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JP2005170987A - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物 - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物 Download PDF

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JP2005170987A JP2003409134A JP2003409134A JP2005170987A JP 2005170987 A JP2005170987 A JP 2005170987A JP 2003409134 A JP2003409134 A JP 2003409134A JP 2003409134 A JP2003409134 A JP 2003409134A JP 2005170987 A JP2005170987 A JP 2005170987A
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Tetsuya Sawai
哲也 澤井
Osayasu Noda
修康 野田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Abstract

【課題】 従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、バランスのとれた機械的特性及び難燃性を有し、要求される機械的特性及び難燃性に応じて、これらの特性を任意に調節して容易に向上させることが可能なノンハロゲン難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂100質量部に対して、以下の(A)成分を0.1〜299.9質量部、(B)成分を0.1〜299.9質量部配合してなり、かつ、上記熱可塑性樹脂100質量部に対して、(A)成分+(B)成分の全量が50〜300質量部であることを特徴とするノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
(A)金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの混合物
(B)反応性シランカップリング剤によって表面処理された金属水和物
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハロゲンを含まないノンハロゲン難燃性樹脂組成物に関し、詳しくは、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、バランスのとれた機械的特性及び難燃性を有し、要求される機械的特性及び難燃性に応じて、これらの特性を任意に調節して容易に向上させることが可能なノンハロゲン難燃性樹脂組成物に関する。
従来、燃焼時にダイオキシン等の有害なハロゲンガスを発生しないノンハロゲン難燃性樹脂組成物が各種開発されており、電線、ケーブル等の被覆剤や建材等の材料として実用化されている。このようなノンハロゲン難燃性樹脂組成物としては、たとえば、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、難燃剤として、水酸化マグネシウム等の金属水和物を100〜300質量部配合したものが知られている。
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂に、難燃剤として金属水和物を多量に充填すると、機械的強度及び柔軟性の低下が著しいという問題がある。また、ノンハロゲン難燃性樹脂組成物の機械的強度及び柔軟性等を向上させるために、金属水和物の配合量を減少させると、機械的特性は向上するものの、難燃性が低下するという問題がある。
そこで、機械的特性と難燃性をともに向上させたノンハロゲン難燃性樹脂組成物として、分子量30万〜100万程度のガム状シリコーンオイル、シリコーンパウダー、及びシリコーン変性ポリマーから選択されるオルガノポリシロキサンを難燃助剤として使用し、これをポリオレフィン系樹脂と難燃剤の混合物に配合したものが、特許文献1に開示されている。かかるノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、燃焼時のドリップ性に優れていることに加えて、金属水和物の配合量を減少させることができることから、機械的特性の点でも優れている。
また、機械的特性及び難燃性をともに向上させたノンハロゲン難燃性樹脂組成物の別の例として、金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンを熱可塑性樹脂に配合したものが特許文献2に開示されている。このノンハロゲン難燃性樹脂組成物には、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、さらに機械的特性及び難燃性を向上させる効果が認められるが、一方では、熱可塑性樹脂に対して配合する金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの各配合量によって、これらの特性が大きく変動する。
特許第3193017号公報 特開2003−34755公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、バランスのとれた機械的特性及び難燃性を有し、要求される機械的特性及び難燃性に応じて、これらの特性を任意に調節して容易に向上させることが可能なノンハロゲン難燃性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、かかる課題を解決するために鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂に対して、金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの混合物を、反応性シランカップリング剤で表面処理された金属水和物とともに所定の割合で配合することによって、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、バランスのとれた機械的特性及び難燃性を有し、また、これらの特性を任意に調節して容易に向上させることが可能なノンハロゲン難燃性樹脂組成物が得られることを見出し、さらに好適な条件等について検討を重ねることによって、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、以下の(A)成分を0.1〜299.9質量部、(B)成分を0.1〜299.9質量部配合してなり、かつ、上記熱可塑性樹脂100質量部に対して、(A)成分+(B)成分の全量が50〜300質量部であることを特徴とするノンハロゲン難燃性樹脂組成物である。
(A)金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの混合物
(B)反応性シランカップリング剤によって表面処理された金属水和物
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、優れた機械的特性、特に破断強度及び破断伸び、並びに難燃性を有し、要求される機械的特性及び難燃性に応じて、これらの特性を任意に調節して容易に向上させることが可能であり、成形性にも優れている。
上述したように、本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、(A)成分、及び(B)成分を含有する。
本発明で用いる上記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂や合成ゴムが好ましい。たとえば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン系エラストマー、ポリスチレン、ポリスチレン系エラストマー、ABS樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、アイオノマー等の各種熱可塑性エラストマー、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、SBR、NBR、アクリルゴム、シリコーンゴムを挙げることができる。また、これらのポリオレフィン系樹脂や合成ゴムの重合時または重合後に、無水マレイン酸やアクリル酸等の不飽和カルボン酸、あるいはこれらの誘導体を反応させて、変性させたものも使用できる。また、これらの熱可塑性樹脂は単独使用でも2種以上の併用でも差し支えない。特にエチレン−酢酸ビニル共重合体は、樹脂自体の難燃性が比較的高いので好ましく、これらをそれぞれ単独で、あるいは他の樹脂と適時混合して用いることが好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂や合成ゴム以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂を使用することができる。たとえば、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル等の各種熱可塑性樹脂を挙げることができる。
熱可塑性樹脂に対して、金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの混合物を、反応性シランカップリング剤で表面処理された金属水和物とともに所定の割合で配合することによって、先ず、金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンが架橋反応によりネットワークを形成し、その後に反応性シランカップリング剤で表面処理された金属水和物が熱可塑性樹脂中に良好に分散することにより、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりも、バランスのとれた機械的特性及び難燃性を有し、また、これらの特性を任意に調節して容易に向上させることが可能になると考えられる。
本発明の(A)成分を構成する金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。水酸化アルミニウムは、約250℃で吸着水の放出がピークとなり、その前後の温度条件で水分が放出されて気泡を生じるため、分解脱水温度がこれより高い水酸化マグネシウムの方がより好ましい。
(A)成分を構成する金属水和物の粒径は、0.05〜20μm、より好ましくは、0.1〜5μm、比表面積は、1〜50m2/gとするのが好ましい。
(A)成分を構成する金属水和物は、不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸、シランカップリング剤、及び反応型官能基を有するオルガノポリシロキサンから選択される1種または2種以上の化合物で表面処理した水酸化マグネシウム等の金属水和物を用いると、難燃性をより一層高めることができる。その理由は、上記表面処理された金属水和物を使用することにより、該金属水和物の分散が良好となり、また、(A)成分を構成するオルガノポリシロキサンの樹脂表面への移動を促進するためと考えられる。
上記表面処理に用いる不飽和脂肪酸としては、オレイン酸等、飽和脂肪酸としては、ステアリン酸等が挙げられる。また、シランカップリング剤としては、ビニルシラン、エポキシシラン、アミノシラン等が挙げられ、反応型官能基を有するオルガノポリシロキサンとしては、ビニル基やエポキシ等を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
本発明の(A)成分を構成する高温分解型ラジカル発生剤は、熱分解温度が250℃以上のラジカル発生剤であり、たとえば、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンを挙げることができる。熱分解温度が250℃未満のラジカル発生剤であると、(A)成分を構成するオルガノポリシロキサンの移動が抑えられ、難燃性が向上しない上、成形性が低下するおそれがある。
この高温分解型ラジカル発生剤は、上記金属水和物100質量部に対して、0.01〜10質量部配合することが好ましい。0.01質量部未満の配合量では、本発明の効果が十分には認められず、また、10質量部を超える配合量では、本発明を原料とする成形加工品等の表面に、白色の粉体が経時的にブリードアウトする場合がある。
上記の高温分解型ラジカル発生剤は、架橋助剤と併用することも可能である。その場合に使用可能な架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。
この架橋助剤の配合量としては、上記金属水和物100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましい。0.01質量部未満では、本発明の効果に与える影響がほとんど認められず、一方、20質量部より多く配合しても、得られる効果は変わらない。
本発明の(A)成分を構成するオルガノポリシロキサンは、線状のジメチルポリシロキサンであって、ポリスチレン換算平均絶対分子量が3,000以上であることが好ましい。この理由は、線状のジメチルポリシロキサンは、樹脂表面に移行しやすく、また、分岐構造や架橋構造を多く有するオルガノポリシロキサンは、難燃性の尺度である酸素指数(OI)を低下させる場合があり、また、上記分子量が3,000未満の場合には、機械的特性を低下させるおそれがあるからである。
このオルガノポリシロキサンは、上記金属水和物100質量部に対して、0.1〜30質量部配合することが好ましい。配合量が0.1重量未満であると、添加による難燃性の向上効果があまり見られず、30質量部を超えると、機械的特性が悪化するおそれがある。
前記した(A)成分は、それを構成する金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの混合物であるが、特に、これらを混練したマスターバッチとし、(B)成分と併用して熱可塑性樹脂に添加することにより、機械的特性及び難燃性の調節を容易にし、また、熱可塑性樹脂中への(A)成分の分散混合性を高めて、機械的特性及び難燃性をバランスよく向上させることができる。このマスターバッチは、2軸押出機、1軸押出機、バンバリーミキサーまたは加圧ニーダー中で(A)成分を加熱混合することにより製造される。
本発明の(B)成分は、反応性シランカップリング剤で表面処理を行った金属水和物である。該表面処理を行う前の金属水和物は、表面処理されていない金属水和物、あるいは不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸で処理した金属水和物である。
反応性シランカップリング剤によって表面処理を行う金属水和物は、特に限定されず、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。水酸化アルミニウムは、約250℃で吸着水の放出がピークとなり、その前後の温度条件で水分が放出されて気泡を生じるため、分解脱水温度がこれより高い水酸化マグネシウムがより好ましい。また、上記表面処理に用いる不飽和脂肪酸としてはオレイン酸等、飽和脂肪酸としてはステアリン酸等が挙げられる。
(B)成分で用いる金属水和物の粒径は、0.05〜20μm、より好ましくは、0.1〜5μm、比表面積は、1〜50m2/gとするのが好ましい。
金属水和物の表面処理に用いる上記反応性シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のビニル基やエポキシ基を末端に有するシランカップリング剤、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト基を末端に有するシランカップリング剤、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を末端に有するシランカップリング剤等が挙げられ、特には、ビニル基、またはエポキシ基を末端に有するものが好ましい。また、これらは単独使用でも2種以上の併用でも差し支えない。
(B)成分において、金属水和物に対する反応性シランカップリング剤の付着量は、0.1〜3.0質量%、特には、0.2〜2.0質量%とするのが好ましい。なお、上記表面処理は、乾式法、湿式法等により行えばよい。反応性シランカップリング剤で表面処理された金属水和物の配合量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.1〜299.9質量部であり、その少なくとも50質量%を反応性シランカップリング剤で表面処理された金属水和物とすることにより、熱可塑性樹脂中への分散状態を良好とすることができる。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、上記熱可塑性樹脂100質量部に対して、(A)成分を0.1〜299.9質量部、好ましくは25〜150質量部と、(B)成分を0.1〜299.9質量部、好ましくは25〜150質量部を配合し、かつ、上記熱可塑性樹脂100質量部に対して、(A)成分+(B)成分の全量が50〜300質量部、好ましくは、50〜200質量部となるように配合することにより得られる。(A)成分及び(B)成分の配合量を上記範囲内において適時調節することにより、機械的特性及び難燃性のバランス及び成形性を良好に保ちつつ、特に破断強度、破断伸び等の機械的特性及び難燃性を任意に調節して容易に向上させることができる。
特に(A)成分からなるマスターバッチを予め作製しておき、(B)成分とともに、熱可塑性樹脂に上記割合で添加することによって、従来のノンハロゲン難燃性樹脂組成物に比べて、機械的特性及び難燃性の調節をより簡単に行うことができるとともに、機械的特性及び難燃性をバランスよく向上させることができる。
(A)成分または(B)成分が0.1質量部未満の場合は、機械的特性、特に破断強度と破断伸びのバランスが劣ることになり、(A)成分または(B)成分が300質量部以上になると、機械的強度及び成形性が極端に悪化する。また、(A)成分+(B)成分の全量が50質量部未満では、難燃効果が十分に発揮されず、300質量部を超えると、機械的特性及び成形性が極端に悪化する。
本発明のノンハロゲン難燃樹脂組成物には、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。このような添加剤の例として、フェノール系酸化防止剤等の酸化防止剤、加工助剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃助剤、顔料、滑剤、ブロッキング防止剤、発泡剤、発泡助剤等を例示することができる。
フェノール系酸化防止剤としては、たとえば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)]プロピオネート、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤の配合量は、ベースポリマー100質量部に対して0.5〜1質量部が望ましい。
また、加工助剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。加工助剤の配合量は、ベースポリマー100質量部に対して0.5〜1質量部が望ましい。
難燃助剤としては、メラミンシアヌレート化合物、ハイドロタルサイト、スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、硫化モリブデン、カーボン、クレー、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、ゼオライト、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、ガラス繊維等が挙げられる。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒機でペレット化することができる。
また、本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、電線、ケーブル等の被覆材、テープ、包装材、建材、農業用フィルム、ガーデンホース等の幅広い成形品に加工される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
(実施例1〜2、比較例1〜5)
表1に示す配合組成(単位:質量部)の樹脂組成物を用意し、加圧ニーダーにより200℃で混練後、ロールにてシート成形して、各サンプルシート(厚さ1mm)を作製した(実施例1〜2、比較例1〜5)。なお、表1中、マスターバッチ(A)は、表2に示した配合組成の樹脂組成物を用意し、加圧ニーダーにより混練後、マスターバッチとしたものである。
各サンプルシートについて、破断点強度、破断点伸び、酸素指数を測定し、該サンプルシートの機械的特性及び難燃性を評価した。破断点強度、破断点伸びについては、JIS
K7113に記載された方法に準拠して行い、酸素指数はJIS K7201に記載された方法に準拠して行った。結果を表1に示す。
Figure 2005170987
・EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体の略称):EVA360、商品名、三井デュポン社製
・キスマ5:表面無処理された水酸化マグネシウム、商品名、協和化学社製
・キスマ5L:反応性シランカップリング剤によって表面処理された水酸化マグネシウム、商品名、協和化学社製
・マスターバッチ(A):FRX−100、商品名、信越化学工業社製
・酸化防止剤:イルガノックス1010(フェノール系酸化防止剤)、商品名、チバスペシャリティーケミカル社製
・加工助剤:CA−ST、商品名、耕正社製
Figure 2005170987
・キスマ5B:脂肪酸処理水酸化マグネシウム、商品名、協和化学社製
・ジメチルシリコーンゴム:分子量500,000の線状ジメチルシリコーンゴム、商品名、信越化学工業社製
・ノフマーBC:2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(分解開始温度257℃の高温分解型ラジカル発生剤)、商品名、日本油脂社製
(評価)
ノンハロゲン難燃性樹脂組成物の機械的特性及び難燃性の良否を判断する一つの基準を、破断点強度10.3MPa以上、破断点伸び300%以上、酸素指数30以上とすると、本願発明に係る実施例1〜2は、すべて上記基準を上回っており、比較例1〜5よりも、機械的特性及び難燃性の両方にバランスがとれており、破断強度、破断伸びの機械的特性及び難燃性の両方の向上に優れた効果を発揮することがわかる。

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂100質量部に対して、以下の(A)成分を0.1〜299.9質量部、(B)成分を0.1〜299.9質量部配合してなり、かつ、上記熱可塑性樹脂100質量部に対して、(A)成分+(B)成分の全量が50〜300質量部であることを特徴とするノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
    (A)金属水和物、高温分解型ラジカル発生剤、及びオルガノポリシロキサンの混合物
    (B)反応性シランカップリング剤で表面処理された金属水和物
  2. (A)成分が、金属水和物100質量部に対して、高温分解型ラジカル発生剤0.01〜10質量部、及びオルガノポリシロキサン0.1〜30質量部を添加してなる混合物である請求項1に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  3. (A)成分を構成する金属水和物が、水酸化マグネシウムである請求項1または2に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  4. (A)成分を構成する金属水和物が、不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸、シランカップリング剤、及び反応型官能基を有するオルガノポリシロキサンから選択される1種または2種以上の化合物で表面処理された金属水和物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  5. (A)成分を構成する高温分解型ラジカル発生剤が、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンである請求項1〜4のいずれか1項に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  6. (A)成分を構成するオルガノポリシロキサンが、線状のジメチルポリシロキサンであり、ポリスチレン換算平均絶対分子量が3,000以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  7. 熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂である請求項1〜6のいずれか1項に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  8. マスターバッチとした(A)成分を配合してなる請求項1〜7のいずれか1項に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物を用いた成形物。

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