JP2005053489A - 濡れ粉体供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少量の濡れ粉体を精度よく、定常的に安定して供給する装置を提供する。
【解決手段】上部にリニアアクチュエータと接続して内壁を密着して移動する構造の可動密封栓が挿入され、下部に振動発生装置が連結されて振動可能とされる流出管が接続された中空状の容器において、容器内に充填した濡れ粉体に作用する重力とリニアアクチュエータによる可動密封栓の押しこみ圧と振動発生装置による振動との協働作用によって、容器本体に収納された濡れ粉体を流出管から一定割合で流出可能としてなることを特徴とする濡れ粉体供給装置。
【選択図】 図1
【解決手段】上部にリニアアクチュエータと接続して内壁を密着して移動する構造の可動密封栓が挿入され、下部に振動発生装置が連結されて振動可能とされる流出管が接続された中空状の容器において、容器内に充填した濡れ粉体に作用する重力とリニアアクチュエータによる可動密封栓の押しこみ圧と振動発生装置による振動との協働作用によって、容器本体に収納された濡れ粉体を流出管から一定割合で流出可能としてなることを特徴とする濡れ粉体供給装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は構造が簡単な濡れ粉体の供給装置に関する。さらに詳しくは、濡れ粉体を少量ずつ精度よく安定して連続供給し得る構造の簡単な濡れ粉体供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品、薬品、あるいは窯業等で大量の濡れ粉体を処理する場合には、混練機を用いて押し出す方法が行われているが、混練機に依る処理はある程度のまとまった処理量が必要となり、貴金属や釉薬の濡れ粉体等の取扱い量の少ない処理については適用することができない。
【0003】
一方、少量の粘性液体や、粉体粒子径が小さくて液体中でも粉体と液体の重力分離が起こり難い懸濁液体を少量処理する場合には、中空管構造の容器の下部に細管で製作した流出管を接続して、液体を充填した容器上部から空気圧で容器内を加圧することによって流出管の下端開口部出口から液体を流出させる方法がディスペンサと称されて一般的に用いられている。
【0004】
しかしかかるディスペンサは空気容量が比較的大きく、加圧空気の圧力が環境温度の影響を受けて変動しやすく、流出量が不安定となり変化し、また、密度が高く液中沈降速度の早い粉体が分散した粉液混合流体に使用すると、重力によって粉体が容器の底部に沈降して堆積し、この状態で容器内に圧力をかけると、液体が粉体粒子間を通過して流出管からは液体だけが流出し、粉体は流出しなくなる問題点があり、従来技術では粉体を少量ずつ精度よく安定して連続供給することは難しい問題があった。
【特許文献1】特願2002−139478
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる課題を解決し、濡れ粉体を少量ずつ精度よく安定して連続供給する粉体供給装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するため検討した結果なされたもので、上部にリニアアクチュエータと接続して内壁を密着して移動する構造の可動密封栓が挿入され、下部に振動発生装置が連結されて振動可能とされる流出管が接続された中空状の容器を有し、容器内に充填した濡れ粉体に作用する重力とリニアアクチュエータによる可動密封栓の押しこみ圧と振動発生装置による振動との協働作用によって、容器本体に収納された濡れ粉体を流出管から一定割合で流出可能としてなることを特徴とする濡れ粉体供給装置、また、振動発生装置が超音波振動発生装置である濡れ粉体供給装置および、超音波振動発生装置が圧電振動子又は磁歪振動子で駆動される上記の濡れ粉体供給装置を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の濡れ粉体供給装置1は、図1に示すように、振動発生装置3を装着した流出管2を下部に接続し、上部に容器内壁に密着して移動する構造の可動密封栓5が挿入された容器4と、可動密封栓5と接続器6で接続されたリニアアクチュエータ7で構成され、振動発生装置3は振動発生装置駆動電源8に連結され、リニアアクチュエータ7はリニアアクチュエータ駆動電源9に連結される。
【0008】
図1に示すように、リニアアクチュエータ7に接続器6を介して接続された可動密封栓5で、容器4内に収納された濡れ粉体を容器4の内壁に密着して漏らさずに押しこむように、容器4はデッドスペースのない円筒状とし、下部は縮径して逆三角推状となっている。リニアアクチュエータ7の駆動源は直線移動の出来る構造であれば特に制限はないが、移動量の制御が容易な電気式が好ましい。
【0009】
また、容器4の下部開口部には流出管2が連結され、流出管2の下端流出開口部は大気に開放されている。流出管2には、内部の液体と粉体を攪拌すると共に液体が含浸した粉体を一定割合で定常的に流出させるために、流出管2を振動させる振動発生装置3が連結される。
【0010】
容器4と流出管2の接続方法または振動発生装置3の接続方法は流出管2に加える振動が容器4にもよく伝わり、圧力や振動によって外れない方式であればいかなる方法であってもよく、形式としては、挿入、はめ込み、圧接、ねじ込み、接着、溶着等の構造とすることができ、液体や粉体や濡れ粉体が接続部分から外部に漏出することが無く容器4から流出管2へスムーズに移動する構造とされる。
【0011】
振動発生装置3としては圧電振動子や磁歪振動子が用いられ、振動発生装置駆動電源8によって駆動される。超音波振動発生装置は20〜100キロヘルツ程度の超音波周波数範囲で共振しピーク対ピーク2〜100ボルト程度の電圧で駆動できる超音波振動子が好ましい。
【0012】
振動発生装置3は、容器4および流出管2の中心軸を水平方向に往復振動させるように装着することができ、また、重力、反重力方向に往復振動するように装着することもできる。振動発生装置3の超音波振動子は中央に孔のあいた円盤状の圧電セラミックが望ましく、図3に示すように、圧電セラミックの孔に流出管2を嵌め込んで接合し、円盤状圧電セラミックの径方向の収縮振動を流出管2に伝達する構造とすることができる。
【0013】
振動発生装置3による振動は、流出管2を介して容器4に伝わり、充填された濡れ粉体にも伝わり濡れ粉体の流動化に寄与する。超音波振動は振幅が小さく体感無振動無騒音なので流出管2が振れることはなく位置決めが容易で定常的に流出するため、精密流出に適している。
【0014】
超音波振動の振動発生装置3の超音波振動子は、図4に示すように、厚みが0.1〜5mm、一般には、3ミリメートル程度の圧電セラミック10の両面に電極11、11を添着したものが用いられる。超音波振動子は、構造、寸法等で定まる固有振動周波数の電圧を電極間に印加することによって、圧電セラミックが共振して伸縮し超音波振動を発生する。必要な力を得るためには、圧電セラミックを複数枚張り合わせてもよい。
【0015】
流出管2と容器4の部材としては、超音波振動周波数で振動減衰の小さい材質すなわち金属材料やガラス材や、ポリアクリル酸エステル、ナイロン、フロン樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチロール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド等の硬質プラスチック材料が好ましい。
【0016】
流出管2が金属材料等の導電性材料の場合は、圧電セラミック10の両面に添着した電極11、11が流出管2と接触して電気的に接続状態になり、電極に印可した電圧が短絡状態になり故障の原因となるおそれがある。その場合は圧電セラミックの流出管嵌め込み孔の両面周囲部分0.5〜1mm程度を電極添着せず絶縁状態にしてセラミック状態のままで残し、図5に示すような構造にすれば良い。
【0017】
容器4の濡れ粉体出口と流出管2の濡れ粉体入口との接続部は中心軸を一致させることが好ましい。また、流出管2は粉体の流れ抵抗を少なくするために直管が好ましい。流出管2は、上下開口部の寸法が同一のパイプ状細管でもよく、また、図1に示すような異口径テーパ管と上下部開口部の寸法が同一のパイプ状細管とで構成される構造でもよく、また、図2のような上部開口部より下部流出開口部の寸法が小さい異口径テーパ管でもよく、また内部中空部断面が円形である必要はなく、端部以外に開口部を持たない構造であればよい。
【0018】
振動発生装置3の圧電セラミックの嵌め込み接合は流出管2のテーパ管部でも細管部でもよい。また、流出管2と圧電セラミックの嵌め込み部の間に図6のように超音波伝達材料12を介在させても良い。この場合の超音波伝達材料12には、超音波振動減衰の小さい材質、すなわち金属材料やガラス材や硬質プラスチック材料が好ましい。
【0019】
また、流出管2の中空軸は水平または粉体出口側を下方にし傾斜した状態に設置してもよいが、垂直方向にすると、粉体自身の落下重力が有効に働き流出効果が向上する。
【0020】
本発明の濡れ粉体供給装置を使用するときは、粉体を液体と共に容器4に収容し、振動発生装置3を駆動させると共に、リニアアクチュエータ7からの押しこみ力を可動密封栓5を介して圧力に変えることによって、粉体を一定割合で定常的に流出させることができ、流出量はリニアアクチュエータ駆動電源9によりリニアアクチュエータ7の駆動速度を制御することにより定量配分することができる。
【0021】
【実施例】
流出管2と容器4として市販の液体ディスペンサ用部材を用いて図1に示す装置を製作した。流出管2はプラスチック製のテーパ管と細管を接合したもので容器4との接続部は内径10ミリメートル、粉体流出口は内径0.6ミリメートル、長さ40ミリメートルで容器本体3との接続部はねじ込み式のものを用いた。
容器4は厚さ1ミリメートル、内径25ミリメートル、長さ150ミリメートルのプラスチック製シリンジを用いた。
【0022】
超音波振動発生手段の振動発生装置3の超音波振動子は外径30ミリメートル内径10ミリメートル厚さ3ミリメートルの穴のあいた同心円盤状の圧電セラミックとし、流出管2に嵌め込み接着した。
【0023】
容器4の上部開口部に可動密封栓5を挿入してリニアアクチュエータ7と接続器6で接続し、下部開口部に流出管2をねじ込み接続した。流出管2の下部開口部を栓で閉鎖してリニアアクチュエータ7で容器4と流出管2を加圧して接続部分で漏れのないことを確認した。
【0024】
流出管2の下部開口部を栓で閉鎖して容器4の上部開口部から可動密封栓5を一旦取り外して水30ミリリットルを注入し、次に粒度120マイクロメートル以下で嵩比重2.1の鉛ガラス質釉薬20グラムを投入し、かき混ぜて粉体に付着した空気気泡を脱気し、取り外した可動密封栓5を再び挿入して加圧できる状態にした。
【0025】
容器4を静置すると粉体は容器底部に沈積し水と濡れ粉体の二層状態になった。この状態で流出管2の下部開口部の栓を抜き開放すると、重力により少量の水が滴下した。この水は透明で粉体の混合はなく濡れ粉体は流出しなかった。
【0026】
次にリニアアクチュエータ7を駆動して加圧すると加圧しない場合よりも多量の水が滴下した。しかし加圧しない場合と同様に水は透明で粉体の混合はなく濡れ粉体は流出しなかった。
【0027】
次にリニアアクチュエータ7による加圧と振動発生装置3による超音波振動の加振を併用した。超音波振動は53キロヘルツ、3ワットとしリニアアクチュエータ7を駆動させた。加圧と超音波振動加振を併用した時は不透明な濡れ粉体が流出し、落下した濡れ粉体は積層して棒状に積みあがった。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば少量の濡れ粉体を安定して連続的に供給することができ、小型容器の内部や狭小場所にも濡れ粉体を安定して供給出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の縦断面図
【図2】流出管の超音波振動子への嵌め込みを示す他の一実施例を示す縦断面図
【図3】流出管に超音波振動子を嵌め込んだ一実施例を示す斜視図
【図4】超音波振動子の一実施例を示す一部切欠斜視図
【図5】超音波振動子の流出管嵌め込み穴の周囲部分を電極添着から除外した平面図
【図6】流出管と超音波振動子との間に超音波伝達材料を介在させた一実施例を示す縦断面図
【符号の説明】
1:濡れ粉体供給装置
2:流出管
3:振動発生装置
4:容器
5:可動密封栓
6:接続器
7:リニアアクチュエータ
8:振動発生装置駆動電源
9:リニアアクチュエータ駆動電源
10:圧電セラミック
11:電極
12:超音波伝達材料
【発明の属する技術分野】
本発明は構造が簡単な濡れ粉体の供給装置に関する。さらに詳しくは、濡れ粉体を少量ずつ精度よく安定して連続供給し得る構造の簡単な濡れ粉体供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品、薬品、あるいは窯業等で大量の濡れ粉体を処理する場合には、混練機を用いて押し出す方法が行われているが、混練機に依る処理はある程度のまとまった処理量が必要となり、貴金属や釉薬の濡れ粉体等の取扱い量の少ない処理については適用することができない。
【0003】
一方、少量の粘性液体や、粉体粒子径が小さくて液体中でも粉体と液体の重力分離が起こり難い懸濁液体を少量処理する場合には、中空管構造の容器の下部に細管で製作した流出管を接続して、液体を充填した容器上部から空気圧で容器内を加圧することによって流出管の下端開口部出口から液体を流出させる方法がディスペンサと称されて一般的に用いられている。
【0004】
しかしかかるディスペンサは空気容量が比較的大きく、加圧空気の圧力が環境温度の影響を受けて変動しやすく、流出量が不安定となり変化し、また、密度が高く液中沈降速度の早い粉体が分散した粉液混合流体に使用すると、重力によって粉体が容器の底部に沈降して堆積し、この状態で容器内に圧力をかけると、液体が粉体粒子間を通過して流出管からは液体だけが流出し、粉体は流出しなくなる問題点があり、従来技術では粉体を少量ずつ精度よく安定して連続供給することは難しい問題があった。
【特許文献1】特願2002−139478
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる課題を解決し、濡れ粉体を少量ずつ精度よく安定して連続供給する粉体供給装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するため検討した結果なされたもので、上部にリニアアクチュエータと接続して内壁を密着して移動する構造の可動密封栓が挿入され、下部に振動発生装置が連結されて振動可能とされる流出管が接続された中空状の容器を有し、容器内に充填した濡れ粉体に作用する重力とリニアアクチュエータによる可動密封栓の押しこみ圧と振動発生装置による振動との協働作用によって、容器本体に収納された濡れ粉体を流出管から一定割合で流出可能としてなることを特徴とする濡れ粉体供給装置、また、振動発生装置が超音波振動発生装置である濡れ粉体供給装置および、超音波振動発生装置が圧電振動子又は磁歪振動子で駆動される上記の濡れ粉体供給装置を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の濡れ粉体供給装置1は、図1に示すように、振動発生装置3を装着した流出管2を下部に接続し、上部に容器内壁に密着して移動する構造の可動密封栓5が挿入された容器4と、可動密封栓5と接続器6で接続されたリニアアクチュエータ7で構成され、振動発生装置3は振動発生装置駆動電源8に連結され、リニアアクチュエータ7はリニアアクチュエータ駆動電源9に連結される。
【0008】
図1に示すように、リニアアクチュエータ7に接続器6を介して接続された可動密封栓5で、容器4内に収納された濡れ粉体を容器4の内壁に密着して漏らさずに押しこむように、容器4はデッドスペースのない円筒状とし、下部は縮径して逆三角推状となっている。リニアアクチュエータ7の駆動源は直線移動の出来る構造であれば特に制限はないが、移動量の制御が容易な電気式が好ましい。
【0009】
また、容器4の下部開口部には流出管2が連結され、流出管2の下端流出開口部は大気に開放されている。流出管2には、内部の液体と粉体を攪拌すると共に液体が含浸した粉体を一定割合で定常的に流出させるために、流出管2を振動させる振動発生装置3が連結される。
【0010】
容器4と流出管2の接続方法または振動発生装置3の接続方法は流出管2に加える振動が容器4にもよく伝わり、圧力や振動によって外れない方式であればいかなる方法であってもよく、形式としては、挿入、はめ込み、圧接、ねじ込み、接着、溶着等の構造とすることができ、液体や粉体や濡れ粉体が接続部分から外部に漏出することが無く容器4から流出管2へスムーズに移動する構造とされる。
【0011】
振動発生装置3としては圧電振動子や磁歪振動子が用いられ、振動発生装置駆動電源8によって駆動される。超音波振動発生装置は20〜100キロヘルツ程度の超音波周波数範囲で共振しピーク対ピーク2〜100ボルト程度の電圧で駆動できる超音波振動子が好ましい。
【0012】
振動発生装置3は、容器4および流出管2の中心軸を水平方向に往復振動させるように装着することができ、また、重力、反重力方向に往復振動するように装着することもできる。振動発生装置3の超音波振動子は中央に孔のあいた円盤状の圧電セラミックが望ましく、図3に示すように、圧電セラミックの孔に流出管2を嵌め込んで接合し、円盤状圧電セラミックの径方向の収縮振動を流出管2に伝達する構造とすることができる。
【0013】
振動発生装置3による振動は、流出管2を介して容器4に伝わり、充填された濡れ粉体にも伝わり濡れ粉体の流動化に寄与する。超音波振動は振幅が小さく体感無振動無騒音なので流出管2が振れることはなく位置決めが容易で定常的に流出するため、精密流出に適している。
【0014】
超音波振動の振動発生装置3の超音波振動子は、図4に示すように、厚みが0.1〜5mm、一般には、3ミリメートル程度の圧電セラミック10の両面に電極11、11を添着したものが用いられる。超音波振動子は、構造、寸法等で定まる固有振動周波数の電圧を電極間に印加することによって、圧電セラミックが共振して伸縮し超音波振動を発生する。必要な力を得るためには、圧電セラミックを複数枚張り合わせてもよい。
【0015】
流出管2と容器4の部材としては、超音波振動周波数で振動減衰の小さい材質すなわち金属材料やガラス材や、ポリアクリル酸エステル、ナイロン、フロン樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチロール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド等の硬質プラスチック材料が好ましい。
【0016】
流出管2が金属材料等の導電性材料の場合は、圧電セラミック10の両面に添着した電極11、11が流出管2と接触して電気的に接続状態になり、電極に印可した電圧が短絡状態になり故障の原因となるおそれがある。その場合は圧電セラミックの流出管嵌め込み孔の両面周囲部分0.5〜1mm程度を電極添着せず絶縁状態にしてセラミック状態のままで残し、図5に示すような構造にすれば良い。
【0017】
容器4の濡れ粉体出口と流出管2の濡れ粉体入口との接続部は中心軸を一致させることが好ましい。また、流出管2は粉体の流れ抵抗を少なくするために直管が好ましい。流出管2は、上下開口部の寸法が同一のパイプ状細管でもよく、また、図1に示すような異口径テーパ管と上下部開口部の寸法が同一のパイプ状細管とで構成される構造でもよく、また、図2のような上部開口部より下部流出開口部の寸法が小さい異口径テーパ管でもよく、また内部中空部断面が円形である必要はなく、端部以外に開口部を持たない構造であればよい。
【0018】
振動発生装置3の圧電セラミックの嵌め込み接合は流出管2のテーパ管部でも細管部でもよい。また、流出管2と圧電セラミックの嵌め込み部の間に図6のように超音波伝達材料12を介在させても良い。この場合の超音波伝達材料12には、超音波振動減衰の小さい材質、すなわち金属材料やガラス材や硬質プラスチック材料が好ましい。
【0019】
また、流出管2の中空軸は水平または粉体出口側を下方にし傾斜した状態に設置してもよいが、垂直方向にすると、粉体自身の落下重力が有効に働き流出効果が向上する。
【0020】
本発明の濡れ粉体供給装置を使用するときは、粉体を液体と共に容器4に収容し、振動発生装置3を駆動させると共に、リニアアクチュエータ7からの押しこみ力を可動密封栓5を介して圧力に変えることによって、粉体を一定割合で定常的に流出させることができ、流出量はリニアアクチュエータ駆動電源9によりリニアアクチュエータ7の駆動速度を制御することにより定量配分することができる。
【0021】
【実施例】
流出管2と容器4として市販の液体ディスペンサ用部材を用いて図1に示す装置を製作した。流出管2はプラスチック製のテーパ管と細管を接合したもので容器4との接続部は内径10ミリメートル、粉体流出口は内径0.6ミリメートル、長さ40ミリメートルで容器本体3との接続部はねじ込み式のものを用いた。
容器4は厚さ1ミリメートル、内径25ミリメートル、長さ150ミリメートルのプラスチック製シリンジを用いた。
【0022】
超音波振動発生手段の振動発生装置3の超音波振動子は外径30ミリメートル内径10ミリメートル厚さ3ミリメートルの穴のあいた同心円盤状の圧電セラミックとし、流出管2に嵌め込み接着した。
【0023】
容器4の上部開口部に可動密封栓5を挿入してリニアアクチュエータ7と接続器6で接続し、下部開口部に流出管2をねじ込み接続した。流出管2の下部開口部を栓で閉鎖してリニアアクチュエータ7で容器4と流出管2を加圧して接続部分で漏れのないことを確認した。
【0024】
流出管2の下部開口部を栓で閉鎖して容器4の上部開口部から可動密封栓5を一旦取り外して水30ミリリットルを注入し、次に粒度120マイクロメートル以下で嵩比重2.1の鉛ガラス質釉薬20グラムを投入し、かき混ぜて粉体に付着した空気気泡を脱気し、取り外した可動密封栓5を再び挿入して加圧できる状態にした。
【0025】
容器4を静置すると粉体は容器底部に沈積し水と濡れ粉体の二層状態になった。この状態で流出管2の下部開口部の栓を抜き開放すると、重力により少量の水が滴下した。この水は透明で粉体の混合はなく濡れ粉体は流出しなかった。
【0026】
次にリニアアクチュエータ7を駆動して加圧すると加圧しない場合よりも多量の水が滴下した。しかし加圧しない場合と同様に水は透明で粉体の混合はなく濡れ粉体は流出しなかった。
【0027】
次にリニアアクチュエータ7による加圧と振動発生装置3による超音波振動の加振を併用した。超音波振動は53キロヘルツ、3ワットとしリニアアクチュエータ7を駆動させた。加圧と超音波振動加振を併用した時は不透明な濡れ粉体が流出し、落下した濡れ粉体は積層して棒状に積みあがった。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば少量の濡れ粉体を安定して連続的に供給することができ、小型容器の内部や狭小場所にも濡れ粉体を安定して供給出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の縦断面図
【図2】流出管の超音波振動子への嵌め込みを示す他の一実施例を示す縦断面図
【図3】流出管に超音波振動子を嵌め込んだ一実施例を示す斜視図
【図4】超音波振動子の一実施例を示す一部切欠斜視図
【図5】超音波振動子の流出管嵌め込み穴の周囲部分を電極添着から除外した平面図
【図6】流出管と超音波振動子との間に超音波伝達材料を介在させた一実施例を示す縦断面図
【符号の説明】
1:濡れ粉体供給装置
2:流出管
3:振動発生装置
4:容器
5:可動密封栓
6:接続器
7:リニアアクチュエータ
8:振動発生装置駆動電源
9:リニアアクチュエータ駆動電源
10:圧電セラミック
11:電極
12:超音波伝達材料
Claims (3)
- 上部に、リニアアクチュエータと連結して内壁を密着して移動する構造の可動密封栓が挿入され、下部に振動発生装置が連結されて振動可能とされる流出管が接続された中空状の容器を有し、容器内に充填した濡れ粉体に作用する重力とリニアアクチュエータによる可動密封栓の押しこみ圧と振動発生装置による振動との協働作用によって、容器本体に収納された濡れ粉体を流出管から一定割合で流出可能としてなることを特徴とする濡れ粉体供給装置。
- 振動発生装置が超音波振動発生装置である請求項1に記載の濡れ粉体供給装置。
- 超音波振動発生装置が圧電振動子又は磁歪振動子で駆動される請求項1又は2に記載の濡れ粉体供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003205627A JP2005053489A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | 濡れ粉体供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003205627A JP2005053489A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | 濡れ粉体供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005053489A true JP2005053489A (ja) | 2005-03-03 |
Family
ID=34362790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003205627A Pending JP2005053489A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | 濡れ粉体供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005053489A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007094518A1 (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-23 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | 溶融樹脂塊の供給方法および装置 |
JP2007268857A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 溶融樹脂塊供給装置 |
-
2003
- 2003-08-04 JP JP2003205627A patent/JP2005053489A/ja active Pending
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WO2007094518A1 (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-23 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | 溶融樹脂塊の供給方法および装置 |
JP2007268857A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 溶融樹脂塊供給装置 |
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