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JP2005237471A - 椅子の座又は背もたれ - Google Patents

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JP2005237471A JP2004048401A JP2004048401A JP2005237471A JP 2005237471 A JP2005237471 A JP 2005237471A JP 2004048401 A JP2004048401 A JP 2004048401A JP 2004048401 A JP2004048401 A JP 2004048401A JP 2005237471 A JP2005237471 A JP 2005237471A
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Abstract

【課題】座インナーシェルとクッション材とを別々に成形して両者を重ね合わせただけの構成でありながら、クッション材の縁部が座インナーシェルから捲れることを防止する。
【手段】クッション材20の縁部は座インナーシェル19の下面に巻き込まれており、表皮材20によって座インナーシェル18に押さえ固定されている。座インナーシェル18にの外周にはその全周にわたって延びる上向き土手部62が形成されており、この土手部62の上端に、略水平外向きのフランジ63が形成されている。クッション材20の縁部を捲ろうとするとフランジ63がストッパーの機能を果たすため、クッション材20が捲れることはない。
【選択図】 図14

Description

本発明は、椅子の座又は背もたれに関するものである。
例えば事務用に多用される回転椅子の座は、合成樹脂製のインナーシェルの上面にクッション材を積層した構造になっており、クッション材には布やレザー等の各種素材からなる表皮材が張られており、表皮材の周縁部はインナーシェルの周縁部の下面に巻き込まれている。
表皮材の周縁部をインナーシェルの裏側に巻き込んだ状態に保持する方法としては、接着剤で接着したり、タッカーで固定したり、周縁部にその略全周にわたって延びる筒状部を形成してこの筒状部に挿通した紐材又は線材を絞り込む、といった方法が採用されている。
また、クッション材はインナーシェルと別体に製造する場合と、インサート成形法によってインナーシェルに一体成形する場合とがある。前者においては更に、クッション材をインナーシェルに単に重ねているだけの場合と、接着剤で接着している場合とがある。
また、クッション材がインナーシェルの上面だけに重なっている場合と、クッション材の周縁部がインナーシェルの外周面と重なるように巻き込まれている場合とがある。
クッション材を座インナーシェルとは別体に製造してこれをインナーシェルに重ねただけの構成にすると、廃棄後の分別作業やリサイクル処理が容易である利点があり、また、クッション材の周縁部をインナーシェルの外周面と重なるように巻き込んでいると、座の周縁部でのゴツゴツ感がなくて座り心地が優れている。
しかし、クッション材をインナーシェルに接着せずにしかもその周縁部をインナーシェルの外周面の側に巻き込んでいると、例えば人が着座状態で手の平を座の前端縁に当てて無意識に引き上げるような動作をすることにより、クッション材の縁部がインナーシェルから捲れてしまう虞がある。同様の不具合は背もたれにおいても生じ得る。
他方、クッション材を座インナーシェルに一体成形したり接着したりすれば、クッション材の捲れの問題は解消できるが、一体成形では高価な金型設備が必要になり、接着では工程数が増える問題があり、かつ、両者とも廃棄後にインナーシェルとクッション材とを分別するのに手間がかかり、環境への負荷が大きいという問題がある。
本件発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
請求項1の発明に係る座又は背もたれは、合成樹脂製のインナーシェルと、このインナーシェルに重ね合わせたクッション材と、クッション材を表面側から覆う表皮材とを備えており、前記クッション材の周縁部はインナーシェルの外周面と重なるように巻き込まれており、かつ、前記表皮材の周縁部はインナーシェルの周縁部の裏側に巻き込まれている。そして、構成の特徴として、前記インナーシェルの外周の一部又は全部に、着座者の側に向けて段落ちした段部が形成されており、この段部を前記クッション材で包み込んでいる。
請求項2の発明では、請求項1において、前記インナーシェルの外周には、着座者の側に向けて突出する土手部が略全周にわたって延びるように形成されており、この土手部の先端に外向きのフランジを形成することによって前記段部と成している。
請求項3の発明では、請求項1又は2において、前記クッション材はインナーシェルとは別体に成形されていて接着されることなくインナーシェルに重なっている一方、前記表皮材の外周部にはその略全周にわたって延びる筒状部が形成されており、この筒状部に通した1本の紐材又は線材を結束して筒状部を絞り込むことにより、表皮材の周縁部をインナーシェルの周縁部の裏側に保持している。
請求項4の発明では、請求項3において、前記インナーシェルの周縁部の裏側に、前記表皮材の筒状部が外側から嵌まり込む庇状の保持部を周方向に沿って適宜間隔で飛び飛びに形成している。
本願発明によると、インナーシェルの外周に段部を形成したことにより、クッション材をインナーシェルに接着したり一体成形したりしなくても、クッション材の縁部がインナーシェルから捲れることを防止できる。
請求項2のように構成すると、インナーシェルに土手部(周壁部といっても良い)を形成したことにより、インナーシェルが過度に変形することを防止して強度を保持しつつ、クッション材の捲れを防止できて好適である。
表皮材の周縁部をインナーシェルの裏側に巻き込んだ状態に保持する手段として、請求項3のように表皮材に形成した筒状部に紐又は線材を通してこれを結束すると、接着したりタッカー止めしたりした場合に比べて廃棄後の分別作業を簡単に行える利点がある。
この場合、請求項3に加えて請求項4のように構成すると、表皮材を正確に位置決めできると共に、人が指で表皮材の縁をインナーシェルから引き起こしてしまうことを防止でき、更に、紐材又は線材を強く張りすぎることを防止できる利点もある。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では本願発明を椅子の座に適用している。
(1).椅子の基本構造
先ず、図1〜図5に基づいて椅子の基本構造を説明する。図1は椅子の側面図であり、この図に示すように、椅子は、キャスター付きの脚1と、座2と、背もたれ3と、肘掛け4とを備えている。脚1は伸長自在及び回転自在な脚支柱5を備えており、脚支柱5の上端には支基ベース6が固定されている。
座2は、アウターシェル7を介して座受け金具8に取り付けられており、座受け金具8の前端部は支基ベース6の前端部に第1軸9によって後傾動及び後退動自在に取り付けられている。
また、支基ベース6の後部寄り部位には傾動フレーム10の前端部が第2軸11によって後傾動可能に連結されており、傾動フレーム10の後部には背支柱12を設け、この背支柱12に背もたれ3を取り付けている。背支柱12と背もたれ3との間にはランバーサポート13を高さ調節自在に配置している。
更に、傾動フレーム10のうち第3軸14よりも後方の部位と座受け金具8の後部とは第3軸14によって相対回動可能に連結されている。このため、背もたれ3が後傾動するとこれに連動して座2も一緒に後傾しつつ後退する。
図2は支持機構を構成する主要部材の分離斜視図、図3(A)は座部の縦断側面図、図4は図3のIV−IV視平面図、図5は傾動フレーム10とこれに関連した部材の分離斜視図である。
例えば図2から明らかなように、支基ベース6は左右側板6aを備えた上向き開口の箱状に形成されており、その後部にインナーブラケット15を固着し、インナーブラケット15を介して脚支柱5の上端を固定している。支基ベース6における左右側板6aの前部には、第1軸9を軸支するための切り開き穴16が前向きに開口するように形成されている。
座受け金具8は左右に一対配置されており、その前部には丸パイプ製の第1軸9が溶接にて固着され、後部には、丸パイプ製の第3軸14が溶接にて固着されている。
座受け金具8には左右外側に広がるフランジ8aが形成されており、詳細は省略するが、このフランジ8aにアウターシェル7が前後動可能に取り付けられている。図3(A)に示すように、座2は、合成樹脂製のインナーシェル(座板)18と、その上面に張ったクッション19と、クッション材19を上方から包む表皮材20とを備えている。その詳細は後述する。
例えば図5に示すように、傾動フレーム10は断面外向き開口コ字状に形成されていて左右に配置されている一方、背支柱12は若干の間隔を隔てて左右に2本配置されており、両背支柱12の下部を横向きに曲げてこれを傾動フレーム10の内部に嵌め込んで溶接にて固着している。左右の背支柱12の下部は、それらに溶接された下部連結金具20で一体に連結されている。
なお、傾動フレーム10と背支柱12とは一体の構造にすることも可能である。また、傾動フレーム10及び背支柱12は左右に一対ずつ配置する必要はなく、1本の場合もある得る。また、背支柱12を備えずに傾動フレーム10に背もたれ3を直接的に取付けることも可能である。
前記インナーブラケット15は、支基ベース6の底面と略直角を成す前壁15aを備えており、この前壁15aの手前側に可動式の後部ばね受け装置21を配置し、ばね22を後方から支持している。
第1軸9のうち支基ベース6の内部の部位には、左右のフロントブッシュ23は両者の間に挟まれた前部ばね受け24とが被嵌している。左右フロントブッシュ23は合成樹脂製でそれぞれ上下2つのパーツに分離しており、第1軸9はフロントブッシュ23に前後動自在に嵌まっている。フロントブッシュ23は図3(B)に示すように後ろ向き開口したU字状に形成されており、これを支基ベース6の切り開き穴に装着して良い。
左右フロントブッシュ23と前部ばね受け24とは、側面視前向き開口コ字状で金属板製のフロント金具25の内部にきっちり嵌まっている。また、フロント金具25は支基ベース6に溶接等によって固着されており、左右フロントブッシュ23はねじ25aでフロント金具25に締結されている。第2軸11は、センターブッシュ26及びセンター金具27を介して支基ベース6の下面にねじで締結されている。
第3軸14は、左右傾動フレーム10に架け渡すように配置されたブリッジ部材28に、左右一対ずつの合成樹脂製リアブッシュ29及びリア金具30にて連結されている。ブリッジ部材28は傾動フレーム10に溶接で固着されている(ねじ止めでも良い)。
背もたれ3が後傾動すると座2も連動し後退しつつ後傾動するが、背もたれ3及び座体2の後傾角度を規制するため、図3(A)に示すように、インナーブラケット15の上面に、第3軸14が下降下限において当接するストッパー31を設けている。
図5において符号32で示すのは背もたれ3を構成する背インナーシェルであり、符号33で示すのはバックカバーであり、符号34で示すのはセンターカバーである。センターカバー34は、ブリッジ部材28よりも後方の部位において傾動フレーム10及びその間の空間を覆うようになっている。
図3(A)及び図5に部分的に示すように、支基ベース6の後方には、背もたれ3を傾動可能なフリー状態と傾動不能なロック状態とに切り換えるガススプリング36を前後方向に延びるように配置している。ガススプリング36の前端部は、支基ベース6の後面に固着した平面視コ字状の軸受け金具37に水平状のピン38にて上下回動可能に取り付けられている。
また、ガススプリング35のピストン39を備えており、ピストン39の後端には可動ブラケット40を固着し、この可動ブラケット40を背支柱12の下部に固着した固定ブラケット41に水平状のピン42で取り付けている。ピストン39の先端にはプッシュバルブ(図示せず)が突出しており、図示しないレバーでプッシュバルブを押圧操作することにより、ガススプリング35のロックが解除される。
センターカバー34は前壁部34aを備えており、この前壁部34に ガススプリング35との干渉を回避するための切欠き43と、レバーとの干渉を回避するための突起部44とを形成している。なお、本実施形態の椅子ではカバー類にも工夫を加えており、この点は後述する。
(2).座アウターシェル及び座インナーシェル
次に、座アウターシェル7及び座インナーシェル18について、主として図6〜図14を参照して説明する。
図6は座アウターシェル7の平面図、図7は図6の VII-VII視断面図、図8は座インナーシェル18の底面図、図9は座アウターシェル7と座インナーシェル18との分離縦断側面図、図10は座インナーシェル18を座アウターシェル7に取り付けた状態での縦断側面図、図11は座インナーシェル18の取り付け状態を図6及び図9のXI-XI 視箇所で見た断面図、図12は図11のXII-XII 視分離断面図、図13はクッション材19を張った状態での座2の底面図、図14のうち(A)は図13のXIV-XIV 視断面図、(A)は(B)の部分的な拡大図である。
座アウターシェル7と座インナーシェル18とは合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)で、それぞれ正面視で上向き凹状に形成されている。そして、図11から明らかなように、座アウターシェル7の深さを座インナーシェル18の深さよりも深く設定しており、このため、座インナーシェル18の外周部を座アウターシェル7の外周部に当てた状態で、座アウターシェル7と座インナーシェル18との間には空間が空いている。このため、着座によって座インナーシェル18が弾性変形して沈み込むことが許容される。
座アウターシェル7の略前半部でかつ前後長手中心線に沿った部位には、座受け金具8を覆う上向き枠部7aが形成されている。これは、座受け金具8との干渉を回避するためであるが、勿論、無くてもよい。
座アウターシェル7の下面には、座受け金具8の上フランジ8aを抱き込むガイド爪46の群が形成されている。このため、座アウターシェル7及び座3はその前後位置を調節することができる。また、図11に示すように、座アウターシェル7には、座受け金具8を内側からガイドする下向きリブ7bを形成している。
本実施形態では座3の前後位置は段階的に調節するようになっており、この調節のため、一方の座受け金具8のフランジ8aには調節用レバー(図示せず)が係脱する切欠き8b(図2及び図4参照)を形成している。
座インナーシェル18を座アウターシェル7に取り付ける方法として、例えば図11〜図12に示すように、座アウターシェル7の左右両側部上面に正面視矢尻形の係止爪47を前後方向に沿って適宜間隔で複数個突設する一方、座インナーシェル18には、係止爪47が逃げ嵌合する凹所48と、凹所48の手前側に位置した段状受け部49とを形成している。
従って、凹所48を係止爪47に嵌めた状態で座インナーシェル18を後方にずらすと、座インナーシェル18の受け部49が座アウターシェル7の係止爪47と係合して、座インナーシェル18は座アウターシェル7から上向き移動不能に保持される。
座インナーシェル18を手前側に移動不能に保持する手段としては、座アウターシェル7における上向き枠部7aの天板のうち前部に左右一対の角形係合穴50(図6参照)を形成する一方、座インナーシェル18には、角形係合穴50に嵌まり込む側面視下向き山形のストッパー部51を形成している。例えば図8に示すように、ストッパー部51は平面視で後ろ向き開口コ字状のスリット52で囲われており、このため、ストッパー部51は上下方向に撓み変形し得る。
座インナーシェル18の前部には、座アウターシェル7における上向き枠部7aの前端縁に下方から係合するフロント爪53と、座アウターシェル7の上面に当接する前部足体54aとを一体に設けている。他方、座アウターシェル7の前部には、フロント爪53が係合する係合穴55を形成している。
座インナーシェル18の受け部49を座アウターシェル7の係止爪47に係合させてから、座インナーシェル18の前部を下向きに押すと、ストッパー部51が弾性に抗して変形したのち角形係合穴50に嵌合すると共に、座インナーシェル18のフロント爪53が座アウターシェル7の係合穴55に引っ掛かり係合し、これにより、座インナーシェル18は座アウターシェル7に離脱不能に取り付けられる。
図6及び図7に示すように、座アウターシェル7のうち上向き枠部7aを挟んだ一方の側には、取り扱い説明書57を収納するポケット部58を形成している。また、上向き枠部7aを挟んでポケット部58と反対側の部位には、座2の前後位置を調節するためのレバー(図示せず)の取り付け部59を形成している。図6で符号60で示すのは上向きに突出したリブである。
例えば図8に示すように、座インナーシェル18には、人の臀部にフィットした状態で弾性変形するように多数の変形促進用スリット61の群を形成している。また、座インナーシェル18の後部には下向きの後部足体54bを形成している。
また、座インナーシェル18の外周縁には上向きの土手部62が全周にわたって延びるように形成されており、この土手部62のうち前端部と後端部との上端に前後外向きに延びるフランジ63を形成し、これにより、座インナーシェル18の前部と後部とに上向きに段落ちした段部64となしており、この段部64をクッション材19の縁部で包み込んでいる。換言すると、座インナーシェル18の段部64がクッション材19の内部に埋設されている。
座インナーシェル18の前部は下向きに湾曲しており、このため土手部62も座インナーシェル18の前部では湾曲に倣って下方に位置している。他方、座インナーシェル18の後端部は平坦状になっている。
クッション材18を覆う表皮材20の周縁部は座インナーシェル18の下面側に巻き込まれている。そして、図14(B)に示すように縫着等によって筒状部20aとなっており、この筒状部20aに1本の紐(線材でも良い)65を通し、紐65を引っ張ってその両端を結束する(結束部を図13に符号65aで示している)ことにより、表皮材20の周縁部をその長さが短くなるように絞り込んでいる。
そして、座インナーシェル18の前後足体54a,54b及び受け部49の箇所には、表皮材20の筒部20aが外側から嵌まる鉤状の保持部66を形成している。すなわち、保持部66を外周に沿って点在させている。
さて、例えば着座した人が座の前端部の表皮材20に掌をあてて摩擦をかけながら上向きに起こすような動作をすることがあり、すると、図14に白抜き矢印で示すように、クッション材20の前部が座インナーシェル18からめくれ勝手となる。しかし、座インナーシェル18の前部に上向き段落ちした段部64を形成していることにより、フランジ部63(段部64)がクッション材20の上向き動に対するストッパーとなり、その結果、クッション材20が捲れることを防止できる。
段部64は座インナーシェル18の全周にわたって形成しても良いが、本願発明者たちが実験したところ、前部と後部との左右略全長にわたって設けるだけでも十分な捲れ防止効果を得ることができた。なお、座インナーシェル18の左右側縁箇所ではクッション材20が土手部62を巻き込んでいない状態にすることも可能である。
座インナーシェル18の前部が縦断面視で斜め下向きに湾曲(或いは屈曲)している場合は、その下向き湾曲部には必ずしも土手部64を形成する必要はないのであり、、図14(C)に示すように、前向きフランジ63を直接に形成して段部64と成すことも可能である。
本実施形態のように、座インナーシェル18の下面に表皮材20の筒部20aが嵌まる保持部66を周方向に沿って点在させると、表皮材20を正確に位置決めできると共に紐65の引っ張り過ぎによる筒部20aの破れを防止でき、かつ、誤って筒部20aに指をかけて引っ張ることも防止できる。
この場合、実施形態のように左右方向に長く延びる足体54a,54bに保持部66を形成すると、表皮材20をより正確に位置決めできる利点がある。また、足体54a,54bを座インナーシェル18の外周形状にそって底面視で緩く湾曲した形状にすることにより、表皮材20の周縁部をできるだけ均等に絞ることができ、その結果、表皮材20に皺がよることを防止又は著しく抑制することもできる。
(3).カバー類
次に、図5に加えて図15〜図20も加えてカバー類について説明する。図15は図5と同様の分離斜視図、図16はバックカバー33を裏返した状態での分離斜視図、図17はサイドカバー68の斜視図、図18は各カバー33,34,68の分離平面図、図19のうち(A)はは各カバー33,34,68の連結状態を示す平面図、(B)は(A)のB−B視断面図、図20は肘掛け4の斜視図である。
バックカバー33は、ブリッジ部材28よりも後方の部位において傾動フレーム10やガススプリング36を下方及び後方から覆う底板33aと周壁33bとを備えており、周壁には、背支柱12を囲う起立部33cを一体に連接している。起立部33cには、左右の背支柱12の間に弾性に抗して嵌入するキャッチ(爪)69を設けている。また、バックカバー33は背支柱12を左右両側から覆う縦リブ70を備えている。なお、バックカバー33の上端部は背インナー32にビスで固定される。
他方、センターカバー34は平面視でバックカバー33の周壁33bの開口縁に嵌まるようになっており、平面形状はバックカバー33の底板33aとほぼ同じ形状である。バックカバー33における底板33aの前端縁には、センターカバー34の前壁部34aが重なる段部71を形成している。また、バックカバー33の周壁33bには、センターカバー34の縁部が載る支持部72を形成している。
センターカバー34とバックカバー33とはビス73で固定されるようになっており、このため、センターカバー34にはビス73の頭が隠れる座繰り筒部74を形成し、バックカバー33の底板33aにはビス73がねじ込まれるねじ筒75を形成している。
センターカバー34には、バックカバー33の左右縦リブ70に嵌合する後ろ向き開口部76が形成されており、また、センターカバー34の左右両端部には下向きストッパー部77が形成されており、バックカバー33の左右受け部72には、ストッパー部77が嵌まる切欠き78が形成されている。このため、センターカバー34とバックカバー33とは水平方向にずれ不能に保持される。センターカバー34の前面はブリッジ部材28の後端と密接又は密着している。
ブリッジ部材28の左右端部は左右傾動フレーム10の外側に延びる張り出し部28aとなっており、この張り出し部を覆うようにして、左右の傾動フレーム10にはサイドカバー68が左右外側から嵌合している。また、ブリッジ部材28の左右張り出し部28aと傾動フレーム10とには、肘掛け4の連結金具79をビスで固定するためのねじ穴80が空いている。
サイドカバー68は、傾動フレーム10を横方向から覆う断面略コ字状の断面形状であり、かつ、前端部は閉塞しており後端部は開口している。例えば図18及び図19に示すように、サイドカバー68の前端部には、傾動フレーム10の前端部に被嵌して左右外向きずれ不能に保持する前部係止手段の一例として抱持部81を形成しており、平面視で傾斜した姿勢にして傾動フレーム10に手前側から嵌め入れる。
サイドカバー68の後端部はバックカバー33の左右前端部に突き合わさるようになっており、このため、バックカバー33の外周面とサイドカバー68の外側面とが滑らかに連続している。
また、例えば図19から容易に理解できるように、サイドカバー68の後部下面にはバックカバー33の底板33aに重なる上向き段部82を形成し、かつ、サイドカバー68の後部上面にはセンターカバー34の前端縁に重なる下向き段部83を形成し、更に、サイドカバー68の側壁後端には、当該サイドカバー68の後部を横向き外れ不能に保持する後部係止手段の一例として係合爪84を形成する一方、バックカバー33における周壁33bの前端部内面には、前記係止爪84が引っ掛かり係合する係止部85を形成している。
このように、サイドカバー68とバックカバー33とが係止爪84及び係止部85の嵌まり合いによって前後ずれ不能に保持され、その状態でバックカバー33とセンターカバー34とがビス73で締結されているため、換言すると、サイドカバー68がバックカバー33によって外向き外れ不能に保持された状態で3つのカバー33,34,68が挟持されているため、3つのカバー33,34,68は全体としてガタ付きなく一体に保持される。なお、係止爪をバックカバー33に形成し、係止部をサイドカバー68に形成しても良い。
ところで、椅子において支基ベースの後方に位置する部材はカバーで覆われていることが多く、この場合、カバーは、背支柱に取り付けているのが一般的であった。取り付け方法としては、ビスによる固定や弾性変形する爪を利用したりスナップ係合が多用されている。
他方、カバーは1個だけの場合と複数個で構成する場合とがあり、複数個で構成すると、例えば部材群の全体をすっぽりと覆うことができて体裁が良いと共に、保護機能に優れている利点がある。
しかし、複数個のカバーで構成した場合、個々のカバーを背支柱に一々ビスで締結したり、係止爪を利用して背支柱(或いは傾動フレーム)にスナップ係合で取り付けると、加工精度が悪いと、ビスのねじ穴と取付け穴とがずれたり、係止爪とその係合箇所(係合穴等)との位置がずれたりして、取付けできなくなることがある。
本実施形態におけるカバーの取付け構造は上記のような問題の解消を課題としてなされたもので、各カバー33,34,68は樹脂の射出成形によって一定寸法・一定形状に製造されているため、傾動フレーム10や背支柱12の加工精度とは関係なく、全体を一体の状態に取付けることができるのである。
(4).肘掛けの取付け構造
図20に示すように、肘掛け4はパイプ製の肘支柱87を備えており、肘支柱87に昇降体88を高さ調節自在に取り付け、この昇降体88に肘当て89を水平旋回自在に取り付けている。昇降体88はロック解除用のレバー90を備えており、昇降体88を手で握ってレバー90を引くことにより、ロックが解除される。なお、肘当て89は可動式には限らず、固定式であっても良いことは言うまでもない。
肘支柱87の下部は水平状部87aになっており、この水平状部87aの先端に前記した連結金具79が溶接等にて固着されている。連結金具79は、上重合部79aと下重合部79bとこれらを繋ぐ縦長部とを備えて正面視階段状に形成されている。
肘掛け4の連結金具79はサイドカバー68に下方から重なるようになっており、かつ、下方からねじ込まれた3本のビスで連結金具79とサイドカバー68とが傾動フレーム10及びブリッジ部材28に固定されている。連結金具79の上面には、ブリッジ部材28の張り出し部28aに重なる係止片79cを折曲げ(溶接でもよい)によって設ける一方、サイドカバー68のうちブリッジ部材28を覆う部分68aには、係止片79cが嵌まり込む切欠き部(逃がし穴)91を形成している。
このため、係止片85を切欠き部91の箇所でブリッジ部材28の張出部28aに重ねることにより、肘掛け4は一々手でも掴んでいなくても所定の取り付け姿勢に保持される。このため、作業者は両手が自由になり、その結果を、肘掛けの取り付け作業を能率良く行うことができる。
第1実施形態に係る椅子の側面図である。 は支持機構を構成する主要部材の分離斜視図である。 (A)は座部の縦断側面図、(B)は軸受けブッシュの斜視図である。 図3のIV−IV視平面図である。 背もたれの支持機構を示す斜視図である。 座アウターシェルの平面図である。 図6の VII-VII視断面図である。 座インナーシェルの底面図である。 座アウターシェルと座インナーシェルとの分離縦断側面図である。 座インナーシェルを座アウターシェルに取り付けた状態での縦断側面図である。 座インナーシェルの取り付け状態を図6及び図9のXI-XI 視箇所で見た断面図である。 図11のXII-XII 視分離断面図である。 クッション材を張った状態での座の底面図である。 (A)は図13のXIV-XIV 視断面図、(A)は(B)の部分的な拡大図である。 図5と同様の分離斜視図である。 バックカバーを裏返した状態での分離斜視図である。 サイドカバーの斜視図である。 各カバーの分離平面図である。 (A)は各カバーの連結状態を示す平面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。 肘掛けの斜視図である。
符号の説明
1 脚
2 座
3 背もたれ
10 傾動フレーム
12 背支柱
18 座インナーシェル
19 クッション材
20 表皮材
20a 筒状部
62 土手部
63 フランジ
64 段部
65 紐

Claims (4)

  1. 合成樹脂製のインナーシェルと、このインナーシェルに重ね合わせたクッション材と、クッション材を表面側から覆う表皮材とを備えており、前記クッション材の周縁部はインナーシェルの外周面と重なるように巻き込まれており、かつ、前記表皮材の周縁部はインナーシェルの周縁部の裏側に巻き込まれている座又は背もたれであって、
    前記インナーシェルの外周の一部又は全部に、着座者の側に向けて段落ちした段部が形成されており、この段部を前記クッション材で包み込んでいる、
    椅子の座又は背もたれ。
  2. 前記インナーシェルの外周には、着座者の側に向けて突出する土手部が略全周にわたって延びるように形成されており、この土手部の先端に外向きのフランジを形成することによって前記段部と成している、
    請求項1に記載した椅子の座又は背もたれ。
  3. 前記クッション材はインナーシェルとは別体に成形されていて接着されることなくインナーシェルに重なっている一方、前記表皮材の外周部にはその略全周にわたって延びる筒状部が形成されており、この筒状部に通した1本の紐材又は線材を結束して筒状部を絞り込むことにより、表皮材の周縁部をインナーシェルの周縁部の裏側に保持している、
    請求項1又は2に記載した椅子の座又は背もたれ。
  4. 前記インナーシェルの周縁部の裏側に、前記表皮材の筒状部が外側から嵌まり込む鉤状の保持部を周方向に沿って適宜間隔で飛び飛びに形成している、
    請求項3に記載した椅子の座又は背もたれ。
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