[go: up one dir, main page]

JP2005112108A - 自動車用の熱機能構造体 - Google Patents

自動車用の熱機能構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005112108A
JP2005112108A JP2003348045A JP2003348045A JP2005112108A JP 2005112108 A JP2005112108 A JP 2005112108A JP 2003348045 A JP2003348045 A JP 2003348045A JP 2003348045 A JP2003348045 A JP 2003348045A JP 2005112108 A JP2005112108 A JP 2005112108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat insulating
heat
vehicle body
functional structure
function
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003348045A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Miura
宏明 三浦
Hiroaki Harada
宏昭 原田
Hiroki Nagayama
啓樹 永山
Akiya Shibukawa
聡哉 渋川
Hirosumi Ogawa
裕純 小川
Yuichiro Okada
雄一郎 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003348045A priority Critical patent/JP2005112108A/ja
Publication of JP2005112108A publication Critical patent/JP2005112108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 室内温度快適性を促進し得る自動車用の熱機能構造体を提供する。
【解決手段】 自動車用の熱機能構造体は、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、車体上部には第1の断熱機能を有する手段61を設ける一方、車体下部には第1の断熱機能を有する手段61とは異なる第2の断熱機能を有する手段62を設けてある。境界線は、例えば、ドアパネル上端とサイドシル下端とを地表面からの垂線で結んだ縦線における略中央位置に設定されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、室内の快適な温度環境を提供できる自動車用の熱機能構造体に関し、特に、炎天下における駐車時の室内雰囲気温度および内装部品温度の低減を目的として、さらには、冬季の暖房効率の改善を目的として、車室内の快適性を保つための断熱および人体への熱負荷低減を可能とする自動車の車体断熱システムに関するものである。
夏季、炎天下に駐車した室内への光、熱の侵入経路には、主として、面積の大きい、ウインドシールド、リアガラス、フロントサイドガラス、リアサイドガラス、ルーフなどが挙げられる。また、駐車した直後では、車両下の地表面からの放射を受け、フロア、ドア構造体の下部、ダッシュパネルの下部などは、放射熱を受ける。
従来の一般的な車両では、ウインドシールドには合せガラスが用いられ、フロントサイドガラスには単ガラスが用いられていることが多い。ガラスの強度向上のために中間膜が用いられているが、この中間膜は、熱的機能がほぼ無いに等しい。天井には、ダンボールや不織布などを組み合わせた天井材が用いられているが、このような構成の天井材も、熱的機能がほぼ無いに等しい。
実際に販売されている車両のなかには、天井材に、少量の断熱材(目付け0.26kg/m)を使用する一方、別の熱侵入経路であるガラスには、一般的な紫外線カットグリーンガラス製の合せガラスまたは単ガラス(赤外線に対しては吸収機能を持つ)を使用した車両がある。かかる車両にあっては、天井材に断熱材を使用しているにも拘わらず、停車時の室内温度を低減する顕著な効果を得ることができないのが実情である。
このように室内への熱侵入経路が2つある場合において、そのうちの一方の熱侵入経路にのみ熱対策を施した場合は、車両全体として見た場合に熱対策の効果が小さくなってしまう。なぜなら、一方の熱侵入経路に対策を施すことにより室内温度が下がるものの、対策を施さなかった他方の熱侵入経路から、さらなる熱の侵入を招いてしまうからである。例えば、室内への熱侵入経路がガラスおよび天井の2つを考えた場合、ガラスにのみ対策を施した場合は、ガラスからの入熱量が減って室内温度が若干低下するものの、この温度低下によって、天井からの入熱量が、熱抵抗値から明らかなように、逆に多くなり、その結果、室内温度の低下が小さくなる。これとは逆に、天井材に断熱材を用い、ガラスに対策を施さなかった場合にも、同様のことが起こる。この場合には、エネルギー透過量が天井よりも大きいガラスに対策が施されていないので、室内温度を下げるという効果はより小さくなってしまう。なお、ガラスと天井との組み合わせ以外でも同様のことはもちろん起こり得る。
このような構成の従来車両では、熱の侵入を十分に防止しているとは言い難く、炎天下環境に置かれた自動車の室内温度は、非常に高温度になる。日本国内の夏期環境における測定例では、駐車の場合においては、室内空気温度が約70℃近くに達する。同時に室内の内装材温度はインストルメントパネル上面で100℃近く、天井は70℃近くに上昇する。こうした状況で乗車したときの不快さは言うまでもないが、換気あるいは空調装置を作動させた後でも、内装材温度は容易に下がらず、長時間にわたって乗員に輻射熱を放射し続け、快適性を大きく損なっている。
近年、室内温度上昇の抑制や冷房負荷の低減を図ることを目的として、室内に流入する光、熱エネルギーを遮蔽して、侵入熱量を低減する種々の熱対策が提案されている。室内の熱負荷が低減されることにより、乗員の不快感が低減されることはもちろんのこと、燃料の消費が抑えられ、さらには、空調装置の小型化による軽量化を通して燃費のさらなる改善も図られる。
断熱性を向上させた車両は、特許文献1に、断熱自動車として開示されている。特許文献1に開示された断熱自動車にあっては、あらゆる場所に断熱材を設置しているため、車両の軽量化を図るという近年の要請に応えることが難しい。また、断熱材として使用する材料の熱伝導による熱の侵入が考慮されていないので、室内温度を下げるという効果を十分に発揮できない虞がある。
この他、特許文献2には、ガラス構造を2重構造にして空気流通路を形成し、この空気流通路に通気することにより断熱効率を改善する技術が開示されている。しかしながら、十分な強度や剛性を確保するのが難しいという問題がある。
特表2001−500818号公報 特開平5−338428号公報
本発明は、最適な材料配置を行い、夏季には、炎天下停車時の室内温度低下、人体への温度負荷低減、また、空調装置におけるクールダウン時の負荷を低減し、冬季には、暖房時の空調負荷を低減することを目的になされたものである。
室内への熱の侵入経路としては、前述したルーフやウインドシールドなどのほか、ドア構造体の上部や、A・B・Cの各ピラーなどが挙げられる。これらの部位は、走行時には外気の気流にさらされるため、外表面の温度が下がり、車室外への熱の放出経路として振舞っている。しかしながら、駐車時には、車室外面の気流は走行時に比較して著しく小さいため、各部位に吸収されたエネルギーが遠赤外線として室内に放射され、その結果、室内を温めることとなる。そして、乗車直後には、乗員にあまりにも過酷な温度環境を強いることになってしまう。
また、駐車時に日陰になりやすい、車体の下部、例えば、ドア構造体の下部、フロア、ダッシュパネル下部などは、夏季には駐車直後の地面から強烈な放射を受けて、室内への熱の侵入口となっている。
冬季には、上記とは逆に、各部位が熱の流出経路つまり冷気の侵入経路になることは、明らかである。
このような課題を解決すべく、本発明者らは車両の停車時に着目し、車両に侵入する熱の性質を見極め、その各種の熱の侵入を防ぐ手法を鋭意検討した結果、室内への熱の侵入を大きく防ぐことができる以下の発明を考案するに至った。
上記目的を達成するための本発明は、車室を区画形成するための車体を略水平な境界線を境にして車体上部と車体下部とに2分割し、前記車体上部には第1の断熱機能を有する手段を設ける一方、前記車体下部には前記第1の断熱機能を有する手段とは異なる第2の断熱機能を有する手段を設けてなる自動車用の熱機能構造体である。
本発明によれば、車室の断熱効果に優れるため乗員の居住性を快適にでき、しかも、冷暖房時の空調装置の負荷も低減することから、燃費の向上およびCO2の排出量削減にも大いに貢献し得るという効果を奏する。
まず、一般的な車両の駐車時における伝熱形態について説明する。図1は、一般的な車両10の駐車時における伝熱形態を示す概念図である。
図1に示すように、一般的な車両10では、ルーフ1に日射21が照射され、内装側天井材つまりヘッドライニング2の表面から放射熱22が侵入する。ドア上部4でも同様に、日射21が照射され、ドアトリム7の表面から放射熱22が侵入する。日射23は、サイドガラス3を透過し、直接車室R内に照射される。ドア下部5、フロア6には地面からの放射熱24が照射され、ドアトリム7、フロアカーペット8の表面から放射熱22が侵入している。これら室内に侵入する日射23、放射熱22などにより、室内温度が上昇する。この現象が時間とともに繰り返され、室内温度分布は、室内上方の空気温度が非常に高くなる。さらに、車体上部の部材温度が非常に高くなるため、乗員が乗り込んだ際も放射による人体への放熱が大きく、乗り込み時の不快感を産む大きな原因となっている。
本発明の作用について説明する。
図2は、本発明に係る自動車用の熱機能構造体の説明に供する図であり、車体50を前面から見た縦断面図である。
本発明に係る自動車用の熱機能構造体は、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、車体上部52には第1の断熱機能を有する手段61を設ける一方、車体下部53には前記第1の断熱機能を有する手段61とは異なる第2の断熱機能を有する手段62を設けてある。
前記境界線51は、例えば、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における略中央位置58aに設定してある。なお、境界線51上は、車体上部52または車体下部53のいずれかに含まれていればよい。また、境界線51は、1つでもよいが、例えば車体の側方と、車体の前方とで異なる境界を定めるために、複数設定することもできる。
炎天下に放置した際の室内空間の温度上昇に関しては、室内空間を囲むアウターパネルなどが日射などにより熱せられ、熱伝導、放射、対流熱伝達などにより室内空気の温度上昇を招くこととなる。本発明者らは、この機構においてアウターパネルの温度挙動に着目した。炎天下放置を想定した際、温度上昇が著しく最高温度を呈する時間帯としては午前10:00〜午後2:00ごろである。この時間帯における入熱部としてアウターパネルが作用する部位は、おおよそ直射日光があたる部分であり、それ以外の車体下部53については温度が低く入熱部位としては作用していないことが見出された。したがって、本発明は、前記境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに車体50を2分割し、それぞれの部位に異なる断熱手段を設けることによって、室内温度の低減を図ることを意図している。
室内温度の上昇においてもう一つの要因として、ウインドシールド、サイドガラス3、リアガラスなどの窓ガラスを透過してきた光エネルギーが内装材料に吸収され、室内へ熱エネルギーとして放出するという経路がある。この現象として対象となる部位は、インストルメントパネル表面、リアパーセルシェルフなどの他に、ドアトリム7などの室内トリム、シート9のクッションなどが挙げられる。これらの中で室内温度の上昇に対して大きな影響を及ぼす部位として、シート座面9aのクッションがある。シート座面9aは、車両の形状、形態によって位置が変わる。自動車はその車両形状からセダン、クーペ、1BOXなどの車型に分類できるが、それぞれの車型において、シート座面9aの位置は、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における、当該縦線58の全長に対してサイドシル下端55から上方向に長さ比で20〜60%の位置58bに存している。この位置58bに境界線51を設定して、車体50を車体上部52と車体下部53とに2分割すると、室内温度分布および車両全体での熱フローが大きく違うことを本発明者らは見出した。これは、前述した、日射が直接的に車外にあたり室内へ入熱すること、そして、室内で熱源となる部位が境界となり、室内温度分布や熱フローを形成していると考えられる。
また、本発明者らは、車体上部52から侵入する熱源については、主に、太陽光(可視光線、近赤外線)であり、車体下部53から侵入する熱源は、主に、放射光(遠赤外光)であることを見出した。
したがって、本境界線51を基準に車体上部52と車体下部53に車体50を2分割し、それぞれの部位に、それぞれの熱源に対応した断熱手段を設けることで、室内への侵入エネルギーを劇的に減らすことが可能となる。本発明においては、第1の断熱機能を有する手段61により車体上部52が受ける日射エネルギーを断熱し、かつ、第2の断熱機能を有する手段62により車体下部53が受ける地表面からの放射エネルギーを断熱することによって、夏季には炎天下駐車時の室内温度を劇的に下げることができ、冬季には冷気の侵入、暖房エネルギーの流出をも防ぐことができる。
以下、本発明に係る自動車用の熱機能構造体の実施形態について説明する。
図3〜図6は、それぞれ、実施形態に係る自動車用の熱機能構造体を適用した断熱車両を示す概略図であり、車体50を前面から見て縦断面で表してある。なお、図3には、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62を異なる断熱部材63a、63bから構成した実施形態が示され、図4には、第1の断熱機能を有する手段61を反射部材64aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を断熱部材63bから構成した実施形態が示され、図5には、第1の断熱機能を有する手段61を断熱部材63aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を反射部材64bから構成した実施形態が示され、図6には、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62を異なる反射部材64a、64bから構成した実施形態が示される。
実施形態に係る自動車用の熱機能構造体は、概説すれば、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、車体上部52には第1の断熱機能を有する手段61を設ける一方、車体下部53には第1の断熱機能を有する手段61とは異なる第2の断熱機能を有する手段62を設けてある。境界線51を境に車体上部52と車体下部53とに2分割するのは、前述したとおり、アウターパネルの温度挙動により、炎天下放置による温度上昇が大きい部位と、小さい部位とに分けるためである。前記境界線51は、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における略中央位置58aに設定してある。
前記車体上部52は、外装側では、ルーフ1、ウインドシールド、サイドガラス3、リアガラス、A・B・Cの各ピラー、境界線51よりも上側に位置するドア上部4、境界線51よりも上側に位置するリアフェンダーの上部、境界線51よりも上側に位置するリアハッチドアの上部などが含まれ、内装側では、境界線51よりも上側に位置する室内トリム(ヘッドライニング2、ピラーガーニッシュ、ドアトリム7上部など)が含まれる。
前記車体下部53は、外装側では、フロア6、境界線51よりも下側に位置するドア下部5、境界線51よりも下側に位置するリアフェンダーの下部、境界線51よりも下側に位置するリアハッチドアの下部、境界線51よりも下側に位置するダッシュパネルの下部などが含まれ、内装側では、境界線51よりも下側に位置する室内トリム(ドアトリム7下部、フロアカーペット8など)が含まれる。
前記第1と第2の断熱機能を有する手段61、62は、車室R内への光や熱の侵入を防ぐ機能を具備する手段をいい、断熱部材63a、63bまたは反射部材64a、64bから構成されている。これらの断熱部材63a、63bや反射部材64a、64bを、境界線51を境に役割を分担させて、車体上部52および車体下部53に配置する。車体上部52に第1の断熱機能を有する手段61を備えているため、入熱が最も多い部分が断熱され、さらに、車体下部53に第2の断熱機能を有する手段62を備えているため、地表面からの放射エネルギーも断熱され、室内に侵入する熱量を最大限削減できる。この結果、効率よく、夏季には光や熱の侵入を防ぐことができ、さらには、冬季には熱の流出を防ぐことができる。
また、一般的な車両10にあっては、ルーフ1、窓ガラス、室内トリム、シート9などが日射を吸収して温度が上昇した後、それらの熱エネルギーを室内へ放射により放出している。炎天下で乗員が乗り込んだ際には、乗員に対して熱エネルギーを放射するため、乗り込み時の不快感を生んでいる。
これに対して、実施形態の熱機能構造体にあっては、乗員に対する影響が特に大きい、ルーフ1、窓ガラス、室内トリム、シート9などの部材の温度が低下するため、乗員への熱エネルギーの放射も小さくなる。この結果、乗り込み時の不快感をも低減することが可能となる。
前記境界線51は、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における、当該縦線58の全長に対してサイドシル下端55から上方向に長さ比で20%〜60%の位置58bに設定するのがより好ましい。
前記20%〜60%の位置58bは、室内温度に大きな影響を与えるシート座面9aの位置に基づいて定めたものであり、前記位置58bに境界線51を設定することにより、車体50を、温度分布や熱フローが大きく異なる車体上部52と車体下部53とに好適に2分割して、より効率よく断熱機能を発揮させることができるからである。シート座面9aの位置は、車型によって異なる。代表的な例をあげると、一般的なセダンタイプにおいては、縦線58の全長に対してサイドシル下端55から上方向に長さ比で略50%の位置に設置され、1BOXタイプにおいては、50%〜60%の位置に設置され、スポーツクーペタイプにおいては、20%〜30%の位置に設置されている。したがって、本発明においては、境界線51の位置を前記20%〜60%の位置58bに設定した。この範囲で室内側つまり内装側で上下に温度差が現れ、この温度差は、熱侵入を防止するために有効な手段を選択ないし判断する際の目安となる。なお、境界線51を設定する位置については、それぞれの車型ごとに、上に例示したような最適値はあるが、車型ごとに設定位置を限定するものではなく、適宜改変することができることはいうまでもない。
第1と第2の断熱機能を有する手段61、62は、異なる断熱部材63a、63bから構成されていることが好ましい(図3を参照)。
第1と第2の断熱機能を有する手段61、62を異なる断熱部材63a、63bから構成することにより、室内への熱の侵入を防いで、温度の上昇を低減できるからである。さらに、車体上部52に対する主たる熱源(太陽光)からの熱侵入を防止するために有効な手段を選択でき、車体下部53に対する主たる熱源(遠赤外光)からの熱侵入を防止するために有効な手段を選択できるからである。
前記断熱部材63a、63bには、織布、不織布、発泡材、真空断熱材および熱吸収材から選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。断熱車両として、効率よく熱侵入を防ぐことができるからである。もちろん、いくつかを選んで用いることも可能である。
ここにいう「断熱部材」とは、熱伝導率、熱抵抗値の小さい断熱材料からなる部材を言う。断熱材料の例として、発泡スチロールや発泡ポリプロピレンなどの発泡材、フェルトやポリエステル製の織布、不織布、その他に、グラスウール、真空断熱材などが挙げられる。これらの材料は概ね、0.005〜0.05W/(m・k)程度の熱伝導率、厚さ5cm程度で、1〜5(m・k)/W程度の熱抵抗を持つ材料である。ここでいう熱伝送率、熱抵抗値とは、JIS A1412−1に準じて評価された値である。
断熱材料として、熱可塑性樹脂からなる繊維製の断熱材を用いることもまた好適である。本発明でいう熱可塑性樹脂とは、例えば、ナイロン66などの脂肪族ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレンなどのことで、これらを用いるのが、加工性、経済性、市場入手性、リサイクル性等の点から好適である。これらの中でも、ポリプロピレン、ポリエステルがより好適で、例えばポリエステルではポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、ポリブチレンイソフタレート(PBI)、ポリεカプローラークトン(PCL)等のほか、PETのエチレングリコール成分を他の異なるグリコール成分で置換したもの(例えば、ポリヘキサメチレンテレフタレート(PHT))、またはテレフタル酸成分を他の異なる2塩基酸成分で置換したもの(ポリヘキサメチレンイソフタレート(PHI)、ポリヘキサメチレンナフタレート(PHN))などを用いることができるがここでは特に限定は行わない。繊維製の断熱材とは、上述の熱可塑性樹脂を繊維化したものを用いる。これらのものを用いれば、断面形状や機能性繊維など特に何を用いても問題はなく、ここでは限定は行わない。形態も織布、不織布を問わずに用いることができる。車両に用いることを考えれば、所望の断熱性を持つ不織布を作製し、型で成形を行い、断熱材として用いるのが好適であるが、ここでは特に限定は行わない。
断熱材料として、熱硬化性樹脂からなる発泡樹脂製の断熱材を用いることもまた好適である。熱硬化性樹脂を用いた場合には、所望の断熱性能を得るための、加工性、経済性、市場入手性などの点から好適である。ここでいう熱硬化性樹脂とは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂を従来公知の気泡発生手段、すなわち熱分解型発泡剤を用いた気泡発生手段、揮発性溶剤を用いた気泡発生手段、あるいは高圧下で不活性ガスを高分子中に吸収させ、常圧で発泡させる気泡発生手段などを用いて発泡成形することにより得られる。また、これらの発泡体の構造は通常、連続気泡型であるが、当該発泡吸音材の用途や適用箇所、吸遮音性能が求められる周波数域などによっては、独立気泡型でもかまわない。発泡倍率については、通常、20〜30倍程度のものが用いられるが、重量制限や、圧縮硬さの設定等で5〜50倍程度の範囲のものも用いられる。上述の繊維製の断熱材と同様に、熱硬化性樹脂を所望の形状に型内で発泡、硬化させれば、車両の断熱材として用いるのに好適であるが、ここでは特に限定は行わない。
これらの断熱材は、見かけ密度2.5〜100kg/m、かつ、目付け0.05〜2kg/m程度のものを用いるのがより好適である。見かけ密度を2.5kg/m以上とすることで、断熱材の比熱が大きくなるため、その結果、透過熱量が小さくなり、断熱効率が向上する。また、見かけ密度を100kg/m以下とすることで、断熱材の熱伝導率が小さい領域とすることができ、熱伝導が起こりにくくなり、断熱性能が向上する。見かけ密度も同様に、上記範囲内での透過熱量、熱伝導により性能向上が見られる。なお、ここでいう「見かけ密度」とは、断熱材の外形寸法に対する重量の割合を示し、また、「目付け」とは、単位面積あたりの重量の割合を示していて、厚さには依存しない値である。より好ましくは、見かけ密度10〜50kg/m、かつ、目付け0.2〜1kg/mの範囲とすることで、さらなる高性能の断熱性が得られる。
断熱材料の厚さとしては、5mm〜50mm程度が性能面および価格面の両者において良好な範囲である。
真空断熱材(例えば、松下冷機株式会社製、商品名称:Vacuaなど)も、概ね0.001〜0.005W/(m・k)程度の熱伝導率を持ち、本発明に用いるのに好適な断熱材料の一例である。
ウインドシールド、サイドガラス3、リアガラスなどの窓ガラスに用いる断熱部材63aとしては、熱線吸収の機能を有する熱吸収材などが挙げられる。
窓ガラスが熱線吸収の機能を有することにより、窓ガラスから室内への熱の侵入を防いで、温度の上昇を低減できるからである。
また、ここでいう「熱線吸収」とは、室内への太陽光(日射)によるエネルギー侵入を防ぐために、窓ガラスが持つ機能として挙げている。ウインドシールド、フロントサイドガラスは、法規上、日射成分のうちの可視光線透過率(Tv)を70%以上とする必要がある。これを阻害しない範囲で日射透過率(Te)を下げる手段として、熱線吸収の機能を用いる。なお、リアサイドガラス、リアガラスについてはこの限りではない。
「熱線吸収」は、法規上の制約を満たした上での、その他の日射成分をそのガラスでの吸収によって防ぐ手段のことを言う。
本明細書中に記載した日射反射率(Re)、日射透過率(Te)、可視光反射率(Rv)、可視光線透過率(Tv)の値は、JIS R3106に準じて測定されたものである。
これらの窓ガラスの素材としては、一般に用いられるガラスを適用することができる。無論、透明な無色または着色ガラスであってかまわない。例えば、クリアーガラス、グリーンガラス、ブロンズガラス、グレーガラス、ブルーガラス、UVカット断熱ガラス、熱線吸収ガラス、強化ガラスなども、上述の条件を満たす範囲の組み合わせで採用可能である。
熱線吸収の機能を有する熱吸収材には、赤外線の吸収機能を持つ膜も含まれる。赤外線を吸収する機能を持つ材料を樹脂中に混錬しフィルム化したもの、もしくはフィルム表面に固着させたものを膜として用いる。赤外線を吸収する機能を持つ材料には、赤外線放射性の充填材を用いる。
赤外線放射性充填材としては遷移金属元素酸化物系のセラミック、天然鉱石、天然炭化物および活性化水などが知られている。遷移金属元素酸化物系のセラミックスとしては、チタン酸化物(例:TiO、TiO)、珪素酸化物(例:SiO)、ジルコニア酸化物(例:ZrO)、アルミニウム酸化物(例:Al)、マグネシウム酸化物(例:MgO)、バリウム酸化物(例:BaO)、マンガン酸化物(例:MnO)、鉄酸化物(例:FeO、Fe)、ジルコニア珪酸塩(例:ZrSiO)、コバルト酸化物(例:CoO)、銅酸化物(例:CuO)、クロム酸化物(例:CrO)、チタン窒化物(例:TiN)、ジルコニア炭化物(例:ZrC)、チタン炭化物(例:TiC)、錫酸化物(例:SnO)などの金属酸化物、窒化物、炭化物の微粒子や、さらにネオジウム、ランタン、イットリウムなどの希土類金属の酸化物を含むものであり、さらに少量のシリカ、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、第8属金属酸化物、燐化合物等が含まれていてもよい。天然鉱石としては雲母、トリマリン(電気石)、オーラストンなどが知られている。天然炭化物としては海藻を炭化し微粉末にしたものおよび備長炭に代表される炭類、カーボンブラック、カーボンファイバーなどが知られている。
このような赤外線放射性充填材は、4〜20μm以上の広い波長範囲にわたる赤外線を効率よく放射することができる。
これらの赤外線放射性充填材のなかでも、チタン酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、珪素酸化物のうちから選ばれる少なくとも1種が含まれることが、幅広い波長での放射性能、経済性の点からも好ましいが特に限定は行わない。
次に、第1の断熱機能を有する手段61を断熱部材63aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を反射部材64bから構成することも、断熱車両としての効果を得る上で有効である(図5を参照)。
断熱部材63aおよび反射部材64bを断熱車両として組み合わせることによっても、室内への熱の侵入を防いで、温度の上昇を低減できるからである。さらに、車体上部52に対する主たる熱源(太陽光)からの熱侵入を防止するために有効な手段を選択でき、車体下部53に対する主たる熱源(遠赤外光)からの熱侵入を防止するために有効な手段を選択できるからである。
断熱部材63aには、上述した材料からなるものを適宜用いる。
前記反射部材64bには、金属蒸着材、干渉反射材および反射断熱材から選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。断熱車両として、効率よく熱侵入を防ぐことができるからである。もちろん、いくつかを選んで用いることも可能である。
ここにいう「反射部材」とは、反射材、反射断熱材などの反射材料からなる部材を言う。反射材としては、蒸着反射膜や干渉反射膜などを用いる。
蒸着反射膜とは、一般的に用いられる金属を、樹脂フィルム上に蒸着し、反射機能を持たせたものを言う。この反射膜を構成する金属には、一般の金属類を用いることができる。その中でもアルミニウム、銀、亜鉛、錫、クロム、ニッケル、チタン、およびこれらの酸化物が好適である。また、これらの金属にその他の添加成分を加え、光学的、化学的、機械的な性質を改善したものでもかまわない。これらの金属、金属酸化物を樹脂フィルム上に蒸着し、反射膜として用いることで、任意の熱線反射性能の合せガラスを得ることができる。ここでいう、樹脂フィルムとは、上述と同様の一般的に用いられる熱可塑性樹脂からなるフィルムを意味している。その中でも、本発明の合せガラスに用いられる熱線反射膜を蒸着するフィルムとしては、透明性が高く、可撓性に富み、破れ難く、加工しやすく、熱線反射膜が連続的に高速度で形成しやすく、かつ、耐候性、化学的安定性の高いポリエチレンテレフタレート樹脂を用いたポリエステルフィルムが好適で、厚さ10μm〜150μmのものがより好ましい。
熱線反射被膜をポリエステルフィルム表面に形成するに当たっては、一般に真空蒸着法が用いられる。真空蒸着法による場合の一例について示すと、まず真空槽を1〜7×10−3Paにして、蒸着物質を加熱しつつ20〜80℃程度のポリエステルフィルム上に所定の厚みに蒸着させる。真空蒸着法に代えて、スパッタリング法あるいはイオンプレーティング法も用いることができる。あるいは、無電解メッキ法、C.U.D法あるいはC.L.D法によって行うこともできる。
蒸着膜の膜厚は、反射性能を付与させるために、厚さを任意に変化させることができる。一般的には、8×10−2μm〜15×10−2μmの範囲が好適であるが特に限定は行わない。
なお、これらの金属、金属酸化物の膜は、1層あるいは2層以上の多層でも差し支えない。例えば、銀層が1層の場合には、ガラス基板側から第1層として酸化錫と酸化亜鉛からなる層、第2層として銀層、第3層として亜鉛あるいは亜鉛を主成分とした層、第4層として酸化亜鉛アルミニウム、酸化錫および酸化亜鉛からなる層などを積層してもかまわない。また、銀の層が第1層、第3層に積層されるなど、同じ金属層が繰り返し出てきてもかまわない。このような積層膜とすることで、蒸着膜でも光干渉効果を得ることができ、可視光線透過率を増大させることができる。
また、ガラス部に用いる反射膜が、熱源側ガラスの裏面側に金属および/または金属酸化物が蒸着された膜であることも可能である。
干渉反射膜とは、金属の蒸着によらず、屈折率の異なる樹脂を厚さを制御しつつ多数積層することにより、光学的に干渉を起こさせ、反射機能を発現するものをいう。多層光学干渉フィルムを用いることで、複数又は多重の連続的高次可視光線反射を抑えることができる。このフィルムは、赤外領域において広いバンド幅にわたって赤外線を反射すること、可視光線に対して実質的に透明であること、および造形しうるか、または積層してから造形して種々の有用な物品を作製しうること、なども含めた多くの所望の特性を有する改良された多層光学干渉フィルムである。このフィルムは主に樹脂から構成され、使用される樹脂は、主に熱可塑性樹脂で、スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリブタジエン、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、テトラメチレングリコールエーテルの熱可塑性ポリウレタンなどが好適である。上記モノマーから得られるコポリマーや他のポリマーも有用であり、例えば、スチレンとメチルメタクリレートのコポリマー、スチレンとアクリロニトリルのコポリマー、及びスチレンとブタジエンのコポリマーなどがある。他のコポリマーとしては、4,4−チオジフェノールとビスフェノールAとのコポリカーボネート、およびグルテルイミドとメチルメタクリレートとのコポリマーなどがある。これらの樹脂を適宜、所望の反射性能が得られるように積層し、反射フィルムとして用いる。例えば、第1層はポリスチレン、第2層はスチレンとメチルメタクリレートとのコポリマー、そして第3層はポリメチルメタクリレートを用いる、ことが例示される。これらのフィルムの具体的な例として、住友スリーエム株式会社製SRF1100などが挙げられる。
このような機能を持つ膜を、ガラスに貼付、積層、または合せガラスの中間膜として用いることで、窓ガラスに熱線反射の機能を持たせて、反射部材64aとすることができる。ここに、「熱線反射」は、法規上の制約を満たした上での、その他の日射成分をそのガラスでの反射によって防ぐ手段のことを言う。
熱線反射プラスチックフィルムの化学的、機械的耐久性の向上のため、また、合せガラスの積層を容易にするために、上記熱線反射プラスチックフィルムは、2枚のポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体などからなる中間膜間に挾まれることも可能である。そして、この可撓性積層体を上述の2枚のガラス板間に挾んで圧着して合せガラスを得ることもできるが、ここでは特に限定は行わない。
これらの機能を持たせた膜をガラス部に用いる場合には、表面に貼り付ける、もしくは少なくとも2枚以上のガラスに挟み込み、合せガラスとして用いることができる。
次に、反射断熱材について説明する。反射断熱とは、いわゆる魔法瓶の二重反射壁がその代表的な例である。つまり壁間の輻射熱伝達を防ぐために鍍金された反射面を向き合わせて用いると同時に、壁間の対流熱伝達を防ぐためにそこを真空に保持することで、魔法瓶は圧倒的な断熱性能を発揮するのである。
反射断熱材とは、断熱材表面に、上述の反射材を設けることで、主として反射機能を有している材料を言う。
例えば、少なくとも2層の熱線反射層とその間の空隙を保持するためのスペーサーが繊維体で、かつ、繊維体の繊維と熱線反射層内側の面の一部とが接着されている反射断熱材が挙げられる。熱線反射層は、日射や輻射を反射することで熱の進入を妨げるものである。この反射断熱材では少なくとも2層以上の熱線反射層がある。スペーサーは、隣接する熱線反射層の間に空隙を保持し、熱線反射層同士の接触によるヒートリークを防ぐために存在する。空隙は隣接する熱線反射層間の輻射の反射、空隙の空気による断熱性能の発現に必須である。この反射断熱材に用いる反射層には、前述の反射材等を用いる。
断熱部材63a、63bおよび反射部材64a、64bを断熱車両として組み合わせる際には、上述した組み合わせとは逆に、第1の断熱機能を有する手段61を反射部材64aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を断熱部材63bから構成することも、断熱車両としての効果を得る上で有効である(図4を参照)。
かかる構成とすることにより、日射からの大きなエネルギー入力のある車体上部52では、反射によって、入力量を大幅に下げることができ、さらに、地表面からの放射のある車体下部53では、停車させた直後の地表面の温度が高い状態から、日陰になって温度が下がって影響を受けにくくなるまで、放射熱24の入力を遅延させる効果を得ることができる。
また、第1と第2の断熱機能を有する手段62を、異なる反射部材64a、64bから構成することも、断熱車両としての効果を得る上で有効である(図6を参照)。
車体上部52については、前述と同様に構成し、車体下部53については、放射の影響を小さくする手段として、反射材により、放射熱24の入力量を下げることで、車室R内の温度への影響を極力下げることができる。
図3〜図6に示した断熱車両の作用を説明する。
図3を参照して、この断熱車両11にあっては、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62は異なる断熱部材63a、63bから構成されている。
断熱車両11には、ルーフ1に日射21が照射されるが、断熱材31(断熱部材63aに相当する)の敷設によりヘッドライニング2の表面からの放射熱22が大幅に低減される。ドア上部4でも同様に、日射21が照射されるものの、断熱材31の敷設によりドアトリム7の表面から放射熱22が大幅に低減される。サイドガラス3には熱吸収式の断熱材33(断熱部材63aに相当する)を敷設することで、日射23が直接車室R内に照射されるのを防ぎ、ガラスからの放射のうちの室内成分のみが放射熱22として室内へ侵入する。ドア下部5、フロア6には断熱材32(断熱部材63bに相当する)を設置することで地面からの放射熱24を受けても、ドアトリム7、フロアカーペット8の表面から放射熱22を小さくすることができる。この結果、室内に侵入する日射23、放射熱22などを大幅に低減することができ、室内空気の温度上昇が格段に小さくなる。
図4を参照して、この断熱車両にあっては、第1の断熱機能を有する手段61は反射部材64aから構成され、第2の断熱機能を有する手段62は断熱部材63bから構成されている。
断熱車両12には、ルーフ1に日射21が照射されるが、反射材41(反射部材64aに相当する)の敷設によりヘッドライニング2側への放射熱22はほとんど侵入せず、車室R外側へ反射光25として反射される。ドア上部4でも同様に、日射21が照射されるものの、反射材41の敷設によりドアトリム7側への放射熱22はほとんど侵入せず、車室R外側へ反射光25として反射される。サイドガラス3には干渉反射式の干渉反射材43(反射部材64aに相当する)を敷設することで、日射23のほとんどが車室R外側へ反射され、車室R内へ直接照射されるのを防ぐ。下部については、図3の場合と同様である。この構成では、上部からの侵入熱がほとんどなく、また、下部の地面からの放射熱24も駐車直後から時間を追って小さくなっていくため、この結果、室内空気の温度上昇が格段に小さくなる。
図5を参照して、この断熱車両にあっては、第1の断熱機能を有する手段61は断熱部材63aから構成され、第2の断熱機能を有する手段62は反射部材64bから構成されている。
断熱車両13の車体上部52の構成は、図3と同様である。ドア下部5、フロア6には反射断熱材42(反射部材64bに相当する)を設置することで地面からの放射熱24を受けても、ドアトリム7、フロアカーペット8の表面から放射熱22はほとんど侵入せず、地面からの放射熱24は、反射光25としてほとんど車室R外へと反射される。この結果、室内に侵入する日射23、放射熱22などを大幅に低減することができ、室内空気の温度上昇が格段に小さくなる。
図6を参照して、この断熱車両にあっては、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62は異なる反射部材64a、64bから構成されている。
断熱車両14の車体上部52の構成は図4と同様であり、車体下部53の構成は図5と同様である。かかる構成の場合にも、上述したのと同様に、室内に侵入する日射23、放射熱22などを大幅に低減することができ、室内空気の温度上昇が格段に小さくなる。
断熱部材63a、63bおよび反射部材64a、64bの組み合わせによって、より大きな断熱性能を得るための自動車用の熱機能構造体として、以下のような例が挙げられる。
(1)車体上部52に断熱部材63a、車体下部53に断熱部材63bを使用する組み合わせ(図3を参照)
車体上部52のうち、ルーフ1、ピラー、ドア上部4などには、真空断熱材(目付け200〜400g/m程度)を用い、窓ガラスには、熱吸収材を用いたガラスを用いる。車体下部53のドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、不織布を用いた断熱材(1000〜2000g/m程度)を用いる。
(2)車体上部52に反射部材64a、車体下部53に断熱部材63bを使用する組み合わせ(図4を参照)
車体上部52のうち、ルーフ1、ピラー、ドア上部4などには、反射断熱材を用い、窓ガラスには、干渉反射膜を用いたガラスを用いる。車体下部53のドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、不織布を用いた断熱材(1000〜2000g/m程度)を用いる。
(3)車体上部52に断熱部材63a、車体下部53に反射部材64bを使用する組み合わせ(図5を参照)
車体上部52のうち、ルーフ1、ピラー、ドア上部4などには、真空断熱材(目付け200〜400g/m程度)を用い、窓ガラスには、熱吸収材を用いたガラスを用いる。車体下部53のドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、反射断熱材を用いる。
(4)車体上部52に反射部材64a、車体下部53に反射部材64bを使用する組み合わせ(図6を参照)
車体上部52のうち、ルーフ1、ピラー、ドア上部4などには、反射断熱材を用い、窓ガラスには、干渉反射膜を用いたガラスを用いる。車体下部53のドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、反射材を用いる。
これらの中でもより効率が優れているのは、上記(2)の第1の断熱機能を有する手段61を構成する反射部材64aとして、窓ガラスには干渉反射材を、その他の部位には反射断熱材を用い、第2の断熱機能を有する手段62を構成する断熱部材63bとして、不織布を用いたものである。車体上部52に受ける日射エネルギーを反射し、かつ、地表面からの放射エネルギーを断熱して、車室R内へ侵入するエネルギー量を効率よく低減できるからである。また、重量、スペース、コストなどの点から勘案しても、最小限の対策で一番効率よく車室R内の温度上昇を防ぐことができ、人体への熱負荷低減、空調装置の負荷低減、ひいては車両の燃費改善にも効果が得られる。
上述した構成による断熱車両は、図7(A)〜(E)に示すように、セダン、コンパクトカー、ミニバン、ワゴン、クーペなどの車型に好適な他、もちろん軽自動車、SUV、1BOX、2BOX、バン、トラックなどの車両に対しても、十分な効果を発揮する。
本発明の自動車用の熱機能構造体によれば、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、前記車体上部52には第1の断熱機能を有する手段61を設ける一方、前記車体下部53には第1の断熱機能を有する手段61とは異なる第2の断熱機能を有する手段62を設けてあるため、第1の断熱機能を有する手段61により車体上部52が受ける日射エネルギーを断熱し、かつ、第2の断熱機能を有する手段62により車体下部53が受ける地表面からの放射エネルギーを断熱することにより、室内上部空間の空気温度と室内下部空間の空気温度との間の温度差を低減し、もって、室内全体の空気温度を下げ得ることが可能となる。
以下、本発明を、実施例および比較例を図面によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1は、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62を、異なる断熱部材63a、63bから構成した(図3を参照)。
車体上部52のうち、ルーフ1、ドア上部4には、ポリプロピレンおよびポリエステル製繊維(住友スリーエム株式会社製、商品名称:シンサレート、主体繊維径10μm)製の、厚さ2cm、目付け0.4kg/mの繊維系断熱材を設置した。ウインドシールド、フロントサイドガラス3には、熱線吸収膜を中間膜に用いた合せガラスを作製し用いた。
車体下部53のうち、ドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、ポリプロピレンおよびポリエステル製繊維(主体繊維径10μm)製の、厚さ5cm、目付け1.0kg/mの繊維系断熱材を設置した。これらの部材を用いた車両を作成し、評価に用いた。ベース車両として、図7(A)に示されるセダン型を用いた。
(実施例2)
実施例2は、第1の断熱機能を有する手段61を反射部材64aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を断熱部材63bから構成した(図4を参照)。
車体上部52のうち、ルーフ1、ドア上部4には、厚さ25μmのポリエステルフィルムに、アルミニウムを蒸着した反射フィルムを、ポリプロピレンおよびポリエステル製繊維(住友スリーエム株式会社製、商品名称:シンサレート、主体繊維径10μm)製の、厚さ2cm、目付け0.4kg/mの繊維系断熱材上に積層した反射断熱材を設置した。ウインドシールド、フロントサイドガラス3には、干渉反射膜(住友スリーエム株式会社製、型番:SRF1100)を中間膜として用いた合せガラスを作製し用いた。その他は、実施例1と同様の車両を作成し評価に用いた。
(実施例3)
実施例3は、第1の断熱機能を有する手段61を断熱部材63aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を反射部材64bから構成した(図5を参照)。
車体下部53のうち、ドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、厚さ25μmのポリエステルフィルムに、アルミニウムを蒸着した反射フィルムを、ポリプロピレンおよびポリエステル製繊維(主体繊維径10μm)製の、厚さ5cm、目付け1.0kg/mの繊維系断熱材上に積層した反射断熱材を設置した。その他は、実施例1と同様の車両を作成し評価に用いた。
(実施例4)
実施例4は、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62を異なる反射部材64a、64bから構成した(図6を参照)。
車体下部53のうち、ドア下部5、フロア6、ダッシュパネル下部には、厚さ25μmのポリエステルフィルムに、アルミニウムを蒸着した反射フィルムを、ポリプロピレンおよびポリエステル製繊維(主体繊維径10μm)製の、厚さ5cm、目付け1.0kg/mの繊維系断熱材上に積層した反射断熱材を設置した。その他は、実施例2と同様の車両を作成し評価に用いた。
(実施例5)
ベース車両として図7(B)に示すコンパクトカー型を用いた以外は、実施例1と同様の車両を作製し評価に用いた。
(実施例6)
ベース車両として図7(C)に示すミニバン型を用いた以外は、実施例1と同様の車両を作製し評価に用いた。
(実施例7)
ベース車両として図7(D)に示すワゴン型を用いた以外は、実施例1と同様の車両を作製し評価に用いた。
(実施例8)
ベース車両として図7(E)に示すクーペ型を用いた以外は、実施例1と同様の車両を作製し評価に用いた。
(比較例1)
実施例1〜8の構造とは異なり、第1と第2の断熱機能を有する手段61、62のいずれをも設けていない、図7(A)に示すセダン型の車両を評価に用いた。
(評価方法)
得られた車両の車室R内の温度性能について下記の測定、評価を行なった。
(車両温度特性)
図8は、実施例および比較例の断熱性能を評価する装置を示す概略図である。図9は、測温位置の説明に供する図である。
図8に示すように、太陽灯100による日照量は真夏の炎天下を模して、1000W/mとした。図9に示すように、測温位置101は、運転席頭部付近(ヘッドレスト9bから前方へ15cm付近)とした。この位置の温度を、ヴァイサラ社製温湿度計(型番:HMP233LD)、および、K型熱電対を用いて測定した。なお、車両の外気温は35℃とし、太陽灯の照射開始2時間後の温度を結果として用いた。
温度測定結果を図10に示す。図10の評価結果の欄には、温度特性として室内温度が比較例1と比較して、10℃以上温度が低下したものには「◎」を、低下幅が10℃未満、5℃以上であったものには「○」を付してある。
図10に示されるように、室内温度に関して、実施例1〜8の温度は、比較例1と比べて、少なくとも9℃(実施例1)低くなることが分かった。特に、第1の断熱機能を有する手段61を反射部材64aから構成し、第2の断熱機能を有する手段62を断熱部材63bから構成した実施例2および5〜8においては、10℃以上の温度低下を得ることができた。
上記により、第1の断熱機能を有する手段61により車体上部52が受ける日射エネルギーを断熱し、かつ、第2の断熱機能を有する手段62により車体下部53が受ける地表面からの放射エネルギーを断熱することにより、室内の空気温度を下げることができる、という本発明が奏する効果を確認した。さらには、本発明によって定義した境界線51を境にそれぞれの手段61、62を用いることで、室内温度が十分に低減できることがわかった。
本発明は、炎天下に駐車したような場合の室内温度環境を改善する用途に適用できる。
一般的な車両の駐車時における伝熱形態を示す概念図である。 本発明に係る自動車用の熱機能構造体の説明に供する図であり、車体を前面から見た縦断面図である。 実施形態に係る自動車用の熱機能構造体を適用した断熱車両を示す概略縦断面図であり、第1と第2の断熱機能を有する手段を異なる断熱部材から構成した実施形態を示す図である。 実施形態に係る自動車用の熱機能構造体を適用した断熱車両を示す概略縦断面図であり、第1の断熱機能を有する手段を反射部材から構成し、第2の断熱機能を有する手段を断熱部材から構成した実施形態を示す図である。 実施形態に係る自動車用の熱機能構造体を適用した断熱車両を示す概略縦断面図であり、第1の断熱機能を有する手段を断熱部材から構成し、第2の断熱機能を有する手段を反射部材から構成した実施形態を示す図である。 実施形態に係る自動車用の熱機能構造体を適用した断熱車両を示す概略縦断面図であり、第1と第2の断熱機能を有する手段を異なる反射部材から構成した実施形態を示す図である。 実施例および比較例のベース車両を示す図である。 実施例および比較例の断熱性能を評価する装置を示す概略図である。 測温位置の説明に供する図である。 実施例および比較例の温度測定結果を示す図表である。
符号の説明
1 ルーフ、
2 ヘッドライニング、
3 サイドガラス、
4 ドア上部、
5 ドア下部、
6 フロア、
7 ドアトリム、
8 フロアカーペット、
9 シート、
9a シート座面、
9b ヘッドレスト、
10 一般的な車両、
11、12、13、14 断熱車両、
21、23 日射、
22 室内への放射熱、
24 地面からの放射熱、
25 反射光、
31 断熱材(断熱部材63a)、
32 断熱材(断熱部材63b)、
33 ガラス用の断熱材(断熱部材63a)、
41 反射材(反射部材64a)、
42 反射断熱材(反射部材64b)、
43 ガラス用の干渉反射材(反射部材64a)、
50 車体、
51 境界線、
52 車体上部、
53 車体下部、
54 ドアパネル上端、
55 サイドシル下端、
56 地表面、
57 垂線、
58 縦線、
58a 縦線における略中央位置、
58b 縦線の全長に対してサイドシル下端から上方向に長さ比で20%〜60%の位置、
61 第1の断熱機能を有する手段、
62 第2の断熱機能を有する手段、
63a 第1の断熱機能を有する手段を構成する断熱部材、
63b 第2の断熱機能を有する手段を構成する断熱部材、
64a 第1の断熱機能を有する手段を構成する反射部材、
64b 第2の断熱機能を有する手段を構成する反射部材、
100 人工太陽灯、
R 車室。

Claims (13)

  1. 車室を区画形成するための車体を略水平な境界線を境にして車体上部と車体下部とに2分割し、前記車体上部には第1の断熱機能を有する手段を設ける一方、前記車体下部には前記第1の断熱機能を有する手段とは異なる第2の断熱機能を有する手段を設けてなる自動車用の熱機能構造体。
  2. 前記境界線は、ドアパネル上端とサイドシル下端とを地表面からの垂線で結んだ縦線における略中央位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  3. 前記境界線は、ドアパネル上端とサイドシル下端とを地表面からの垂線で結んだ縦線における、当該縦線の全長に対して前記サイドシル下端から上方向に長さ比で20%〜60%の位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  4. 前記境界線上は、前記車体上部または前記車体下部のいずれかに含まれていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  5. 前記境界線は、1または複数設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  6. 前記第1と第2の断熱機能を有する手段は、異なる断熱部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  7. 前記第1の断熱機能を有する手段は、反射部材から構成され、
    前記第2の断熱機能を有する手段は、断熱部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  8. 前記第1の断熱機能を有する手段は、断熱部材から構成され、
    前記第2の断熱機能を有する手段は、反射部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  9. 前記第1と第2の断熱機能を有する手段は、異なる反射部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  10. 前記断熱部材に、織布、不織布、発泡材、真空断熱材および熱吸収材から選ばれる少なくとも1つを用いる請求項6〜請求項8のいずれか一つに記載の自動車用の熱機能構造体。
  11. 前記反射部材に、金属蒸着材、干渉反射材および反射断熱材から選ばれる少なくとも1つを用いる請求項7〜請求項9のいずれか一つに記載の自動車用の熱機能構造体。
  12. 前記第1の断熱機能を有する手段を構成する前記反射部材として、窓ガラスには干渉反射材を、その他の部位には反射断熱材を用い、
    前記第2の断熱機能を有する手段を構成する前記断熱部材として、不織布を用いてなり、
    車体上部に受ける日射エネルギーを反射し、かつ、地表面からの放射エネルギーを断熱することで、車室内へ侵入するエネルギー量を低減する請求項8に記載の自動車用の熱機能構造体。
  13. 車室を区画形成するための車体を略水平な境界線を境にして車体上部と車体下部とに2分割し、前記車体上部には第1の断熱機能を有する手段を設ける一方、前記車体下部には前記第1の断熱機能を有する手段とは異なる第2の断熱機能を有する手段を設けてなり、
    前記第1の断熱機能を有する手段により前記車体上部が受ける日射エネルギーを断熱し、かつ、前記第2の断熱機能を有する手段により前記車体下部が受ける地表面からの放射エネルギーを断熱する自動車用の熱機能構造体。
JP2003348045A 2003-10-07 2003-10-07 自動車用の熱機能構造体 Pending JP2005112108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003348045A JP2005112108A (ja) 2003-10-07 2003-10-07 自動車用の熱機能構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003348045A JP2005112108A (ja) 2003-10-07 2003-10-07 自動車用の熱機能構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005112108A true JP2005112108A (ja) 2005-04-28

Family

ID=34540353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003348045A Pending JP2005112108A (ja) 2003-10-07 2003-10-07 自動車用の熱機能構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005112108A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011057027A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Nippon Plast Co Ltd カウルカバー装置
WO2019035158A1 (ja) * 2017-08-14 2019-02-21 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
WO2019035157A1 (ja) * 2017-08-14 2019-02-21 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
WO2019035160A1 (ja) * 2017-08-14 2019-02-21 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
JPWO2019035156A1 (ja) * 2017-08-14 2020-10-15 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011057027A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Nippon Plast Co Ltd カウルカバー装置
WO2019035158A1 (ja) * 2017-08-14 2019-02-21 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
WO2019035157A1 (ja) * 2017-08-14 2019-02-21 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
WO2019035160A1 (ja) * 2017-08-14 2019-02-21 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
CN110997464A (zh) * 2017-08-14 2020-04-10 日产自动车株式会社 具有反射控制层的移动体
CN110997463A (zh) * 2017-08-14 2020-04-10 日产自动车株式会社 具有反射控制层的移动体
US20200194605A1 (en) * 2017-08-14 2020-06-18 Nissan Motor Co., Ltd. Mobile body having reflection control layer
JPWO2019035158A1 (ja) * 2017-08-14 2020-07-02 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
JPWO2019035160A1 (ja) * 2017-08-14 2020-08-27 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
JPWO2019035157A1 (ja) * 2017-08-14 2020-10-01 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
JPWO2019035156A1 (ja) * 2017-08-14 2020-10-15 日産自動車株式会社 反射制御層を有する移動体
US11011659B2 (en) 2017-08-14 2021-05-18 Nissan Motor Co., Ltd. Mobile body having reflection control layer
US11305826B2 (en) 2017-08-14 2022-04-19 Nissan Motor Co., Ltd. Mobile body having reflection control layer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4572917B2 (ja) 車両用内装材
US6988765B2 (en) Vehicle body structure with heat radiation insulating arrangement
US8603607B2 (en) Vehicle interior member
JP2003237492A (ja) 車両用内装材
JP2006011177A (ja) 反射表皮材
JP2018517601A (ja) 外部車両トリム部品
EP1118484A2 (en) Insulated window system for a vehicle
US20060289230A1 (en) Acoustical insulation for motor vehicles
JP5689440B2 (ja) 車両用内装材
JP2005112108A (ja) 自動車用の熱機能構造体
JP4135609B2 (ja) 自動車用の熱機能構造体
US10093207B2 (en) Radiant barrier for automotive vehicle
JP2004341272A (ja) 角度選択透過性反射材、及びそれを用いた車両用積層ガラス,車両
JP2005189409A (ja) コーナーキューブ型再帰反射表皮材
JP2004161143A (ja) 断熱車両
JP2020050336A (ja) 受動的恒温超低エネルギー消費自動車断熱法
JP4075383B2 (ja) パネル構造体
JP2005047486A (ja) 内装吸放熱構造
JP2003342046A (ja) 合せガラスおよびそれを用いた車両
JP6121346B2 (ja) 車両用空調装置
JP4151551B2 (ja) 自動車用の熱機能構造体
JP4259317B2 (ja) 再帰反射表皮材
JP4155020B2 (ja) 車両
JP2005186662A (ja) 自動車用の熱機能構造体および当該構造体に用いられる車体パネル構造
JP4639913B2 (ja) 表皮材及び内装部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060628

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070501

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071023