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JP2005212084A - チャック装置 - Google Patents

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JP2005212084A JP2004025428A JP2004025428A JP2005212084A JP 2005212084 A JP2005212084 A JP 2005212084A JP 2004025428 A JP2004025428 A JP 2004025428A JP 2004025428 A JP2004025428 A JP 2004025428A JP 2005212084 A JP2005212084 A JP 2005212084A
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Abstract

【課題】同一のチャック装置で、異なる径のワークをチャッキングする。
【解決手段】チャック本体10に複数のシリンダを等分角度に設け、そのうち等分角度の3個をセンタリング用シリンダ11、他をクランプ用シリンダ12とする。流体圧力の供給により、各ピストンP11,P12の外側に向くロッドL11,L12を進退できるようにし、上記回路とは別に独立して作用するセンタリングシリンダ装置13を設け、そのシャフトL13前端に傾斜面19aを有するコーン20を取り付ける。シリンダ装置13を作用させて、傾斜面19aがピストンP11裏面の傾斜面19bに当接して摺動することにより、ロッドL11が前進してワークW内周面に当接して同心に保持し、その後流体圧力により全ロッドL11,L12を前進させてクランプする。傾斜面19a位置の異なるコーン20に取り替えれば、ロッドL11のストローク範囲を半径方向に移動させて径の異なるワークWに対応できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、旋盤加工等の際に、ワークをチャッキングするためのチャック装置に関するものであり、特に薄肉で脆弱なワークを対象とするものである。
従来の、薄肉で脆弱なワークを変形させずに把握する手段として、チャック本体の軸心周りに放射状に同じサイズのシリンダを多数配置し、そのシリンダのピストンロッドを同じ圧力の圧力流体で作動させることにより、各方位から均等な力でワークを把握するチャック装置がある。(例えば、特許文献1参照)。
このチャック装置において、放射状に多数配列したシリンダのピストンロッドは、コンペチャックの爪などと同様、センタリング機能を有さないため、ワークの芯出しを行うために、例えば、ワークガイドを設けることによるおおよその芯出し方法や、コレットチャックなどセンタリング用チャックを組み込む方法、あるいはそれ以外のセンタリング方法などが適宜採用されている。
例えば、図4に示すように、多数の放射状配列したピストンロッドでもって、クランプするのと同一円周上にあたるワーク外周部をピストンロッドの3等配、3箇所で、ワークの薄肉部を変形させることなくセンタリングする手法が開示されている。
このチャック装置のセンタリング方法は、図中に示すように、旋盤の主軸中心c(以下、軸心cという)に同心に固定されたチャック本体5に、その軸心cから放射方向に向く複数のシリンダを前記軸心周りの等分角度(等分方位)の位置に設ける。そのうち、前記軸心c周りに互いに等分角度に位置する3個のシリンダをセンタリング用シリンダ1とするとともに、他のシリンダをクランプ用シリンダ2とする。そのセンタリング用シリンダ1のピストンP1の一端にセンタリング用ロッドL1、クランプ用シリンダ2のピストンP2の一端にクランプ用ロッドL2を、それぞれピストンP1,P2と一体に設けて、そのロッドL1,L2が、ワークWの配置位置であるチャック本体5前部の円筒状の穴6の内周面から内側に向かって出没可能となっている。
センタリング用シリンダ1及びクランプ用シリンダ2は、それぞれ流体回路8を経て図示しない流体供給手段と連通しており、各シリンダ1,2への作動流体の供給により、ピストンP1,P2は加圧されて、前記ロッドL1,L2は、前記主軸の半径方向内側に進出するようになっている。また、前記3つのセンタリング用シリンダ1には、流体回路7によって動作するとともに、バネS3により同一の付勢力を付与するセンタリングシリンダ装置3を設けている。
このチャック装置でワークWを把握するに際して、まずワークWをセンタリングする。その手法は、流体回路8の油圧をリリースして、クランプ用ピストンP2及びクランプ用ロッドL2をそれぞれ、バネS2の付勢力によって半径方向外側へ後退させる。そして、流体回路7を通じてセンタリングシリンダ装置3に作動流体を供給し、そのセンタリングシリンダ装置3内のバネS3に抗してピストンロッドL3を左側に移動させる。
この状態で、チャック本体5の前面から穴6内へワークWを挿入し、その穴6内の底面4に当接した状態でワークWを仮置きする。ついで、センタリングシリンダ装置3の流体回路7をリリースすると、バネS3の付勢力により、シリンダ装置3のピストンロッドL3が右側へ移動する。この移動により、傾斜面9a,9bを介してピストンロッドL’1及びピストンP1が半径方向内側へ向かって進出し、ピストンP1と一体のセンタリング用ロッドL1は、ワークWをその外周3方等分角度から均等な力で保持するものである。この保持の後、流体回路8を通じて前記センタリング用ロッドL1及びクランプ用ロッドL2を動作させれば、ワークWの周囲をその全周でもって把握できる。(例えば、特許文献2参照)。
前記放射状に配列した多数シリンダにおいて、そのピストンロッドが摺動する距離(ストローク)を長くすることは、シリンダ長を長くすることにより対応可能であるが、センタリング機能を有するピストンロッドは機能上の制約を受けるためそのストロークは短いものとならざるを得ない。このため、把握径の異なるワークに対してはカートリッジ式の補助ピンをピストンロッド先端に適宜取り付ける等して対応している。
特開平7−256505号公報 特開平10−249614号公報
上述のように、センタリング用ロッドL1のストロークは、前記傾斜面9a,9bの摺動し得る範囲に限られるため、このチャック装置では、そのストロークの範囲を超えた径を有するワークWをチャッキングすることができない。ストロークを超えた径のワークWに対応するためには、センタリング用ロッドL1をセンタリング用ピストンP1とともに長さの異なる物にその都度取り替えるか、あるいは、チャック本体5そのものをすべて取り替えるなどしなければならない。
しかし、センタリング用ロッドL1を長さの異なるものに交換するためには、そのピストンP1及びロッドL1をシリンダ1から抜き取る作業が必要であり、その交換には前記圧力流体の排出を伴うので作業が煩雑である。また、その脱着を繰り返すことは、部品の磨耗、損傷を招きやすく、センタリングの精度を保つためには好ましくない。また、チャック本体5の取替えは、非常に煩雑な作業であるので、頻繁に行うのは現実的でない。
なお、部品の脱着をすることなく、前記センタリング用ロッドL1のストロークを実質的に大きくするためには、前記摺動面たる傾斜面9aの前記半径方向高低差(図5(a)に示す高さH)をあらかじめ大きくしておき、同一のロッドL1でもって対応できるワークWの径の範囲を大きくする手法も考えられる。
例えば、前記高さHを大きく確保するために、前記傾斜面9aの勾配を大きく、つまり、図5(a)から(b)のごとくその傾きを主軸と直交する側へ起こす手法である。しかしこの手法によれば、図中のロッドL3の僅かな横移動で、ピストンP1と一体のロッドL’1が大きく上下へ進退することとなる。このため、バネS3及びピストンロッドL3による付勢力伝達のわずかな誤差が、ロッドL’1の進退量に大きく影響することとなる。また、この勾配変更は、同じく図5(a)から(b)のごとく、ロッドL’1に作用する付勢力F1を弱めるので、ワークWのセンタリング精度上好ましくない。
さらに、その傾斜面を、図5(c)に示すように、図5(a)の場合と同じ傾きでもって横方向(ピストンロッドL3の軸方向)へ延長して高さHを大きくし、同時にピストンロッドL3の横方向へのストロークSを増やすことにより、ロッドL’1の進退し得る範囲(前記高さH方向のストローク)を大きくする手法も考えられる。しかし、この手法によれば、ロッドL’1の進退に伴うロッドL3の移動量、つまりバネS3の伸縮量も同時に大きくなる。このようなバネS3の大きな伸縮は、センタリング時に一定の付勢力を維持する上で好ましくないとともに、チャック本体5の奥行きが長くなるので、装置が大型化する。装置を大型化することは好ましくない。このため、装置の大型化を伴わず精度を維持しながら、同一チャック装置でもって、異なる径のワークWに広い範囲で対応することは困難であった。
そこで、この発明は、同一のチャック装置で、簡単な構造により容易に異なる径のワークをチャッキングできるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、センタリングの際に使用する3つのセンタリング用ロッドのチャック本体中心側端を、そのチャック本体の主軸方向に進退可能に設けたテーパコーンの外周に設けた3つの傾斜面を介して摺動させ、そのテーパコーンの進退によりロッドを外側に付勢し、そのテーパコーンの軸心から傾斜面に至る半径方向への距離は、テーパーコーンを取り替えることにより変え得るようにしたのである。前記軸心から半径方向への傾斜面の位置が変われば、センタリング用ロッドの進退し得る半径方向への範囲も変わるので、径の異なるワークをチャッキングすることができる。
具体的には、第一に、旋盤の主軸中心に同心に固定する筒状のチャック本体に、その軸に垂直な断面の一円周に沿って、複数のシリンダを半径方向に等分角度に設け、そのシリンダにはピストンを進退可能に内蔵してそのピストンと一体に動くロッドを設けるとともに、前記シリンダに供給した流体圧力によりピストンを外向きに前進させることにより、前記ロッド先端でワークW内周面を保持する装置である。
次に、前記複数のシリンダのうち、等分配置した3箇所をセンタリング用シリンダ、他をクランプ用シリンダとして、そのセンタリング用シリンダのセンタリング用ピストン中心側に、その先端を傾斜面とした等しい長さのピストンロッドをそれぞれ設けて前記センタリング用ピストンと一体に進退可能とする。そのチャック本体内には、上記センタリング用シリンダ、クランプ用シリンダとは別の配管のシリンダ装置、あるいは回転シリンダを駆動源として前記主軸中心に沿って前進・後退するシャフトの端部に同心の筒状開口穴を設け、その穴にしっくりと入る筒軸の外周3箇所を上記のピストンロッドの傾斜面に沿うようにその中心軸からの距離の等しい傾斜面としたテーパコーンをシャフトに取付け、取外し自在とした構成とする。
さらに、テーパコーンを後退させることにより、前記両傾斜面を介して、前記3箇所のセンタリング用ピストンのロッドが外向きに広がりワークをセンタリングした後、すべてのシリンダに液圧を加えてすべてのピストンのロッドを前進させて等しい押し圧でワークを保持し、その後、テーパコーンを前進させることにより、前記3箇所のセンタリング用ピストンに加えられていた前記センタリングの力を取り去り、ワーク内周面全体を等しい保持力で把握する。
このようにすれば、3つのセンタリング用シリンダの各ロッドを、一つのテーパコーンでもって一斉に付勢し得るので装置の構成が簡単となり、また、ロッドを制御する傾斜面を一つのテーパコーンに集約したので、その脱着の手間が省かれる。
上記構成の薄肉・脆性ワーク用チャック装置において、前記テーパコーンは、その中心軸から傾斜面までの距離の異なるテーパコーンを選択することにより、内径の異なるワークをセンタリングして保持可能とした構成を採用し得る。
このようにすれば、傾斜面位置、すなわち、コーン中心軸の軸心から半径方向にその傾斜面に至る距離の異なるコーンをいくつか用意し、チャッキングするワークの径、形状に合わせてそのコーンを取り替えることにより、その傾斜面に摺動するセンタリング用シリンダのロッドの進退する範囲を、その主軸の半径方向に移動させることができる。このため、センタリング用シリンダのピストン、ロッドをチャック本体から取り外して交換することなく、同一のチャック本体を用いて、そのテーパコーンのみを取り替えることにより、径の異なるワークにも対応できる。
この発明は、以上のようにしたので、同一のチャック装置でもって、径の大きく異なるワークのチャッキングに容易に対応できる。
一実施形態を図1乃至図3に示し、この発明のチャック装置は、旋盤の主軸中心c(以下、軸心cという)に同心に固定されたチャック本体10に、図2に示すように、その軸心cからの放射方向外側に向く12個のシリンダを前記軸心周りの等分角度に設けている。そのうち、3個のシリンダは、互いに前記軸心c周りの等分角度に位置させてセンタリング用シリンダ11とするとともに、他のシリンダをクランプ用シリンダ12としている。図1及び図2に示すように、そのセンタリング用シリンダ11のピストンP11の外側端にはセンタリング用ロッドL11が、クランプ用シリンダ12のピストンP12の外側端にはクランプ用ロッドL12がそれぞれ一体に設けられて、そのロッドL11,L12が、ピストンP11,P12と連動して動くようになっている。
前記センタリング用シリンダ11、及びクランプ用シリンダ12には、図1に示すように、それぞれピストンP11,P12を挟んで内方シリンダ室11a、12a、外方シリンダ室11b,12bが設けられ、その内方シリンダ室11a,12aが流体回路18に、外方シリンダ室11b,12bが流体回路16にそれぞれ接続されている。その回路16,18は、それぞれ独立して作用する図示しない流体供給手段と別々に連通しており、その各流体供給手段により各センタリング用シリンダ11及び各クランプ用シリンダ12に、作動流体を給排可能にしている。
流体回路18をリリースした状態で、流体回路16によって外方シリンダ室11b,12bへ作動流体を供給して加圧することにより、各ピストンP11,P12のロッドL11,L12をそれぞれ前記放射方向内側に向かって後退させ、逆に、流体回路16をリリースした状態で、流体回路18によって内方シリンダ室11a,12aへ作動流体を供給して加圧することにより、各ピストンP11,P12のロッドL11,L12を前記放射方向外側に向かって進出させる。
また、前記3つのセンタリング用シリンダ11には、前記流体回路16,18とは、別の配管によるセンタリングシリンダ装置13を設け、そのセンタリングシリンダ装置13のシャフトL13が、チャック本体10の前記軸心cと同心に、前記センタリング用シリンダ11のロッドL11に直交して配置される。
シャフトL13は、図1に示すように、センタリングシリンダ装置13の外方シリンダ室13aに、上記流体回路16,18とは別に作動流体を供給する流体回路17を設けて、その流体回路17に供給された流体圧力により、シャフトL13を前面側へ向かって加圧できるようになっており、シリンダ13の内方シリンダ室13b内には、その加圧方向とは逆方向に付勢力を与えるバネ25を配置している。このセンタリングシリンダ装置13に供給される流体圧力、及びバネ25の付勢力により、シャフトL13は、前記軸心cに沿って前進、後退するようになっている。
そのシャフトL13のチャック本体10前面側端部には、軸心cと同心の円筒状の開口穴23を設け、その穴23にしっくりと入る円筒軸からなるテーパコーン20を穴23に嵌め込んで、前記シャフトL13に固定する。このテーパコーン20は、ボルト22を介してシャフトL13に取付け、取外し自在となっている。
その取付部の構成は、前記開口穴23内に、センタリングシリンダ装置13のシャフトL13前端が前面側に向かって露出しており、その露出した部分をコーン取付部としてボルト孔26が設けられている。また、センタリング用シリンダ11のピストンP11は、その中心側(内側)に一体に設けたロッド21端部が、前記開口穴23内に突出するようになっている。
この開口穴23内で、前記前面側からコーン20が挿入されて、ボルト22が前記ボルト孔26にねじ込まれて、テーパコーン20がシャフトL13と同心に着脱可能に取り付けられる。このとき、シャフトL13には、廻り止めピン24が設けられているので、この着脱時にシャフトL13が不用意に回転することがない。
テーパコーン20は、前述のように、前記穴23にぴったりと嵌る円筒軸状を成しており、前記シャフトL13の軸方向への移動とともに、その周面が穴23内壁に摺動しながら同心状態を維持して軸方向に移動するようになっている。そのコーン20のシャフトL13側端部付近の周面には、その端部に向かうテーパ面を設けて外径が端部に近づくほど若干小さくなるようになっているので、コーン20を穴23内に挿入しやすい。
また、前記コーン20の前記傾斜面19aは、そのコーン20の外周面に設けられており、その構成は、前記穴23内に突出している前記3つのセンタリング用シリンダ11のロッド21方向にそれぞれ向く、前記軸心cと同方向の溝部20aを形成して、その3つの溝部20aのそれぞれ底部に傾斜面19aを設けている。この傾斜面19aは、シリンダ装置13側からチャック本体10の前部側に近づくほど軸心cから離れていく向きの勾配であり、それぞれ軸心cに対して同じ角度の勾配を有している。また、その傾斜面19aの軸心cからの距離は、軸心cに直交する断面内では3つのすべて傾斜面が等距離に設定されている。
この傾斜面19aは、前記センタリング用シリンダ11のピストンP11中心側(内側)に一体に設けたピストンロッド21端部の傾斜面19bに当接する。両傾斜面19a,19bは、主軸中心の軸方向に対して同勾配であるので面的に接触し、前記シャフトL13が軸方向へ進退するとともに、前記傾斜面19bは傾斜面19aに摺動して、その当接位置が傾斜面19a上を移動する。
この摺動状態で、すべての傾斜面19a,19b同士が摺動している限りにおいて、センタリングシリンダ装置13は、そのシャフトL13の傾斜面19aを介して同一の付勢力を各センタリング用ロッドL11に付与するように機能する。また、一のセンタリング用ロッドL11は、前記シャフトL13の傾斜面19aとの当接位置(前記軸心cからの半径方向の距離)の変化によって半径方向へ付勢され、他のセンタリング用ロッドL11が前記半径方向のどの位置にあるかに係わらず、軸心を基準に独立して付勢される。各ピストンロッドL11に、それぞれ独立して付勢力が作用し得るので、ワークWを軸心cと同心に維持し得る。
チャッキングする際には、この傾斜面19a位置(傾斜面19aの軸心cからの半径方向の距離)の異なるテーパコーン20を幾つか用意し、チャッキングするワークWの径に合わせて所定のコーン20を選択して使用すれば、その傾斜面19aの位置が前記半径方向に変化することによりロッドL11のストロークする範囲も変化するので、前記ワークWの保持部分の内径を、ロッドL11のストロークの範囲内に収めるよう調整することができる。
以下、ワークWをチャッキングする際の作用について説明すると、図1及び図2に示すように、まず、前記所定のテーパコーン20をシャフトL13に取り付け、流体回路17に作動流体を供給して外方シリンダ室13a側からピストンP13を加圧して、図1に矢印Aで示すように、そのピストンP13と一体に動くシャフトL13を右側に向かって移動させる。この移動は、前記開口穴23の前面側に設けたキャップ27に至らない僅かな距離で充分である。
流体回路17による加わる油圧をそのままに、流体回路18の油圧をリリースして、シリンダ室11a,12aに油圧がかからないようにし、流体回路16に作動流体を供給してシリンダ室11b,12b側からそれぞれピストンP11,P12を内側に向かって矢印B,Cのように加圧してロッドL11、L12を内側に後退させ、その後流体回路16の油圧もリリースする。
この状態で、チャック装置10の前面側から、その装置前部の外周14に、手作業あるいはロボット等により、図中の鎖線で示すようにワークWを嵌めて前面15に当接させて仮置きし、ついで、センタリングシリンダ装置13の流体回路17の油圧をリリースすると、バネ25の付勢力により、シリンダ装置13のシャフトL13が、図中の矢印Aの反対方向へと移動する。この移動により、前記傾斜面19a,19bを介してセンタリング用ロッドL11が、図中の矢印Bの反対方向、つまり半径方向外側へ向かって均等な力でもって進出し、そのロッドL11がワークWの内周面に当接してその内周3方等分角度の位置から保持してそのワークWの軸心を前記軸心に一致させる。
このとき、ワークWが偏ってセットされて、3つのセンタリング用ロッドL11の中にワークWに密着しないロッドL11が存在すると、その3つのセンタリング用ロッドL11に偏った反力が作用する。センタリングシリンダ装置13のシャフトL13は、その各センタリング用ロッドL11に作用する反力の差を打ち消して同一付勢力とし得るようにロッドL11を進出させ、ワークWを調心して保持する。
この保持の後、流体回路18を通じてセンタリング用シリンダ11、クランプ用シリンダ12に作動流体を供給すると、前記センタリング用ロッドL11,クランプ用ロッドL12は半径方向外側へ向かって、矢印B,Cの反対方向へと動作させて、前記の同心状態に維持しながらワークWの内周を複数点でクランプする。
このとき、流体回路18による作動流体の圧力を高くして両ピストンP11,P12の押付け力をバネ25の付勢力より大きくした場合においても、流体回路18はすべてのシリンダ室11a,12aに開放されているので、センタリング用ロッドL11でセンタリングされた状態にあるワークWは、個々のロッドL12がワークWに接触するタイミングにズレがあっても、遅れたロッドL12全てが接触して押付け力が生じるまで、先行しているロッドL11,L12には押付け力が働かない。ロッドL12が全て接触した後は均等な押付け力がワークWに作用するため、局所的に大きな力がワークWに掛かりセンタリング精度を悪くしたり、局部的なワーク歪による真円精度への悪化は生じず、ワークWはセンタリングを維持した状態で、そのワーク内周を強力に保持することができる。
このため、例えば、ワークWの把持面と中心間距離にばらつきがある場合においても、センタリングを維持しながら均等な力でクランプすることができる。
このクランプの後、流体回路17に再度作動流体を供給して、シャフトL13を前面側へ向かって矢印Aのように、傾斜面19a,19b間に僅かな隙間を生じさせる方向へ僅かに移動させ、この移動により、傾斜面19aを介してセンタリング用ロッドL11に作用していた半径方向外側への加圧が解除される。このとき、ワークWは、継続して作用している流体回路18による各ロッドL11,L12の半径方向外側への加圧によってその保持が維持されているので、前記同心状態の精度を維持し得る。
この結果、同じピストン面積で等しい油圧が作用しているロッドL11,L12は、各方位からフレキシブルな力でもってワークWを保持するので、薄肉、脆弱なワークWを変形させることなくチャッキングすることができる。チャック本体10を回転させて旋盤等により所定の旋削、加工を終えた後は、流体回路18の油圧をリリースすると同時に、流体回路16に作動流体を供給し、各ロッドL11,L12を内側に向かって後退させて、加工済みワークWを取り外す。このとき、異なる径を有するワークWを加工する場合には、例えば、図3に示すように、テーパコーン20を、そのワークWの径に見合った所定の傾斜面19a位置を有する物に取り替えればよい。
なお、この実施形態では、ワークWを保持するために、図2に示すように、軸心c周りに前記シリンダ11、及びシリンダ12を併せて12個等分角度の位置に配置したが、その配置されるシリンダ11,12は、円筒薄肉ワークの周面に対して等角度に配置されている限りにおいてその数は任意であり、チャック本体10に取り付け可能な限りにおいて、前記軸心c周りに多数設ければ、その保持状態が安定する。また、センタリング用シリンダ11の数も3個には限定されず、4個以上としてもよい。さらに、各シリンダ11,12のロッドL11、L12を半径方向中心側へ後退させるための手段としては、この実施形態のように流体圧力の作用を使用してもよいし、バネ等の弾性体による付勢力を使用してもよく、また、シャフトL13を進退させる手段としては、同じく、この実施形態のように流体圧力の作用を使用してもよいし、回転シリンダ等の駆動源を使用するなど他の手段を使用してもよい。
また、テーパコーン20の形状は、この実施形態のように、円筒軸状のものに限定されず、前記軸心cに直交する方向の断面形状が、前記開口穴23と同一の断面形状であって、両者がしっくりと嵌り合う限りにおいて自由である。ここで、円筒軸、あるいは筒軸とは、その筒軸端面を閉じた柱状のものを含む概念である。さらに、センタリングシリンダ装置13のシャフトL13の傾斜面19aに摺動する、前記センタリング用シリンダ11のロッド21端部の形状は、この実施形態のように、前記傾斜面19aに面的に接触する同勾配の傾斜面19bであれば摺動が安定するが、特に安定を求めない場合には、異なる勾配を有する傾斜面19bや、その他、傾斜面19aと点接触、線接触する自由な形状であってよい。
一実施形態の断面図 図1の側面図 他の実施形態の断面図 従来例の断面図 従来例の作用の説明図で、(a)は図4の例、(b)は図4の傾斜面の勾配をきつくした例、(c)は図4の傾斜面の勾配を変更せずに傾斜面の長さを長くした例
符号の説明
1,11 センタリング用シリンダ
2,12 クランプ用シリンダ
3,13 センタリングシリンダ装置
5,10 チャック本体
7,8,16,17,18 流体回路
9a,9b,19a,19b 傾斜面
14 外周
15 前面
20 テーパコーン
23 開口穴
24 廻り止めピン
26 ボルト孔
27 キャップ
1,L11 センタリング用ロッド
2,L12 クランプ用ロッド
3 ピストンロッド
13 シャフト
1,P11 センタリング用ピストン
2,P12 クランプ用ピストン
1,S2,S3,25 バネ

Claims (2)

  1. 旋盤の主軸中心に同心に固定する筒状のチャック本体10に、その軸に垂直な断面の一円周に沿って、複数のシリンダ11,12を半径方向に等分角度に設け、その各シリンダ11,12にはピストンP11,P12を進退可能に内蔵してその各ピストンP11,P12と一体に動くロッドL11,L12を設けるとともに、前記各シリンダ11,12に供給した流体圧力によりピストンP11,P12を外向きに前進させることにより、前記ロッドL11,L12先端でワークW内周面を保持する薄肉脆性ワーク用チャック装置において、
    前記複数のシリンダ11,12のうち、等分配置した3箇所をセンタリング用シリンダ11、他をクランプ用シリンダ12として、そのセンタリング用シリンダ11のセンタリング用ピストンP11中心側に、その先端を傾斜面19bとした等しい長さのピストンロッド21をそれぞれ設けて前記センタリング用ピストンP11と一体に進退可能とし、
    チャック本体10内には、上記センタリング用シリンダ11、クランプ用シリンダ12とは別の配管のシリンダ装置13、あるいは回転シリンダを駆動源として前記主軸中心に沿って前進・後退するシャフトL13の端部に同心の筒状開口穴23を設け、その穴23にしっくりと入る筒軸の外周3箇所を上記のピストンロッド21の傾斜面19bに沿うようにその中心軸からの距離の等しい傾斜面19aとしたテーパコーン20をシャフトL13に取付け、取外し自在とし、
    テーパコーン20を後退させることにより、前記両傾斜面19a,19bを介して、前記3箇所のセンタリング用ピストンP11のロッドL11が外向きに広がりワークWをセンタリングした後、すべてのシリンダ11,12に液圧を加えてすべてのピストンP11,P12のロッドL11,L12を前進させて等しい押し圧でワークWを保持し、その後、テーパコーン20を前進させることにより、前記3箇所のセンタリング用ピストンP11に加えられていた前記センタリングの力を取り去り、ワークW内周面全体を等しい保持力で把握することを特徴とするセンタリング機能を備えた薄肉・脆性ワーク用チャック装置。
  2. 請求項1に記載の薄肉・脆性ワーク用チャック装置において、前記テーパーコーン20は、その中心軸から傾斜面19aまでの距離の異なるテーパコーン20を選択することにより、内径の異なるワークWをセンタリングして保持可能としたことを特徴とする薄肉・脆性ワーク用チャック装置。
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