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JP2005158298A - 燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システム - Google Patents

燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システム Download PDF

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JP2005158298A
JP2005158298A JP2003391140A JP2003391140A JP2005158298A JP 2005158298 A JP2005158298 A JP 2005158298A JP 2003391140 A JP2003391140 A JP 2003391140A JP 2003391140 A JP2003391140 A JP 2003391140A JP 2005158298 A JP2005158298 A JP 2005158298A
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JP2003391140A
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English (en)
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Yasushi Sugawara
靖 菅原
Makoto Uchida
誠 内田
Takayuki Urata
▲たか▼行 浦田
Shinya Kosako
慎也 古佐小
Takahiro Umeda
孝裕 梅田
Kiichi Shibata
礎一 柴田
Junji Morita
純司 森田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】燃料電池発電システムにおいて起動と停止を行うと酸素含有ガス側の電極が酸化または不純物の吸着が起こり、燃料極へ酸素が混入し電位が上昇し合金触媒の溶出し、発電電圧が低下してしまう。
【解決手段】運転を停止する際に、燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止させるとともに外部回路を遮断するステップ(ステップ2)と、燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップ(ステップ4、5)とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システムに関する。例えば、高分子電解質形燃料電池を用いた、燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システムに関する。
従来の燃料電池の一般的な構成を高分子電解質形で説明する。
高分子電解質形燃料電池とは、主に水素と酸素から電気エネルギーと熱エネルギーを得るものである。Ptなどの触媒作用により、燃料極側では(化1)に示す反応が起こり、酸素含有極では(化2)で表される反応が起こる。全反応は(化3)で表される。
Figure 2005158298
Figure 2005158298
Figure 2005158298
燃料極側では一酸化炭素などによる劣化を防ぐため、Ptの他にもRuとの混合物や合金が使用される。これらの作用により燃料電池は、水素と酸素が反応し、反応生成物としては水のみが生成される。環境への影響物質が排出されないのが大きな特徴である。
しかし、電気や熱のエネルギーを必要としていない時まで動かす必要はないため、必要なときに起動でき、不必要なときに停止できる「起動・停止型」の運転が求められている。
しかし、起動と停止を行うと、酸素含有ガス側の電極の酸化または不純物の吸着が起こり、発電電圧が低下してしまう課題と、燃料極へ酸素が混入し電位が上昇し合金触媒が溶出して、発電電圧が低下してしまうという課題がある。これらの課題を解消する起動・停止の方法としていくつかの方法が考えられてきた。
その方法として、停止時には、酸素含有ガスと燃料ガスの供給を停止しそのままにしておく方法が知られている。
また、保管時にも電解質であるイオン交換膜を保水状態に保つため、加湿された不活性ガスを封入する停止・保管の方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、酸素極の酸化または不純物付着を防止するため、酸素含有ガスの供給を停止した状態で発電させて、酸素消費操作を行わせることで耐久性の向上を図る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−251788号公報 特開2002−93448号公報
しかしながら、停止時には、酸素含有ガスと燃料ガスの供給を停止しそのままにしておく方法では、燃料電池およびシステムの動作を停止させても、ガスが残留している限り燃料電池には電圧が発生し、特に停止中では電流をとらないため開回路状態となる。0.9Vを越える開回路状態では、酸素含有極のPt触媒の溶出およびシンタリングといわれる粒子拡大による反応面積が減少するという課題がある。
また、空気極から燃料極への酸素の拡散、電池温度低下による電池内部のガス体積減少・減圧による外部からの酸素混入などにより、燃料極の電位も上昇し合金触媒の溶出が起こるという課題がある。
また、封止すると、電池内部が負圧になることにより、高分子電解質膜などにピンホールが発生する危険がある。逆に、封止しなければ、気体の減少とともに燃料電池内部へ外部の空気が入り、湿度の変化や不純物などが混入する可能性があり、また燃料極の合金溶出および高分子電解質の乾燥などにより燃料電池の性能低下を起こすという課題がある。
また、保管時にも電解質であるイオン交換膜を保水状態に保つため、加湿された不活性ガスを封入した特許文献1に示された停止・保管の方法では、停止中に燃料電池の温度が低下し、加湿のために付与された水蒸気が結露して液体となるために体積が減少する。そして、燃料電池内部が負圧になるので、電解質などにピンホールが発生したり、燃料極へ酸素が混入したりする課題がある。
また、酸素極の酸化または不純物付着を防止するため、酸素含有ガスの供給を停止した状態で発電させて、酸素消費操作を行わせることで耐久性の向上を図る特許文献2に示された停止方法においても、酸素消費操作後に酸素極にパージガスを存在させ最終封止した時点の温度が高いと、燃料電池内部の減圧状態が発生し、同様に電解質などにピンホールが発生したりする課題がある。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、起動停止による劣化の減少または耐久性の向上を図る燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
運転を停止する際に、
燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止させるとともに外部回路を遮断するステップと、
燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップとを備えた、燃料電池発電システムの運転方法である。
第2の本発明は、
運転を停止する際に、
燃料ガスの供給を継続させた状態で、酸化剤ガスの供給を停止させるとともに外部回路を遮断するステップと、
燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップとを備えた、燃料電池発電システムの運転方法である。
第3の本発明は、
運転を停止する際に、
燃料ガスの供給と外部回路との接続を継続させた状態で酸化剤ガスの供給を停止させた後に、出力される電圧が所定電圧以下になった際に外部回路を遮断するステップと、
燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップとを備えた、燃料電池発電システムの運転方法である。
第4の本発明は、
前記不活性ガスでパージして封止するステップは、前記燃料電池と周囲との温度差が10℃以下でかつ単電池の電圧が0.3V以下になった後に、不活性ガスでパージして封止する、第1乃至第3のいずれかの本発明の燃料電池発電システムの運転方法である。
第5の本発明は、
前記不活性ガスとして前記燃料ガスを使用する、第1乃至第4のいずれかの本発明の燃料電池発電システムの運転方法である。
第6の本発明は、
燃料ガスおよび酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
前記燃料電池に前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
前記燃料電池に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
前記燃料電池で発電された電力を取り出す電力回路部と、
前記燃料電池の温度を検出する燃料電池温度検出手段と、
周囲の温度を検出する周囲温度検出手段と、
運転を制御する運転制御手段とを備えた燃料電池発電システムであって、
前記運転制御手段は、運転を停止する際に、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの前記燃料電池への供給を停止させるとともに前記燃料電池から前記外部回路を遮断し、前記燃料電池と周囲との温度差が所定温度以下になった後に、前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止するように制御する、燃料電池発電システムである。
第7の本発明は、
前記運転制御手段は、運転を停止する際に、前記燃料ガスの前記燃料電池への供給を継続させた状態で前記酸化剤ガスの供給を停止させるとともに前記燃料電池から前記外部回路を遮断し、前記燃料電池と周囲との温度差が所定温度以下になった後に、前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止するように制御する、第6の本発明の燃料電池発電システムである。
第8の本発明は、
さらに、前記燃料電池の電圧を検出する燃料電池電圧検出手段を備え、
前記運転制御手段は、運転を停止する際に、前記燃料ガスの前記燃料電池への供給を継続させた状態で前記酸化剤ガスの供給を停止させ、前記燃料電池の電圧が所定電圧以下になったことを検知して前記燃料電池から前記外部回路を遮断し、前記燃料電池と周囲との温度差が所定温度以下になった後に、前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止するように制御する、第6の本発明の燃料電池発電システムである。
第9の本発明は、
前記運転制御手段が前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止する制御は、前記燃料電池と周囲との温度差が10℃以下でかつ単電池の電圧が0.3V以下になった後に行う、第6乃至第8のいずれかの本発明の燃料電池発電システムである。
第10の本発明は、
前記不活性ガス供給手段は前記燃料ガス供給手段であり、前記不活性ガスとして前記燃料ガスを使用する、第6乃至第9のいずれかの本発明の燃料電池発電システムである。
第11の本発明は、
第6乃至第10のいずれかの本発明の燃料電池発電システムの、運転を制御する運転制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
第12の本発明は、
第11の本発明のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータで利用可能な記録媒体である。
本発明により、起動停止による劣化の減少または耐久性の向上を図る燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図4に、本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムのブロック図を示す。
積層電池1の空気極に酸化剤ガス制御装置2および全熱交換式加湿器9を設置した空気供給管が接続されている。そして、燃料極に燃料ガス制御装置3、燃料生成器10およびガス清浄部8を設置した燃料ガス供給管が接続されている。また、各配管には電磁弁7が設置されており、制御部5により反応ガスの弁を制御している。
また、本実施の形態1の燃料電池発電システムには、積層電池1の温度を検知する燃料電池温度検出手段(図示せず)と、周囲の温度を検知する周囲温度検出手段(図示せず)が備えられている。
外部回路6が積層電池1の集電板に接続されており、各セルの電圧は電圧検知装置4で観測される。そのセルの電圧、積層電池1の温度および周囲の温度に基づき、制御部5が、酸化剤ガス制御装置2、燃料ガス制御装置3および電磁弁7の制御を行う。
なお、積層電池1、酸化剤ガス制御装置2、燃料ガス制御装置3、電圧検知装置4、制御部5、外部回路6は、それぞれ、本発明の燃料電池、酸化剤ガス供給手段、燃料ガス供給手段、燃料電池電圧検出手段、運転制御手段、電力回路部の一例である。また、酸化剤ガス制御装置2と燃料ガス制御装置3と電磁弁7で、本発明の不活性ガス供給手段を構成している。
積層電池1は、少なくとも水素を含む燃料ガスと空気などの酸素を含む酸化剤ガスをガス拡散電極によって電気化学的に反応させるもので、電気と熱とを同時に発生させるものである。積層電池1は、C1、C2…Cnの複数のセルが積層されている。
図6は、図4に示した燃料電池発電システムの1つのセルC1の部分を示している。電解質11は水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜を用いている。電解質11の両面には、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒反応層12aと12cが密着して配置されている。この触媒反応層12aと12cで(化1)と(化2)に示す反応が起きる。少なくとも水素を含む燃料ガスは(化1)に示す反応を行い、電解質11を介して水素イオンが移動し、酸化剤ガスと触媒反応層12cで(化2)に示す反応を行い、水を生成する。このとき電気と熱を生ずる。
水素などの燃料ガスの関与する側をアノードと呼び、図6では符号の末尾にaを、空気などの酸化剤ガスの関与する側をカソードと呼び、符号の末尾にcを付してあらわしている。
さらに触媒反応層12aと12cの外面には、ガス通気性と導電性を兼ね備えたガス拡散層13aと13cがそれぞれに密着して配置されている。このガス拡散層13aと触媒反応層12aにより電極14aを、ガス拡散層13cと触媒反応層12cにより電極14cを、それぞれ形成している。
そして、膜電極接合体(以降、MEA)17が、電極14a、14c、電解質11で構成されている。MEA17は、機械的に固定されるとともに、隣接するMEA17同士が互いに電気的に直列に接続されている。さらに、電極14a、14cに反応ガスを供給し、かつ反応により発生したガスや余剰のガスを運び去るためのガス流路18aと18cが、MEA17に接する面に形成された一対のセパレータ板16aと16cに配置されている。そして、MEA17と、一対のセパレータ板16aと16cで、基本の燃料電池(セル)が形成される。
セパレータ板16aと16cには、MEA17とは反対の面に、それぞれ、隣のセルのセパレータ板16cと16aが隣接する。隣のセパレータ板16aまたは16cが接する側には冷却水流路19が設けられており、ここに冷却水が流れる。MEA17の温度は、セパレータ板16aと16cを介して、この冷却水流路19を流れる冷却水によって調整される。
MEA17とセパレータ板16aまたは16cはMEAガスケット15で封止され、隣接するセパレータ板16aと16c同士はセパレータガスケット20で封止される。
電解質11は固定電荷を有しており、固定電荷の対イオンとして水素イオンが存在する。電解質11には水素イオンを選択的に透過させる機能が求められ、そのために電解質11は水分を保持することが必要である。電解質11は水分を含むことにより、電解質11内に固定されている固定電荷を電離し、固定電荷の対イオンである水素をイオン化し、電解質11中の水分を移動経路としてアノードからカソードへ移動し、イオン伝導性を発現する。
次に、本実施の形態1の燃料電池発電システムの運転停止方法について説明する。
図1は、本実施の形態1の燃料電池発電システムの運転停止動作を行ったときの各パラメータの時間変化の概略図である。
まず、ステップ1では電池温度70℃、加湿空気および加湿改質ガス(SRG)で1kWの発電をしており、平均単電池電圧は0.75Vであった。
次に、ステップ2で加湿空気および加湿SRGの供給を停止して封止し、電池の冷却を開始するとともに外部出力を停止させた。このとき電池電圧は徐々に低下し、平均単電池電圧は約0.1〜0.15Vになった。これは空気極の酸素が燃料極に、燃料極の水素が空気極に自然拡散することにより両極の電位が近づいた結果である。
なお、通常の燃料電池の構成では空気極の流路体積と燃料極の流路体積はほぼ同じであるため、水素と酸素が拡散し反応すると、水素の方が過剰に存在するので、両極の電位は標準水素電極に対して0Vに向かう。
そして、ステップ3では電池温度が室温(RT)+10℃になるまで両極は封止の状態である。このとき電池温度が低下するので、ガス体積の収縮、水蒸気の凝縮、水素と酸素のクロスリークにより両極とも負圧になっている。特に燃料極は、高分子電解質11の水素の透過係数が大きいため、かなり負圧になっている。なお、ここで示す室温(RT)+10℃という温度が、本発明の所定温度の一例である。
次にステップ4では、不活性ガスでガス置換が可能な量をパージした後に封止して停止させた。これにより、負圧であった両極も常温常圧となり、電圧も0Vになった。
上記の方法で燃料電池発電システムを停止することにより、温度が十分に低下した後に不活性ガスでパージ・封止するため、停止中に燃料電池内部が負圧のまま放置されることがなく、高分子電解質膜へのダメージをなくすことができる。また外部からの酸素混入もなく、空気極の酸化および燃料極の合金触媒の溶出も抑制でき、起動停止時の劣化が少ない燃料電池発電システムを実現できる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の燃料電池発電システムの運転停止方法について説明する。本実施の形態2の燃料電池発電システムの構成は、図4に示す実施の形態1と同様であり、運転方法が実施の形態1とは異なる。
図2は、本実施の形態2の燃料電池発電システムの運転停止動作を行ったときの各パラメータの時間変化の概略図である。
実施の形態1では、ステップ2、3で燃料極の加湿SRGの供給停止・封止したのに対し、本実施の形態2では、ステップ2、3で燃料極にSRGを流通させている点が異なる。
燃料極にSRGを流通させることにより、燃料極が負圧にならず、また空気極においても燃料極が負圧でないために水素のクロスオーバー量も実施の形態1と比較して多くなり、圧力減少が小さくなる。したがって、実施の形態1に比べ、より電解質11に対するダメージを小さくでき、外部からの酸素の混入も起こり難くなる。
ここで、電極の電位は反応ガスのガス分圧によって決まり、燃料極においては水素の分圧が高ければ高いほど0Vに近づく。また、空気極においても、酸素分圧が低く、水素分圧が高くなれば徐々に0Vに近づく。したがって、燃料極にSRGを流通させることにより、実施の形態1の場合に比べて、燃料極においてはもちろん水素分圧は高く維持され、空気極にも燃料極からの水素がクロスオーバーするので水素分圧が高くなる。これによって、確実に両極とも電位が0V近くに固定され、空気極の触媒酸化と燃料極の合金触媒の溶出を抑制できる。また、空気極の電位を低下させることにより空気極の触媒がクリーンナップされ、発電特性が回復する。
本実施の形態2の方法で燃料電池発電システムを停止させることにより、燃料極にSRGを流通させながら温度が十分に低下した後に不活性ガスでパージ・封止するので、停止中に燃料電池内部が負圧になることがない。したがって、電解質11へのダメージをなくすことができる。また、確実に空気極の酸素を消費でき、燃料極への酸素拡散による合金触媒溶出を抑制できる。また、外部からの酸素混入もなく空気極の酸化および燃料極の合金触媒の溶出も抑制できるので、起動停止時の劣化が少ない燃料電池発電システムを実現できる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の燃料電池発電システムの運転停止方法について説明する。本実施の形態3の燃料電池発電システムの構成は、図4に示す実施の形態1と同様であり、運転方法が実施の形態1および実施の形態2とは異なる。
図3は、本実施の形態3の燃料電池発電システムの運転停止動作を行ったときの各パラメータの時間変化の概略図である。
実施の形態1では、ステップ2、3で燃料極の加湿SRGの供給停止・封止したのに対し、本実施の形態3では、ステップ2、3で燃料極にSRGを流通させている点と、電池電圧が低下するまで外部出力を遮断していない点が異なる。本実施の形態3では、ステップ2で空気極への加湿空気への供給を停止・封止した後、積層電池1の出力が単電池電圧の飽和値である約0.05Vになったことを電圧検知装置4で検知した後に外部出力を遮断している。この単電池電圧の飽和値が、本発明の所定電圧の一例である。
燃料極にSRGを流通させることにより、実施の形態2と同様に、燃料極が負圧にならず、また燃料極の電位が0Vに固定される。
また、外部出力を電圧低下まで遮断しないことより、空気極の酸素が消費されなくなるまで通常の燃料電池の反応が起こるので、発電反応によって空気極にある酸素が速やかに消費され、速やかに空気極の電位が0Vに近づく。したがって、実施の形態1および2に比べて、空気極触媒酸化が起こる高電位に放置される時間が短縮される。また、速やかに酸素が消費されるので、燃料極への酸素拡散による合金触媒溶出も抑制できる。また、空気極の電位を低下させることにより空気極の触媒がクリーンナップされ、発電特性が回復する。
また、外部出力を電圧低下まで遮断しないことより、酸素消費後は燃料極側では(化1)に示す反応が起こり、空気極では(化4)で表される反応が起こる。実施の形態1および2では、自然拡散による水素のクロスオーバーによって空気極の電位が0Vに近づくのに対し、本実施の形態3の場合には、(化1)と(化4)の反応が起こることで能動的に水素がクロスオーバーし速やかに空気極の電位が0Vに近づく。したがって、この点においても、実施の形態1および2に比べて、空気極触媒酸化が起こる高電位に放置される時間が短縮される。
Figure 2005158298
本実施の形態3の方法で燃料電池発電システムを停止させることにより、燃料極にSRGを流通させながら温度が十分に低下した後に不活性ガスでパージ・封止されるので、停止中に燃料電池内部が負圧になることがない。また、電解質11へのダメージをなくすことができる。また、外部からの酸素混入もなく空気極の酸化および燃料極の合金触媒の溶出も抑制できるので、起動停止時の劣化が少ない燃料電池発電システムを実現できる。
なお、本実施の形態3では、ステップ2で外部出力を遮断する条件である所定電圧の一例として、単電池電圧の飽和値を用いたが、必ずしもこの電圧値を用いる必要はない。単電池電圧の飽和値に達しない電圧でも、本発明の効果が得られる電圧値を所定電圧として、外部出力を遮断するように制御すればよい。
なお、各実施の形態において、パージするための不活性なガスとして、ガス清浄部8で清浄化された原料ガスを用いてもよい。この場合、窒素ボンベ等の特別な用意が必要なくなり、システムを複雑にすることなく各実施形態に示した停止動作が実現でき、起動停止時の劣化が少ない燃料電池発電システムをより低コストで実現できる。
また本発明は、電解質、電解質を挟む一対の電極、電極の一方に燃料ガスを供給・排出し他方に酸素含有ガスを供給・排出するガス流路を有する一対のセパレータ板を具備した燃料電池、原料ガスから燃料電池に供給する燃料ガスを生成する燃料生成器、燃料電池に悪影響を与える成分を原料ガスから除去するガス清浄部、燃料電池から電力を取り出す電力回路部、およびガスや電力回路部などを制御する制御部を有する燃料電池発電システムであればよく、各実施の形態に示した構成に限るものではない。
次に、本発明の燃料電池発電システムの運転方法について、実施例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
まず、本実施例で用いた高分子形燃料電池の作製方法について説明する。
炭素粉末であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製のデンカブラック、粒径35nm)を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のD1)と混合し、乾燥重量としてPTFEを20重量%含む撥水インクを調製した。このインクを、ガス拡散層の基材となるカーボンペーパー(東レ(株)製のTGPH060H)の上に塗布して含浸させ、熱風乾燥機を用いて300℃で熱処理し、ガス拡散層(約200μm)を形成させた。
一方、炭素粉末であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル(株)製のKetjen Black EC、粒径30nm)上にPt触媒を担持させて得られた触媒体(50重量%がPt)66重量部を、水素イオン伝導材かつ結着剤であるパーフルオロカーボンスルホン酸アイオノマー(米国Aldrich社製の5重量%Nafion分散液)33重量部(高分子乾燥重量)と混合し、得られた混合物を成形して触媒層(10〜20μm)を形成させた。
そして、高分子電解質膜(米国DuPont社のNafion112膜)の両面に上記で作製した触媒層を接合し、さらにその両面に上記で作製したガス拡散層を接合して、膜電極接合体(MEA)を作製した。
次に、図6を用いて、本実施例で使用した燃料電池の作製方法について説明する。図6は、燃料電池の1つのセルの部分を示している。
以上のようにして作製したMEA17の高分子電解質膜11の外周部にゴム製のガスケット板15を接合し、冷却水、燃料ガスおよび酸化剤ガス流通用のマニホールド穴を形成させた。
一方、深さ0.5mmの燃料ガス流路18aを有するセパレータ板16aと、深さ0.5mmの酸化剤ガス流路18bを有するセパレータ板16bの、2種類のセパレータ板を準備した。セパレータ板16a、16bは、いずれも、20cm×32cm×1.3mmの外寸を有し、かつ深さ0.5mmの冷却水流路19を有するフェノール樹脂を含浸させた黒鉛板で形成されている。
このセパレータ板16a、16bを1枚ずつ用い、MEA17のカソード側の面に酸化剤ガス流路18bが成形されたセパレータ板16bを重ね合わせ、アノード側の面に燃料ガス流路18aが成形されたセパレータ板16aを重ね合わせ、単電池を得た。この単電池を積層し、単セル間に冷却水流路19を形成し、70セル積層電池(スタック)を作製した。
そして、スタックの両端部には、ステンレス鋼製の集電板、電気絶縁材料の絶縁板および端板を配置し、全体を締結ロッドで固定した。このときの締結圧はセパレータの面積当たり15kgf/cmとした。このようにして、本実施例で使用する燃料電池を作製した。
このようにして作製した燃料電池を、積層電池1として図4に示す燃料電池発電システムに接続し、評価試験を実施した。
評価試験は、図4に示す燃料電池発電システムに、原料ガスとしての13Aガスおよび酸化剤ガスとしての空気をそれぞれ供給し、電池温度を70℃、燃料ガス利用率(Uf)70%、および空気利用率(Uo)40%の条件で、放電試験を行った。なお、燃料ガスおよび空気は、それぞれ65℃および70℃の露点を有するように加湿した。パージ用のガスとしてはガス清浄部8を通過した13Aガスを用いた。
(実施例1)
ステップ1:80分、ステップ2+3:40分、ステップ4:10分、ステップ5:40分、室温(RT):25℃の条件で、図1に示したシークエンスを5000サイクル行った。ステップ2において、平均単セル電圧は約20分で0.13Vに飽和した。ステップ3終了時点で、積層電池温度は35℃(RT+10℃)であった。
(実施例2)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を30℃(RT+5℃)にした。
(実施例3)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を40℃(RT+15℃)にした。
(実施例4)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、室温(RT):35℃にし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を40℃(RT+5℃)にした。
(実施例5)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、室温(RT):35℃にし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を45℃(RT+10℃)にした。
(実施例6)
ステップ2+3:17分にしたこと以外は実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を35℃(RT+10℃)にした。ステップ3終了時点での平均単セル電圧は0.3Vであった。
(実施例7)
ステップ1:80分、ステップ2+3:40分、ステップ4:10分、ステップ5:40分、室温(RT):25℃の条件で、図2に示したシークエンスを5000サイクル行った。ステップ2において、平均単セル電圧は約25分で0.13Vに飽和した。ステップ3終了時点で、積層電池温度は35℃(RT+10℃)であった。
(実施例8)
ステップ1:80分、ステップ2+3:40分、ステップ4:10分、ステップ5:40分、室温(RT):25℃の条件で、図3に示したシークエンスを5000サイクル行った。ステップ2において、平均単セル電圧は空気供給停止後約5分で0.05Vに飽和した。外部出力遮断後は徐々に電圧が上昇し0.13Vに飽和した。ステップ3終了時点で、積層電池温度は35℃(RT+10℃)であった。
(比較例1)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、積層電池の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を50℃(RT+25℃)にした。
(比較例2)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、室温(RT):35℃にし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を50℃(RT+15℃)にした。
(比較例3)
実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、室温(RT):35℃にし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を55℃(RT+20℃)にした。
(比較例4)
ステップ2+3:12分にしたこと以外は実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を35℃(RT+10℃)にした。ステップ3終了時点での平均単セル電圧は0.35Vであった。
(比較例5)
ステップ2+3:10分にしたこと以外は実施例1と同様のシークエンスで5000サイクル行った。ただし、積層電池1の冷却水の流量を調整することで、ステップ3終了時点での積層電池温度を35℃(RT+10℃)にした。ステップ3終了時点での平均単セル電圧は0.5Vであった。
以上の実施例1〜8、比較例1〜5のサイクル試験の結果を表1〜4に示した。
Figure 2005158298
実施例1、7、8のサイクル試験の結果を表1に示した。これらは、それぞれ、実施の形態1〜3に示した本発明の運転方法による結果である。
これらは、ステップ2における燃料極のガス状態、外部回路との接続が異なる。どの条件でもサイクル劣化率はほぼ同等であったが、実施例7、8の条件の方がややよい結果であった。これは、実施例7、8では燃料極に十分水素が存在する状態でステップ3を経過しているので、ステップ3の時に燃料極側が負圧になっていないためと考えられる。これによって、電解質11へのダメージなどを少なくでき、また空気極側の電位を速やかに確実に低下させられるので、空気極触媒のクリーンナップがより効果的に行われると考えられる。
Figure 2005158298
実施例1、6、比較例4、5のサイクル試験の結果を表2に示した。
これらは不活性ガスパージの開始温度およびパージ条件は同じであるが、ステップ2+3の電池電圧の低下時間が異なり、それぞれのパージ直前の平均単セル電圧は、0.13、0.3、0.35、0.5Vであった。
これらの条件でのサイクル劣化率は、最終平均電圧が0.3Vまでの実施例1、6で
は低い値であったが、最終平均電圧が0.3Vを超えた比較例4、5ではサイクル劣化率が急激に大きくなった。これは、比較例4、5の場合には電池電圧の低下時間が短い、すなわち電極内酸素の消費が十分でないため、空気極のクリーンナップが行われていないからである。
この結果より、平均単セル電圧が0.3V以下になるまで燃料極側に水素含有ガスを存在させることが、燃料電池の劣化防止に有効であることがわかる。
Figure 2005158298
Figure 2005158298
実施例1、2、3、比較例1のサイクル試験の結果を表3に、実施例4、5、比較例2、3のサイクル試験の結果を表4に、それぞれ示した。
これらは、ステップ3までの電池冷却速度が変えてあり、不活性ガスパージの開始温度のみが異なる場合を1つの表にまとめており、表3は室温(RT)が25℃の場合を、表4は室温(RT)が35℃の場合を、それぞれ示している。
表3より、室温(RT)が25℃のとき、パージ開始温度が35、30、45、50℃の場合のサイクル劣化率は、それぞれ15、15、20、30μV/回であり、不活性ガスパージの開始温度が高くなるほど、すなわち封止してからの室温までの温度低下(ΔT)が大きいほど、サイクル劣化率が大きくなっている。表4より、室温(RT)が35℃のときも同様の挙動を示しており、パージ開始温度が40、45、50、55℃の場合のサイクル劣化率は、それぞれ15、15、25、40μV/回であった。
また、ステップ5の最終電池内圧力を測定した結果も表3、4に示している。当然ではあるが、ΔTに比例して電池内圧力の減少量が比例していることがわかる。さらに、電池内圧力の減少量に比例してサイクル劣化率が大きくなっている。つまり、起動・停止による圧力変動による電解質11へのダメージや、外部からの酸素あるいはコンタミの混入による触媒被毒によるサイクル劣化と考えられる。
また、燃料電池で発電する電力が、一般の大型発電所の電力に対してランニングコストとしてメリットを出すことを考慮した場合、起動停止のサイクル劣化の許容範囲は約4000サイクルで80mVの低下、すなわち20μV/回以下とされている。表3、4より、サイクル劣化率を20μV/回以下にするには、停止時の減圧量は0.1atg以内にするのが好ましいといえる。
図5のグラフは、RT+ΔTのフル加湿のガスが燃料電池内に封止され、室温(RT)まで冷却されたときに起こる減圧量を計算したものであり、表3、4で示した今回の減圧量の結果ともよく一致する。
つまり、通常の室温領域である0〜50℃の範囲において、減圧量が0.1atgに収まるΔTが好ましいといえ、図5のグラフに示す計算結果より、ΔTは10℃以下が好ましいことがわかる。
なお、本発明のプログラムは、上述した本発明の燃料電池発電システムの運転制御手段の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
また、本発明の記録媒体は、上述した本発明の燃料電池発電システムの運転制御手段の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して利用される記録媒体である。
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等が含まれる。
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
本発明にかかる燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システムは、起動停止による劣化の減少または耐久性の向上を図る効果を有し、高分子電解質形燃料電池を用いた燃料電池発電システムの運転方法および燃料電池発電システム等として有用である。
本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムの運転停止時の制御方法を示すシークエンス図 本発明の実施の形態2の燃料電池発電システムの運転停止時の制御方法を示すシークエンス図 本発明の実施の形態3の燃料電池発電システムの運転停止時の制御方法を示すシークエンス図 本発明の各実施の形態の燃料電池発電システムの構成図 計算により求めた、パージ、封止後の燃料電池内部の減圧量を示すグラフ 本発明の各実施の形態の燃料電池発電システムのセルの構成を示す図
符号の説明
1 積層電池
2 酸化剤ガス制御装置
3 燃料ガス制御装置
4 電圧検知装置
5 制御部
6 外部回路
7 電磁弁
8 ガス清浄部
9 全熱交換式加湿器
10 燃料生成器
11 電解質
12a、12c 触媒反応層
13a、13c ガス拡散層
14a、14c 電極
15 MEAガスケット
16a、16c セパレータ板
17 MEA
18a、18c ガス流路
19 冷却水流路
20 セパレータガスケット

Claims (12)

  1. 運転を停止する際に、
    燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止させるとともに外部回路を遮断するステップと、
    燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップとを備えた、燃料電池発電システムの運転方法。
  2. 運転を停止する際に、
    燃料ガスの供給を継続させた状態で、酸化剤ガスの供給を停止させるとともに外部回路を遮断するステップと、
    燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップとを備えた、燃料電池発電システムの運転方法。
  3. 運転を停止する際に、
    燃料ガスの供給と外部回路との接続を継続させた状態で酸化剤ガスの供給を停止させた後に、出力される電圧が所定電圧以下になった際に外部回路を遮断するステップと、
    燃料電池と周囲との温度差が少なくとも所定温度以下になった後に、不活性ガスでパージして封止するステップとを備えた、燃料電池発電システムの運転方法。
  4. 前記不活性ガスでパージして封止するステップは、前記燃料電池と周囲との温度差が10℃以下でかつ単電池の電圧が0.3V以下になった後に、不活性ガスでパージして封止する、請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池発電システムの運転方法。
  5. 前記不活性ガスとして前記燃料ガスを使用する、請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池発電システムの運転方法。
  6. 燃料ガスおよび酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記燃料電池に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
    前記燃料電池で発電された電力を取り出す電力回路部と、
    前記燃料電池の温度を検出する燃料電池温度検出手段と、
    周囲の温度を検出する周囲温度検出手段と、
    運転を制御する運転制御手段とを備えた燃料電池発電システムであって、
    前記運転制御手段は、運転を停止する際に、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの前記燃料電池への供給を停止させるとともに前記燃料電池から前記外部回路を遮断し、前記燃料電池と周囲との温度差が所定温度以下になった後に、前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止するように制御する、燃料電池発電システム。
  7. 前記運転制御手段は、運転を停止する際に、前記燃料ガスの前記燃料電池への供給を継続させた状態で前記酸化剤ガスの供給を停止させるとともに前記燃料電池から前記外部回路を遮断し、前記燃料電池と周囲との温度差が所定温度以下になった後に、前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止するように制御する、請求項6に記載の燃料電池発電システム。
  8. さらに、前記燃料電池の電圧を検出する燃料電池電圧検出手段を備え、
    前記運転制御手段は、運転を停止する際に、前記燃料ガスの前記燃料電池への供給を継続させた状態で前記酸化剤ガスの供給を停止させ、前記燃料電池の電圧が所定電圧以下になったことを検知して前記燃料電池から前記外部回路を遮断し、前記燃料電池と周囲との温度差が所定温度以下になった後に、前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止するように制御する、請求項6に記載の燃料電池発電システム。
  9. 前記運転制御手段が前記燃料電池を前記不活性ガスでパージして封止する制御は、前記燃料電池と周囲との温度差が10℃以下でかつ単電池の電圧が0.3V以下になった後に行う、請求項6乃至8のいずれかに記載の燃料電池発電システム。
  10. 前記不活性ガス供給手段は前記燃料ガス供給手段であり、前記不活性ガスとして前記燃料ガスを使用する、請求項6乃至9のいずれかに記載の燃料電池発電システム。
  11. 請求項6乃至10のいずれかに記載の燃料電池発電システムの、運転を制御する運転制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータで利用可能な記録媒体。
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