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JP2005188947A - 磁気検出装置 - Google Patents

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竜起 永石
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Abstract

【課題】 低磁気遮蔽環境下においても、環境磁界などの低周波磁場の影響を受けることなく高周波の磁界を正確に検出する。
【解決手段】 検出磁界対象に応じた検出出力電圧(Vout)を生成する積分器(14)の出力信号から所定の低域成分を抽出するローパスフィルタ(1)を設け、このローパスフィルタの出力信号に従って、抽出した低域成分に対応する磁界を補償コイル(3)で生成してSQUID(10)へ印加する。また、積分器の出力信号に従って、対応の大きさの磁界を変調コイル(16)で生成してSQUID(10)へ供給する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、磁気センサを用いる磁気検出装置に関し、特に、磁気センサとして超電導量子干渉素子(SQUID)を利用する磁気検出装置に関する。より特定的には、この発明は、環境磁場などの環境磁気雑音の影響を受けることなく安定に計測対象の磁界を検出するための構成に関する。
ジョセフソン効果を利用する素子として、SQUID(超電導量子干渉素子;Superconducting Quantum Interference Device)が知られている。ジョセフソン効果は、薄い絶縁膜を超電導体で挟んだ場合、この超電導体において電圧差を生じさせることなく電流を流すことができる現象である。SQUIDは、磁気センサとして利用される場合、通常、2つのジョセフソン接合を並列に接続する構造と、1つのジョセフソン接合を用いる構造とに大別される。2つのジョセフソン接合を有するSQUIDは、DC−SQUIDと呼ばれ、また、1つのジョセフソン接合を有するSQUIDは、RF−SQUIDと呼ばれる。以下、SQUIDとして、DC−SQUIDを例にとって、説明する。
図5は、従来のSQUIDを利用する磁気検出装置の構成を概略的に示す図であり、たとえば特許文献1(特開2000−292511号)に示されている。
図5において、磁気検出装置は、SQUIDで構成される磁気センサ(以下、単にSQUIDと称す)10と、SQUID10に一定の大きさのバイアス電流Ibを供給するバイアス電流源12と、SQUID10の両端電圧を増幅する増幅回路13と、増幅回路13の出力信号を積分して検出出力電圧Voutを出力する積分回路14と、積分回路14の検出出力電圧を電流に変換するフィードバック抵抗素子15と、このSQUID10に結合され、抵抗素子15を介して供給される電流に従って負帰還磁界を発生する帰還コイル(変調コイル)16を含む。
SQUID10は、リング形状を有し、このリングにおいて並列に接続される2つのジョセフソン接合11aおよび11bを有する。
超伝導電流は、超伝導状態を生成するクーパ対のトンネル現象により流れる。バイアス電流源12からのバイアス電流Ibとして、SQUID10の超電導臨界電流値Icよりも大きな電流を供給すると、SQUID10において常電導電流が発生し、SQUID10両端間に電圧Vsが発生する。この状態において、SQUID10に磁界φが印加されると、マイスナー効果によりSQUID10において、超電導リングに、内部への磁界の侵入を防止するように遮蔽電流が発生する。この外部からの印加磁界φの強さにより、ジョセフソン接合11aおよび11bにおけるクーパー対の位相差Δφが変化する。この場合、遮蔽電流はIsは、超電導臨界電流値をIcとして、次式で表される。
Is=Ic・sinΔφ
超電導体中では、磁場は量子化され、その最小単位は、量子化磁束(磁束量子)φ0と呼ばれ、位相差Δφは、次式で表わされる。
Δφ=2・n・π+2・π・(φ/φ0)
したがって、遮蔽電流Isは、量子化磁束φ0(2・10^(−15)Wb:符号^は、べき乗を示す)単位で周期的に変化する。
すなわち、SQUID10に、磁界φを印加した場合、遮蔽電流により超電導状態を保持することのできるバイアス電流値が変化する。このとき、バイアス電流Ibが一定値であれば、SQUID10の両端に発生する電圧Vsも、量子化磁束φ0を単位として周期的に変化する。このSQUID10の両端の電圧Vsと印加磁界φの関係を図6に示す。
図6に示すように、磁界φが変化しても、電圧Vsが周期的に変化する場合、磁界の変化の絶対量を一義的に求めることができない。そこで、図示しないバイアス回路を用いて変調コイル16に流れる電流量を調整して、動作点を設定する。この動作点の設定のためのバイアス電流を調整する方法としては、上述の特許文献1において示されている。
また、電圧−磁界特性において、電圧が周期的に変化するため、その直線領域が狭く、特性の線形性を十分に確保するのが困難である。そこで、増幅回路13の出力信号を積分回路14およびフィードバック抵抗素子15を介して変調コイル16にフィードバックし、この変調コイル16により、外部印加磁界φを打消す磁界を生成して、いわゆる「零点検出法(零位法)」を用いて磁界を検出する。増幅回路13、積分回路14、フィードバック抵抗素子15および変調コイル16で構成される回路は、FLL(フラックス(磁束)・ロックト・ループ)回路と呼ばれ、負帰還回路を構成し、SQUID10における外部印加磁界φを打ち消すように補償磁界を生成しする。即ち、フィードバック磁界と信号磁界との和が一定となるように負帰還がかけられ、応じて、この磁気検出装置の動作点を一定に維持する。
変調コイル16とSQUID10の相互インダクタンスをMfとすると、フィードバック抵抗素子15の両端の電圧は、(Rf/Mf)φで表わされ、したがって、積分回路14からの出力電圧Voutは、外部からの印加磁界φに比例する。この検出電圧Voutを計測することにより印加磁界φを検出することができる。
この磁界φを検出する計測動作時において、電圧ー磁界特性において曲線の傾き、すなわちdV/dφが最も大きい点、たとえば図6に示す点aを、磁気検出装置(FLL回路)の動作点とすることにより、検出出力電圧Voutを、線形領域で印加磁界φに応じて変化させて、磁界を検出することができる。量子化磁束φ0よりも小さい磁界変化を検出することができる。SQUIDは、低温超電導体を利用する場合には10^(−14)テスラ/√Hz、高温超電導体を利用する場合には10^(−13)テスラ/√Hz以下の感度を持ち、微弱な磁界を計測することができ、各種計測機器および医療機器等において用いられている。
特開2000−292511号公報
図5に示す積分回路14を利用することにより、増幅回路13の出力信号の高周波成分(時間微分成分)を除去し、検出磁界に対応する安定な検出出力電圧Voutを生成することができる。この磁気検出装置が完全に磁気遮蔽された環境下で動作する場合、図7に示すように、検出出力電圧に対して、直流から増幅回路13により決定される遮断周波数fcまでの領域において平坦な周波数特性を得ることができる。
今、測定可能な周波数領域、たとえば、直流から600kHz(または数MHz)の範囲において、被測定対象磁界の周波数領域として、図7の領域Aを考える。たとえば、測定領域Aにおいて周波数100kHzの磁界を測定対象磁界として計測を行なう場合を考える。
磁気遮蔽が不十分な場合、信号磁界に対して、領域Bで示される周波数領域の環境磁気雑音の成分が重畳される。このような低周波の環境磁気雑音の例としては、商用電源線の誘起磁界、地磁気、また、1/fゆらぎなどが考えられる。
低周波領域の環境磁気雑音が、信号磁界に重畳された場合、増幅回路13および積分回路14では除去することができないため、図8の曲線IIに示されるように、この環境磁気雑音に起因するノイズ成分が出力電圧Voutに重畳される。ここで、図8において、横軸に時間tを示し、縦軸に、出力電圧Voutを示す。
このような環境磁場などの環境磁気雑音のゆらぎが大きい場合には、曲線IIの点Cに示すように、計測可能電圧範囲である増幅回路13の出力電圧の最大値(電源電圧)レベルにまで振り切れ、正確に、信号磁界に応じた出力電圧Voutを生成することができず、例えば、図8において、信号磁界が曲線Iで示すような特性曲線の場合に対して、低周波領域の環境磁場などの環境磁気雑音の影響により、正確な測定を行なうことができなくなるという問題が生じる。
また、この環境磁気雑音の変化にSQUID10のスルーレートが追随できない場合、積分回路14およびフィードバック抵抗素子15および変調コイル16で構成されるFLL回路を用いても、この環境磁気雑音によるノイズ成分を除去することができず、このSQUID10のスルーレートに応じた電圧レベルに従って変調コイル16の誘起磁界が決定される。この場合、図8の点DおよびEで示すように、このため、積分回路14の出力電圧が大きく変化し(動作点が大きく変化し)、正確な計測を行なうことができなくなる。特に、動作点が大きく変化し、電圧−磁界特性曲線の傾斜が反対の領域に動作点が移動した場合には、FLL回路における帰還の方向が逆となり、負帰還に代えて正帰還がかけられる状態が生じ、正確な磁束の計測を行なうことができなくなる。
上述の特許文献1においては、変調コイルに対するバイアス電流を最適化して、磁気検出装置の動作点を最適化する構成は示されているものの、これらの低周波領域の環境磁場などの環境磁気雑音が及ぼす影響については何ら考慮していない。
また、外来磁気雑音を除去するために、ピックアップコイルで磁界を集め、磁束トランスによりSQUIDに磁束を伝達するグラジオメータと呼ばれる構成も用いられている。しかしながら、この場合においても、ピックアップコイルにより、低周波領域の環境磁気雑音成分がSQUIDへ伝達されるため、同様の問題が生じる。
このような環境磁気雑音の影響を抑制するためには、磁気遮蔽を完全にすることが考えられる。しかしながら、この場合、測定室全体をパーマロイなどの高透磁率の材料で遮蔽するなどの処置をとることが要求され、費用が高くなり、また、磁気遮蔽の規模が大きくなるという問題があり、また、磁気検出装置の使用箇所が制限されるという問題が生じる。
それゆえ、この発明の目的は、低周波環境磁気雑音成分の影響を受けることなく安定に計測対象の信号磁界を検出することのできる磁気検出装置を提供することである。
この発明に係る磁気検出装置は、磁界を検出する磁気センサと、この磁気センサの出力信号に従って、磁気センサの検出磁界に対応する電気信号を生成して磁界検出信号として出力する検出出力生成回路と、この磁界検出信号を受け、検出出力生成回路の有する周波数領域の低域周波数領域の信号成分を通過させる低域通過フィルタと、この低域通過フィルタの出力信号に従って低域通過フィルタの出力信号に対応する磁界を発生して磁気センサに印加する負帰還回路を備える。
低域通過フィルタにより、検出出力信号から低域成分を抽出することにより、環境磁気雑音ノイズ成分に対応する信号成分を抽出することができる。この低域通過フィルタの出力信号に対応する磁界を発生して磁気センサに印加することにより、磁気センサに印加される環境磁気雑音成分を相殺することができ、正確に検出対象磁界に応じた検出出力信号を生成することができる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う磁気検出装置の構成を概略的に示す図である。図1に示す磁気検出装置は、図5に示す磁気検出装置の構成に加えて、さらに、積分回路14の出力信号を受け、所定の低域成分を通過させるローパスフィルタ(低域通過フィルタ)1と、ローパスフィルタ1の出力信号を電流に変換する補償用抵抗素子2と、SQUID10に磁気結合され、補償用抵抗素子2を介して与えられる電流に従って磁界を誘起してSQUID10に生成した磁界を供給する補償用コイル3を含む。この図1に示す磁気検出装置の他の構成は、図5に示す磁気検出装置の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
ローパスフィルタ1は、環境磁場などの低周波数ノイズ成分(以下、環境磁気雑音と称す)の周波数領域を含む所定の低周波数領域の信号を通過させる。
補償用コイル3が設けられていない場合、積分回路14からの検出出力電圧Voutは、高周波領域の検出対象磁界に対応する電圧成分と、環境磁気雑音に対応する電圧成分とを含む。ローパスフィルタ1により、この環境磁気雑音領域(図7の領域B)に対応する周波数領域の信号成分を抽出し、補償用抵抗素子2を介して補償用コイル3へ電流を供給する。応じて、補償用コイル3からは、環境磁気雑音を打消す磁界が生成されて、SQUID10へ供給される。これにより、SQUID10からは、環境磁気雑音成分が抑制された測定対象磁界に応じた電圧Vsが生成され、積分回路14からは、この測定対象磁界に応じた検出出力電圧Voutを生成することができる。この補償用コイル3により環境磁気雑音が補償されている場合、FLL回路は、環境磁気雑音に起因する低周波磁場のゆらぎ成分が抑制された測定対象磁界に応じた磁界を生成して、SQUID10に印加する。
すなわち、この検出出力電圧Voutに含まれる問題となる環境磁気雑音に起因する低周波成分を、ローパスフィルタ1で抽出して、補償用コイル3により環境磁気雑音補償用磁界を生成することにより、環境磁気雑音に起因する低周波磁場のゆらぎを抑制でき、正確に、測定対象磁界を検出することができる。すなわち、測定対象磁界よりも低周波数の領域の環境磁気雑音に起因するFLL回路の動作点の飛び、および計測電圧の飽和などの問題を解消することができ、磁気遮蔽が不完全であっても安定かつ正確に計測対象の磁界を測定することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、入出力信号から、環境磁気雑音に対応する低域成分をローパスフィルタにより抽出し、この抽出した低域成分に対応する補償磁界を生成して磁気センサであるSQUIDに印加している。したがって、環境磁気雑音に起因する低周波磁場のゆらぎの影響を確実に抑制して、高周波領域の測定対象磁界を計測することができる。
[実施の形態2]
図2は、この発明の実施の形態2に従う磁気検出装置の構成を概略的に示す図である。この図2に示す磁気検出装置においては、図1に示す磁気検出装置の構成に加えて、さらに、ローパスフィルタ1の出力信号を増幅する増幅器4と、増幅器4の出力信号を減衰する減衰器(アッテネータ)5が設けられる。減衰器5の出力信号が、補償用抵抗素子2へ与えられる。
この図2に示す磁気検出装置の他の構成は、図1に示す磁気検出装置の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
ローパスフィルタ1は、先の実施の形態1と同様、積分回路14の出力電圧Voutから、所定の低周波領域の環境磁気雑音に対応する信号成分を抽出する。増幅器4および減衰器5により、このローパスフィルタ1の出力信号を所定の大きさに調整し、抵抗素子2へ与えて電流を生成して、補償用コイル3へ与える。補償用コイル3とSQUID10の磁気結合係数(相互コンダクタンス)に応じて、増幅器4の増幅率および減衰器5の減衰率を調整することにより、より正確に、環境磁気雑音に起因する低周波磁場のゆらぎを抑制することができる。これにより、ローパスフィルタ1のカットオフ周波数よりも高い高周波領域における計測対象磁界を、正確に検出することができる。
すなわち、積分回路14の出力信号電圧の低域成分をローパスフィルタ1で抽出したとき、環境磁気雑音の影響が大きく残っている場合には、環境磁気雑音のフィードバックが不十分であり、増幅器4の増幅率を大きくする。一方、環境磁気雑音が過剰に補償され、環境磁気雑音の影響が逆方向に生じ、逆に増加している場合には減衰器5の減衰率を大きくする。増幅回路13および積分回路14の動作特性に応じて、増幅器4の増幅率および減衰器5の減衰率を調整することにより、環境磁気雑音の影響を正確に抑制することができる。
なお、減衰器5と補償用抵抗素子2との間に位相調整回路が配置され、環境磁気雑音に対する補償磁界の位相が調整される構成が用いられてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、ローパスフィルタにより抽出された低周波磁場成分を、さらに増幅回路および減衰器でその信号成分の振幅を調整しており、正確に、環境磁気雑音に応じた補償磁界を生成して、環境磁気雑音を抑制することができる。
[実施の形態3]
図3は、この発明の実施の形態3に従う磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。この図3に示す磁気検出装置は、図1に示す磁気検出装置と以下の点でその構成が異なる。すなわち、積分回路14の出力電圧Voutを受けるフィードバック抵抗素子15の出力電流と、ローパスフィルタ1の出力信号を受ける補償用抵抗素子2の出力電流とが加算されて、変調コイル16へ供給される。この図3に示す磁気検出装置においては、環境磁気雑音を補償するための専用の補償用コイルは設けられない。この図3に示す磁気検出装置の他の構成は、図1に示す磁気検出装置の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図3に示す磁気検出装置においては、フィードバック抵抗素子15からの電流と、補償用抵抗素子2からの電流とが加算されて変調コイル16へ供給される。応じて、変調コイル16からは、計測対象磁界に応じた磁界と、環境磁気雑音に起因する低周波磁場に応じた磁界とが生成されてSQUID10に供給される。したがって、SQUID10においては、低周波磁場成分が正確に抑制され、SQUID10のスルーレートが、低周波磁場変動に追随できない場合でも、何ら問題なく、その出力電圧Vsは、計測対象磁界に応じた出力電圧となり、増幅回路13および積分回路14により、高周波領域の計測対象磁界に応じた検出出力電圧Voutを生成することができる。
この図3に示す磁気検出装置の構成の場合、変調コイル16を、低周波磁場の補償用コイルとしても用いており、回路構成要素数を低減でき、応じて回路規模を低減することができる。
また、補償用コイルおよび変調コイルそれぞれ個々に、磁気結合係数などを考慮して配置位置を調整する必要はなく、効率的に計測対象磁界成分に対応する磁界に環境磁場成分に対応する磁界を重畳することができ、応じて、環境磁気雑音に対応する低周波磁場ノイズ成分を抑制することができる。
[実施の形態4]
図4は、この発明の実施の形態4に従う磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。この図4に示す磁気検出装置は、図2に示す磁気検出装置と以下の点でその構成が異なる。すなわち、減衰器5の出力信号を受ける補償用抵抗素子2の出力電流が、変調コイル16へ、フィードバック抵抗素子15の供給電流とともに供給される。この図4に示す構成においても、専用の環境磁気雑音補償用コイル(3)は設けられない。
この図4に示す磁気検出装置の他の構成は、図2に示す磁気検出装置の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図4に示す磁気検出装置の構成は、図2に示す磁気検出装置の効果に加えて、さらに、以下の効果を有する。すなわち、変調コイル16が、環境磁気雑音を含む低周波磁場成分補償用コイルとしても用いられ、応じて、回路点数を低減でき、装置規模を低減できる。また、図3に示す実施の形態3の構成と同様、効率的に低周波磁場成分を抑制することができる。
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、低周波磁場成分に対応する補償用磁場を生成するための増幅器および減衰器を設け、さらに、計測対象磁界を検出するための変調コイルを低周波磁場補償用コイルとしても利用しており、少ない回路点数で正確に、不要な低周波磁場成分を抑制して、計測対象磁界に応じた出力電圧を生成することができる。
この発明に従う磁気検出装置は、SQUIDにより磁界を計測する装置に利用することができ、生体磁場計測および非破壊検査など種々の用途に対して適用することができる。
なお、上述の説明においては、磁気センサとして、SQUIDが用いられている。このSQUIDとしては、液体窒素温度で超電導状態となる高温超電導体を利用するものであってもよく、また、液体ヘリウム温度で超電導体状態となる低温超電導体を利用するものであってもよい。
また、SQUIDとしては、ジョセフソン接合を1つ含むRF−SQUIDが用いられてもよい。
また、磁気検出装置の構成としては、計測対象磁界をピックアップコイルを用いて検出し、このピックアップコイルをSQUIDに磁気結合することにより計測対象磁界を測定する構成が用いられてもよい。
また、磁気センサとして、アモルファス金属ワイヤを利用するMI(磁気インピーダンス)センサなどであってもよく、また他の半導体素子を利用する磁気センサまたは磁気抵抗効果を利用する磁気センサなどであってもよい。
この発明の実施の形態1に従う磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態2に従う磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態3に従う磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態4に従う磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。 従来の磁気検出装置の全体の構成を概略的に示す図である。 SQUIDの出力電圧と印加磁界の関係を示す図である。 従来の磁気検出装置の周波数特性を示す図である。 従来の磁気検出装置の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 ローパスフィルタ、2 補償用抵抗素子、3 補償用コイル、4 増幅器、5 減衰器、10 SQUID、12 バイアス電流源、13 増幅回路、14 積分回路、15 フィードバック抵抗素子。

Claims (5)

  1. 磁界を検出する磁気センサ、
    前記磁気センサの出力信号に従って、前記磁気センサの検出磁界に対応する電気信号を生成して磁界検出信号として出力する検出出力生成回路、
    前記磁界検出信号を受け、前記検出出力生成回路の有する周波数領域の低域の周波数領域の信号成分を通過させる低域通過フィルタ、および
    前記低域通過フィルタの出力信号に従って前記低域通過フィルタの出力信号に対応する磁界を発生して前記磁気センサに印加する低周波負帰還回路を備える、磁気検出装置。
  2. 前記低域通過フィルタは、計測対象の磁界の周波数領域よりも低域の周波数領域の信号を通過させる、請求項1記載の磁気検出装置。
  3. 前記磁気センサは、超電導量子干渉素子を備える、請求項1記載の磁気検出装置。
  4. 前記磁気検出装置は、さらに、前記検出出力生成回路の生成する磁界検出信号に対応する磁界を生成して前記磁気センサに印加する帰還磁界発生回路をさらに備え、
    前記検出出力生成回路は、
    前記磁気センサの出力信号を受ける増幅器と、
    前記増幅器の出力信号を受けて前記磁界検出信号を生成する積分回路とを備え、
    前記低周波負帰還回路は、
    前記低域通過フィルタの出力信号に対応する磁界を生成して前記磁気センサに印加する補償コイルを備える、請求項1記載の磁気検出装置。
  5. 前記検出出力生成回路は、
    前記磁気センサの出力信号を受ける増幅器と、
    前記増幅器の出力信号を受けて前記磁界検出信号を生成する積分回路とを備え、
    前記低周波負帰還回路は、前記積分回路の生成する磁界検出信号と前記低域通過フィルタの出力信号とに対応する磁界を生成して前記磁気センサに印加する帰還磁界発生コイルを備える、請求項1記載の磁気検出装置。
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