JP2005151935A - 食肉製品の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 肉のロースト工程で、水分が減少するのを押え、高い歩留まりを確保しながら、ロースト肉らしい高級感のある加熱食肉製品を提供する。
【解決手段】 原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油で表面焼成処理(油調処理)し、真空包装し、次いでボイル加熱処理することを特徴とする、加熱食肉製品の製造方法。
原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、フライヤーで表面焼成処理(油調処理)する手段、真空包装する手段、およびボイル加熱処理する手段とを一連に組み合わせたことを特徴とする、加熱食肉製品の連続式製造装置。
【選択図】 なし
【解決手段】 原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油で表面焼成処理(油調処理)し、真空包装し、次いでボイル加熱処理することを特徴とする、加熱食肉製品の製造方法。
原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、フライヤーで表面焼成処理(油調処理)する手段、真空包装する手段、およびボイル加熱処理する手段とを一連に組み合わせたことを特徴とする、加熱食肉製品の連続式製造装置。
【選択図】 なし
Description
本発明は、衛生的かつ効率的に、官能評価の高い歩留りのすぐれた加熱食肉製品を製造する方法ならびにその製造装置に関するものであって、油調後に真空調理法により熱処理するものに関する。
食肉の加工方法については、古来、焼き上げるという方法が伝統的に用いられてきたが、この方法では、焼き上げる過程でタレが落ちたり、また水分が減少し、肉が縮んだりして歩留まりが悪くなり、肉の食感も悪くなるという問題点があった。すなわち、一例として焼豚を例に挙げると、小規模で工業的に焼豚を製造する場合、比較的小規模の生産工場の場合は、タレに浸漬させた肉塊を炭火あるいはガス等を用いた加熱装置で加熱し、焼き上げる製法を用いる。又、さらに大規模な工場では、蛋白質、調味料、香辛料等を含むピックル液を、肉塊中にインジェクターを用いて注入し、味付肉を作成し、この表面にタレを塗布し、乾燥、蒸煮、表面焼肉等の工程を経て、製品に仕上げている。
特許3315384号公報(特許文献1)には、肉に調合油を浸して浸透させた後、肉を真空パックし、75℃未満の温度で間接ボイルまたは間接スチームし、真空パックした状態で冷凍保存するカツレツの製造方法が開示されている。
特公平6−28543号公報(特許文献2)には、醤油中の蛋白分解酵素を失活させた後、これを豚肉に注射して風味を付与し、次いで80℃の熱風で加熱する豚肉の製造方法が開示されている。
特公昭62−55818号公報(特許文献3)には、肉等の食品を調味液と共に真空密封した後、加熱殺菌する方法が開示されている。
特開平7−75508号公報(特許文献4)には、真空包装した後加熱処理し、超高圧処理による滅菌方法が開示されている。
特開平11−341954号公報(特許文献5)には、肉類に下味を付け、表面に焼色を付けたあと、真空包装し、スチームオーブンで75℃の加熱処理を行う調理方法が開示されている。
特開2002−17246号公報(特許文献6)には、チキンを真空シールした後、60℃〜75℃の湯で加熱処理する調理方法が開示されている。
特開平6−253784号公報(特許文献7)には、表面に焼き目を付け、あるいは表面を軽く焼いた後、真空包装した後、70〜100℃の熱湯にて加熱し、直ちに冷却する食用鳥獣肉の処理法が開示されている。
特開平11−169068号公報(特許文献8)には、鳥獣肉の表面を焙焼機で150〜300℃で焙焼して、真空包装後、55〜63℃の温度で加熱するステーキの製造方法が開示されている。
すなわち、これらの公報には、肉類の表面をロースト処理した後で真空調理する技術、あるいは肉に醤油等をインジェクションした後熱風で加熱する技術は開示されてはいるが、大規模な工場において、油調による表面焼成処理を行なった後、効率よく、高い歩留まりで高級感のある加熱食肉製品を製造する方法は未だ開発されていなかった。
特許3315384号公報
特公平6−28543号公報
特公昭62−55818号公報
特開平7−75508号公報
特開平11−341954号公報
特開2002−17246号公報
特開平6−253784号公報
特開平11−169068号公報
上述のように、従来の製造方法を用いた場合、前者の小規模製造の場合では、直火の加熱装置を用いる為、風味があり高級感のある製品に仕上げることが可能であるが、その反面、加熱による水分の減少が大きく、食感が堅くなる傾向がある。また、後者の大規模工場の場合には、ピックルの注入率によっても差はあるが、ハム様の製品、いわゆる「ハム焼豚」になってしまう。本発明は、以上のように、肉のロースト工程で、水分が減少するのを押え、ハム様製品のような肉質に弾力性のある硬さを感じる(プリプリ感)状態になってしまわないようにして、連続生産を行いつつ、高い歩留まりを確保しながら、高級感のある加熱食肉製品を提供することを目的とするものである。
本発明は、下記のような構成を要旨とする食肉製品の製造方法および製造装置に関するものである。
(1)原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油で油調処理し、真空包装し、次いでボイル加熱処理することを特徴とする、加熱食肉製品の製造方法。
(2)油調処理工程における処理温度が、80〜200℃であることを特徴とする、上記の食肉製品の製造方法。
(3)原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、フライヤーで油調処理する手段、真空包装する手段、およびボイル加熱処理する手段とを一連に組み合わせたことを特徴とする、加熱食肉製品の連続式製造装置。
(4)油調処理する手段が、フライヤー中の食用油の温度を80〜200℃に調整できることを特徴とする、上記の加熱食肉製品の連続式製造装置。
上記(1)、(2)の製造方法は、上記(3)、(4)の連続式製造装置を用いて実施することができる。
(1)原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油で油調処理し、真空包装し、次いでボイル加熱処理することを特徴とする、加熱食肉製品の製造方法。
(2)油調処理工程における処理温度が、80〜200℃であることを特徴とする、上記の食肉製品の製造方法。
(3)原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、フライヤーで油調処理する手段、真空包装する手段、およびボイル加熱処理する手段とを一連に組み合わせたことを特徴とする、加熱食肉製品の連続式製造装置。
(4)油調処理する手段が、フライヤー中の食用油の温度を80〜200℃に調整できることを特徴とする、上記の加熱食肉製品の連続式製造装置。
上記(1)、(2)の製造方法は、上記(3)、(4)の連続式製造装置を用いて実施することができる。
本発明は、肉の加熱工程で、水分の減少を押え、ハム様製品のような肉質に弾力性のある硬さを感じる(プリプリ感)状態になってしまわないようにして、すなわち、高い歩留まりを確保しながら、高級感があり、保存性が向上した加熱食肉製品を製造することを可能にする。また、各工程の手段を一連に組み合わせた連続式製造装置を使用することにより、製造工程を効率化し、製造コストの低減を図ることを可能とする。
原料肉としては、牛肉、豚肉、馬肉、めん羊肉、やぎ肉等の蓄肉、家禽肉および家兎肉等の種々の部分肉を使用できるが、原料肉は通常、冷凍されたブロック状態のものを、食肉の温度が10℃を超えないように空気あるいは水により解凍したあと、適宜整形後、使用する。整形後の原料肉塊は、通常0.5〜2kg程度の大きさに切断調製した状態のものであるが特に制限はされず、製品の種類等により適宜設定できる。
整形された原料肉(原料肉塊)は、必要に応じて、塩漬処理および/または味付け処理をしておくことができる。
塩漬処理は通常、塩漬剤を肉表面に直接すり込む(乾塩法)か、好ましくは塩漬剤を水溶液としたピックルを用いて行う。塩漬剤は通常使用されているものでよく、主成分としての食塩の他、好ましくは発色剤(例えば硝酸塩、亜硝酸塩)、糖類(例えば砂糖、ブドウ糖、水あめ)、タンパク質(例えば大豆、卵、乳由来のタンパク質)、香辛料(例えばこしょう、ガーリック)などの添加物を含有するものである。ピックルを使用する場合、通常浸漬法あるいは、好ましくは多数の注入針を備えた注入機によるインジェクション法を用いる。通常、食塩の添加量は、原料肉塊に対して0.5〜6.0重量%程度となるようにし、他の成分は製品の種類等の目的に応じて適宜設定すればよい。ピックル注入法で塩漬処理する場合、原料肉塊へのピックル注入による加水率(原肉重量を100とした時のピックル注入後の全重量比率として表す)は通常110〜200%程度であり、好ましくは110〜150%である。ピックル注入のための上記注入機のような装置は、通常食品加工においてハム加工用として市販されているものを使用して肉塊を均一に塩漬処理することができる。
塩漬処理後、原料肉は所望により味付け処理を行う。味付け処理は、しょう油、砂糖、みりん、グルタミン酸ナトリウム等の調味料を用い、通常のタンブラー(マッサージ機)を用いたタンブリングによる味付けを行うことができる。この際通常、ピックルを注入した肉塊をタンブラー(マッサージ機)に入れて、10℃以下の条件下で1〜24時間程度タンブリングする。
上記のように原料肉塊は、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油による油調処理を行う。油調処理の温度は通常80〜200℃、好ましくは160〜180℃、より好ましくは175℃前後であり、このような温度に調整された食用油(大豆油、なたね油、ごま油、サフラワー油等)を入れたフライヤー(温度を変えた2連式フライヤー等も含む)等を用いて、肉塊の所望の表面焼成状態(実際の焼豚用の釜で焼き上げた程度の焦げ目等)を目安として表面焼成処理を行う。通常、肉塊を油中に1〜10分間、好ましくは3〜7分間程度浸漬することにより油調処理を行うことができる。具体的には例えば、各原料肉塊を食用油中に浸漬し1分間づつ、2回程度通過させて表面焼成し、肉表面を焼成コーティングする。この場合、前・後フライヤー温度を低温(160〜180℃)から高温(170〜200℃)に調整することができる。このような油調処理により、内部の旨味成分を含んだ肉汁の流出を防ぎ、歩留まりを高めるとともに、焦げ目を付けることにより、肉に好ましい風味を与えることができる。
表面焼成処理した肉塊は、次いでスチームにて余分な油を除去する。具体的には、スチーマー(ボイル槽でも可能)等を通過させて蒸煮し、食用油(フライヤー等)を通過させた工程で付着した余分な油および汚れ等を落とすとともに、肉の表面の焼成コーティングをさらに補強する。スチームの温度は通常、60〜100℃、好ましくは70〜90℃、より好ましくは80℃前後に調整することが好ましい。
次いで、必要な重量のスチーム処理した肉塊を真空包装する。真空包装は、包装した食品を減圧脱気して真空パック包装するもので、食品分野で使用されている通常の真空包装機を使用しこれに肉塊を投入して行うことができる。この際、必要に応じて適量のタレ(製品に応じて醤油ベース、トマトベース、デミソースベース、中華ソースベース等)を同時に充填してもうよい。真空包装された肉塊は、次いでボイル加熱処理する。ボイル加熱処理は通常、50〜100℃、好ましくは70〜85℃、より好ましくは76℃前後(特定加熱食肉(例えばローストビーフ等)の場合は57℃程度)に調整されたボイル槽にて、加熱食肉製品あるいは特定加熱食肉製品の法的基準(食品衛生法)を満たし得る時間(通常、1〜6時間程度)加熱する。
ボイル加熱処理終了後、包装された肉塊は水で冷却し(好ましくは直ちに)、最終製品とする。冷却は通常、流水を使用する連続式水冷槽またはバッチ式水冷槽にて冷却する。冷却水の温度は特に限定されないが、通常0〜10℃程度であり、包装肉塊を通常冷却水の温度まであるいは0〜10℃程度まで冷却することが望ましい。水冷却終了後、通常冷蔵庫(通常0〜10℃以下)にて冷却する。冷却工程を終了した包装肉塊は加熱食肉の最終製品となる。
上記のような本発明方法における工程を効率的に稼動するために、各工程を実施するための手段を一連に組み合わせた連続式製造装置を使用することができる。すなわち、本発明は、原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油の入ったフライヤーで表面焼成処理する手段(もしくは装置)、スチーマーにて余分な油を落とす手段(もしくは装置)、真空包装機に肉塊を投入して真空包装する手段(もしくは装置)、ボイル槽にて加熱処理する手段(もしくは装置)、および水冷槽にて冷却する手段(もしくは装置)とを一連に組み合わせたことを特徴とする、加熱食肉製品の連続式製造装置も提供するものである。
このような装置の具体例は、図1に示されている。この装置は、原料肉塊(畜肉等)を、必要に応じて塩漬処理(注入機によるピックル注入等)および/または味付け処理(タンブラーによるタンブリング等)した後、食用油の入ったフライヤーで熱処理する装置(1−1.第一フライヤー、1−2.第二フライヤー)、スチーマーにて余分な油を落とす装置(2)、真空包装機に肉塊を投入して真空包装する装置(3)、ボイル槽にて加熱処理する装置(4.ボイル槽)、および水冷槽にて冷却する装置(5.冷却槽)を一連に組み合わせた加熱食肉製品の連続式製造装置である。この装置において、各工程を実施するそれぞれの装置(手段)はコンピューター制御され、各装置は前後の各コンベアー(a.b.e.ベルトコンベアー、c.f.立ち上がりコンベアー)で連結されており、それぞれの装置の各機能がコンピューター制御されるようにしておくことにより、本発明の方法を効率的に実施することができる。なお図1において、コンピュータースケール(d)は、製品を一定重量にて包装するための装置である。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本明細書において、%表示は特に断りのない限り重量%を意味する。
[実施例1]
解凍、整形した豚もも肉の肉塊に、水86.3%、大豆蛋白1.7%、乳清蛋白0.9%、調味料0.9%、ぶどう糖・果糖(総量)1.4%、食塩2.9%、砂糖3.3%、重合リン酸塩2.1%、水あめ0.5%の組成のピックルをインジェクションして、120%加水した。この塩漬肉に粉末醤油1.5%、増粘多糖類0.5%、香辛料0.03%、カラメル色素0.06%、糖類0.5%を加え、4rpmで30分間タンブリングを行った。タンブリング終了後、180℃に調整されたフライヤーに1分間、2回通し、表面焼成を行った。更に80℃に設定されたスチーマーで3分間蒸煮を行った。その後、真空包装機に肉塊を1800g、タレを200g充填し、真空包装したものを、76℃のボイル槽にて2.5時間の真空調理を行った。これを冷却したものを最終製品とした。
解凍、整形した豚もも肉の肉塊に、水86.3%、大豆蛋白1.7%、乳清蛋白0.9%、調味料0.9%、ぶどう糖・果糖(総量)1.4%、食塩2.9%、砂糖3.3%、重合リン酸塩2.1%、水あめ0.5%の組成のピックルをインジェクションして、120%加水した。この塩漬肉に粉末醤油1.5%、増粘多糖類0.5%、香辛料0.03%、カラメル色素0.06%、糖類0.5%を加え、4rpmで30分間タンブリングを行った。タンブリング終了後、180℃に調整されたフライヤーに1分間、2回通し、表面焼成を行った。更に80℃に設定されたスチーマーで3分間蒸煮を行った。その後、真空包装機に肉塊を1800g、タレを200g充填し、真空包装したものを、76℃のボイル槽にて2.5時間の真空調理を行った。これを冷却したものを最終製品とした。
[比較例1](量販安価タイプ)
解凍、整形した豚もも肉の肉塊にインジェクションするピックルの組成は、実施例1と同様であるが、インジェクションにより120%加水した。その後のタンブリング工程は実施例1と同様としたが、フライヤーによる処理工程、スチーマーによる処理工程は省略した。その後、肉の表面にタレを塗布し、焼成釜にて焼成温度130℃、2.5時間加熱し焼き上げたものを最終製品とした。
解凍、整形した豚もも肉の肉塊にインジェクションするピックルの組成は、実施例1と同様であるが、インジェクションにより120%加水した。その後のタンブリング工程は実施例1と同様としたが、フライヤーによる処理工程、スチーマーによる処理工程は省略した。その後、肉の表面にタレを塗布し、焼成釜にて焼成温度130℃、2.5時間加熱し焼き上げたものを最終製品とした。
[比較例2](高品質タイプ)
解凍、整形した豚もも肉の肉塊を、ピックルのインジェクションを行わないでタレに一晩漬け込み、130℃に設定したロースターにて2.5時間加熱し、焼き上げた物を最終製品とした。
解凍、整形した豚もも肉の肉塊を、ピックルのインジェクションを行わないでタレに一晩漬け込み、130℃に設定したロースターにて2.5時間加熱し、焼き上げた物を最終製品とした。
[評価例1]
本発明(実施例1)と製法の異なる比較例1、比較例2について、社内パネル12名により官能評価を行った。5点を非常に優れているとし、1点を非常に劣るとして、5段階評価を行い、評価点の平均値を求めた。また同時に定性的評価の結果を整理した(表1)。
本発明(実施例1)と製法の異なる比較例1、比較例2について、社内パネル12名により官能評価を行った。5点を非常に優れているとし、1点を非常に劣るとして、5段階評価を行い、評価点の平均値を求めた。また同時に定性的評価の結果を整理した(表1)。
[表1]
本発明品 比較例1 比較例2
香り ほどよい焦げ臭あり 香りは少ない ほど良い焦げ臭あり
評価点 4.0 3.8 4.1
食感 しっとりと柔らかい プリプリとした しまった感じ(硬い)
食感
評価点 4.2 3.6 3.8
食味 中まで味が染み込んで 人工的な味 表面は味が濃く中は
いる やや薄い
評価点 4.3 3.2 4.2
本発明品 比較例1 比較例2
香り ほどよい焦げ臭あり 香りは少ない ほど良い焦げ臭あり
評価点 4.0 3.8 4.1
食感 しっとりと柔らかい プリプリとした しまった感じ(硬い)
食感
評価点 4.2 3.6 3.8
食味 中まで味が染み込んで 人工的な味 表面は味が濃く中は
いる やや薄い
評価点 4.3 3.2 4.2
表1に示すように、本発明品は、フライヤーによる表面焼成処理と、真空包装機にて肉塊を真空包装したものをボイル槽にて真空調理を行なうことにより、比較例2の高品質タイプと同等の風味を有するものとなった。
[評価例2]
次に加熱による重量ロス、いわゆる加熱歩留まりの比較を行った。算出方法は、原料肉重量に対する加熱後の半製品の重量の割合で求め、加水を行っている本発明品と比較例1については加水前の原料肉重量に対する加熱後の半製品の重量で求めた(表2)。
次に加熱による重量ロス、いわゆる加熱歩留まりの比較を行った。算出方法は、原料肉重量に対する加熱後の半製品の重量の割合で求め、加水を行っている本発明品と比較例1については加水前の原料肉重量に対する加熱後の半製品の重量で求めた(表2)。
[表2]
本発明 比較例1 比較例2
歩留まり(%) 96.0% 80.5% 70.0%
表2に示すように、本発明品は、比較例1、2に比べ歩留まりを高く維持できた。
本発明 比較例1 比較例2
歩留まり(%) 96.0% 80.5% 70.0%
表2に示すように、本発明品は、比較例1、2に比べ歩留まりを高く維持できた。
[評価例3]
本発明品(実施例1)と比較例1の保存後の微生物レベルの推移を確認した。保存条件は、10℃、冷暗所保存、未開封状態とした(表3、4)。一般生菌数の単位は、ケ/gで表した。
本発明品(実施例1)と比較例1の保存後の微生物レベルの推移を確認した。保存条件は、10℃、冷暗所保存、未開封状態とした(表3、4)。一般生菌数の単位は、ケ/gで表した。
[表3]本発明品
保存日数 一般生菌数 大腸菌群 サルモネラ 黄色ぶどう球菌 クロストリジウム
0 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
11 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
21 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
30 1.0X10 陰性 陰性 陰性 陰性
36 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
43 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
保存日数 一般生菌数 大腸菌群 サルモネラ 黄色ぶどう球菌 クロストリジウム
0 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
11 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
21 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
30 1.0X10 陰性 陰性 陰性 陰性
36 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
43 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
[表4]比較例
保存日数 一般生菌数 大腸菌群 サルモネラ 黄色ぶどう球菌 クロストリジウム
0 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
7 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
14 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
20 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
26 2.8X102 陰性 陰性 陰性 陰性
30 9.0X10 陰性 陰性 陰性 陰性
37 6.4X10 8 陰性 陰性 陰性 陰性
表3、4より、真空包装機に肉塊を真空包装したものをボイル槽にて真空調理を行なうことにより、焼成釜による加熱処理よりも、冷所保存における一般生菌数の増加を押えることができることが、明らかとなった。
保存日数 一般生菌数 大腸菌群 サルモネラ 黄色ぶどう球菌 クロストリジウム
0 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
7 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
14 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
20 <10 陰性 陰性 陰性 陰性
26 2.8X102 陰性 陰性 陰性 陰性
30 9.0X10 陰性 陰性 陰性 陰性
37 6.4X10 8 陰性 陰性 陰性 陰性
表3、4より、真空包装機に肉塊を真空包装したものをボイル槽にて真空調理を行なうことにより、焼成釜による加熱処理よりも、冷所保存における一般生菌数の増加を押えることができることが、明らかとなった。
[実施例2]
本発明の装置の具体例として、原料肉に必要に応じ塩漬処理、味付け処理をした後、(1)油の入ったフライヤーで油調処理する装置、(2)スチーマーにて、余分な油を落とす装置、(3)真空包装機に肉塊を投入する装置、(4)ボイル槽にて加熱処理する装置、および(5) 水冷槽から構成される(図1)。本装置では、特に表面焼成処理する装置が重要であるが、さらに大きな特徴としては、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の装置を連続した製造ラインとして配置し、生産効率の高い一連の装置として一体化させることにある。
本発明の装置の具体例として、原料肉に必要に応じ塩漬処理、味付け処理をした後、(1)油の入ったフライヤーで油調処理する装置、(2)スチーマーにて、余分な油を落とす装置、(3)真空包装機に肉塊を投入する装置、(4)ボイル槽にて加熱処理する装置、および(5) 水冷槽から構成される(図1)。本装置では、特に表面焼成処理する装置が重要であるが、さらに大きな特徴としては、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の装置を連続した製造ラインとして配置し、生産効率の高い一連の装置として一体化させることにある。
肉を原料としたロースト様食肉製品の大規模製造に適用できる。
Claims (4)
- 原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、食用油で油調処理し、真空包装し、次いでボイル加熱処理することを特徴とする、加熱食肉製品の製造方法。
- 油調処理工程における処理温度が、80〜200℃であることを特徴とする、請求項1に記載の加熱食肉製品の製造方法。
- 原料肉塊を、必要に応じて塩漬処理および/または味付け処理した後、フライヤーで油調処理する手段、真空包装する手段、およびボイル加熱処理する手段とを一連に組み合わせたことを特徴とする、加熱食肉製品の連続式製造装置。
- 油調処理する手段が、フライヤー中の食用油の温度を80〜200℃に調整できることを特徴とする、請求項3に記載の加熱食肉製品の連続式製造装置。
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