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JP2005126617A - 塩素化ポリエチレン加硫用組成物 - Google Patents

塩素化ポリエチレン加硫用組成物 Download PDF

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JP2005126617A
JP2005126617A JP2003365332A JP2003365332A JP2005126617A JP 2005126617 A JP2005126617 A JP 2005126617A JP 2003365332 A JP2003365332 A JP 2003365332A JP 2003365332 A JP2003365332 A JP 2003365332A JP 2005126617 A JP2005126617 A JP 2005126617A
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vulcanizing
parts
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JP2003365332A
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Kazuya Tsujimura
和也 辻村
Yasuo Matoba
康夫 的場
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Osaka Soda Co Ltd
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Daiso Co Ltd
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Abstract

【課題】着色可能な配合において加硫物の引張応力、引張強さ、圧縮永久歪性などに優れた塩素化ポリエチレン加硫用組成物を提供する。
【解決手段】塩素化ポリエチレン100重量部に対して
(A)加硫剤 0.1〜5重量部
(B)下記一般式(1)または(2)で示されるシランカップリング剤 0.1〜5重量部
Cl-C3H6-Si-(OR)3 (1)
(Rは、メチル基またはエチル基を表す)
(C2H5O)3-Si-C3H6-Sx-C3H6-Si-(OC2H5)3 (2)
(xは2〜4)
(C)無機充填剤 10〜150重量部
を配合すること、及び必要により更に(D)有機加硫促進剤を塩素化ポリエチレン100重量部に対して0.1〜5重量部配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、着色可能な塩素化ポリエチレン加硫用組成物及びその加硫物に関する。
塩素化ポリエチレンはその優れた耐熱性、耐油性、耐候性、耐オゾン性などを生かしてゴム製品の材料として広く用いられている。補強剤としては、カーボンブラックのほかにホワイトカーボン、炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの無機充填剤が利用されているが、着色可能な配合では、充填剤としてカーボンブラックが使用できず、しかも無機充填剤のみでは引張応力、引張強さ、圧縮永久歪性などの物性が十分ではない。塩素化ポリエチレンの着色可能な配合についての引張強度の改善方法としては、メルカプト系シランカップリング剤で処理されたクレーを使用し有機過酸化物で加硫する方法が提案されている(特開平5−5016)。
特開平5−5016号公報
本発明は、上記のような実状から、着色可能な配合において加硫物の引張応力、引張強さ、圧縮永久歪性などに優れた塩素化ポリエチレン加硫用組成物を提供することを目的としたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため種々検討を重ねた結果、ある種のシランカップリング剤を添加することにより、カーボンブラックを用いない着色可能な配合でも引張応力、引張強さ、永久圧縮歪性が優れた塩素化ポリエチレン加硫用組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明による塩素化ポリエチレン加硫用組成物は、
塩素化ポリエチレン100重量部に対して
(A)加硫剤 0.1〜5重量部
(B)下記一般式(1)または(2)で示されるシランカップリング剤 0.1〜5重量部
Cl-C3H6-Si-(OR)3 (1)
(Rは、メチル基またはエチル基を表す)
(C2H5O)3-Si-C3H6-Sx-C3H6-Si-(OC2H5)3 (2)
(xは2〜4の整数である)
(C)無機充填剤 10〜150重量部
を配合すること、及び必要により更に(D)有機加硫促進剤を塩素化ポリエチレン100重量部に対して0.1〜5重量部配合することを特徴とするものである。
本発明によれば、ある種のシランカップリング剤を少量添加することにより、塩素化ポリエチレンのカーボンブラックを用いない着色可能な配合でも加硫物の引張応力、圧縮永久歪性が優れた加硫用組成物を得ることができ工業的にきわめて有用である。
本発明で用いられる塩素化ポリエチレンは、ポリエチレン粉末または粒子を水性懸濁液中もしくは有機溶媒中で塩素化することにより得られるものであり、本発明においては水性懸濁液中での塩素化によって得られるものの方が好ましい。
原料となるポリエチレンはエチレン単独重合体、またはエチレンと共重合可能なコモノマーとの共重合体である。コモノマーの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−ペンテン−1等のα−オレフィン類;ビニルアセテート、エチルアセテート等のアセテート類;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。ポリエチレンの重量平均分子量は好ましくは4万〜70万、より好ましくは5万〜30万である。原料となるポリエチレンは高密度ポリエチレンの他、これに低密度ポリエチレンをブレンドしたものでもよい。
本発明で用いられる塩素化ポリエチレンの塩素含量は、加硫物を加硫ゴムとして用いる場合、好ましくは20〜50重量%、より好ましくは25〜45%である。塩素含有量が多すぎても少なすぎても、得られる組成物は硬度が高すぎることがある。非晶性もしくは実質的に非晶性の塩素化ポリエチレンが好ましい。
また塩素化ポリエチレンは、単独で用いても良いが、塩素化ポリエチレンと相溶性のある他種ゴムを塩素化ポリエチレンより少ない量ブレンドしてもよい。塩素化ポリエチレンとブレンドする他のゴムとしては、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどが挙げられるが、特にニトリルゴムが好ましい。この場合ニトリルゴムのブレンド割合は塩素化ポリエチレン100重量部に対して、20重量部以下が好ましい。
本発明で用いられる加硫剤としては特に限定されるものではないが、チアジアゾール系化合物、メルカプトトリアジン系化合物、有機過酸化物系化合物が好ましい。
加硫剤の配合量は塩素化ポリエチレン100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。加硫剤が0.1重量部未満では加硫が不十分となり、5重量部を超えてもそれ以上効果が表れない。チアジアゾール系化合物としては、下記一般式(3)(4)(5)または(6)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005126617
Figure 2005126617
(式(3)および(4) 中、R1およびR2は、互いに同一または異なって、水素原子、基−(C=O)R3、または基−R4OR5 である。ここでR3は、炭素数1〜17のアルキル基、1つまたは2つの環を持つアリール基、炭素数7〜14のアシル基、炭素数7〜8のアラルキル基またはシクロヘキシル基であり、R4およびR5は、互いに同一または異なって、炭素数1〜8のアルキル基である。)
Figure 2005126617
Figure 2005126617
(式(5)および(6) 中、yは1または2であり、Xは酸素原子または硫黄原子であり、R6およびR7は、互いに同一または異なって、炭素数1〜8のアルキル基であり、R8およびR9は、互いに同一または異なって、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基である。)
チアジアゾール系加硫剤の例としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのモノベンゾエート誘導体および2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのジベンゾエート誘導体が例示され、特に好ましい例としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオベンゾアート、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ジチオベンゾアート、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオステアラート、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオ−1−ナフトアート、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオフェニルアセテート、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオシクロヘキシルカルボキシラート、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオ−p−トルアート、5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−チオシンナマート、2,5−ジ(ブトキシメチル)−1,3,4−チアジアゾール、2,2' −ジメルカプト−5,5' −ジチオビス(1,3,4−チアジアゾール)、2,2' −ジ(ブトキシメチル)−5,5' −ジチオビス(1,3,4−チアジアゾール)などが挙げられる。
メルカプトトリアジン系化合物としては、下記一般式(7)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005126617
(式(7)中、Rは、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基およびアリールアミノ基からなる群から選ばれる基である。)
メルカプトトリアジン系化合物の具体例としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、1−メトキシ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ヘキシルアミノ−3,5−-ジメルカプトトリアジン、1-ジエチルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1-シクロヘキシルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ジブチルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4−,6−ジメルカプトトリアジン、1-フェニルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン等が挙げられる。
有機過酸化物系化合物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボーネート類であって、具体例として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、n-ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、α、α'-ビス(t−ブチルパ−オキシ−m−イソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。加工性の面からは、有機過酸化物の半減期10時間を得るための温度が比較的高い方がよく、好ましくは90℃以上、より好ましくは110℃以上である。
本発明で用いられるシランカップリング剤としては、下記一般式(1)または(2)で示される化合物が挙げられる。
Cl-C3H6-Si-(OR)3 (1)
(Rは、メチル基またはエチル基を表す)
(C2H5O)3-Si-C3H6-Sx-C3H6-Si-(OC2H5)3 (2)
(xは2〜4の整数である)
塩素化ポリエチレン100重量部に対して上記シランカップリング剤の配合量は、0.1〜5重量部、好ましくは、0.2〜2重量部である。シランカップリング剤の量が0.1重量部未満では、添加の効果が不十分であり、5重量部を超えてもそれ以上の効果は得られない。
シランカップリング剤の具体例としては、トリエトキシシリルプロピルクロライド、トリメトキシシリルプロピルクロライド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等が挙げられる。シランカップリング剤の配合方法としては、あらかじめ無機充填剤をシランカップリング剤で処理しておいても良いし、配合時に他の配合剤と同時に加えても良い。
本発明では通常加硫剤と共に加硫を促進するために受酸剤が用いられる。受酸剤としては、加硫時に塩素化ポリエチレンから遊離する塩化水素を補足する金属化合物が使用される。受酸剤となる金属化合物としてはゼオライト系化合物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、合成ハイドロタルサイト等のハイドロタルサイト、鉛白、鉛丹、リサージ等が例示される。受酸剤の配合量は塩素化ポリエチレン100重量部に対して好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは5〜20重量部である。
ゼオライト系化合物としては、天然ゼオライトの外、A型、X型、Y型の合成ゼオライト、ソーダライト類、天然ないし合成モルデナイト、ZSM−5などの各種ゼオライト、およびこれらの金属置換体であり、これらは単独で用いても2以上併用してもよい。また金属置換体の金属はナトリウムであることが多い。ゼオライト系化合物としては受酸容能の大きいものが好ましい。ゼオライト系化合物として、活性化されたゼオライト系化合物を使うのが好ましい。活性化されたゼオライト系化合物とは、実質的に水分の少ない状態のものを言い、このように活性化する方法として、ゼオライト系化合物を100℃以上の温度で、乾燥空気、窒素気流下で加熱脱水する方法、もしくは、塩素含有重合体を他の成分と混練りする際に、ゼオライト系化合物を投入して140℃から200℃の混練り温度に晒すことにより活性化する方法等が挙げられる。これらの受酸剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上の併用して用いてもよい。
本発明で用いられる無機充填剤としては、含水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。これらの無機充填剤は、単独で用いても良いし、2種類以上併用しても良い。
無機充填剤の配合量は塩素化ポリエチレン100重量部に対して10〜150重量部、好ましくは20〜100重量部である。無機充填剤の量が10重量部未満では、受酸剤としての効果が不十分であり、150重量部を超えると加硫物の硬度が高くなりすぎる。
本発明で用いられる含水ケイ酸としては、通称ホワイトカーボンと呼ばれている合成された白色超微紛のことである。
本発明で用いられるケイ酸マグネシウムとしては、通称タルクと呼ばれているもので、ケイ酸マグネシウムを主成分とする結晶のことである。
本発明で用いられるケイ酸アルミニウムとしては、通称クレーと呼ばれているもので、天然のカオリン鉱物から工業的に精製した粉体でカオリナイトが主成分のものである。具体的には焼成クレー、ハードクレー、ソフトクレーなどが挙げられる。
本発明で用いられる炭酸カルシウムとしては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、コロイド性炭酸カルシウムの表面を樹脂酸塩、あるいはロジン酸で被覆したものなどが挙げられる。
本発明で用いられる水酸化アルミニウムとしては、ボーキサイトを原料としてバイヤー法と呼ばれる製法により得られる白色の粉末結晶のことである。
本発明で用いられる有機加硫促進剤とは、1級、2級、3級アミン、該アミンの有機酸塩もしくはその付加物、アルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤およびジチオカルバミン酸系促進剤、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7及びその弱酸塩、第4級アンモニウム化合物、脂肪酸の1種、もしくはこれらの2種以上の組み合わせである。ただし、加硫促進剤はこれらに限定されない。加硫剤にチアジアゾール系加硫剤もしくはメルカプトトリアジン系加硫剤を用いる場合は有機加硫促進剤を併用することが好ましい。
有機加硫促進剤の配合量は塩素化ポリエチレン100重量部に対して0.1〜5重量部である。有機加硫促進剤の量が0.1重量部未満では、加硫が不十分となり、5重量部を超えてもそれ以上の加硫促進効果は見られない。
1級、2級、3級アミンとしては、特に炭素数5〜20の脂肪族または環式脂肪酸の第1、第2もしくは第3アミンが好ましく、このようなアミンの代表例は、n−ヘキシルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、ヘキサメチレンジアミンなどである。
上記アミンと塩を形成する有機酸としては、カルボン酸、カルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジチオ燐酸等が例示される。また上記アミンと付加物を形成する物質としては、アルコール類、オキシム類等が例示される。アミンの有機酸塩もしくは付加物の具体例としては、n−ブチルアミン・酢酸塩、ジブチルアミン・オレイン酸塩、ヘキサメチレンジアミン・カルバミン酸塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩等が挙げられる。
アルデヒドアンモニア系促進剤の例としては、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドとアンモニアの反応生成物、等が挙げられる。
アルデヒドアミン系促進剤の例としては、アミンと少なくとも1種の炭素数1〜7のアルデヒドとの縮合生成物であり、このようなアミンの例としては、アニリン、ブチルアミン等が挙げられる。これらのなかで、アニリンと少なくとも1種の炭素数1〜7のアルデヒドとの縮合生成物が好ましい。具体例としては、アニリンとブチルアルデヒドの縮合物、アニリンとヘプタアルデヒドの縮合物、アニリンとアセトアルデヒドおよびブチルアルデヒドの縮合物などがある。
グアニジン系促進剤の例としては、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン等が例示される。
チアゾール系促進剤の例としては、2―メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2―メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、等が例示される。
スルフェンアミド系促進剤としては、1級もしくは2級アミンの2−ベンゾチアジルスルフェンアミドは次の一般式(8)で示されるものである。
Figure 2005126617
(式中、R10およびR11は同一もしくは異なり、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12のアラルキル基である。ただしR10およびR11が共に水素原子であることはない。R10およびR11は互いに結合して、ヘテロ原子を介してまたは介さずに、環を形成していてもよい。)
スルフェンアミドを形成する1級もしくは2級アミンとしては、シクロヘキシルアミン、ブチルアミン類、ジエチルアミン、ジプロピルアミン類、ジオクチルアミン類、ジラウリルアミン類、ジシクロヘキシルアミン、ピペリジン、ピペコリン、モルホリン、ピペラジン等が例示される。スルフェンアミド系加硫促進剤の具体例としては、N−エチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジ−イソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジ−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシ−ジ−エチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。
チウラム系促進剤の例としては、チウラム化合物は、下記一般式(9)で示されるチウラムスルフィド化合物からなる。
Figure 2005126617
(式中、R12とR13、および/または、R14とR15は同一もしくは異なり、例えばアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基である。R12とR13、および/または、R14とR15は互いに結合して、ヘテロ原子を介してまたは介さずに、環を形成していてもよい。)
チウラムの化合物の具体例としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸系促進剤の例としては、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルカルバミン酸銅、等が例示される。
上記促進剤は、無機充填剤、オイル、ポリマー等に予備分散させて使用することもできる。
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下DBUという)は下記、下記式(10)で表される化合物である。
Figure 2005126617
また、上記DBUの弱酸塩の例としては、炭酸塩、カルボン酸塩、フェーノール性物質との塩、エノール性物質との塩、チオール類との塩等が挙げられる。これら塩を構成する物質を例示すれば、炭酸、酢酸、ギ酸、ソルビン酸、サルチル酸、β−オキシナフトエ酸、フェノール、フタル酸、シアヌル酸、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベンゾイミダゾール及びフェノール樹脂、フェノールノホラック樹脂等を挙げることができる。
また上記DBUを、可塑剤、高級アルコール、グリコール等の液状物質に溶解させて使用すること及び、無機充填剤等に分散させ粉末状態で使用すること及び、高分子物質に練り込んでシート状、ペレット状にして使用することも可能である。これらの加硫促進剤は単独で用いてもよいし、2種類以上の組み合わせで用いてもよい。
本発明で用いられる第4級アンモニウム化合物とは、下記一般式(11)で表される化合物である。
Figure 2005126617
(上記一般式において、R16、R17、18及びR19は互い同一でも異なっていても良く、炭素数1〜17のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基より選ばれる基である。)
上記炭素数1〜17のアルキル基の例としては、例えば、メチル基、プロキル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基等が挙げられる。Xは陰イオンであればよい。このような陰イオンの例としては、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素等のハロゲンイオン等が挙げられる。これらの有機加硫促進剤は単独で用いてもよいし、2種類以上の組み合わせで用いてもよい。
上記塩素化ポリエチレン加硫用組成物を加硫することにより、良好な加硫物性を有する加硫物を得ることができる。
本発明組成物には、当該技術分野において通常用いられる各種の配合剤、例えば充填剤、補強剤、可塑剤、安定剤、老化防止剤、滑剤、粘性賦与剤、顔料、難燃剤、紫外線吸収剤、発泡剤、加硫調整剤等を添加することができる。また、強度、剛性の向上のため短繊維等を添加することもできる。
本発明組成物を得るには、通常のミキシングロール、バンバリーミキサー、2軸混練押出機、各種ニーダー等を用いて、上記配合材料を混練りし、得られた混練物をオープンロール等でシート状のような所要形状にする。成型もしくは加硫は、プレス、押し出し機、射出成型機などを用いて行い、所要形状のゴム製品を得ることができる。加硫条件は100〜200℃で数分間〜2時間の範囲で適宜選ばれる
本発明を実施するための具体的な形態を以下に実施例を挙げて説明する。但し本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお実施例及び比較例で用いた配合材料の詳細は以下の通りである。
塩素化ポリエチレン:ダイソー社製『ダイソラックC-130』塩素含量30%
炭酸カルシウム:白石工業社製『白艶華CC』
ケイ酸マグネシウム:竹原化学工業社製『ハイトロン』
水酸化アルミニウム:昭和電工社製『ハイジライトH42M』
シランカップリング剤a:トリエトキシシリルプロピルクロライド
シランカップリング剤b:ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド ダイソー社製『カブラス2A』
シランカップリング剤c:ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド ダイソー社製『カブラス4』
可塑剤:トリn−オクチルトリメリテート
滑剤;花王社製『スプレンダーR300』
ゼオライト:合成ゼオライト、A型ゼオライト、水沢化学社製『ミズカライザーDS』
マグネシア:高活性酸化マグネシウム、協和化学社製『MgO#150』
加硫剤a:2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール
加硫剤b:2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン
加硫剤c:ジクミルパーオキサイド
有機加硫促進剤a:n-ブチルアルデヒド・アニリン縮合物、大内新興化学工業社製『ノクセラー8』
有機加硫促進剤b:2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩
架橋助剤:トリアリルイソシアネート
老化防止剤:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物
(実施例1)
表1に示すように塩素化ポリエチレン100重量部に炭酸カルシウム30重量部、ケイ酸マグネシウム15重量部、水酸化アルミニウム55重量部、酸化チタン12.5重量部、受酸剤として合成ゼオライト10重量部、可塑剤30重量部、滑剤2重量部、老化防止剤1重量部、シランカップリング剤0.5重量部を加え、この配合物をニーダーで130℃で6分間混練りした。次いでこの混練り物に、加硫剤として2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール2重量部、有機促進剤としてn,ブチルアルデヒド・アニリン縮合物1.5重量部を加え、70〜80℃に加熱されたロールで更に混練りし、厚さ2〜3mmのシート状の加硫用ゴム組成物を作製した。このゴム組成物を、15×15cmの金型に入れてプレス機にて、160℃、100kg/cm2で15分間加熱分間加熱して、加硫物を得た。また圧縮永久歪み試験用の加硫物は、上記加硫ゴム組成物を160℃、100kg/cm2で20分間加熱してJIS K6262に規定する試験体を得た。
(実施例2〜10、比較例1〜6)
表1、表3に示す配合材料を同表に示す割合で用いた点を除いて、実施例1と同様の操作を行って、シート状の加硫用ゴム組成物を得、さらにゴム加硫物を得た。
(性能試験)
実施例および比較例において、得られた加硫用組成物について、JIS K6300(未加硫ゴム物理試験方法)、また得られた加硫物について、JIS K6251(加硫ゴムの引張試験方法)、JIS K6253(加硫ゴムの硬さ試験方法)、JIS K6262(加硫ゴムの永久歪み試験方法)に規定する方法に従って物性試験を行った。得られた結果を表2、表4に示す。
上記表中、Vm:JIS K6300のムーニー・スコーチ試験に定める、最低ムーニー粘度
5:JIS K6300のムーニー・スコーチ試験に定める、ムーニー・スコーチ時間
M100:JIS K6251の引張試験に定める、100%伸び時の引張応力
M300:JIS K6251の引張試験に定める、300%伸び時の引張応力
Tb:JIS K6251の引張試験に定める、引張強さ
Eb:JIS K6251の引張試験に定める、切断時伸び
Hs:JIS K6253の硬さ試験に定める、硬さ
圧縮永久歪み: JIS K6262の圧縮永久歪み試験に定める、圧縮永久歪み率(%)
但し、圧縮の割合は25%であり、熱処理温度及び時間はそれぞれ100℃、70時間である。
表2、表4から明らかなように、比較例1〜5に比べてシランカプリング剤を使用した実施例1〜10では、引張応力が大きくなり、圧縮永久歪みは小さくなるなど物性の向上が見られる。
Figure 2005126617
Figure 2005126617
Figure 2005126617
Figure 2005126617

Claims (9)

  1. 塩素化ポリエチレン100重量部に対して
    (A)加硫剤 0.1〜5重量部
    (B)下記一般式(1)または(2)で示されるシランカップリング剤 0.1〜5重量部
    Cl-C3H6-Si-(OR)3 (1)
    (Rは、メチル基またはエチル基を表す)
    (C2H5O)3-Si-C3H6-Sx-C3H6-Si-(OC2H5)3 (2)
    (xは2〜4の整数である)
    (C)無機充填剤 10〜150重量部
    を配合することを特徴とする塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  2. 更に(D)有機加硫促進剤を塩素化ポリエチレン100重量部に対して0.1〜5重量部配合することを特徴とする請求項1に記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  3. 加硫剤がチアジアゾール系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤または有機過酸化物系化合物からなる群より選ばれる化合物である請求項1または2に記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  4. 加硫剤が有機過酸化物系化合物である請求項1に記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  5. 加硫剤がチアジアゾール系加硫剤またはメルカプトトリアジン系加硫剤である請求項2に記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  6. チアジアゾール系加硫剤が下記一般式(3)もしくは一般式(4)で示されるチアジアゾール化合物からなることを特徴とする請求項5に記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
    Figure 2005126617
    Figure 2005126617
    式(3)および(4) 中、R1 およびR2 は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、基−(C=O)R3、または基−R4OR5である。ここでR3は、炭素数1〜17のアルキル基、1つまたは2つの環を持つアリール基、炭素数7〜14のアシル基、炭素数7〜8のアラルキル基またはシクロヘキシル基であり、R4およびR5は、互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜8のアルキル基である。
  7. 無機充填剤が、含水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる1種のもしくは2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  8. 塩素化ポリエチレンが、ニトリルゴムを0〜20重量%含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の塩素化ポリエチレン加硫用組成物を加硫して得られる塩素化ポリエチレン加硫物。
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