JP2005240680A - 遠心圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠心圧縮機において、ディフューザとしての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を抑制可能とする。
【解決手段】ケーシング11にインペラ14を回転可能に支持し、流体を吸入してインペラ14に導く吸込通路15と、インペラ14の回転により昇圧された流体を吐出口17に導くディフューザ16とを設けた遠心圧縮機にて、このディフューザ16の壁面22aの裏側に、流体の流動方向に沿う循環通路21を設け、この循環通路21の第1開口27をインペラ14の流体出口14aから所定距離をもってディフューザ16の壁面に形成し、第2開口28を吐出口17側におけるディフューザ16の壁面に形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】ケーシング11にインペラ14を回転可能に支持し、流体を吸入してインペラ14に導く吸込通路15と、インペラ14の回転により昇圧された流体を吐出口17に導くディフューザ16とを設けた遠心圧縮機にて、このディフューザ16の壁面22aの裏側に、流体の流動方向に沿う循環通路21を設け、この循環通路21の第1開口27をインペラ14の流体出口14aから所定距離をもってディフューザ16の壁面に形成し、第2開口28を吐出口17側におけるディフューザ16の壁面に形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、流体を昇圧して圧縮流体とする遠心圧縮機に関し、特に、圧縮流体の吐出側に設けられるディフューザに関するものである。
図6は、従来の遠心圧縮機の断面図、図7は、従来の遠心圧縮機のディフューザで発生するサージング現象を説明するための概略図である。
従来の遠心圧縮機において、図6に示すように、ケーシング101には回転軸102が回転自在に支持され、この回転軸102には複数の羽根103を有するインペラ104が固定されている。そして、このケーシング101には、インペラ104の軸方向に沿った吸込通路105が形成されると共に、インペラ104の外周側に径方向に沿ったディフューザ106が形成され、先端部が吐出口107となっている。
従って、図示しないモータにより回転軸102を回転すると、インペラ104が回転し、流体が吸込通路105を通して吸い込まれ、このインペラ104を流過する過程で昇圧された後、ディフューザ106に吐出され、ここで圧縮流体の動圧が静圧に変換されて吐出口107に送られる。
ところで、遠心圧縮機は、サージ流量とチョーク流量との範囲で安定した運転を実行することができる。このサージ流量とは、流量を減少していったときにサージ現象が発生する最低流量範囲であり、チョーク流量とは、流量を増加していったときにチョーク現象が発生する最大流量範囲である。しかし、遠心圧縮機では、この安定して運転することのできる流量範囲が狭いため、急加速時などの過渡的な運転変化時に、ディフューザで流体が失速してサージングが発生してしまう。
即ち、図7に示すように、ディフューザ106は、シュラウド側の環状円板と111とハブ側の環状円板112とから構成され、このディフューザ106での流体の流速分布Aは、中央部で高く、シュラウド側及びハブ側の各環状円板と111,112の壁面近傍で低くなっている。そのため、ディフューザ106の流量が減少すると、特に、シュラウド側の環状円板111の壁面近傍で逆流Bが発生し、時間の経過と共にこの逆流Bが周方向に複数発生して旋回失速状態となる。そして、更に流体の流量が減少すると、ディフューザ106の吐出口107まで逆流領域Cが拡大し、サージングが発生する。
そこで、このディフューザでのサージングを防止した技術が、例えば、下記特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された遠心圧縮機は、ディフューザの2つの壁面の少なくとも一方に流路幅の急拡大部を含む凹部を形成し、この凹部の出口部に流体流に対向する流れ分岐用突起を形成したものである。従って、凹部及び流れ分岐用突起の作用により、ディフューザに流入する流体は噴流となって流速分布が一様となり、逆流を抑制して流量範囲の下限であるサージ限界を有効に低下することができる。
上述した従来の遠心圧縮機にあっては、ディフューザでの逆流がインペラのシュラウド側で発生しやすいため、ディフューザにおけるインペラのシュラウド側の壁面に凹部を設け、この凹部によりディフューザに流入する流体を噴流として流速分布を一様とし、逆流を抑制している。ところで、遠心圧縮機のディフューザの機能は、インペラで圧縮された流体の流速を減速することで圧力を上昇させることである。しかし、従来の遠心圧縮機のように、ディフューザにおけるインペラの出口側の壁面に凹部を設けてしまうと、ここでの流路断面積が拡大するため、この凹部が設けられた区間で、凹部が設けられていない場合に昇圧することのできる圧力上昇に対して、流体を十分に昇圧することができず、ディフューザとしての本来の機能が損なわれてしまう。
本発明はこのような問題を解決するものであって、ディフューザとしての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を抑制可能とした遠心圧縮機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための請求項1の発明の遠心圧縮機は、ケーシングの内部にインペラが回転可能に配設され、該ケーシングに流体を吸入して前記インペラに導く吸込通路が設けられると共に、前記インペラの回転により昇圧された流体を吐出口に導くディフューザが設けられた遠心圧縮機において、前記ディフューザの壁面の裏側に流体の流動方向に沿った循環通路が設けられ、該循環通路の一方が前記インペラの流体出口から所定距離をもった前記ディフューザの壁面に開口し、前記循環通路の他方が前記吐出口側における前記ディフューザの壁面に開口することを特徴とするものである。
請求項2の発明の遠心圧縮機では、前記循環通路は、流体が前記吸込通路から前記ディフューザに湾曲して流動する内側の壁面側に設けられたことを特徴としている。
請求項3の発明の遠心圧縮機では、前記インペラの回転軸心から前記循環通路における一方の開口部までの距離は、該インペラの回転軸心から前記インペラの流体出口までの距離の1.05倍〜1.20倍に設定されたことを特徴としている。
請求項4の発明の遠心圧縮機では、前記循環通路における一方の開口部と他方の開口部との距離は、前記ディフューザの長さの50%以下に設定されたことを特徴としている。
請求項5の発明の遠心圧縮機では、前記循環通路の幅は、前記ディフューザの幅の10%〜20%に設定されたことを特徴としている。
請求項6の発明の遠心圧縮機では、前記循環通路は、前記インペラの外側に周方向に沿って設けられたことを特徴としている。
請求項7の発明の遠心圧縮機では、前記循環通路は、前記ディフューザの壁面に設けられた凹部に、該ディフューザの壁面と均一な平坦面を有する蓋部材が支持部材により固定されて構成されたことを特徴としている。
請求項8の発明の遠心圧縮機では、前記支持部材は、前記循環通路内の流体に対して旋回速度を付与する案内翼であることを特徴としている。
請求項1の発明の遠心圧縮機によれば、ケーシングの内部にインペラを回転可能に配設し、ケーシングに流体を吸入してインペラに導く吸込通路を設けると共に、インペラの回転により昇圧された流体を吐出口に導くディフューザを設け、このディフューザの壁面の裏側に流体の流動方向に沿った循環通路を設け、この循環通路の一方をインペラの流体出口から所定距離をもったディフューザの壁面に開口し、循環通路の他方を吐出口側におけるディフューザの壁面に開口したので、逆流が生じやすいディフューザの壁面近傍を流れる流体は、他方の開口から循環通路に進入して一方の開口から吐出する循環流となり、ディフューザでの見掛けの流量が増加することで、壁面近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができ、その結果、ディフューザとしての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を確実に抑制することができる。
請求項2の発明の遠心圧縮機によれば、循環通路を、流体が吸込通路からディフューザに湾曲して流動する内側の壁面側に設けたので、逆流の発生しやすい範囲でのサージングを確実に抑制することができる。
請求項3の発明の遠心圧縮機によれば、インペラの回転軸心から循環通路における一方の開口部までの距離を、インペラの回転軸心から流体出口までの距離の1.05倍〜1.20倍に設定したので、適正な位置に循環通路における一方の開口部を形成したことで、インペラからディフューザに流動する流体の速度分布を幅方向でほぼ均一にすることができる。
請求項4の発明の遠心圧縮機によれば、循環通路における一方の開口部と他方の開口部との距離を、ディフューザの長さの50%以下に設定したので、ディフューザの適正位置に各開口を形成したことで、初期に発生する流体の逆流を確実に防止することができる。
請求項5の発明の遠心圧縮機によれば、循環通路の幅を、ディフューザの幅の10%〜20%に設定したので、ディフューザの壁面に沿って流動する流体を循環通路に取り込んで循環流とし、再びディフューザに適正速度で噴出して戻すことができる。
請求項6の発明の遠心圧縮機によれば、循環通路を、インペラの外側に周方向に沿って設けたので、インペラの外周側でほぼ均一にディフューザでの逆流の発生を防止することができる。
請求項7の発明の遠心圧縮機によれば、循環通路を、ディフューザの壁面に設けた凹部に、ディフューザの壁面と均一な平坦面を有する蓋部材を支持部材により固定して構成したので、循環通路の形成が容易となり、製造精度を向上することができると共に、製造コストを低減することができる。
請求項8の発明の遠心圧縮機によれば、支持部材を、循環通路内の流体に対して旋回速度を付与する案内翼としたので、循環通路からディフューザに戻る流体は案内翼により旋回流となることで、循環通路から噴出する流体とディフューザを流動する流体の速度と旋回角度がほぼ同様となり、乱流の発生を防止してスムースな昇圧を可能とすることができる。
以下に、本発明に係る遠心圧縮機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る遠心圧縮機の要部断面図、図2は、図1のII−II断面図、図3は、実施例1の遠心圧縮機におけるディフューザの概略図である。
本実施例の遠心圧縮機において、図1及び図2に示すように、ケーシング11は中空形状をなし、ほぼ中央部には回転軸12が回転自在に支持されており、この回転軸12には、ボス部12aが一体に取付けられ、このボス部12aの外周部に複数の羽根13が均等間隔で取付けられることで、インペラ14が構成されている。このケーシング11には、インペラ14の軸方向に沿った吸込通路15が形成されており、流体をこの吸込通路15を介してインペラ14の前面部に取込可能となっている。また、ケーシング11には、インペラ14の外周側に径方向に沿ったディフューザ16が形成されており、インペラ14で圧縮した流体をディフューザ16に吐出可能となっている。そして、ディフューザ16の外周部には流体を外部に吐出する吐出口17が形成されている。
従って、図示しないモータにより回転軸12を回転すると、インペラ14が回転し、流体が吸込通路15を通してケーシング11内吸い込まれる。すると、流体は回転するインペラ14を流過する過程で昇圧された後、ディフューザ16に吐出され、このディフューザ16にて圧縮流体の動圧が静圧に変換され、吐出口17に送られて外部に吐出される。
本実施例では、このように構成された遠心圧縮機にて、ディフューザ16の壁面の裏側に、このディフューザ16に流動する流体の一部を循環させる循環通路21が設けられている。この循環通路21は、ディフューザ16の壁面に沿って流れる流体を取り込んで戻し、インペラ14の流体出口14a付近に噴出することで、ディフューザ16を流動する流体の見掛けの流量を増加し、低流量時における流体の逆流の発生を抑制し、サージングを防止するものである。
即ち、ディフューザ16は、シュラウド側の環状円板22とハブ側の環状円板23とから構成されており、流体が吸込通路15からインペラ14を通過してディフューザ16に湾曲して流動する内側の壁面側、つまり、シュラウド側の環状円板22の壁面22aにおけるインペラ14側に凹部24が形成されている。この凹部24はインペラ14の径方向に沿った全長がLであり、このインペラ14の外周側に全周にわたってリング状をなして形成されている。そして、この凹部24には、支持部材としての複数の支柱25によりリング形状をする蓋部材26が固定されている。この支柱25は円柱形状をなし、凹部24内に所定間隔で固定されている。蓋部材26は、凹部24とほぼ同形状をなし、表面がディフューザ16の壁面と均一な平坦面を有している。
そのため、ディフューザ16の壁面に形成された凹部24に所定隙間をあけて蓋部材26が位置することで、両者の間に循環通路21が形成されることとなり、一方の第1開口27は、インペラ14の流体出口14aから所定距離をもって位置し、他方の第2開口28は、吐出口17側に位置している。
この場合、図3に示すように、インペラ14の回転軸12の回転中心(回転軸心)から循環通路21の第1開口27までの距離A1は、インペラ14の回転軸12の中心から流体出口14aまでの距離Aの1.05倍〜1.20倍になるように設定されている。また、循環通路21の第1開口部27と第2開口部28との距離B1は、ディフューザ16の長さBの50%以下になるように設定されている。更に、循環通路21の幅C1は、ディフューザ16の幅Cの10%〜20%になるように設定されている。
従って、インペラ14の回転により吸込通路15から吸入された流体は、ケーシング11内で昇圧された後にディフューザ16に流動するとき、特に、流量が比較的少量である場合には、壁面22aにおけるインペラ14側の近傍で逆流が生じやすい。ところが、この壁面22aに循環通路21が形成されているため、ディフューザ16を流動する流体の一部が蓋部材26の平面部で逆流を生じつつ第2開口28からこの循環通路21に進入し、循環流となって第1開口27からディフューザ16に吐出することとなる。そのため、このディフューザ16におけるインペラ14の流体出口14aの近傍では、流体の見掛けの流量が増加することで、壁面22aの近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制し、サージングまでの流量範囲を拡大することができる。
このように実施例1の遠心圧縮機にあっては、ケーシング11の内部にインペラ14を回転可能に支持し、流体を吸入してインペラ14に導く吸込通路15を設けると共に、インペラ14の回転により昇圧された流体を吐出口17に導くディフューザ16を設け、このディフューザ16の壁面22aの裏側に、流体の流動方向に沿って循環通路21を設け、この循環通路21の第1開口27をインペラ14の流体出口14aから所定距離をもってディフューザ16の壁面に形成し、第2開口28を吐出口17側におけるディフューザ16の壁面に形成している。
従って、逆流が生じやすいディフューザ16の壁面近傍を流れる流体は、第2開口28から循環通路21に進入して第1開口27から吐出する循環流となり、ディフューザ16での見掛けの流量が増加することで、壁面22aの近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができ、その結果、ディフューザ16としての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を確実に抑制することができる。
また、ディフューザ16の壁面22aに凹部24を形成し、この凹部24に複数の支柱25を介して蓋部材26を固定することで、両者の間に循環通路21を形成している。従って、簡単な構成で循環通路21を容易に形成する人ができ、製造コストの上昇を抑制することができると共に、複数の支柱25を細く生成することで循環流の邪魔になることはなく、ディフューザ16での流体の逆流の発生を適正に抑制することができる。
図4に、本発明の実施例2に係る遠心圧縮機の要部断面図、図5は、図4のV−V断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の遠心圧縮機において、図4及び図5に示すように、ディフューザ16の壁面の裏側に、このディフューザ16に流動する流体の一部を循環させる循環通路31が設けられている。即ち、ディフューザ16にて、シュラウド側の環状円板22の壁面22aにおけるインペラ14側に凹部24が形成され、この凹部24には支持部材としての複数の案内翼32によりリング形状をする蓋部材26が固定されている。この案内翼32は第2開口28から第1開口27に向かってインペラ14の回転方向に所定角度傾斜し、且つ、先細形状をなし、凹部24内に所定間隔で固定されている。そして、この凹部24に所定隙間をあけて蓋部材26が位置することで、両者の間に循環通路31が形成され、第1開口27はインペラ14の流体出口14aの近傍に位置し、第2開口28は吐出口17側に位置する。
従って、インペラ14の回転により吸込通路15から吸入された流体は、ケーシング11内で昇圧された後にディフューザ16に流動するとき、壁面22aの近傍を流動する流体が蓋部材26の平面部で逆流を生じつつ第2開口28から循環通路31に進入し、循環流となって第1開口27からディフューザ16に吐出する。そのため、このディフューザ16におけるインペラ14の流体出口14aの近傍では、流体の見掛けの流量が増加することで、壁面22aの近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制し、サージングまでの流量範囲を拡大することができる。また、循環通路31を通る循環流は、各案内翼32により旋回速度を付与される。そのため、第1開口27からディフューザ16に吐出される流体は旋回流となり、インペラ14の流体出口14aからの旋回流との速度差や旋回角度差をなくし、ディフューザ16でのスムースな流れを確保することができる。
このように実施例2の遠心圧縮機にあっては、ディフューザ16の壁面22aの裏側に凹部24を形成し、この凹部24に複数の案内翼32を介して蓋部材26を固定することで、流体の流動方向に沿った循環通路31を設け、この循環通路31の第1開口27をインペラ14の流体出口14aから所定距離をもってディフューザ16の壁面に開口し、第2開口28を吐出口17側におけるディフューザ16の壁面に開口している。
従って、逆流が生じやすいディフューザ16の壁面近傍を流れる流体は、第2開口28から循環通路31に進入して第1開口27から吐出する循環流となり、ディフューザ16での見掛けの流量が増加することで、壁面22aの近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができ、その結果、ディフューザ16としての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を確実に抑制することができる。
また、第2開口18から進入した流体は循環通路31を通るときに各案内翼32により旋回速度が付与され、第1開口27から旋回流となってディフューザ16に吐出されることとなる。そのため、循環通路31から噴出する流体とディフューザ16を流動する流体の速度と旋回角度がほぼ同様となり、ディフューザ16での乱流の発生を防止し、スムースな昇圧を可能とすることができる。
なお、上述した実施例では、十分な作用効果を得るために、循環通路21,31を、ディフューザ16にて、シュラウド側の環状円板22の壁面22a側で、且つ、インペラ14側に設けたが、循環通路21,31を設ける位置はここに限るものではない。例えば、循環通路を、ディフューザ16にて、ハブ側の環状円板23の壁面23a側に設けたり、吐出口17側に設けてもよいものである。
また、循環通路21,31を、インペラ14の外周側に全周にわたってリンク形状をなして設けたが、周方向に所定間隔をあけて複数形成しても良いものである。更に、この循環通路21,31の形成方法も、ディフューザ16の壁面22aに凹部24を形成し、この凹部24に支持部材としての支柱25や案内翼32を介して蓋部材26を固定する方法に限るものではなく、例えば、鋳造により一体成型しても良いものである。
本発明に係る遠心圧縮機は、ディフューザの壁面の裏側に循環通路を設けて壁面に沿って流体を取り込んでインペラの流体出口の近傍に吐出することで、逆流の発生によるサージングを抑制するものであり、この遠心圧縮機を適用した船舶用過給機、自動車用過給機、産業用圧縮機、航空用小型ガスタービンに有用である。
11 ケーシング
12 回転軸
14 インペラ
15 吸込通路
16 ディフューザ
17 吐出口
21,31 循環通路
24 凹部
25 支柱(支持部材)
26 蓋部材
27 第1開口
28 第2開口
32 案内翼(支持部材)
12 回転軸
14 インペラ
15 吸込通路
16 ディフューザ
17 吐出口
21,31 循環通路
24 凹部
25 支柱(支持部材)
26 蓋部材
27 第1開口
28 第2開口
32 案内翼(支持部材)
Claims (8)
- ケーシングの内部にインペラが回転可能に配設され、該ケーシングに流体を吸入して前記インペラに導く吸込通路が設けられると共に、前記インペラの回転により昇圧された流体を吐出口に導くディフューザが設けられた遠心圧縮機において、前記ディフューザの壁面の裏側に流体の流動方向に沿った循環通路が設けられ、該循環通路の一方が前記インペラの流体出口から所定距離をもった前記ディフューザの壁面に開口し、前記循環通路の他方が前記吐出口側における前記ディフューザの壁面に開口することを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項1記載の遠心圧縮機において、前記循環通路は、流体が前記吸込通路から前記ディフューザに湾曲して流動する内側の壁面側に設けられたことを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項1または2記載の遠心圧縮機において、前記インペラの回転軸心から前記循環通路における一方の開口部までの距離は、該インペラの回転軸心から前記インペラの流体出口までの距離の1.05倍〜1.20倍に設定されたことを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項1または2記載の遠心圧縮機において、前記循環通路における一方の開口部と他方の開口部との距離は、前記ディフューザの長さの50%以下に設定されたことを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項1または2記載の遠心圧縮機において、前記循環通路の幅は、前記ディフューザの幅の10%〜20%に設定されたことを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項1から5のいずれか一つ記載の遠心圧縮機において、前記循環通路は、前記インペラの外側に周方向に沿って設けられたことを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項1から6のいずれか一つ記載の遠心圧縮機において、前記循環通路は、前記ディフューザの壁面に設けられた凹部に、該ディフューザの壁面と均一な平坦面を有する蓋部材が支持部材により固定されて構成されたことを特徴とする遠心圧縮機。
- 請求項7記載の遠心圧縮機において、前記支持部材は、前記循環通路内の流体に対して旋回速度を付与する案内翼であることを特徴とする遠心圧縮機。
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2004
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