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JP2005147828A - 変位検出装置 - Google Patents

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JP2005147828A
JP2005147828A JP2003385055A JP2003385055A JP2005147828A JP 2005147828 A JP2005147828 A JP 2005147828A JP 2003385055 A JP2003385055 A JP 2003385055A JP 2003385055 A JP2003385055 A JP 2003385055A JP 2005147828 A JP2005147828 A JP 2005147828A
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知隆 ▲高▼橋
Tomotaka Takahashi
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Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

【課題】 検出分解能を向上させるとともに耐環境性を向上させる変位検出装置を提供する。
【解決手段】 変位検出装置100は、メインスケール110と、検出ヘッド部120と、を備える。検出ヘッド部120は、発光受光部130と、光学デバイスユニット部140と、を備える。光学デバイスユニット部140は、第1回折スケール141と、第2回折スケール143と、を備えている。第1回折スケール141は、透過型の第1回折格子142を有する。第2回折スケール143は、回折格子を有する。第2回折スケール143において金属膜146の両側領域に透過型の第2回折格子144が構成され、金属膜146により、第2回折スケール143をメインスケール110側から見たときに反射型の第3回折格子145が構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、変位検出装置に関する。例えば、レーザー干渉式の変位検出装置に関する。
従来、レーザー干渉式の変位検出装置が知られている。従来のレーザー干渉式変位検出装置100は、図11に示されるように、メインスケール110と、検出ヘッド部120と、を備えて構成されている。メインスケール110は、測長方向である長手方向に沿って反射型の回折格子111を有する。検出ヘッド部120は、発光受光部130と、光学デバイスユニット部600と、を備えている。
発光受光部130は、レーザー光を発射する光源131と、メインスケール110で反射されてきた光の干渉光を受光する受光手段134と、を備えている。
光学デバイスユニット部600は、光源131からの光を分波するビームスプリッタ601と、ビームスプリッタ601で分波された一方の光をメインスケール110に向けて反射する第1ミラー602と、ビームスプリッタ601で分波された他方の光をメインスケール110に向けて反射する第2ミラー603および第3ミラー604と、メインスケール110からの一方の反射回折光をハーフミラー607に向けて反射する第4ミラー605と、メインスケール110からの他方の反射回折光をハーフミラー607に向けて反射する第5ミラー606と、を備えて構成されている。
このような構成において、光源131から発射された光は、ビームスプリッタ601で分波されたのちメインスケール110で回折される。メインスケール110で回折された光はハーフミラー607で干渉して、この干渉光が受光手段134で受光される。そして、メインスケール110が変位すると、干渉光の明暗が変化するので、この明暗変化の様子からメインスケール110の変位量が検出される。また、光を分波してメインスケール110から回折される二光束を干渉させることで、メインスケール110の変位の方向が検出される。
ここで、光の分波や反射は回折格子を用いて行うことができ、ビームスプリッタやミラーに代えて回折格子を配設することも行われている(例えば、特許文献1)。
特開2002−372407号公報
光源131からの光を分波し、これら分波された光をメインスケール110で反射、回折させて回折光の干渉を得るためには、ビームスプリッタ601やミラー602〜606等の多くの光学部品を用いなければならない。また、多くのミラー602〜606等を調整して光軸を合わせることには非常な手間を要する。
そして、多くの光学部品を備えると、装置が大型化され、光学経路も長くなる。レーザー光は、空気密度の揺らぎでも干渉状態が変化してしまうところ、光学経路が長くなると、検出精度が低減されるおそれがある。
ここで、ビームスプリッタやミラーの変わりに回折格子を利用できるが、例えば、メインスケールでの反射回数を多くして検出分解能を向上させるためには、メインスケールからの回折光をメインスケールに向けて再帰させる必要がある。すると、反射ミラーを備えることとなるので、検出分解能を向上させることと、部品点数を削減して光学経路を短くすることとは同時に両立できない問題となっていた。
本発明の目的は、検出分解能を向上させるとともに耐環境性を向上させることができる変位検出装置を提供することにある。
請求項1に記載の変位検出装置は、回折格子を有するメインスケールと、前記メインスケールに対して相対移動可能に設けられるとともにこのメインスケールに対する相対変位量を検出する検出ヘッド部と、を具備し、前記検出ヘッド部は、可干渉光を発射する光源および前記メインスケールにて回折された光を受光する受光素子を有する発光受光部と、前記光源からの光を回折して少なくとも二つの異なる次数の回折光に分波する分波用回折格子と、前記分波用回折格子で回折された光を回折して前記メインスケール上にスポット投影するように偏向する偏向用回折格子と、前記メインスケールのスポット投影位置からの回折光を反射回折することで前記メインスケール上に再照射してスポット投影する再照射用回折格子と、前記メインスケールに再照射されて回折された回折光を重ね合わせて干渉させる合波手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成において、光源から可干渉光(例えばレーザー光)が発射される。この光は、分波用回折格子で回折されることにより分波され、例えば二光束に分波される。これら分波された光は偏向用回折格子で回折されることにより偏向される。偏向用回折格子で偏向された光はメインスケールの回折格子に照射され、メインスケールで回折される。
メインスケールで回折された光は、再照射用回折格子で反射回折されてメインスケールに再照射される。再照射された光はメインスケールで再び回折されたあと、回折光が合波手段で合波されて干渉光とされる。この干渉光は受光素子で受光される。そして、干渉光の変化に基づいて受光素子から出力される信号からメインスケールと検出ヘッド部との相対変位量が検出される。
このような構成によれば、偏向用回折格子からメインスケールに照射された光は、再照射用回折格子によって反射されてメインスケールに再帰される。すると、メインスケールによって2回回折されることになる。すると、受光素子で受光される光束は、メインスケールで一回だけ回折された光束に比べて、4逓倍の位相情報を有している。結果として、受光素子から出力される干渉正弦波信号によって、4倍の分解能でメインスケールの移動量が検出される。さらに、分波用回折格子での分波によって、光がメインスケールと検出ヘッド部との相対移動方向に沿った方向で分波された場合、メインスケールからの回折光はメインスケールの進行方向によって互いに逆の位相変化を示す。すると、受光素子で受光される信号からメインスケールの進行方向の情報が得られる。
一の光束を二光束に分けたり、メインスケールに向けて光を再照射したりするにはビームスプリッタやミラーの機能を有する光学デバイスを複数要するが、これらの機能を回折格子によって実現すれば、光学デバイスの数を少なくでき、部品コストおよび組立てコストを低減させることができる。また、光学デバイスが少なくて良いので光路調整も簡便であり、さらに光路調整ミスによる検出誤差を少なくして、検出精度を向上させることができる。また、回折格子を用いることによって構成要素を少なくできるので、全体構成をコンパクトにすることができる。すると、全体の光路長を短くすることができる。例えば、レーザー光は、空気密度の変化でも干渉波が揺らいでしまうところ、光路長を短くすることによって耐環境性に優れた変位検出装置とすることができる。
ここで、分波用回折格子、偏向用回折格子、再照射用回折格子およびメインスケールの回折格子は、光を回折したときに特定の次数の回折光を特に強く回折するように構成されていることが好ましい。例えば、分波用回折格子は、光源からの光を回折して二光束に分割する構成とすることが好ましい。
このような構成は、回折条件の式から特定の干渉次数を強めあうようにすればよく、たとえば、回折格子を表面凹凸のレリーフで構成する場合には回折格子の格子高さを光の波長に対してn分の1(nは正の整数)にしたり、ブレーズド回折格子としたりしてもよく、あるいは、回折格子を周期的な光学的粗密で構成する場合には粗密の周期を所定長さにすればよい。
請求項2に記載の変位検出装置は、請求項1に記載の変位検出装置において、前記検出ヘッド部は、前記発光受光部と前記偏向用回折格子との間に配設され透過型の回折格子を有する第1回折スケールを備え、前記第1回折スケールにて前記光源からの光が分波されることにより前記分波用回折格子が構成されているとともに、前記メインスケールからの回折光が前記第1回折スケールにて合波されることにより前記合波手段が構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、一の光束を二光束に分波し、かつ、二光束を合波するのに一つの回折格子だけでよいので、構成要素を少なくしして全体構成をコンパクトにすることができる。すると、全体の光路長も短くすることができるので、耐環境性に優れた変位検出装置とすることができる。また、構成要素を少なくすることにより部品コストや組立てコストを削減することができるので、安価でありながらも検出精度を向上させることができる。
請求項3に記載の変位検出装置は、請求項1または請求項2に記載の変位検出装置において、前記検出ヘッド部は、前記分波用回折格子からの光が一面側から入射されるとともに他面側から前記メインスケールに向けて光を透過回折する透過型の第2回折スケールを備え、前記偏向用回折格子は、前記第2回折スケールの前記一面側に設けられた回折格子を備えて構成され、前記再照射用回折格子は、前記第2回折スケールの一面側から前記回折格子の一部に覆設されて前記第2回折スケールの他面側から入射する光を反射させる反射手段を備えて構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第2回折スケールの他面側から入射して反射手段で反射されると、第2回折スケールの一面側に設けられた回折格子の働きによって反射手段で光が反射されるときに回折される。
再照射用回折格子は、第2回折スケールに反射手段を設けることによって構成されるので、再照射用回折格子を簡便に形成できるとともに、再照射用回折格子を第2回折スケールに一体化させることによって部品点数を少なくすることができる。また、回折格子を別個に形成するにはコストが掛かるが、第2回折スケールに反射手段を設けるという簡便な方法で、精度の高い反射型の回折格子を得ることができる。
ここで、再照射用回折格子は、第2回折スケールの他面側に設けられていてもよい。つまり、前記分波用回折格子からの光が一面側から入射されるとともに他面側から前記メインスケールに向けて光を透過回折する透過型の第2回折スケールを備え、前記偏向用回折格子は、前記第2回折スケールの前記一面側に設けられた回折格子を備えて構成され、前記再照射用回折格子は、前記回折スケールの他面側から前記回折格子の一部に覆設されて前記回折スケールの他面側から入射する光を反射させる反射手段を備えて構成されてもよい。ただし、この場合には、反射手段の表面に回折格子を構成する凹凸のレリーフを刻設する必要がある。
なお、再照射用回折格子は、偏向用回折格子とともに第2回折スケールに設けられていなくても、再照射用回折格子として反射型回折格子が独立して配設されていてもよいことはもちろんである。
請求項4に記載の変位検出装置は、請求項1に記載の変位検出装置において、前記メインスケールは、反射型の回折格子を有し、前記検出ヘッド部は、前記発光受光部と前記メインスケールとの間に配設され表裏両面に透過型の回折格子を有する回折スケールを備え、前記回折スケールの前記発光受光部側に設けられた回折格子にて前記光源からの光が分波されることにより前記分波用回折格子が構成されているとともに、前記メインスケールからの回折光が合波されることにより前記合波手段が構成され、前記偏向用回折格子は、前記回折スケールの前記メインスケール側に設けられた回折格子にて構成され、前記再照射用回折格子は、前記回折スケールの前記メインスケール側の一部に覆設されて前記メインスケールからの反射回折光を前記メインスケールに向けて反射回折させる反射型回折格子を備えて構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、分波用回折格子、合波手段、偏向用回折格子および再照射用回折格子が一の回折スケールに一体的に構成されているので、部品点数を極限的に削減することができる。よって、部品コストや組立てコストを削減することができる。そして、組み立て時の光路調整を非常に簡便にできる。また、部品点数が極限的に少なくなることによって、光学経路を極限的に短くすることができる。よって、耐環境性に優れた変位検出装置とすることができる。
請求項5に記載の変位検出装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の変位検出装置において、前記メインスケールは反射型の回折格子を有し、前記再照射用回折格子は、前記メインスケールからの反射回折光を前記メインスケールとの間で二回以上反射回折して再照射することを特徴とする。
このような構成において、再照射用回折格子で光をメインスケールに再照射させる回数を多くすると、受光素子で受光される光束は、メインスケールで一回反射された光束に比べて、数倍の位相情報を有することになる。結果として、メインスケールの相対移動量を検出する分解能を向上させることができる。
前記メインスケールからの反射回折光を前記メインスケールとの間で二回以上反射回折して再照射させる構成としては、例えば、メインスケールからの反射光が再照射用回折格子にて複数回反射されるように再照射用回折格子を幅広に構成して反射面を大きくすることが一例として挙げられる。
請求項6に記載に記載の変位検出装置は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の変位検出装置において、前記検出ヘッド部は、前記発光受光部、前記分波用回折格子、前記偏向用回折格子および前記再照射用回折格子を、それぞれの長手方向を前記メインスケールの長手方向に揃えた状態で備えているとともに、前記偏向用回折格子と前記メインスケールとの間に配設され、前記偏向用回折格子にて偏向された光を前記メインスケールの長手方向に沿った中心線の方に向けて屈折させる光屈折手段を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、光屈折手段によってメインスケールの中心線に向けて光を屈折させることができる。例えば、光源から光屈折手段に入射する光がメインスケールに対して略垂直であった場合でも、光屈折手段から射出される光は屈折されてメインスケールに照射される。すると、メインスケールからの回折光は、メインスケールへの入射光に対して角度を有するので、入射光とは異なる経路でメインスケールからの回折光を再照射用回折格子に入射させることができ、また、メインスケールからの回折光を受光素子に入射させることができる。
光源からの光の発射方向を垂直近くにできれば、例えば、分波用回折格子や偏向用回折格子の端手方向の幅をレーザーのビーム径程度にまで短くすることができるなど、変位検出装置の短手方向の長さを短くすることができる。そして、短手方向が短くなることによって、装置がコンパクトになり光学経路も短くなるため、結果として、耐環境性に優れた変位検出装置とすることができる。
ここで、光屈折手段としては、光を屈折させるプリズムやレンズなどが例として挙げられる。
請求項7に記載の変位検出装置は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の変位検出装置において、前記検出ヘッド部は、前記合波手段で合波された光を前記光源の側へ反射させる反射部材を備え、前記発光受光部は、前記光源と前記受光素子とを前記反射部材の反射面に対して同じ側に備えることを特徴とする。
このような構成において、合波手段で合波された光を反射部材の反射面により光源と同じ側に向けて反射させて、この反射された光を受光素子で受光させるとすると、受光素子が光源と同じ側に配置されることになる。すると、光源や受光素子といった電気関係部品を同じ側で近接して配置できるので、電気配線をまとめることができ、配線を簡素化することができる。
ここで、反射部材の反射面は、メインスケールの測長方向に垂直な面に平行であってもよく、あるいは、測長方向を含みメインスケールに垂直な面に平行であってもよい。
なお、光源と受光素子とが同じ側に配置され、さらには、光源と受光素子とが一所にまとめて配置されていることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の変位検出装置に係る第1実施形態について説明する。
図1に、変位検出装置100の内部構造を透視した斜視図を示す。図2に、変位検出装置の基本構成とともに光学経路を示す。
変位検出装置100は、メインスケール110と、検出ヘッド部120と、を備えている。
メインスケール110は、測長方向となる長手方向に沿ってスライド移動可能に設けられている。メインスケール110において検出ヘッド部120に対向する面には、長手方向に沿って反射型の回折格子111が設けられている。
検出ヘッド部120は、メインスケール110に向けて光を照射するとともにメインスケール110からの反射光を受光する。そして、反射光の位相情報に基づいてメインスケール110と検出ヘッド部120との相対移動量が検出される。
検出ヘッド部120は、発光受光部130と、光学デバイスユニット部140と、枠体150と、を備えている。
発光受光部130は、光学デバイスユニット部140を通ってメインスケール110に向かう光を発射するとともにメインスケール110から反射されて光学デバイスユニット部140を通過してきた光を受光する。
発光受光部130は、光源131と、受光素子132A、132Bと、位相差板133A、133Bと、を備えている。
光源131は可干渉のレーザー光を発射するレーザー光源である。なお、光源131からのレーザー発射方向については、図2、図3および図4を参照して後述する。
受光素子132A、132Bは、メインスケール110からの反射光を受光して光電変換することにより干渉正弦波信号を出力する素子である。受光素子としては、受光素子132Aと受光素子132Bとの二つが設けられ、発光受光部130に向けて反射されてくる光束のうちの二光束が受光される。
位相差板133A、133Bは、受光素子132Aと受光素子132Bとの手前にそれぞれ配置され、受光素子132Aと受光素子132Bとにそれぞれ入射される光束に対して互いに90°ずれた位相差を与える。
光学デバイスユニット部140は、発光受光部130とメインスケール110との間に配置されて、光を分波、合波あるいは反射させる。光学デバイスユニット部140は、発光受光部130に対してはその位置が固定的であり、発光受光部130と一体的にメインスケール110に対して相対移動する。
光学デバイスユニット部140は、第1回折スケール141と、第2回折スケール143と、を備えている。
第1回折スケール141は、発光受光部130とメインスケール110との間において発光受光部130側でメインスケール110に平行に配設されている。第1回折スケール141は、ガラス等の透明な部材で扁平直方体形状に形成され、メインスケール110の回折格子111と同じ方向に透過型の第1回折格子(分波用回折格子、合波手段)142を有する。第1回折格子142は、第1回折スケールの発光受光部130側の面において所定ピッチで溝が刻設された位相格子である。また、第1回折格子142は、所定干渉次数の光を特に強く回折するような格子高さに形成されている。
第2回折スケール143は、発光受光部130とメインスケール110との間においてメインスケール110側でメインスケール110に平行に配設されている。
第2回折スケール143は、ガラス等の透明な部材で形成されているとともに発光受光部130側の面においてメインスケール110の回折格子111と同じ方向に所定ピッチの回折格子が刻設されている。この回折格子は、所定干渉次数の光を特に強く回折するような格子高さに形成されている。
また、第2回折スケール143の発光受光部130側の面において、短手方向の略中央部分で長手方向に沿って金属膜(反射手段)146が蒸着されている。金属膜146は、第2回折スケール143の短手方向を3等分した程度の幅で設けられている。
そして、第2回折スケール143において金属膜146の両側領域に透過型の第2回折格子(偏向用回折格子)144が構成されている。また、金属膜146により、第2回折スケール143をメインスケール110側から見たときに反射型の第3回折格子(再照射用回折格子)145が構成されている。
発光受光部130および光学デバイスユニット部140は、枠体150で囲繞されて、検出ヘッド部120として一体化されている。
次に、図2、図3および図4を参照して、光源131から発射された光がメインスケール110で反射されて受光素子132A、132Bに入射するまでの光学経路について説明する。
図2には、変位検出装置100の基本構成を斜視図で示すとともに、光学経路を三次元的に示す。図3には、変位検出装置100を測長方向に垂直方向から見た正面図に光学経路を示す。図4には、変位検出装置100を測長方向から見た側面図に光学経路を示す。
まず、光源131から光学デバイスユニット部140に向けてレーザー光Lが発射される。
このとき、図3に示されるように、メインスケール110の測長方向に垂直方向から見たとき、レーザー光Lの発射方向は、メインスケール110の短手方向に沿った垂直面に対して傾斜している。また、図4に示されるように、メインスケール110の測長方向から見たとき、レーザー光Lの発射方向は、メインスケール110の長手方向に沿った垂直面に対しても傾斜している。そして、図2あるいは図4に示されるように、レーザー光Lは、第1回折スケール141において短手方向の中央よりも端側の一点Pに照射される。
光源131から発射された光は、第1回折スケール141に入射して、第1回折格子142により回折光となって出射される。
このとき、第1回折格子142によって複数の回折光が生じるが、検出にはゼロ次回折光L0とマイナス1次回折光L1とを使用するので、図面中ではゼロ次回折光L0およびマイナス1次回折光L1のみを示す。このように、第1回折格子142によってレーザー光Lがゼロ次回折光L0とマイナス1次回折光L1とにビームスプリット(分波)される。
なお、以下の説明では、ゼロ次回折光を透過光と称し、マイナス1次回折光を1次回折光と称する。
第1回折格子142で回折した1次回折光L1および透過光L0は、第2回折スケール143の第2回折格子144に入射して、回折光として出射される。回折光のうち1次回折光のみが検出に使用され、第1回折格子142の1次回折光L1に対応して第2回折格子143から1次回折光L2が出射され、第1回折格子142の透過光L0に対応して第2回折格子144から1次回折光L3が出射される。このように、第2回折格子144によって1次回折光L1および透過光L0はメインスケール110上の一点にスポット投影されるように偏向される。
第2回折格子144からの1次回折光L2および1次回折光L3は、メインスケール110に照射される。このとき、1次回折光L2および1次回折光L3は、メインスケール110上における一点P1に照射される。メインスケール110の反射型回折格子によって1次回折光L2および1次回折光L3は反射されると同時に回折されて、一点P1から1次回折光L2および1次回折光L3の反射回折光として、回折光L4と回折光L5とが出射される。ここで、第2回折格子144からの1次回折光L2の入射方向と同じ側に反射されてくる回折光を回折光L4とし、第2回折格子144からの1次回折光L3の入射方向と同じ側に反射されてくる回折光を回折光L5とする。
メインスケール110で反射された回折光L4および回折光L5は、第2回折スケール143の第3回折格子145に入射する。反射型の第3回折格子145によってメインスケール110からの回折光L4および回折光L5は反射されると同時に回折される。そして、メインスケール110からの回折光L4および回折光L5は、第3回折格子145によって回折光L6および回折光L7として再びメインスケール110に向けて反射される。このとき、第3回折格子145による回折光L6および回折光L7は、メインスケール110の略一点P2に再照射される。
第3回折格子145からの回折光L6および回折光L7は、メインスケール110の一点P2において回折格子によって反射されると同時に回折されて回折光L8および回折光L9として第2回折スケール143の第2回折格子144に入射される。
ここで、第3回折格子145からの回折光L6の入射方向と同じ側に反射されてくる回折光を回折光L8とし、第3回折格子145からの回折光L7の入射方向と同じ側に反射されてくる回折光を回折光L9とする。
メインスケール110からの回折光L8および回折光L9は、第2回折格子144によって回折され、回折光L8に対応して1次回折光L10が射出され、回折光L9に対応して1次回折光L11が射出される。このように、第2回折格子144によって、回折光L8および回折光L9は、第1回折スケール141の一点に向けて偏向される。
第2回折格子144からの1次回折光L10および1次回折光L11は、第1回折格子142の一点P3に照射される。そして、第2回折格子144からの1次回折光L10、L11が第1回折格子142で合波されることによって干渉光として射出される。ここで、第2回折格子144からの1次回折光L10が入射するのと同じ側に回折あるいは透過されてくる回折光を回折光L12とし、第2回折格子144からの1次回折光L11が入射するのと同じ側に回折あるいは透過されてくる回折光を回折光L13とする。
回折光L12および回折光L13は、それぞれ位相差板133A、133Bによって90度の位相差が付けられた状態で受光素子132A、132Bで受光される。
このような光学経路をとる光束を受光素子132A、132Bで受光する状態で、メインスケール110をスライド移動させると、メインスケール110の回折格子111が移動される。すると、回折光の位相が変化され、結果として、受光素子から出力される干渉正弦波信号が変化される。
そして、受光素子132A、132Bからの正弦波信号は図示しない信号処理部において処理されて、例えば、受光素子132A、132Bからの正弦波信号が差動増幅された後にリサージュ図形として合成されて、このリサージュ図形の運動の様子からメインスケール110の相対移動量が検出される。
このような構成を備える第1実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)第2回折格子144を透過してメインスケール110に照射された光は、第3回折格子145によって反射されてメインスケール110に再帰される。つまり、メインスケール110によって2回反射回折されることになる。すると、受光素子132A,132Bで受光される光束は、メインスケール110で一回反射回折された光束に比べて、4逓倍の位相情報を有している。結果として、受光素子132A、132Bから出力される干渉正弦波信号によって、4倍の分解能でメインスケール110の移動量を検出することができる。
(2)第1回折格子142で分波された1次回折光L1と透過光L0とは、メインスケール110の進行方向によって互いに逆の位相変化を示すので、受光素子132A、132Bで受光されるメインスケール110の進行方向の情報が得られる。
(3)一の光束を二光束に分けたり、メインスケール110に向けて光を再帰させたりするにはビームスプリッタやミラーの機能を有する光学デバイスを複数要するが、これらの機能を第1回折スケール141および第2回折スケール143の二つの光学デバイスによって行うことができる。よって、光学デバイスの数が少なくて良く、部品コストおよび組立てコストを低減させることができる。また、光学デバイスが少なくて良いので光路調整も簡便であり、さらに光路調整ミスによる検出誤差を少なくして、検出精度を向上させることができる。
(4)光学デバイスとしてメインスケール110の他は、第1回折スケール141および第2回折スケール143だけでよく、構成要素が少ないので全体構成をコンパクトにすることができる。すると、全体の光路長を短くすることができる。例えば、レーザー光は、空気密度の変化でも干渉波が揺らいでしまうところ、光路長を短くすることによって耐環境性に優れた変位検出装置100とすることができる。
(5)第3回折格子145は、第2回折スケール143に金属膜を蒸着することによって構成されている。よって、第3回折格子145を簡便に形成することができるとともに、第2回折スケール143に一体化させることによって部品点数を少なくすることができる。さらに、金属板を加工して位相格子となる凹凸を精密に形成することは難しいが、第2回折格子144の位相格子に金属膜を蒸着するという簡便な方法で、精度の高い反射型の回折格子を得ることができる。
(6)第3回折格子145を構成する金属膜204が外面に露出していると、腐食や剥離等が生じるおそれがあるところ、第2回折スケール143と第1回折スケール141とに保護されて外面に露出していない。よって、金属膜204が保護されることによって、耐久性を向上させることができる。そして、金属膜204の表面に腐食等が生じた場合であっても、位相格子として機能するのは第2回折格子144をメインスケール110側から見た面であるので、金属膜204の表面の腐食等は光学性能に影響を与えない。
(第2実施形態)
次に、本発明の変位検出装置に係る第2実施形態について説明する。
第2実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第2実施形態は、光学デバイスユニット部が一つの回折スケールで構成されている点に特徴を有する。
図5に、第2実施形態を光学デバイスユニット部とメインスケール110との間から見た図を示す。
図5において、光学デバイスユニット部200は、一の回折スケール201で構成されている。回折スケール201は、発光受光部130とメインスケール110との間において、メインスケール110に平行に配設されている。回折スケール201はガラス等の透明部材で扁平直方体形状に形成されている。
回折スケール201において発光受光部130側の一面に第1回折格子142が設けられている。また、回折スケール201においてメインスケール110側の一面に第2回折格子202が設けられている。さらに、回折スケール201のメインスケール側110の一面において短手方向の略中央部分で長手方向に沿って金属膜204が蒸着されている。ここで、金属膜204は、第2回折格子202の凹凸に同じくした凹凸を表面に有し、この金属膜204によって反射型の第3回折格子203が構成されている。
このような構成を備える第2実施形態おいて、光源131から発せられた光は、第1実施形態と同様の経路を通って受光素子132A、132Bで受光され、メインスケール110の相対移動量が検出される。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)(2)に加えて、次の効果を奏することができる。
(7)光学デバイスユニット部200が一の回折スケール201で構成されているので、部品点数を極限的に削減することができる。よって、部品コストや組立てコストを削減することができる。そして、組み立て時の光路調整を非常に簡便にできる。
(8)部品点数が極限的に少なくなることによって、光学経路を極限的に短くすることができる。さらに、光学デバイスユニット部200が一の回折スケール201で構成されることによって、光路の略総てがデバイス内となり、空気中を走る行程を少なくすることができる。よって、耐環境性に優れた変位検出装置100とすることができる。
なお、金属膜204が回折スケール201においてメインスケール110側に設けられることによって検出ヘッド部120から露出するおそれもあるが、金属膜204に透明の保護膜を設けてもよく、あるいは、メインスケール110と検出ヘッド部120との間を外部から遮蔽する筐体を設けてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の変位検出装置に係る第3実施形態について図6を参照して説明する。
第3実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第3実施形態は、光学デバイスユニット部140において、第1回折スケール141と第2回折スケール143とを近接させた点に特徴を有する。
ここで、第2回折格子144で光を回折させる必要があるので、第2回折格子144と第1回折スケール141との間には、第1および第2回折スケール141、143とは屈折率の異なる空気などの媒質が存在している必要がある。あるいは、第1回折スケール141と第2回折スケール143とを屈折率が異なる材料で形成した場合には、第1回折スケール141と第2回折格子144とが当接してしてもよい。なお、第1回折スケール141と金属膜146とは当接していてもよい。
このような構成によれば、上記実施形態の効果(1)〜(6)に加えて、次の効果を奏することができる。
(9)第1回折スケール141と第2回折スケール143とを近接させることによって、全体構成をコンパクトにできる。すると、全体の光路長を短くすることができる。また、光路の略総てがデバイス内となり、空気中を走る行程を少なくすることができる。その結果、耐環境性に優れた変位検出装置100とすることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の変位検出装置に係る第4実施形態について図7を参照して説明する。
第4実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第4実施形態は、金属蒸着膜の幅を広くする点に特徴を有する。例えば、第2回折スケール143の短手方向(測長方向に垂直方向)において3分の2の領域に金属膜146を蒸着してもよい。
このような構成において、光源131から発せられた光は、光学デバイスユニット部140によって分波、偏向されて、回折光L14としてメインスケール110に照射される。回折光L14は、メインスケール110によって反射されるとともに回折され、回折光L15として第3回折格子145に入射する。回折光L15は、第3回折格子145によって反射されるとともに回折されてメインスケール110に入射される。そして、光は、メインスケール110と第3回折格子145との間で複数回反射回折された後、メインスケール110から第2回折格子144および第1回折格子142を通って受光素子132A、132Bで受光される。
このような構成を備えた第4実施形態によれば、上記実施形態の効果(1)〜(6)に加えて、次の効果を奏することができる。
(10)金属蒸着膜146を幅広にすることによって、光をメインスケール110に再帰させる回数を多くすることができる。すると、受光素子132A、132Bで受光される光束は、メインスケール110で一回反射回折された光束に比べて、数倍の位相情報を有している。結果として、メインスケール110の相対移動量を検出する分解能を向上させることができる。そして、金属蒸着膜146を広くするという簡便な方法によって、第3回折格子145での反射回数を増やして検出分解能を飛躍的に向上させることができる。
なお、金属蒸着膜146の幅は特に限定されず、第2回折スケール143において第2回折格子144の領域を残す限度で幅広に形成してもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の変位検出装置に係る第5実施形態について図8を参照して説明する。
第5実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第5実施形態は、光学デバイスユニット部140において第3回折スケール301が設けられている点に特徴を有する。
光学デバイスユニット部140は、第1回折スケール141と、第2回折スケール143と、第3回折スケール301と、を備えている。
第1回折スケール141は、第1実施形態で説明した構成に同様であって、第1回折格子142を備えている。第2回折スケール143は、第1実施形態において説明したように第2回折格子144を備えている一方、金属蒸着膜は蒸着されていない。
第3回折スケール301は、第2回折スケール143とメインスケール110との間において、メインスケール110に略平行に配設されている。第3回折スケール301は、第1回折スケール141および第2回折スケール143よりも幅狭の扁平直方体形状であって、第2回折スケール143側の一面に位相格子が形成されているとともに金属膜303が蒸着されている。この位相格子に金属膜303が蒸着されることによって反射型の第3回折格子302が構成されている。
このような構成を備える第5実施形態において、光源131から発せられた光は、第1実施形態と同様の経路を通って受光素子132A、132Bで受光され、メインスケール110の相対移動量が検出される。
このような第5実施形態によれば、上記実施形態の効果(1)(2)に加えて、次の効果を奏することができる。
(11)第3回折スケール301を第2回折スケール143とは別個に備え、第3回折スケール301をメインスケール110側に配設することにより、第3回折格子302をメインスケール110に近接させることができる。すると、全体として光学経路を短くすることができる。例えば、レーザー光は、空気密度の変化でも干渉波が揺らいでしまうところ、光路長を短くすることによって耐環境性に優れた変位検出装置とすることができる。
(第6実施形態)
本発明の変位検出装置に係る第6実施形態について図9を参照して説明する。
第6実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、測長方向に垂直な短手方向において、第2回折格子または第3回折格子からの入射光に対して入射角よりも大きな屈折角で出射光をメインスケールに向けて射出するプリズム(光屈折手段)が設けられている点に特徴を有する。
図9において、光学デバイスユニット部400は、第1回折スケール141と、第2回折スケール143とに加えて、プリズム401を備えている。
プリズム401は、第2回折スケール143においてメインスケール110側の面に設けられている。プリズム401は、測長方向に垂直な短手方向において、略中央付近に厚みを有するとともに端に向けて直線的に肉薄になる形状である。
光源131から発射されて第2回折格子144で回折された光L2がプリズム401に入射すると、プリズム401からメインスケール110に向けて出射光L14が出射される。このとき、入射光L2の入射角に対してプリズム401から出射する出射光L14の屈折角は大きくなる。
同様に、第3回折格子145で回折されて反射されてくる光L15もプリズム401から出射光L16として出射するときには屈折角が大きくなる。
一方、メインスケール110で回折されて反射される光L17、L18がプリズムに入射すると、プリズム401から出射する出射光L19、L20の屈折角は小さくなる。
このような構成を備える第6実施形態によれば、上記実施形態の効果に加えて次の効果を奏することができる。
(12)プリズム401によって入射角よりも屈折角を大きくしてメインスケール110に光を照射できるので、光源131から第1回折スケール141に向けて光を発射する際の発射角度をより垂直に向けることができる。すると、変位検出装置100の短手方向の長さを短くすることができる。
ここで、プリズム401を設けない状態で光源131からの光を垂直に発射すると、メインスケール110から反射光が垂直に反射されてくるので、光源131からの入射光とメインスケール110からの反射光とが重なってしまうことになる。すると、メインスケール110からの反射光を第3回折格子145に入射させることができなくなり、また、メインスケール110からの反射光を受光素子132A、132Bで受光することも難しくなる。
第6実施形態では、プリズム401を備えているので、光源131からの光の発射方向が垂直に近くてもプリズム401からの出射光の屈折角を大きくしてメインスケール110への入射角を大きくすることができる。すると、光源131からの光とは異なる経路でメインスケール110からの反射光を第3回折格子145に光を入射させることができ、また、メインスケール110からの反射光を受光素子132A、132Bに入射させることができる。光源131からの光の発射方向を垂直近くにできるので、例えば、第2回折格子144の幅はレーザーのビーム径程度にまで短くすることができるなど、変位検出装置100の短手方向の長さを短くすることができる。そして、短手方向が短くなることによって、装置がコンパクトになり光学経路も短くなるため、結果として、耐環境性に優れた変位検出装置100とすることができる。
(第7実施形態)
本発明の変位検出装置に係る第7実施形態について図10を参照して説明する。
第7実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第7実施形態は、メインスケール110から反射されて第1回折スケール141で回折された光を光源131が配置されている側に反射する反射部材501を備えている点に特徴を有する。
図10において、発光受光部500は、光源131、受光素子132A、132Bおよび位相差板133A、133Bに加えて反射部材501を備えている。反射部材501は、第1回折スケール141の第1回折格子142の格子面に対して短手方向に沿って垂直に設けられた反射面502を有する。反射面502は、光源131の光発射方向に対向している。
受光素子132A、132Bは、二つとも光源131側に配置され、受光素子の一方(132A)は第1回折格子142からの回折光を直接に受光するが、受光素子の他方(132B)は、第1回折格子142で回折されたのち反射面502で反射されてきた光を受光する。
このような構成において、メインスケール110から反射されて第1回折格子142で回折されると、光源131側に向けて回折される光と、光源131とは逆方向に向けて回折される光とができる(第1実施形態の図2参照)。光源131側に向けて回折された光はそのまま受光素子132Aで受光され、光源131とは逆方向に向けて回折された光は反射面502で反射されたのち受光素子132Bで受光される。
このような構成を備える第7実施形態によれば、上記実施形態の効果(1)〜(6)に加えて次の効果を奏することができる。
(13)反射部材501が設けられているので、光が光源131側に向けて反射される。すると、光源131および二つの受光素子132A、132Bが同じ側に配設されることとなり、発光および受光の光学部品を一つの領域にまとめることができる。特に、受光素子132A、132Bの位置を同じ側にできるので、受光素子132A、132Bから出力される信号を処理する処理手段への接続配線を短縮することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、メインスケール110は反射型の回折格子111を有するとして説明したが、メインスケール110の回折格子は透過型であってもよい。この場合、第3回折格子(再照射用回折格子)は、メインスケール110を間にして発光受光部130とは反対側に配設されることになる。
検出ヘッド部120に対してメインスケール110が移動する場合のみならず、メインスケール110がが固定されていて検出ヘッド部120が移動してもよいことはもちろんである。
回折格子の格子形状は、矩形波状、サイン波状、三角波状などでもよく、特に限定されない。また、回折格子は、表面に凹凸のレリーフを有する回折格子に限られず、媒質内部の屈折率が周期的に変化する位相格子であってもよい。
第1回折格子(分波用回折格子、合波手段)142で分波された光のうち0次回折光とマイナス1次回折光とを用いるとして説明したが、光源131からの光が可干渉光であれば何次の回折光を用いても干渉光を検出できるので、何次の干渉光を用いるかは限定されない。
本発明は、回折格子を用いた光学式エンコーダに利用することが一例として挙げられる。
本発明の変位検出装置に係る第1実施形態の内部構造を透視した斜視図である。 前記第1実施形態において、変位検出装置の基本構成を斜視図で示すとともに光学経路を示した図である。 前記第1実施形態において、変位検出装置を測長方向に垂直な方向から見た正面図に光学経路を示した図である。 前記第1実施形態において、変位検出装置を測長方向から見た側面図に光学経路を示した図である。 本発明の変位検出装置に係る第2実施形態を示す図である。 本発明の変位検出装置に係る第3実施形態において、光学デバイスユニット部を示す図である。 本発明の変位検出装置に係る第4実施形態において、測長方向から見た側面図に光学経路を示した図である。 本発明の変位検出装置に係る第5実施形態の斜視図である。 本発明の変位検出装置に係る第6実施形態において、測長方向から見た側面図である。 本発明の変位検出装置に係る第7実施形態において、測長方向に垂直な方向から見た正面図に光学経路を示した図である。 従来の変位検出装置の構成を示す図である。
符号の説明
100…変位検出装置、110…メインスケール、111…回折格子、120…検出ヘッド部、130…発光受光部、131…光源、132A…受光素子、132B…受光素子、133A…位相差板、133A…位相差板、134…受光手段、140…光学デバイスユニット部、141…第1回折スケール、142…第1回折格子(分波用回折格子、合波手段)、143…第2回折スケール、144…第2回折格子(偏向用回折格子)、145…第3回折格子(再照射用回折格子)、146…金属膜(反射手段)、150…枠体、200…光学デバイスユニット部、201…回折スケール、202…第2回折格子、203…第3回折格子、204…金属膜、301…第3回折スケール、302…第3回折格子、303…金属膜、400…光学デバイスユニット部、401…プリズム(光屈折手段)、500…発光受光部、501…反射部材、502…反射面、600…光学デバイスユニット部、601…ビームスプリッタ、602…第1ミラー、603…第2ミラー、604…第3ミラー、605…第4ミラー、606…第5ミラー、607…ハーフミラー、

Claims (7)

  1. 回折格子を有するメインスケールと、
    前記メインスケールに対して相対移動可能に設けられるとともにこのメインスケールに対する相対変位量を検出する検出ヘッド部と、を具備し、
    前記検出ヘッド部は、可干渉光を発射する光源および前記メインスケールにて回折された光を受光する受光素子を有する発光受光部と、
    前記光源からの光を回折して少なくとも二つの異なる次数の回折光に分波する分波用回折格子と、
    前記分波用回折格子で回折された光を回折して前記メインスケール上にスポット投影するように偏向する偏向用回折格子と、
    前記メインスケールのスポット投影位置からの回折光を反射回折することで前記メインスケール上に再照射してスポット投影する再照射用回折格子と、
    前記メインスケールに再照射されて回折された回折光を重ね合わせて干渉させる合波手段と、を備える
    ことを特徴とした変位検出装置。
  2. 請求項1に記載の変位検出装置において、
    前記検出ヘッド部は、前記発光受光部と前記偏向用回折格子との間に配設され透過型の回折格子を有する第1回折スケールを備え、
    前記第1回折スケールにて前記光源からの光が分波されることにより前記分波用回折格子が構成されているとともに、前記メインスケールからの回折光が前記第1回折スケールにて合波されることにより前記合波手段が構成されている
    ことを特徴とした変位検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の変位検出装置において、
    前記検出ヘッド部は、前記分波用回折格子からの光が一面側から入射されるとともに他面側から前記メインスケールに向けて光を透過回折する透過型の第2回折スケールを備え、
    前記偏向用回折格子は、前記第2回折スケールの前記一面側に設けられた回折格子を備えて構成され、
    前記再照射用回折格子は、前記第2回折スケールの一面側から前記回折格子の一部に覆設されて前記第2回折スケールの他面側から入射する光を反射させる反射手段を備えて構成されている
    ことを特徴とする変位検出装置。
  4. 請求項1に記載の変位検出装置において、
    前記メインスケールは、反射型の回折格子を有し、
    前記検出ヘッド部は、前記発光受光部と前記メインスケールとの間に配設され表裏両面に透過型の回折格子を有する回折スケールを備え、
    前記回折スケールの前記発光受光部側に設けられた回折格子にて前記光源からの光が分波されることにより前記分波用回折格子が構成されているとともに、前記メインスケールからの回折光が合波されることにより前記合波手段が構成され、
    前記偏向用回折格子は、前記回折スケールの前記メインスケール側に設けられた回折格子にて構成され、
    前記再照射用回折格子は、前記回折スケールの前記メインスケール側の一部に覆設されて前記メインスケールからの反射回折光を前記メインスケールに向けて反射回折させる反射型回折格子を備えて構成されている
    ことを特徴とする変位検出装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の変位検出装置において、
    前記メインスケールは反射型の回折格子を有し、
    前記再照射用回折格子は、前記メインスケールからの反射回折光を前記メインスケールとの間で二回以上反射回折して再照射する
    ことを特徴とした変位検出装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の変位検出装置において、
    前記検出ヘッド部は、前記発光受光部、前記分波用回折格子、前記偏向用回折格子および前記再照射用回折格子を、それぞれの長手方向を前記メインスケールの長手方向に揃えた状態で備えているとともに、
    前記偏向用回折格子と前記メインスケールとの間に配設され、前記偏向用回折格子にて偏向された光を前記メインスケールの長手方向に沿った中心線の方に向けて屈折させる光屈折手段を備える
    ことを特徴とする変位検出装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の変位検出装置において、
    前記検出ヘッド部は、前記合波手段で合波された光を前記光源の側へ反射させる反射部材を備え、
    前記発光受光部は、前記光源と前記受光素子とを前記反射部材の反射面に対して同じ側に備える
    ことを特徴とする変位検出装置。
JP2003385055A 2003-11-14 2003-11-14 変位検出装置 Withdrawn JP2005147828A (ja)

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