JP2005082789A - 膜形成用組成物および塗布膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(1)と、式(2)および式(3)のうち少なくとも1種の化合物とを、アルカリ触媒存在下で加水分解、縮合した加水分解縮合物を含む、膜形成用組成物。 R1 a(R2O)3−aSi−(R5)c−Si(OR3)3-bR4 b(1)(R1,R2,R3およびR4は、同一又は異なる1価の有機基、a、bは、同一又は異なる、0〜2の整数、R5は酸素、フェニレン基、−(CH2)lSm(CH2)l−、又は−(CH2)n−で表される基、l、m、nは、それぞれ1〜4、1〜4、1〜9の整数、cは0又は1) R6 d Si(OR7)4−d(2)(式中、R6は水素、フッ素又は1価の有機基、R7 は1価の有機基、dは1〜2の整数) Si(OR8)4(3)(式中、R8 は1価の有機基)
【選択図】 なし
Description
ラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低誘電率の層間絶縁膜が開発されている。しかしながら、半導体素子などのさらなる高集積化や多層化に伴い、より優れた導体間の電気絶縁性が要求されており、したがって、より低誘電率でかつクラック耐性に優れる層間絶縁膜材料が求められるようになっている。
(R1,R2,R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ1価の有機基を示し、aおよびbは、同一でも異なっていてもよく、0〜2の整数を示し、R5は酸素原子、フェニレン基、−(CH2)lSm(CH2)l−、または−(CH2)n−で表される基を示し、l、m、nは、それぞれ1〜4、1〜4、1〜9の整数を、cは0または1を示す。)
R6 d Si(OR7)4−d (2)
(式中、R6は水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R7 は1価の有機基、dは1〜2の整数を示す。)
Si(OR8)4 (3)
(式中、R8 は1価の有機基を示す。 本発明によれば、一般式(1)に示される化合物を加水分解縮合物を構成する際の必須要素とし、アルカリ触媒の存在下で加水分解縮合することで、低誘電率であり、高弾性率な塗布膜を形成することができる膜形成用組成物を提供することができる。そのため、本発明の膜形成用組成物によれば、CMP耐性が優れ半導体素子の層間絶縁層として良好に用いることができる塗布膜を形成できる。
1−1. 加水分解縮合物
本発明の膜形成用組成物は、前記一般式(1)で表される化合物を必須とし、前記一般式(2)で表される化合物および前記一般式(3)で表される化合物の群のうち少なくとも1種の化合物とを、アルカリ触媒存在下での加水分解の後、縮合した加水分解縮合物を含むものである。
前記一般式(1)において、R1〜R4で表される1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
1−1−3.一般式(2)で表される化合物
前記一般式(2)において、R6およびR7の1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
フェノキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−iso−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリ−tert−ブトキシシラン、フルオロトリフェノキシシランなど;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシランなど;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラ
ン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポ
キシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−トキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルトリメトキシシランなど;を挙げることができる。
前記一般式(3)において、R8で表される1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。一般式(3)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。
本発明の膜形成用組成物に含まれる加水分解縮合物を製造するに際しては、前記化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、アルカリ触媒を用いる。アルカリ触媒を用いることにより、低誘電率かつ高弾性率の塗布膜を得ることができる。アルカリ触媒としては、無機塩基のほか、有機塩基などが挙げられる。ここで、無機塩基としては、たとえば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどを挙げることができる。また、有機塩基としては、たとえば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−プロピルプロパノールアミン、N−ブチルプロパノールアミン、N−メチルブタノールアミン、N−エチルブタノールアミン、N−プロピルブタノールアミン、N−ブチルブタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジエチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルプロパノールアミン、N,N−ジブチルプロパノールアミン、N,N−ジメチルブタノールアミン、N,N−ジエチルブタノールアミン、N,N−ジプロピルブタノールアミン、N,N−ジブチルブタノールアミン、N−メチルジメタノールアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジプロパノールアミン、N−プロピルジプロパノールアミン、N−ブチルジプロパノールアミン、N−メチルジブタノールアミン、N−エチルジブタノールアミン、N−プロピルジブタノールアミン、N−ブチルジブタノールアミン、N−(アミノメチル)メタノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−(アミノメチル)ブタノールアミン、N−(アミノエチル)メタノールアミン、N−(アミノエチル)エタノールアミン、N−(アミノエチル)プロパノールアミン、N−(アミノエチル)ブタノールアミン、N−(アミノプロピル)メタノールアミン、N−(アミノプロピル)エタノールアミン、N−(アミノプロピル)プロパノールアミン、N−(アミノプロピル)ブタノールアミン、N−(アミノブチル)メタノールアミン、N−(アミノブチル)エタノールアミン、N−(アミノブチル)プロパノールアミン、N−(アミノブチル)ブタノールアミン、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチルアミン、エトキシプロピルアミン、エトキシブチルアミン、プロポキシメチルアミン、プロポキシエチルアミン、プロポキシプロピルアミン、プロポキシブチルアミン、ブトキシメチルアミン、ブトキシエチルアミン、ブトキシプロピルアミン、ブトキシブチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミン、メチルアミノメチルアミン、メチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルアミノブチルアミン、エチルアミノメチルアミン、エチルアミノエチルアミン、エチルアミノプロピルアミン、エチルアミノブチルアミン、プロピルアミノメチルアミン、プロピルアミノエチルアミン、プロピルアミノプロピルアミン、プロピルアミノブチルアミン、ブチルアミノメチルアミン、ブチルアミノエチルアミン、ブチルアミノプロピルアミン、ブチルアミノブチルアミン、ピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、モルホリン、メチルモルホリン、ジアザビシクロオクラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセンなどを挙げることができる。これらのアルカリ触媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
さらに、本発明の膜形成用組成物に含まれる加水分解縮合物では、化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、アルカリ触媒の存在下に加水分解・縮合して、加水分解縮合物とし、好ましくはその重量平均分子量を5万〜1,000万となすが、その後、組成物のpHを7以下に調整することが好ましい。pHを調整する方法としては、pH調整剤を添加する方法、常圧または減圧下で、組成物中よりアルカリ触媒を留去する方法、窒素、アルゴンなどのガスをバブリングすることにより、組成物中からアルカリ触媒を除去する方法、イオン交換樹脂により、組成物中からアルカリ触媒を除く方法、などが挙げられる。これらの方法は、それぞれ、組み合わせて用いてもよい。
上するという効果が得られる。pH調整剤の使用量は、組成物のpHが前記範囲内となる量であり、その使用量は、適宜選択される。
本発明の膜形成用組成物には、前述の加水分解縮合物の他に界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、たとえば、シリコーン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アクリル系界面活性剤などが挙げられ、これらは、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。界面活性剤としては、シリコーン系、ノニオン系、フッ素系、アクリル系界面活性剤が好ましく、なかでも成膜性に優れ、金属腐食性ガスが発生しないことから、シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。
〔住友スリーエム(株)製〕、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106〔旭硝子(株)製〕、BM−1000、BM−1100〔裕商(株)製〕、NBX−15〔(株)ネオス〕などの名称で市販されているフッ素系界面活性剤を挙げることができる。これらの中でも、前記メガファックF172,BM−1000,BM−11
00,NBX−15が特に好ましい。
界面活性剤成分の使用量は、加水分解縮合物(完全加水分解縮合物換算)100重量部に対し、通常、0.0001〜80重量部、好ましくは0.0002〜65重量部である。0.0001重量部未満では、塗布膜の均一性の改善効果が少なく、一方、80重量部を超えると、機械的強度が低下する。
本発明の膜形成用組成物は、上述の加水分解縮合物および界面活性剤を、通常、溶媒に溶解または分散してなる。この溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒およびエステル系溶媒の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。ここで、アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコールなどのモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコールなどの多価アルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル系溶媒;などを挙げることができる。これらのアルコール系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
本発明の膜形成用組成物には、さらにコロイド状シリカ、コロイド状アルミナなどの成分を添加してもよい。コロイド状シリカとは、たとえば、高純度の無水ケイ酸を前記親水性有機溶媒に分散した分散液であり、通常、平均粒径が5〜30μm、好ましくは10〜20μm、固形分濃度が10〜40重量%程度のものである。このような、コロイド状シリカとしては、たとえば、日産化学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよびイソプロパノールシリカゾル;触媒化成工業(株)製、オスカルなどが挙げられる。コロイド状アルミナとしては、日産化学工業(株)製のアルミナゾル520、同100、同200;川研ファインケミカル(株)製のアルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132などが挙げられる。
本発明の膜形成用組成物を調製するに際しては、たとえば、溶媒中、加水分解縮合物を構成する化合物(1)〜(3)を混合して、水を連続的または断続的に添加して、加水分解し、縮合し、調製したのち、これに界面活性剤を添加すればよく、特に限定されない。
次に、本発明の膜形成用組成物を用いて塗布膜を形成する方法について説明する。まず本発明の膜形成用組成物を基板に塗布し、塗布膜を形成する。ここで、本発明の膜形成用組成物を塗布することができる基板としては、半導体、ガラス、セラミックス、金属などが挙げられる。また、塗布方法としては、スピンコート、ディッピング、ローラーブレードなどが挙げられる。本発明の膜形成用組成物は、特にシリコンウエハ、SiO2ウエハ、SiNウエハなどの上に塗布され、絶縁膜とすることに適している。
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、以下の記載は、本発明の態様例を概括的に示すものであり、特に理由なく、かかる記載により本発明は限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の部および%は、特記しない限り、それぞれ重量部および重量%であることを示している。
25%アンモニア水溶液5gの代わりに、25%塩酸5gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行ない、固形分含有量12.8%の組成物溶液を得た。
実施例1〜4および比較例で得られた縮合物を、8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さらに真空下で340℃、360℃、380℃の順でそれぞれ30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間加熱し、無色透明の膜を形成した。結果を表1に示す。
膜形成用組成物を、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて、回転数1,500rpm、30秒の条件で以て塗布した。ホットプレート上で70℃で3分間、200℃で3分間基板を乾燥し、さらに400℃の窒素雰囲気のホットプレート上で30分基板を焼成した。得られた基板上にアルミニウムを蒸着し、誘電率評価用基板を作製した。誘電率は、横川・ヒューレットパッカード(株)製のHP16451B電極およびHP4284AプレシジョンLCRメーター用いて、10kHzにおける容量値から算出した。
膜形成用組成物を、8インチシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて、回転数1,500rpm、30秒の条件で以て塗布した。ホットプレート上で70℃で3分間、200℃で3分間基板を乾燥し、さらに400℃の窒素雰囲気のホットプレート上で30分基板を焼成した。得られた塗布膜の弾性率はナノインデンターXP(ナノインスツルメンツ社製)を用いて、連続剛性測定法により測定した。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物の群のうち少なくとも1種の化合物とを、アルカリ触媒存在下での加水分解の後、縮合した加水分解縮合物を含む、膜形成用組成物。
R1 a(R2O)3−aSi−(R5)c−Si(OR3)3−bR4 b (1)
(R1,R2,R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ1価の有機基を示し、aおよびbは、同一でも異なっていてもよく、0〜2の整数を示し、R5は酸素原子、フェニレン基、−(CH2)lSm(CH2)l−、または−(CH2)n−で表される基を示し、l、m、nは、それぞれ1〜4、1〜4、1〜9の整数を、cは0または1を示す。)
R6 d Si(OR7)4−d (2)
(式中、R6は水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R7は1価の有機基、dは1〜2の整数を示す。)
Si(OR8)4 (3)
(式中、R8 は1価の有機基を示す。) - 請求項1において、
前記一般式(1)の化合物は、a=b=0である、膜形成用組成物。 - 請求項1または2に記載の膜形成用組成物を塗布、焼成して得られる塗布膜。
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JP2009502470A (ja) * | 2005-07-26 | 2009-01-29 | サン−ゴバン グラス フランス | ビス−シランを含む下塗りおよびフッ素化アルキルシランを含む疎水層を備えた疎水性被覆 |
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- 2003-09-11 JP JP2003319693A patent/JP2005082789A/ja active Pending
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