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JP2005075848A - 土壌改良材及び該土壌改良材を用いた土壌改良方法 - Google Patents

土壌改良材及び該土壌改良材を用いた土壌改良方法 Download PDF

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Atsushi Uemura
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Abstract

【課題】 植物の生育に重要な役割を果たす栄養分をバランスよく且つ効率的に植物に吸収させることを可能とする土壌改良材を提供すること。また、植物の生育に重要な役割を果たす栄養分をバランスよく且つ効率的に植物に吸収させることを可能とする土壌改良方法を提供すること。
【解決手段】 植物の育成に有用な栄養分として少なくとも1種の発酵有機物および/または少なくとも1種のミネラル成分および/または植物の育成を促進する微生物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材、並びに該土壌改良材を用いた土壌の改良方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、土壌改良材及び土壌改良方法に関し、詳しくは、植物の育成に有用な栄養分をバランスよく且つ効率的に植物に吸収させるために、土壌改良材としてのゼオライトに更なる改良を加えた土壌改良材及び該土壌改良材を用いた土壌改良方法に係わるものである。
窒素・リン酸・カリウムは、肥料の三要素とも言われ、植物の生育において不可欠であるが、肥料成分は、水に溶解した形で植物に吸収される一方で流亡も多い。ゼオライトは、土壌に施用されることにより、土壌のカチオン交換容量を高めて土壌の肥料成分保持力を増大させ得ることから、農業、園芸分野等において、土壌改良材として広く用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。
一方、肥料成分に加え、ミネラル成分もまた植物の生育に重要な役割を果たすことが知られている。このため、植物の育成においてミネラル成分を肥料として、あるいはミネラル成分を肥料に含有させ土壌に施用する手段が用いられている(例えば、特許文献1参照。)
しかしながら、化学肥料または有機質肥料を施用し、土壌改良材としてゼオライトを用いてもなお、植物が不健康な状態となることで病気にかかりやすくなり、丈夫に育たち難いうのが実情であり、またミネラル成分を肥料として土壌に散布・混入させる前記手段では、肥やけ等の弊害が生じやすくなり、その結果、発芽発根傷害等が起き、植物が不健康な状態になりその成長が妨げられるという問題が生じていた。
特開2003−38047号公報 原伸宜、高橋浩著、講談社サイエンティフィク、1975年2月1日発行、ゼオライト、303−308頁
本発明者等は、化学肥料又は有機質肥料を使用し、更に土壌改良材としてゼオライトを用いたり、ミネラル成分を土壌に散布する手段を用いてもなお、植物が病気になり易く丈夫に生育しない原因について鋭意研究した結果、肥料成分を効率的に吸収できていないこと、また、ミネラル成分を土壌に散布させる上記手段では各種ミネラル成分をバランスよく均一に分散させることが困難であることに起因することが判明した。
本発明は、かかる問題点を解決すべく開発されたものであり、植物の生育に重要な役割を果たす栄養分をバランスよく且つ効率的に植物に吸収させることを可能とする土壌改良材を提供することを目的とする。本発明はまた、植物の生育に重要な役割を果たす栄養分をバランスよく且つ効率的に植物に吸収させることを可能とする土壌改良方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決すべく完成されたものであり、以下の構成を有する。
すなわち、本発明により、植物の育成に有用な栄養分として少なくとも1種の発酵有機物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材が提供される。
また、本発明により、植物の育成に有用な栄養分として少なくとも1種のミネラル成分がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材が提供される。
また、本発明により、植物の育成を促進する少なくとも1種の微生物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材が提供される。
さらに、本発明により、植物の育成に有用な栄養分として少なくとも一種の発酵有機物及び少なくとも一種のミネラル成分と、植物の育成を促進する少なくとも1種の微生物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材が提供される。
本発明において、前記発酵有機物は、魚粉、鶏糞、米ぬか及び多糖類からなる群から選択される少なくとも1種を発酵させたものであり得る。
また、前記ミネラル成分は、カルシウム、マグネシウム、ホウ素、鉄、マンガン、銅、亜鉛、およびモリブデンからなる群から選択される少なくとも1種であり得る。
また、前記微生物は、光合成細菌、エーテル菌及び乳酸菌からなる微生物群から選択され得る。
本発明において、植物の育成に有用な前記栄養分および/または植物の育成を促進する微生物は、展着剤によりゼオライトに付着し得、該展着剤として、窒素を含有する生分解性物質が挙げられる。
また、本発明により、前記ゼオライトに替えてゼオライト以外の土壌を改良する機能を有する有機物又は無機物が用いられた土壌改良材が提供される。
本発明の土壌改良材は、花卉、果樹、野菜又は樹木の育成を促進するために用いることができる。
また、本発明により、前記土壌改良材を土に施用する土壌改良方法であって、該土壌改良材を肥料の混入した土に、又は肥料と共に土に、該肥料と土の合計質量に対し0.01質量%〜50質量%の割合で施用することを特徴とする土壌改良方法が提供される。
本発明の一態様において該土壌改良方法は肥料を追肥する工程を具備し得、該工程において前記土壌改良材を、追肥する肥料に対し0.01質量%〜100質量%の割合で施用する。
本発明により、植物の生育に重要な役割を果たす栄養分をバランスよく且つ効率よく植物に吸収させることが可能となるため、丈夫で病気になりにくい植物を育成することができる。
上述したように、本発明者等は、各種肥料を施用したり、ミネラル成分を土壌に散布する手段を用いてもなお、植物が病気になり易く丈夫に生育しない原因について鋭意研究した結果、以下の知見を得た。
すなわち、肥料の流亡を抑制すべく土壌改良材としてゼオライトを用いた場合であっても、肥料成分が植物にバランスよく且つ効率的に吸収されていないため充分ではないことが原因の一つであることを見出した。
更に、本発明者等は、ミネラル成分を土壌に散布する手段では、各種ミネラル成分がバランスよく植物に吸収されていないことも原因の一つであることを見出した。すなわち、植物の生育に重要な役割を果たすミネラル成分には、カルシウム、マグネシウム等のように植物の育成において多量に有用となる多量成分と、鉄、マンガン、ホウ素等のように微量に存在すれば足りる微量成分とがあるところ、ミネラル成分を肥料として土壌に散布・混入させる上記手段では、多量成分と微量成分とをバランスよく均一に分散させることが困難である。微量成分を土壌に均一に分散させようとすると結果として微量成分が多く含まれている部分が発生し、該部分では肥やけ等の弊害が生じやすくなる。その結果、発芽発根傷害等がおき、植物が不健康な状態になることで病気にかかりやすくなり、成長が妨げられるという問題が生ずる。また、肥料中にミネラル成分を含有させる場合、微量成分をppmオーダーにおいて均一に分散させることも困難である。
本発明の土壌改良材は、かかる知見に基づき完成されたものであり、一態様において、植物が育成するために有用な少なくとも1種の栄養分を発酵有機物に調製したものをゼオライトに付着させてなるものである。土壌改良材として汎用されているゼオライトに、植物が育成するために有用な栄養分を発酵有機物に調製したものを含む栄養分が付着したものを土壌に施用することにより、肥料成分が植物にバランスよく且つ効率的に吸収されるようにすることが可能となる。
植物が育成するために有用な発酵有機物の具体例としては、魚粉、鶏糞、米ぬか及び多糖類等が挙げられ、本発明においてはこれら発酵有機物の一種又は二種以上が用いられる。
また、本発明の土壌改良材は、他の態様において、植物の育成に有用な栄養分として少なくとも1種のミネラル成分をゼオライトに付着させてなるものである。植物が育成するために有用なミネラル成分をバランスよく配合したものを付着させたゼオライトを土壌に施用することにより、各種ミネラル成分(多量ミネラル成分と微量ミネラル成分)をバランスよく且つ均一に土壌に分散させることが可能となる。
植物が育成するために有用なミネラル成分の具体例としては、カルシウム、マグネシウム等の多量ミネラル成分、およびホウ素、鉄、マンガン、銅、亜鉛、およびモリブデン等の微量ミネラル成分から選択される少なくとも1種を植物が成長する段階に応じた適切な配合率において用いることができる。また、本発明の他の態様として、カルシウム、マグネシウム等の多量ミネラル成分から選択される少なくとも1種と、ホウ素、鉄、マンガン、銅、亜鉛、およびモリブデン等の微量ミネラル成分から選択される少なくとも1種を植物が成長する段階に応じた適切な配合率において用いることができる。微量成分の中で、ホウ素は、細胞膜や通導組織の形成維持、水分、炭水化物、窒素の代謝、糖やカルシウムの吸収、転流において重要な働きを有するため、本発明において好適に用いられる。
さらに、本発明の土壌改良材は、他の態様において、植物の育成を促進する微生物をゼオライトに付着させてなるものである。該微生物は、植物が栄養分を吸収する能力を高めるものであり、具体例としては、光合成細菌、エーテル菌及び乳酸菌からなる微生物群から選択される少なくとも1種が含まれる。その中で光合成細菌は、窒素固定(窒素ガスの還元によるアンモニアの生成)、炭酸固定(炭酸ガスの還元による炭水化物の生成)に寄与するため含有させることが好ましい。また光合成細菌は、炭酸固定を行う際に、水素や硫化水素等の還元力の強い物質を有用とするため、ゼオライトの劣化の原因となる水素を取る役割も有する。
本発明の土壌改良材として、前記発酵有機物の少なくとも一種と、前記ミネラル成分の少なくとも一種と、前記微生物とをゼオライトに付着させてなるものは特に好ましい態様である。
植物の育成に有用な各種栄養分の配合率は、植物の種類や、植物が成長する段階等に応じて適宜設定することができ、例えば野菜用土壌改良材として用いる場合には、野菜の種類に応じて果菜用、葉菜用、根菜用と内容成分を適宜設定することができる。
本発明において用いるゼオライトとしては、特に限定されるものではなく、土壌改良材として通常用いられるゼオライトを好適に使用することができる。
また、保肥力の観点からゼオライトの陽イオン交換容量は高い方が好ましく、100グラムあたり150mg当量(以下において、「meq」と表記する。)であることが好ましい。
なお、本発明では、ゼオライトに限定されるものではなく、ゼオライトと同様な機能を有する有機物又は無機物を使用することも可能である。具体例としては、バーミキュライトが挙げられる。
本発明の土壌改良材は、ゼオライトに植物の育成に有用な前記栄養分を付着させてなるが、付着手段としては展着剤を用いることができる。該展着剤としては、窒素を含有する生分解性物質が、分解により肥料分である窒素を生ずることから好適に用いられる。具体例としては、澱粉糊が挙げられる。
本発明の土壌改良材を用いた植物の育成においては、市販の肥料成分と併用して用いることが好ましい。その場合、肥料が予め散布された土に施用してもよいし、あるいは肥料と共に土に散布することにより施用してもよい。その配合率は、肥料を含有する土に対し0.01質量%〜50質量%の割合で施用することが好ましい。また、肥料を追肥する場合には、本発明の土壌改良材を、追肥する肥料に対し0.01質量%〜100質量%の割合で施用することが好ましい。
上述した本発明の土壌改良材は、花卉、果樹、野菜又は樹木の育成を促進するために用いることができる。例えば、花用土壌改良材として用いた場合、花の状態を良好に保ち、病気に対する対抗力をつけ、且つ花数を増加させることが可能となる。また、野菜用土壌改良材として用いた場合、野菜の状態を良好に保ち、病気に対する対抗力をつけ、野菜の収穫量並びに味を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下において「部」は「質量部」を示す。
(実施例1)
[本発明例1]
花用土壌改良材を以下のように製造した。
(1)発酵有機物粉末の調製
多糖類を発酵させ固形化することにより、発酵有機物粉末を調製した。
(2)ミネラル及び微生物含有溶液の調製
アミノ酸を配合した溶液90部、光合成菌、エーテル菌及び乳酸菌を混合した水溶液3部、展着剤2部、およびミネラル成分としてマグネシウム、マンガン、酸化ホウ素及びモリブデンをppmオーダーにおいて水150部と混合することによりミネラル及び微生物含有溶液を調製した。
(3)土壌改良材の製造
前記で得られた発酵有機物粉末8部、ミネラル及び微生物含有溶液10部、ゼオライト30部を混合攪拌機にて30分間撹拌し、本発明例である花用土壌改良材を製造した。ここでゼオライトとして、陽イオン交換容量が150meq/100g以上のものを用いた。
花の栽培に用いる土100部に対し、該土壌改良材を1部の割合で混合して得られた土壌を花用土壌として用い、これにペチュニアの種をまいて育成した。
[比較例1]
本発明例1において用いたゼオライトと同じものを用い、発酵有機物、ミネラル及び微生物が付着していないゼオライトを土100部に対し1部の割合で混合して得られた土壌を本発明例1と同様花用土壌として用い、これにペチュニアの種をまいて育成した。
本発明例1および比較例1で成長したペチュニアについて、その生育状態を評価した。結果を表1に示す。なお、各評価の評価方法は以下の通りである。
(根張り観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の根の張りを観察する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して根が横方向へ多く張っているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(毛根の伸び観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の根の長さを測定する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して根が長く伸びているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(毛根の太さ観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の根の最先端をソニーマグネスケールにて測定する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して根の先端が太いものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(茎の成長観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の茎の状態を観察する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して茎が元気よく立って成長しているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(下葉の状態観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の下葉(下から3段目くらいまでの葉)の状態を観察する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して下葉の枯れ具合が少ないものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(葉の間隔観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の葉の間隔をノギスを用いて測定する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して葉と葉の間隔が均一であるものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(葉の状態観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の葉の状態を観察する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して葉が全体的に立っているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(花芽の数観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の花芽(つぼみとつぼみになりそうなもの)の数を測定する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して花芽の数が多いものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(中開花数観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の中開花(花が開きかけているもの)の数を測定する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して中開花の数が多いものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(開花数観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の開花(花が完全に開いているもの)の数を測定する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して開花の数が多いものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(花弁部分変色観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の中開花、開花しているもので、花びらが変色しているものの割合を観察する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して花びらが変色しているものの割合が少ないものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(花弁の状態観察)
土にペチュニアの種をまいてから、3カ月後の花弁の状態を観察する。
評価基準は、土のみを用いてペチュニアを育成した場合と比較して花が元気よく上を向いて咲いているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
Figure 2005075848
表1の結果から明らかなように、本発明の土壌改良材を用いることにより、花が丈夫で病気になりづらく、花数が増加し、花の価値を向上させることができることがわかる。
(実施例2)
[本発明例2]
野菜用土壌改良材として、葉菜用に好適に用い得る土壌改良材を以下のように製造した。
(1)発酵有機物粉末の調製
多糖類を発酵させ固形化することにより、発酵有機物粉末を調製した。
(2)微生物含有溶液の調製
アミノ酸を配合した溶液4部、発酵液2部、展着剤10部、光合成菌、エーテル菌及び乳酸菌を混合した水溶液40部、及び乳酸10部を水1500部と混合することにより、微生物含有溶液を調製した。
(3)野菜用土壌改良材の製造
前記で得られた発酵有機粉末50部、微生物含有溶液65部及びゼオライト300部を混合攪拌機にて30分間撹拌し、本発明例である野菜用土壌改良材を製造した。ここで、ゼオライトは、陽イオン交換容量が150meq/100g以上のものを用いた。
該野菜用土壌改良材を土100部に対し2部の割合で混合して得られた土壌に対して、ちんげん菜の種をまいて育成した。
[比較例2]
本発明例2において用いたゼオライトと同じものを用い、発酵有機物粉末及び微生物が付着していないゼオライトを土100部に対し2部の割合で混合して得られた土壌を本発明例2と同様に野菜用土壌として用い、これにちんげん菜の種をまいて育成した。
本発明例1および比較例1で成長したちんげん菜について、その生育状態を評価した。結果を表2に示す。なお、各評価の評価方法は以下の通りである。
(根張り観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の根の張りを観察する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較して根が横方向へ多く張っているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(根毛の出具合の観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の毛根の出具合が均一に周りから出ているかどうかを観察する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較してより均一に周りから出ているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(毛根の太さ観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の根の先端径をソニーマグネスケールにて測定する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較して根の先端径が太いものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(葉のつき具合の観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の葉つき具合を観察する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較して葉がそろい、付け根が大きくついているものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(葉の間隔の観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の葉の間隔が開いているかを観察する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較して葉の間隔が狭いものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(葉の状態の観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の葉の状態を観察する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較して色が濃く、病気等で枯れていないものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
(一株の質量の観察)
土にちんげん菜の種をまいてから、45日後の一株の質量を測定する。その結果、土のみを用いてちんげん菜を育成した場合と比較して質量が大きいものを良好とし、
○:良好、△:同等、×:劣る
として評価した。
Figure 2005075848
表2の結果から明らかなように、本発明の土壌改良材を用いることにより、根、葉の成長に優れた野菜の育成が実現された。

Claims (13)

  1. 植物の育成に有用な栄養分として少なくとも1種の発酵有機物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材。
  2. 植物の育成に有用な栄養分として少なくとも1種のミネラル成分がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材。
  3. 植物の育成を促進する少なくとも1種の微生物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材。
  4. 植物の育成に有用な栄養分として少なくとも一種の発酵有機物及び少なくとも一種のミネラル成分と、植物の育成を促進する少なくとも1種の微生物がゼオライトに付着していることを特徴とする土壌改良材。
  5. 発酵有機物が、魚粉、鶏糞、米ぬか及び多糖類からなる群から選択される少なくとも1種を発酵させたものである、請求項1又は4に記載の土壌改良材。
  6. ミネラル成分が、カルシウム、マグネシウム、ホウ素、鉄、マンガン、銅、亜鉛、およびモリブデンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2又は4に記載の土壌改良材。
  7. 微生物が光合成細菌、エーテル菌及び乳酸菌からなる微生物群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の土壌改良材。
  8. 展着剤により植物の育成に有用な栄養分および/または微生物が付着していることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の土壌改良材。
  9. 展着剤が窒素を含有する生分解性物質からなることを特徴とする、請求項8に記載の土壌改良材。
  10. ゼオライトに替えてゼオライト以外の土壌を改良する機能を有する有機物又は無機物が用いられた、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の土壌改良材。
  11. 花卉、果樹、野菜又は樹木の育成を促進するために用いられる、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の土壌改良材。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の土壌改良材を土に施用する土壌改良方法であって、該土壌改良材を肥料の混入した土に、又は肥料と共に土に、該肥料と土の合計質量に対し0.01質量%〜50質量%の割合となるように施用することを特徴とする土壌改良方法。
  13. 請求項12に記載の土壌改良方法が肥料を追肥する工程を具備し、該工程において前記土壌改良材を、追肥する肥料に対し0.01質量%〜100質量%の割合で施用することを特徴とする土壌改良方法。
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