移動させる(ステップS4)。
次に、内部と外部を洗浄槽10にて洗浄した分注プローブ20を検体容器6の上方に移送する(ステップS5)。なお、このときの分注プローブ20の内部には、システム制御装置22の制御によって、洗浄水が充填されている。
検体容器上方で、シリンジピストンポンプ24を動作させ、分注プローブ20内に空気を吸引し、洗浄液と検体とを隔てる空気層を形成する(ステップS6)。
さらに、分注プローブ20の先端を検体容器6内の検体に浸漬させ(ステップS7)、吸引吐出制御部31の指令に基づいて、所定量の検体を吸引する(ステップS8)。なお、分注プローブ20の浸漬量は、静電容量センサ等により最小になるように管理されている。また、図4に示すように、検体の吸引量は、ダミー吐出する量(ダミー吐出量)と、反応容器に吐出する量(反応容器吐出量)と、余剰サンプル量との総和に相当する。なお、分注プローブ20内では、上方の洗浄水と検体(余剰サンプル)との間に空気層が形成されている。これは、洗浄水と検体との混合を防止するためである。
検体を吸引したら、検体容器6の上方に分注プローブ20を移動させ(ステップS9)、洗浄槽10の上方を通過中に、ダミー吐出を実施する(ステップS10)。その後、反応容器5に移送し、反応容器5内に分注プローブ20の先端を侵入させ(ステップS11)、反応容器5内に検体を吐出する(ステップS12)。このときの分注プローブ20の位置は、反応容器5や、反応容器5の内容物と非接触となるように、管理されている。反応容器5への検体吐出後、分注プローブ20を反応容器5上方へ移動させる(ステップS13)。
ここで、次の検査対象が異なる検体である場合(ステップS14においてYes)には、ステップS1に戻り、余剰サンプルは洗浄槽10での洗浄にて排出される。
一方、次の検査対象が同一の検体である場合(ステップS14においてNo)には、洗浄槽10の上方を通過中に余剰サンプルを吐出する(ステップS15)。この場合には、洗浄動作を実施せずに、検体容器6上方に分注プローブ20を移動(ステップS16)してから、分注プローブ20内の吸引を開始(ステップS17)し、その後に検体容器6内の検体に分注プローブ20の先端を浸漬させる(ステップS18)。これにより、検体容器6内に検体が吸引される(ステップS19)。なお、この際、1回目の分注時に形成された空気層は、分注プローブ20内に残っている。
次に、検体容器6上方に移動後(ステップS20)、検体容器6内にダミー吐出を行う(ステップS21)。その後、洗浄槽10上方を通過し、反応容器5上方に分注プローブ20を移動させ、その先端が反応容器5やその内容物に接触しないように反応容器5内に進入させる(ステップS22)。そして、余剰サンプルを分注プローブ20内に残して、所定量の検体を吐出する(ステップS23)。その後、分注プローブ20を上昇させ(ステップS24)、洗浄槽10の上方を通過中に余剰サンプルを吐出する(ステップS25)。
そして、次の検査対象が異なる検体である場合(ステップS26においてYes)には、ステップS1に戻る。一方、次の検査対象が同一の検体である場合(ステップS26においてNo)は、ステップS15に戻る。いずれの場合であっても、予定された試料についての検査が終了するまで、以上の動作を繰り返す。
この実施の形態によれば、同じ試料を繰り返し、分注する場合には、2回目以降より、ダミー吐出を試料容器(検体容器6及び試薬ボトル7)内に行うため、試料の使用量を最小に留めることができる。また、余剰サンプルを分注プローブ20の先端部内に残存させることにより、試料を吐出する際に、分注プローブ20の吐出口20aからの液体切れが良くなり、分注精度を向上できる。なお、従来のように、分注プローブ20内の試料を全量吐出する場合は、次に空気の層が内部に形成されている影響で、試料吐出直後に試料が周囲に飛散しやすい。
また、第1の実施の形態のように、前回分注試料が今回分注試料と異なっている場合のダミー吐出は、試料容器6,7内に戻さないため、検体間キャリーオーバを低減できる。
試料を吸引した分注プローブ20の内部の状態は、図3のようになっており、吸引された空気の層によって、洗浄水と試料が分離され、試料の洗浄水による希釈は低減されている。なお、吸引された試料は、ダミー吐出量と反応容器5への吐出量と余剰サンプル量の合計量が吸引されることになる。
また、本実施の形態では、余剰サンプルを設定した場合の動作について説明したが、余剰サンプルを設定しない場合でも、2回目に同一試料を分注する場合はダミー吐出を試料容器6,7に戻すようにしても、検体間キャリーオーバを誘発する可能性を同様に極めて低減でき、この場合は、試料の試料量を最も少なくすることができる。
次に、図6、図7及び図8を参照して、第3の実施の形態について説明する。なお、前記の各実施の形態と同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、各実施の形態と重複する説明は、省略する。
この実施の形態は、ランダムに異なる試料を分注し、洗浄により、リユースされる分注プローブ20を使用する場合において、第2の実施の形態の作用・効果に加えて、検体間キャリーオーバをさらに低減することを特徴とする。
この実施の形態の動作について図2及び図6から図8を参照しながら説明する。なお、1回目の分注は、前記第2の実施の形態と同様である。すなわち、洗浄槽10で分注プローブ20の内部と外部とを洗浄し(ステップS1からステップS4)、洗浄槽10にて洗浄された分注プローブ20(内部は洗浄水を充填)を検体容器6の上方に移送する(ステップS5)。
シリンジピストンポンプ24を動作させ、分注プローブ20内に空気層を形成し(ステップS6)、分注プローブ20の先端を検体容器6内の検体に浸漬させ(ステップS7)、検体を所定量吸引する(ステップS8)。この場合にも、静電容量センサにより分注プローブ20の浸漬量が最小になるように管理される。また、図7に示すように、所定の吸引量は、ダミー吐出量と、反応容器吐出量と、余剰サンプル量との和に相当する。
さらに、検体容器6の上方に分注プローブ20を移動させ(ステップS9)、洗浄槽10の上方を通過中に、ダミー吐出を実施する(ステップS10)。その後、分注プローブ20を反応容器5内に進入させ(ステップS11)、反応容器5内に検体を吐出させる(ステップS12)。吐出が終了したら、反応容器5上方に分注プローブ20を移動させる(ステップS13)。
ここで、次の検査対象が異なる検体である場合(ステップS14においてYes)には、ステップS1に戻り、余剰サンプルは洗浄槽10での洗浄にて排出される。一方、次の検査対象が同一の検体である場合に、ステップS31に進む。
すなわち、洗浄動作を実施せずに、検体容器6の上方に分注プローブ20を移送する(ステップS31)。その後、シリンジピストンポンプ24を動作させ、図6に示すように、余剰サンプルを分注プローブ20の吐出口20aより押し出し、分注プローブ20の吐出口20aより外側に検体の液滴表面(メニスカス)を形成する(ステップS32)。
分注プローブ20を検体容器6内に下降させ、検体表面と分注プローブ20の吐出口20aとの液滴表面(メニスカス)を接触させる(ステップS33)。このとき、分注プローブ20は、検体の内部に浸漬させない。具体的には、静電容量センサにより検体液面より分注プローブ20の吐出口20aをわずかに上方に位置させる。分注プローブ20の内部の余剰サンプルと検体容器6の検体とは、表面張力により連接状態となり、吐出口20aが検体液面よりも上方に位置していても、シリンジピストンポンプ24を動作させることにより、分注プローブ20内に検体を吸引できる(ステップS34)。この際、1回目の分注時に形成された空気層は、分注プローブ20内に残っている。なお、このような検体の吸引動作は、毛細現象によるものではなく、吸引により液面が降下する量だけ、分注プローブ20を降下させて連接状態を保つことにより、所定量の検体を吸引することができる。
そして、検体容器6上方に分注プローブ20を移動した後(ステップS35)、検体容器6内にダミー吐出を行う(ステップS36)。
その後、洗浄槽10上方を通過し、分注プローブ20を反応容器5内に移動させ(ステップS37)、余剰サンプルを分注プローブ20内に残して検体を吐出する(ステップS38)。検体吐出後は、反応容器5上方へ分注プローブ20を移動させる(ステップS39)。
そして、次の検査対象が異なる検体である場合(ステップS40においてYes)に、ステップS1に戻る。一方、次の検査対象が同一の検体である場合(ステップS40においてNo)に、ステップS31に戻る。いずれの場合のであっても、必要な検査が終了するまで、以上の動作を繰り返す。
なお、上記の動作において、検査するサンプルは検体として説明したが、試薬を吸引して用いる場合にも同様の動作が行われる。
この実施の形態では、2回目以降に同一試料を分注する場合において、分注プローブ20と試料容器6,7内の試料との接触面積が分注プローブ20の端面の面積だけとなり、分注プローブ20の外側に付着している異種の試料による試料容器6,7内への汚染をさらに低減でき、検体間キャリーオーバをさらに、極小にすることができる。
なお、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で応用することができる。
本発明の実施の形態における自動分析装置の概略構成を示す平面図である。 分注プローブの動作を制御するシステムの概略構成を示す図である。 自動分析装置の動作を説明する図である。 分注プローブの先端に吸引される試料を模式的に示す図である。 自動分析装置の動作を説明するフローチャートである。 分注プローブの先端に残留する試料を模式的に示した図である。 分注プローブの先端に吸引される試料を模式的に示す図である。 自動分析装置の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 自動分析装置
5 反応容器
6 検体容器(試料容器)
7 試料ボトル(試料容器)
10 検体用洗浄槽
11 試薬用洗浄槽
20 分注プローブ
20a 吐出口
31 吸引吐出制御手段
33 分注プローブ移送部(移送手段)
34 洗浄制御部(洗浄手段)

Claims (10)

  1. 試料容器内の検体又は試薬からなる試料を分注プローブに吸引した後に、前記試料を反応容器に分注し、前記試料の検査を自動で行う分析方法であって、
    異なる前記試料を分注するにあたり、試料吸引後に前記分注プローブを前記試料容器の上方から移動させ、前記試料の微量吐出をした後に、前記反応容器の上方に移動し、前記反応容器に前記試料を吐出し、前記試料吐出後に前記分注プローブの内側及び外側を流水洗浄することを特徴とする自動分析方法。
  2. 前記試料の前記微量吐出は、前記試料容器から前記反応容器に至るまでの前記分注プローブが移動する経路の途中であって、前記経路上に配された前記洗浄槽の上方で行うことを特徴とする請求項1に記載の自動分析方法。
  3. 前記試料の前記微量吐出は、前記分注プローブが前記洗浄槽の上方を通過中に行うことを特徴とする請求項2に記載の自動分析方法。
  4. 同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引後に前記試料容器内に前記試料の微量吐出を行ってから、前記反応容器に移動して前記試料を吐出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自動分析方法。
  5. 同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引時に、前記分注プローブに残存している前記試料からなる液滴を前記分注プローブの吐出口に形成させ、この液滴を前記試料容器内の試料液面と連接させつつ前記試料を前記分注プローブ内に吸引することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自動分析方法。
  6. 検体又は試薬からなる試料を分注プローブに吸引した後に、前記試料を反応容器に分注し、前記試料の検査を自動で行う分析装置であって、
    前記分注プローブを移送する移送手段と、前記分注プローブの内側及び外側を洗浄する洗浄手段と、試料容器内の前記試料を分注プローブに吸引し、前記試料容器から前記反応容器への移送途中に前記試料の微量吐出を行わせた後に、前記反応容器に前記試料を吐出させる吸引吐出制御手段とを有することを特徴とする自動分析装置。
  7. 前記試料の前記微量吐出は、前記試料容器から前記反応容器に至るまで前記分注プローブが移動する経路の途中であって、前記経路上に配された洗浄槽の上方で行うことを特徴とする請求項6に記載の自動分析装置。
  8. 前記試料の前記微量吐出は、前記分注プローブが前記洗浄槽の上方を通過中に行うことを特徴とする請求項7に記載の自動分析装置。
  9. 同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引後に前記試料容器内に前記試料の微量吐出を行ってから、前記反応容器に移動して前記試料を吐出することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の自動分析装置。
  10. 同一の前記試料を連続して分注する場合に、2回目以降は前記試料の吸引時に、前記分注プローブに残存している前記試料からなる液滴を前記分注プローブの吐出口に形成させ、この液滴を前記試料容器内の試料液面と連接させつつ前記試料を前記分注プローブ内に吸引することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の自動分析装置。

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