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JP2005156892A - レンズ移動機構 - Google Patents

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JP2005156892A
JP2005156892A JP2003394802A JP2003394802A JP2005156892A JP 2005156892 A JP2005156892 A JP 2005156892A JP 2003394802 A JP2003394802 A JP 2003394802A JP 2003394802 A JP2003394802 A JP 2003394802A JP 2005156892 A JP2005156892 A JP 2005156892A
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Tetsuo Kajino
哲郎 梶野
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】 形状記憶合金を使用したレンズ移動装置のコストを低減する。
【解決手段】
【請求項1】 欠歯歯車8には形状記憶合金線9が巻き付けられており、形状記憶合金線9の線長変化で欠歯歯車8が回動する。内歯歯車である欠歯歯車8は、外歯歯車である小歯車18と噛みあっており、小歯車18の回動は、切り替えレバー19、変倍レンズ用スライドバー21およびフォーカスレンズ用スライドバー31で構成される変換機構でレンズの移動に変換される。形状記憶合金線9の線長の変化は、欠歯歯車8と小歯車18の間で拡大されて、レンズに伝えられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カメラに備えられるレンズ移動装置に関し、特に、形状記憶合金を備えた装置に関する。
従来より、カメラ撮影装置に備えられるレンズ移動装置にて、駆動装置部分に形状記憶合金を使用することが提案されている。従来装置は、コイル状に成形加工された形状記憶合金とバイアススプリングで光軸方向の両側からレンズを挟む構成を有しており、コイルの伸縮によってレンズが直接動かされる(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−127398号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、従来のレンズ移動装置は、形状記憶合金をコイル状に成形加工することで大きな変位量を生じさせており、このような構成では、形状記憶合金の成形加工に費用がかかり、また、高価な形状記憶合金を多量に使用しなければならないので、装置自体が高価になるという問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、形状記憶合金を使いながらもコストを低減できるレンズ移動装置を提供することを目的とする。
本発明のレンズ移動装置は、内歯歯車と、線長の変化によって前記内歯歯車を回動させるように前記内歯歯車に巻き付けられた形状記憶合金線と、前記内歯歯車と噛み合う外歯歯車と、前記外歯歯車の回動をレンズの移動に変換する変換機構とを備える。
この構成により、内歯歯車に形状記憶合金線を巻き付けるとともに、内歯歯車と噛み合う外歯歯車の回動をレンズの移動に変換する機構を設けたので、形状記憶合金線のひずみを拡大してレンズに伝えることができ、したがって、形状記憶合金を線材のままの状態で使用でき、これにより加工コストを削減でき、また、形状記憶合金の使用量も低減でき、レンズ移動装置のコストを低減することが可能となる。
また、本発明のレンズ移動装置において、前記内歯歯車は欠歯歯車である。この構成により、欠歯歯車を使うことで内歯歯車の占めるスペースを小さくでき、同じスペースでもより大きな内歯歯車を備えることが可能となり、形状記憶合金線の変形をより一層拡大できる。
また、本発明のレンズ移動装置において、前記変換機構は、前記外歯歯車とともに回動するレバーと、前記レバーに回動自在に連結され、変倍レンズとともにスライドする変倍レンズ用スライドバーと、前記外歯歯車を挟んで前記変倍レンズ用スライドバーと反対側で前記レバーに回動自在に連結され、フォーカスレンズとともにスライドするフォーカスレンズ用スライドバーとを備える。
この構成により、レバーと変倍レンズ用スライドバーとフォーカスレンズ用スライドバーで構成される差動型のリンク機構を外歯歯車に連結したことで、形状記憶合金線のひずみをさらに拡大してレンズに伝達できる。また、レバーの中心から変倍レンズ用スライドバーおよびフォーカス用スライドバーまでの距離の寸法比を変えることにより、変倍レンズとフォーカスレンズの動作遷移を任意に変化させることができる。
また、本発明の別態様のレンズ移動装置は、駆動側部材の回動角を被駆動側部材へ増大して伝達する回動伝達機構と、前記回動伝達機構の前記駆動側部材に、線長の変化によって前記駆動側部材を回動させるように取り付けられた形状記憶合金線と、前記回動伝達機構の前記被駆動側部材の回動をレンズの移動に変換する変換機構とを備える。
この構成によっても、形状記憶合金線のひずみを拡大してレンズに伝えることができ、レンズ移動装置のコストを低減できる。この構成では、回動伝達機構は上記の内歯歯車および外歯歯車でもく、また他の構成でもよい。例えば、回動伝達機構の駆動側部材および被駆動側部材が共に外歯歯車でもよく、この場合は駆動側よりも被駆動側が小型の歯車で構成される。また、回動伝達機構は3つ以上の歯車で構成されてもよい。また、回動伝達機構はベルト等の他のタイプでもよい。
また、本発明の別態様のレンズ移動装置は、形状記憶合金線が線長の変化によって回動を生じさせるように取り付けられた回動機構と、前記回動機構とともに回動するレバーと、前記レバーに回動自在に連結され、レンズとともにスライドするスライドバーとを備える。
この構成によっても、形状記憶合金線のひずみを拡大してレンズに伝えることができ、レンズ移動装置のコストを低減できる。この構成では、回動機構は、上記の歯車機構を備えてもよいが、備えなくてもよい。例えば、回動機構は単なる円板でもよい。また、レバーの回動軸に形状記憶合金線が取り付けられてもよく、この場合はレバーが回動機構に相当する。また、この構成において、スライドバーは例えば上記の変倍レンズ用スライドバーおよびフォーカスレンズ用スライドバーであり、レバーの回動中心を挟んで両側に配置される。
また、本発明のカメラ装置は上述したレンズ移動装置を備える。この構成により、カメラ装置のコストを低減できる。
本発明は、内歯歯車に形状記憶合金線を巻き付けるとともに、内歯歯車と噛み合う外歯歯車の回動をレンズの移動に変換する機構を設けたことにより、形状記憶合金線のひずみを拡大してレンズに伝えることができ、したがって、形状記憶合金を線材のままの状態で使用でき、これにより加工コストを削減でき、また、形状記憶合金の使用量も低減でき、コストを低減できるという効果を有するレンズ移動装置を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態のレンズ移動装置について、図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態のレンズ移動装置の平面図を図1に、分解図を図2に、斜視図を図3および図4に示す。
レンズ移動装置100は、下鏡胴1と上鏡胴41からなる鏡胴内に、固定レンズ付カメラ3と共に備えられて、カメラ装置を構成している。下鏡銅1と上鏡銅41は半円筒であり、これらが組み合わされて、下鏡胴1に形成された雌ネジ部46、47、48、49に上鏡胴41のボス部を介してネジ42、43、44、45が締め付けられている。これにより下鏡胴1と上鏡胴41が固定され、円筒形の鏡銅が構成されている。固定レンズ付きカメラ2は、下鏡胴1の中央よりやや後方に設けられた固定部3に固定されている。
なお、以下の説明において、後方とは、鏡胴の撮影窓から遠い方をいい、前方とは撮影窓に近い方をいう。前後方向は光軸方向と一致している。また、前後方向と交差する方向を横方向といい、そして、カメラ後方から前方を見たときの右手を右方向、左手を左方向という。
レンズ移動装置100は、概略的には、欠歯歯車8と、欠歯歯車8に巻き付けられた形状記憶合金線9と、欠歯歯車8と噛み合う小歯車18と、小歯車18に結合された変換機構で構成されている。変換機構は、切り替えレバー19、変倍レンズ用スライドバー21およびフォーカスレンズ用スライドバー31で構成され、小歯車18の回動をレンズの光軸方向の移動に変換する。欠歯歯車8および小歯車18がそれぞれ内歯歯車および外歯歯車である。以下、レンズ移動装置100の各構成を詳細に説明していく。
図5を参照すると、形状記憶合金線9は、内歯の欠歯歯車8の外形面に周方向に巻きつけられ、欠歯歯車8の外形面に設けた突起部10により折り返されている。形状記憶合金線9の両先端には、割りピン11、12がカシメにより固定されており、割りピン11、12は下鏡胴1の穴部13、14に夫々圧入で固定されている。
ここで、形状記憶合金について説明すると、記憶熱処理された形状記憶合金は、低温で変形させても、高温にすると記憶された元の形に戻る性質を持っている。ただし、繰り返し利用できる曲げ方向、ねじり方向、長さ方向の運動ひずみは1%前後と小さい。そこで、通常は形状記憶合金の線材をコイルバネに成形して使用しており、これにより変形量を拡大している。これに対して、本実施の形態では、コイル成形品は使わず、線材状態のままの形状記憶合金線9が備えられている。
図1および図2に戻り、欠歯歯車8は、固定レンズ付カメラ2の後側に配置されている。欠歯歯車8は、下鏡胴1の固定部7に固定された欠歯歯車用シャフト6を中心に旋廻するように、欠歯歯車用シャフト6に止め輪17を用いて取り付けられている。欠歯歯車8に形成した突起部51と下鏡胴1に形成した突起部16は、ねじりコイルバネ15にて与圧されている。ねじりコイルばね15は、欠歯歯車8の中央のボスに嵌められており、両端が突起部15および突起部16に掛けられており、図1で半時計回りに欠歯歯車8を付勢している。
形状記憶合金線9は、常温では、ねじりコイルバネ15にの付勢力により、永久ひずみを起こさない範囲で延ばされている。また、図示されないが、形状記憶合金線9の両端の割りピン11、12は電源に接続されており、割りピン11、12の間には電圧が印加される。電圧は直流電圧でもよく、パルス電圧でもよい。直流電圧が加わると、電流によるジュール熱で形状記憶合金線9が加熱され、形状記憶合金線9は記憶された形状へもどり、短くなる。
下鏡胴1の固定部5に固定された小歯車用シャフト4は、欠歯歯車8の長穴部50を突き抜けており、小歯車用シャフト4に小歯車18が止め輪20で旋廻可能に取り付けられており、欠歯歯車8と小歯車18が噛み合っている。小歯車18は図示のように外歯歯車であり、欠歯歯車8の歯部と中央のボスの間に収まる程度の小さなサイズを有している。
小歯車18には切り替えレバー19が固定されており、切り替えレバー19は小歯車18と共に小歯車用シャフト4を中心に旋廻する。本実施の形態では、小歯車18と切り替えレバー19が一体に構成され、これにより両者が固定されている。小歯車18に切り替えレバー19が取り付けられてもよい。
切り替えレバー19は、回転中心である小歯車18から横方向に両側に延びており、両端が鏡胴内壁の近傍に達している。切り替えレバー19には、下記のように、小歯車18を挟んで両側に変倍レンズ用スライドバー21およびフォーカスレンズ用スライドバー31が回動自在に取り付けられている。
変倍レンズ用スライドバー21の後方の端部には、円板形状の結合板27がネジ部で固定されており、結合板27は横方向の長穴を有する。結合板27が切り替えレバー19の右側の端部と重ねられており、切り替えレバー19の円形の穴と結合板27の長穴に切替えレバー用ピン28が通されており、切替えレバー用ピン28の両端に止め輪29、30が取り付けられ、これにより、変倍レンズ用スライドバー21は切替えレバーピン28の中心に対して動作が自由になっている。
同様に、フォーカスレンズ用スライドバー31の後方の端部には、円板形状の結合板37がネジ部で固定されており、結合板37は横方向の長穴を有する。結合板37が、切り替えレバー19の左側の端部と重ねられており、切り替えレバー19の円形の穴と結合板37の長穴に切替えレバー用ピン38が通されており、切替えレバー用ピン38の両端に止め輪39、40が取り付けられ、これにより、フォーカスレンズ用スライドバー31は切替えレバーピン38の中心に対して動作が自由になっている。
次に、変倍レンズ用スライドバー21の構成を説明する。変倍レンズ用スライドバー21は、右側の鏡胴内壁の付近で鏡胴内壁に沿って光軸方向に移動可能に配置されている。変倍レンズ用スライドバー21は、下鏡胴1に設けた軸受け穴22、23に挿入されており、軸受け穴22、23内を直線的に摺動する。変倍レンズ用スライドバー21には止め輪25が取り付けられており、この止め輪25が、軸受け穴22の設けられた壁部に突き当たることで、変倍レンズ用スライドバー21の摺動動作が規制される。すなわち、変倍レンズ用スライドバー21の前方への可動範囲が止め輪25の突当て構造で規定されている。
一方、フォーカスレンズ用スライドバー31は、レンズを挟んで変倍レンズ用スライドバー21と反対側に備えられており、その構成は変倍レンズ用スライドバー21とほぼ同様である。フォーカスレンズ用スライドバー31は、左側の鏡胴内壁の付近で鏡胴内壁に沿って光軸方向に移動可能に配置されている。フォーカスレンズ用スライドバー31は、下鏡胴1に設けた軸受け穴32、33に挿入されており、軸受け穴32、33内を直線的に摺動する。フォーカスレンズ用スライドバー31には止め輪35が取り付けられており、この止め輪35が、軸受け穴32の設けられた壁部に突き当たることで、フォーカスレンズ用スライドバー31の摺動動作が規制される。したがって、フォーカスレンズ用スライドバー31の前方への可動範囲が止め輪35の突当て構造で規定されている。
次にレンズの取付け部分の構成について説明する。レンズとしては変倍レンズ群26とフォーカスレンズ群36が設けられており、以下に説明するように、変倍レンズ群26が変倍レンズ用スライドバー21に取り付けられ、フォーカスレンズ群36がフォーカスレンズ用スライドバー31に取り付けられている。
変倍レンズ群26は、下鏡胴1の前方に設けられた撮影窓に近い位置に配置されている。変倍レンズ群26は、レンズを保持するカラーを有し、カラーからアームが両側に延びている。右側のアームの端部には円形の穴が設けられ、この穴に変倍レンズ用スライドバー21が通され、アームが変倍レンズ用スライドバー21の先端付近に止めネジ24で固定されている。変倍レンズ群26の左側のアームの端部には長穴53が設けられており、この長穴53にはフォーカスレンズ用スライドバー31が摺動可能に通されている。
一方、フォーカスレンズ群36は、変倍レンズ群26よりも撮影窓から離れて配置されている。フォーカスレンズ群36も変倍レンズ群26と同様の構成を有しており、レンズを保持するカラーからアームが両側に延びている。そして、左側のアームの端部には円形の穴にフォーカスレンズ用スライドバー31が通され、アームがフォーカスレンズ用スライドバー31に止めネジ34で固定されている。フォーカスレンズ群36の右側のアームの端部には長穴52が設けられており、この長穴52には変倍レンズ用スライドバー21が摺動可能に通されている。
図6は、レンズ移動装置100が備えられるカメラ装置を例示している。カメラ装置110は、本実施の形態では監視カメラである。カメラ装置110は、樹脂製のハウジング112を有し、このハウジング112には透明な半球型のドーム114が備えられており、ドーム114内に、レンズ移動装置100が、鏡胴およびカメラ部といった他の構成と共に配置されている。監視対象は、ドーム114を通し、そして、鏡胴先端の開口を通し、レンズ群を用いて撮影される。
以上のように構成されたレンズ移動機構について、図7を用いてその動作を説明する。図7は、図1の状態からレンズが移動したときのレンズ移動装置100を示している。以下に説明するように、レンズ移動装置100は、2焦点レンズとして機能する。
まず、図1では、形状記憶合金線9が常温状態にある。ねじりコイルバネ15により欠歯歯車8が半時計回りに付勢されている。欠歯歯車8と噛みあう小歯車18にも半時計回りの回転力が作用しており、切替えレバー19にも同様の回転力が作用している。これにより、変倍レンズ用スライドバー21は前方へ向かって押されており、同時にフォーカスレンズ用スライドバー31が後方へ引かれている。変倍レンズ用スライドバー21に取り付けられた止め輪25が、軸受け穴23が備えられた壁部に突き当たり、これにより動作が規制されている。そして、変倍レンズ用スライドバー21およびフォーカスレンズ用スライドバー31が位置決めされており、変倍レンズ群26およびフォーカスレンズ群36も位置決めされている。
図1の状態では、ねじりコイルばね15により欠歯歯車8が半時計回りに付勢されており、これに伴い、形状記憶合金線9は、永久ひずみを起こさない範囲で延びている。この状態から、形状記憶合金線9の両端の割りピン11、12に電圧が加えられる。電圧は例えば直流電圧またはパルス電圧である。例えば、遠隔操作でフォーカスの切替えが指示されると、図示しないカメラ制御コンピュータにより電圧供給線のスイッチが閉じられ、電圧が加えられる。電圧が加わると、電流によるジュール熱が生じ、これにより形状記憶合金線9が加熱される。
図7は、形状記憶合金線9が加熱されたときのレンズ移動装置100を示している。形状記憶合金線9は、加熱により、記憶された形状へ戻る。ここでは、形状記憶合金線9が縮み、欠歯歯車8の突起部10を引き、これにより欠歯歯車8は時計方向に旋回する。
このとき、形状記憶合金線9のひずみは小さく、前述のように1%程度である。したがって、線長の変化も小さく、欠歯歯車8の回動方向の変位(旋回の移動量)も小さい。しかし、この微小な変位は小歯車18で拡大される。すなわち、欠歯歯車8と小歯車18のギア比に応じて欠歯歯車8の変位量が小歯車18で拡大される。小歯車18も欠歯歯車8と同じく時計回りに回動する。
そして、この拡大された変位が、切り替えレバー19を介して変倍レンズ用スライドバー21およびフォーカスレンズ用スライドバー31に伝達される。切り替えレバー19が小歯車18と共に時計回りに旋回し、変倍レンズ用スライドバー21が後方に引かれ、フォーカスレンズ用スライドバー31が前方に押される。このとき、レバー長さと小歯車18の径との比率に応じて小歯車18の変位が拡大される。このようにレバーを設けた構成により、形状記憶合金線9の変位がさらに拡大されている。
切り替えレバー19が時計回りに回ると、フォーカスレンズ用スライドバー31に固定された止め輪35が、軸受け穴33が備えられた壁部に突き当たり、これにより動作が規制され、そして、フォーカスレンズ用スライドバー31および変倍レンズ用スライドバー21が位置決めされ、変倍レンズ群26およびフォーカスレンズ群36も位置決めされる。
次に、形状記憶合金線9への電流供給を停止すると、形状記憶合金線9の温度が下がり、形状記憶合金線9は再びねじりスプリング15の付勢力で延び、欠歯歯車8および小歯車18が半時計回りに回り、レンズ移動装置100は図1の状態に戻る。
以上の動作において、図1と図7を比較すると、図7では、変倍レンズ群26が後方に下がり、フォーカスレンズ群36が前方に出ており、両者の間隔が狭まっている。図1が広角側の配置に相当し、図7が望遠側に相当する。このように、本実施の形態では2つのレンズ配置を切り替えることができる。変倍レンズ用スライドバー21とフォーカスレンズ用スライドバー31は差動式に動作しており、変倍レンズ群26とフォーカスレンズ群36は相対的に動作しており、2焦点レンズの機能を果たすことができている。
以上に説明したように、本発明の実施の形態のレンズ移動装置は、形状記憶合金線をコイルバネ形状に成形せず、永久変形を起こさないひずみ量の範囲内で線材としてそのまま使用している。そのために、形状記憶合金線自体が生じる変位量は小さい。しかし、本実施の形態では、形状記憶合金線の変位量を機構的に拡大しているので、レンズ移動装置として充分な変位量を持つことができる。高価な形状記憶合金の使用量を減らし、成形加工コストを低減することができ、これらによってレンズ移動装置のコストを低減できる。
なお、上記の実施の形態において、切り替えレバー19の中心と変培レンズ用スライドバー側の距離と、切り替えレバー19の中心とフォーカスレンズ用スライドバー31側の距離の比率を変化させてもよい。この比率を変化させると、変倍レンズ群26とフォーカスレンズ群36の夫々の動作遷移を変化させることができる。
また、上記の実施の形態の変形例として、形状記憶合金線は、一端が歯車に取り付けられ、他端が鏡胴等に取り付けられてもよい。この例のように、形状記憶合金線の取付の構成は上記の実施の形態に限定されず、変形によって回動を起こすことができればよい。ただし、上記の実施の形態の構成、すなわち、形状記憶合金線を回動部材で折り返す構成は、両端に電流を供給することで形状記憶合金線を容易に加熱できる点で有利である。
また、上記の実施の形態の変形例として、欠歯歯車の代わりに、円形の歯車が備えられてもよい。ただし、欠歯歯車を使うことで、内歯歯車の占めるスペースを小さくでき、同じスペースでもより大きな内歯歯車を備えることが可能となり、形状記憶合金線の変形をより大きく拡大できる。
また、上記の実施の形態の変形例として、内歯歯車と外歯歯車の組合せの代わりに別のタイプの回動伝達機構が備えられてもよい。この回動伝達機構は、駆動側の回動を被駆動側で増大する機構であればよい。例えば、2つの外歯歯車が噛みあわされてもよく、この場合は、駆動側よりも被駆動側が小型の歯車で構成され、また、駆動側歯車には、例えば、周方向の溝が側面に設けられ、この溝に形状記憶合金線が巻き付けられる。また、回動伝達機構は中継歯車を含む3つ以上の歯車で構成されてもよい。また、回動伝達機構はベルト、チェーン等の他のタイプでもよい。
また、上記の実施の形態では、レバーおよびスライドバーがリンク機構を構成しており、本発明の変換機構として、形状記憶合金線のひずみに起因する回動をレンズの移動に変換している。これに対して、変換機構は、上述のようなレバーおよびスライドバーでなくてもよい。本発明の範囲内で変換機構は例えば他のリンク機構でもよく、また、ピニオンギアでもよく、回転運動をレンズの光軸方向の直線運動に変換できればよい。
さらに、上記の実施の形態の変形例として、内歯歯車と外歯歯車のような回動伝達機構が廃止されてもよい。一例としては、単なる円板が回動機構として設けられ、円板に形状記憶合金線が巻き付けられるとともに、切り替えレバーが一体に設けられる。形状記憶合金線は、切り替えレバーの回動軸に直接巻き付けられてもよく、この場合にはレバーそのものが回動機構である。このような構成では、回動伝達部分での変位拡大効果は得られないが、レバーを備えたリンク機構による変位拡大効果は得ることができる。同様の観点で、回動伝達機構が設けられているものの、回動の変位を増大しない構成であってもよい。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明した。しかし、本発明は上述の実施の形態に限定されず、当業者が本発明の範囲内で上述の実施の形態を変形可能なことはもちろんである。
以上のように、本発明にかかるレンズ移動装置は、形状記憶合金を備えながらも低コストに構成でき、カメラ撮影装置等のレンズ移動装置として有用である。
本発明の実施の形態におけるレンズ移動装置の平面図 本発明の実施の形態におけるレンズ移動装置の分解図 本発明の実施の形態におけるレンズ移動装置の斜視図 本発明の実施の形態におけるレンズ移動装置の斜視図 本発明の実施の形態における欠歯歯車部の詳細図 本発明の実施の形態におけるカメラ装置の斜視図 本発明の実施の形態におけるレンズ移動装置の平面図
符号の説明
1 下鏡胴
2 固定レンズ付カメラ部
8 欠歯歯車
9 形状記憶合金線
15 ねじりコイルバネ
18 小歯車
19 切り替えレバー
21 変倍レンズ用スライドバー
26 変倍レンズ群
31 フォーカスレンズ用スライドバー
36 フォーカスレンズ群
41 上鏡胴

Claims (6)

  1. 内歯歯車と、
    線長の変化によって前記内歯歯車を回動させるように前記内歯歯車に巻き付けられた形状記憶合金線と、
    前記内歯歯車と噛み合う外歯歯車と、
    前記外歯歯車の回動をレンズの移動に変換する変換機構と、
    を備えることを特徴とするレンズ移動装置。
  2. 前記内歯歯車は欠歯歯車であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ移動装置。
  3. 前記変換機構は、
    前記外歯歯車とともに回動するレバーと、
    前記レバーに回動自在に連結され、変倍レンズとともにスライドする変倍レンズ用スライドバーと、
    前記外歯歯車を挟んで前記変倍レンズ用スライドバーと反対側で前記レバーに回動自在に連結され、フォーカスレンズとともにスライドするフォーカスレンズ用スライドバーと、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ移動装置。
  4. 駆動側部材の回動角を被駆動側部材へ増大して伝達する回動伝達機構と、
    前記回動伝達機構の前記駆動側部材に、線長の変化によって前記駆動側部材を回動させるように取り付けられた形状記憶合金線と、
    前記回動伝達機構の前記被駆動側部材の回動をレンズの移動に変換する変換機構と、
    を備えることを特徴とするレンズ移動装置。
  5. 形状記憶合金線が線長の変化によって回動を生じさせるように取り付けられた回動機構と、
    前記回動機構とともに回動するレバーと、
    前記レバーに回動自在に連結され、レンズとともにスライドするスライドバーと、
    を備えることを特徴とするレンズ移動装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のレンズ移動装置を備える監視カメラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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