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JP2005199358A - ワイヤカット放電加工方法、ワイヤカット放電加工制御方法およびワイヤカット放電加工装置 - Google Patents

ワイヤカット放電加工方法、ワイヤカット放電加工制御方法およびワイヤカット放電加工装置 Download PDF

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JP2005199358A JP2004004909A JP2004004909A JP2005199358A JP 2005199358 A JP2005199358 A JP 2005199358A JP 2004004909 A JP2004004909 A JP 2004004909A JP 2004004909 A JP2004004909 A JP 2004004909A JP 2005199358 A JP2005199358 A JP 2005199358A
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Ryuichi Oki
隆一 沖
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Abstract

【課題】ワイヤガイドのクリアランスが原因でワイヤ電極の位置の誤差が発生して設定されたテーパ角度で加工できない。
【解決手段】ワイヤカット放電加工装置は、移動体48,50,56,58と、一対のワイヤガイド3,4と、移動体を位置決め制御する移動制御装置46と、数値制御装置44とを備える。演算装置200は、加工プログラムを解析してワイヤ電極1の数値制御上の各補間位置の座標位置を求め、ワイヤ電極1の座標位置に対応するワイヤガイド3(4)の座標位置を求める。また、ワイヤガイド3(4)の座標位置に基づいてワイヤガイド3,4間の水平方向の距離を計算する。そして、ワイヤガイド3(4)の座標位置と水平方向の距離と片側クリアランスとから水平方向におけるワイヤガイド3(4)の補正座標位置を計算し、移動データを計算して移動制御装置46に出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工中、ワイヤガイドのクリアランスが原因で生じるワイヤ電極の位置の誤差に起因する加工形状精度の低下をワイヤガイドの水平方向の位置を補正することによって防止するワイヤカット放電加工に関する。特に、テーパカットのとき、加工中の実際のワイヤ電極の傾斜角度が設定されたテーパ角度になるように上記ワイヤガイドの水平方向の位置を補正するワイヤカット放電加工に関する。
一対のワイヤガイド間に工具電極であるワイヤ電極を所定の張力を付与した状態で張架して、ワイヤ電極と被加工物との間に形成される加工間隙に加工電圧を印加して放電を発生させるとともに、ワイヤ電極と被加工物とを相対移動させて放電エネルギにより被加工物を所望の形状に加工するワイヤカット放電加工が知られている。一般的なワイヤカット放電加工装置では、ワイヤガイドは、被加工物を挟んで上下に設けられている。放電加工中、ワイヤ電極は、一方のワイヤガイドの方向から他方のワイヤガイドの方向に走行している。
所望の加工形状を得るために、被加工物の板厚方向に直交する任意の平面(以下、プログラム平面という)においてワイヤ電極を所要の相対移動軌跡に沿って移動させることが要求される。ワイヤ電極の相対移動軌跡は、NCプログラムのような加工プログラムに表わされる。制御装置は、加工プログラムを解読してプログラムデータ(NCプログラムの場合はNCデータ)を解析し、移動制御装置に移動データを出力する。移動制御装置は、ワイヤ電極が上記プログラム平面を基準にした所要の相対移動軌跡に沿って実際にワイヤ電極と被加工物とが相対移動するように各移動体を位置決め制御する。
ワイヤガイドは、単にワイヤ電極の走行を案内するだけではなく、ワイヤ電極を被加工物に対して相対的に位置決めしている。ワイヤカット放電加工装置で使用されているワイヤガイドは、構成や材料などによっていくつかの種類に分けることができるが、その1つにダイスガイドがある。近年、ダイスガイドは、ガイド体にダイヤモンドやサファイヤが使用され、ガイド体の摩耗が小さく、位置決め精度を持続することができる利点を有する。
ワイヤガイドの多くは、ワイヤ電極をワイヤガイドに容易に挿通させ円滑に走行させるために、ワイヤ電極との間に僅かな隙間(以下、クリアランス)が設けられている。クリアランスは、5μm〜20μm程度の値であるが、数μm以下の加工形状精度が要求されるワイヤカット放電加工では、許容できない位置の誤差を発生させることがある。また、ワイヤ電極が直径0.1mm以下の細線である場合は、5μm〜20μmのクリアランスは、ワイヤ電極の直径に対して相対的に小さい値とは言えない。
図5に、ファーストカットにおけるX軸とY軸で形成される任意のXY平面に投影したときのワイヤ電極と上側ワイヤガイドとの位置関係が示されている。ファーストカットは、未加工の被加工物を切断するように放電加工する最初の加工工程を示す。このとき、ワイヤ電極1は、所定の張力が付与された状態で任意のXY平面(一般に水平面)に対して垂直の方向(以下、単に垂直の方向という)に張架されている。ファーストカットの場合、ワイヤ電極1は、被加工物2に形成される加工溝に拘束されているので、加工中、放電反力や加工液噴流の圧力の影響によって、例えば、ワイヤ電極1の進行方向11に対して反対の方向12に押し戻されている。
制御装置は、上側ワイヤガイド3のガイド穴の中心位置Ouおよび図示しない下側ワイヤガイドのガイド穴の中心位置にワイヤ電極1の中心位置Owがあることを想定して指令値を計算しているから、上側ワイヤガイド3または下側ワイヤガイドにクリアランスLがある場合は、片側クリアランス(L/2)に相当する距離だけワイヤ電極1の位置に誤差が生じ、加工形状精度が低下する。上下一対のワイヤガイド3,4が共にクリアランスを有するときは、上下のワイヤガイドのそれぞれに片側クリアランスに相当する距離だけワイヤ電極の水平方向の位置に誤差が生じる。
図6に、任意のXY平面に投影したときのワイヤ電極と上側ワイヤガイドとの位置関係が示されている。セカンドカットは、被加工物の加工面を仕上げる端面仕上げ加工を示す。このとき、ワイヤ電極1は、所定の張力が付与された状態で垂直の方向に張架されている。ワイヤ電極1は、被加工物2の加工面に沿って相対移動するため、加工中、放電反力や加工液噴流の圧力の影響によってワイヤ電極の進行方向に直角なオフセット方向(正確には、それよりもやや後方)に押されている。例えば、図5に示されるケースでは、ワイヤ電極1の進行方向13に直角な加工面に対しておおよそ反対方向14に押し戻される。
制御装置は、上側ワイヤガイド3のガイド穴の中心位置Ouおよび図示しない下側ワイヤガイドのガイド穴の中心位置にワイヤ電極1の中心位置Owがあることを想定して指令値を計算しているから、上側ワイヤガイド3または下側ワイヤガイドにクリアランスLがある場合は、片側クリアランス(L/2)に相当する距離だけワイヤ電極1の位置に誤差が生じ、加工形状精度が低下する。上下一対のワイヤガイド3,4が共にクリアランスを有するときは、上下のワイヤガイドのそれぞれにその片側クリアランスに相当する距離だけワイヤ電極の水平方向の位置に誤差が生じる。
ワイヤカット放電加工において、ワイヤ電極を傾斜させて被加工物を加工するテーパカット(テーパ加工)と呼ばれる加工方法がある。ワイヤ電極を傾斜させている場合でも、プログラム平面におけるワイヤ電極の所要の相対移動軌跡は、ワイヤ電極が垂直の方向に張架されているときと同じである。しかしながら、テーパカットの場合は、一般に、上下一対のワイヤガイドを水平方向に相対的にずらす方法でワイヤ電極を傾斜させているので、そのときの任意のXY平面に投影されるワイヤガイドの水平方向の位置は、ワイヤ電極が垂直の方向に張架されている場合におけるワイヤガイドの位置と異なる。テーパカットにおけるワイヤガイドのそれぞれの座標位置は、例えば、特許文献1および特許文献2に示されるように、プログラム平面上のワイヤ電極の位置座標値と、テーパ角度と、ワイヤガイドからプログラム平面までの距離とから三角関数を用いて求めることができる。
図4に、テーパカットにおける被加工物を挟んで上下一対のワイヤガイド間に張架されたワイヤ電極が示されている。ワイヤ電極1は、所定の張力が付与された状態であるから、テーパカットの場合、ワイヤ電極1の傾斜方向に引っ張られる。例えば、図4に示されるケースでは、ワイヤ電極1の傾斜方向15,16に引っ張られる。この場合、図4に示されるように、上側ワイヤガイド3から見た傾斜方向15と下側ワイヤガイド4から見た傾斜方向16は逆になる。このとき、図4に示されるように、予め設定されている所定のテーパ角度θに対して実際のワイヤ電極の傾斜角度αが小さくなることがわかる。
図3に、任意のXY平面に投影したときのワイヤ電極と上下ワイヤガイドとの位置関係が示されている。制御装置は、ワイヤ電極1の中心位置Owが上下ワイヤガイド3,4のそれぞれのガイド穴の中心位置Ou,Obにあることを想定して指令値を計算しているから、上側ワイヤガイド3の片側クリアランスLuおよび下側ワイヤガイド4の片側クリアランスLbに相当する距離だけワイヤ電極1の傾斜方向15,16にワイヤ電極1の水平方向の位置に誤差が生じる。そのため、上側ワイヤガイド3の片側クリアランスLuと下側ワイヤガイド4の片側クリアランスLbに相当する距離だけワイヤ電極1の位置に誤差が生じ、加工形状精度が低下する。
このように、ワイヤガイドのクリアランスによって生じるワイヤ電極の水平方向の位置の誤差は、加工の種類によって異なる結果を与える。ファーストカットの場合、金型のパンチのように内側を加工品として必要とする加工をするとき、加工し過ぎて所望の加工形状よりも小さく加工してしまい、逆に金型のダイのように外側を加工品とする加工をするときは、所望の加工形状よりも大きく加工してしまう。セカンドカットの場合、加工が足りずに所望の加工形状よりも大きく加工してしまう。この問題は、ワイヤ電極が受ける反力を支える位置にワイヤガイドの位置を動かすことで改善することができる。
例えば、特許文献3に、ワイヤ電極が受ける反力を支える位置にガイド穴との接点が位置するように回動させ、ワイヤ電極の振動を防止して加工精度を向上させることができるワイヤカット放電加工機が提案されている。特許文献4は、ワイヤガイドのガイド穴内のワイヤ電極の水平方向の位置を検出装置で検出しワイヤ電極を進行方向と反対方向に引くようにしてワイヤ電極の撓みによる加工形状の誤差を解消するワイヤカット放電加工装置を提案し、ワイヤ電極の撓みによる加工形状精度の低下を防止している。なお、ワイヤガイドのクリアランスに起因してワイヤ電極の位置決め精度がクリアランス以上の精度しか得られないことが特許文献5に示されている。
しかしながら、テーパカットの場合、ワイヤガイドのクリアランスを原因とするワイヤ電極の位置の誤差は、テーパ角度に誤差を発生させるので、単なる輪郭の加工形状精度の低下にとどまらず、加工品のテーパ面が所望の角度にならない問題を生じさせる。具体的には、例えば、切り刃の加工で刃厚寸法がでないといった問題が起こる。したがって、テーパカットにおける加工後の修正はほとんど不可能であるので、加工前に十分に加工精度がでるようにしておく必要がある。そのため、テーパカットを行なう場合は、予めテスト加工を行なって誤差を実測しておき、数値を補正してから加工している(特許文献6,特許文献7参照)。
特開昭59−81022号公報 特開昭61−30331号公報 実開昭56−67923号明細書(第5頁〜第6頁) 特公平4−78411号公報(第3頁、図4) 特開2003−71636号公報(第3頁〜第4頁) 特開2000−24839号公報(第4頁) 特開平2−279220号公報(第3頁)
このように、テーパカットを行なう場合、いくつかのテスト加工が要求され、段取り時間が長くなる傾向にある。測定した記録を蓄積してデータベース化し、設定されたテーパ角度に対するワイヤガイド間距離の適値を記憶装置に記憶されているデータテーブルから読み出して正しいテーパ角度でテーパカットするようにすることが考えられる。しかしながら、テーパ角度およびワイヤ電極の直径などの変化に十分対応できる測定データを用意する必要があるので、多くの測定データが要求される。また、ある移動位置から次の移動位置に移動する間にテーパ角度が徐々に変化するような加工形状の加工を精度よく実施しようとする場合は、膨大な測定データが要求されるので、実用上は困難である。
本発明は、上記課題に鑑みて、ワイヤ電極を予め設定された所定の角度に傾斜させて被加工物をテーパカットするワイヤカット放電加工において、ワイヤガイドのクリアランスによって発生するテーパ角度の誤差を補正して加工精度の低下を低減するテーパカットを実施し得るワイヤカット放電加工方法、ワイヤカット放電加工制御方法およびワイヤカット放電加工装置を提供することを目的とする。その他の本発明のいくつかの有利な点は、本発明の具体的な実施の形態の説明とともにその都度説明する。
本発明のワイヤカット放電加工方法は、一対のワイヤガイド3,4間に張架されたワイヤ電極1を予め設定された所定のテーパ角度に傾斜させて被加工物2をテーパ加工するワイヤカット放電加工方法において、ワイヤ電極1の傾斜方向が変更される数値制御上の各補間位置ごとに水平方向におけるワイヤガイド3(4)の座標位置をワイヤガイド3(4)の片側クリアランス(L/2)相当量傾斜方向と反対の方向に補正してテーパ加工することを特徴とするものである。
また、本発明のワイヤカット放電加工制御方法は、一対のワイヤガイド3,4間に張架されたワイヤ電極1を加工プログラムに従って予め設定されたテーパ角度に傾斜させて被加工物2をテーパ加工するワイヤカット放電加工方法において、加工プログラムを解析して数値制御上の各補間位置の座標位置を求める工程と、ワイヤ電極1の座標位置に対応するワイヤガイド3(4)の座標位置を求める工程と、ワイヤガイド3(4)の座標位置に基づいて任意のXY平面に投影される一対のワイヤガイド3,4間の水平方向の距離Gを計算する工程と、ワイヤガイド3(4)の座標位置と水平方向の距離Gとワイヤガイド3(4)のクリアランスLとに基づいてワイヤガイド3(4)の補正座標位置を計算する工程と、補正座標位置に基づいて水平方向におけるワイヤガイド3(4)の座標位置をワイヤ電極1の傾斜方向15(16)と反対の方向17(18)に補正する工程と、を含む。
また、本発明のワイヤカット放電加工装置は、ワイヤ電極1と被加工物2とを相対移動させる移動体48,50と;被加工物2を挟んで設けられワイヤ電極1を位置決め案内する一対のワイヤガイド3,4と;ワイヤガイド3を水平方向に移動させてワイヤ電極1を予め設定された角度θに傾斜させる移動体56,58と;各移動体48,50,56,58を位置決め制御する移動制御装置46と、を有するワイヤカット放電加工装置において、ワイヤガイド3(4)のクリアランスLのデータを入力することができる入力装置100と;加工プログラムを解析して数値制御上の各補間位置の座標位置を求める手段と、ワイヤ電極1の座標位置に対応するワイヤガイド3(4)の座標位置を求める手段と、ワイヤガイド3(4)の座標位置に基づいて一対のワイヤガイド3,4間の水平方向の距離Gを計算しワイヤガイド3(4)の座標位置と水平方向の距離GとクリアランスLとに基づいて水平方向におけるワイヤガイド3(4)の補正座標位置を計算する手段と、補正座標位置に基づいて移動データを計算して移動制御装置46に出力する手段と、を含む演算装置200と;を有する数値制御装置44を備える。
上記ワイヤカット放電加工装置は、好ましくは、入力装置100が使用するワイヤ電極1の直径とワイヤガイド3(4)の内径のデータを入力することができ、演算装置200がワイヤ電極1の直径とワイヤガイドの内径とからワイヤガイドのクリアランスLを計算する手段を含んでなる。上記ワイヤカット放電加工装置の演算装置200の各手段は、なお、上記符号は、説明の便宜上、発明の実施の形態に対応させて付したものである。
本発明のワイヤカット放電加工方法は、テーパカットのとき、ワイヤ電極の傾斜方向が変更される数値制御上の各補間位置ごとにワイヤガイドの座標位置をワイヤガイドの片側クリアランス相当量傾斜方向と反対の方向に水平方向に補正してテーパカットするので、ワイヤガイドのクリアランスに起因する誤差をより適切に補正する。そのため、徐々に変化するワイヤ電極の傾斜角度に合わせてワイヤ電極をワイヤガイドのクリアランスの値以下の精度でより精密に位置決め案内することができる。また、事前の測定作業を減らすことができ、作業者の負担が軽減される。また、検出装置のような特殊な装置や膨大なデータをデータテーブルとして記憶する記憶装置が要求されないので、既存のワイヤカット放電加工機で実施できる。また、ワイヤガイド間距離を変更しないで精確なテーパ角度でテーパカットすることができるので、加工の環境に対する変化が小さく再現性が高い。その結果、より容易により加工精度に優れるテーパカットを実施することができる効果を奏する。
本発明のワイヤカット放電加工制御方法は、テーパカットのとき、ワイヤガイドの座標位置に基づいて任意のXY平面に投影される一対のワイヤガイド間の水平方向の距離を計算し、ワイヤガイドの座標位置と水平方向の距離とワイヤガイドのクリアランスとに基づいてワイヤガイドの補正座標位置を計算するから、ワイヤガイドのクリアランスに起因する誤差を補正するワイヤガイドの補正座標位置を比較的簡単に得ることができる。そのため、徐々に変化するワイヤ電極の傾斜角度に合わせてワイヤ電極をより精密に位置決め案内することができる。また、事前の測定作業を減らすことができ、作業者の負担が軽減される。また、検出装置のような特殊な装置や膨大なデータをデータテーブルとして記憶する記憶装置が要求されないので、既存のワイヤカット放電加工機で実施できる。また、ワイヤガイド間距離を変更しないで精確なテーパ角度でテーパカットすることができるので、加工の環境に対する変化が小さく再現性が高い。その結果、より容易により加工精度に優れるテーパカットを実施することができる効果を奏する。
本発明のワイヤカット放電加工装置は、設定装置によって予め使用するワイヤ電極の直径とワイヤガイドの内径を設定されるので、ワイヤガイドのクリアランスを計算することができる。そして、演算装置は、ワイヤ電極の座標位置に対応するワイヤガイドの座標位置と、XY平面に投影される一対のワイヤガイド間の水平方向の距離と、ワイヤガイドのクリアランスと、を計算して補正座標位置を計算し、補正座標位置に基づいて移動制御装置に移動データを出力する。したがって、ワイヤガイドのクリアランスに起因するワイヤガイドの水平方向の制御上の誤差を修正するように各移動体を位置決め制御することができる。
そのため、徐々に変化するワイヤ電極の傾斜角度に合わせてワイヤ電極をより精密に位置決め案内することができる。また、事前の測定作業を減らすことができ、作業者の負担が軽減される。ワイヤ電極径とワイヤガイドの内径を入力することでワイヤガイドの補正座標位置を計算する構成であるときは、作業者の負担はより軽減される。また、検出装置のような特殊な装置や膨大なデータをデータテーブルとして記憶する記憶装置が要求されないので、既存のワイヤカット放電加工機で実施できる。また、ワイヤガイド間距離を変更しないで精確なテーパ角度でテーパカットすることができるので、加工の環境に対する変化が小さく再現性が高い。その結果、より容易により加工精度に優れるテーパカットを実施することができる効果を奏する。
図1は、本発明の好ましいワイヤカット放電加工装置の例を示す。図1は、ワイヤカット放電加工装置の概略構成を模式的に示す。軸送り装置がワイヤ電極と被加工物の少なくとも一方を水平方向に移動させることができ、かつ上下のワイヤガイドの少なくとも一方のワイヤガイドを水平方向に移動させることができる構成を有する数値制御装置を備えたワイヤカット放電加工装置であれば、基本的に、本発明のワイヤカット放電加工方法を実施することができる。
図1に示されるワイヤカット放電加工装置のワイヤ電極1は、ブレーキ20を備えたリール22にセットされたワイヤボビン24から引き出され、テンションローラ26を通って、自動結線装置28の送出ローラ30に至る。送出ローラ30で送り出されるワイヤ電極1は、上側のワイヤガイド3、加工部位32、下側のワイヤガイド4を通過して、巻取ローラ34で巻き取られるように結線される。巻取ローラ34で巻き取られるワイヤ電極1は、バケット36に回収される。通電体38と通電体40を通して加工電源装置42からワイヤ電極1に給電される。ワイヤ電極1と被加工物2とで形成される加工間隙に加工電源装置42から供給される加工電圧が印加され、加工間隙に放電を発生させる。上側のワイヤガイド3と下側のワイヤガイド4は、ワイヤ電極1との間にクリアランスを有するダイスガイドである。
コンピュータ数値制御装置44と移動制御装置46は、各軸送り装置を制御してワイヤ電極1と被加工物2との相対移動を制御する制御装置である。各軸送り装置は、それぞれ移動体とサーボモータを有する。サドル48は、Y軸方向(水平1軸方向)に往復移動する。テーブル50は、サドル48上に配置され、Y軸方向に直交するX軸方向に往復移動する。テーブル56は、図示しない加工ヘッドに取り付けられ、X軸方向と平行なU軸方向に往復移動する。テーブル58は、Y軸方向と平行でU軸方向に直交するV軸方向に往復移動する。
各移動体は、それぞれサーボモータ52,54,60,62によって移動される。テーブル56とテーブル58は、上側のワイヤガイド3を下側のワイヤガイド4に対して水平方向に移動させる。その結果、ワイヤ電極1を傾斜させることができる。したがって、テーブル56とテーブル58を含む軸送り装置は、テーパ装置と称されることがある。テーパ装置は、上記加工ヘッドが上記X軸方向およびY軸方向に直交するZ軸方向(鉛直1軸方向)に移動するときに加工ヘッドと同じ方向に移動する。その結果、上側のワイヤガイド3を上下に移動させることができ、被加工物2の板厚に合わせて上側ワイヤガイド3と下側ワイヤガイド4との距離を調整することができる。
コンピュータ数値制御装置44は、入力装置100と、演算装置200と、記憶装置300を含んでなる。入力装置100は、図示しないキーボード、スイッチ、記憶媒体からデータを読み出し、あるいはデータを記録するディスクドライブを含む。数値制御装置44は、図示しない表示装置を備える。予め必要な設定データは、ユーザやメーカの作業者によって入力装置100から入力され演算装置200によって記憶装置300に記憶させることができる。設定データは、例えば、使用するワイヤ電極の直径とワイヤガイドの内径である。また、設定データに、加工プログラムのデータや加工条件のデータが含まれる。数値制御装置44は、加工プログラムを解読してプログラムデータを解析し、所望の加工形状に従うワイヤ電極1の複数の相対座標位置を計算する。数値制御装置44は、位置、速度、加速度または時間のデータでなる移動データを移動制御装置46に出力する。移動制御装置46は、移動データから移動指令値を演算してサーボモータ52,54,60,62に制御電流を出力するとともに検出器からのフィードバック信号を入力して移動体を位置決め制御する。
演算装置200は、ワイヤ電極1の直径とワイヤガイド3,4の内径とからワイヤガイドのクリアランスを計算する手段と、加工プログラムを解析して数値制御上の各補間位置の座標位置を求める手段と、求められたワイヤ電極1の座標位置に対応する一対のワイヤガイド3,4の座標位置を求める手段と、ワイヤガイド3,4の座標位置に基づいてX軸方向とY軸方向に形成される任意のXY平面に投影されるワイヤガイド3,4間の水平方向の距離を計算しワイヤガイド3,4の座標位置と水平方向の距離とクリアランスとに基づいて水平方向におけるワイヤガイド3,4の各補正座標位置を計算する手段と、補正座標位置に基づいて移動データを計算して移動制御装置46に出力する手段と、を含む。これらの手段は、具体的には、制御プログラムである。
また、演算装置200は、加工プログラムを解読してプログラムデータを解析し、解析されたプログラムデータに基づいて加工の種類を判別する手段を有する。演算装置200が判別する加工の種類は、ワイヤ電極が垂直の方向に張架されているファーストカット、ワイヤ電極が垂直の方向に張架されているセカンドカット、およびテーパカットの3種類である。制御プログラムおよび演算結果は、記憶装置300に記憶される。
図2は、本発明のワイヤカット放電加工方法の好ましい実施の形態の概容を示す。図3、図5および図6に、各加工の種類におけるXY平面に投影されるワイヤガイドとワイヤ電極の相対位置の関係が示される。また、図4に、テーパカットにおける被加工物を挟んで上下一対のワイヤガイド間に張架されたワイヤ電極が示されている。以下の実施の形態では、上下のワイヤガイドがダイスガイドであるものとして説明する。また、軸送り装置が図1に示される方式のワイヤカット放電加工装置であるものとして説明する。
ワイヤカット放電加工では、所望の加工形状をプログラムしたNCプログラムのような加工プログラムが要求される。ワイヤカット放電加工に必要ないくつかの設定データは、加工プログラムによってコンピュータ数値制御装置(以下、単に制御装置という)に与えられる。また、いくつかの設定データは、作業者によって入力装置から制御装置に与えられる。もしくは、いくつかの設定データは、予め制御装置の記憶装置に記憶されている。しかしながら、本発明のワイヤカット放電加工方法は、要求される設定データの設定方法を限定するものではない。
本発明のワイヤカット放電加工方法の実施のために制御装置が要求するデータは、ワイヤガイドのクリアランス、プログラム平面から上下のワイヤガイドまでのそれぞれの距離(ワイヤガイド間距離)、プログラム平面におけるワイヤ電極の位置データ(位置座標値)、テーパ角度、オフセット値である。データは、必ずしも直接的に制御装置に与えられる必要はなく、他のデータから計算によって得るようにしてもよい。例えば、実施の形態では、ワイヤガイドのクリアランスは、ワイヤガイドの内径(ガイド穴の直径)とワイヤ電極の直径とで計算する。ワイヤガイドの内径は、制御装置の記憶装置に予め記憶されている。ワイヤ電極の直径とワイヤガイド間距離は、作業者によって直接制御装置に与えられる。相対移動軌跡上の一般的な数値制御上の補間位置ごとのワイヤ電極の座標位置の位置座標値は、加工プログラムに基づいて制御装置によって計算される。テーパ角度とオフセット値は、加工プログラムによって制御装置に与えられる。
本発明でいう数値制御上の各補間位置は、直線補間の場合は、プログラムブロックの始点と終点である。また、円弧補間の場合は、プログラムブロックの始点と終点および円弧に近似する微小な直線に等分割したときの各直線を接続する点(中間点、分割点)である。円弧を微小な直線に分割する方法は公知の方法が採用され、具体的には、例えば、モータ制御上の移動指令値における最小駆動単位(設定値)をx、円弧の半径をR、円弧と円弧に近似する微小な直線(弦)との最も離れた部分の距離を最小駆動単位の2分の1、分割角度をdθとして、cos(dθ/2)=(R−0.5×x)/Rから、分割角度dθであるように微小な直線を形成する。このときの円弧の分割数、言い換えれば、補間位置の数は、円弧の中心の角度を分割角度dθで除算することで得られる。そして、円弧の相対移動軌跡上に存在する分割角度dθである微小な直線どうしの接続点を各補間位置とする。相対移動軌跡を連続する微小な直線で表わす方法は多数知られており、計算のための時間や演算装置の負担や要求される精度などを考慮して適宜の方法が採用される。また、この実施の形態において、例えば、直線補間においても直線を最小駆動単位に基づいて微小な直線に分割し、相対移動軌跡上の各分割点を補間位置に含めることができる。
制御装置は、ワイヤガイドの内径から加工に使用されるワイヤ電極の直径を減算して得られるワイヤガイドのクリアランスの値を2で除算して片側クリアランスを計算する(S1)。また、制御装置は、所望の加工形状の軌跡をプログラムした加工プログラムのプログラムデータから基準となるプログラム平面におけるオフセット値を考慮した数値制御上の各補間位置の座標位置を求める(S2)。
次に、制御装置は、テーパカットであるかどうかを判断する(S3)。テーパカットであることは、加工プログラムを解読し、プログラムブロックの前にテーパ角度が設定されているかどうかを解析することで判断することができる。テーパカットの場合は、ワイヤ電極の傾斜方向が変更される数値制御上の各補間位置ごとに傾斜方向と反対の方向に、それぞれワイヤガイドの座標位置をワイヤガイドの片側クリアランス相当量水平方向に補正する(S5〜S8)。
制御装置は、プログラム平面上の数値制御上の各補間位置の座標位置に対応する上下のワイヤガイドの水平方向の座標位置を求める(S4)。図4に示されるように、テーパカットにおける上下のワイヤガイドの水平方向の座標位置は、当該補間位置におけるワイヤ電極の位置座標値(x,y)と、プログラム平面から上下のワイヤガイドまでのそれぞれの距離TU,TLと、テーパ角度θのデータとから三角関数を用いた公知の計算方法で得ることができる。なお、オフセット値が設定されている場合は、オフセット値を考慮してワイヤガイドの水平方向の座標位置を計算している。
次に、制御装置は、図3に示されるように、計算されている上下ワイヤガイドの座標位置をそれぞれ同じ任意のXY平面に投影したときの各水平方向の座標位置の位置座標値からワイヤ電極の傾斜方向におけるXY平面に投影される上下一対のワイヤガイド間の水平方向の距離Gを計算する(S5)。例えば、図3に示されるように、上側ワイヤガイド3のガイド穴の中心位置Ou(xu,yu)と下側ワイヤガイド4のガイド穴の中心位置Ob(xb,yb)との間は、点OuをY軸に平行に延長した線と点ObをX軸に平行に延長した線との交点をPと置き、点Pと点Obとの間の距離と点Pと点Ouとの間の距離から計算することができる。
次に、ワイヤガイドの座標位置と、一対のワイヤガイド間の水平方向の距離と、片側クリアランスとに基づいて上下一対のワイヤガイドの補正座標位置を求める(S6)。図3に示されるワイヤガイドの場合、上側ワイヤガイド3が片側クリアランスLu、下側ワイヤガイド4が片側クリアランスLbを有するワイヤガイドであるので、上下のワイヤガイド3,4について、それぞれ補正座標位置の水平方向の位置座標値(xu,yu)および(xb,yb)を偏差ベクトルを求めることによって計算する。
具体的には、例えば、上側ワイヤガイド3は、 上側ワイヤガイドの中心位置Ou(xu,yu)、上下一対のワイヤガイド間の水平方向の距離G、片側クリアランスLuである。したがって、水平方向における上側ワイヤガイド3の補正位置座標の位置座標値は、ベクトルの比から、xu=xu+Lu・(xu−xb)/G、yu= yu+Lu・(yu−yb)/Gで求められる。また、下側ワイヤガイド4は、下側ワイヤガイドの中心位置Ob(xb,yu)、上下一対のワイヤガイド間の水平方向の距離G、片側クリアランスLuである。したがって、水平方向における下側ワイヤガイド4の補正位置座標の位置座標値は、ベクトルの比から、xb=xb+Lb・(xb−xu)/G、yb= yb+Lb・(yb−yu)/Gで求められる。
実施の形態では、ワイヤ電極を垂直の方向に張架して加工を行なう場合についても、作業者の要求によって、クリアランスに基づくワイヤガイドの位置の補正を行なうことができるようにしている。具体的には、作業者が加工プログラムまたはスイッチなどによって補正を行なう設定をしたときは、フラグデータに値が取られる。そして、制御装置がフラグデータを検出したときには、ワイヤガイドの位置の補正を行なう(S9)。テーパカット以外のときに水平方向におけるワイヤガイドの位置の補正を行なうときは、さらに、ファーストカットであるかセカンドカット(端面仕上げ加工)であるかどうかを判断する(S10)。
ファーストカットのときは、ワイヤ電極の進行方向が変更される補間位置ごとに進行方向に、ワイヤガイドの座標位置をワイヤガイドの片側クリアランスL相当量水平方向に補正する(S11)。例えば、図3に示されるように上側ワイヤガイド3が片側クリアランスLu、下側ワイヤガイド4が片側クリアランスLbを有している場合は、図4に示されるようなファーストカットのときに、上側ワイヤガイド3を片側クリアランスLu相当量、下側ワイヤガイド4を片側クリアランス相当量Lb、ワイヤ電極の進行方向11にそれぞれ座標位置を補正する。位置座標値は、例えば、上側ワイヤガイド3のとき、移動する位置座標値を(xu,yu)として、始点(xu,yu)、終点(xu,yu)、長さLuのベクトルで求めることができる。
ファーストカット以外のときは、ワイヤ電極の進行方向が変更される補間位置ごとに進行方向に対して直角な被加工物の加工面の方向(反オフセット方向)に、ワイヤガイドの座標位置をワイヤガイドの片側クリアランス相当量水平方向に補正する(S12)。例えば、図5に示されるように上側ワイヤガイド3が片側クリアランスLu、下側ワイヤガイド4が片側クリアランスLbを有している場合は、図6に示されるようなセカンドカットのときに、上側ワイヤガイド3を片側クリアランスLu相当量、下側ワイヤガイド4を片側クリアランス相当量Lb、ワイヤ電極の進行方向13に対して直角な加工面の方向19にそれぞれ座標位置を補正する。位置座標値は、基本的にファーストカットのときと同様にして求めることができる。
以上のプロセスで計算されたワイヤガイドの補正量を考慮した上下のワイヤガイドの位置に基づいて、実際の各軸の軸送り装置の移動データを計算する(S7)。移動データの計算は、ワイヤカット放電加工装置の軸送り装置の構成に依存し、それぞれテーパカットにおける公知の計算方法と同じであるから詳細な計算プロセスは説明を省略する。図1に示される実施の形態のワイヤカット放電加工装置の場合は、被加工物2をX軸方向とY軸方向に移動させ、上側ワイヤガイド3をU軸とV軸方向に移動させる構成であるので、X軸、Y軸、U軸、V軸の移動量に換算して移動データを出力する。なお、テーパカットでない場合、上下のワイヤガイドのクリアランスが同じ値であるときは、上下のワイヤガイドは、計算上同じ方向に同じ量補正されるものであり、ワイヤ電極の角度に実質的な変化がなく垂直に張架されたままであるから、実際にU軸とV軸の軸送り装置は動作しない。
ワイヤガイドの補正座標位置の計算のプロセスは、ステップS2で計算されているプログラム平面上のワイヤ電極の相対移動軌跡における数値制御上の各補間位置ごとに実行される(S8)。そのため、テーパ角度が徐々に変化していくときも各補間位置ごとにワイヤガイドを補正座標位置を計算して、ワイヤ電極を制御上想定している正しい位置に位置させることができる。その結果、設定されたテーパ角度に対してより精確にワイヤ電極の傾斜角度を維持するので、優れた加工形状精度で加工することができる。また、膨大なデータを採取してデータベースを作成する必要がない。
実施の形態は、上下一対のワイヤガイドがダイスガイドを使用した場合について説明されているが、上側のワイヤガイドと下側のワイヤガイドの何れか一方にのみクリアランスを有するワイヤガイドを使用した場合であっても、クリアランスを有していないワイヤガイドの補正値を0として、同じように補正座標位置と移動データを計算することができる。
本発明は、ワイヤ電極を傾斜させることができるテーパ装置を具備したワイヤカット放電加工に適用される。本発明のワイヤカット放電加工方法およびワイヤカット放電加工装置は、テーパカットを行なうときに利用でき、ワイヤ電極のテーパ角度を精確にしてテーパカットすることができる。本発明は、ワイヤガイドのクリアランスに起因するワイヤガイドの水平方向の制御上の誤差を修正するように各移動体を位置決め制御することができ、より容易に加工形状精度に優れるワイヤカット放電加工を実現できる。本発明は、他の観点でワイヤガイドの位置を補正する方式、例えばワイヤの屈曲点による誤差を補正する方式と組み合わせて実施されることができる。
本発明のワイヤカット放電装置の実施の形態の概容を模式的に示す側面図である。 本発明のワイヤカット放電加工方法の好ましい実施の形態のプロセスを示すフローチャートである。 テーパカットのときの任意のXY平面上に投影した上下のワイヤガイドとワイヤ電極の相対位置関係を模式的に示す平面図である。 テーパカットのときの上下一対のワイヤガイド間におけるテーパ角度の誤差を模式的に示す側面図である。 ファーストカットのときの任意のXY平面上に投影した上下のワイヤガイドとワイヤ電極の相対位置関係を模式的に示す平面図である。 セカンドカットのときの任意のXY平面上に投影した上下のワイヤガイドとワイヤ電極の相対位置関係を模式的に示す平面図である。
符号の説明
1 ワイヤ電極
2 被加工物
3 上側ワイヤガイド
4 下側ワイヤガイド
44 数値制御装置
46 移動制御装置
48,50,56,58 移動体
52,54,60,61 サーボモータ
100 入力装置
200 演算装置
300 記憶装置

Claims (4)

  1. 一対のワイヤガイド間に張架されたワイヤ電極を予め設定されたテーパ角度に傾斜させて被加工物をテーパ加工するワイヤカット放電加工方法において、前記ワイヤ電極の傾斜方向が変更される数値制御上の各補間位置ごとに水平方向における前記ワイヤガイドの座標位置を前記ワイヤガイドの片側クリアランス相当量前記傾斜方向と反対の方向に補正してテーパ加工することを特徴とするワイヤカット放電加工方法。
  2. 一対のワイヤガイド間に張架されたワイヤ電極を加工プログラムに従って予め設定されたテーパ角度に傾斜させて被加工物をテーパ加工するワイヤカット放電加工制御方法において、前記加工プログラムを解析して前記加工プログラムにプログラムされた数値制御上の各補間位置の座標位置を求める工程と、前記ワイヤ電極の座標位置に対応する前記ワイヤガイドの座標位置を求める工程と、前記ワイヤガイドの座標位置に基づいてXY平面に投影される前記一対のワイヤガイド間の水平方向の距離を計算する工程と、前記ワイヤガイドの座標位置と前記水平方向の距離と前記ワイヤガイドのクリアランスとに基づいて前記ワイヤガイドの補正座標位置を計算する工程と、前記補正座標位置に基づいて水平方向における前記ワイヤガイドの座標位置を前記ワイヤ電極の傾斜方向と反対の方向に補正する工程と、を含むワイヤカット放電加工制御方法。
  3. ワイヤ電極と被加工物とを相対移動させる移動体と、被加工物を挟んで設けられワイヤ電極を位置決め案内する一対のワイヤガイドと、ワイヤガイドを水平方向に移動させてワイヤ電極を予め設定された角度に傾斜させる移動体と、前記各移動体を位置決め制御する移動制御装置と、を有するワイヤカット放電加工装置において、ワイヤガイドのクリアランスのデータを入力することができる入力装置と;加工プログラムを解析して数値制御上の各補間位置の座標位置を求める手段と、前記ワイヤ電極の座標位置に対応する前記ワイヤガイドの座標位置を求める手段と、前記ワイヤガイドの座標位置に基づいてXY平面に投影される一対のワイヤガイド間の水平方向の距離を計算し前記ワイヤガイドの座標位置と前記水平方向の距離と前記クリアランスとに基づいて水平方向における前記ワイヤガイドの補正座標位置を計算する手段と、補正座標位置に基づいて移動データを計算して前記移動制御装置に出力する手段と、を含む演算装置と;を有する数値制御装置を備えたワイヤカット放電加工装置。
  4. 前記入力装置が使用するワイヤ電極の直径とワイヤガイドの内径のデータを入力することができ、前記演算装置が前記ワイヤ電極の直径と前記ワイヤガイドの内径とから前記ワイヤガイドのクリアランスを計算する手段を含んでなる請求項3に記載のワイヤカット放電加工装置。
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