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JP2005081351A - 摩擦圧接部材およびこれを備えた差動装置 - Google Patents

摩擦圧接部材およびこれを備えた差動装置 Download PDF

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JP2005081351A JP2003312683A JP2003312683A JP2005081351A JP 2005081351 A JP2005081351 A JP 2005081351A JP 2003312683 A JP2003312683 A JP 2003312683A JP 2003312683 A JP2003312683 A JP 2003312683A JP 2005081351 A JP2005081351 A JP 2005081351A
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Abstract

【課題】高接合強度を得つつ、作業工数および部品点数をともに削減できる摩擦圧接部材およびこれを備えた差動装置を提供する。
【解決手段】デフリングギヤ2の環状の凸部2dとデフケース3の環状の凸部3dとを軸方向に一定圧力で加圧接触させた状態で、デフケース3を固定し、デフリングギヤ2を回転させる。すると、両環状の凸部2d,3dの圧接部にこの回転による摩擦熱が発生し、この摩擦熱により両環状の凸部2d,3dの圧接部が加熱される。環状の凸部2dと環状の凸部3dとの加圧力を増大(アプセット)することで、加熱部表面の酸化物等を含むバリ12が生じ、このバリ12は空所10,11内に収容されて封じ込められる。そして、両凸部2d,3dの加熱当接部に現れる新生面が互いに摩擦圧接される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車の差動装置等の種々の機械装置における2つの構成部材を接合する摩擦圧接部材およびこれを備えた差動装置の技術分野に関し、特に、繰り返し荷重を受ける部材とこの部材を支持する部材とが互いに接合されて構成される接合部材に好適な摩擦圧接部材およびこれを備えた差動装置の技術分野に関する。
自動車等の車両の自動変速機の出力側には、トルクコンバータ及び自動変速装置を介して伝達されるエンジンの動力(トルク)を左右の車輪にそれぞれ各車輪毎に伝達する差動装置が配設されている。この差動装置は、車両の旋回時等の必要時に左右の車輪にそれぞれ対応する左右のドライブシャフトを介して異なる動力を伝達するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、図7に示すようにこのような差動装置1は、自動変速機の出力歯車(不図示)からエンジンの動力が伝達される鋼製のデフリングギヤ2と、このデフリングギヤ2を支持してデフリングギヤ2と一体に回転する鋳鉄製のデフケース3とを備えている。その場合、デフケース3がトランスアクスルハウジング4に回転可能に支持されている。そして、自動変速機の出力がデフリングギヤ2に伝達されると、このデフリングギヤ2が回転するので、デフケース3も回転する。このデフケース3の回転により、ディファレンシャルギヤユニット5もデフケース3と一体に回転する。すると、ベベルギヤからなる左右のサイドギヤ6,7がこれらのギヤ6,7に噛合するディファレンシャルギヤユニット5のベベルギヤ5aを介して回転する。これにより、左右のドライブシャフト8,9が回転し、これらのドライブシャフト8,9に取り付けられた左右の車輪(不図示)が回転する。
差動装置1におけるデフリングギヤ2とデフケース3との接合は、デフリングギヤ2が繰り返し荷重および衝撃荷重を受けることから高い接合強度(耐疲労強度、耐衝撃強度)が求められる。しかし、鋼と鋳鉄との高強度接合が困難であるため、従来、デフリングギヤ2とデフケース3との高強度接合として、所定数のボルト4によるボルト接合が使用されている。
また、鋼と鋳鉄との接合として、従来、自動車用ディーゼルエンジンのタイミングギヤ等の高速回転で使用される歯車を、鋼材からなる環状の歯部と鋳鉄からなるボス部とで構成するとともに環状の歯部の内周側にボス部を摩擦圧接することで製造することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、車両等に使用される等速ジョイント外輪の製造方法として、等速ジョイント外輪を凹部および短軸部を有するカップ状部と軸部材との2部材で構成し、カップ状部の短軸部と軸部材とを摩擦溶接して等速ジョイント外輪を製造することで、製造時間を短縮するとともに溶接強度を向上することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。この特許文献3に開示の摩擦溶接による等速ジョイント外輪の製造方法では、カップ状部の短軸部と軸部材との摩擦溶接の際生じるバリは切削加工により除去している。
特開平9−105444号公報。 特開2001−124180号公報。 特開平11−77222号公報。
しかし、差動装置1におけるデフリングギヤ2とデフケース3との接合として、特許文献1に開示されているようにボルト接合を用いたのでは、差動装置1組みあたり8〜12本くらいのボルト4が使用されるため、部品点数が多くコスト高となるばかりでなく、重量が重いものとなっている。特に、これらのボルト4には荷重が繰り返しかかることから、その部品機能として耐疲労強度および耐衝撃強度等の高強度が求められるため、更に一層コスト高を招いてしまう。
また、デフリングギヤ2とデフケース3とを手作業でボルト仮付けを行った後、ボルト締め付け機でボルト4を締めつけているため、作業工数が多くかかっている。更に、ボルト4が他の部材との干渉を防止するために、ケースの狭い空間内にこれらのボルト3の占有スペースが必要となっている。
そこで、デフリングギヤ2とデフケース3との接合にボルト接合を用いずに、前述の特許文献2および3に開示されているように摩擦圧接を使用することが考えれる。
しかしながら、特許文献2に開示されている鋼と鋳鉄との摩擦圧接では、この摩擦圧接の際に生じるバリについては考慮されていない。バリが付いている状態で、デフリングギヤとデフケースが回転すると、このバリが他の部材に影響を与えてしまうという問題がある。このため、特許文献3に開示されている摩擦溶接のようにバリを切削加工で取り除くようにすると、バリの切削作業が必要となるばかりでなく、接合強度が低下するおそれがある。しかも、切削加工のための専用の設備が必要となり、更にコスト高となるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、高接合強度を得つつ、作業工数および部品点数をともに削減できる摩擦圧接部材を提供することである。
本発明の他の目的は、高接合強度を得つつ、占有スペースを低減して他の部材との干渉を防止して確実に動力を伝達することのできる差動装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明の摩擦圧接部材は、互いに摩擦圧接される第1部材と第2部材とからなり、前記第1部材の接合部と前記第2部材の接合部との少なくとも一方に、前記第1部材と前記第2部材が摩擦圧接される際に形成される空所を形成する空所形成部が設けられており、前記摩擦圧接で生じるバリが前記空所に収容されるようにして前記第1部材と前記第2部材が摩擦圧接されていることを特徴としている。
また、請求項2の発明の摩擦圧接部材は、前記第1部材と前記第2部材とが互いに摩擦圧接された状態で一体回転するようになっており、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方に、前記バリが係合する係合部が前記空所内に位置するようにして設けられていることを特徴としている。
更に、請求項3の発明の摩擦圧接部材は、前記空所が複数設けられていることを特徴としている。
更に、請求項4の発明の摩擦圧接部材は、前記複数の空所のうち、摩擦圧接される際の部材の回転の回転中心より遠い側の空所の容積が回転中心側の空所の容積より大きく設定されていることを特徴としている。
更に、請求項5の発明の摩擦圧接部材は、前記第1部材と前記第2部材とが互いに摩擦圧接された状態で一体回転するようになっており、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方に、前記バリが係合する係合部が前記複数の空所の少なくとも1つに位置するようにして設けられていることを特徴としている。
更に、請求項6の発明は、前記係合部がキー状の突起またはスプラインからなることを特徴としている。
更に、請求項7の発明の差動装置は、少なくともデフリングギヤと、このデフリングギヤを支持しかつデフリングギヤと一体回転するデフケースとを備えている差動装置において、請求項1ないし6のいずれか1の摩擦圧接部材を用い、前記第1部材がデフリングギヤであり、前記第2部材がデフケースであることを特徴としている。
このように構成された請求項1ないし5の発明の摩擦圧接部材によれば、第1部材と第2部材とを摩擦圧接した際、生じるバリが空所内に収容される。その場合、空所が閉空間である場合には、このバリは空所内に封じ込められるようになる。これにより、第1部材と第2部材との接合部において、バリが第1部材および第2部材の外部に突出するのを防止できる。特に、第1部材と第2部材とを摩擦圧接における摩擦圧力およびアプセット圧力(摩擦加熱後の加圧力)を調整して接合することで、バリの量を少なくできるとともに、バリの形状を応力集中部が生じない形状にできるので、第1部材と第2部材との接合強度(耐疲労強度および耐衝撃強度)を効果的に向上することができる。
また、第1部材と第2部材とを摩擦圧接することで、ボルト等の固着具を不要にできる。これにより、部品点数を削減することができるので、コストを低減できるとともに重量を軽減することができる。しかも、ボルト締め等の固着具締結の手作業および機械作業、切削加工等によるバリ取り作業がなくなるので、接合作業の工数を効果的に削減することができ、より一層コストを低減できる。しかも、空所はそれほど高精度に形成する必要がないので、第1および第2部材を鍛造加工あるいは鋳造加工した鍛造肌あるいは鋳造肌のままでよく、仕上げ加工を行う必要はない。したがって、その分、第1および第2部材を容易に製造できるとともに、高精度が必要でない分、製造コストを低減することができる。もちろん、摩擦圧接の当接部は、鍛造肌あるいは鋳造肌のままでは圧接強度および精度に影響が出るため、仕上げ加工が必要である。
特に、請求項2、5および6の発明によれば、バリが係合部に係合するので、第1および第2部材の間のトルク伝達を確実に行うことができる。
また、請求項4の発明によれば、部材の回転の回転中心より遠い側の空所の容積を回転中心側の空所の容積より大きく設定しているので、周速が高くて発熱量が多くしかもバリ量が多い、部材の回転中心より遠い側部分のバリを、効率よく空所に封じ込めることができる。
更に、請求項7の発明の差動装置によれば、請求項1ないし6の発明の摩擦圧接部材を用いているので、前述の請求項1ないし6の発明の効果を得ることができる。また、デフリングギヤとデフケースとを摩擦圧接した際、生じるバリが空所内に封じ込められることにより、デフリングギヤとデフケースとの接合部において、バリが外部に突出するのを防止できる。したがって、差動装置のトランスアクスルハウジング内の他の構成部材に干渉するおそれがなく、動力伝達を確実に行うことができるようになる。しかも、ボルトのための占有スペースが不要となるので、トランスアクスルハウジング内の比較的狭い空間を効率よく使用することが可能となる。
しかも、摩擦圧接によるデフリングギヤとデフケースとの接合強度(耐疲労強度および耐衝撃強度)を高めることができるので、デフリングギヤとデフケースとの接合部に繰り返しかかる荷重を確実に対応することができる。これによっても、差動装置は動力伝達を確実に行うことができるようになる。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の一例が適用された差動装置における、図7のI部に対応するデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接前の状態を示す図、(b)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図である。なお、以下の実施の形態の各例の説明において、その例より前の例の構成要素および前述の図7に示す従来例の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細な説明は省略する。
図1(a)に示すように、この例の摩擦圧接部材は、第1部材としての差動装置1における鋼製のデフリングギヤ2と、第2部材としての差動装置1における鋳鉄製のデフケース3とからなっている。デフリングギヤ2は、外周に形成された外歯2a1が形成された環状の歯部2aを有しているとともに、この歯部2aから連続して径方向に延設される環状の径方向部2bを有している。この環状の径方向部2bのデフケース3との接合部2cには、摩擦圧接される環状の凸部2dが形成されている。この環状の凸部2dのデフケース3側端から所定厚み部分は、摩擦圧接における寄り代2d1として形成されている。
デフリングギヤ2の接合部2cにおいて、環状の歯部2aの内周端面2a2と環状の凸部2dの外周面2d2との間に環状の凹部2eが形成されている。また、環状の凸部2dの内周面2d3が環状の径方向部2bの内周端面2b1より外周側に位置するように設定されている。更に、環状の凸部2dの内周角部が所定大きさの面取り部2b2とされている。これにより、環状の凸部2dの内周面2d3と、面取り部2b2と、環状の径方向部2bの内周端面2b1からデフケース3側に延びるように仮想した仮想線(不図示)と、環状の凸部2dのデフケース3側端面から内周方向に延びるように仮想した仮想線(不図示)とで区画形成される断面略四角形の環状の空間2fが形成されている。
一方、デフケース3は、筒状の本体3aから外方に延設された環状フランジ部3bを有している。本体3aの外径は、この本体3aがデフリングギヤ2の径方向部2bの内周端面2b1に嵌合可能に径方向部2bの内径とほぼ同じ大きさに設定されている。また、環状フランジ部3bの外径は、この環状フランジ部3bがデフリングギヤ2の歯部2aの内周端面2a2に嵌合可能に歯部2aの内径とほぼ同じ大きさに設定されている。
環状フランジ部3bのデフリングギヤ2との接合部3cには、摩擦圧接される環状の凸部3dが形成されている。この環状の凸部3dは、その内、外径が環状の凸部2dの内、外径と等しくまたはほぼ等しく設定されているとともに、環状の凸部2dと軸方向に対向するようにして配設されている。また、この環状の凸部3dのデフリングギヤ2側端から所定厚み部分は、摩擦圧接における寄り代3d1として形成されている。
更に、デフケース3の接合部3cにおいて、環状の凸部3dの外周面3d2が環状フランジ部3bの外周端面3b1より内周側に位置するように設定されている。これにより、環状の凸部3dの外周面3d2と、環状フランジ部3bの外周端面3b1からデフリングギヤ2側に延びるように仮想した仮想線(不図示)と、環状の凸部3dのデフリングギヤ2側端面から外周方向に延びるように仮想した仮想線(不図示)と、環状の凸部3dの外周面3d2より外周側の環状フランジ部3bのデフリングギヤ2側端面3b2とで区画形成される矩形断面の環状の空間3eが形成されている。また、本体3aの外周面と環状の凸部3dの内周面3d3との間には、環状の凹部3fが形成されている。
このように構成されたデフリングギヤ2とデフケース3とが、図1(a)に示すように両環状の凸部2d,3dが軸方向に対向させた状態で突き合わせられる(当接される)と、本体3aが環状の径方向部2bの内周面に嵌合し、また、環状フランジ部3bが環状の歯部2aの内周面に嵌合するかあるいは嵌合寸前となる。これにより、図1(b)に示すように、両環状の凸部2d,3dの外周側に、環状の凹部2eと環状の空間3eとによりほぼ密閉された環状の空所10が形成されるとともに、両環状の凸部2d,3dの内周側に、環状の空間2fと環状の凹部3fとによりほぼ密閉された環状の空所11が形成されるようになっている。
両環状の空所10,11の容積は、両寄り代2d1,3d1および両環状の凸部2d,3dの各外周面2d2,3d2および各内周面2d3,3d3の大きさ、つまり両寄り代2d1,3d1に相当する両環状の凸部2d,3dの体積に基づいて計算されたバリ12の量に応じた大きさに設定されている。なお、バリ12は、後述するように摩擦圧接におけるアプセット圧力により発生するものである。
その場合、2つの空所10,11の横断面積が同じであると、外周側(摩擦圧接時に回転されるデフリングギヤ2の回転中心より遠い側)の空所10の容積が内周側(摩擦圧接時に回転されるデフリングギヤ2の回転中心側)の空所11の容積より大きくなるが、両寄り代2d1,3d1の外周側部分の量が内周側部分の量より多く、しかも摩擦圧接時での外周側部分の周速が内周側部分の周速より大きいことから外周側部分の発熱量も内周側部分の発熱量よりも多く、更にデフリングギヤ2の回転による遠心力でバリ12が外周側に寄りがちとなるので、外周側の空所10の横断面積を内周側の空所11の横断面積より大きくして、外周側の空所10の容積を内周側の空所11の容積より更に大きく設定する。これにより、バリ12を2つの空所10,11内に効率よく収容させることができる。
次に、これらのデフリングギヤ2とデフケース3とを摩擦圧接により接合する方法について説明する。
デフリングギヤ2の環状の凸部2dとデフケース3の環状の凸部3dとを軸方向に一定圧力で加圧接触させた状態で、デフケース3を固定し、デフリングギヤ2を前述の一定圧力の下で所定の回転数で回転させる。すると、両環状の凸部2d,3dの圧接部にこの回転による摩擦熱が発生し、この摩擦熱により両環状の凸部2d,3dの圧接部が加熱される。両環状の凸部2d,3dの圧接部が適度に加熱されて適度に柔軟になったところで、デフリングギヤ2の回転を停止して環状の凸部2dと環状の凸部3dとの加圧力を増大(アプセット)する。これにより、加熱部表面の酸化物の異物等が当接部の外に追い出されて、デフリングギヤ2およびデフケース3の両加熱当接部に新生面が現れる。そして、摩擦圧接における寄り代2d1,3d1分だけ、環状の凸部2dと環状の凸部3dとが互いに押し付けられると、これらの新生面どうしが互いに接合されて、高温状態で拡散された高強度の金属接合が得られる。その場合、環状の凸部2dと環状の凸部3dとの接合面の外周端には、応力が集中する箇所は生じない。
図1(b)に示すように、当接部の外に追い出された異物等によりバリ12(多数の点で図示)が生じ、このバリ12は空所10,11内に収容される。その場合、図2(a)ないし(c)に示すように、バリ12は、デフリングギヤ2およびデフケース3の各凸部2d,3dの加熱部の各内外周面2d3,2d2;3d3,3d2からそれぞれ径方向に延び出すようにして発生する。空所10,11内に収容されたバリ12はこれらの空所10,11の外に漏出することはなく、空所10,11内に封じ込められる。
なお、摩擦圧接時にデフケース3を固定する理由は、デフリングギヤ2の回転を停止して、アプセットを開始する時点で加熱部の冷却が開始されるが、このとき、デフケース3を構成する鋳鉄に冷却速度が速いと脆い組織ができてしまうので、デフケース3の方を固定することが好ましいためである。
ところで、差動装置1においてはデフリングギヤ2が自動変速機等の出力歯車から荷重が繰り返し受けることから、デフリングギヤ2とデフケース3との間には前述のように高い接合強度(耐疲労強度、耐衝撃強度)が求められる。しかし、デフリングギヤ2とデフケース3の両部材を摩擦圧接で接合する場合、アプセット圧力が大きくなるにしたがって、図2(a)ないし(c)に示すように両部材の塑性流動が大きくなり、前述のバリ12の量が多くなるばかりでなくバリ12の形状が大きくかつ応力集中を生じやすい形状となるため、接合強度が低下する。これは、鋳鉄に含まれる球状黒鉛が片状黒鉛に変形して脆くなり、接合面近傍の鋳鉄部材の強度低下を生じるためである。
そこで、デフリングギヤ2とデフケース3との摩擦圧接を行う際には、摩擦熱を発生させるときの摩擦圧力および接合時のアプセット圧力を適宜調整することにより、バリ12の発生量を少なくかつバリ12の形状を小さくなるように制御して、デフリングギヤ2とデフケース3との接合強度を高めている。
この例の差動装置1の他の構成は、前述の図7に示す特許文献1に開示の差動装置1と同じである。また、この例の差動装置1の差動も特許文献1に開示の差動装置1と同じである。
この例の差動装置1によれば、デフリングギヤ2とデフケース3とを摩擦圧接しているので、従来のようなボルトが不要にできる。これにより、部品点数を削減することができるので、コストを低減できるとともに重量を軽減することができる。しかも、従来の差動装置1におけるボルト締めの手作業および機械作業、切削加工等によるバリ取り作業がなくなるので、接合作業の工数を効果的に削減することができ、より一層コストを低減できる。
また、デフリングギヤ2とデフケース3とを摩擦圧接した際に生じる酸化物等を含むバリ12を両空所10,11内に収容して封じ込めているので、バリ12が両空所10,11内から漏出するのを効果的に防止できる。これにより、バリ12がデフリングギヤ2およびデフケース3から外方に突出しないとともに、千切れてデフリングギヤ2およびデフケース3の周囲に散らばることはない。
したがって、デフリングギヤ2とデフケース3との接合部において、バリ12が差動装置1のトランスアクスルハウジング4内の他の構成部材に干渉するおそれがなく、動力伝達を確実に行うことができるようになる。しかも、ボルトのための占有スペースが不要となるので、トランスアクスルハウジング4内の比較的狭い空間を効率よく使用することが可能となる。
更に、デフリングギヤ2とデフケース3との摩擦圧接を行う際、摩擦圧力およびアプセット圧力を適宜調整することにより、バリ12の発生量を低減することができるとともに、バリ12の形状を応力集中部を生じ難い比較的小さな形状にすることができる。これにより、摩擦圧接によるデフリングギヤ2とデフケース3との接合強度(耐疲労強度および耐衝撃強度)を高めることができ、前述のようにデフリングギヤ2とデフケース3との接合部に繰り返しかかる荷重を確実に対応することができる。したがって、差動装置1は動力伝達を確実に行うことができるようになる。
更に、摩擦圧接される環状の凸部2d,3dはそれほど高精度に形成する必要がないので、これらの凸部2d,3dは鍛造加工あるいは鋳造加工を行った鍛造肌あるいは鋳造肌のままでよく、仕上げ加工を行う必要はない。したがって、その分、デフリングギヤ2およびデフケース3を容易に製造できるとともに、高精度が必要でない分、製造コストを低減することができる。もちろん、デフリングギヤ2およびデフケース3の摩擦圧接の当接部(つまり、接合部)は、鍛造肌あるいは鋳造肌のままでは圧接強度および精度に影響が出るため、仕上げ加工が必要である。
この例の差動装置1の他の作用効果は、図7に示す従来の差動装置1と同じである。
図3は、本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の他の例が適用された差動装置における、図7のI部に対応するデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接前の状態を示す図、(b)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図、(c)は(b)におけるIIIC−IIIC線に沿う断面図である。
図3(a)ないし(c)に示すように、この例の差動装置1では、デフリングギヤ2に直方体からなる複数のキー状の突起13が設けられている。これらのキー状の突起13は凹部2e内に位置して、環状の歯部2aの内周面および環状の径方向部2bのデフケース3側の面からそれぞれ突設されてデフリングギヤ2と単一部材で一体に設けられている。また、図3(c)に示すように、これらのキー状の突起13は周方向に等間隔に形成されている。もちろん、これらのキー状の突起13は必ずしも周方向に等間隔に形成する必要はなく、任意に設けることができる。
そして、この例の差動装置1の場合、バリ12の量、空所10の大きさ(容量)、キー状の突起13の幅(図において左右方向つまり外歯2a1の歯幅方向の長さ)および高さ(図において上下方向つまり径方向の長さ)を、発生するバリ12がキー状の突起13に確実に係合するように適宜設定されている。
このようにキー状の突起13を設けることで、空所10内にバリ12が収容されたとき、このバリ12はこれらのキー状の突起13に係合するようになる。これにより、環状の歯部2aから環状の径方向部2bへのトルク伝達をより確実に行うことができる。
この例の差動装置1の他の構成および他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
なお、外周側の突起13を省略して、内周側の突起14のみを設けることもできる。
図4は、本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の更に他の例が適用された差動装置における、図7のI部に対応するデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)は図3(b)と同様のデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図、(b)は(a)におけるIVB−IVB線に沿う断面図である。
前述の図3(a)ないし(c)に示す例では、キー状の突起13が外周側の空所10内に位置するように設けられているが、図4(a)および(b)に示すように、この例の差動装置1では、外周側のキー状の突起13に加えて、直方体の所定数のキー状の突起14が内周側の空所11内にも位置するように設けられている。
これらのキー状の突起14は凹部3f内に位置して、本体3aの外周面および環状フランジ部3bのデフリングギヤ2側の面からそれぞれ突設されてデフケース3と単一部材で一体に設けられている。各突起14は外周側の各突起13に比べて小さく形成されている。また、図4の左側の図に示すように、これらのキー状の突起14は周方向に等間隔に形成されている。その場合、キー状の突起14は隣接する外周側のキー状の突起13間の周方向中央位置に配置されている。もちろん、これらのキー状の突起14は必ずしも周方向に等間隔に形成する必要はないとともに、外周側のキー状の突起13間の周方向中央位置に配置される必要もなく、任意に設けることができる。
そして、この例の空所11に収容されるバリ12の場合も、バリ12の量、空所11の大きさ(容量)、キー状の突起14の幅(図において左右方向つまり外歯2a1の歯幅方向の長さ)および高さ(図において上下方向つまり径方向の長さ)を、発生するバリ12がキー状の突起14に確実に係合するように適宜設定されている。
このように、内周側にもキー状の突起14を設けることで、空所11内にバリ12が収容されたとき、このバリ12はこれらのキー状の突起14に係合するようになる。これにより、バリ12と突起14との係合によっても、環状の歯部2aから環状の径方向部2bへのトルク伝達を行うことができるので、前述の図3に示す例よりも、トルク伝達をより一層確実に行うことができるようになる。
この例の差動装置1の他の構成および他の作用効果は、前述の図3に示す例と同じである。
図5は、本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の更に他の例が適用された差動装置における、図7のI部に対応するデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)は図3(b)と同様のデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図、(b)は(a)におけるVB−VB線に沿う断面図である。
前述の図3(a)ないし(b)に示す例では、キー状の突起13が外周側の空所10内に配置されているが、図5(a)および(b)に示すように、この例の差動装置1では、キー状の突起13に代えて、スプライン15が外周側の空所10内に位置するようにして設けられている。このスプライン15は、環状の歯部2aの内周面に形成されている。
そして、この例の空所10に収容されるバリ12の場合も、バリ12の量、空所10の大きさ(容量)、スプライン15の幅(図において左右方向つまり外歯2a1の歯幅方向の長さ)および高さ(図において上下方向つまり径方向の長さ)を、発生するバリ12がスプライン15に確実に係合するように適宜設定されている。これにより、空所10内に収容されるバリ12がこのスプライン15に係合するようになる。これにより、環状の歯部2aから環状の径方向部2bへのトルク伝達をより確実に行うことができる。
この例の差動装置1の他の構成および他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
なお、スプラインは外周側の空所10に設けることに加えて、内周側の空所11にも設けることができる。その場合には、スプラインはデフケース3の本体3aの外周面に形成される。また、スプラインは内周側の空所11のみに設けることができる。
図6は、本発明におけるデフリングギヤとデフケースに設けられる空所の変形例を示す図である。その場合、(a)ないし(c)は空所の形状の変形例を示し、(1)ないし(4)は空所の個数の変形例を示している。
そして、両凸部2d,3dの接合面およびその近傍部分は、摩擦圧接時の発熱とその後の冷却により硬化するが、強度の低下は起きないように摩擦圧接の条件が設定される。
図6(a),(1)に示す例では、断面矩形に形成された外周側の空所10と、同じく断面矩形に形成された内周側の空所11とが形成されている。つまり、矩形の空所が2箇所に設けられている。また、図6(a),(2)に示す例では、断面矩形に形成された外周側の空所10と、同じく断面矩形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に1つの矩形の空所16が形成されている。つまり、矩形の空所が3箇所に設けられている。更に、図6(a),(3)に示す例では、断面矩形に形成された外周側の空所10と、同じく矩形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に2つの断面矩形の空所16,17が形成されている。つまり、矩形の空所が4箇所に設けられている。更に、図6(a),(4)に示す例では、断面矩形に形成された外周側の空所10と、同じく断面矩形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に断面矩形に形成された4つの空所16,17,18,19が形成されている。つまり、矩形の空所が6箇所に設けられている。
更に、図6(b),(1)に示す例では、断面菱形に形成された外周側の空所10と、同じく断面菱形に形成された内周側の空所11とが形成されている。つまり、菱形の空所が2箇所に設けられている。また、図6(b),(2)に示す例では、断面菱形に形成された外周側の空所10と、同じく断面菱形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に1つの断面菱形の空所16が形成されている。つまり、菱形の空所が3箇所に設けられている。更に、図6(b),(3)に示す例では、断面菱形に形成された外周側の空所10と、同じく断面菱形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に2つの断面菱形の空所16,17が形成されている。つまり、菱形の空所が4箇所に設けられている。更に、図6(b),(4)に示す例では、断面菱形に形成された外周側の空所10と、同じく断面菱形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に4つの断面菱形の空所16,17,18,19が形成されている。つまり、菱形の空所が6箇所に設けられている。
更に、図6(c),(1)に示す例では、断面円形に形成された外周側の空所10と、同じく断面円形に形成された内周側の空所11とが形成されている。つまり、円形の空所が2箇所に設けられている。また、図6(c),(2)に示す例では、断面円形に形成された外周側の空所10と、同じく断面円形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に1つの断面円形の空所16が形成されている。つまり、円形の空所が3箇所に設けられている。更に、図6(c),(3)に示す例では、断面円形状に形成された外周側の空所10と、同じく断面円形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に2つの断面円形の空所16,17が形成されている。つまり、円形の空所が4箇所に設けられている。更に、図6(c),(4)に示す例では、断面円形に形成された外周側の空所10と、同じく断面円形に形成された内周側の空所11と、これらの空所10,11の間に、更に4つの断面円形の空所16,17,18,19が形成されている。つまり、円形の空所が6箇所に設けられている。
そして、図6において(1)から(4)に向かって空所の個数が順次多くなるに従って、バリ12の排出し易さが大きくなる。
なお、図6に示す例では、空所10,11,16,17,18,19がいずれも閉空間として形成されているが、本発明の摩擦圧接部材はこれに限定されるものではなく、外周側の空所10と内周側の空所11は開空間として形成することもできる。その場合には、バリ12はこれらの開空間の空所10,11内に収容されるようにすればよい。しかし、本発明の摩擦圧接部材を前述の各例のような差動装置1等の2部材間でトルク伝達を行う機械装置に適用する場合等には、バリ12が千切れて周囲の他の部材に支障を来すおそれが考えられるので、外周側の空所10と内周側の空所11を閉空間に形成して、バリ12をこれらの空間10,11内に封じ込めることが好ましい。
また、前述の各例では、鋼からなるデフリングギヤ2と鋳鉄からなるデフケース3とを摩擦圧接で接合するものとしているが、本発明の摩擦圧接部材はこれに限定されるものではなく、接合部にバリ12が封じ込められる空所が形成可能であれば、例えば、中空の丸棒や中実の丸棒等の他の2つの部材の摩擦圧接にも適用できる。更に、本発明が適用可能な摩擦圧接される2つの材料としては、鋼と鋼のような同種金属材料、あるいは前述の例のような鋼と鋳鉄や鋼とアルミ等の異種金属材料がある。その場合、摩擦圧接を行うにあたっては、アプセットを開始する時点で加熱部が冷却開始されるため、2つの部材のうち、冷却速度が速いと脆い組織ができる部材の方を固定し、冷却速度が速くても組織がほとんど変わらない部材の方を回転させるのが好ましい。
更に、前述の例では、デフリングギヤ2が環状に形成されるとともにデフケース3が筒状に形成されることから、各寄り代2d1,3d1が形成される凸部2d,3dがともに環状(円筒状)に形成されているが、2つの中実部材の接合では、凸部2d,3dはともに環状(円筒状)に形成する必要はなく、円柱状に形成することもできる。もちろん、2つの中実部材の接合でも、凸部2d,3dを環状(円筒状)に形成することができることは言うまでもない。
本発明の摩擦圧接部材は、例えば自動車の差動装置等の種々の装置に用いられ、金属からなる2つの構成部材を接合して構成される接合部材、特に、繰り返し荷重を受ける部材とこの部材を支持する部材とが互いに接合されて構成される接合部材に好適に利用することが可能である。
また、本発明の差動装置は、例えば自動車の差動装置等の種々の機械装置の差動装置に好適に利用することが可能である。
本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の一例が適用された差動装置におけるデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接前の状態を示す図、(b)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図である。 摩擦圧接を説明し、(a)は一般的な圧接条件による摩擦圧接の説明図、(b)は本発明によるソフト圧接条件による摩擦圧接の説明図である。 本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の他の例が適用された差動装置におけるデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接前の状態を示す図、(b)はデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図、(c)は(b)におけるIIIC−IIIC線に沿う断面図である。 本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の更に他の例が適用された差動装置におけるデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)は図3(b)と同様のデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図、(b)は(a)におけるIVB−IVB線に沿う断面図である。 本発明にかかる摩擦圧接部材の実施の形態の更に他の例が適用された差動装置におけるデフリングギヤとデフケースとの接合部を模式的に示し、(a)は図3(b)と同様のデフリングギヤとデフケースとの摩擦圧接後の状態を示す図、(b)は(a)におけるVB−VB線に沿う断面図である。 本発明にかかるデフリングギヤとデフケースとの接合部に設けられる空所の変形例を示す図である。 特許文献1に開示の従来の差動装置を示す断面図である。
符号の説明
1…差動装置、2…デフリングギヤ、2c…接合部、2d…凸部、2d1…寄り代、2e…凹部、2f…空間、3…デフケース、3c…接合部、3d…凸部、3d1…寄り代、3e…空間、3f…凹部、10,11,16,17,18,19…空所、12…バリ

Claims (7)

  1. 互いに摩擦圧接される第1部材と第2部材とからなり、
    前記第1部材の接合部と前記第2部材の接合部との少なくとも一方に、前記第1部材と前記第2部材が摩擦圧接される際に形成される空所を形成する空所形成部が設けられており、
    前記摩擦圧接で生じるバリが前記空所に収容されるようにして前記第1部材と前記第2部材が摩擦圧接されていることを特徴とする摩擦圧接部材。
  2. 前記第1部材と前記第2部材とが互いに摩擦圧接された状態で一体回転するようになっており、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方に、前記バリが係合する係合部が前記空所内に位置するようにして設けられていることを特徴とする請求項1記載の摩擦圧接部材。
  3. 前記空所が複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の摩擦圧接部材。
  4. 前記複数の空所のうち、摩擦圧接される際の部材の回転の回転中心より遠い側の空所の容積が回転中心側の空所の容積より大きく設定されていることを特徴とする請求項3記載の摩擦圧接部材。
  5. 前記第1部材と前記第2部材とが互いに摩擦圧接された状態で一体回転するようになっており、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方に、前記バリが係合する係合部が前記複数の空所の少なくとも1つに位置するようにして設けられていることを特徴とする請求項3または4記載の摩擦圧接部材。
  6. 前記係合部はキー状の突起またはスプラインからなることを特徴とする請求項2または5記載の摩擦圧接部材。
  7. 少なくともデフリングギヤと、このデフリングギヤを支持しかつデフリングギヤと一体回転するデフケースとを備えている差動装置において、
    請求項1ないし6のいずれか1の摩擦圧接部材を用い、
    前記第1部材がデフリングギヤであり、前記第2部材がデフケースであることを特徴とする差動装置。
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