JP2005139943A - 電磁石用コア及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液体燃料インジェクタ等に使用される電磁石用コアにおいて、耐薬品性及び耐熱性を向上する。
【解決手段】 コアを、熱的、化学的に安定な分子構造を有するポリイミド樹脂を軟磁性材粉末14のバインダー15として成形する。ポリイミド樹脂からなるバインダー15を軟磁性材粉末14に対して0.05〜1.0重量%含むようにする。コアの耐熱性や耐薬品性を向上することができるので、液体燃料インジェクタ7のバルブ制御用電磁石として用い、エンジンに取り付けても良好に作動することができる。
【選択図】図2
【解決手段】 コアを、熱的、化学的に安定な分子構造を有するポリイミド樹脂を軟磁性材粉末14のバインダー15として成形する。ポリイミド樹脂からなるバインダー15を軟磁性材粉末14に対して0.05〜1.0重量%含むようにする。コアの耐熱性や耐薬品性を向上することができるので、液体燃料インジェクタ7のバルブ制御用電磁石として用い、エンジンに取り付けても良好に作動することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体燃料インジェクタ等に使用される電磁石用コア及びその製造方法に関するものである。
従来、電磁石用コアとして粉末複合材料により形成されているものが公知である。例えば磁性材による固定コアと、励磁コイルと、バルブ起動用の接極子とで構成され、固定コアが粉末鉄材及びエポキシバインダの混合物をプレスして形成されており、コアが形成された後、コアを焼成する燃料インジェクタの計量バルブ制御用電磁石が公知である。そして、前記粉末鉄材はフェライトからなり、またエポキシバインダが多数のエポキシ樹脂から選択されるものであって、前記混合物が重量でエポキシ樹脂を2〜50%含んでいるものである。
また、鉄粒子は、極めて薄い、電気的な絶縁性を有するホスフェート層(絶縁皮膜)によって覆われ、そしてこの鉄粒子には例えば0.5質量%のポリマー添加材(例えばポリアミド、フェノール樹脂等)を備えたものも公知である。
このようなエポキシバインダやポリマー添加材は、電気的な絶縁作用を有し、粒子同士を結合するものであって、粉末粒子相互間の高い電気的な抵抗によって、この場所にはほとんど渦電流は形成されないようになっている。
特開平7−310621公報
特表2000−501570号公報
電磁石用コアを備えた液体燃料インジェクタは、液体燃料供給経路の途中に配置されるので、液体燃料インジェクタと一体的に設けられる電磁石用コアは直接液体燃料に触れたり、或いは液体燃料の気化ガスに触れたりするおそれがある。このため電磁石用コアには耐薬品性が要求される。また電磁石用コアを設けた液体燃料インジェクタはエンジンに一体的に取り付けられるので、比較的高温にさらされる電磁石用コアには耐熱性が要求される。
さらに、電磁石用コアは、軟磁性材からなる原料粉末とバインダの混合物をプレス加工により成形するものであるが、原料粉末の占有容積の比率が高いほど磁束密度の透磁率など電磁石としての性能が優れる。
しかしながら、前記従来技術においては、原料粉末のバインダは耐熱性が150〜160℃程度のエポキシ樹脂であったり、またポリアミド、フェノール樹脂等であったので、電磁石用コアとしては耐薬品性や耐熱性が低いという問題があった。このため液体燃料インジェクタのバルブ制御用電磁石としては限界があった.
さらに、電磁石用コアの製造方法にあっては、プレス加工の際に原料粉末とバインダの混合物に通常流動性を高めるために改流動剤を混合するものであるが、改流動剤作用による流動性の向上には限度があり、この結果コアにおける原料粉末の占有容積の比率のさらなる向上が求められている。
さらに、電磁石用コアの製造方法にあっては、プレス加工の際に原料粉末とバインダの混合物に通常流動性を高めるために改流動剤を混合するものであるが、改流動剤作用による流動性の向上には限度があり、この結果コアにおける原料粉末の占有容積の比率のさらなる向上が求められている。
解決しようとする問題点は、液体燃料インジェクタ等に使用される電磁石用コアにおいて、耐薬品性及び耐熱性を向上する点である。また、本発明の解決しようとする問題点は、軟磁性材からなる原料粉末とバインダの混合物をプレス加工により成形する液体燃料インジェクタ等に使用される電磁石用コアの製造方法において、混合物の流動性を向上して原料粉末の占有容積を高くする点である。
請求項1の発明は、軟磁性材により形成されコイルが設けられる電磁石用コアにおいて、軟磁性材粉末及びポリイミド樹脂からなる前記軟磁性材粉末のバインダーにより形成されたことを特徴とする電磁石用コアである。
請求項2の発明においては、前記ポリイミド樹脂を前記軟磁性材粉末に対して0.05〜1.0重量%含まれることを特徴とする請求項1記載の電磁石用コアである。
請求項3の発明においては、前記電磁石用コアは、液体燃料インジェクタのバルブ制御用電磁石に用いられることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁石用コアである。
請求項4の発明は、軟磁性材により形成されコイルが設けられる電磁石用コアの製造方法において、軟磁性材粉末及びポリイミド樹脂からなるバインダーの混合物を成形用型に挿入した後、該混合物をプレスにより成形する際、前記混合物を収容する前記成形用型の収容部の表面に潤滑層を設けることを特徴とする電磁石用コアの製造方法である。
請求項5の発明においては、前記収容部は常温より高温に加熱されており、前記混合物を挿入する前に前記収容部の表面に潤滑液を塗布すると共に、該塗布された潤滑液の水分を前記収容部の熱により蒸発して前記潤滑層を形成することを特徴とする請求項4記載の電磁石用コアの製造方法である。
請求項6の発明は、前記混合物にさらに改流動剤を添加することを特徴とする請求項5記載の電磁石用コアの製造方法である。
請求項1の発明によれば、熱的、化学的に安定な分子構造を有するポリイミド樹脂を軟磁性材粉末のバインダーとすることにより、耐熱性や耐薬品性を向上することができる。
請求項2の発明によれば、ポリイミド樹脂を前記軟磁性材粉末に対して0.05〜1.0重量%含むことにより、成形を良好に行うことができると共に、コアにおける軟磁性材粉末の占有の比率も確保することができる。
請求項3の発明によれば、耐熱性や耐薬品性を向上した電磁石用コアを液体燃料インジェクタのバルブ制御用電磁石に用いることにより、エンジンに取り付けても良好に作動することができる。
請求項4の発明によれば、収容部の表面に形成した潤滑層により軟磁性材粉末と前記表面との潤滑性を向上するのでプレス圧力による成形時に軟磁性材粉末と前記表面との摩擦力が低減して軟磁性材粉末相互、軟磁性材粉末とバインダーとを空隙を可及的に少なくして密に成形することができる。
請求項5の発明によれば、潤滑液の水分を前記収容部の熱により蒸発して前記潤滑層を形成することにより、該潤滑層の厚みを小さくして精密な成形を行うことができる。
請求項6の発明によれば、改流動剤を添加することにより、プレス時などにおける混合物の流動性を向上していっそう密度を向上することができる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1〜図5は実施例1を示しており、電磁石1は、コア2と励磁用のコイル3からなり、前記コア2は軸芯zに貫通孔4を形成した円柱形をなすと共に、一側面には前記軸芯zを中心に溝5が円環状に形成されており、この溝5に円筒状のコイル3が同軸芯上に挿入するようになっている。そして作動体たるプランジャ6が軸芯z上に配置され、そのプランジャ6の基端に設けられた磁鉄等によって形成される略円板状の接極子6aがコイル3の一側面、ひいてはコア2の一側面に接離可能に設けられている。そして、コイル3に電流を流すと励磁し、プランジャ6を軸芯z方向に作動するようになっている。図5においては、コイル3に電流を流すと接極子6aが電磁石1側に吸引されるようになっている。
そして、前記電磁石1はエンジン用液体燃料噴射装置のインジェクタに設けられている。インジェクタ7は、例えば図5に示したように、先端に液体燃料噴射口8を有するバルブボディ9と、液体燃料噴射口8の内端部に形成された弁座10及びバルブボディ9内に配置されたにニードル状バルブ11を備え、さらに液体燃料噴射口8を開閉するニードル状バルブ11に接続されたプランジャ6を駆動する電磁石1と、ニードル状バルブ11を閉位置に保持するように接極子6a、ひいてはプランジャ6を付勢する図示しない復帰バネとを備えている。さらにバルブボディ9の他側12には、液体燃料供給口13が設けられていて、該液体燃料供給口13が図示しない液体燃料ポンプに接続され、該液体燃料ポンプから液体燃料Fが所定の圧力で供給されている。したがって、このインジェクタ7において、コイル3に駆動電圧が印加されて励磁電流が供給されると、接極子6a、ひいてはプランジャ6が励磁コイル3側に引き込まれるためニードル状バルブ11が液体燃料噴射口8を開く。そして、ニードル状バルブ11は電磁石1が消磁されるまでの間開状態に保持され、液体燃料噴射口8が開いている間液体燃料が噴射されるようになっている。
前記コア2は、磁化や減磁が比較的容易にできる例えば電磁軟鉄、ケイ鋼等の軟磁性材の粉末、すなわち軟磁性材粉末14をバインダー15を介して一体的に固着して形成されるものであり、軟磁性材粉末14の表面には磁力線を通す絶縁皮膜16が形成されている。そして、バインダー15として、主鎖中に熱的、化学的に安定なイミド環(複素環)や芳香環などの分子構造を有する高分子であるポリイミド樹脂を用いる。前記軟磁性材粉末14の粒度(最大幅)は、10μm以上で200μm以下であって、好ましくは10μm以上で100μm以下である。これは軟磁性材粉末14の粒度(最大幅)が10μm未満であると製造が困難であり、一方粒度(最大幅)が200μmより大きくなると十分な比抵抗が得られず、また十分な強度が得られなくなるためである。
前記ポリイミド樹脂は、全芳香族ポリイミド、ビスマレイド系ポリイミド、或いは付加型ポリイミド等であって、その添加量は軟磁性材粉末14に対して重量比で0.05%以上1.0%以下、好ましくは0.1以上0.5%未満である。これはポリイミド樹脂が0.05%未満であると、比抵抗が保たれず、一方ポリイミド樹脂が1.0%を越えると密度が上がり難く磁束密度、透磁率の低下を招くためである。
尚、前記バインダー15には後述する改流動剤17が混合している。
次にコア2の製造方法について説明する。成形用型18は貫通孔19を形成した雌型20と、貫通孔19に上方より挿入する雄型たる上パンチ21と、前記貫通孔19の下方より挿入する円柱状のコアピン22とそれぞれリング状の第1〜第3の下パンチ23,24,25とを備える。コアピン22は貫通孔19の軸芯z´上に配置されており、その上面22aは雌型20のほぼ上面に配置されており、第1の下パンチ23はコアピン22の外側に同芯上に配置されており、その上面23aは底面を形成している。第2の下パンチ24は第1の下パンチ23の外側に同芯上に配置されており、その上面24aは溝5を形成するために上面23aより上方に設けられている。第3の下パンチ25は第2の下パンチ24の外側に同芯上に配置されており、その上面24aは上面23aと同様に底面を形成している。尚、前記上パンチ21の下面には前記コアピン22の上面22aが挿入する受け孔26が軸芯z´上に形成されている。また、雌型20には該雌型20を常温より高い所定温度、例えば120℃に保温するための加熱手段たるヒータ27が設けられている。
そして、製造にあっては予めコアピン22と第1〜第3の下パンチ23,24,25が貫通孔19に挿入しており、そして貫通孔19等原料を収容する収容部28の壁面、すなわち貫通孔19の壁面の他に上面23a,24a,25aの表面及び第2の下パンチ24の内外周面のそれぞれの表面に潤滑層29を形成する。これは雌型20の上面上に設けられ貫通孔19に臨んだ噴出口30より水溶液状の潤滑液29aを噴出して収容部28の壁面、表面に塗布し、塗布された潤滑液29aは雌型20の熱により水分が蒸発して貫通孔19の壁面の他に上面23a,24a,25aの表面及び第2の下パンチ24の内外周面の表面などに潤滑層29が形成される。潤滑液としては、1%安息香酸ナトリウム、1%リン酸水素2カリウムの水溶液を用い、120℃に熱した型壁面に噴射塗布することにより、水溶液が蒸発して壁面に潤滑層としての晶出層が形成される。
このようにして、収容部28の壁面等に潤滑層29が形成された状態で、絶縁皮膜16が形成された軟磁性材粉末14と、例えば0.2重量%の付加型ポリイミド樹脂等前記バインダーとしてのポリイミド樹脂の他に、例えば0.01重量%エチレンビスステアロアミド等の改流動剤との混合物を収容部28に落とし込んで収容する。
尚、改流動剤としては、エチレンビスステアロアミド、エチレンビスラウリルアミド、或いはメチレンビスステアロアミド等ビスアミド系ワックス単体或いはその混合体が好ましい。これは前記ワックスは融点が140℃以上と高く、モノアミド系では融点が低く温間成形時の加熱により軟化し流動性が低下するためである。さらに、改流動剤としては、前記ワックス(混合体を含む)に30%以下のステアリン酸リチウム又は12ヒドロキシステアリン酸リチウムを添加したものが好ましい。これはステアリン酸リチウム又は12ヒドロキシステアリン酸リチウムは流動性改善の効果をもち、また融点が220℃と高く軟化は生じないためである。そして、改流動剤の添加量は、0.002〜0.1重量%、好ましくは0.004〜0.05重量%であり、また、改流動剤の粒度(最大幅)は、1〜20μm、好ましくは1〜10μmである。添加改流動剤の添加量を0.002重量%より小さくした場合には、十分な流動性を確保することができず、一方添加量を0.1重量%より大きくした場合には十分な強度が得られなくなる。さらに、改流動剤の粒度(最大幅)を1μmより小さくするには製造が困難であり、20μmより大きいと潤滑性を確保するためにより多くの添加量が必要となり、その場合に十分な強度が得られなくなる。
次に上パンチ21を所定圧力で貫通孔19に挿入することによりコア2を成形する。この成形の際、軟磁性材粉末14と貫通孔19の壁面との接触の他に、軟磁性材粉末14はコアピン22の外周面や上面23a,24a,25aの表面及び第2の下パンチ24の内外周面の表面に接触する。これら接触において、軟磁性材粉末14と収容部28の各面との間にはそれぞれ潤滑層29が介在しているので、軟磁性材粉末14は潤滑状態で雌型20、上パンチ21及び第1〜第3の下パンチ23,24,25によりプレス加工され、それぞれの面における接触抵抗を低減でき、この結果プレス圧力を成形体、すなわち圧粉体の内部まで達することとなり、成形体における単位体積当りの軟磁性材粉末14の占有容積を高めることができる。さらに、軟磁性材粉末14と収容部28の各種の面との間にもそれぞれ改流動剤17が介在してプレス圧力を成形体の内部まで達することができるようになる。さらに、軟磁性材粉末14相互及び軟磁性材粉末14とバインダー15との間にも改流動剤17が介在することになるのでプレス圧力を成形体の内部まで達することができるようになる。
このようにして温間成形が終了した後、上パンチ21を上昇すると共に、第1〜第3の下パンチ23,24,25を上昇することにより成形体(コア)を貫通孔19より抜き出すものである。
次に図6を参照して本件発明に係るコアの応答性(図5(a))と、焼結材によるコアとの応答性(図5(b))について説明する。本件発明に係るコアにおいては、透磁率μmax:6×10-4H/m、磁束密度B10KA/m:1.67T、比抵抗:500μΩmである。一方焼結材によるコア透磁率μmax:5×10-5H/m、磁束密度B10KA/m:1.57T、比抵抗:1〜1.5μΩmとなった。この結果本件発明に係るコアにおいては、鉄に近い磁束密度が可能となり、また金属材料に比べ2〜3桁高い比抵抗値を可能とするものである。そして図5(a)(b)に示したプランジャリフト量に示すように動作開始時及び動作終了時における応答性について本件発明に係るコアは焼結材によるコアより優れていることが判明している。
以上のように、前記実施例では熱的、化学的に安定な分子構造を有するポリイミド樹脂を軟磁性材粉末14のバインダー15とすることにより、従来のこの種のコアよりも耐熱性や耐薬品性を向上することができる。そして、ポリイミド樹脂をバインダー15として軟磁性材粉末14に対して0.05〜1.0重量%含むことにより、十分な比抵抗や強度を得て成形を良好に行うことができ。さらに耐熱性や耐薬品性を向上したコア2を設けた電磁石1を液体燃料インジェクタ7のバルブ制御用電磁石に用いることにより、エンジンに取り付けても良好に作動することができる。
しかも、成形用型18により形成される収容部28の貫通孔28等の表面に形成した潤滑層29により軟磁性材粉末14と前記表面との潤滑性を向上するのでプレス圧力による成形時に軟磁性材粉末14と前記貫通孔28等表面との摩擦力が低減して軟磁性材粉末14相互、軟磁性材粉末14とバインダー15とを空隙を可及的に少なくして成形することができる。また、前記潤滑層29は塗布した潤滑液29aの水分を前記収容部28の熱により蒸発させて形成することにより、該潤滑層28の厚みを小さく、しかも均一に形成することができ、しかも、軟磁性材粉末14とバインダー15の他に、改流動剤17を添加することにより、プレス時などにおける混合物の流動性をいっそう向上することができる。
以上のように本発明にかかる電磁石用コアは、液体燃料インジェクタのバルブ制御用電磁石以外の用途にも適用できる。
2 コア
3 コイル
7 液体燃料インジェクタ
11 ニードル状バルブ
14 軟磁性材粉末
15 バインダー
17 改流動剤
18 成形用型
28 収容部
29 潤滑層
29a 潤滑液
3 コイル
7 液体燃料インジェクタ
11 ニードル状バルブ
14 軟磁性材粉末
15 バインダー
17 改流動剤
18 成形用型
28 収容部
29 潤滑層
29a 潤滑液
Claims (6)
- 軟磁性材により形成されコイルが設けられる電磁石用コアにおいて、軟磁性材粉末及びポリイミド樹脂からなる前記軟磁性材粉末のバインダーにより形成されたことを特徴とする電磁石用コア。
- 前記ポリイミド樹脂を前記軟磁性材粉末に対して0.05〜1.0重量%含まれることを特徴とする請求項1記載の電磁石用コア。
- 前記電磁石用コアは、液体燃料インジェクタのバルブ制御用電磁石に用いられることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁石用コア。
- 軟磁性材により形成されコイルが設けられる電磁石用コアの製造方法において、軟磁性材粉末及びポリイミド樹脂からなるバインダーの混合物を成形用型に挿入した後、該混合物をプレスにより成形する際、前記混合物を収容する前記成形用型の収容部の表面に潤滑層を設けることを特徴とする電磁石用コアの製造方法。
- 前記収容部は常温より高温に加熱されており、前記混合物を挿入する前に前記収容部の表面に潤滑液を塗布すると共に、該塗布された潤滑液の水分を前記収容部の熱により蒸発させて前記潤滑層を形成することを特徴とする請求項4記載の電磁石用コアの製造方法。
- 前記混合物にさらに改流動剤を添加することを特徴とする請求項5記載の電磁石用コアの製造方法。
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