JP2005164997A - 光走査装置およびそれに用いる同期検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光走査装置およびそれに用いる同期検知方法において、複数の光ビームの同期検知を簡単な構成で容易に行うことができるようにする。
【解決手段】 レーザ走査ユニット1において、マルチビーム光源2A、2Bから射出されるレーザビーム30a、30bとレーザビーム30c、30dとをポリゴンミラー8のミラー面に偏向方向に異なる入射角で入射する。そして、ポリゴンミラー8と光路分離光学系24との間で、折り返しミラー21により走査開始側の光束を折り曲げて同期センサユニット22に入射させて、1つの同期センサユニット22により4ビームの同期検知を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 レーザ走査ユニット1において、マルチビーム光源2A、2Bから射出されるレーザビーム30a、30bとレーザビーム30c、30dとをポリゴンミラー8のミラー面に偏向方向に異なる入射角で入射する。そして、ポリゴンミラー8と光路分離光学系24との間で、折り返しミラー21により走査開始側の光束を折り曲げて同期センサユニット22に入射させて、1つの同期センサユニット22により4ビームの同期検知を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は光走査装置に関する。特に、複数の光ビームを1つの光偏向手段で偏向した後、光路を分離して複数の被走査媒体上を走査するもの、例えばタンデム方式のカラー画像形成システムなどに好適な光走査装置に関する。
従来、カラー画像形成システムなどにおいて、複数の光ビームを1つの光偏向手段で偏向した後、光路を分離して複数の被走査媒体上を走査する光走査装置が用いられている。複数の光ビームを形成する光源としては、マルチビームを出射するために複数の発光部が一体化され半導体レーザアレイ(LDアレイ)素子が知られている。しかし、例えばカラー画像形成システムでは、少なくとも4本の光ビームが必要とされ、そのような4ビーム用の素子は非常に高価であった。
そこで、シングルビームLDまたは2ビームLDアレイにより複数の光源ユニットを構成し、それらから射出される光ビームを光偏向手段に入射させる装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、フルカラー画像用の4色に色分解された画像に対応する潜像を形成するために、シングルビームを射出する4つのレーザ光源の前にそれぞれシリンドリカルレンズを配置し、ポリゴンミラーに対して偏向方向に異なる入射角でレーザビームを入射し、fθレンズでfθ走査特性を付与した後、ビームスプリッタなどにより4箇所の露光位置に導かれるようにしたレーザビーム走査装置が記載されている。この装置では、レーザビームは波長と偏光方向との組合せにより、ビームスプリッタで分離される。
そして、ポリゴンミラーとfθレンズの間に波長フィルタ、偏光フィルタによりレーザビームのうち1つを受光可能としたインデックスセンサが設けられ、それにより同期検知を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、マルチビーム発生部から出射された4つのレーザビームを光検知器で受光し、それぞれのレーザビームのオン・オフ制御を行うことにより、レーザビームが走査方向に近接してもレーザビームごとの走査開始信号を発生できるようにしたマルチビーム光記録装置が記載されている。
特開平6−160743号公報(第4−5頁、図1)
特開2003−237127号公報(第2−3頁、図1、7)
そこで、シングルビームLDまたは2ビームLDアレイにより複数の光源ユニットを構成し、それらから射出される光ビームを光偏向手段に入射させる装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、フルカラー画像用の4色に色分解された画像に対応する潜像を形成するために、シングルビームを射出する4つのレーザ光源の前にそれぞれシリンドリカルレンズを配置し、ポリゴンミラーに対して偏向方向に異なる入射角でレーザビームを入射し、fθレンズでfθ走査特性を付与した後、ビームスプリッタなどにより4箇所の露光位置に導かれるようにしたレーザビーム走査装置が記載されている。この装置では、レーザビームは波長と偏光方向との組合せにより、ビームスプリッタで分離される。
そして、ポリゴンミラーとfθレンズの間に波長フィルタ、偏光フィルタによりレーザビームのうち1つを受光可能としたインデックスセンサが設けられ、それにより同期検知を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、マルチビーム発生部から出射された4つのレーザビームを光検知器で受光し、それぞれのレーザビームのオン・オフ制御を行うことにより、レーザビームが走査方向に近接してもレーザビームごとの走査開始信号を発生できるようにしたマルチビーム光記録装置が記載されている。
しかしながら、上記のような従来の光走査装置およびそれに用いる同期検知方法には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、光源から射出されたレーザビームをポリゴンミラーに対して偏向方向に異なる入射角で入射させるので、レーザビームの偏向方向がそれぞれ異なるものである。したがって、インデックスセンサで1つのレーザビームの到来を検知するのみでは、正確な書き出し制御を行うことができないという問題がある。
一般には、1つのレーザビーム基準で遅延時間を調整して画像の色ずれなどを計測しながら書き出し位置を合わせることや、各レーザビーム用に複数の同期検知用センサを設けることなどが考えられる。前者の場合、入射角が異なるために遅延時間の差が大きくなり調整の手間がかかるという問題がある。後者の場合、同期検知用センサの数が増えるので配置スペースをとられ、装置が大型化しするとともに、部品コストが増大するという問題がある。
特許文献2に記載の技術では、半導体レーザアレイ素子を用いて走査方向に近接したレーザビームを光検知器で受光しても各レーザビームに対して同期検知信号を発生することができるものの、各レーザビームが走査方向に、例えばスポット径の以下程度しかずれていないようなきわめて近接している場合には、先に入射したレーザビームの受光量が少ない短時間のうちにそのレーザビームをオフすることになるため、精度のよい信号が得られないという問題がある。
特許文献1に記載の技術では、光源から射出されたレーザビームをポリゴンミラーに対して偏向方向に異なる入射角で入射させるので、レーザビームの偏向方向がそれぞれ異なるものである。したがって、インデックスセンサで1つのレーザビームの到来を検知するのみでは、正確な書き出し制御を行うことができないという問題がある。
一般には、1つのレーザビーム基準で遅延時間を調整して画像の色ずれなどを計測しながら書き出し位置を合わせることや、各レーザビーム用に複数の同期検知用センサを設けることなどが考えられる。前者の場合、入射角が異なるために遅延時間の差が大きくなり調整の手間がかかるという問題がある。後者の場合、同期検知用センサの数が増えるので配置スペースをとられ、装置が大型化しするとともに、部品コストが増大するという問題がある。
特許文献2に記載の技術では、半導体レーザアレイ素子を用いて走査方向に近接したレーザビームを光検知器で受光しても各レーザビームに対して同期検知信号を発生することができるものの、各レーザビームが走査方向に、例えばスポット径の以下程度しかずれていないようなきわめて近接している場合には、先に入射したレーザビームの受光量が少ない短時間のうちにそのレーザビームをオフすることになるため、精度のよい信号が得られないという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、複数の光ビームの同期検知を簡単な構成で容易に行うことができる光走査装置およびそれに用いる同期検知方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、複数の光源と、該光源から射出された複数の光ビームを偏向する光偏向手段と、該光偏向手段により偏向された複数の光ビームの光路を分離する光路分離手段と、該光路分離手段により分離された光ビームをそれぞれ異なる走査面上に結像して走査せしめる複数の走査光学系と、前記光偏向手段と前記光路分離手段との間の光路の一部を折り曲げる光路変更手段と、該光路変更手段により折り曲げられた光路に沿う前記複数の光ビームを所定位置で検知して、同期信号を発生する同期検知手段とを備える構成とする。
この発明によれば、光偏向手段で偏向された複数の光ビームを、光路変更手段により光偏向手段と光路分離手段との間で折り曲げて、同期検知手段に導くので、異なる走査面上をそれぞれ走査する複数の光ビームであっても、個別の同期検知手段を用いることなく1つの同期検知手段で検知することができる。
この発明によれば、光偏向手段で偏向された複数の光ビームを、光路変更手段により光偏向手段と光路分離手段との間で折り曲げて、同期検知手段に導くので、異なる走査面上をそれぞれ走査する複数の光ビームであっても、個別の同期検知手段を用いることなく1つの同期検知手段で検知することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の光走査装置において、前記複数の光ビームが、前記光偏向手段の偏向反射面に対して偏向方向に沿う面内で異なる入射角を有するようにした構成とする。
この発明によれば、複数の光ビームを偏向反射面に対して偏向方向に沿う面内で異なる入射角を有するように光偏向手段に入射させるので、複数の光源の光軸を偏向方向に沿う面内に配置し、互いに離間して配置することができる。そして光路を合成する部材などを用いることなく、光ビームを光偏向手段に入射させることができる。
この発明によれば、複数の光ビームを偏向反射面に対して偏向方向に沿う面内で異なる入射角を有するように光偏向手段に入射させるので、複数の光源の光軸を偏向方向に沿う面内に配置し、互いに離間して配置することができる。そして光路を合成する部材などを用いることなく、光ビームを光偏向手段に入射させることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の光走査装置において、前記異なる入射角を有する複数の光ビームが、それぞれ複数の発光部を備えるマルチビーム光源により形成され、該マルチビーム光源をそれぞれ回転調整することにより、副走査方向の走査線ピッチを変更可能とした構成とする。
この発明によれば、複数のマルチビーム光源から射出される光ビームを異なる入射角で光偏向手段に入射させるので、比較的少ない光源により比較的多数の走査を行うことができる。
そして、それぞれのマルチビーム光源を回転調整することにより副走査方向の走査線ピッチを変更可能とするので、マルチビーム光源内の発光部の発光ピッチ精度を緩めることができる。特に、マルチビーム光源を2ビーム光源とすれば、2ビームの発光ピッチがそれぞれ異なっていても回転調整により走査線ピッチを合わせることができる。
この発明によれば、複数のマルチビーム光源から射出される光ビームを異なる入射角で光偏向手段に入射させるので、比較的少ない光源により比較的多数の走査を行うことができる。
そして、それぞれのマルチビーム光源を回転調整することにより副走査方向の走査線ピッチを変更可能とするので、マルチビーム光源内の発光部の発光ピッチ精度を緩めることができる。特に、マルチビーム光源を2ビーム光源とすれば、2ビームの発光ピッチがそれぞれ異なっていても回転調整により走査線ピッチを合わせることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の光走査装置に用いる同期検知方法であって、前記マルチビーム光源の1つにおいて、前記複数の発光部の1つにより第1基準ビームを点灯し、前記マルチビーム光源の他において、それぞれ前記複数の発光部のうちの1つを選択的に点灯して、前記マルチビーム光源の個数分の光ビームを前記同期検知手段に入射させ、前記第1基準ビームと前記マルチビーム光源の他において選択的に点灯された光ビームとの間の、前記同期検知手段による検出時間差を計測し、前記マルチビーム光源の他において、前記選択的に点灯する光ビームを順次切替えて同様の計測を行う第1工程と、前記マルチビーム光源の1つにおいて、前記第1基準ビーム以外の光ビームを選択的に点灯し、前記マルチビーム光源の他の1つにおいて、前記複数の発光部の1つから射出される第2基準ビームを点灯して、これら2つのビームを前記同期検知手段に入射させ、前記マルチビーム光源の1つにおいて選択的に点灯された光ビームと前記第2基準ビームとの間の、前記同期検知手段による検出時間差を計測し、前記マルチビーム光源の1つにおいて、前記選択的に点灯する光ビームを順次切替えて同様の計測を行う第2工程と、前記第1および第2工程で計測された各検出時間差から、各マルチビーム光源内における、1つの光ビームと、その他の光ビームとの間の光源内検出時間差を算出する第3工程とを備え、同期制御開始前に、前記第1〜3工程を行い、同期制御時に、前記第1基準ビームの前記同期検知手段への入射により基準同期検知信号を発生させ、前記各マルチビーム光源の走査線ごとの発光制御を行う各水平同期信号を、前記基準同期検知信号から前記検出時間差および前記光源内検出時間差に基づいて形成する方法とする。
この発明によれば、同期制御開始前に行われる第1工程において、第1基準ビームとマルチビーム光源の他から射出される光ビームとの間の各検出時間差が計測され、同じく第2工程において、第2基準ビームとマルチビーム光源の1つから射出される光ビームとの間の各検出時間差が計測される。これら工程では、マルチビーム光源ごとに1つの光ビームを点灯させるので、各光ビームはそれぞれの入射角に応じた比較的大きな検出時間差を有する。そのため、マルチビーム光源内の発光部が走査方向に分離困難なほど近接している場合でも正確に検出時間差を計測することができる。そして第3工程において、各マルチビーム光源内の1つの光ビームとその他の光ビームとの間の光源内検出時間差が算出される。
そして、同期制御時には、第1基準ビームによる基準同期検知信号を同期制御開始前に計測された各検出時間差および光源内検出時間差に基づいて遅延することにより、各光ビームの水平同期信号を形成できる。
この発明によれば、同期制御開始前に行われる第1工程において、第1基準ビームとマルチビーム光源の他から射出される光ビームとの間の各検出時間差が計測され、同じく第2工程において、第2基準ビームとマルチビーム光源の1つから射出される光ビームとの間の各検出時間差が計測される。これら工程では、マルチビーム光源ごとに1つの光ビームを点灯させるので、各光ビームはそれぞれの入射角に応じた比較的大きな検出時間差を有する。そのため、マルチビーム光源内の発光部が走査方向に分離困難なほど近接している場合でも正確に検出時間差を計測することができる。そして第3工程において、各マルチビーム光源内の1つの光ビームとその他の光ビームとの間の光源内検出時間差が算出される。
そして、同期制御時には、第1基準ビームによる基準同期検知信号を同期制御開始前に計測された各検出時間差および光源内検出時間差に基づいて遅延することにより、各光ビームの水平同期信号を形成できる。
本発明の光走査装置によれば、異なる走査面上をそれぞれ走査する複数の光ビームであっても、光ビームごとに同期検知手段を設置することなく1つの同期検知手段で検知することができるので、複数の光ビームの同期検知を簡単な構成で容易に行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の1つの光走査装置に用いる同期検知方法によれば、偏向方向に沿う面内で入射角の異なるマルチビーム光源の間でそれぞれ1つの光ビームを点灯させて同期検出手段における検出時間差を計測し、各光ビーム間の光源内検出時間差を算出するので、マルチビーム光源内の走査方向における発光ピッチがきわめて近接していても簡単な構成により容易に水平同期信号を形成することができるという効果を奏する。
また、本発明の1つの光走査装置に用いる同期検知方法によれば、偏向方向に沿う面内で入射角の異なるマルチビーム光源の間でそれぞれ1つの光ビームを点灯させて同期検出手段における検出時間差を計測し、各光ビーム間の光源内検出時間差を算出するので、マルチビーム光源内の走査方向における発光ピッチがきわめて近接していても簡単な構成により容易に水平同期信号を形成することができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。なおすべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態に係る光走査装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光走査装置の概略構成について説明するための平面視説明図である。図2は、同じくその正面視説明図である。図3は、本発明の実施形態に係る光走査装置の光源の光軸方向視の模式説明図である。
本発明の実施形態に係る光走査装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光走査装置の概略構成について説明するための平面視説明図である。図2は、同じくその正面視説明図である。図3は、本発明の実施形態に係る光走査装置の光源の光軸方向視の模式説明図である。
なお、本明細書では、相対的な方向を簡潔に示すために、誤解の恐れのない場合には慣用により副走査方向、主走査方向を広義の意味で用いる。
すなわち、副走査方向は、被走査面(記録媒体)上で走査線と直交する方向を意味する場合と、光路方向に直交する方向の1つであって光路に沿って走査線上に至るとき走査線と直交する方向を意味する場合とがある。
また、主走査方向は、走査線の方向を意味する場合と、光路方向に直交する方向において副走査方向と直交する方向を意味する場合と、光ビームが偏向される平面内で光学系の光軸と直交する方向を主走査方向と称する場合とがある。
すなわち、副走査方向は、被走査面(記録媒体)上で走査線と直交する方向を意味する場合と、光路方向に直交する方向の1つであって光路に沿って走査線上に至るとき走査線と直交する方向を意味する場合とがある。
また、主走査方向は、走査線の方向を意味する場合と、光路方向に直交する方向において副走査方向と直交する方向を意味する場合と、光ビームが偏向される平面内で光学系の光軸と直交する方向を主走査方向と称する場合とがある。
本実施形態のレーザ走査ユニット1(光走査装置)は、複数のレーザビームをそれぞれ異なる走査線上で適宜のスポット径に結像し、一定方向に反復走査するものである。そして、例えば、レーザプリンタ、デジタル複写機、レーザファックス、製版機などの画像形成システムに好適に用いることができるものである。特に4色に色分解された画像を4つの記録媒体上に作像するフルカラープリンタなどの画像形成システムに好適に用いることができるものである。
レーザ走査ユニット1の概略構成は、筐体20上の配置されたマルチビーム光源2A、2B、コリメートレンズ3A、3B、アパーチャ4A、4B、シリンドリカルレンズ(結像部材)5A、5B、ポリゴンミラー8(光偏向手段)、光路分離光学系24(光路分離手段)、fθレンズ(走査光学系)19a、19b、19c、19d、折り返しミラー21(光路変更手段)および同期センサユニット22(同期検知手段)からなる。
以下では、符号の記載において、例えば、「19a、19b、19c、19d」のように同一番号に対するアルファベット添字がアルファベット順に連続するとき、単に19a〜19dなどと略記する場合がある。
レーザ走査ユニット1の概略構成は、筐体20上の配置されたマルチビーム光源2A、2B、コリメートレンズ3A、3B、アパーチャ4A、4B、シリンドリカルレンズ(結像部材)5A、5B、ポリゴンミラー8(光偏向手段)、光路分離光学系24(光路分離手段)、fθレンズ(走査光学系)19a、19b、19c、19d、折り返しミラー21(光路変更手段)および同期センサユニット22(同期検知手段)からなる。
以下では、符号の記載において、例えば、「19a、19b、19c、19d」のように同一番号に対するアルファベット添字がアルファベット順に連続するとき、単に19a〜19dなどと略記する場合がある。
図1、2において、符号23a、23b、23c、23dは、不図示のフルカラー画像形成システムにおけるそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(黒)のトナーで現像するための静電潜像が形成される感光体ドラム(記録媒体)を示す。感光体ドラム23a〜23dは、ドラム間ピッチdだけ離間して平行に配置される。
マルチビーム光源2A、2Bの概略構成は、図1、2に示したように、それぞれLDアレイ2c、ベース2a(保持部材)、およびLD駆動回路基板2bからなる。
LDアレイ2cは、図3に示したように、距離Yだけ離間した2つの発光部20a、20bを有する2ビームのLDアレイ素子である。そして、放熱を促進し、温度の均一化を図るため熱伝導率の高い適宜の金属板からなるベース2aに取り付けられる。
このようにすれば、ベース2aにより放熱が促進されるので、LDアレイ素子を高寿命化できるという利点がある。また温度の均一化が図られるため、LDアレイ素子間で発光量が異なっても、温度特性による波長変化量にずれが生じて、各レーザビーム毎の走査領域が変動する色収差による倍率ずれが起こらず、画像形成システムに用いられた場合の画質劣化を防止できるという利点がある。
LDアレイ2cは、図3に示したように、距離Yだけ離間した2つの発光部20a、20bを有する2ビームのLDアレイ素子である。そして、放熱を促進し、温度の均一化を図るため熱伝導率の高い適宜の金属板からなるベース2aに取り付けられる。
このようにすれば、ベース2aにより放熱が促進されるので、LDアレイ素子を高寿命化できるという利点がある。また温度の均一化が図られるため、LDアレイ素子間で発光量が異なっても、温度特性による波長変化量にずれが生じて、各レーザビーム毎の走査領域が変動する色収差による倍率ずれが起こらず、画像形成システムに用いられた場合の画質劣化を防止できるという利点がある。
距離Yは、LDアレイ2cの製作誤差によりばらつくので、それが後述する光学系により拡大されて走査線の副走査方向の位置ずれとなる。そのため、図3に示したように、例えば筐体20に対するベース2aの取付位置を、光軸方向に平行で発光部20a、20bの中間を通る軸回りに回転できるようにしている。そして、装置の組立時に、走査線間の副走査方向の走査ピッチが所定値となるように、回転調整されるものである。回転調整機構、回転調整方法については、周知のいかなる機構、方法を用いてもよい。
このように本実施形態では、回転調整可能とされるため、距離Y以下の範囲で発光部20a、20bのピッチを可変できるから、LDアレイ2cは、発光点ピッチ精度のばらつきが大きい素子でも好適に採用することができるという利点がある。また、距離Yを所望の走査線ピッチに対応する距離より大きくとることができるので、クロストークなどが起こりにくい発光ピッチの大きな素子を採用することができるという利点がある。
このように本実施形態では、回転調整可能とされるため、距離Y以下の範囲で発光部20a、20bのピッチを可変できるから、LDアレイ2cは、発光点ピッチ精度のばらつきが大きい素子でも好適に採用することができるという利点がある。また、距離Yを所望の走査線ピッチに対応する距離より大きくとることができるので、クロストークなどが起こりにくい発光ピッチの大きな素子を採用することができるという利点がある。
LD駆動回路基板2bは、ベース2aに固定され、LDアレイ2cと電気的に接続され、発光部20a、20bに外部から入力される変調信号に基づいて変調駆動するための駆動回路が形成された基板である。
そしてLD駆動回路基板2bにより変調された光束は、マルチビーム光源2Aの発光部20a、20bから、レーザビーム(光ビーム)30a、30bの2本が、マルチビーム光源2Bの発光部20a、20bからはレーザビーム(光ビーム)30c、30dの2本が発散光として平行方向に放射されるようになっている。
そしてLD駆動回路基板2bにより変調された光束は、マルチビーム光源2Aの発光部20a、20bから、レーザビーム(光ビーム)30a、30bの2本が、マルチビーム光源2Bの発光部20a、20bからはレーザビーム(光ビーム)30c、30dの2本が発散光として平行方向に放射されるようになっている。
コリメートレンズ3A(3B)は、LDアレイ2A(2B)の発光部の前側に配置され、LDアレイ2A(2B)から放射されるレーザビーム30a、30b(30c、30d)を平行光束とするレンズまたはレンズ群である。
アパーチャ4A(4B)は、コリメートレンズ3A(3B)から射出された平行光束の所定の光束径に整形するための光規制部材である。本実施形態では、主走査方向に長径が延ばされた略楕円状の開口を有する金属板からなる。
アパーチャ4A(4B)は、コリメートレンズ3A(3B)から射出された平行光束の所定の光束径に整形するための光規制部材である。本実施形態では、主走査方向に長径が延ばされた略楕円状の開口を有する金属板からなる。
マルチビーム光源2A、2Bと、コリメートレンズ3A、3B、アパーチャ4A、4Bとは、筐体20に直接固定されてもよいが、ベース2aに一体に固定した光源ユニットを形成しておいて、筐体20に着脱可能に取り付けることが好ましい。また、ベース2aをLDアレイ2cが固定された部分と、筐体20に固定する部分とに分割して、LDアレイ2cを回転調整した状態でそれらの位置を固定するようにすることが好ましい。そうすれば、角度θの調整状態を保持しながら、筐体20に着脱することができる。
シリンドリカルレンズ5A、5Bは、副走査方向のみにパワーを有し、マルチビーム光源2から射出されたレーザビーム30a〜30dを副走査方向に結像し、それぞれ主走査方向に延びる略線状の光束とする光学素子である。
ポリゴンミラー8は、レーザビーム30a〜30dを結像位置近傍において、主走査方向に偏向するためのものである。本実施形態では、副走査方向と直交する平面、すなわち偏向方向に沿う平面内(以下、ビーム走査面とも称する)で、例えば正6角形などとされて、各辺にミラー面(偏向反射面)を有する回転多面鏡であり、レーザ走査ユニット1の外部の駆動信号を受けて所定速度で回転する不図示のモータにより、図1の矢印方向に一定角速度で回転されるものである。
光路分離光学系24は、ポリゴンミラー8により偏向されるレーザビーム30a〜30dの光路を分離し、最終的に走査線がドラム間ピッチdで平行に走査されるようにするための光学系である。
そして、図1、2に示したように、それぞれ主走査方向に適宜の長さに延ばされ、副走査方向に対して傾斜角を有する表面反射ミラーからなる分離反射ミラー9〜18により構成される。
そして、図1、2に示したように、それぞれ主走査方向に適宜の長さに延ばされ、副走査方向に対して傾斜角を有する表面反射ミラーからなる分離反射ミラー9〜18により構成される。
図2に示したように、分離反射ミラー9は、レーザビーム30dを略副走査方向に向けて折り返して、分離反射ミラー9と略平行に配置された分離反射ミラー10に導くものである。分離反射ミラー10は、レーザビーム30dが副走査方向と直交する平面内で走査されるように配置される。
分離反射ミラー11は、レーザビーム30cを略副走査方向に向けて折り返して、光路を副走査方向の断面で略三角形状に折り畳むように配置された分離反射ミラー12、13に導き、それらによりレーザビーム30cがレーザビーム30dと平行な平面内で走査されるように配置する。
分離反射ミラー14は、レーザビーム30bを略副走査方向に向けて折り返して、光路を副走査方向の断面で略三角形状に折り畳むように配置された分離反射ミラー15、16に導き、それらによりレーザビーム30bがレーザビーム30dと平行な平面内で走査されるように配置する。
分離反射ミラー17は、レーザビーム30aを略副走査方向に向けて折り返して、分離反射ミラー17と略平行に配置された分離反射ミラー18に導くものである。分離反射ミラー18は、レーザビーム30aをレーザビーム30dと平行な平面内で走査されるように配置される。
分離反射ミラー11は、レーザビーム30cを略副走査方向に向けて折り返して、光路を副走査方向の断面で略三角形状に折り畳むように配置された分離反射ミラー12、13に導き、それらによりレーザビーム30cがレーザビーム30dと平行な平面内で走査されるように配置する。
分離反射ミラー14は、レーザビーム30bを略副走査方向に向けて折り返して、光路を副走査方向の断面で略三角形状に折り畳むように配置された分離反射ミラー15、16に導き、それらによりレーザビーム30bがレーザビーム30dと平行な平面内で走査されるように配置する。
分離反射ミラー17は、レーザビーム30aを略副走査方向に向けて折り返して、分離反射ミラー17と略平行に配置された分離反射ミラー18に導くものである。分離反射ミラー18は、レーザビーム30aをレーザビーム30dと平行な平面内で走査されるように配置される。
そして、分離反射ミラー9、11、14、17は、同時に出射されたレーザビーム30a〜30dの光路をけることなく分離できるように光軸方向および副走査方向に適宜位置をずらして配置される。レーザビーム30a〜30dの副走査方向のピッチ近接しすぎて分離できない場合には、LDアレイ2cを回転調整して所定のピッチが得られるようにする。
fθレンズ19a〜19dは、光路分離光学系24により互いに平行な平面内を走査されるレーザビーム30a〜30dをそれぞれ感光体ドラム23a〜23d上の走査線位置で適宜の光束径となるように結像するとともに、主走査方向の走査速度を略等速とするためのfθ特性を備えたレンズまたはレンズ群である。
そして副走査方向において、fθレンズ19a〜19dの結像位置とシリンドリカルレンズ5A、5Bの結像位置とは光学的に共役の関係となっている。それにより、ポリゴンミラー8の面倒れによる走査線の副走査方向のずれが著しく低減される面倒れ補正光学系を構成している。
そして副走査方向において、fθレンズ19a〜19dの結像位置とシリンドリカルレンズ5A、5Bの結像位置とは光学的に共役の関係となっている。それにより、ポリゴンミラー8の面倒れによる走査線の副走査方向のずれが著しく低減される面倒れ補正光学系を構成している。
折り返しミラー21は、ポリゴンミラー8で偏向されたレーザビーム30a〜30dのうち、非画像領域の走査開始側の光束を光軸に交差する方向に折り曲げ、同期センサユニット22に導くための光学素子である。
同期センサユニット22は、折り返しミラー21により折り曲げられた光束の到来を検知して、画像書き出しを制御するための手段である。
同期センサユニット22の概略構成は、光束を適宜形状に集光・整形して、光検知のS/N比を向上させる同期センサ用レンズ22aと、同期センサ用レンズ22aを透過して集光された光束を検知する水平同期センサ22bととからなる。水平同期センサ22bは、例えばPINフォトダイオードなどの高速応答性の光検出センサなどからなる。図示しないが、水平同期センサ22bは、光検知出力の発生タイミングを信号化する適宜の電気回路と接続され、レーザ走査ユニット1外部に水平同期信号を出力できる構成とされる。このような電気回路はIC化され、水平同期センサ22bの近傍に一体に形成されていてもよい。
同期センサユニット22は、折り返しミラー21により折り曲げられた光束の到来を検知して、画像書き出しを制御するための手段である。
同期センサユニット22の概略構成は、光束を適宜形状に集光・整形して、光検知のS/N比を向上させる同期センサ用レンズ22aと、同期センサ用レンズ22aを透過して集光された光束を検知する水平同期センサ22bととからなる。水平同期センサ22bは、例えばPINフォトダイオードなどの高速応答性の光検出センサなどからなる。図示しないが、水平同期センサ22bは、光検知出力の発生タイミングを信号化する適宜の電気回路と接続され、レーザ走査ユニット1外部に水平同期信号を出力できる構成とされる。このような電気回路はIC化され、水平同期センサ22bの近傍に一体に形成されていてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る光走査装置の動作について、その同期検知方法とともに説明する。
本発明の実施形態に係る光走査装置の同期検知方法では、レーザ走査ユニット1の外部からポリゴンミラー8を回転駆動する駆動信号が入力され、ポリゴンミラー8が定速回転すると、画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査する露光走査工程に先立って、3つの工程からなる同期制御前工程が行われる。
図4は、本発明の実施形態に係る光走査装置の同期検知方法を説明するための概略のタイミングチャートである。横軸は時間軸tを示し、信号S1、S2、S3は、それぞれ水平同期センサ22bの出力信号を示す。信号Lsaは、水平同期信号の1つを示す。
本発明の実施形態に係る光走査装置の同期検知方法では、レーザ走査ユニット1の外部からポリゴンミラー8を回転駆動する駆動信号が入力され、ポリゴンミラー8が定速回転すると、画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査する露光走査工程に先立って、3つの工程からなる同期制御前工程が行われる。
図4は、本発明の実施形態に係る光走査装置の同期検知方法を説明するための概略のタイミングチャートである。横軸は時間軸tを示し、信号S1、S2、S3は、それぞれ水平同期センサ22bの出力信号を示す。信号Lsaは、水平同期信号の1つを示す。
同期制御前工程の第1工程では、マルチビーム光源2A、2Bのうちそれぞれ1ビームがDC点灯される。例えば、マルチビーム光源2A、2Bにおいてそれぞれの発光部20aが点灯され、発光部20bが消灯されることによりレーザビーム30a、30cが点灯される。
レーザビーム30a(30c)は、LDアレイ2cから発散光として出射された後、コリメートレンズ3A(3B)、アパーチャ4A(4B)を透過して、所定光束径の平行光束とされる。
そして、シリンドリカルレンズ5A(5B)により、副走査方向に集光され、ポリゴンミラー8の反射面近傍で副走査方向に結像され、主走査方向に延びる略線状の光束とされる。そして、ポリゴンミラー8により主走査方向に偏向される。
レーザビーム30a(30c)は、LDアレイ2cから発散光として出射された後、コリメートレンズ3A(3B)、アパーチャ4A(4B)を透過して、所定光束径の平行光束とされる。
そして、シリンドリカルレンズ5A(5B)により、副走査方向に集光され、ポリゴンミラー8の反射面近傍で副走査方向に結像され、主走査方向に延びる略線状の光束とされる。そして、ポリゴンミラー8により主走査方向に偏向される。
偏向されたレーザビーム30aは、分離反射ミラー17、18により光路を折り畳まれてfθレンズ19aに入射する。fθレンズ19aに入射するとその結像作用により、感光体ドラム23aの走査線上に結像される。そして、偏向角が等速で増大するとともに、fθレンズ19aのfθ特性により、走査線上で図1の縦矢印方向に等速で走査される。
同様に、偏向されたレーザビーム30cは、分離反射ミラー11、12、13により光路を折り畳まれてfθレンズ19cに入射し、感光体ドラム23cの走査線上に結像され、fθレンズ19cにより走査線上で図1の縦矢印方向に等速で走査される。
そして、レーザビーム30cは、レーザビーム30aよりもポリゴンミラー8のミラー面に対して浅い入射角を有するので、ミラー面の傾きに対する偏向角が入射角の差だけずれる走査方向側にずれるものである。すなわち、走査面上では、図1に示した距離ΔH1だけずれて走査される。
そして、レーザビーム30cは、レーザビーム30aよりもポリゴンミラー8のミラー面に対して浅い入射角を有するので、ミラー面の傾きに対する偏向角が入射角の差だけずれる走査方向側にずれるものである。すなわち、走査面上では、図1に示した距離ΔH1だけずれて走査される。
一方、走査開始側では、レーザビーム30a(30c)は、折り返しミラー21により折り返されて同期センサユニット22に入射する。そして、同期センサユニット22は、所定位置にレーザビーム30a(30c)が到達したとき、水平同期信号を出力するとともに、いったん消灯される。
信号S2は、第1工程における水平同期センサ22bの出力信号を示す。すなわち、レーザビーム30aが入射すると時刻t0において、信号S2がハイからローになり、消灯されるとハイになる。そして、時刻t2において、レーザビーム30cが水平同期センサ22bに入射することにより、ハイからローになり、レーザビーム30cの消灯後、ハイになる。
時刻t2、t0の時間差ΔT1(検出時間差)は、レーザビーム30a、30cの偏向角の差による時間差であり、走査面上では距離ΔH1(図1参照)に相当するものである。すなわち、レーザビーム30aにΔT1の遅延時間を与えると、レーザビーム30a、30cを走査面上で走査方向に整列させることができる。
信号S2は、第1工程における水平同期センサ22bの出力信号を示す。すなわち、レーザビーム30aが入射すると時刻t0において、信号S2がハイからローになり、消灯されるとハイになる。そして、時刻t2において、レーザビーム30cが水平同期センサ22bに入射することにより、ハイからローになり、レーザビーム30cの消灯後、ハイになる。
時刻t2、t0の時間差ΔT1(検出時間差)は、レーザビーム30a、30cの偏向角の差による時間差であり、走査面上では距離ΔH1(図1参照)に相当するものである。すなわち、レーザビーム30aにΔT1の遅延時間を与えると、レーザビーム30a、30cを走査面上で走査方向に整列させることができる。
次に、レーザビーム30cを消灯したまま、レーザビーム30dをDC点灯する。そして、マルチビーム光源2Aのレーザビーム30aを第1基準ビームとして、マルチビーム光源2Bの発光部20bから射出されるレーザビーム30dが検出されるまでの検出時間差ΔT2を検出する。
レーザビーム30dは、図3に示したように、発光部20a、20bの間に副走査方向に角度θの傾斜がある場合、それぞれの間が主走査方向に、距離Δh(=Ysinθ)だけ離間しているために、検出タイミングがずれる。
この場合の信号S1を図3に示す。時刻t0にレーザビーム30aを検出してから、検出時間差ΔT2だけ経った時刻t3において、信号レベルがローになりレーザビーム30dを検出する。
このようにして、第1基準ビームを基準としたマルチビーム光源2Bの各検出時間差ΔT1、ΔT2が計測される。
レーザビーム30dは、図3に示したように、発光部20a、20bの間に副走査方向に角度θの傾斜がある場合、それぞれの間が主走査方向に、距離Δh(=Ysinθ)だけ離間しているために、検出タイミングがずれる。
この場合の信号S1を図3に示す。時刻t0にレーザビーム30aを検出してから、検出時間差ΔT2だけ経った時刻t3において、信号レベルがローになりレーザビーム30dを検出する。
このようにして、第1基準ビームを基準としたマルチビーム光源2Bの各検出時間差ΔT1、ΔT2が計測される。
同期制御前工程の第2工程では、第1基準ビームに代えて、マルチビーム光源2Bの1つの光ビームを第2基準ビームとして(例えばレーザビーム30c)、第2基準ビームに対するマルチビーム光源2Aのレーザビーム30bに対する検出時間差ΔT3を計測する(図4の信号S3参照)。
同期制御前工程の第3工程では、第1、2工程で計測された。ΔT1、ΔT2、ΔT3から、マルチビーム光源2A、2Bにおける各光ビーム間の光源内検出時間差ΔtA、ΔtBを次式のように算出する。
ΔtA=ΔT1−ΔT3 ・・・(1)
ΔtB=ΔT2−ΔT1 ・・・(2)
これら検出時間差、光源内検出時間差は、例えばメモリなどに格納し、適宜呼び出して、第1基準ビームにより発生される基準同期検知信号を遅延させ各光ビームごとの水平同期信号を形成できるようにしておく。
ΔtA=ΔT1−ΔT3 ・・・(1)
ΔtB=ΔT2−ΔT1 ・・・(2)
これら検出時間差、光源内検出時間差は、例えばメモリなどに格納し、適宜呼び出して、第1基準ビームにより発生される基準同期検知信号を遅延させ各光ビームごとの水平同期信号を形成できるようにしておく。
このような同期制御前工程は、マルチビーム光源2A、2Bの回転調整を行うレーザ走査ユニット1の組立時やマルチビーム光源2A、2Bの交換時などに必ず行う。また、走査開始位置を高精度に維持するためには、レーザ走査ユニット1の電源投入後最初に行うようにすることが好ましい。ポリゴンミラー8の起動時ごとに行えば一層好ましい。
同期制御前工程を終えると、走査方向の書き出し位置を整列させるために必要な各光ビームの水平同期信号の基準同期検知信号に対する遅延時間が検出時間差、光源内検出時間差およびそれらの和などとして得られるから、すべての光ビームの走査方向の書き出し位置を揃えることができる。
そこで、レーザビーム30aが水平同期センサ22bに入射して、基準同期検知信号が発生すると、感光体ドラム23aの所望の画像書き出し位置に対応する遅延時間Td後に発光部20aに対する変調信号の同期をとる水平同期信号Lsa(図4参照)が形成される。したがって、所定の画像書き出し位置からマルチビーム光源2AのLDアレイ2cの変調が開始されレーザビーム30aが点灯制御される。
そこで、レーザビーム30aが水平同期センサ22bに入射して、基準同期検知信号が発生すると、感光体ドラム23aの所望の画像書き出し位置に対応する遅延時間Td後に発光部20aに対する変調信号の同期をとる水平同期信号Lsa(図4参照)が形成される。したがって、所定の画像書き出し位置からマルチビーム光源2AのLDアレイ2cの変調が開始されレーザビーム30aが点灯制御される。
一方、レーザビーム30bに対しては、遅延時間(Td+ΔtA)後に水平同期信号Lsb(不図示)が形成される。
同様に、レーザビーム30c、30dに関する水平同期信号Lsc、Lsd(不図示)が、それぞれ遅延時間(Td+ΔT1)、(Td+ΔT1+ΔtA)後に形成される。
そして、レーザビーム30b〜30dがレーザビーム30aの書き出し位置と同期して点灯制御される。
このようにして、同期制御前工程が終了する
同様に、レーザビーム30c、30dに関する水平同期信号Lsc、Lsd(不図示)が、それぞれ遅延時間(Td+ΔT1)、(Td+ΔT1+ΔtA)後に形成される。
そして、レーザビーム30b〜30dがレーザビーム30aの書き出し位置と同期して点灯制御される。
このようにして、同期制御前工程が終了する
このようにして、各レーザビームは、書き出し位置を同期させて同期制御され、走査線上の画像領域に変調されたレーザビームを走査する。
そして、ポリゴンミラー8の1つの反射面による偏向走査が終了すると、次の反射面で同一の走査が行われ、走査線上に画像信号に応じて変調されたレーザビーム30a〜30dが繰り返し走査される。一方、感光体ドラム23a〜23dは、一方向に一定線速で回転される。そのため、各感光体ドラム上を各レーザビームがラスタスキャンすることになり、感光体ドラム23a〜23d上に潜像が形成される。
そして、ポリゴンミラー8の1つの反射面による偏向走査が終了すると、次の反射面で同一の走査が行われ、走査線上に画像信号に応じて変調されたレーザビーム30a〜30dが繰り返し走査される。一方、感光体ドラム23a〜23dは、一方向に一定線速で回転される。そのため、各感光体ドラム上を各レーザビームがラスタスキャンすることになり、感光体ドラム23a〜23d上に潜像が形成される。
このように、レーザ走査ユニット1によれば、4ビーム用などに比べて安価な2ビームLDアレイ素子を2個用いて4つの走査ビームを形成することができるが、その際、ポリゴンミラー8に対してビーム走査面内で異なる入射角で入射するようにしている。そのため、例えばハーフミラーや、ビームスプリッタプリズムなどの光路合成手段を用いなくても、マルチビーム光源2A、2Bを容易にビーム走査面内で並列して配置することができる。そのため、部品点数を削減することができる利点がある。また光路合成手段による光量損失を低減することができるという利点がある。
また、このように2ビームLDアレイ素子の組合せでマルチビームを発生することができるので、副走査方向の走査線ピッチ変更の自由度を高めることができる。例えば、3ビーム以上のLDアレイ素子では、同一素子上の発光部のピッチ誤差を個別に調整することができないが、2ビームLDアレイ素子の組合せによれば、各光ビーム間の走査ピッチを所定範囲内で自由に調整することができる。したがって、光ビームが光路分離手段によって容易に分離できるようにすることができるという利点がある。
また、折り返しミラー21により、ポリゴンミラー8と光路分離光学系24との間で光路を折り曲げ、同期センサユニット22に導くようにしたので、副走査方向に分離される前の4つの光ビームを受光することができ、同期センサユニット22を1つで兼用することができる。したがって部品点数を削減することができるという利点がある。
また、本実施形態に係る光走査装置の同期検知方法によれば、同期制御前工程により、入射角の異なる光ビーム間で、検出時間差を計測することにより、光源内検出時間差を算出するので、水平同期センサ22b上に順次入射したとき、分離困難なほど近接した光ビームであっても、容易かつ高精度に水平同期信号を形成することができるという利点がある。
なお、上記の説明において、本発明に係る光走査装置の1つに用いることができる同期検知方法を説明するために、複数の光源はマルチビーム光源を用いる例で説明したが、同期検知手段の部品点数を削減するためだけであれば、例えば1ビームLDを4つ用いるようにしてもよいことは言うまでもない。
また、上記の説明において、フルカラー画像形成システムに用いる例で説明したが、本発明は、それに限定されるものではなく、フルカラー画像システムにおいて各色をマルチビーム走査するものに用いてもよい。例えば8つの光源を用いて、各色2ビーム走査するようにしてもよい。
また、上記の説明において、マルチビーム光源の数が2つの例で説明したが、3つ以上のマルチビーム光源により3つ以上の異なる入射角で入射させる場合でも、同様にして水平同期信号が得られることは言うまでもない。
また、上記の説明において、同期制御前工程の第3工程は、第1、2工程の後に行う例で説明したが、第3工程は、第1工程の後、第1工程で計測された各検出時間差からマルチビーム光源の他における光源内検出時間差を算出する工程と、第2工程の後、第2工程で計測された各検出時間差からマルチビーム光源の1つにおける光源内検出時間差を算出する工程とに分割して行ってもよい。
1 レーザ走査ユニット(光走査装置)
2c LDアレイ
2A、2B マルチビーム光源
8 ポリゴンミラー(光偏向手段)
19a、19b、19c、19d fθレンズ(走査光学系)
20a、20b 発光部
21 折り返しミラー(光路変更手段)
22 同期センサユニット(同期検知手段)
23a、23b、23c、23d 感光体ドラム(記録媒体)
24 光路分離光学系(光路分離手段)
30a、30b、30c、30d レーザビーム(光ビーム)
2c LDアレイ
2A、2B マルチビーム光源
8 ポリゴンミラー(光偏向手段)
19a、19b、19c、19d fθレンズ(走査光学系)
20a、20b 発光部
21 折り返しミラー(光路変更手段)
22 同期センサユニット(同期検知手段)
23a、23b、23c、23d 感光体ドラム(記録媒体)
24 光路分離光学系(光路分離手段)
30a、30b、30c、30d レーザビーム(光ビーム)
Claims (4)
- 複数の光源と、
該複数の光源から射出された複数の光ビームを偏向する光偏向手段と、
該光偏向手段により偏向された複数の光ビームの光路を分離する光路分離手段と、
該光路分離手段により分離された光ビームをそれぞれ異なる走査面上に結像して走査せしめる複数の走査光学系と、
前記光偏向手段と前記光分離手段との間の光路の一部を折り曲げる光路変更手段と、
該光路変更手段により折り曲げられた光路に沿う前記複数の光ビームを所定位置で検知して、同期信号を発生する同期検知手段とを備えることを特徴とする光走査装置。 - 前記複数の光ビームが、前記光偏向手段の偏向反射面に対して偏向方向に沿う面内で異なる入射角を有するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記異なる入射角を有する複数の光ビームが、それぞれ複数の発光部を備えるマルチビーム光源により形成され、
該マルチビーム光源をそれぞれ回転調整することにより、副走査方向の走査線ピッチを変更可能としたことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。 - 請求項3に記載の光走査装置に用いる同期検知方法であって、
前記マルチビーム光源の1つにおいて、前記複数の発光部の1つにより第1基準ビームを点灯し、前記マルチビーム光源の他において、それぞれ前記複数の発光部のうちの1つを選択的に点灯して、前記マルチビーム光源の個数分の光ビームを前記同期検知手段に入射させ、前記第1基準ビームと前記マルチビーム光源の他において選択的に点灯された光ビームとの間の、前記同期検知手段による検出時間差を計測し、前記マルチビーム光源の他において、前記選択的に点灯する光ビームを順次切替えて同様の計測を行う第1工程と、
前記マルチビーム光源の1つにおいて、前記第1基準ビーム以外の光ビームを選択的に点灯し、前記マルチビーム光源の他の1つにおいて、前記複数の発光部の1つから射出される第2基準ビームを点灯して、これら2つのビームを前記同期検知手段に入射させ、前記マルチビーム光源の1つにおいて選択的に点灯された光ビームと前記第2基準ビームとの間の、前記同期検知手段による検出時間差を計測し、前記マルチビーム光源の1つにおいて、前記選択的に点灯する光ビームを順次切替えて同様の計測を行う第2工程と、
前記第1および第2工程で計測された各検出時間差から、各マルチビーム光源内における、1つの光ビームと、その他の光ビームとの間の光源内検出時間差を算出する第3工程とを備え、
同期制御開始前に、前記第1〜3工程を行い、
同期制御時に、前記第1基準ビームの前記同期検知手段への入射により基準同期検知信号を発生させ、前記各マルチビーム光源の走査線ごとの発光制御を行う各水平同期信号を、前記基準同期検知信号から前記検出時間差および前記光源内検出時間差に基づいて形成することを特徴とする光走査装置に用いる同期検知方法。
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