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JP2005089979A - 複合防水工法 - Google Patents

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JP2005089979A
JP2005089979A JP2003320959A JP2003320959A JP2005089979A JP 2005089979 A JP2005089979 A JP 2005089979A JP 2003320959 A JP2003320959 A JP 2003320959A JP 2003320959 A JP2003320959 A JP 2003320959A JP 2005089979 A JP2005089979 A JP 2005089979A
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urethane
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JP2003320959A
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Yasuhiro Kato
康弘 加藤
Yoshito Kawada
良人 河田
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KAWATA KK
Kawata Mfg Co Ltd
Asahi Glass Polyurethane Material Co Ltd
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KAWATA KK
Kawata Mfg Co Ltd
Asahi Glass Polyurethane Material Co Ltd
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Abstract

【課題】 橋梁の床版防水等に用いられ、防水層とアスファルト層との接着性を向上できる複合防水工法を提供する。
【解決手段】 基体(G)上に、ウレタン系防水材からなる防水層(A)と、アスファルトエマルション系防水材と、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含み、前記アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対して、前記ウレタン樹脂組成物およびエポキシ樹脂組成物を固形分換算で1〜100質量部含有する防水接着材からなる防水接着層(B)と、アスファルト舗装層(C)とを順次形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば橋梁の床版防水等に好適に用いられる、ウレタン系防水材とアスファルトエマルション系防水材とを用いた複合防水工法に関する。
高速道路等の橋梁において、橋梁本体のコンクリート表面にアスファルト舗装を施工しただけでは、雨水が廻りこんでコンクリートの劣化を促進することが近年問題となっている。すなわち、コンクリート表面に充分な防水が施されないために、初期設計での約60年といわれる耐用年数を経過する前に、橋梁の耐久力が低下するという問題が表面化してきている。
これに対し、近年、アスファルト舗装とコンクリート等からなる床版の基体との間に防水層を設ける技術が開発されている。このような防水工法としては、防水層として成形シートを用いるシート系防水工法と、防水層としてウレタン等の樹脂塗膜を用いる塗膜系防水工法とが検討されている。
しかし、シート系防水工法では、成形シートと床版の基体との間の接着性が不充分となりやすく、また、シートの剥離、膨れが生じやすく、さらには施工効率が低く一日の施工面積が制約されるという問題があった。
また、塗膜系防水工法では、塗膜防水層とアスファルト舗装層との接着性が不充分となりやすく、アスファルト舗装面に膨れ等の欠損が発生しやすいという問題があった。
上記のような問題に対して、防水層とアスファルト層との間に接着性を有する中間層を設けることも検討されている。例えば、床版に施した湿潤面接着層上に2液混合可撓性速硬化型液状樹脂を塗布して一次防水層を形成し、この一次防水層の硬化後にアスファルト乳剤又はゴム改質アスファルト乳剤に顆粒状又は粉末の熱溶融接着剤を混合分散してなる防水接着剤を散布し、続いて加熱アスファルト表層舗装体を舗設することにより、熱溶融接着剤を溶融流動させて一次防水層とアスファルト表層舗装体の間に二次防水接着層を形成して両者を接着する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−90006号公報
しかし、上記の特開2003−90006号公報の方法においては、二次防水接着層として、アスファルトを含む乳剤中に重合後の樹脂粉末または顆粒を混合分散した防水接着剤を用いている。このため、二次防水接着層自体の強度が不足しやすい。また、一次防水層上と二次防水接着層との接着性が不足しやすい。したがって、全体として強度を含めた防水層の信頼性に不安が残るという問題があった。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、簡易な工程によって、防水層とアスファルト層との接着性を充分に向上させ、これによって防水層の信頼性を長期に渡って維持できる複合防水工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の複合防水工法の1つは、
基体上に、ウレタン系防水材からなる防水層(A)と、
アスファルトエマルション系防水材と、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含み、前記アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対して、前記ウレタン樹脂組成物およびエポキシ樹脂組成物を固形分換算で1〜100質量部含有する防水接着材からなる防水接着層(B)と、
アスファルト舗装層(C)とを順次形成することを特徴とする。
本発明の複合防水工法によれば、防水接着層(B)として、アスファルトエマルション系防水材と、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含む防水接着材を用いたので、防水接着層(B)自身に充分な塗膜強度が得られる。また、接着樹脂成分であるウレタン樹脂および/またはエポキシ樹脂によって、本来接着性の低いウレタンとアスファルト成分との接着性を向上できる。したがって、防水層(A)とアスファルト舗装層(C)とを強固に接着できる。
また、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物は重合硬化前の組成物の状態で配合されている。このため、接着樹脂成分は防水接着層(B)内に均一に分散して硬化するので、防水層(A)とアスファルト舗装層(C)との接着性が均一となり、接着強度も向上する。
本発明の複合防水工法の他の1つは、
基体上に、ウレタン系防水材からなる防水層(A)と、
ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物からなるプライマー層(D)と、
アスファルトエマルション系防水材からなる第2防水層(E)と、
アスファルト舗装層(C)とを順次形成することを特徴とする。
ここで、前記第2防水層(E)を、前記プライマー層(D)が硬化する前に形成することが好ましい。
この複合防水工法によっても、上記の第1の工法と同様に、防水層(A)とアスファルト舗装層(C)との接着性に優れるので、高い信頼性を有する防水層が施工できる。
また、本発明においては、前記基体上に、基体プライマー層(F)を形成した後に、前記防水層(A)を形成することが好ましい。これによれば、基体と防水層(A)との接着性をより向上できる。
更に、本発明においては、JIS−A6021に規定される引張強度試験における引張強度が2.5N/mm以上であり、かつ破断伸度が200%以上となるように前記防水層(A)を形成することが好ましい。また、JIS−A6021に規定される引張強度試験における引張強度が0.25N/mm以上であり、かつ破断伸度が300%以上となるように前記防水接着層(B)または前記第2防水層(E)を形成することが好ましい。これらの態様によれば、防水層が充分な強度と伸びを有しているので、基体に亀裂等が発生した場合にも防水層が破断するのを防止でき、防水層としての信頼性をより向上できる。
本発明によれば、防水層とアスファルト層との接着性に優れ、高い信頼性を有する防水層が施工できる。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1には、本発明の第1の複合防水工法によって形成される積層構成の一実施形態が示されており、基体(G)上に、基体プライマー層(F)、防水層(A)、防水接着層(B)、アスファルト舗装層(C)を順次形成した場合の断面図である。
図1において、基体(G)は、モルタル、コンクリート、鋼板等の防水施工が必要な下地である。なお、基体(G)の表面状態によっては、基体プライマー層(F)の形成に先立って、あらかじめ、目粗し、レイタンスの除去、または、樹脂モルタル等の塗布(不陸調整のため)などの前処理を必要に応じて行ってもよい。
この実施形態においては、まず、この基体(G)上に、基体プライマー層(F)を形成する。基体プライマー層(F)の材質は、基体(G)と防水層(A)とに対して密着性のよいものであれば特に限定されず、例えば、ウレタン系プライマー、エポキシ系プライマー、アクリル系プライマー等が使用できる。また、溶剤系、無溶剤系、水系のいずれも使用できる。
基体プライマー層(F)の塗布量は、基体(G)の種類、状態によって適宜設定可能であるが、1mあたり0.1〜0.5kgを1回または複数回に分けて塗布することが好ましい。基体プライマー層(F)の形成方法としては、ローラー、刷毛、スプレー等によって行うことができ特に限定されないが、ローラーによる塗布が好ましく行なわれる。
なお、本発明においては、この基体プライマー層(F)は必須ではないが、基体(G)と防水層(A)との接着性を向上するために基体プライマー層(F)を形成することが好ましい。
次に、基体プライマー層(F)の乾燥または硬化後に、ウレタン系防水材からなる防水層(A)を形成する。
ウレタン系防水材としては特に限定されず従来公知のものが使用できる。一液または二液という点では、過剰のポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、ポリオール、ポリアミンおよび水から選ばれる少なくとも1種を主成分とする硬化剤とを混合する二液硬化型のウレタン系防水材、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主成分とする一液型ウレタン防水材のいずれも使用できる。また、塗工方法という点では、手塗りウレタン防水材、超速硬化型の吹き付けウレタン防水材のいずれも使用できる。なかでも、作業性や硬化性の点から、二液硬化型の超速硬化型の吹き付けウレタン防水材を用いることが好ましい。
防水層(A)の塗布量は、基体(G)の種類、状態によって適宜設定可能であるが、通常1mあたり1.0〜5.0kgを1回または複数回に分けて塗布することが好ましい。
また、ウレタン系防水材として充分な防水性能を得るには、防水層(A)は、JIS−A6021に規定される引張強度試験において、引張強度が2.5N/mm以上であり、かつ破断伸度が200%以上であることが好ましい。引張強度が2.5N/mm未満または破断伸度が200%未満の場合、基体(G)に発生した亀裂等により防水層(A)が破断しやすくなるので好ましくない。
ここで、防水層(A)についてのJIS−A6021に規定される引張強度試験とは、ダンベル状3号形の形状で、500mm/minの引張速度で試験片が破断するまで引っ張ったときの、引張強さと破断時の伸び率である。
次に、防水層(A)が硬化後に、防水層(A)上に、アスファルトエマルション系防水材と、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含む防水接着材からなる防水接着層(B)を形成する。
アスファルトエマルション系防水材としては特に限定されず、従来公知のものが使用できる。本発明で用いられるアスファルトエマルション系防水材は水中油滴型乳剤で、水相にアスファルト粒子が分散しているものであって、必要に応じてゴム粒子、ゴムアスファルト(アスファルトにゴムやポリマーを混和した改質アスファルト)粒子を分散させたものが好適であり、さらに可塑剤やセメント、砕石、添加剤が含まれていてもよい。
アスファルト成分としては、ストレートアスファルト、セミブローンアスファルト、ブローンアスファルト、プロパン脱瀝アスファルト等の石油アスファルト、レーキアスファルト等の天然アスファルト等があり、これらの1種または2種以上が用いられる。
ゴム粒子、ゴムアスファルト粒子に含まれるゴムの成分としては、天然ゴム、ガタバーチャ、環化ゴム、ブタジエンゴムンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・イソプレンゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、EPT(エチレンプロピレン三元共重合体)ゴム、アルフィンゴム等があり、これらの1種または2種以上が用いられる。
ゴムアスファルト粒子に含まれるポリマーの成分としては、エチレン・酢酸ビニル共重合物、エチレン・アクリレート共重合物、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合物、ポリエチレン、酢酸ビニル・アクリレート共重合物等があり、これらの1種または2種以上が用いられる。
そして、この実施形態においては、防水接着材として、上記のアスファルトエマルション系防水材と、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含むものを用いることを特徴としている。
一般に、ウレタン防水材に対してアスファルト防水材は接着性が非常に悪いため、通常、アスファルト防水材は容易にウレタン系防水材から剥離するが、この実施形態においては、アスファルトエマルション系防水材中に、ウレタン系防水材との接着性が良好なウレタン樹脂組成物やエポキシ樹脂組成物を含有させることで、ウレタン防水材とアスファルト防水材との接着性を改善させることができる。
ウレタン樹脂組成物としては、ウレタン結合またはウレア結合をもつものであれば特に限定されず、例えば、過剰のポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、ポリオール、ポリアミンおよび水から選ばれる少なくとも1種を主成分とする硬化剤とを含む二液型のものが使用できる。また、他の例としては一液型(上記二液型の主剤のみ)のものも使用できる。これらは、あらかじめアスファルトエマルション系防水材中に配合してもよく、施工直前にアスファルトエマルション系防水材と混合して使用してもよい。
また、エポキシ樹脂組成物としても特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ポリアミンとを含むものを用いることができる。これらは、あらかじめアスファルトエマルション系防水材中にエポキシ樹脂を混合しておき、施工直前にポリアミンを混合してもよく、施工直前にアスファルトエマルション系防水材、エポキシ樹脂、ポリアミン樹脂を混合して使用してもよい。
また、上記のウレタン樹脂組成物とエポキシ樹脂組成物とは、片方のみをアスファルトエマルション系防水材に配合してもよく、両者を併用してもよい。
アスファルトエマルション系防水材に対する、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物の含有量は、アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対して、ウレタン樹脂組成物およびエポキシ樹脂組成物を固形分換算で1〜100質量部、好ましくは5〜60質量部である。
アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対する、ウレタン樹脂組成物およびエポキシ樹脂組成物の固形分量が1質量部未満では、防水層(A)と防水接着層(B)との充分な接着力が得られないので好ましくなく、100質量部を超えると防水接着層(B)が固くなりすぎて破断しやすくなるので好ましくない。
この防水接着層(B)の形成方法は、ローラー、刷毛、スプレー等によって行うことができ特に限定されないが、ローラーによる塗工が好ましい。また、防水接着層(B)の塗布量は適宜設定可能であるが、1mあたり0.3〜2.0kgを1回または複数回に分けて塗布することが好ましい。
また、防水接着層(B)は、JIS−A6021に規定される引張強度試験において、引張強度が0.25N/mm以上であり、かつ破断伸度が300%以上であることが好ましい。引張強度が0.25N/mm未満または破断伸度が300%未満の場合、基体(G)に発生した亀裂等により防水接着層(B)が破断しやすくなるので好ましくない。
ここで、防水接着層(B)についてのJIS−A6021に規定される引張強度試験とは、ダンベル状2号形の形状で、500mm/minの引張速度で試験片が破断するまで引っ張ったときの、引張強さと破断時の伸び率である。
最後に、防水接着層(B)上に、アスファルト舗装層(C)を形成する。このとき、防水接着層(B)にはアスファルト成分を含有しているので、防水接着層(B)とアスファルト舗装層(C)とは充分な接着性が得られる。
アスファルト舗装層(C)のアスファルトとしては特に限定されず、ストレートアスファルト、セミブローンアスファルト、ブローンアスファルト、プロパン脱瀝アスファルト等の石油アスファルト、レーキアスファルト等の天然アスファルト等の従来公知のアスファルトが使用可能である。
図2には、本発明の第2の複合防水工法によって形成される積層構成の一実施形態が示されている。なお、以下の実施形態の説明においては、上記の図1と同一部分には同符合を付して、その説明を省略することにする。
図2においては、基体(G)上に、基体プライマー層(F)、防水層(A)、プライマー層(D)、第2防水層(E)、アスファルト舗装層(C)を順次形成した場合の断面図が示されており、図1の防水接着層(B)の代わりに、プライマー層(D)と第2防水層(E)とが順次形成されている点が図1と異なっている。
基体(G)上に形成される基体プライマー層(F)、防水層(A)は、上記の図1の実施形態と同様の方法で形成される。
防水層(A)上に形成されるプライマー層(D)は、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物からなる。ウレタン樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物としては、上記の防水接着層(B)を構成するウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物と同様の樹脂組成物を用いることができる。
プライマー層(D)の形成方法としては、ローラー、刷毛、スプレー等によって行うことができ特に限定されないが、ローラーによる施工が好ましく行なわれる。また、プライマー層(D)の塗布量は、1mあたり0.1〜0.5kgを1回または複数回に分けて塗布することが好ましい。
次に、プライマー層(D)上に、アスファルトエマルション系防水材からなる第2防水層(E)を形成する。アスファルトエマルション系防水材としては、上記の防水接着層(B)を構成するアスファルトエマルション系防水材と同様の防水材を用いることができる。
第2防水層(E)の形成方法としては、ローラー、刷毛、スプレー等によって行うことができ特に限定されないが、ローラーによる施工が好ましく行なわれる。また、第2防水層(E)の塗布量は、1mあたり0.3〜2.0kgを1回または複数回に分けて塗布することが好ましい。
この第2の複合防水工法によれば、プライマー層(D)によって、ウレタン系防水材からなる防水層(A)と、アスファルトエマルション系防水材からなる第2防水層(E)との接着性が向上する。
なお、第2防水層(E)は、アスファルトエマルション系防水材以外に、防水接着層(B)と同様にウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含んでいることが好ましい。これによって、防水層(A)とアスファルト舗装層(C)との接着性がさらに向上する。
また、第2防水層(E)の形成は、プライマー層(D)が硬化する前に行うことが好ましい。これによって、プライマー層(D)の硬化前または乾燥前のベタツキのある状態でアスファルトエマルション系防水材が施工されるので、プライマー層(D)と第2防水層(E)との溶着によって接着性がより向上する。なお、本発明における「硬化する前」とは、JIS−K5400−6.5に規定される「乾燥時間」の「(5)評価」における硬化乾燥の前であり、指触乾燥または半硬化乾燥であってもよい。
なお、本発明においては、第1の複合防水工法である図1の実施形態と、第2の複合防水工法である図2の実施形態とでは、第1の複合防水工法である図1の実施形態がより好ましい。第1の複合防水工法によれば、防水接着層(B)によって、防水層(A)とアスファルト舗装層(C)との接着性を向上することに加えて、防水接着層(B)にウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物を含有することで、防水接着層(B)自身の強度を向上できる。したがって、基体(G)に発生した亀裂等による防水接着層(B)の破断をより防止できる。
また、本発明においては、各工程で施工する材料に、粒径0.1〜3.0mm程度の粒状物を混合するか、塗布直後に散布してもよい。これにより、次工程の材料とのアンカー効果か加わってより接着性が向上する。粒状物としては、珪砂、ウレタンゴム、EPDMゴム、天然ゴムや廃タイヤの粉砕物等が使用できる。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
基体(G)としてコンクリート板を用い、基体プライマー層(F)として溶剤型エポキシ系プライマー、防水層(A)として2液硬化型超速硬化吹付けウレタン防水材、防水接着層(B)としてアスファルトエマルション系防水材とエポキシ樹脂とを含有する防水接着材を用いて、以下の手順でアスファルト舗装層(C)を除く図1の構成の試験体を作成した。
まず、溶剤型エポキシ系プライマーとして、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を40質量部を含有するエポキシプライマー主剤100質量部に対し、脂肪族ポリアミンを20質量部を含有するエポキシプライマー硬化剤100質量部、およびセメント200質量部(サラセーヌPE−900:旭硝子ポリウレタン建材社製)を混合したものを用い、これを1mあたり0.25kgでローラーを用いて基体(G)上に塗布して基体プライマー層(F)を形成した。
次に、基体プライマー層(F)の形成2時間後に、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主成分とする主剤105質量部と、ポリオール、ポリアミンを主成分とする硬化剤100質量部からなる2液硬化型超速硬化吹付けウレタン防水材(サラセーヌSR:旭硝子ポリウレタン建材社製)を専用機械を用いて1mあたり2.0kgで吹付け、防水層(A)を形成した。
防水層(A)の形成1時間後に、固形分65質量%のゴム含有のアスファルトエマルション系防水材(ガスファルト:日本セメント防水剤製造所社製)100質量部に対し、自己乳化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂2.4質量部、脂肪族ポリアミン樹脂1質量部を混合した防水接着材(アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対してエポキシ樹脂組成物の固形分5.2質量部含有)を用い、これを1mあたり0.5kgでローラーを用いて塗布して防水接着層(B)を形成した。
(実施例2)
防水接着層(B)に用いる防水接着材として、アスファルトエマルション系防水材100質量部に対し、自己乳化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂24質量部、脂肪族ポリアミン樹脂10質量部を混合したもの(アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対してエポキシ樹脂組成物の固形分52質量部含有)を用いた以外は、実施例1と同様に試験体を作成した。
(実施例3)
防水接着層(B)に用いる防水接着材として、アスファルトエマルション系防水材100質量部に対し、イソシアネート末端プレポリマーを主成分とする、固形分40質量%の湿気硬化溶剤型ウレタン系プライマー(サラセーヌSP:旭硝子ポリウレタン建材社製)10質量部を混合したもの(アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対してウレタン樹脂組成物の固形分6.2質量部含有)を用いた以外は、実施例1と同様に試験体を作成した。
(実施例4)
防水接着層(B)の代わりに、以下の手順でプライマー層(D)と第2防水層(E)とを順次形成した以外は実施例1と同様にして、図2の構成の試験体を作成した。
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを主成分とする湿気硬化溶剤型ウレタン系プライマー(サラセーヌSP:旭硝子ポリウレタン建材社製)を、1mあたり0.15kgでローラーを用いて塗布してプライマー層(D)を形成した。
プライマー層(D)の乾燥後(塗布1時間後)に、プライマー層(D)上に実施例1で用いたアスファルトエマルション系防水材を、1mあたり0.5kgでローラーを用いて塗布して第2防水層(E)を形成し試験体を作成した。
(実施例5)
プライマー層(D)の乾燥前(塗布30分後)にアスファルトエマルション系防水材を塗布した以外は、実施例4と同様に試験体を作成した。
(実施例6)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂を40質量部を含有するエポキシプライマー主剤100質量部に対し、脂肪族ポリアミンを8質量部を含有するエポキシプライマー硬化剤100質量部(サラセーヌPE−200:旭硝子ポリウレタン建材社製)を混合したものを用い、1mあたり0.15kgでローラーを用いて塗布してプライマー層(D)を形成した。
プライマー層(D)の乾燥前(塗布30分後)に、プライマー層(D)上に、実施例1で用いたアスファルトエマルション系防水材に、自己乳化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂6質量部、芳香族ポリアミン樹脂4質量部を混合したものを、アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対して15質量部混合して、1mあたり0.5kgでローラーを用いて塗布した以外は、実施例4と同様に試験体を作成した。
(比較例1)
アスファルトエマルション系防水材にエポキシ樹脂を混合せずに塗布して防水接着層(B)を形成した以外は、実施例1と同様に試験体を作成した。
(比較例2)
アスファルトエマルション系防水材100質量部に対し、自己乳化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂0.3質量部、脂肪族ポリアミン樹脂0.1質量部を混合した防水接着材(アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対してエポキシ樹脂組成物の固形分0.6質量部含有)を用いて防水接着層(B)を形成した以外は、実施例1と同様に試験体を作成した。
(比較例3)
アスファルトエマルション系防水材100質量部に対し、自己乳化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂60質量部、脂肪族ポリアミン樹脂25質量部を混合した防水接着材(アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対してエポキシ樹脂組成物の固形分131質量部含有)を用いて防水接着層(B)を形成した以外は、実施例1と同様に試験体を作成した。
試験例1
実施例1〜6および比較例1〜3の試験体を、100×100mmに切断し、建研式引張接着試験機(山本扛重機社製)を用いた引張接着試験(引張速度5mm/min)によって、基体(G)に対する塗膜層全体の接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
試験例2
実施例1〜6および比較例1〜3の試験体に、40mm厚さでアスファルトコンクリート舗装を打設し、100×100mmに切断し引張接着試験(引張速度5mm/min)を実施し、アスファルト舗装層(C)に対する、防水接着層(B)または第2防水層の接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2005089979
表1の結果より、実施例1〜6においては、比較例1〜3に比べていずれも高い接着強度であり、実用上充分な接着強度が得られていることがわかる。
試験例3
実施例1の防水層(A)、防水接着層(B)について、JIS−A6021に規定される引張強度試験を行い、引張強度および破断強度を測定した。なお、防水層(A)についてはダンベル状3号形の形状、防水接着層(B)についてはダンベル状2号形の形状の試験片で測定した。
その結果、防水層(A)は引張強度12N/mm、破断伸度600%、防水接着層(B)は引張強度0.5N/mm、破断伸度900%であり、いずれの防水層も充分な強度と伸びを有していることがわかる。
本発明は、橋梁の床版防水等の基体上にアスファルトコンクリート舗装を打設する際の防水工法として好適に利用できる。
本発明の第1の複合防水工法によって形成される積層構成の一実施形態を示す断面図である。 本発明の第2の複合防水工法によって形成される積層構成の一実施形態を示す断面図である。
符号の説明
A:防水層
B:防水接着層
C:アスファルト舗装層
D:プライマー層
E:第2防水層
F:基体プライマー層
G:基体

Claims (6)

  1. 基体上に、ウレタン系防水材からなる防水層(A)と、
    アスファルトエマルション系防水材と、ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物とを含み、前記アスファルトエマルション系防水材の固形分100質量部に対して、前記ウレタン樹脂組成物およびエポキシ樹脂組成物を固形分換算で1〜100質量部含有する防水接着材からなる防水接着層(B)と、
    アスファルト舗装層(C)とを順次形成することを特徴とする複合防水工法。
  2. 基体上に、ウレタン系防水材からなる防水層(A)と、
    ウレタン樹脂組成物および/またはエポキシ樹脂組成物からなるプライマー層(D)と、
    アスファルトエマルション系防水材からなる第2防水層(E)と、
    アスファルト舗装層(C)とを順次形成することを特徴とする複合防水工法。
  3. 前記第2防水層(E)を、前記プライマー層(D)が硬化する前に形成する請求項2に記載の複合防水工法。
  4. 前記基体上に、基体プライマー層(F)を形成した後に、前記防水層(A)を形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の複合防水工法。
  5. JIS−A6021に規定される引張強度試験における引張強度が2.5N/mm以上であり、かつ破断伸度が200%以上となるように前記防水層(A)を形成する請求項1〜4のいずれか1つに記載の複合防水工法。
  6. JIS−A6021に規定される引張強度試験における引張強度が0.25N/mm以上であり、かつ破断伸度が300%以上となるように前記防水接着層(B)または前記第2防水層(E)を形成する請求項1〜5のいずれか1つに記載の複合防水工法。
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