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JP2005132636A - 爆薬組成物 - Google Patents

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Yoshimasa Sato
善政 佐藤
Hideaki Sugihara
秀明 杉原
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

【課題】起爆感度が低く、ANFO爆薬の取扱が簡便であるという利点を損なうことなく、従来のANFO爆薬に比べて装填比重が高く、破砕効果のみならず仕事効果が著しく向上し、穿孔間隔の拡大により穿孔作業の効率化を図り得る爆薬組成物を提供すること。
【解決手段】平均粒径の異なる2種類以上のポーラスプリル硝酸アンモニウム及び燃料油を含有する爆薬組成物において、嵩比重が0.80以上であることを特徴とする爆薬組成物。

Description

本発明は、採石、採鉱、採炭、ずい道掘進等の産業用発破作業に広く利用される爆薬組成物に関する。更に詳しくは、被破壊物の穿孔に直接装填して使用し得るポーラスプリル硝酸アンモニウム(硝安)系の粒状の爆薬組成物に関する。
爆破作業等に用いられる産業用爆薬としては、ダイナマイト、含水爆薬、硝安爆薬、硝安油剤爆薬(以下ANFO爆薬と呼ぶ)等が良く知られている。これらの爆薬のうち、ANFO爆薬は比較的簡単に製造できる爆薬であり、通常流動性のある粒状を呈しているので、穿孔内に直接流し込んだり、ローダー等の装填機によって装填したりすることもできるという特徴がある。
ポーラスプリル硝安の反応性がニトログリセリンやニトログリコールのような爆発性化合物に比べてかなり低いことは良く知られている。従って、ポーラスプリル硝安が酸化剤として爆薬全体の90重量%以上を占めることの多いANFO爆薬は、他の産業用爆薬と比較して威力は低いが、安価で安定であるという点から広く使用されている。また、その起爆感度は、火薬学会規格ES−32(2)に爆轟起爆試験方法として規定されている塩ビ雨どい試験又はカートン試験において、6号雷管で完爆しないこととされており、その低感度故に例えば25kg入り重袋への収納及びそれによる輸送が許されている。
近年、粒径、嵩比重及び吸油率等において特定の物性を有するポーラスプリル硝安を使用した低比重・高威力ANFO爆薬(特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4)により使用爆薬量の低減が達成され、発破作業の効率化が図られ、低比重・高威力ANFO爆薬は、従来のポーラスプリル硝安を用いて製造されたANFO爆薬に替わって、採石、採鉱等の産業用爆破用途に広く利用され始めている。
一方、実際の発破作業において装薬孔の穿孔作業はコスト及び効率面で大きなウェイトを占めており、穿孔間隔の拡張、即ち穿孔数の削減が可能となれば、発破作業の顕著な効率化が図られることは間違いないものの、これを実現するには限られた装薬長で1孔当たりの十分な薬量が装薬可能な高性能の爆薬が必要となる。穿孔径を増大させることにより、1孔当たりの装薬量の増加及び薬径効果による爆薬の威力増加を利用することも可能であるが、1孔当たりの穿孔時間が長くなり、根本的な解決には至らない。
一般的に爆薬の性能は、動的効果と静的効果に分けられ、前者は爆轟圧による破砕効果、後者は爆発生成ガスの断熱膨張による仕事効果とみなされ、それぞれ爆速、弾動振子値の測定により求められる。爆轟圧(P)は近似的にP≒1/4ρD2(ρは爆薬の初期密度、Dは爆速)で表され、爆薬の初期密度、即ち装填比重及び爆速が高いほど大きくなる。しかしながら、装填比重の高い爆薬は一般的に起爆感度が低いため弾動振子値が低く、従って仕事効果が小さくなる。前記課題を達成するための高性能爆薬としては、高比重、且つ高感度であるという、相反する特性が要求され、その解決方法は未だ見出されていない。
ANFO爆薬を高比重化し、且つ高感度化する方法として、粉砕したポーラスプリル硝安を用いる方法がある。粉砕したポーラスプリル硝安を用いることにより、装填比重が増大し、爆薬の反応性が高まり、威力が増大することが知られている。また、特許文献15では、平均粒径が異なる2種のポーラスプリル硝安と芳香族ジニトロ化合物を含有する爆薬組成物が記載され、このものは優れた仕事効果を与えることが知られている。
一方、粉砕したポーラスプリル硝安を用いたり、芳香族ジニトロ化合物を使用したりした場合、爆薬の反応性が向上すると同時に衝撃感度も増加するという問題があった。例えば、ANFO爆薬において、火薬学会規格ES−32(2)に爆轟起爆試験方法として規定されている塩ビ雨どい試験又はカートン試験において不合格になるという問題があった。また、粉砕したポーラスプリル硝安は粒状の硝酸アンモニウムと比べ流動性が低く、固化し易いため、製造時や装薬時等における取り扱い、作業環境等に支障をきたし易いという問題があった。
特開平7−69772号公報 特開平9−278578号公報 特開2001−39789号公報 特開2001−181080号公報 特開昭55−51794号公報 特開平11−147784号公報 特開平11−278974号公報 特開平10−291883号公報 特開平11−322481号公報 特開平8−295588号公報 特開平8−26877号公報 特開平11−79878号公報 特開2000−16891号公報 特開2000−327473号公報 特開平10−158085号公報
本発明は、起爆感度が低く、取扱が簡便であるというANFO爆薬の利点を損なうことなく、装填比重が高く、破砕効果のみならず仕事効果が著しく向上し、穿孔間隔の拡大により穿孔作業の効率化を図ることができる爆薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ポーラスプリル硝安の粒径、嵩比重等の各種物理的性質及びその爆薬性能について鋭意研究をした結果、特定の物性を有する2種類以上のポーラスプリル硝安混合物及び燃料油からなる爆薬組成物が、雷管起爆性を示すことなく従来のANFO爆薬同様の優れた取扱性を有し、発破時の装填比重の上昇にも拘わらず、優れた破砕効果と共に著しく高い静的効果を示すことを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、
(1)平均粒径が異なる2種類以上のポーラスプリル硝酸アンモニウムからなるポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物及び燃料油を含有し、嵩比重が0.80以上であることを特徴とする爆薬組成物、
(2)ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物が、平均粒径が0.1〜1.5mm、嵩比重が0.70〜0.90の範囲にあるポーラスプリル硝酸アンモニウム(a)と平均粒径が1.5〜3.0mm、嵩比重が0.70〜0.85の範囲にあるポーラスプリル硝酸アンモニウム(b)の混合物である上記(1)に記載の爆薬組成物、
(3)ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物が、ポーラスプリル硝酸アンモニウム(a)が10〜80重量%、ポーラスプリル硝酸アンモニウム(b)が90〜20重量%である割合で両者を含有する上記(2)に記載の爆薬組成物、
(4)ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物中、少なくとも1種類のポーラスプリル硝酸アンモニウムの吸油率が5.0〜20.0%で且つ硬度が0.1〜10.0%である上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の爆薬組成物、
(5)ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物中少なくとも1種類のポーラスプリル硝酸アンモニウムが、基質内に微小中空粒子を含有する上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の爆薬組成物
に関する。
本発明の爆薬組成物は、穿孔径の増大を必要とせず1孔当たりの装薬量を増加させることを可能とし、従来のANFO爆薬と同様に取扱うことが可能である一方で、従来のANFO爆薬に比べて装填比重が著しく上昇し、高威力で破砕効果に優れると共に非常に優れた仕事効果を有するため、穿孔間隔の拡張、即ち穿孔作業の効率化、延いては発破作業の効率化を図ることができる。
以下本発明を詳細に記載する。
本発明の爆薬組成物は、平均粒径が異なる2種類以上のポーラスプリル硝安を含有し、その嵩比重が0.80以上であるが、0.95以下のものが好ましい。爆薬組成物の嵩比重は、添加した燃料油の種類及び添加量にもよるが、燃料油は殆どポーラスプリル硝安に吸収されるため、ポーラスプリル硝安の嵩比重によって決定される度合いが大きい。
本発明において用いられるポーラスプリル硝安混合物は、平均粒径が異なる2種以上のポーラスプリル硝安からなり、本発明の目的が達成できる限り混合する種類数に特に制限はないが、2種のポーラスプリル硝安を混合するのが好ましい。本発明の爆薬組成物に好ましく使用されるポーラスプリル硝安混合物は、平均粒径が0.1〜1.5mm、好ましくは0.5〜1.4mmで嵩比重が0.70〜0.90、好ましくは0.72〜0.85の範囲のポーラスプリル硝安(a)と平均粒径が1.5〜3.0mm、好ましくは1.5〜2.5mmで嵩比重が0.70〜0.85、好ましくは0.70〜0.80の範囲にあるポーラスプリル硝安(b)を混合したものである。ポーラスプリル硝安(a)とポーラスプリル硝安(b)からなるポーラスプリル硝安混合物における両者の混合比率は、ポーラスプリル硝安混合物中でポーラスプリル硝酸アンモニウム(a)が10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%、ポーラスプリル硝酸アンモニウム(b)が90〜20重量%、好ましくは80〜40重量%の範囲が好ましい。両者の混合割合がこの範囲外になると高比重でかつ高威力といった本発明の効果を奏しない場合がある。
更に、本発明の爆薬組成物に使用されるポーラスプリル硝安の内少なくとも1種類は、吸油率が5.0〜20.0%、好ましくは7.0〜15.0%、硬度が0.1〜10.0%、好ましくは2.0〜10.0%のものが使用される。
ポーラスプリル硝安混合物は、爆薬組成物中で通常65〜96重量%、好ましくは75〜95重量%を占める割合で使用される。
ポーラスプリル硝安又は爆薬組成物の嵩比重はJIS K−6721に規定の方法に準じて測定される。即ち、一定量のポーラスプリル硝安又は爆薬組成物を一定の高さから、支持棒に支持された下部にダンパーを有する漏斗を用いて、支持台上に設置した円筒形コップ内に落下させ、コップ上に盛り上がったポーラスプリル硝安又は爆薬組成物を除去した後、コップ内のポーラスプリル硝安又は爆薬組成物を秤量することによって測定される。詳しくは、上端の直径90mm、下端の直径15mm、高さ115mmの漏斗を、漏斗下端と支持台上の深さ80mm、容積100cm3のコップ上端との距離が45mmとなるように設置し、漏斗内にポーラスプリル硝安又は爆薬組成物100gを入れ、ダンパーをスライドさせてコップ内にポーラスプリル硝安又は爆薬組成物を落下させる。振動を与えないように注意してコップの上に盛り上がったポーラスプリル硝安又は爆薬組成物をヘラでコップの上端と同じ高さで水平になるように払いのける。次いでコップの外側に付着したポーラスプリル硝安又は爆薬組成物を除去して、コップ内のポーラスプリル硝安又は爆薬組成物の重量を上皿直示天秤で秤量し、これを試料重量とする。以上の測定を終えた後、下記(1)式により嵩比重を算出する。
嵩比重=試料重量(g)/100(cm3) (1)
ポーラスプリル硝安の平均粒径は、メディアン径(50%粒径)のことである。詳しくは、目開き0.425mm、0.50mm、0.85mm、1.00mm、1.18mm、1.40mm、1.70mm、2.36mmの篩でポーラスプリル硝安100gを通し、各篩目毎に残留するポーラスプリル硝安の重量から累積粒度分布曲線を作成し、累積重量が試料全重量の50%となる粒径を算出する。なお、篩は目開きの小さいものから順に重ねてポーラスプリル硝安を入れ、振とう機を使用して5分間振とうする。
ポーラスプリル硝安の吸油率は、一定量の試料ポーラスプリル硝安を、軽油に一定時間浸しておいた後、吸引ろ過し、試験前後の重量差より軽油の吸着量を算出することによって測定される。詳しくは試料ポーラスプリル硝安50gを直径40mm、深さ50mmのガラスフィルター(11G−1)に入れ、上皿直示天秤で秤量し、これを真空装置にセットする。ついでガラスフィルター中に軽油40mlを注入し、細い棒でよく撹拌し、ポーラスプリル硝安と軽油の混合接触を図る。5分間放置後、ガラスフィルターに付属した外部のコックを開放し、2分間軽油を自然流下させる。引き続き真空ポンプにて5分間吸引(流速:約30l/min)した後、軽油を吸着した試料のポーラスプリル硝安の入ったままのガラスフィルターを、上皿直示天秤で秤量する。ここで増量分が軽油の吸着分である。以上の測定を終えた後、元の試料ポ−ラスプリル硝安50gに対する軽油吸着分(g)の比率(%)を、吸油率(%)として表示する。計算式は下記(2)式の通りである。
吸油率(%)=軽油吸着分(g)/試料50(g)×100 (2)
ポーラスプリル硝安の吸油率は、主として粒子の内部に分布する細孔の容積や有効径によって左右されるものであり、例えば細孔容積が大きければ、粒子内部に軽油を保持し得る空間が大となるので、吸油率が大となる。
ポーラスプリル硝安の硬度は、一定量のポーラスプリル硝安の試料を硬度測定装置により一定の条件で機械的に粉砕し、粉砕された量を計ることにより測定される。
測定に使用される装置は、試料注入用漏斗、圧縮空気流入孔(内径4mm、長さ55mm)に接続した流送管(内径16mm、長さ175mm)、それら接続部上部と漏斗を垂直に接続する試料注入管(内径12mm、長さ52mm)及び流送管と垂直に接続した試料粉砕管(内径50mm、長さ315mm)から構成されている。
35mesh篩で粉末を除去した試料ポーラスプリル硝安100gを漏斗から試料注入管を通して流送管に落下注入し、流入孔から流入した圧縮空気(4kg/cm2)により、試料ポーラスプリル硝安を、流送管を通して粉砕管内壁に衝突させ試料ポーラスプリル硝安を粉化させる。流送後の試料ポーラスプリル硝安を35meshで篩分けし、+35mesh量(N)を秤量し、元の試料ポーラスプリル硝安100gに対する粉化量の比率(%)として表示する。計算式は下記(3)式の通り。
硬度(%)=100(g)−N(g) (3)
更に、本発明の爆薬組成物に使用されるポーラスプリル硝安の内少なくとも1種類は、基質内に微小中空粒子を含有するものが好ましく、またこれを粉砕したポーラスプリル硝安も使用可能である。ポーラスプリル硝安中の微小中空粒子は、主に比重調整剤等として用いられているもので、使用しうる微小中空粒子の具体例を挙げれば、樹脂マイクロバルーン、ガラスバルーン、金属中空粒子、シラスバルーンのような天然又は合成の多孔性物質等があり、これらは単独又は2種類以上混合して使用される。本発明の爆薬組成物においては上記のうち樹脂マイクロバルーンが好ましいものとして挙げられる。本発明において中空微粒子は、通常5〜1500μmのものが使用され、ポーラスプリル硝安に対して通常1.0×10−6〜10重量%、好ましくは0.05〜10重量%が含有される。
本発明の爆薬組成物に用いられる燃料油としては、混合時に液体である燃料油を用いるのが好ましい。使用し得る燃料としては軽油、灯油等の鉱物油、植物油、動物油等が挙げられる。
この他、用途によってメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等のワックス類等を燃料油として単独又は混合して用いることができる。この際、融点の高い燃料油は、それが液状になる温度以上で、ポーラスプリル硝安と混合する事によって用いることができる。
燃料油は、通常爆薬組成物中で2.5〜25重量%、好ましくは4〜10重量%を占める範囲で使用する。
本発明の爆薬組成物は必要によって、静電気発生防止の措置を施すことができる。例えば水溶性又は油溶性の帯電防止剤(特許文献5、特許文献6及び特許文献7)として知られる各種界面活性剤や、デンプン類(特許文献8)、脂肪酸アミド(特許文献9)等の帯電防止機能のある添加剤を加えることができる。
本発明の爆薬組成物は、必要によりポーラスプリル硝安以外の酸化剤、例えば硝酸カリウムや過塩素酸塩、更には木粉、アルミニウム粉のような粉末追加燃料、あるいはポリアクリル酸ナトリウムのような増粘安定剤(特許文献10)、シラスバルーンのような比重調整材(特許文献11)、アンモニアガス抑制剤として知られる有機酸(特許文献12)、吸水剤(特許文献13、特許文献14)等、他の添加剤を加えることが可能である。
本発明の爆薬組成物は、ニーダーあるいは回転ミキサーのような混合機で、ポーラスプリル硝安と燃料油を必須の成分として、さらに必要によりその他の添加剤を均一に混合することによって製造される。また、撹拌、混合の機能を備えているならば、他の混合機も使用可能である。
本発明を実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例において部は重量部を示す。
実施例1
平均粒径1.2mm、嵩比重0.74、吸油率14.9%、硬度7.0%のポーラスプリル硝安と樹脂マイクロバルーンを含有する平均粒径2.0mm、嵩比重0.75、吸油率11.7%、硬度2.1%のポーラスプリル硝安の重量比30:70の混合物94.0部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温で2号軽油6.0部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、本発明の爆薬組成物100部を得た。
実施例2
平均粒径1.2mm、嵩比重0.74、吸油率14.9%、硬度7.0%のポーラスプリル硝安と樹脂マイクロバルーンを含有する平均粒径2.0mm、嵩比重0.75、吸油率11.7%、硬度2.1%のポーラスプリル硝安の重量比50:50の混合物94.0部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温で2号軽油6.0部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、本発明の爆薬組成物100部を得た。
実施例3
平均粒径1.1mm、嵩比重0.78、吸油率10.6%、硬度11.2%のポーラスプリル硝安と平均粒径1.9mm、嵩比重0.75、吸油率12.5%、硬度2.1%のポーラスプリル硝安の重量比50:50の混合物94.7部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温で2号軽油5.0部、脂肪酸アミド(脂肪酸アマイドS:花王(株)製)0.3部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、本発明の爆薬組成物100部を得た。
比較例1
平均粒径1.8mm、嵩比重0.76、吸油率13.5%、硬度7.0%のポーラスプリル硝安94.0部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温で2号軽油6.0部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、比較用の爆薬組成物100部を得た。
比較例2
平均粒径1.9mm、嵩比重0.82、吸油率8.4%、硬度2.3%のポーラスプリル硝安94.7部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温で2号軽油5.0部、脂肪酸アミド(脂肪酸アマイドS:花王(株)製)0.3部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、比較用の爆薬組成物100部を得た。
比較例3
平均粒径1.2mm、嵩比重0.74、吸油率14.9%、硬度7.0%のポーラスプリル硝安94.0部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温で2号軽油6.0部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、比較用の爆薬組成物100部を得た。
比較例4
樹脂マイクロバルーンを含有する平均粒径2.0mm、嵩比重0.75、吸油率11.7%、硬度2.1%のポーラスプリル硝安94.0部を室温のシグマ翼を備えた横型ニーダーに移し、室温2号軽油6.0部を添加し、1分当たり90回転の速度で5分間混合し、比較用の爆薬組成物100部を得た。
性能試験
(1)爆速試験(塩ビ法)
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた各爆薬組成物を内径35mm、厚さ3.5mmの鋼管中に200〜250g流し込み、30gの含水爆薬(アルテックス:日本化薬(株)製)をブースターとして6号雷管で起爆し、爆速を測定した。
(2)起爆感度試験
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた各爆薬組成物を火薬学会規格ES−32(2)で規定されている塩ビ雨どい試験において6号雷管で起爆した。
(3)弾動振子試験
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた各爆薬組成物を内径30mm、厚さ5.0mmの紙管中に90g流し込み、10gの含水爆薬(アルテックス:日本化薬(株)製)をブースターとして6号雷管で起爆し、弾動振子値を測定した。
これらの試験結果を表1に示す。
表1
性能試験
実施例1 実施例2 実施例3
嵩比重 0.83 0.82 0.82
爆速(m/sec 3250 3300 3200
起爆感度(塩ビ法) 不完爆 不完爆 不完爆
弾動振子値(mm) 75 73 70

比較例1 比較例2 比較例3 比較例4
嵩比重 0.78 0.83 0.78 0.79
爆速(m/sec) 2900 2100 3300 2600
起爆感度(塩ビ法) 不完爆 不完爆 不完爆 不完爆
弾動振子値(mm) 61 59 65 69
表1より、実施例1〜3の本発明の爆薬組成物は、比較例1の爆薬に比べて嵩比重が高く、また、爆速値が高く、優れた破砕効果を有することが分かる。更に高い嵩比重にも拘わらず弾動振子値が著しく大きく、非常に優れた仕事効果を有することが分かる。また、実施例1〜3の本発明の爆薬組成物の嵩比重は、比較例2の爆薬と同等であるが、爆速値及び弾動振子値が著しく大きいことが明らかである。更に、実施例1〜2と比較例3〜4の爆薬組成物の比較により、平均粒径が異なるポーラスプリル硝安を混合することにより、嵩比重が高くなるにも拘わらず、それぞれを単独で使用した爆薬組成物に較べ弾動振子値が大きくなり爆薬性能が向上していることが分かる。以上の結果から、実施例1〜3の本発明の爆薬組成物は、実際の発破作業において穿孔間隔の拡張、即ち穿孔数の削減を実現し得る高比重・高感度のANFO爆薬であることが明らかである。なお、表1に示したように本発明の爆薬組成物の起爆感度は、6号雷管で何れも不完爆(塩ビ法)であり、ANFO爆薬本来の優れた取扱性が損なわれていないことが確認された。

Claims (5)

  1. 平均粒径が異なる2種類以上のポーラスプリル硝酸アンモニウムからなるポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物及び燃料油を含有し、嵩比重が0.80以上であることを特徴とする爆薬組成物。
  2. ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物が、平均粒径が0.1〜1.5mm、嵩比重が0.70〜0.90の範囲にあるポーラスプリル硝酸アンモニウム(a)と平均粒径が1.5〜3.0mm、嵩比重が0.70〜0.85の範囲にあるポーラスプリル硝酸アンモニウム(b)の混合物である請求項1に記載の爆薬組成物。
  3. ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物が、ポーラスプリル硝酸アンモニウム(a)が10〜80重量%、ポーラスプリル硝酸アンモニウム(b)が90〜20重量%である割合で両者を含有する請求項2に記載の爆薬組成物。
  4. ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物中、少なくとも1種類のポーラスプリル硝酸アンモニウムの吸油率が5.0〜20.0%で且つ硬度が0.1〜10.0%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の爆薬組成物。
  5. ポーラスプリル硝酸アンモニウム混合物中少なくとも1種類のポーラスプリル硝酸アンモニウムが、基質内に微小中空粒子を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の爆薬組成物。
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