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JP2005113546A - 引戸用鎌錠 - Google Patents

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JP2005113546A
JP2005113546A JP2003350414A JP2003350414A JP2005113546A JP 2005113546 A JP2005113546 A JP 2005113546A JP 2003350414 A JP2003350414 A JP 2003350414A JP 2003350414 A JP2003350414 A JP 2003350414A JP 2005113546 A JP2005113546 A JP 2005113546A
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Hitoshi Nishitani
均 西谷
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Abstract

【課題】 トリガーや跳ね返り防止のための部品を排除し、引戸が開いた状態では開口部側には何も突出せず、施解錠と引戸の開閉が引手部材による一連の動作で可能であり、かつ跳ね返りを確実に防止できる引戸用鎌錠を提供する。
【解決手段】 本体ケースに係合部分と、第一傾斜長孔と第二傾斜長孔と円弧状長孔と連動ピンを有した鎌部材と、ばね部材を組付けて鎌錠本体を構成し戸体に装着する。板状で中央部分に係合部分挿入用角孔を有した受けを縦枠に装着する。座に連動凹部を有した引手部材を左右にのみ移動可能に組付けて操作部本体とし、連動ピンと連動凹部を嵌め合わせて戸体の両側面に装着する。引手部材による施解錠操作を戸体の開閉方向に一致させ、引手部材の初期段階の操作により鎌部材の回転動作と左右移動動作を得て施解錠を可能とし、係合部分を受けに係脱させると共に、そのままの一連の動作で戸体を開閉する。
【選択図】 図1

Description

本発明は引戸の鎌錠に関するものである。
従来の引戸用鎌錠としては、まず戸体33を一旦完全に閉じた状態にし、次に操作つまみに連動させた係合部分10を有した鎌部材2を回転させ、縦枠34に取り付けられた板状で中央部分に角孔を有した受けc内に係合部分10を出没させて施解錠する構成が主流であった。しかし、上記の構成では施解錠操作が常に手動であり、戸体33を閉じた後で別の操作として施解錠を実施する必要があり操作性が悪いとされている。また戸体33を開けた状態で誤って施錠操作をすると鎌部材2の係合部分10が突出し、そのまま戸体33を閉じると係合部分10の先端が受けcの正面に衝突して破損してしまう危険性も問題とされていた。したがって実開平5−47263に開示されているような、戸体33が開いた状態では操作つまみを移動できなくする誤作動防止のためのトリガー機構を設けるか、若しくは係合部分10を突出させてしまった誤作動状態から戸体33を閉じて受けcの正面に衝突しても、鎌部材2全体が没して解錠位置に復帰し破損しないための別の機構を付加する必要があった。しかしこの誤作動防止機構を付加させたとしても、トリガーを指などで押した状態では操作可能になるためまだ完全なものではないと考えられる。
そこで、誤操作を防止するという観点ではなく別の考え方として、本体ケース前面17から突出しているトリガーと鎌部材2とを連動させ、戸体33が開いている状態ではトリガーのみが戸先面に突出しており、このとき鎌部材2の係合部分10は本体ケース1内に没した状態であり、トリガーが受けcの正面に当接して没すると同時に鎌部材2が回転し、係合部分10が突出して受けcに挿入する、戸体33が閉じる最終段階でのトリガーの出没動作を鎌部材2の回転動作に変換して受けcと係合部分10を係合させる構成のものが特開平8−86132や特開平10−280769等に多数開示されている。
また、力の弱い高齢者や子供などでも軽い力で開閉できるようにと戸体33の走行性能を高めた結果、急激に閉じた場合に大きく跳ね返ってしまう現象が最近では問題とされてきている。前者の手動で鎌部材2を回転させて施解錠する構成では、当然跳ね返りを防止することは不可能であり、また後者のトリガーと鎌部材2を連動させる構成においても、戸体33が閉じている状態ではトリガーは押されて鎌部材2の係合部分10は受けcと仮係合しているが、戸体33を開けると鎌部材2が解錠方向に回転しながらトリガーが突出するため、閉鎖状態からそのまま開けることができ、やはり跳ね返りを防止することはできないことになる。
そこで、上記での後者の構成にさらに跳ね返りを防止する機構を追加したものとして、戸体33が閉じた瞬間とその後の一定時間のみ鎌部材2の解錠方向への回転動作を規制して一旦跳ね返りを防止し、一定時間後にはそのまま開けることができる状態に自然復帰する機構を含んだものが特開平10−292693や特開2001−12126や特開2002−138747等に多数開示されている。
また、上記の鎌部材2とトリガーを連動させる構成にさらに跳ね返り防止機構を追加するのではなく、単に跳ね返りを防ぐ機構を有するものとしては、図12に示すような鎌部材2を一点回りに回転可能に本体ケース1に装着し、常に鎌部材2の係合部分10が本体ケース前面17から突出状態になるようにばね部材5を付勢しておき、さらに係合部分10の先端に傾斜面8を設け、戸体33が閉じる最終段階で傾斜面8が受けcの係合部分挿入用角孔26の上端辺27に当接し、鎌部材2がばね部材5の付勢に逆らって下方に回転し、係合部分10が受けcの上端辺27を乗り越えた段階でばね部材5により鎌部材2が施錠方向に戻って係合状態になる自動ロック機構がある。この機構自体は従来から様々な用途によく用いられており、トリガーだけでなくトリガーの出没動作のためのばね等の部品も必要なく、部品点数が少なくて済み、また常に施錠状態を保持する構成であるため、跳ね返りを防止することも可能である。
しかし上記のような自動ロック機構では、通常戸体33を開ける度に解錠操作が必要になり、操作性が非常に悪いことが挙げられる。そこで図13(a)に示すように、鎌部材2に引手部材7を組付け、鎌部材2は回転軸3を中心に片方向のみに引手部材7と連動して回転するように構成しておき、図13(b)のように引手部材7の回転操作と同時に解錠操作が実施でき、解錠後にそのまま引手部材7を引いて戸体33を開けることができるように構成したものもある。
しかしこの自動ロック機構での最大の問題点としては、解放後に引手部材7を離すと鎌部材2は突出状態に戻ることになり、戸体33が開いている状態ではトリガーより遥かに大きな鎌部材2の係合部分10全体が常に戸先面から突出した状態になり、最大開口寸法を狭くしてしまうと共に通行時に大きな突起物となり、腕などに当たると怪我をする等の危険性を有することが挙げられる。したがって住居等で使用する引戸にはこの自動ロック機構はあまり使用されていないのが現状である。
しかしながら、前述の戸体を閉じる最終段階でトリガーが受けの面に当接して没する動作を鎌部材の回転動作に変換する構成においては、トリガー自体やトリガーを出没させるためのばね等の部品が必要になり、その分部品点数が増加し、組立の手間がかかることが問題として挙げられる。また戸体が開いた状態では常にトリガーは戸先面から開口方向に突出した状態であり、たとえ小さな形状のトリガーであっても通行時に衣服を引っ掛ける等のことも考えられ邪魔な存在であることには変わりない。
また上記のトリガーと鎌部材を連動させる機構では、前述のように戸体を閉鎖状態で保持したり、急激な閉鎖での跳ね返りを防止することはできない。そこで、跳ね返りを防止する機構を有する構成にさらに発展させたとしても、そのためには益々多数の部品が別途必要となり、当然組立も複雑になり、全体のサイズも大きくなり、コスト面でも割高になると考えられる。
さらに最近では跳ね返りを防止するだけでなく、引戸の建付けが悪い場合などでは、レールの傾きや振動等で戸体が閉じた状態から勝手に徐々に開いてくる問題も指摘されており、上記での構成においてはこの問題には全く対処することはできない。ここで、前述の自動ロック機構ならば常に施錠状態を保持するためこれらの問題は解決できるのであるが、自動ロック機構を使用するには引戸を開けた状態での鎌部材の係合部分が常に通行側に突出する問題を解消する必要がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、鎌部材を連動させるためのトリガーやその周辺部品、さらには跳ね返り防止機構のための別途部品を全く必要とせず、戸体が開いた解錠状態では係合部分を含む鎌部材全体が本体ケース内に完全に収納され、したがって戸体を開けた状態では戸先面から開口部側に突出するものは何も無く通行時の安全性に優れ、さらに戸体を開閉する方向と施解錠のために引手部材を操作する方向を同方向に設定することにより操作性を向上させ、施錠時の動作には自動ロック機構を採用することにより急激な閉鎖時の跳ね返りをも確実に防止し、さらにレールの傾斜や振動で徐々に開いてくる誤動作をも阻止することが可能な、少ない部品点数で構成された引戸用鎌錠を提供することを目的とする。
実開平5−47263公報 特開平8−86132公報 特開平10−280769公報 特開平10−292693公報 特開2001−12126公報 特開2002−138747公報
本発明では上記目的を達成するために次の技術手段を講じた。まず本体ケースと鎌部材と回転軸と案内軸とばね部材を設け、本体ケースに回転軸と案内軸を用いて鎌部材を組付けて鎌錠本体を構成し、戸体の戸先側厚み方向面に装着する。また戸先側の縦枠に板状で中央部分に係合部分挿入用角孔を有し、その上部内面を係合面とした受けを装着する。鎌錠本体の本体ケースは箱型で、本体ケース前面の中央部分に係合部分出没用角孔を備え、さらに本体ケース側面に回転軸挿入孔と案内軸挿入孔と連動部分移動用長孔を設けておく。回転軸挿入孔と案内軸挿入孔は左右に水平に配置し、案内軸挿入孔が戸先寄りに位置し、回転軸挿入孔の下部位置に連動部分移動用長孔を設けておく。
鎌部材は傾斜面と係止辺を有した係合部分と、第一傾斜長孔と、第二傾斜長孔と、第二傾斜長孔に連続した円弧状長孔を有しており、第一傾斜長孔と第二傾斜長孔は同一直線上に配置しておく。また円弧状長孔は第一傾斜長孔の戸尻側端部位置を中心とした円軌道上にあり、第二傾斜長孔の戸尻側端部と連続するように形成し、この円弧状長孔の円弧の半径を本体ケースの回転軸と案内軸間の距離になるように設定しておく。さらには第一傾斜長孔の戸尻側端部の下部位置に鎌部材側の連動部分を設けておく。
次に係合部分の傾斜面が上向きで本体ケース前面側になるように本体ケース内に鎌部材を配置し、回転軸を第一傾斜長孔に、案内軸を第二傾斜長孔か若しくは円弧状長孔に挿入した状態で鎌部材を本体ケースに組付ける。すると係合部分が本体ケース前面から突出した状態では回転軸は第一傾斜長孔の戸尻側端部に位置し、このとき案内軸は円弧状長孔内か円弧状長孔と第二傾斜長孔の交差部分に配置されることになる。したがってこの状態において鎌部材は回転軸を中心に円弧状長孔の開き角度分だけ回転可能になる。また同時に上記の回転動作範囲内にて案内軸が第二傾斜長孔と円弧状長孔の交差部分に配置されると、この状態からは鎌部材は第一傾斜長孔と回転軸、さらには第二傾斜長孔と案内軸によって規制されて左右方向に直線移動することが可能になる。
また座と、操作部分と連動部分を備えた引手部材とを設け、引手部材を座に対して左右方向にのみ移動可能に組付けて操作部本体を構成する。次に鎌部材側の連動部分と引手部材側の連動部分とを連結した状態で操作部本体を戸体に装着する。すると引手部材の左右移動操作により、案内軸が円弧状長孔内に配置されているときの回転軸を中心とした鎌部材の回転動作と、案内軸が円弧状長孔から第二傾斜長孔内に移動し、第一傾斜長孔内に回転軸が、第二傾斜長孔内に案内軸が配置されているときの鎌部材の左右直線移動動作が得られることになる。
このとき鎌部材が回転する範囲では鎌部材側の連動部分も同様に回転動作になり、鎌部材が直線移動する範囲では連動部分は直線移動動作になる。ところが引手部材は座に対して左右にのみ移動可能に規制されている。そこでこの二つの鎌部材側の連動部分の動作を引手部材の左右方向への操作にて連続して可能にすることが必要となる。したがって鎌部材の回転動作の範囲における連動部分の上下移動を吸収できるように、引手部材若しくは鎌部材どちらかの連動部分に上下方向の余裕を設けておくとよい。上記のように構成することにより、引手部材の左右移動操作で鎌部材の左右移動動作と回転動作を連続して実施することができるようになる。
次に回転軸と案内軸に規制されて鎌部材の第一傾斜長孔と第二傾斜長孔が左右方向に直線移動する範囲内での中間位置を境として両方向に振り分けて付勢するように鎌部材と本体ケースにばね部材を装着する。また第一傾斜長孔の戸尻側端部に回転軸が位置し、案内軸が傾斜長孔と円弧状長孔の交差部分に位置した段階からは、案内軸が円弧状長孔の端部に位置するまで鎌部材が回転軸を中心に回転移動するようにばね部材を付勢しておく。鎌部材の移動範囲は係合部分が本体ケース内に完全に収納された位置から本体ケース前面に大きく突出して係止辺が上下垂直方向になる位置までに設定し、前者の位置を鎌部材の収納状態、後者の位置を鎌部材の突出状態とする。
また引手部材か鎌部材のどちらかの連動部分に左右方向の自由領域を設けておく。この自由領域は係合部分先端の傾斜面が受けに当接して没する方向に回転するときに、鎌部材側の連動部分が連結されている引手部材側の連動部分と干渉しないためのものである。さらには鎌部材の回転軸を中心とした回転可能角度、つまり円弧状長孔の開き角度を、受けから鎌部材の係合部分が離脱するために最低限必要な回転角度より大きく設定しておく。
次に上記のように構成された引戸用鎌錠の、引手部材を左右方向に移動させる開閉操作による鎌部材の施解錠動作を順に説明する。まず鎌部材が収納状態で戸体が開放されているときを開始点とすると、最初の動作は戸体を閉鎖するために引手部材を戸先側に移動する操作になる。すると戸体が走行するよりも先に鎌部材が戸先側に直線移動し、ばね部材の境の位置を越え、その後直線移動動作が終了すると続いて回転動作になり、そのまま鎌部材は突出状態にまで移動する。このまだ戸体は開いており、戸体を閉じようと引手部材を操作して鎌部材が突出状態になった段階を施錠準備状態とする。この段階で引手部材は座内で最も戸先側に移動した位置になるため、引き続き同じ方向へ操作することで戸体を閉じることができる。
施錠準備状態からさらに戸体を閉じると、完全に閉じる直前に鎌部材の係合部分の傾斜面が受けの係合部分挿入用角孔の上端辺に当接し、鎌部材はばね部材に逆らって下方に回転しながら係合部分先端が受けの上端辺を乗り越え、その後ばね部材の付勢により突出状態に戻り施錠状態になる。このとき、係合部分先端が受けを乗り越えるのに必要な回転角度より円弧状長孔の開き角度を大きく設定してあるため、鎌部材が戸尻方向に直線移動して本体ケース内に没することはない。また引手部材若しくは鎌部材の連動部分のどちらか片方に自由領域を設定してあるため、施錠の際の鎌部材側の連動部分の回転移動動作が閉鎖方向に押し続けている引手部材側の連動部分と干渉する心配もない。この施錠状態では引手部材以外の部分を引いて戸体を開けようとしても無理であり、跳ね返りを阻止するだけでなく、レールの傾きや振動で自然に開放してしまうことをも防止することが可能になる。
今度はこの施錠状態から戸体を開放しようと引手部材を戸尻側に操作すると、その初期の段階で鎌部材は回転軸を中心とした回転動作になり、係合部分が受けから外れ、案内軸が第二傾斜長孔と円弧状長孔の交差部分に移動した以降は、鎌部材は戸尻方向への直線移動動作になり、境の位置を越えるとばね部材の力も手伝って鎌部材は収納状態にまで移動しそのまま保持される。この段階で既に引手部材は座内で最も戸尻側に移動しており、そのままの開放する方向への一連の操作で戸体を大きく開けることができ、開放状態では開口側に突出するものは何もなく、通行の安全性を高めることができる。以上で戸体を開閉する1サイクルの操作になる。
上記では第一傾斜長孔と第二傾斜長孔に分割して説明したが、両者を連続させた1本の長い傾斜長孔としその途中から円弧状長孔が連続している構成であってもよい。また上記の動作を得る手段としては、前述とは逆に回転軸と案内軸を鎌部材に装着し、第一傾斜長孔と第二傾斜長孔及び円弧状長孔を本体ケース側面に配置する構成でも可能である。さらに上記では施錠するための鎌部材の回転方向を時計回りにて設定しているが、鎌錠本体と受けを上下反転させて取り付けてもよく、その場合は各部材の配置が上下逆になり、施錠するための鎌部材の回転方向は時計と反対回りになるが動作自体には全く問題はない。
回転軸と案内軸を有した本体ケースと、第一傾斜長孔と第二傾斜長孔と円弧状長孔を有した鎌部材を組み合わせる構成により、鎌部材を本体ケースから出没させるための左右直線移動動作と係合部分を受けに対して係脱させる回転動作とを一連の操作で使い分ける機構が得られ、さらにばね部材を本体ケースと鎌部材に装着することにより、鎌部材を収納状態と突出状態に振り分けて付勢し、かつその両位置にて保持し、さらには自動ロックの施錠動作をも同一のばね部材にて可能とした、今までにない新しい構成の引戸用鎌錠を提供することができる。
施解錠の操作が戸体を開閉するために引手部材を押し引きする操作と同じ方向であり、引手部材を閉じる方向に操作した初期の段階で鎌部材の係合部分が突出して施錠準備状態になり、そのまま引き続き戸体を閉じるだけで自動的に施錠することができ、施錠状態からの開放操作においても、開ける方向に引手部材を操作すると同時に解錠でき、引手部材を持ったままの状態でさらに引戸を大きく開けることが可能であり、つまり戸体を開閉するための操作と施解錠の操作が同方向でかつ一連の動作で実施できることになり、操作性が非常に優れていると考えられる。
施錠の際の動作は自動ロック機構と同様であり、扉が閉じているときは常に受けと鎌部材の係合部分がかかりあった状態になるため確実に引戸の跳ね返りを防止することができ、さらには建付けが悪くレールが傾斜しているような状態や常に振動を受けるような条件下であっても、引戸が勝手に開いてくる現象を阻止することができる。
上記の機構を採用することにより、トリガーやその周辺部品は全く必要なくなり、少ない部品点数で構成することが可能になり、コスト面や組立の工数の削減に効果がある。さらには解錠状態では係合部分は本体ケース内に完全に没した状態で保持できるため、引戸が開いている時には係合部分はもちろんのことトリガーさえも戸先側に突出すること無く、通行時における衣服を引っ掛ける等の危険性を完全に排除することが可能になる。
以下図面に基づいて本発明に関する引戸用鎌錠の実施の形態を説明する。図1は本発明の引戸用鎌錠の分解斜視図であり、本体ケース1と鎌部材2と回転軸3と案内軸4とばね部材5とからなる鎌錠本体aと、戸体33の両側面に装着される二対の、座6と引手部材7からなる操作部本体bと、係合部分挿入用角孔26と係合面28を有した受けcとから構成される。図2は鎌部材2の平面図であり、図3は本体ケース1の側面断面図である。
鎌部材2は板状で先端に位置する傾斜面8と係止辺9を備えた係合部分10と、水平方向に対して一定の角度を有した第一傾斜長孔11と同じ直線上で円弧状長孔13と連結している第二傾斜長孔12とを備えている。円弧状長孔13は第二傾斜長孔12の戸尻側端部に連続して形成されており、第一傾斜長孔11の戸尻側位置を中心とした円軌道上に設定しておく。ここで実施形態では鎌部材2の強度面を考慮して第一傾斜長孔11と第二傾斜長孔12とに分割して構成しているが、この2個の傾斜長孔は繋がっていてもよく、連続した長い傾斜長孔の途中位置から円弧状長孔13が連続して設けられている形状であってもよい。さらに第一傾斜長孔11の戸尻側下部に鎌部材2側の連動部分として連動ピン14を装着し、そのさらに戸先寄り下方に鎌部材側ばね用ピン15を設けておく。また鎌部材2の戸尻側上部にロック用突起部分16を設けておく。
次に、図3に示すように本体ケース1は薄い箱型であり、戸先側に位置する本体ケース前面17の中央位置に係合部分出没用角孔18を、さらにその上下に取り付け孔19を備えたつば部分を設けておく。また本体ケース側面20に回転軸挿入孔21と案内軸挿入孔22と連動ピン移動用長孔23とロック部材挿入孔24を設けておく。このとき案内軸挿入孔22が戸先側になるように回転軸挿入孔21と案内軸挿入孔22を水平に配置し、両者間の距離を円弧状長孔13の円弧の半径に相当する距離、つまり第一傾斜長孔11の戸尻側端部から円弧状長孔13間までの距離と同じになるように設定しておく。さらに連動ピン移動用長孔23を回転軸挿入孔21の下方位置から戸尻側方向に長く配置し、その中央位置下部に本体ケース側ばね用ピン25を設けておく。
図4は本体ケース1に係合部分10が本体ケース前面17側になる向きにて鎌部材2を配置し、回転軸3を第一傾斜長孔11に案内軸4を円弧状長孔13に挿入して本体ケース1と鎌部材2を組付け、両者にばね部材5を取り付けた状態の鎌錠本体aを、戸体33の戸先側先端に掘り込んで装着し、さらに受けcを縦枠34の鎌錠本体aに面対する位置に同様に掘り込んで装着し、戸体33が閉じており、鎌部材2の係合部分10が受けcに係合している施錠状態を示す側面断面図であり、図5は同様の状態を示す横断面図である。
このとき、図4に示すように回転軸3が第一傾斜長孔11の戸尻側端部に位置し、案内軸4は第二傾斜長孔12と連続した円弧状長孔13の下端部に位置し、連動ピン14は連動ピン移動用長孔23内の最も戸先側位置に挿入された状態になっている。また図5に示すように連動ピン14は連動ピン移動用長孔23を通して両本体ケース側面20から一定寸法のみ突出するように構成しておく。ここでばね部材5はハの字形状のキックばねを用い、常に開く方向に付勢するように設定しておく。また受けcは板状で中央部分に係合部分挿入用角孔26を有し、その上部を上端辺27とし、さらにその上部内面を係合面28として形成しておく。
図6は図4の構成にさらに操作部本体bを取り付けた状態の側面図であり、図7は同じ状態の横断面図である。操作部本体bは図1にも示すように座6と引手部材7とからなり、座6は中央部分が大きく没しており、その奥面の一部分を開口させた形状であり、引手部材7は上下に細い操作部分29と平面部分30を有し、平面部分30の奥面に引手部材7側の連動部分として連動凹部31を設けておく。引手部材7の操作部分29を座6の開口部から突出させた状態で両者を組付け、このとき引手部材7は座6に対して水平方向にのみ左右移動するように規制しておく。また連動凹部31は図6に示すように横方向に幅広に形成した自由領域を有するように設定しておき、図7に示すように2対の操作部本体bを戸体33の両側から鎌錠本体aを挟み込むように配置し、連動ピン14が連動凹部31内に挿入された状態で取り付けねじ32にて両方の座6を引き付けて固定する。
次に引手部材7の左右移動操作による鎌部材2の動作と戸体33の開閉動作を説明する。鎌部材2は引手部材7の操作に連動して本体ケース前面17から出没するのであるが、その一連の動作を解錠動作と、施錠準備動作と、施錠動作に分けて以下に説明する。図8は解錠動作における鎌部材2の動きを順に示した軌跡図であり、操作部本体bは図を解り易くするために引手部材7の操作部分29と連動凹部31のみを表示しておく。図8(a)は戸体33が閉じており、鎌部材2は突出状態であり、係合部分10の係止辺9が垂直で受けcの係合面28にかかっている施錠状態を示している。このとき、案内軸4は第二傾斜長孔12と連続した円弧状長孔13の下端部に位置しており、回転軸3は第一傾斜長孔11の戸尻側端部に位置している。また連動ピン14は引手部材7の連動凹部31に嵌り、連動凹部31内の戸先側面に当接した状態であり、引手部材7はこの状態にて座6内で最も戸先側に移動した位置になるように設定しておく。このときばね部材5は常に開く方向に付勢するように設定しておく。
この図8(a)の施錠状態から戸体33を開けようと引手部材7の操作部分29を戸尻方向に操作すると、連動凹部31が連動ピン14を戸尻方向に引く動作になる。ところが案内軸4が円弧状長孔13端部に挿入しており、回転軸3と連動ピン14が一定距離を隔てた上下の位置関係になっているため、図8(b)のように鎌部材2は回転軸3を中心として時計と反対方向に回転することになる。この動作により鎌部材2の係合部分10を受けcから離脱させるのであるが、このときの鎌部材2の回転角度は図8(b)に示す案内軸4が第二傾斜長孔12と円弧状長孔13の交差部分の上辺に当接する位置までである。したがって係合部分10の先端が受けcの係合部分挿入用角孔26の上端辺27よりも大きく下方に下がるように、円弧状長孔13の回転軸3を中心とした開き角度をこの解錠動作のために必要な回転角度より大きく設定しておくとよいことになる。
また上記の動作では当然鎌部材2の連動ピン14も回転軸3を中心とした回転動作になるため、連動凹部31内の上下方向の幅に余裕を持たせておき、連動ピン14の回転動作による上下移動を吸収できるようにしておくとよい。また同時に連動ピン移動用長孔23を連動ピン14の軌跡に沿って形成しておくことも必要である。実施形態では連動ピン14の回転動作を回転軸3の上下方向の中心線を挟んで左右方向に均等に振り分けて設定したため、回転角度に対する連動ピン14の上下移動距離は非常に小さく、したがって連動ピン移動用長孔23はほぼ直線状にて形成できることになる。
図8(b)は引手部材7による最も初期の開放操作により鎌部材2の係合部分10が受けcから離脱し解錠された状態を示している。またこの状態で案内軸4は第二傾斜長孔12と円弧状長孔13の交差部分に位置し、第一傾斜長孔11と第二傾斜長孔12が共に水平方向で連動ピン移動用長孔23と平行になっており、連動ピン14は連動ピン移動用長穴23内を少しだけ戸尻方向に移動した位置に配置されている。この図8(b)の状態からさらに続けて引手部材7を開く方向に操作すると、戸体33を走行させるのに必要な力に対して鎌部材2だけを移動させる力の方が明らかに小さいため、連動凹部31が連動ピン14をさらに戸尻側に引き、図8(c)に示すように回転軸3と案内軸4に沿って第二傾斜長孔12と第一傾斜長孔11を有する鎌部材2が戸尻方向に直線移動し、図8(d)に示す係合部分10が完全に本体ケース1内に没する収納状態にまで到達する。図8(d)の段階で引手部材7が座6内で最も戸尻側に移動した位置になるように設定しておくと、そのまま連続して開く方向へ操作部材29を操作することで今度は戸体33を大きく開放することができることになる。
次に上記の解錠動作中での、ばね部材5が鎌部材2に対して付勢する方向を説明する。図8(a)から図8(b)への鎌部材2の回転動作ではばね部材5は圧縮されることになり、鎌部材2を常に図8(a)の状態に戻そうとする方向に付勢している。また図8(b)からの直線移動範囲においては、その間の図8(c)に示す中央位置付近にてばね部材5が最も圧縮されるように設定してあり、その結果中央位置を境として両方向に鎌部材2を振り分けて付勢する動作が得られる。したがって解錠動作により鎌部材側ばね用ピン15の位置が図8(c)に示す中央位置付近の境を過ぎると、引手部材7と鎌部材2はばね部材5の力も手伝って図8(d)の位置にまで一気に移動しようとすることになる。したがってばね部材5により鎌部材2は図8(a)の係合部分が本体ケース1から最も出た突出状態と図8(d)の鎌部材2が本体ケース1内に完全に没した収納状態で保持されることになり、鎌部材2が途中の位置で停止してしまうような誤作動を防止することが可能になる。
ここで、図8(a)では連動ピン14は連動凹部31内の戸先側面に接しているが、図8(d)の段階では連動ピン14は連動凹部31内の戸尻側面に接した状態になっている。このことは次に引手部材7を閉じる方向に操作したときに、すぐに連動凹部31が連動ピン14を押す動作を得ることにおいて必要である。そこで、連動ピン14の左右方向への全体のストロークを座6内で引手部材7が移動するストロークより連動凹部31の左右方向の自由領域分だけ大きく設定しておき、鎌部材2が突出状態から収納状態へ、若しくは収納状態から突出状態へ移動する最終段階の動作は、ばね部材5の付勢の力だけにて実施するように構成しておくとよい。
図9は戸体33が大きく開いた状態から引手部材7の操作部材29を閉じる方向に操作した段階の鎌部材2の動作を示す軌跡図である。図9(a)では鎌部材2は収納状態であり、この状態から引手部材7の操作部分29を閉じる方向に操作すると、開放時と同様に戸体の走行性能がよく非常に開閉が軽いとは言っても、鎌部材のみを移動させるのに必要な力よりは遥かに重いため、戸体33の走行が開始する前に連動凹部31内の戸尻側面が連動ピン14を押し、図9(b)のように鎌部材2が本体ケース1内から直線移動する。さらに図9(b)に示すばね部材5の境の位置を越えるとばね部材5の力も手伝って鎌部材2と引手部材7は図9(c)の位置にまで移動し、この段階で既に引手部材7は座6内で最も戸先側に移動した状態になる。ところが、ばね部材5はさらに広がる方向に付勢しているため、そのまま連続して鎌部材2のみが回転軸3を中心とした回転動作になり図9(d)の突出状態になる。この状態が施錠準備状態であり、そのまま継続して引手部材7を閉じる方向に操作すると戸体33が閉じる方向に走行し、したがって一連の動作で戸体を閉鎖することができることになる。
図10は施錠準備状態から完全に戸体を閉じて施錠するまでの動作を示す軌跡図である。図10(a)は戸体33の戸先面が縦枠34に接する直前の状態を示しており、このとき受けcの係合部分挿入用角孔26の上端辺27が鎌部材2の係合部分10の傾斜面8に当接するように鎌錠本体aと受けcの上下位置を設定しておく。すると完全に閉じる直前に傾斜面8が受けcの上端辺27に当たり、このとき案内軸4は円弧状長孔13内に位置しているため、図10(b)に示すように鎌部材2は下方に押され、回転軸3を中心とした回転動作になる。そして図10(c)のように係合部分10の先端が上端辺27まで下がると係合部分10が受けc内に入り、戸体33の閉鎖と同時にばね部材5により鎌部材2が突出状態に復帰して図10(d)に示す施錠状態になる。
ここで、係合部分10の先端が受けcの上端辺27を乗り越えるのに必要な回転角度を、円弧状長孔13の開き角度より小さく設定してあるため、図10(c)の状態では案内軸4は円弧状長孔13と第二傾斜長孔12との交差部分にまで至っておらず、したがって鎌部材2が本体ケース1内に没する方向に直線移動してしまうことはない。また、この図10に示す施錠動作中においては、引手部材7は常に座6内で最も戸先側に移動した位置で停止状態であり、戸体33を閉じるために操作部分29を閉鎖方向に押し続けている動作中である。ところが係合部分10が受けcに当接して乗り越える間の鎌部材2の回転動作では連動ピン14は引手部材7の操作方向とは逆方向に回転移動することになり、この両方の動作が干渉するとよくない。そこで前述の連動凹部31の横方向を幅広に設定した自由領域が有効であり、つまり図10(a)から図10(c)までの連動ピン14の動作は連動凹部31内で移動することになり、その結果引手部材7と干渉することなく施錠可能になる。
上記の施錠動作は従来の自動ロックの動作と同じであり、戸体の閉鎖と同時に施錠されるため跳ね返りを防止することができ、さらにはレールの傾きや振動等で勝手に戸体が開いてくるような誤作動も阻止することができる。また図10(d)は図8(a)と全く同じ状態に戻っており、つまり図8から図10にて1サイクルの動作になり、戸体33を開閉すると同時に施解錠をも同時に実施することが可能になる。
また、図8(a)及び図10(d)に示す施錠状態で、本体ケース側面20のロック部材挿入孔24に鎌部材2のロック用突起部分16が近接するように設定してあり、このロック部材挿入孔24の下部にロック部材を配置すると解錠動作の初期の鎌部材2が回転する動作を阻止することができ、補助ロックの機構を追加することが可能である。この補助ロック機構はどのようなものでもよく、ロック部材がロック部材挿入孔24内を上下にスライド移動する機構や、ロック部材を前後方向に押し引きする機構や、ロック部材をシーソー方式にてロック部材挿入孔24からケース本体1内に出没させる機構等が簡単である。
上記では図7に示すように戸体33の両側に操作部本体bを掘り込んだ状態で装着し、部屋の内外からの操作を可能とする玄関引戸や室内用の間仕切り用引戸に適した構成にて説明してきたが、次にキャビネットや収納家具等の引戸に適した構成を図11にて説明する。図11に示すように鎌錠本体aと受けcの構成や鎌錠本体aの鎌部材2の動作等は前述と全く同様である。しかしこの構成では人が通行する状況はあり得ないため、操作面を片方に限定できることになり、操作部本体bは戸体33の片側のみに配置するだけでよいことになる。したがって連動ピン14も片方のみでよく、鎌錠本体aをさらに薄くコンパクトに構成することが可能になる。
さらには上記構成においても、戸体33を閉じると同時に施錠する自動ロック機構は同様である。したがって波に揺られる小型船舶等の引き違い窓や、保冷車等の走行車両の側面引戸等にも適しており、ロックを忘れた状況で急停車すると戸体33が急激に移動するような危険性を防止でき、さらには戸体33の開閉操作の後に毎回別の操作としてロックする手間をも削減することが可能になる。
上記のように構成することにより、開放時には開口方向には何も突出せず、戸体を開閉するための引手部材7の初期操作で施解錠が可能になり、トリガーやその周辺部品と必要としない極簡単な構成での引戸用鎌錠を提供することができる。
本発明の引戸用鎌錠の分解斜視図である。 本発明の引戸用鎌錠の、鎌部材の平面図である。 本発明の引戸用鎌錠の、本体ケースの側面断面図である。 本発明の引戸用鎌錠の、鎌錠本体と受けの施錠状態を示す納まり側面断面図である。 本発明の引戸用鎌錠の、鎌錠本体と受けの施錠状態を示す納まり横断面図である。 本発明の引戸用鎌錠の、鎌錠本体と受けと操作部本体の施錠状態を示す納まり側面図である。 本発明の引戸用鎌錠の、鎌錠本体と受けと操作部本体の施錠状態を示す納まり横断面図である。 本発明の引戸用鎌錠の解錠動作を示す軌跡図である。 本発明の引戸用鎌錠の施錠準備動作を示す軌跡図である。 本発明の引戸用鎌錠の施錠動作を示す軌跡図である。 本発明の引戸用鎌錠の、家具等の引戸に適した構成の横断面図である。 従来の自動ロック機構を示す模式図である。 従来の自動ロック機構で、さらに解錠を引手部材の回転操作で実施する構成の模式図である。
符号の説明
a 鎌錠本体
b 操作部本体
c 受け
1 本体ケース
2 鎌部材
3 回転軸
4 案内軸
5 ばね部材
6 座
7 引手部材
8 傾斜面
9 係止辺
10 係合部分
11 第一傾斜長孔
12 第二傾斜長孔
13 円弧状長孔
14 連動ピン
15 鎌部材側ばね用ピン
16 ロック用突起部分
17 本体ケース前面
18 係合部分出没用角孔
19 取り付け孔
20 本体ケース側面
21 回転軸挿入孔
22 案内軸挿入孔
23 連動ピン移動用長孔
24 ロック部材挿入孔
25 本体ケース側ばね用ピン
26 係合部分挿入用角孔
27 上端辺
28 係合面
29 操作部分
30 平面部分
31 連動凹部
32 取り付けねじ
33 戸体
34 縦枠

Claims (7)

  1. 本体ケースと鎌部材を有する鎌錠本体と、座と引手部材を有する操作部本体と、受けとからなり、引手部材の操作により鎌部材が本体ケースから出没して受けと係脱することで施解錠を可能とする引戸用の鎌錠であって、鎌錠本体は本体ケースと鎌部材と回転軸と案内軸とばね部材を有し、鎌部材は傾斜面と係止辺を備えた係合部分と、第一傾斜長孔と、第二傾斜長孔と、第二傾斜長孔に連続した円弧状長孔とを有しており、第一傾斜長孔に回転軸を、第二傾斜長孔若しくは円弧状長孔に案内軸を挿入した状態で鎌部材を本体ケースに装着して鎌錠本体を構成し、座に対して左右方向にのみ移動可能に引手部材を装着して操作部本体を構成し、鎌部材と引手部材に連動部分を設け、互いの連動部分を連結したことを特徴とする引戸用鎌錠。
  2. 前記鎌部材の第一傾斜長孔と第二傾斜長孔は同一直線上か若しくは平行な線上にあり、第二傾斜長孔を戸先側に配置し、円弧状長孔は第一傾斜長孔の戸尻側端部位置を中心とした円軌道上で第二傾斜長孔の戸尻側端部から連続して設けてあり、本体ケースの回転軸と案内軸間の距離をこの円弧状長孔の円弧の半径になるように設定し、第一傾斜長孔は回転軸に、かつ第二傾斜長孔と円弧状長孔は案内軸に規制された状態で本体ケース内を鎌部材が移動することを特徴とする請求項1に記載の引戸用鎌錠。
  3. 前記第一傾斜長孔の戸尻側端部の下部位置に鎌部材側の連動部分を配置し、引手部材の奥面に引手部材側の連動部分を配置して両連動部分を連結し、引手部材の左右操作により、円弧状長孔内を案内軸が移動する鎌部材の回転軸を中心とした回転動作と、第一傾斜長孔内を回転軸がかつ第二傾斜長孔内を案内軸が移動する鎌部材の左右方向への直線移動動作とを連続して得ることを特徴とする請求項1または2に記載の引戸用鎌錠。
  4. 前記鎌部材が左右方向に直線移動する範囲内での中間位置を境として、両方向に振り分けて付勢するように鎌部材と本体ケースにばね部材を配置し、第一傾斜長孔の戸尻側端部位置に回転軸が位置し、第二傾斜長孔と円弧状長孔の交差部分に案内軸が位置した状態では、回転軸を中心に鎌部材を回転させるようにばね部材を付勢したことを特徴とする請求項1及至3いずれか1項に記載の引戸用鎌錠。
  5. 前記第一傾斜長孔と第二傾斜長孔の戸先側端部に回転軸と案内軸が当接した段階で係合部分は本体ケース内に完全に収納された状態になり、第一傾斜長孔の戸尻側端部に回転軸が当接し円弧状長孔の端部に案内軸が当接した段階で、係合部分の係止辺が垂直方向で本体ケースの前面から最も突出した状態になるように構成したことを特徴とする請求項1及至4いずれか1項に記載の引戸用鎌錠。
  6. 前記鎌部材の、円弧状長孔の開き角度により設定される回転軸を中心とする回転可能角度が、解錠するときに受けから鎌部材の係合部分が離脱するために必要な鎌部材の回転角度より大きいことを特徴とする請求項1及至5いずれか1項に記載の引戸用鎌錠。
  7. 施錠動作における、係合部分の傾斜面が受けに当接して没する方向に回転するときの鎌部材側の連動部分の回転動作が、連結されている引手部材側の連動部分に干渉することなく許容されるように、引手部材か鎌部材のどちらかの連動部分に自由領域を設定したことを特徴とする請求項1及至6いずれか1項に記載の引戸用鎌錠。
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