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JP2005060191A - アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物 - Google Patents

アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物 Download PDF

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JP2005060191A JP2003295000A JP2003295000A JP2005060191A JP 2005060191 A JP2005060191 A JP 2005060191A JP 2003295000 A JP2003295000 A JP 2003295000A JP 2003295000 A JP2003295000 A JP 2003295000A JP 2005060191 A JP2005060191 A JP 2005060191A
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magnesia
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Mitsuhiro Yoshioka
光洋 吉岡
Hirotomo Sakai
裕智 酒井
Yuji Koga
祐司 古賀
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

【課題】硬化時間の温度依存性が少なく、減水効果、流動性、強度発現性及び耐食性に優れ、適度な可使時間を有する、従来品では到底なし得なかった優れた性能を有するアルミナセメント組成物を提供する。そして、このアルミナセメント組成物に、耐火骨材、特にマグネシアとアルミナを配合して不定形耐火物にすると、溶鋼取鍋用として好適である。
【解決手段】CA、CA2、C12A7を含有するカルシウムアルミネートとα−アルミナからなり、且つ、CaO含有量が5〜25質量%のアルミナセメント、ヒドロキシカルボン酸類、及び特定の構成単位を有する混和剤とを含有してなるアルミナセメント組成物であり、該アルミナセメント組成物と耐火骨材を含有してなる不定形耐火物であり、耐火骨材としてマグネシアとアルミナを含有してなる該不定形耐火物であり、さらに、溶鋼取鍋用として使用することを特徴とする該不定形耐火物である。
【選択図】なし



Description

本発明は、アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物、特に硬化時間の温度依存性が低く、減水効果、流動性、強度発現性及び耐食性に優れ、適度の可使時間を有するアルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物に関する。
本発明のアルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物は、溶鋼取鍋用の不定形耐火物であり、特に耐火骨材にマグネシアとアルミナを含有する不定形耐火物への利用が可能である。尚、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
従来、(1)特定割合のCaO・Al2O3(以下、CAという)、12CaO・7Al2O3(以下、C12A7という)、及び非晶質からなり、α−アルミナ、ヒドロキシカルボン酸、及び無機炭酸塩を含有してなるアルミナセメント組成物、(2)水溶性のポリアクリル酸類及び/又はメタクリル酸−アクリル酸共重合体と、アルカリ金属炭酸塩とを含有してなるアルミナセメント、(3)特定のCaO/Al2O3比を持つ無定形カルシウムアルミネート(非晶質カルシウムアルミネート)を含有するアルミナセメント、又は、CA、CaO・2Al2O3(以下、CA2という)、3CaO・Al2O3、C12A7、11CaO・7Al2O3・CF2等のうちの一種又は二種以上の鉱物組成に対応する非晶質カルシウムアルミネートを主成分とするアルミナセメントや、(4)少なくとも80%以上のカルシウムアルミネート相のクリンカーと特定の比表面積を持つアルミナとを含有してなるアルミナセメント、又は、アルミナセメントクリンカーにアルミナ質微粉を含有してなるアルミナセメント、並びに、(5)CA2を主体にし、C12A7、微粉アルミナ、及びスルホン酸系アニオン界面活性剤を配合してなるアルミナセメント等が提案されている。
特開昭49−32921号公報 特開昭50−102617号公報 特開昭55−121933号公報 特開昭55−75947号公報 特開昭55−75948号公報 特開昭61−132556号公報 特開昭61−77659号公報 特開平2−175638号公報 特開昭52−111920号公報 特公昭47−40694号公報 特開昭55−121934号公報 特開昭55−144456号公報
また、アルミナセメントの鉱物組成と添加剤の種類の基本特性を述べた文献もある。
HIGH ALUMINA CEMENT AND CONCRETES. T.D ROBSON,CONTRACTORS RECORD LIMITED 1962年発行これらの特許や文献に記載されているアルミナセメントは、硬化時間の温度依存性が高く、さらに高強度発現性が劣っており、従来の市販品の範疇を逸脱するものではなかった。
従来より、アルミナセメントを配合した不定形耐火物は、気温の変動により、可使時間や硬化時間が変動しやすく、結果として、養生した後の強度発現が安定しないという課題があった。具体的には、アルミナセメントを配合した不定形耐火物は、冬場等、気温が低い場合、硬化時間が遅くなり、強度発現が遅れるため、24時間養生後の強度が低いという課題があった。一方、夏場等、気温が高い場合、可使時間や硬化時間が早くなるため、強度発現は良好であるが、作業性が取れないという課題があった。特に、溶鋼取鍋用不定形耐火物は、マグネシア等の骨材や乾燥時の爆裂を防止する為の有機繊維などを添加しており、尚一層、作業性が悪化する傾向があった。
そこで、これらの課題を解決するため、冬場は不定形耐火物に硬化促進剤を添加し、夏場は硬化遅延剤を添加し、作業性、可使時間、硬化時間、及び強度のバランスを取ることが行われていた。しかしながら、冬場に使用するために硬化促進剤を添加して硬化時間を調整した不定形耐火物を、例えば、春頃のように、想定より高い気温の時に施工すると、作業性が取れなかったり、可使時間が短くなったり、場合によっては混練中、ミキサ内で硬化するという課題があった。また、夏場に使用するために硬化遅延剤を添加して、硬化時間を調整した不定形耐火物を、例えば、秋頃のように、想定より低い気温の時に施工すると、硬化時間が長くなり、脱枠や乾燥等、養生後のスケジュールが遅れるなどの課題があった。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアルミナセメントに特定の混和剤を配合したアルミナセメント組成物は、硬化時間の温度依存性が低く、減水効果、流動性、強度発現性及び耐食性に優れ、適度の可使時間を得られ、一年中を通して施工可能となり、特に溶鋼取鍋用不定形耐火物として良好な特性を示す事を知見して本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、鉱物相としてCA、CA2、C12A7を含有するカルシウムアルミネートとα−アルミナからなり、且つ、CaO含有量が5〜25%のアルミナセメント、ヒドロキシカルボン酸類、式(1)及び/又は式(2)に示す構成単位を有する混和剤とを含有してなるアルミナセメント組成物であり、さらにアルミナセメント100部に対して、ヒドロキシカルボン酸類を0.1〜1部、式(1)及び/又は式(2)に示す構成単位を有する混和剤を0.1〜5部配合することを特徴とするアルミナセメント組成物であり、該アルミナセメント組成物と耐火骨材を含有してなる不定形耐火物であり、耐火骨材としてマグネシアとアルミナを含有してなる該不定形耐火物であり、さらに、溶鋼取鍋用として使用することを特徴とする該不定形耐火物である。
Figure 2005060191
Figure 2005060191
本発明のアルミナセメント組成物は、硬化時間の温度依存性が極めて少なく、減水効果、流動性、強度発現性及び耐食性に優れ、しかも、適度な可使時間を有するという、従来品では到底なし得なかった優れた性能を有する。そして、このアルミナセメント組成物に、耐火骨材、特にマグネシアとアルミナを配合して不定形耐火物にすると、溶鋼取鍋用として好適であり、温度依存性が少なく、減水効果に優れ、流動性や強度発現性、耐食性が向上するという効果を奏する。
本発明で使用するアルミナセメントは、カルシウムアルミネートとα−アルミナを含むものであり、予め粉砕したカルシウムアルミネートとα−アルミナと混合するか、又は、カルシウムアルミネートクリンカーとα−アルミナを混合粉砕して得る事ができる。
ここで、カルシウムアルミネートは、赤ボーキサイト等の天然原料やバイヤープロセス等の精製法により精製して得られた高純度アルミナや、ボーキサイト等のAl2O3原料と、石灰石や生石灰等のCaO原料などを混合若しくは混合粉砕し、又は、一部混合後、さらに混合粉砕して、所定の成分割合になるように配合し、溶融法で製造する場合は電気炉、放射炉、平炉等の設備で、焼成法で製造する場合は、シャフトキルンやロータリーキルン等の設備で、溶融又は焼成して得られる。通常、クリンカーを粉砕した物が使用され、本発明においては、強度発現性の面から焼成法で製造する事が望ましい。
カルシウムアルミネートは、CaOとAl2O3を主たる成分とし水和活性を有する物質の総称であり、CaO及び/又はAl2O3の一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した物質、あるいは、他の元素が固溶した物質も含まれる。
本発明で使用するα−アルミナは、高温での強度発現性や体積安定性を付与するもので、例えば、バイヤープロセス等によって高純度化処理された水酸化アルミニウムを、ロータリーキルン等で焼成して得られる精製アルミナであり、通常、高純度アルミナ、バイヤーアルミナ、易焼結アルミナ、又は、軽焼アルミナ等と呼ばれるものである。α−アルミナの粒度は、平均粒子径で1~10μm、BET比表面積で0.1~10m2/gが好ましい。この範囲外では流動性が低下する場合がある。α−アルミナの使用量は、カルシウムアルミネートと混合しアルミナセメントとした場合のCaO含有量が、5〜25%になるよう調整する。
アルミナセメント中の鉱物相は、X線回折によって分析可能であり、CA、CA2、及びC12A7の他に、SiO2をS、TiO2をT、及びFe2O3をFとすると、C2AS、CT、及びC4AF等と示される鉱物を含有したものもアルミナセメントとして使用可能である。本発明で使用するアルミナセメントの鉱物組成は、CA/CA2モル比が0.5〜2.0、C12A7がアルミナセメント100部中1〜20部であり、CA/CA2モル比が1.0〜1.5でC12A7 5〜10部がより好ましい。この範囲外では、硬化時間の温度依存性が大きくなったり、減水効果、流動性、強度発現性及び耐食性が低下し、適度の可使時間が得られない場合がある。
鉱物組成の定量方法としては、回折線の強度比測定法、内部標準法、Zevin法、及びX線回折ピーク分離法等があり、本発明においては、いずれの方法も使用可能であるが、測定が簡単で、精度が良い回折線の強度比測定法又はZevin法の使用が望ましい。
本発明で使用するアルミナセメントの製造には、通常、粉塊物の微粉砕用に使用される、例えばチューブミル、振動ミル、ジェットミル、及びローラーミル等の粉砕機の使用が可能である。本発明のアルミナセメントの粒度は、平均粒子径で1~10μmが好ましく、2~8μmがより好ましい。この範囲外では硬化時間の温度依存性が高くなり、流動性が低下する場合がある。また、本発明のアルミナセメントの粒度は、BET比表面積で0.1~2m2/gが好ましく、0.5~1.5m2/gがより好ましい。この範囲外では硬化時間の温度依存性が高くなり、流動性が低下する場合がある。
本発明では、アルミナセメントがもつ硬化時間の温度依存性を低くし、さらに、減水効果とそれによる高強度発現性を付与させる為に、特定の混和剤を配合する。本発明で使用する混和剤とは、式(1)及び/又は式(2)に示す構成単位を有する混和剤である。
式(1)、(2)中、R1、R2、R3は、水素又は炭素数1〜12の直鎖アルキル基である。具体的には、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、又はドデシル基である。Aは、炭素数2〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又はスチレン基であり、炭素数2〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、トリメチレン基、及びテトラメチレン基等が挙げられる。さらに、nは100〜200の自然数である。この範囲外では、アルミナセメントに配合した時の硬化時間の温度依存性が高くなり減水効果が著しく低下する場合がある。
Figure 2005060191
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本発明で使用する混和剤の使用量は、アルミナセメント100部に対して、0.1〜5部が好ましく、0.5〜3部がより好ましい。この範囲外では、硬化時間の温度依存性が高くなったり、減水効果、流動性、及び強度発現性が低下し、適度の可使時間が得られない場合がある。
本発明で使用するヒドロキシカルボン酸類としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、及び乳酸又はそれらの塩が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸類の塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、及びカルシウム塩等が挙げられる。コストの面からクエン酸又はクエン酸ナトリウムの使用が好まい。
本発明で使用するヒドロキシカルボン酸類の使用量は、アルミナセメント100部に対して0.1〜1部が好ましく、0.3〜0.8部がより好ましい。この範囲外では、硬化時間の温度依存性が高くなったり、減水効果、流動性、及び強度発現性が低下し、適度の可使時間が得られない場合がある。
本発明では、アルミナセメント組成物と耐火骨材を配合して不定形耐火物とする。耐火骨材としては、溶融マグネシア、焼結マグネシア、天然マグネシア、及び軽焼マグネシア等のマグネシア、溶融マグネシアスピネルや焼結マグネシアスピネルなどのマグネシアスピネル、溶融アルミナ、焼結アルミナ、軽焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等のアルミナ、シリカヒューム、コロイダルシリカ、軽焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等の超微粉、その他、溶融シリカ、焼成ムライト、酸化クロム、ボーキサイト、アンダルサイト、シリマナイト、シャモット、ケイ石、ロー石、粘土、ジルコン、ジルコニア、ドロマイト、パーライト、バーミキュライト、煉瓦葛、陶器葛、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化珪素、及び窒化珪素鉄等が挙げられる。
本発明の不定形耐火物の配合は、施工場所によって適宜決定すべきものであり、特に限定されるものではないが、耐食性、耐用性、及び耐火性の面から、マグネシアとアルミナの耐火骨材を使用することが好ましい。他の骨材との併用も可能である。
本発明に係るマグネシアは、マグネサイトや水酸化マグネシウム等のマグネシア源をロータリーキルン等の焼成装置を用いて高温度で反応・焼結させてマグネシアクリンカーとしたもの、さらにマグネシアクリンカーを電気炉などの溶融装置で溶融した溶融マグネシアを所定のサイズに粉砕し、篩い分けしたもの、さらには、これら焼成したものと溶融したものを混合したもの等である。
本発明に係るアルミナは、水酸化アルミニウムや仮焼アルミナなどのAl2O3源を、ロータリーキルン等の焼成装置や電気炉等の溶融装置によって、焼結又は溶融した物を、所定のサイズに粉砕し、篩い分けしたものであって、鉱物組成としては、α-Al2O3やβ-Al2O3などと示される酸化アルミニウムであり、焼結アルミナ、仮焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等と呼ばれるものであって、通常、Al2O3を90重量%以上含有するα−アルミナの使用が最も好ましい。マグネシアとアルミナはスピネル生成反応を生じ、その時の膨張反応により硬化体の収縮を抑え、亀裂などの発生を防止する効果があり、耐久性、耐食性に優れた硬化体を生成する。
また、アルミナとジルコニアを溶融することにより得られる、耐熱スポーリング性を向上させたアルミナ・ジルコニアクリンカー等の使用も可能である。
耐火骨材の粒度は、通常、5〜3mm、3〜1mm、1mm下、200メッシュ下、及び325メッシュ下等のサイズのものを、要求物性に応じて配合する。なお、本発明においては、粒径が微小の粉体である超微粉の使用も可能である。
超微粉とは、粒径10μm以下の粒子が80%以上占める耐火性微粉末であって、平均粒子径が1μm以下で、BET法による比表面積が10m2/g以上のものが、不定形耐火物に配合した際、流動性が確保でき、高強度を有するため好ましい。具体的には、シリカヒューム、コロイダルシリカ、易焼結アルミナ、非晶質シリカ、ジルコン、炭化珪素、窒化珪素、酸化クロム、及び酸化チタン等の無機微粉が使用可能であり、このうち、シリカヒューム、コロイダルシリカ、及び易焼結アルミナの使用が好ましい。本発明の不定形耐火物の配合は、施工場所によって適宜決定すべきものであり、特に限定されるものではない。
本発明の不定形耐火物の製造方法は、特に限定されるものではなく、通常の不定形耐火物の製造方法に準じて製造できる。各材料を所定の割合になるように計量し、V型ブレンダー、コーンブレンダー、ナウタミキサー、パン型ミキサー、及びオムニミキサー等の混合機を用いて均一混合するか、あるいは、所定の割合で混練り施工する際、混練り機に直接秤込むことも可能である。
本発明の不定形耐火物には、金属アルミニウムや金属マグネシウムなどの発泡材や、ビニロンファイバー、ポリプロピレンファィバー、及び塩化ビニールファイバー等の有機繊維、乳酸アルミニウム等の塩基性コロイド、N2ガス発生分解繊維、並びに、フミン酸類等の爆裂防止材を、必要に応じて、硬化体乾燥時の爆裂防止の目的で、配合することが可能である。
本発明の不定形耐火物に、流動性を向上させる目的で、分散剤を併用することが可能である。分散剤の種類としては特に限定されるものではなく、市販品が使用できる。
さらに、硬化時間の温度依存性が高くならない範囲であれば、本発明のアルミナセメント組成物の流動性を向上させたり、可使時間を延長させる目的で、各種の添加剤を併用する事も可能である。添加剤としては、例えばホウ酸類、ポリアクリル酸類、ポリメタクリル酸類、無機炭酸塩類、リン酸類が挙げられる。
本発明の不定形耐火物の材料分離防止のため、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド変性物またはその共重合体、ポリビニルアルコール等の増粘剤を配合することも可能である。
不定形耐火物への混練水の量は、通常、流し込み可能な程度に設定する。混練水量は粒度構成や耐火骨材の気孔率によって大きく影響を受けるが、一般的には、不定形耐火物に対して外割で5〜8%程度である。
Al2O3原料とCaO原料を、所定の割合で配合し、ロータリーキルンにて1,600〜1,700℃でカルシウムアルミネートクリンカーを焼成後、アルミナセメントのCaO含有量が表1に示す量となるようにα−アルミナと混合粉砕して、平均粒子径が2μm、BET比表面積が1.5m2/gの各種アルミナセメントを作製した。作製したアルミナセメント100部に対し、ヒドロキシカルボン酸類aを0.5部、混和剤イを1部配合し、アルミナセメント組成物を調製した。調製したアルミナセメント組成物7部、燒結アルミナ85部、マグネシア7部、及び超微粉1部を配合し、3分フロー値が170〜180mmになるように表2に示すような水量に調整し、5℃と30℃の恒温室内で各々モルタルミキサーを用い、4分間混練して不定形耐火物を作製した。作製した不定形耐火物について、流動性、可使時間、硬化時間、養生、乾燥、及び焼成強度を測定し、温度依存性を評価した。結果を表2に併記する。
<使用材料>
Al2O3原料:仮焼アルミナ、平均粒子径50μm
CaO原料:石灰石粉、100メッシュ下、純度98%
α−アルミナ:軽焼アルミナ、平均粒子径3μm、BET比表面積5m2/g
ヒドロキシカルボン酸類a:クエン酸ナトリウム
燒結アルミナ:燒結アルミナ、5~1mm20部、1mm下20部、48メッシュ下20部、及 び325メッシュ下25部の混合品
マグネシア:焼結マグネシア、200メッシュ下
超微粉:シリカフューム、平均粒子径0.2μm、比表面積15m2/g
混和剤イ:式(1)と式(2)に示す構成単位をモル比で4:1有する混和剤、ただしR1、 R2、及びR3はメチル基、M1はナトリウム、Aはメチレン基、nは120である。
Figure 2005060191
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<物性の測定方法>
鉱物組成:X線回折強度比。各d値、CA:4.67Å、CA:4.45Å、C12:4.89Å の回折線の強度を用いて、Zevin法により算出。
流動性:混練4分後と30分放置後の混練物を用いて、フローテーブルにより15回タッ プした後の広がり径を、JIS R 2521に準じて測定。
可使時間:作製した不定形耐火物をビニール袋に移し取り、流動性が無くなるまでにか かった時間。
硬化時間:作製した不定形耐火物500gをポリビーカーに移し取り、白金測温抵抗体と 打点記録計によって、注水から水和発熱のピークまでにかかった時間。
養生強度:作製した不定形耐火物を4×4×16cmの型枠に突き棒でスタンピングし ながら打設し、表面をセメントナイフで平らに整えた後、24時間養生後の圧縮強度を 測定。
乾燥強度:養生強度測定用硬化体試片を110℃で24時間乾燥後、室温まで放冷し、圧 縮強度を測定。
焼成強度:乾燥強度測定用硬化体試片をシリコニット電気炉に入れ、800℃まで10℃/ 分の割合で昇温後、3時間保持し、室温まで放冷し、圧縮強度を測定。
温度依存性:5℃と30℃の硬化時間の差が3時間以内であれば温度依存性良好(○)、3
時間を超える場合は不良(×)と判定
Figure 2005060191
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表2から明らかなように、本発明のアルミナセメント組成物を配合した不定形耐火物は、本発明のアルミナセメント組成物を配合しない比較例に比べて温度依存性が少なく、減水効果、流動性、及び強度発現性に優れ、適度な可使時間が得られた。
アルミナセメント8を粉砕し、表3に示す平均粒子径に調整したアルミナセメントを使用したこと以外は、実験例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
Figure 2005060191
アルミナセメント5100部に対して、表4に示す混和剤を配合したこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表4に併記する。
<使用原料>
混和剤ロ:式(1)に示す構成単位を有する混和剤、ただし、R1はメチル基、M1はナ トリウム
混和剤ハ:式(2)に示す構成単位を有する混和剤、ただしR2及びR3はメチル基、A はメチレン基、nは120である。
Figure 2005060191
Figure 2005060191
Figure 2005060191
アルミナセメント8100部に対して、表5に示すヒドロキシカルボン酸類を添加した事以外は実験例1と同様に行った。結果を表5に併記する。
〈使用材料〉
ヒドロキシカルボン酸類b:クエン酸
ヒドロキシカルボン酸類c:酒石酸
ヒドロキシカルボン酸類d:クエン酸カリウム
Figure 2005060191
アルミナセメント8を使用し、耐火骨材を表6に示すものを使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表6に併記する。
〈使用材料〉
耐火骨材A:燒結アルミナ
耐火骨材B:焼結マグネシア
耐火骨材C:合成スピネル、200メッシュ下
Figure 2005060191

Claims (5)

  1. 鉱物相としてCaO・Al2O3、CaO・2Al2O3、12CaO・7Al2O3を含有するカルシウムアルミネートとα−アルミナからなり、且つ、CaO含有量が5〜25%のアルミナセメント、ヒドロキシカルボン酸類、式(1)及び/又は式(2)に示す構成単位を有する混和剤とを含有してなるアルミナセメント組成物。
    Figure 2005060191
    Figure 2005060191
  2. アルミナセメント100部に対して、ヒドロキシカルボン酸類を0.1〜1部、式(1)及び/又は式(2)に示す構成単位を有する混和剤を0.1〜5部配合することを特徴とする請求項1記載のアルミナセメント組成物。
    Figure 2005060191
    Figure 2005060191
  3. 請求項1又は請求項2記載のアルミナセメント組成物と耐火骨材を含有してなる不定形耐火物。
  4. 耐火骨材として、マグネシアとアルミナを含有してなる請求項3記載の不定形耐火物。
  5. 溶鋼取鍋用として使用することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の不定形耐火物。

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