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JP2005230795A - 亜酸化窒素の分解方法およびその反応器 - Google Patents

亜酸化窒素の分解方法およびその反応器 Download PDF

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敦 清水
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克志 田川
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Abstract

【課題】 亜酸化窒素を効率よく分解する。
【解決手段】 亜酸化窒素を含有する被処理気体を予熱し、該予熱された被処理気体を断熱反応器に導入して亜酸化窒素を熱分解し、該熱分解の結果得られた気体を冷却して反応熱の回収を行うことを特徴とする亜酸化窒素の熱分解方法およびその反応器。
【選択図】 図1

Description

本発明は亜酸化窒素の熱分解方法に関する。
従来、硝酸を酸化剤として使用する化学プロセスの一つであるアジピン酸の製造プロセスは、シクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノールを硝酸で酸化する際に副成する亜酸化窒素(N2O)を大気中へ放出していた。亜酸化窒素は、二酸化炭素と同様、地球温暖化気体であり近年注目されている物質である。亜酸化窒素は、自然の土壌および農耕地からその大部分が発生し、地球上の全亜酸化窒素発生量に対する化学工業の寄与率は数%と推定されている(非特許文献1)。しかしアジピン酸製造プロセス等の化学プロセスは、亜酸化窒素の人為発生源であるため発生量の調整が可能であり、まず化学プロセスから発生する亜酸化窒素を低減させようとする機運が近年高まっている。
従来すでに化学プロセスから発生する亜酸化窒素を低減させる提案は、種々なされている。それらの提案の多くは、触媒分解法か熱分解法であり、これらの方法によると亜酸化窒素を窒素と酸素に分解させ、場合によっては、一部一酸化窒素(NO)に分解させることができる。
熱分解法としては、例えば特許文献1〜5が知られている。
特許文献1では、亜酸化窒素を高温高圧(1692℃、25.5気圧)下に分解させる装置を提案しているが、この装置は、高温高圧で運転されるために装置の維持管理に難点があることが予想される。
特許文献2では、亜酸化窒素を含む気体を予熱して昇温させると、約900℃で亜酸化窒素の熱分解が開始し1000℃以上で熱分解ができることを示している。しかし、この方法では、処理すべき亜酸化窒素の濃度を10vol%以下にする必要があるために装置が大型化する問題点がある。
特許文献3では、亜酸化窒素を火炎と接触させて分解する方法を提案している。しかしこの方法は、亜酸化窒素の分解熱に加えて火炎を生成させるための燃焼熱が加わり、高温で設備を運転しなければならない問題点がある。また火炎を発生させるための燃料の投入が必要であり、燃焼により発生した気体のために分解が終了した後の排気気体中の一酸化窒素濃度が下がるため、一酸化窒素を硝酸として回収する場合には、この工程の設備(例えば一酸化窒素の酸化吸収等)が大型化する問題点がある。
特許文献4においては、亜酸化窒素を含む被処理気体の予熱に火炎等を使用するために、前記特許文献3と同様の問題点を有する。
特許文献5では亜酸化窒素を含む被処理気体を複数に分割し、前段から発生する分解が終了した後の排気気体と後段に投入する。この方法は、被処理気体を混合することにより亜酸化窒素の分解熱を利用して分解反応を1500℃以下の比較的低温で行うため、効率のよい方法であるが、装置が複雑になる。
米国特許第2,974,019号特許明細書 特開昭61-257940号公報 特開平5-339003号公報 特表平9-508346号公報 国際公開第WO99/25461号パンフレット Shimizu, A, et al., 2000, Chemosphere-Global Change Science 2,.425-434. Loirat, H. and Caralp, F., 1985, J. Phys. Chem., 89, 4586−4591.
本発明は、従来技術の問題点を解決しうる亜酸化窒素の熱分解方法を提供するものである。
本発明は、前記課題を解決するため、均一混合攪槽型拌反応器で亜酸化窒素が効率よく分解できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、(1)亜酸化窒素を含有する被処理気体を予熱し、該予熱された被処理気体を断熱反応器に導入して亜酸化窒素を熱分解し、該熱分解の結果得られた気体を冷却して反応熱の回収を行うことを特徴とする亜酸化窒素の熱分解方法、(2) 反応器が流通式均一攪拌槽型反応器である請求項1の方法。(3)該被処理気体の予熱が、熱交換器を用いて、該熱分解の結果得られた気体を加熱源として行われることを特徴とする(1)記載の方法、(4)該気体の冷却が、ボイラーを用いて行われ、反応熱が蒸気として回収される(1)記載の方法、(5)該気体の冷却が、ボイラーを用いて行われ、反応熱が蒸気として回収された後、低温化した該気体が加熱源として使用され、亜酸化窒素を含有する被処理気体の予熱が、熱交換器により行われる(1)記載の方法である。また、(6)被処理気体を断熱反応器に導入するための複数の導入口を有し、該導入口を、それにより導入される気流の流れ方向が該反応器の中心軸を外れるように設置した、亜酸化窒素の熱分解反応器、(7)被処理気体を断熱反応器に導入するための複数の導入口を有し、該導入口を、それにより導入される気流の流れが任意の方向になるように設置した、亜酸化窒素の熱分解反応器である。
本発明は、亜酸化窒素の熱分解のために定常的に投入するエネルギーが本願にあげた先行技術と比較して極めて僅か、あるいは無しにすることができる有利な方法である。このため、分解後の排気気体が燃料を燃焼した後の燃焼気体により希釈されることが極めてわずかあるいは無いので、本装置および、分解後の排気気体の後処理設備(例えばNOx吸収設備)が小型化する利点がある。 亜酸化窒素を低濃度に希釈して分解する必要がないので、この点からも装置の小型化に寄与する。さらに、1500℃以下での比較的低温で亜酸化窒素を分解できるので、高温による設備劣化の進行を抑えることが可能である。また、反応器は一段の構造のため、被処理気体を分割して供給する必要がない、簡単な構造の亜酸化窒素分解設備で亜酸化窒素を100%に近く分解可能である。
本発明について、以下具体的に説明する。本発明において被処理気体とは、亜酸化窒素を含む排出気体である。この被処理気体としては、亜酸化窒素以外の成分について特に制限はないが、例えば、硝酸酸化法によるアジピン酸製造プロセスから排出される気体、硝酸製造プラントから排出される気体、廃棄物処理設備から排出される気体などが上げられる。
本発明では、亜酸化窒素を含有する被処理気体を亜酸化窒素の分解反応が起こらない程度に予熱するが、予熱の方法としては、熱交換器を用いて間接的に加熱する方法や、燃料の燃焼により発生する火炎に接触させて直接的に加熱する方法等が使用できる。この中で、熱交換器を用いて、亜酸化窒素熱分解の結果得られた気体を加熱源として行うことが分解熱を回収でき新たに加熱のための熱量を投入する必要がなくなるので好ましい。
予熱の温度は900℃以下であるが、より好ましくは800℃以下である。
非特許文献1によれば、亜酸化窒素は以下に示す反応により分解することが知られている。
N2O → N2 + 1/2O2 + 81.5 kJ/mol (1)
N2O → NO + 1/2N2 − 8.5 kJ/mol (2)
本発明では、上記(1) 式が主要な反応であり、この反応熱を利用して分解反応を継続させる方法であるため、被処理気体中の亜酸化窒素の濃度が低くなると分解反応の継続が困難となる。従って亜酸化窒素の濃度は、10vol%から100vol%が好ましく、20vol%から100vol%がさらに好ましく、さらに30vol%から100vol%が特に好ましい。
本発明で熱分解される亜酸化窒素としては、化学工場や各種の燃焼設備から排出される亜酸化窒素が例示できるが、より具体的な亜酸化窒素を含有する気体の例として、シクロヘキサノールあるいはシクロヘキサノンの硝酸酸化によるアジピン酸製造プロセスから排出される気体があげられる。この反応では以下の反応式に示すように、定量的に亜酸化窒素が生成する。
C6H10O + 1.5HNO3 → HOOC(CH2)4COOH + 3/4N2O + 3/4H2O (3)
C6H12O + 2HNO3 → HOOC(CH2)4COOH + N2O + 2H2O (4)
少ない投入エネルギーで反応温度を維持して亜酸化窒素の熱分解反応を継続させるために、反応系外との熱の出入りが極めて少ない反応器である断熱反応器を用いることが必要である。本発明で言う断熱反応器は、原料あるいは原料に同伴される物質により反応器に持ち込まれる顕熱や潜熱、反応器内部で発生する亜酸化窒素の分解反応熱、および反応器内部で亜酸化窒素以外の物質例えば燃料を燃焼させたときに生ずる燃焼熱が、反応器の壁を通して外に放散されることが極めて少ない反応器である。この反応器内部での熱が反応器の外に放射されることを防ぐには、例えば、反応器を適切な断熱材で保温することが好ましい。その放散される熱は、発生する反応熱の50%以下が好ましく、より好ましくは25%以下であり、最も好ましくは、10%以下である。この断熱反応器は、流通式均一攪拌槽型反応器であることが好ましい。シクロヘキサノールおよびまたはシクロヘキサノンの硝酸酸化によるアジピン酸製造プロセスから排出される亜酸化窒素はその濃度が高いので好ましい。
実際の化学プラントを例にして述べると、アジピン酸プラントから排出される亜酸化窒素濃度は、プラントの操業条件の変動にしたがって±10%程度の範囲以内で変動することがある。亜酸化窒素分解反応が行われる反応系内の攪拌が十分でないと、この変動が原因となって分解反応器内に部分的に反応温度の低い部分が生じ、その部分で分解反応が停止しこの低温部分の範囲が拡大して分解反応が全体的に停止する可能性がある。一般的化学反応プロセスにあっては、反応系内に多少の温度分布があったとしても反応収率の低下への影響はあるが、反応が全体的に停止することは少ない。
しかし、亜酸化窒素の分解反応は、例えばLoirat, H. and Caralp, F., 1985, J. Phys. Chem., 89, 4586−4591.に示す通り、分解の活性化エネルギーが非常に大きく、つまり温度低下による反応速度の低下が非常に大である特徴を有する。本発明においては、反応系内において分解反応熱が直接に分解反応継続のための被処理気体の加熱に用いられる方法を採用しているために、上に述べたように反応系内の部分的温度の低下が全体の反応を停止させる可能性が極めて大きい。この部分的低温領域を解消するには、反応系内にバーナーを設置して、燃料を燃焼させることにより熱を供給する方法が考えられるが、この方法では比較的多量の燃料の供給が必須となり、また石油系燃料を用いた場合は、燃料の燃焼から生じる炭酸ガスが排出されることになり好ましくない。本発明において特に、反応系内に旋回流または乱流を生じさせることが有効であり、その結果、分解反応を長期間安定的に継続できる。
具体的な反応器内の気体の混合方法としては、反応器内に一つあるいは複数の旋回流を発生させる方法や、反応器内の気体を乱流とすることが好ましい。このためには、反応器に導入される被処理気体の流速を利用して反応器内の気体を攪拌する方法や、反応器に攪拌機を設置する方法が挙げられる。旋回流の発生方法としては、被処理気体を反応器に導入する際に複数の導入口を反応器に設け、該導入口を、反応器に導入される被処理気体の気流の流れ方向が反応器の中心軸を外れるように設置して気流の流れを制御する方法が好ましい。また乱流を発生させるには、被処理気体を反応器に導入する際に、複数の非処理気体の導入口を、その気流の流れが任意の方向、つまりお互いに統一化されていないランダムな方向になるように設置し、気流同士が互いに衝突できるようにする方法が好ましい。
設備の運転開始時の加熱用として、断熱反応器からの僅かな熱の放散を補償するために、反応器内の僅かな温度分布を無くすために、さらに反応温度を一定に制御するために、反応器内で少量の燃料を燃焼させるバーナーを設置させることが好ましい。バーナーの種類としては特別な制限はないが、気体燃料燃焼装置か液体燃焼装置が好ましい。液体燃焼装置として、予備混合燃焼バーナー、拡散燃焼バーナー、放射型燃焼バーナー、触媒燃焼バーナー等が例示できる。また、液体燃料燃焼装置としては、噴霧型油バーナー、エマルション燃焼バーナー等が例示できる。
亜酸化窒素の熱分解の結果得られた高温の排気気体は大気放出した場合環境への悪影響があり、また熱の有効利用の観点から問題があるので、冷却することが好ましい。冷却の方法としては、空気などの希釈による方法や、熱交換器で間接的に行う方法等が挙げられる。この中でも、熱交換器を用いて、冷却剤として液体を用いて熱回収を行うことが分解熱の有効利用の観点から好ましく、特に、冷却剤として水を用いて反応熱を蒸気として回収すること、すなわち高温の排出気体をボイラーの加熱側気体(加熱源)として用いて反応熱を蒸気として回収し、この高温の排出気体を冷却する方法が好ましい。また、上記排気気体中の一酸化窒素と二酸化窒素は、酸化させながら水に吸収させて硝酸として回収することが、環境汚染防止と硝酸回収再使用の観点から好ましい。
また、本発明では、被処理気体の予熱を行うが、これを熱交換器で行う場合は、ボイラーの加熱源として使用され冷却された排気気体を用いることが、予熱用の熱交換器の劣化を防ぎ、また、分解熱の有効利用の観点から好ましい。
該熱交換器は、向流式熱交換器や並流式熱交換器が使用できるが、加熱気体の出口温度が被加熱気体の出口温度よりも低くすることが可能な向流式熱交換器が反応熱の有効な回収のために好ましい。
本発明を実施例に基づいて説明する。
図1に示す連続装置で以下に示す方法で硝酸酸化法によるアジピン酸製造プロセスから排出される気体に含まれる亜酸化窒素を分解した。図1の装置において、アジピン酸製造プロセスからの排出気体の温度は30℃であり、この気体を加熱側気体と被加熱側気体を隔壁を介在させて向流で流し熱交換する多管円筒型向流式熱交換器により予熱した。該熱交換器の加熱源としての気体としては、反応器から排出された後ボイラーを経由し蒸気として反応熱が回収されて低温化した800℃の気体を用いた。反応器は断熱反応器であり、反応器の壁を経由する反応器外部への反応熱の放散は分解熱の5%であった。またこの反応器は流通式均一攪拌槽型反応器である。系内は、導入される被処理気体の流れにより攪拌が行われた。
図2(a)に、亜酸化窒素の分解反応の条件を示した。具体的には、被処理気体の反応器での反応温度と滞留時間の関係である。図2(b)に分解反応の結果を示した。具体的には。本図は、亜酸化窒素の反応率を分解温度で整理したものである。なお、4種類の亜酸化窒素濃度についての亜酸化窒素反応率を示す曲線はほとんど重なっている。図2(c)も分解反応の結果である。具体的には、反応温度と一酸化窒素の収率との関係を示している。4種類の亜酸化窒素濃度についての一酸化窒素収率を示す曲線はほとんど重なっている。図2(d)に反応温度と反応器入り口直前の被処理気体温度の関係を示した。Y軸に示す入り口直前の温度で被処理気体を反応器に導入した場合、X軸に示す反応温度で亜酸化窒素の分解反応が進行したことを示している。本図に示す通り、反応器の外部からの熱の供給無しに、Y軸の温度に被処理気体を予熱すれば、X軸に示す温度で分解反応が継続することが判った。
被処理気体の分析は次の方法で行った。N2O, CO2, N2, およびO2 はガスクロマトグラフィーで分析した。
(CO2とN2Oの分析条件:Stainless steel column 3 mmφ×3m、Porapack Q、流量He、30〜40 ml・min-1、Column temp. 40〜60℃)
(N2とO2の分析条件:Stainless steel column 3 mmφ×3m、Molecular sieves 5A、流量He、30〜40 ml・min-1、Column temp. 40〜60℃)
NO とNO2 の濃度はStack gas analyzerで行った。(Horiba ENDA-1120, IR 検出器、NO2.還元装置付)
〔実施例1〕
上記の装置と方法で実施したが、図2a)〜d)の◇は被処理気体中の各成分の濃度条件が、N2O, 20.0 %; O2, 14.5 %; N2, 62.4 %; NO2, 0.1 %; CO2, 2.2 %; H2O 0.8 %である。
〔実施例2〕
上記の装置と方法で実施したが、図2a)〜d)の○は被処理気体中の各成分の濃度条件が、N2O, 30.0 %; O2, 11.3 % N2, 54.2 %; NO2, 0.1 %; CO2, 3.2 %; H2O 1.2 %である。
〔実施例3〕
上記の装置と方法で実施したが、図2a)〜d)の△は被処理気体中の各成文の濃度条件が、N2O, 40.0 %; O2, 8.1 % N2, 45.9 %; NO2, 0.2 %; CO2, 4.3 %; H2O 1.5 %である。
〔実施例4〕
上記の装置と方法で実施したが、図2a)〜d)の□は被処理気体中の各成分の濃度条件がN2O, 50.0 %; O2, 4.8 %; N2, 37.6 %; NO2, 0.2 %; CO2, 5.4 %; H2O 2.0 %である。
〔実施例5〕
図3に示す断熱反応器を用いて実施例1と同様の方法で、亜酸化窒素の熱分解を行った。亜酸化窒素の濃度は35%を中心として±5%変動させた。亜酸化窒素の熱分解反応は反応器入り口の亜酸化窒素濃度に変化にもかかわらず一日以上の長期間安定に継続した。
図3は、断熱反応器の立面図および平面図である。1,2,3は被処理気体の導入口、4は反応終了後の気体の排出口である。矢印は気流の流れの方向を示す。1,2,3の導入口は、断熱反応器内に旋回流を生じさせることを目的として、該導入口の気流の流れ方向が断熱反応器の中心軸を外れるように設置されている。
〔実施例6〕
図4に示す断熱反応器を用いて実施例1と同様な方法で、亜酸化窒素の熱分解を行った。亜酸化窒素の濃度は35%を中心として±5%変動させた。亜酸化窒素の熱分解反応は反応器入り口の亜酸化窒素濃度変化にもかかわらず一日以上の長期間安定に継続した。
図4は、断熱反応器の立面図および平面図である。5,6,7は被処理気体の導入口、8は反応終了後の気体の排出口である。矢印は気流の流れの方向を示す。5,6,7の導入口は、断熱反応器内に乱流を生じさせることを目的として、該導入口の気流の流れが任意の方向、つまり統一化されていないランダムな方向であり、お互いに気流が衝突するように設置されている。
本発明は亜酸化窒素の分解処理の分野で好適に利用できる。
本発明の実施例1〜4に用いたN2O熱分解実験装置の概略図である。 本発明の実施例1〜4について、(a)は滞留時間と反応温度の関係、 (b)は亜酸化窒素の反応率と反応温度の関係、 (c)は一酸化窒素の収率と反応温度の関係、 (d)は反応器入り口温度と反応温度の関係、をそれぞれ示す。 実施例5で用いた断熱反応器の立面図および平面図である。 実施例6で用いた断熱反応器の立面図および平面図である。

Claims (9)

  1. 亜酸化窒素を含有する被処理気体を予熱し、該予熱された被処理気体を断熱反応器に導入して亜酸化窒素を熱分解し、該熱分解の結果得られた気体を冷却して反応熱の回収を行うことを特徴とする亜酸化窒素の熱分解方法。
  2. 反応器が流通式均一攪拌槽型反応器である請求項1の方法。
  3. 該被処理気体の予熱を熱交換器を用いて、該熱分解の結果得られた気体を加熱源として行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 該気体の冷却がボイラーを用いて行われ、反応熱が蒸気として回収される請求項1記載の方法。
  5. 該気体の冷却がボイラーを用いて行われ、反応熱が蒸気として回収された後、低温化した該気体が熱交換器の加熱源として使用され、亜酸化窒素を含有する被処理気体の予熱が、該熱交換器により行われる請求項1記載の方法。
  6. 亜酸化窒素が、シクロヘキサノンおよびまたはシクロヘキサノールの硝酸酸化反応によるアジピン酸製造プロセスから排出される亜酸化窒素である請求項1の方法。
  7. 被処理気体を断熱反応器に導入するための複数の導入口を有し、該導入口を、それにより導入される気流の流れ方向が該反応器の中心軸を外れるように設置した、亜酸化窒素の熱分解反応器。
  8. 被処理気体を断熱反応器に導入するための複数の導入口を有し、該導入口を、それにより導入される気流の流れが任意の方向になるように設置した、亜酸化窒素の熱分解反応器。
  9. 亜酸化窒素が、シクロヘキサノンおよびまたはシクロヘキサノールの硝酸酸化反応によるアジピン酸製造プロセスから排出される亜酸化窒素である請求項7または8の反応器。
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