JP2005103480A - ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ハニカムモノリス基材層と、(B)金属酸化物に担持された白金族金属を含む層と、(C)金属酸化物からなるガス拡散層とを、前記(A)-(B)-(C)の順に積層して有してなることを特徴とするディーゼル排ガス浄化用触媒。
【選択図】図1
Description
一方、フロースルー型のハニカム状基材等にアルミナ担持白金等の活性成分を支持させ、その触媒作用によりCOおよびHCを酸化分解する方法が利用されている。
即ち、本発明は、(A)ハニカムモノリス基材層と、(B)金属酸化物に担持された白金族金属を含む層と、(C)金属酸化物からなるガス拡散層とを、前記(A)-(B)-(C)の順に積層して有してなることを特徴とするディーゼル排ガス浄化用触媒を提供するものである。
[(A)ハニカムモノリス基材層]
本発明のディーゼル排ガス浄化用触媒(以下、単に、「本発明触媒」という)では、フロースルー型のハニカム状モノリス基材を用いる。この基材は、排ガスの通過方向に、平行して、隔壁によって仕切られた複数の連通孔(即ち、セル)が一体的に形成されているものである。その材質としては、金属、セラミック等が挙げられ、中でもコージェライト等の耐熱性セラミックが好ましい。前記セルの径方向の断面形状としては、三角径、矩形、六角形等とすることができるが、製造および入手が容易であることから、正方形であるものが好ましい。
<金属酸化物に担持された白金族金属>
本発明触媒は、(B)層中に含有される白金族金属の触媒作用によって、COおよびHCガスを酸化し分解するものである。前記白金族金属としては、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等が挙げられる。これらの中では、Ptがその入手が容易であることから好ましい。
前記(B)層を形成する成分としては、上記金属酸化物担持白金族金属に加えて他の成分を配合することができる。
例えば、本発明触媒の比較的低温状態におけるHCガスの分解特性を向上させるために、β型ゼオライト、ペンタシル型ゼオライト(ZSM-5)、鉄/β型ゼオライト等のゼオライト成分を使用してもよい。このゼオライト成分を用いる場合、その使用量は、前記(B)層中の含有量として、通常、5〜70重量%、好ましくは 10〜50重量%とするのがよい。
上記(B)層は、上記(B)層を形成する成分を含む均一な水性スラリーを調製し、公知のウオッシュコート法により、上記ハニカムモノリス基材を前記水性スラリーに浸漬し、乾燥し、かつ焼成することによって、均一な厚さの上記(B)層が形成されるようにすればよい。
この(B)層自体の本発明触媒に含まれる量としては、前記触媒の単位体積当り、通常、50〜200g/L、好ましくは 70〜160g/Lとするのがよい。
本発明の(C)層である金属酸化物からなるガス拡散層は、本発明触媒に係る積層構造体の最上層、即ち排ガス流に直接接触する表面層として存在するものである。また、この(C)層の採用が本発明の特徴をなすものである。(C)層は金属酸化物からなる層であり、かつ、細孔構造を有する。
このように、本発明触媒では、SO2は、実質上、(C)層の拡散層により遮られて(B)層に到達することがないので、SO3の生成を低減することができる。
上記(C)層は、予め上記(B)層が形成されているハニカムモノリス基材に、更に上記(C)層形成成分を含む均一な水性スラリー用いて、再度、ウオッシュコートを行い、乾燥および焼成して、均一な厚さの上記(C)層が形成されるようにすればよい。
この(C)層自体の本発明触媒に含まれる量としては、前記触媒の単位体積当り、通常、20〜120g/L、好ましくは 30〜100g/Lとするのがよい。
また、下記実施例および比較例においては、ハニカムモノリス基材として、セル形が正方形であり、セル密度が 400 cpsi のコージェライト製基材を使用した。
<(B)層の形成>
Pt/γ-アルミナ:50%、ZSM-5:35%、およびCeO2:15%の混合物を含む水性スラリーを調製し、このスラリーに上記基材を浸漬し、乾燥して、500℃の温度で焼成することにより、触媒の単位体積当りの含有量として、Pt/γ-アルミナ:100g/L、ZSM-5:70g/L、およびCeO2:30g/Lを含む層を形成した。Pt金属自体の含有量は、1.0g/Lであった。
TiO2:77%およびCeO2:23%の混合物を含む水性スラリーを調製し、このスラリーに、上記のとおりにして(B)層が形成されている基材を浸漬し、乾燥して、500℃の温度で焼成することにより、上記(B)層上にTiO2:50g/LおよびCeO2:15g/Lを含む(C)層を形成した。
このようにして(A)層-(B)層-(C)層からなる積層構造を有する触媒を調製した。
実施例1に記載の(C)層の形成において、上記(B)層上にTiO2:100g/LおよびCeO2:30g/Lを含む(C)層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製した。
実施例1に記載の(C)層の形成において、上記(B)層上にTiO2:25g/LおよびCeO2:7.5g/Lを含む(C)層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製した。
実施例1に記載の(B)層の形成において、上記触媒の単位体積当りのZSM-5:70g/Lを、ZSM-5:35g/LおよびUSYゼオライト:35g/Lに変更したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製した。
実施例1に記載の(B)層の形成において、上記触媒の単位体積当りのZSM-5:70g/Lを、ZSM-5:35g/Lおよびβ型ゼオライト:35g/Lに変更したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製した。
実施例1に記載の(B)層の形成において、上記触媒の単位体積当りのZSM-5:70g/Lを、β型ゼオライト:70g/Lに変更したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製した。
<(B1)層の形成>
γ-アルミナへのPtの担持量を変更したこと以外は、実施例1に記載の(B)層の形成と同様にして、触媒の単位体積当りの含有量として、Pt/γ-アルミナ:100g/L、ZSM-5:70g/L、およびCeO2:30g/Lを含む(B1)層を形成した。但し、Pt金属自体の該(B1)層中の含有量は、0.7g/Lであった。
TiO2に代えて、Ptを担持したTiO2を用いること以外は、実施例1に記載の(C)層の形成と同様にして、上記(B1)層上にPt/TiO2:50g/LおよびCeO2:15g/Lを含む(C1)層を形成した。Pt金属自体の該(C1)層中の含有量は、0.3g/Lであった。
このようにして(A)層-(B1)層-(C1)層からなる積層構造を有する触媒を調製した。
実施例に記載の(C)層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、(A)層-(B)層からなる積層構造を有する触媒を調製した。
上記各実施例および比較例により得られた触媒を、予め、ディーゼルエンジン実機(仕様:IDI T/I 2.8L)の排ガス管路内に配置して、前記エンジンを運転させ、触媒入口温度:650℃の条件で 50時間の耐久処理を施した。なお、燃料としては、硫黄含有量 0.05%の軽油を用いた。
上記耐久処理後に、上記エンジンにて、ヨーロッパ規格モードの走行(市街地走行:ECE×4サイクル、および高速走行:EUDC×1)を行わせた。
エンジンからの排気ガス中のCOおよびHCガスの、触媒入口における濃度(IN)と触媒出口における濃度(OUT)とを、前記走行中に常に測定して、COおよびHCガスの酸化分解による転化率を、次式
転化率(%)=[(IN−OUT)/IN]×100
により算出し、更に、その平均値を求めた。その結果を表1に示す。
上記耐久処理後に、上記エンジンにて、下記条件において定常運転を行った。
エンジン回転数:20000 rpm(一定)
触媒入口温度(負荷の設定により調整):350℃、400℃
各触媒の下流側に配置したフルトンネル中のフィルターに、パティキュレート・マターを捕集し、堆積したパティキュレート・マター中に含まれるSO3由来の硫酸塩(サルフェート)の単位時間当りの捕集量を化学分析により求めた。その結果を表2に示す。
実施例1〜6のガス拡散層((C)層)を積層した触媒は、表1の結果から明らかなように、排気ガスに接触する表面にCOおよびHCガスの酸化分解活性を有する白金含有層を設けた比較例1および比較例2のものとの対比において、前記酸化分解活性には何ら遜色がないことがわかる。
これに対して、表2の結果から明らかなように、前記ガス拡散層((C)層)は、排気ガス中のSO2の白金含有層((B)層)への浸透を有効に遮断し、SO3への転化を低減できるとの効果を奏するものである。
2 白金族金属含有層
3 ガス拡散層
Claims (10)
- (A)ハニカムモノリス基材層と、
(B)金属酸化物に担持された白金族金属を含む層と、
(C)金属酸化物からなるガス拡散層とを、
前記(A)-(B)-(C)の順に積層して有してなることを特徴とするディーゼル排ガス浄化用触媒。 - 前記(C)層が、チタニア、或いは、チタニアおよびセリアからなり、チタニア/セリアの含有割合(重量比)が100/0〜20/80である、請求項1に記載の触媒。
- 前記触媒の単位体積当りの、チタニアの含有量、或いは、チタニアおよびセリアの含有量が、20〜120g/Lである、請求項2に記載の触媒。
- 前記(B)層に含まれる白金族金属の含有量が、前記触媒の単位体積当り 0.1〜6.0g/Lである、請求項1〜3の何れか1項に記載の触媒。
- 前記(B)層に含まれる白金族金属が白金である、請求項1〜4の何れか1項に記載の触媒。
- 前記(B)層に含まれる白金族金属の担体である金属酸化物がアルミナである、請求項1〜5の何れか1項に記載の触媒。
- 前記(B)層が、更に、ゼオライトを含む、請求項1〜6の何れか1項に記載の触媒。
- 前記ゼオライトの前記(B)層中の含有量が5〜70重量%である、請求項7に記載の触媒。
- 前記(B)層が、更に、セリアを含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の触媒。
- 前記セリアの前記(B)層中の含有量が 0.5〜20重量%である、請求項9に記載の触媒。
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JP2003342956A JP2005103480A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 |
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JP (1) | JP2005103480A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007229679A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-13 | Ne Chemcat Corp | 排気ガス浄化用酸化触媒、排気ガス浄化用触媒構造体および排気ガス浄化方法 |
JP2012145029A (ja) * | 2011-01-12 | 2012-08-02 | Hino Motors Ltd | 排気浄化装置 |
JP2019534137A (ja) * | 2016-08-05 | 2019-11-28 | ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニーJohnson Matthey Publiclimited Company | 硫黄含有不純物のための捕捉領域を有するディーゼル酸化触媒 |
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2003
- 2003-10-01 JP JP2003342956A patent/JP2005103480A/ja active Pending
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