JP2005203702A - 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一対の強磁性層5,7がトンネルバリア層6を間に挟んで形成され、少なくとも、トンネルバリア層6の上側に形成された強磁性層5が、積層フェリ構造とされ、積層フェリ構造が、トンネルバリア層6に接する側から、少なくとも、アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層51、結晶質強磁性層52、非磁性中間層53、強磁性層54の順で積層された構成の磁気抵抗効果素子1を形成する。
【選択図】 図1
Description
TMR素子60は、図15Aに示すように、一対の強磁性層61,62との間にトンネルバリア層63が挟まれて、強磁性トンネル接合64が構成されている。このTMR素子60では、強磁性層61,62との間に一定の電流を流した状態で外部磁場を加えることにより、強磁性層61,62の磁化の向きの相対角度に応じて磁気抵抗効果が現れる。
そして、同図に示すように、例えば、双方の強磁性層61,62の磁化の向き(図中矢印)が反平行の場合に抵抗値が最大であり、図15Bに示すように、双方の強磁性層61,62の磁化の向き(図中矢印)が平行の場合に抵抗値が最小である。
そして、このような構成の磁気メモリ装置において記録を行う場合は、アステロイド特性を利用して磁気抵抗効果素子に対して選択書き込みを行うようにする(特許文献1参照)。
Wang et al., IEEE Trans Magn. 33 (1997), P.4498
具体的には、図17Aに示すように、トンネルバリア層63上に形成された磁化固定層61を、例えば、強磁性層611、非磁性中間層613、強磁性層612を順に積層して形成することにより、磁化固定層61端からの漏れ磁場を少なくしている。
なお、強磁性層611,612としては例えばCoFe層が用いられ、非磁性中間層623としては例えばRu層が用いられている。
具体的には、図17Bに示すように、トンネルバリア層63上に形成された磁化自由層62を、上述した磁化固定層61の場合と同様に、例えば、強磁性層621、非磁性中間層623、強磁性層622を順に積層して形成することにより、正味の飽和磁化量を下げるようにしている。
また、上述した構成において、トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層が磁化固定層である場合は、さらに、例えば磁化固定層からの漏れ磁場を抑えて、アステロイド特性がずれることを防止することが可能になる。
また、上述した構成において、トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層が磁化自由層である場合は、さらに、磁気抵抗効果素子のサイズが小さくなっても、保磁力が上がらないようにすることが可能になる。
また、上述した構成において、トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層が磁化固定層である場合においては、上述した作用に加えて、例えばアステロイド特性のずれを抑えることが可能になる。
また、上述した構成において、トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層が磁化自由層である場合は、上述した作用に加えて、微細化されても保磁力が上がらない構成を実現することができる。
また、このような磁気抵抗効果素子において、トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層が磁化固定層である場合は、上述した効果に加えて、選択書き込み性を良好にすることができる。
また、このような磁気抵抗効果素子において、トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層が磁化自由層である場合は、上述した効果に加えて、素子サイズが微細化されても、消費電力を低減することが可能になる。
これにより、書き込み特性に優れ、高い信頼性を有する磁気メモリ装置を得ることができる。
このトンネル磁気抵抗効果素子(以下TMR素子と示す)1は、例えばシリコン等からなる基板2上に、下地層3と、強磁性層でもある磁化自由層7と、トンネルバリア層6と、強磁性層である磁化固定層5と、反強磁性層4と、保護層(トップコート層)8とが順に積層された構成である。
このTMR素子1においては、一対の強磁性層である磁化自由層7と磁化固定層5との間にトンネルバリア層6が挟まれることにより、強磁性トンネル接合9が形成されている。そして、このTMR素子1は、強磁性層の一方が磁化固定層5とされ、他方が磁化自由層7とされた、いわゆるスピンバルブ型のTMR素子を示している。また、このTMR素子1は、トンネルバリア層より上側に磁化固定層5が形成された、いわゆるトップタイプのTMR素子を示している。
この反強磁性層4は、一方の強磁性層である磁化固定層5と結合することにより、磁界が加えられても磁化固定層5の磁化の向きを反転させず、磁化固定層5の磁化の向きを常に一定に固定するための層である。
また、これ以外にも、例えばFeCoNiB層や、Fe元素、Co元素、Ni元素のいずれか、あるいは、これら元素の複数以上を主成分としてB元素が含有された材料層で形成することが好ましい。これは、比較的薄い膜厚(領域)でも磁気特性を得ることができるからである。
例えば、B元素の量が12(原子%)程度と少ない場合は、結晶化温度の低いアモルファスとなるが、成膜時にアモルファスあるいは微結晶組織を有していれば構わないので、12(原子%)でも構わない。また、Bの元素量が40(原子%)程度と多くなった場合は、その層自体が強磁性層として機能しなくなり、強磁性層としての特性が得られなくなる。
また、後述するように、積層フェリ構造の磁気特性を確保するためにはアモルファス強磁性層51とその上に積層される結晶質強磁性層52の膜厚の合計を15nm以下とすることが望ましいので、アモルファス強磁性層51の膜厚も同等以下(15nm以下)とする。
また、結晶質強磁性層52としては、Co元素が含有されていることが望ましい。これは、その下側に形成される上記組成のアモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層51との間で拡散が生じたとしても、成分が近いため特性変化などの影響が少ないためである。
このRu層53は、反強磁性接合が得られる膜厚(例えば0.8nm)で形成することができる。なお、非磁性中間層53としては、これ以外にも、Ir、Re、Rh等の材料層を用いることもできる。この場合においても、膜厚は反強磁性接合が得られる膜厚で形成する。
また、アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層51と結晶質強磁性層52の合計膜厚が15nmを上回る場合では、TMR素子1の特性が不十分になる。
なお、図2Aは、本実施の形態のように、トンネルバリア層6に接してアモルファス強磁性層51を形成した場合のTMR素子1の反強磁性結合磁界Hsを示したものである。
具体的には、積層フェリ構造とされた磁化固定層5の構成が、トンネルバリア層6に接する側から、Co63Fe7B30層(1nm)、Co90Fe10層(2nm)、Ru層(0.8nm)、Co90Fe10層(3nm)とが順に積層された構成のTMR素子1の場合である。
また、図2Bは、比較例として、トンネルバリア層に接して結晶質強磁性層を形成した場合のTMR素子の反強磁性結合磁界Hsを示したものである。
具体的には、積層フェリ構造とされた磁化固定層5の構成が、トンネルバリア層6に接する側から、Co90Fe10層(2.5nm)、Ru層(0.8nm)、Co90Fe10層(3nm)とが順に積層された構成のTMR素子の場合である。
なお、それぞれのTMR素子において、磁化固定層以外の部分は、同じ材料層で形成されているものとする。
また、それぞれのTMR素子においては、成膜後、磁場中において、250℃、5時間の条件で熱処理が施されている。
また、図2Bより、比較例である、トンネルバリア層6に接して直接結晶質強磁性層(Co90Fe10層)51を形成した場合では、反強磁性結合磁界Hsが弱くなっていることが分かる。
これにより、例えば、書き込みに必要な電流磁界にばらつきが生じることを抑えて、書き込み特性の低下を防止することができる。また、耐熱性が確保された構成を得ることができる。
また、例えば、磁化固定層からの漏れ磁場を抑えて、アステロイド特性のずれを防止することができる。
上述した実施の形態では、トンネルバリア層6を挟んで下側に磁化自由層7が形成され、上側に磁化固定層5と反強磁性層4が形成されたトップタイプのスピンバルブ型のTMR素子1の場合を挙げて説明を行った。
これに対して本実施の形態は、トンネルバリア層6を挟んで下側に反強磁性層4と磁化固定層5が形成され、上側に磁化自由層7が形成されたボトムタイプのスピンバルブ型のTMR素子10の場合である。
なお、その他の構成においては、図1に示す場合と同様であるので、対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
また、アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層51と結晶質強磁性層52の合計膜厚が15nmを上回る場合では、その保磁力が過剰に高くなる。
また、図5に示すように、トップタイプのTMR素子において、上述したように、一方の磁化固定層5が積層フェリ構造で形成されると共に、もう一方の磁化自由層7が、非磁性中間層43を挟んだ両側に強磁性層41,42が形成された積層フェリ構造とされていても構わない。
具体的には、図6に示すように、例えば、ボトムタイプの磁気抵抗効果素子において、磁化固定層5を、4つの強磁性層(41,42,44,45)と、この4つの強磁性層(41,42,44,45)のそれぞれの間に形成された3つの非磁性中間層(531,532,533)とから構成したものである。
なお、その他の部分は、図3に示す磁気抵抗効果素子10の場合と同様であるので、対応する部分には同一符号を付している。
なお、本実施の形態では、磁気メモリ装置として、例えばMRAMの場合を挙げて説明する。
図7では、3×3のメモリセル11がマトリクス状に配列された構成のMRAMアレイ22を示している。
メモリセル21では、例えばシリコン基板23上に、ゲート電極24、ソース領域25及びドレイン領域26からなるトランジスタ27が形成されている。ゲート電極24は、読み出し用のワード線WL1を構成している。そして、ゲート電極24上には絶縁層(図示せず)を介して書き込み用のワード線WL2が形成されている。トランジスタ27のドレイン領域26にはコンタクトメタル28が接続され、さらにコンタクトメタル28には下地層29が接続されている。
なお、このTMR素子1又は10の上側には、ワード線WL1及びWL2と直交するビット線BLが形成される。
次に、上述した各実施の形態の磁気抵抗効果素子を実際にそれぞれ作製して特性を調べた。
具体的には、トンネルバリア層6上に形成された磁化固定層5が積層フェリ構造とされたTMR素子1において、トンネルバリア層6と非磁性中間層53との間に形成される各強磁性層51,52の膜厚をそれぞれ変化させて、熱処理を行う前と行った後における積層フェリ構造内での反強磁性結合磁界Hsの変化について測定を行った。
なお、図7及び図8を用いて説明したように、磁気メモリ装置20においては、TMR素子1以外にスイッチング用のトランジスタ27等が形成されているが、本実施例においては、TMR素子1の特性を調べるために、後述するように、強磁性トンネル接合のみが形成された特性評価用素子(Test Element Group:TEG)をそれぞれ作成し、この特性評価用素子を用いて特性を調べた。
アモルファス強磁性材料層(CoFeB層)51の最適な膜厚を規定するために、結晶質強磁性層(CoFe層)52の膜厚を固定して、アモルファス強磁性材料層51のみの膜厚を変化させて、熱処理を行った後における積層フェリ構造内での反強磁性結合磁界Hsの変化について測定を行った。
図9に平面図、図10に図9のA−Aにおける断面図をそれぞれ示すように、特性評価用素子(TEG)として、基板33上に、ワード線WLとビット線BLとが直交して配され、これらワード線WLとビット線BLとの交点付近にTMR素子1が形成された構造を作製した。このTEGはTMR素子1が短軸5μm×長軸10μmの楕円形状であり、ワード線WL及びビット線BLの両端にそれぞれ端子パッド31,32が形成され、ワード線WLとビット線BLとをAl2O3膜からなる絶縁層34によって互いに電気的に絶縁した構成となっている。
先ず、基板33上にワード線の材料を成膜し、フォトリソグラフィ技術によってマスクした後に、ワード線WL以外の部分をArプラズマにより選択的にエッチングし、ワード線WLを形成した。このとき、ワード線WL以外の領域は、基板33の深さ5nmまでエッチングした。なお、基板33としては、表面に厚さ2μmの熱酸化膜が形成された、厚さ0.6mmのシリコン基板を用いた。
Ta(5nm)/Cu(20nm)/Co90Fe10(2nm)/Al−Ox(1nm)/アモルファス強磁性層(t1nm)/結晶質強磁性層(2nm)/Ru(0.8nm)/Co90Fe10(3nm)/PtMn(30nm)/Ta(5nm)−(1)
また、酸化時間はICPプラズマ出力に依存するが、今回の実施例中では30秒とした。
また、このAl−Ox層以外の各層においては、DCマグネトロンスパッタ法を用いて形成した。
また、比較例1である試料2のTEG及び比較例2である試料3のTEGにおいても同様に、熱処理前後の反強磁性結合磁界Hsの変化を測定した。
具体的には、後述するようにして、R−H曲線の測定を行い、さらにR−H曲線から反強磁性結合磁界Hsを求めた。
通常のMRAM等の磁気メモリ装置では、電流磁界によってTMR素子を磁化反転させて情報を書き込むが、本実施例では、外部磁界によってTMR素子1を磁化反転させることにより、抵抗値の測定を行った。すなわち、先ず、TMR素子1の磁化自由層7を磁化反転させるための外部磁界を、磁化自由層7の磁化容易軸に対して平行となるように印加した。測定のための外部磁界の大きさは例えば4.5kOeとした。次に、磁化自由層7の磁化容易軸の一方から見て例えば−4.5kOeから+4.5kOeまで掃引するのと同時に、ワード線WLの端子パッド31とビット線BLの端子パッド32とにかかるバイアス電圧が100mVとなるように調節して、強磁性トンネル接合9にトンネル電流を流した。このときの、各外部磁界に対する抵抗値を測定し、R−H曲線を得た。
上記の測定方法により、図14に示すようなR−H曲線を作成し、磁化固定層5と磁化自由層7が反平行であって抵抗が高い状態での抵抗値R1から、マイナス側(反強磁性層4に直接接している強磁性層52の磁化方向に磁界を加えたとき磁化固定層5の磁化が回転して行く過程にあたる)の曲線に接線(破線)Xを引き、この接線Xが磁化固定層5と磁化自由層7が平行であって抵抗が低い状態での抵抗値R2と交差する磁界Hの値を便宜的に反強磁性結合磁界Hsと定義した。
なお、図11において、●及び○が本発明の構成のTMR素子(試料1)の場合を示し、▲及び△が比較例1の場合のTMR素子(試料2)を示し、■及び□が比較例2の場合のTMR素子(試料3)の場合を示している。
また、●,▲,■は熱処理を行う前の状態を示し、○,△,□は250℃の熱処理を行った後の状態を示している。
ただし、その膜厚t1が厚くなるに従って(例えば2nm)、熱処理前の反強磁性結合磁界Hsが若干低くなり、これに伴い熱処理後の反強磁性結合磁界Hsも低下していることが分かる。
この場合、アモルファス強磁性層51の膜厚t1は、例えば、0.5nm〜15nmの範囲内で規定することができる。ここで、アモルファス強磁性層51の膜厚t1の上限を15nmとしたのは、前述したように、熱履歴に関わらず良好な磁気特性を得ることができるためである。
結晶質強磁性層(CoFe層)52の有無及び最適な膜厚を規定するために、アモルファス強磁性材料層(CoFeB層)51の膜厚を固定して、結晶質強磁性層52の膜厚のみを変化させて、熱処理を行った後における積層フェリ構造内での反強磁性結合磁界Hsの変化について測定を行った。
下記の層構成(2)からなるTMR素子1を、前述した実験1に示す場合と同様に、公知のリソグラフィ法及びエッチングにより作製した。層構成(2)は、/の左側が基板側となっており、()内は膜厚を示している。
Ta(5nm)/Cu(20nm)/Co90Fe10(2nm)/Al−Ox(1nm)/アモルファス強磁性層(1nm)/結晶質強磁性層(t2nm)/Ru(0.8nm)/Co90Fe10(3nm)/PtMn(30nm)/Ta(5nm)−(2)
そして、前述した実験1と同様にして図9及び図10に示すTEGを得て、これを試料4のTEGとした。
具体的には、上述したように、R−H曲線の測定を行い、さらにR−H曲線から反強磁性結合磁界Hsを求めた。
また、比較例である試料5のTEGにおいても同様に、熱処理前後の反強磁性結合磁界Hsの変化を測定した。
図12において、●及び○が本発明の構成のTMR素子(試料4)の場合を示し、▲及び△が比較例の場合のTMR素子(試料5)を示している。
また、●,▲は熱処理を行う前の状態を示し、○,△は250℃の熱処理を行った後の状態を示している。
ただし、その膜厚t2が厚くなるに従って(例えば2nm)、アモルファス強磁性層51の場合と同様に、熱処理前の反強磁性結合磁界Hsが低下して、これに伴い熱処理後の反強磁性結合磁界Hsも低下していることが分かる。
この場合、結晶質強磁性層52の膜厚t2は、例えば、0.5nm〜3nmの範囲内で規定することができる。これにより、前述したように、積層フェリ構造内において、反強磁性結合磁界Hsを充分に確保することができる。
アモルファス強磁性材料層(CoFeB層)51の最適なB元素の量(原子%)を規定するために、B元素の量(原子%)を変化させて、熱処理を行った後における積層フェリ構造内での反強磁性結合磁界Hsの変化について測定を行った。
下記の層構成(3)からなるTMR素子1を、前述した実験1に示す場合と同様に、公知のリソグラフィ法及びエッチングにより作製した。層構成(3)は、/の左側が基板側となっており、()内は膜厚を示している。
Ta(5nm)/Cu(20nm)/Co90Fe10(2nm)/Al−Ox(1nm)/アモルファス強磁性層(1nm)/結晶質強磁性層(2nm)/Ru(0.8nm)/Co90Fe10(3nm)/PtMn(30nm)/Ta(5nm)−(3)
そして、前述した実験1と同様にして図9及び図10に示すTEGを得て、これを試料6のTEGとした。
具体的には、前述したように、R−H曲線の測定を行い、さらにR−H曲線から反強磁性結合磁界Hsを求めた。
また、比較例である試料7のTEGにおいても同様に、熱処理前後の反強磁性結合磁界Hsの変化を測定した。
図13において、●が本発明の構成のTMR素子(試料6)の場合を示し、▲が比較例の場合のTMR素子(試料7)を示している。
なお、B元素の量が40(原子%)を越えた場合、CoFeB層は強磁性体ではなく非磁性化してしまうので40(原子%)未満である必要がある。
Claims (16)
- 一対の強磁性層がトンネルバリア層を間に挟んで形成され、少なくとも、前記トンネルバリア層の上側に形成された前記強磁性層が、積層フェリ構造とされた磁気抵抗効果素子であって、
前記積層フェリ構造が、前記トンネルバリア層に接する側から、少なくとも、アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層、結晶質強磁性層、非磁性中間層、強磁性層の順で積層された構成である
ことを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 前記トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層は、磁化固定層であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層は、磁化自由層であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層は、FeCoB層あるいはFeCoNiB層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記FeCoB層あるいはFeCoNiB層において、B元素の量は、12(原子%)以上、37(原子%)以下であることを特徴とする請求項4に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記結晶質強磁性層はCoが含有されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層の膜厚は、0.5nm以上、15nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記結晶質強磁性層の膜厚は、0.5nm以上、3nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 一対の強磁性層がトンネルバリア層を間に挟んで形成され、少なくとも、前記トンネルバリア層の上側に形成された前記強磁性層が、積層フェリ構造とされた磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子を厚さ方向に挟むワード線とビット線とを備えた構成の磁気メモリ装置であって、
前記積層フェリ構造が、前記トンネルバリア層に接する側から、少なくとも、アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層、結晶質強磁性層、非磁性中間層、強磁性層の順で積層された構成である
ことを特徴とする磁気メモリ装置。 - 前記トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層は、磁化固定層であることを特徴とする請求項9に記載の磁気メモリ装置。
- 前記トンネルバリア層の上側に形成された強磁性層は、情報記憶層であることを特徴とする請求項9に記載の磁気メモリ装置。
- 前記アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層は、FeCoB層あるいはFeCoNiB層で形成されていることを特徴とする請求項9に記載の磁気メモリ装置。
- 前記FeCoB層あるいはFeCoNiB層において、B元素の量は、12(原子%)以上、37(原子%)以下であることを特徴とする請求項12に記載の磁気メモリ装置。
- 前記結晶質強磁性層はCoが含有されていることを特徴とする請求項9に記載の磁気メモリ装置。
- 前記アモルファスあるいは微結晶組織を有する強磁性層の膜厚は、0.5nm以上、15nm以下であることを特徴とする請求項9に記載の磁気メモリ装置。
- 前記結晶質強磁性層の膜厚は、0.5nm以上、3nm以下であることを特徴とする請求項9に記載の磁気メモリ装置。
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