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JP2005050624A - 誘導加熱装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

誘導加熱装置、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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JP2005050624A
JP2005050624A JP2003205140A JP2003205140A JP2005050624A JP 2005050624 A JP2005050624 A JP 2005050624A JP 2003205140 A JP2003205140 A JP 2003205140A JP 2003205140 A JP2003205140 A JP 2003205140A JP 2005050624 A JP2005050624 A JP 2005050624A
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frequency
temperature
power supply
heated
induction heating
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JP2003205140A
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English (en)
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Ichiro Yokozeki
一郎 横関
Takayuki Ogasawara
崇行 小笠原
Takaaki Tanaka
貴章 田中
Hiroyuki Doi
洋幸 土井
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

【課題】被加熱体の温度変化にもかかわらず電力伝達効率を高い状態に維持して高周波誘導加熱を行うことのできる誘導加熱装置、これを備えた定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】誘導加熱装置は、周波数可変の高周波交流電圧を出力する高周波電源装置HFSと、高周波電源装置HFSの高周波交流電圧が印加される誘導コイルICと、誘導コイルICに磁気結合することによって2次電流が流れて発熱する被加熱体HRと、被加熱体HRの温度上昇に伴い出力周波数が変化するように高周波電源装置HFSを制御する制御手段CCとを具備している。
高速加熱を行うには所定時間ごとに周波数を変化し、恒温維持を行うには制御手段CCに被加熱体の温度検出手段を配設して周波数を温度に応じて変化させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱装置、これを備えた定着装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
導電部材で構成した円筒状ローラ本体すなわち加熱ローラと、ローラ本体内に同心状に配置した円筒状ボビンと、ボビンの外周に螺旋状に巻装して通電によりローラ本体内に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルとを備えた高周波誘導加熱ローラは、既に知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両者の間にトランス結合が生じて、円筒状ローラ本体の2次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流が流れることにより、円筒状ローラ本体が発熱する2次側抵抗の発熱による加熱方式(以下、「トランス方式」という。)である。トランス方式は、渦電流損方式より磁気的結合が強いために定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体を加熱できるので、うず電流損方式に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点がある。また、加えて動作周波数を100kHz以上、好適には1MHz以上の高周波にすることによって、誘導コイルのQを大きくして電力伝達効率を高くすることができる。このため、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。また、うず電流損方式に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点もある。さらに、うず電流損方式の加熱ローラより熱容量をかなり小さくすることができる。したがって、トランス方式は、熱定着の高速化に甚だ好適である。
【0004】
本発明者らは、先に誘導コイルに空芯トランス結合する回転可能に支持される中空構造の加熱ローラにおいて、その2次側抵抗値を2次リアクタンスにほぼ等しい閉回路からなる2次コイルに形成することにより、誘導コイルから加熱ローラへの電力伝達効率が高くなり、加熱ローラを効率よく加熱する著しい効果が得られるトランス結合形の発明をなした(特許文献2参照。)。この発明により加熱ローラの誘導加熱の省電力を図るとともに、熱定着を高速化することが容易になった。トランス方式の誘導加熱ローラ装置は、高周波電源装置から取り出す高周波電力を利用して被加熱体を加熱するための有力な用途の一つである。
【0005】
【特許文献】
特開昭59−33787号公報
【特許文献】
特開2002−222688号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献2に示すような誘導加熱装置において、被加熱体である加熱ローラにおける円筒状ローラ本体が形成する2次コイルの電気等価回路は、2次側抵抗および2次インダクタンスの並列回路として表すことができる。そして、2次側抵抗は、2次コイルを構成する物質の抵抗率により決まる。抵抗率は、被加熱体の温度によって変化する。したがって、2次コイルの2次側抵抗値は、被加熱体の温度とともに変化する。
【0006】
一方、2次インダクタンスは、被加熱体を構成する物質の透磁率により決まる。透磁率は、被加熱体の温度によって変化する。したがって、2次コイルのインダクタンスもまた、被加熱体の温度とともに変化する。しかも、被加熱体のインダクタンスの温度に対する変化の仕方は、2次側抵抗値のそれと必ずしも一致しているわけではない。
【0007】
以上から理解できるように、誘導加熱装置において、誘導コイルから被加熱体への電力伝達効率は、被加熱体の温度とともに変化する。また、電力伝達効率の差は、被加熱体の温度上昇率に直接的な影響を与える。
【0008】
他方、うず電流損方式の誘導加熱においても、うず電流損は、被加熱体の導電率に比例し、導電率は抵抗率の逆数であるから、結局被加熱体の温度とともに変化する。
【0009】
そこで、本発明者が高周波誘導加熱の際の被加熱体における温度上昇率を調査した結果、高周波交流電圧の周波数が一定の場合、被加熱体の温度上昇は、通電時間の経過とともに飽和傾向を示すことが分かった。これは、通電時間の経過とともに高周波の電力伝達効率が低下しているからであると考えられる。
【0010】
本発明は、被加熱体の温度変化にもかかわらず温度上昇率または電力伝達効率を高い状態に維持して高周波誘導加熱を行うことのできる誘導加熱装置、これを備えた定着装置および画像形成装置を提供することを一般的な目的とする。
【0011】
また、本発明は、温度上昇率または電力伝達効率の高い状態を維持して高速加熱や高効率恒温維持を容易にした誘導加熱装置、これを備えた定着装置および画像形成装置を提供することを他の目的とする。
【0012】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の誘導加熱装置は、周波数可変の高周波交流電圧を出力する高周波電源装置と;高周波電源装置の高周波交流電圧が印加される誘導コイルと;誘導コイルに磁気結合することによって2次電流が流れて発熱する被加熱体と;被加熱体の温度上昇に伴い出力周波数が変化するように高周波電源装置を制御する制御手段と;を具備していることを特徴としている。
【0013】
以下、本発明の特徴的な構成要素およびその他の構成要素について詳細に説明する。本発明は、なお、用語の定義および技術的意味は、特に指定しない限り本発明だけでなく、以下の各発明においても適用されるものとする。
【0014】
<高周波電源装置について> 本発明において、高周波電源装置は、周波数可変の高周波交流電圧を出力して後述する誘導コイルを付勢する手段であり、そのための具体的な構成は特段限定されない。
【0015】
高周波電源装置は、低周波交流電圧を一般的には間接的に変換して高周波交流電圧を形成する手段を用いることにより比較的簡単に構成することができる。しかし、要すれば、低周波交流電圧を直接的に高周波交流電圧に変換してもよい。低周波交流電圧は、例えば商用交流電源などから得ることができる。本発明において、「高周波」とは、20kHz以上の周波数をいう。しかしながら、周波数が100kHz以上の高周波であると、高周波電源装置だけでなく、高周波交流電圧が印加される周辺の回路を著しく小形化できるので、高周波電源装置の低コスト化および軽量化の観点から好適である。また、周波数が4MHz以下であれば、高周波特性が優れていて、比較的安価なMOSFETを能動素子として用いることができるとともに、高周波ノイズの抑制が比較的容易である。したがって、本発明において、高周波とは、好ましくは100kHz〜4MHzの範囲である。さらに、高周波電源装置を空芯トランス結合方式の誘導加熱ローラ装置の加熱用電源として用いる場合には、導誘コイルのQを大きくして電力伝達効率をより一層高くすることが可能になる。電力伝達効率が高くなると、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。この場合には、適合する能動素子(例えば、MOSFET)の経済性および高周波ノイズ抑制の容易性などの観点からは、1〜4MHzの範囲が特に好適である。
【0016】
低周波交流電圧を間接的に変換して高周波交流電圧を形成する場合、整流化直流電源手段を低周波交流電源と高周波変換手段との間に介在させる。整流化直流電源手段は、低周波交流を直流に変換する手段であり、整流手段を備える他に、要すれば平滑化手段を含むことができる。すなわち、直流出力電圧は、平滑回路を用いて形成した平滑化直流電圧でもよいし、非平滑直流電圧であってもよい。しかし、非平滑直流電圧であれば、平滑化回路が不要になり、回路構成が簡単化されるので、誘導加熱ローラ装置の小形化、軽量化および低コスト化に有利である。
【0017】
一方、高周波電力を発生する機能部分は、その回路方式が特定のものに限定されない。高周波を発生するには、増幅器およびインバータなどの回路要素を用いることができる。増幅器としては、例えば電力変換効率の高いE級増幅器などを用いることができる。また、ハーフブリッジ形インバータなどを用いることもできる。複数の主回路部を並列的に接続して、各源回路部の高周波出力を合成、すなわち一括してから誘導コイルに印加するように構成することができる。これにより、所望の電力でありながら各回路部の出力を小さくてよいから、能動素子に比較的容量の小さなMOSFETを用いても、安価に効率よく高周波を発生することができる。
【0018】
また、高周波電源装置の高周波交流電圧出力の周波数を可変に構成している。周波数を可変にする目的は、被加熱体の温度上昇に伴って周波数を変化させることにより、温度上昇率または電力伝達効率を高くして、加熱を所望に制御することにある。しかし、加えて被加熱体が加熱ローラからなる場合、加熱ローラの軸方向に複数の誘導コイルを分散して配置し、複数の誘導コイルのうち、所望の誘導コイルを選択的に付勢することにより、加熱ローラの軸方向の加熱領域を選択可能に変更するようにすることもできる。すなわち、高周波電源装置の出力の周波数を可変にすることにより、複数の誘導コイルに対して投入される高周波電力を個別的に制御することも可能になる。また、要すれば、例えば起動時の投入電力を、高周波交流電圧の周波数を変化することで、通常運転時のそれより大きくして、急速加熱を行うように構成することもできる。
【0019】
さらに、高周波電源装置は、所望により後述する制御部による制御によってPWM制御された高周波交流電圧を出力するように構成することができる。そのために、高周波電源装置は、制御手段によるPWM制御が行われている期間中は、PWM制御により周期的な間欠動作を行って高周波交流電圧を断続的に発生する。PWM制御は、加熱ローラの加熱を所望に制御するために行われる。そして、低周波交流電圧の周波数より十分高く、かつ、高周波交流電圧の周波数より十分低い周波数で行われる。これにより、低周波交流電流にオンオフが観測できない程度になり、電流のフリッカーが実質的に生じなくなる。また、所望に応じてPWM制御による高周波交流電圧の立ち上がり時に順次高周波交流電圧を順次高めていくソフトスタートを行わせることができる。これにより、電力が急変することで生じるフリッカーを回避することができる。また、ソフトスタートの上記と異なる方法としてPWM制御による高周波交流電圧の立ち上がり時に数回オン信号を歯抜けすなわち遮断して高周波交流電圧発生を実行させないことにより、高周波交流電圧の実効値を順次高めていくのでもよい。なお、高周波電源装置は、例えば最大出力時など所望時において、PWM制御を行わないように構成されることが許容される。
【0020】
さらにまた、高周波電源装置は、発生した高周波交流電圧を効率よく出力するために、共振回路を備えることが許容される。また、共振回路を備えることにより、高周波交流電圧を波形整形して正弦波を得ることができ、これにより高周波交流電圧を高効率で取り出すことができるともに、高周波ノイズ発生が低減する。
【0021】
<誘導コイルについて> 誘導コイルは、後述する被加熱体に対向して両者が磁気結合するように配設される。例えば、被加熱体が加熱ローラの場合、誘導コイルは、加熱ローラの軸と同軸になるように配置される。そして、高周波電源装置によって付勢すなわち励磁されるとともに、被加熱体に高周波交流磁界を作用させて、その2次コイルに高周波交流電力を転送するための手段として機能する。そうして、誘導コイルは、被加熱体に対向して配置され、トランスの1次コイルとして機能させて、被加熱体の2次コイルとの間でトランス結合、好ましくは空芯トランス結合を行うように構成される。しかし、要すれば、誘導コイルと被加熱体とは、うず電流損形の磁気結合であってもよい。なお、誘導コイルは、被加熱体が加熱ローラの場合、回転する加熱ローラに対して静止していてもよいし、加熱ローラと一緒に、または別に回転してもよい。なお、回転する場合には、高周波電源装置と誘導コイルとの間に回転集電機構を介在すればよい。また、「空芯トランス結合」とは、完全な空芯のトランス結合だけでなく、実質的に空芯とみなせるトランス結合の場合を含む意味である。例えば、誘導コイルの内部に磁性体を有していない構成である。
【0022】
また、誘導コイルは、これを所定の形状および所定の配設位置を維持するために、誘電体損失のなるべく少ない材料を用いて製作したコイルボビンを備えていることができる。そして、コイルボビンには、整列巻のための巻溝や給電リード線を収納する軸方向の溝を形成することができる。しかし、コイルボビンに代えて合成樹脂やガラス質材により誘導コイルを直接成形ないし接着することによって、誘導コイルを所定の形状および位置に維持するように構成することもできる。
【0023】
さらに、誘導コイルは、高周波電源装置に対して給電リード線を介して接続することができる。誘導コイルに対して高周波電源装置から高周波交流電力を給電するための給電リード線は、誘導コイルの内面または外面に接近した位置に配置するのがよい。給電リード線を誘導コイルの内部に通線する場合、給電リード線が誘導コイルの中心軸に近いと、給電リード線と鎖交する磁束が多くなるために、内部に渦流損が生じて電力伝達効率が低下するので、好ましくない。これに対して、上記のように構成することにより、給電リード線と鎖交する磁束が少なくなるので、電力伝達効率の低下が相対的に抑制される。
【0024】
さらにまた、誘導コイルは、直列または並列接続した複数の巻線、あるいは導電的に互いに独立した複数の巻線から構成されていてもよい。
【0025】
<被加熱体について> 被加熱体は、加熱ローラ、炊飯器などの調理器具などどのようなものであってもよい。また、被加熱体は、閉回路を形成した2次コイルを備えていて、この2次コイルが1次コイルと上述のようにトランス結合、好ましくは空芯トランス結合や渦電流損形の磁気結合を行う。そして、空芯トランス結合の場合には、閉回路の2次側抵抗値は、2次コイルの2次リアクタンスとほぼ等しい値を有しているのが好ましい。なお、2次側抵抗値と2次リアクタンスとが「ほぼ等しい」とは、2次側抵抗値をRaとし、2次リアクタンスをXaとし、かつ、α=Ra/Xaとしたとき、下式を満足する範囲とすることができる。また、2次側抵抗値は、測定により求めることが可能である。2次側リアクタンスは、計算により求めることが可能である。
25<α<4
また、被加熱体は、2次コイルが単一または複数の態様となるよう配設することができる。2次コイルが単一の場合、2次コイルを被加熱体が加熱ローラの場合、その軸方向に沿った有効長のほぼ全体にわたって延在するように配設することが望ましい。また、複数の2次コイルを配設する場合、それらを被加熱体に対して、例えばその軸方向に沿って分散して配設することが望ましい。
【0026】
さらに、被加熱体が加熱ローラからなる場合、2次コイルを導体層、導電線および導電板などの導体を持って形成することができる。導体層は、所望の2次側抵抗値を得るために、以下の材料および製造方法を採用することができる。厚膜形成法(塗布+焼成)により形成する場合には、Ag、Ag+Pd、Au、Pt、RuOおよびCからなるグループから選択した金属を主成分とする材料を用いるのがよい。塗布方法としては、スクリーン印刷法、ロールコーター法およびスプレー法などを用いることができる。これに対して、めっき、蒸着またはスパッタリング法により形成する場合には、Au、Ag、NiおよびCu+(Au、Ag)のグループから選択した金属材料を用いるのがよい。導電線および導電板は、銅およびアルミニウムなどを用いることができる。
【0027】
なお、より一層実際的な加熱ローラを得るために、必要に応じて以下の構成を付加することが許容される。
【0028】
1.(ローラ基体について) 2次コイルを支持するために、絶縁性物または金属からなるローラ基体を用いることができる。この場合、2次コイルは、ローラ基体の外面、内面または内部に配設することができる。絶縁性のローラ基体は、セラミックスまたはガラスを用いて形成することができる。そして、ローラ基体の耐熱性、強い衝撃性および機械的強度などを考慮して、例えば以下の材料を用いることができる。セラミックスとしては、例えばアルミナ、ムライト、窒化アルミニウムおよび窒化ケイ素などである。ガラスとしては、例えば結晶化ガラス、石英ガラスおよびパイレックス(登録商標)などである。また、金属からなるローラ基体の場合は、例えば鋳鉄などを用いることができる。
【0029】
2.(熱拡散層について) 熱拡散層は、加熱ローラの軸方向における温度の均整度を向上するための手段として、必要に応じて導体層の上側に配設することができる。このために、熱拡散層は、加熱ローラの軸方向への熱伝導が良好な物質を用いるのがよい。熱伝導率の高い物質は、Cu、Al、Au、AgおよびPtなど導電率の高い金属に多く見られる。しかし、熱拡散層は、導体層の材料に対して同等以上の熱伝導率を有していればよい。したがって、熱拡散層は、導体層と同一材料であってもよい。
【0030】
また、熱拡散層が導電性物質からなる場合、導体層と導電的に接触していてもよいが、絶縁膜を介して配設することにより、ノイズ放射を遮断する作用をも奏する。なお、高周波磁界は、熱拡散層まで作用しないので、熱拡散層には発熱に寄与するほどの2次電流は誘起されない。
【0031】
3.(保護層について) 保護層は、加熱ローラの機械的保護および電気絶縁、あるいは弾性接触性またはトナー離れ性向上のために、必要に応じて配設することができる。前者のための保護層の構成材料としては、ガラスを、また後者のための保護層の構成材料としては合成樹脂を、それぞれ用いることができる。ガラスとしては、ホウケイ酸亜鉛系ガラス、ホウケイ酸鉛系ガラス、ホウケイ酸系ガラスおよびアルミノシリケート系ガラスからなるグループの中から選択して用いることができる。また、後者としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂からなるグループの中から選択して用いることができる。なお、ポリイミド樹脂+フッ素樹脂およびポリアミド+フッ素樹脂の場合、フッ素樹脂が外側に配設される。
【0032】
4.(加熱ローラの形状について) 所望により加熱ローラにクラウンを形成することができる。クラウンとしては、鼓形および樽形のいずれであってもよい。
【0033】
5.(加熱ローラの回転機構について) 加熱ローラを回転するための機構は、既知の構成を適宜選択して採用することができる。
【0034】
一方、被加熱体がうず電流損方式により加熱される場合、被加熱体は磁性体製であり、当該被加熱体中に交流磁界が作用することによって発生するうず電流が非加熱体中を流れることにより発熱する。
【0035】
<制御手段について> 制御手段は、被加熱体の温度上昇に伴い高周波交流電圧出力の周波数が変化するように高周波電源装置を制御する手段である。周波数をどのように変化させるかは、加熱の目的に応じて多様であることを許容する。例えば、高速加熱を行うためには、所定時間ごとに当該時間帯において高い温度上昇率または電力伝達効率が得られる周波数に変更する。そして、制御手段に電源投入後の経過時間を計測するタイマ機能と、所定時間ごとに採用する周波数を決定するためのテーブルデータおよびその記憶手段と、タイマ機能およびテーブルデータを所要に制御するためのプログラムおよびその記憶手段と、プログラムを実行する演算手段とを備えることができる。なお、制御手段に被加熱体の温度検出手段およびその温度検出信号に基づいて駆動信号の発振周波数を帰還制御する回路を備えて、目標温度との差に応じて発振周波数帰還回路を制御するように構成することにより高速加熱を行うこともできる。
【0036】
また、所定温度において恒温維持制御を行うためには、被加熱体の温度を検出して、高周波電源装置の出力周波数を帰還制御する。そのために、上記発振周波数帰還回路を利用することができる。あるいは、目標温度のときの出力周波数を温度上昇率または電力伝達効率の最も高い出力周波数に設定するとともに、温度検出手段から得た温度検出信号を用いて高周波電源装置の出力電圧をPWM制御などの出力電圧制御を行うことにより、高効率の恒温維持制御を行うことも可能である。なお、温度検出手段は、被加熱体の温度を検出できればどのような構成であってもよいが、例えばサーミスタを用いることができる。
【0037】
したがって、高速加熱制御および恒温維持制御を連続して行うためには、上記の両手段をともに備えるとともに、各制御を連続して行うためのプログラムを備えればよい。
【0038】
一方、制御手段は、高周波電源装置を上述のように制御するために、高周波電源装置に供給する所望に制御された駆動信号を発生する。駆動信号は、高周波電源装置のスイッチング手段を駆動するものである。そして、制御手段は、高周波電源装置の出力である高周波交流電圧の周波数を可変にするために、例えば予め設定されたプログラムにしたがって所定時間ごとに、または被加熱体の温度上昇に応じて、駆動信号の周波数を変化させるように作動する。
【0039】
駆動信号の周波数を変化させるには、駆動信号の発振周波数を決定する発振器の発振周波数を変化させるのが好ましい。発振器には、例えば水晶発振器や電圧制御発振器などを用いることができる。水晶発振器を用いる場合には、振動周波数の異なる複数の水晶振動子を並列的に備えていて、そのうちの所望の水晶振動子を択一的に切り換えるように構成すればよい。また、電圧制御共振器を用いる場合には、可変電位源を用いて構成すればよい。
【0040】
また、制御手段は、所望により駆動信号を外部信号に応じて高周波電源装置を制御して低周波交流電圧の周波数より十分高く、かつ、高周波交流電圧の周波数より十分低い周波数でPWM制御された高周波交流電圧を出力させ得る機能を備えていることを許容する。なお、「外部信号」とは、誘導加熱装置の外部から到来する信号を意味し、例えば被加熱体が加熱ローラからなる誘導加熱装置すなわち誘導加熱ローラ装置を装備した複写機などの場合、当該複写機の使用者による操作に応じて誘導加熱ローラ装置が所望の動作を行うように選択的に生成される信号である。また、制御手段は、PWM制御動作を行わせるために、例えばPWM制御信号を発生するように構成することができる。外部信号の到来時にPWM制御信号などのPWM制御動作を行わせるための処理を行う前段として、外部信号がディジタル信号からなる場合、D/Aコンバータを用いて外部信号をアナログ形式に変換することができる。また、外部信号がアナログ信号からなる場合、波形整形を行うための回路手段を付加することができる。しかし、要すれば、外部信号をそのまま利用してPWM制御信号を形成してもよい。
【0041】
さらに、制御手段は、所望により、電源投入時に高周波交流電圧を順次増大させるソフトスタート機能を備えることができる。このソフトスタートを行わせるためには、電源投入時に作動するタイマ回路例えば時定数回路を配設したり、共振電圧が徐々に増大する共振回路を配設したり、低周波交流電圧のオン信号を数回遮断したりするなどにより実現することができる。
【0042】
<本発明の作用について> 高周波電源装置から出力される高周波交流電圧を誘導コイルに印加すると、誘導コイルが付勢されて励磁が行われる。誘導コイルが励磁されると、誘導コイルに発生した高周波磁界が被加熱体に鎖交するので、トランス方式(好ましくは空芯トランス方式)の場合、被加熱体中に2次電流が流れることにより、被加熱体が発熱を開始して、被加熱体の温度が上昇していく。これに対して、うず電流損方式の場合、磁性体製の被加熱体中を高周波交流磁束が鎖交すると、磁束の周囲に2次電流、換言すればうず電流が流れることにより被加熱体が発熱する。
【0043】
高周波交流電圧の周波数を制御して被加熱体を制御するために、被加熱体の温度と、その温度のときに電力伝達効率が高くなる高周波交流電圧の周波数と、を予め各温度について求めておくのがよい。また、加えて高周波高周波電圧の印加時間と、そのときの温度上昇と、を予め求めておくこともできる。
【0044】
そうして、被加熱体が冷えた状態において、その初期温度、例えば室温で高い温度上昇率または電力伝達効率が得られる周波数の高周波交流電圧を被加熱体に印加して加熱を開始する。しかし、所望により、初期の周波数は、初期温度の如何にかかわらず、常に一定にしてもよい。高周波交流電圧の印加により、被加熱体の温度が上昇を開始する。そして、所定時間経過後の被加熱体の到達温度を予測して、当該所定時間経過時に、高周波交流電圧の周波数をその到達温度において高い温度上昇率または電力伝達効率が得られる値に変更する。以降、所定時間経過時に上記の手順により予め設定した周波数に都度変更することにより、高い温度上昇率または電力伝達効率を維持しながら加熱される結果、高速加熱制御が行われる。
【0045】
また、制御手段により被加熱体の温度を帰還して高周波交流電圧の周波数を被加熱体の温度がほぼ一定になるように制御することにより、高い伝達効率の下で恒温維持制御が行われる。
【0046】
<その他の構成について> 本発明の必須構成要素ではないが、所望により以下の構成を選択的に実施することにより、さらに効果的な誘導加熱ローラ装置を得ることができる。
【0047】
1.(ウオームアップ制御について) 起動すなわち給電開始後のウオームアップ期間中、加熱ローラが通常運転時におけるより低い回転数で回転するように制御することができる。
【0048】
2.(搬送シートについて) 加熱ローラを用いて被加熱体を加熱する際に、加熱ローラが直接被加熱体に当接するように構成することができるが、要すれば両者の間に搬送シートが介在するように構成することができる。この場合、搬送シートは、無端状またはロール状の形態をとることが許容される。搬送シートを用いることにより、被加熱体の加熱と搬送をスムースに行うことが可能になる。
【0049】
請求項2の発明の誘導加熱装置は、請求項1記載の誘導加熱装置において、制御手段は、高周波電源装置の出力周波数を所定時間ごとに変化させることを特徴としている。
【0050】
本発明は、高速加熱に好適な制御手段の構成を規定している。すなわち、冷却した初期状態から目標温度まで温度上昇する過程において、常に温度上昇率または電力伝達効率の高い状態に維持しながら誘導加熱を行うために、制御手段は、所定時間ごとにそのときに到達しているであろう温度帯における温度上昇率または電力伝達効率が高い出力周波数に都度変化させることにより、高効率な高速加熱制御を行うものである。
【0051】
請求項3の発明の誘導加熱装置は、請求項1または2記載の誘導加熱装置において、制御手段は、被加熱体の温度を検出する温度検出手段を含み、温度検出手段から送出される温度検出信号に基づいて高周波電源装置の出力周波数を帰還制御することを特徴としている。
【0052】
本発明は、恒温維持制御に好適な制御手段の構成を規定している。すなわち、高周波電源装置から出力される高周波交流電圧の周波数のみを変化させることによって恒温維持制御を行うことができる。この場合、制御手段は、目標温度を中心として、これより温度が低くなると温度上昇率または電力伝達効率が高くなり、反対に温度が高くなると高い出力周波数が温度上昇率または電力伝達効率が低くなるように設定する。そうすれば、出力周波数を被加熱体の温度に応じて制御するだけで恒温維持制御を行うことが可能になる。また、温度検出手段の検出出力を目標温度データと比較してその差に基づいて高周波交流電圧をPWM制御する冷却状態から目標温度までの高速加熱を行うことができる。
【0053】
請求項4の発明の誘導加熱装置は、請求項1記載の誘導加熱装置において、制御手段は、被加熱体の温度を検出する温度検出手段を含み、電源投入から所定温度までは高周波電源装置の出力周波数を所定時間ごとに変化させ、その後温度検出手段から送出される温度検出信号に基づいて高周波電源装置の出力周波数を帰還制御することにより所定温度に維持することを特徴としている。
【0054】
本発明は、請求項2および3の発明を併せて、冷却した初期温度、例えば室温から目標温度までは、高速加熱制御を行ない、目標温度到達後には高温維持制御を行うように構成されている。
【0055】
請求項5の発明の誘導加熱装置は、請求項1ないし4のいずれか一記載の誘導加熱装置において、被加熱体は、中空の加熱ローラであり;誘導コイルは、加熱ローラの内部に配設されるとともに加熱ローラの軸周りに巻回されている;ことを特徴としている。
【0056】
本発明は、画像形成装置などに組込む定着装置などに用いる加熱ローラの空芯トランス方式による加熱に好適な誘導加熱装置の構成を規定している。
【0057】
請求項6の発明の定着装置は、加圧ローラを備えた定着装置本体と;定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設された請求項請求項5記載の誘導加熱ローラ装置と;を具備していることを特徴としている。
【0058】
本発明において、「定着装置本体」とは、定着装置から誘導加熱ローラ装置を除いた残余の部分をいう。また、加圧ローラと加熱ローラとは、直接圧接してもよいが、要すれば搬送シートなどを介して間接的に圧接してもよい。なお、搬送シートは、無端またはロール状であってもよい。
【0059】
そうして、本発明においては、トナー画像が形成された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとの間に挟んで搬送しながらトナー画像を高速で定着することができる。
【0060】
請求項7の発明の画像形成装置は、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と;画像形成装置本体に配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項6記載の定着装置と;を具備していることを特徴としている。
【0061】
本発明において、「画像形成装置本体」とは、画像形成装置から定着装置を除いた残余の部分をいう。また、画像形成手段は、記録媒体に間接方式または直接方式により画像情報を形成する画像を形成する手段である。なお、「間接方式」とは、転写によって画像を形成する方式をいう。画像形成装置としては、たとえば電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリなどが該当する。記録媒体としては、たとえば転写材シート、印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シートなどが該当する。
【0062】
そうして、本発明においては、高速タイプに好適な画像形成装置にすることができる。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0064】
図1ないし図4は、本発明の誘導加熱装置における第1の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置を示し、図1は主要部の回路ブロック図、図2は同じく回路図、図3は誘導コイルおよび加熱ローラの一部切欠中央縦断面図、図4は同じく横断面図である。各図において、ASは低周波交流電源、HFSは高周波電源装置、HRは被加熱体、ICは誘導コイル、CCは制御手段である。
【0065】
<低周波交流電源AS> 低周波交流電源ASは、例えば100V商用交流電源からなる。
【0066】
<高周波電源装置HFS> 高周波電源装置は、整流化直流電源手段(図示しない。)、および図2に示すように、MOSFETを用いたハーフブリッジ形のインバータINVすなわち高周波変換手段からなる。
【0067】
整流化直流電源手段は、ブリッジ形整流回路および平滑コンデンサからなり、その交流入力端が低周波交流電源ASに接続し、直流出力端が後述する主回路部MCに接続している。なお、直流出力端には、整流平滑化された直流電圧が発生する。
【0068】
インバータINVは、一対のMOSFETQ1、Q2、一対のコンデンサC1、C2、直流カットコンデンサC3および共振回路RCを主体して構成されている。一対のMOSFETQ1、Q2は、整流化直流電源手段の直流出力端間に直列接続している。一対のコンデンサC1、C2は、一対のMOSFETQ1、Q2に並列接続している。直流カットコンデンサC3は、MOSFETQ2のドレイン・ソース間に現れる高周波スイッチング電圧を取り出す際に直流成分をカットするように直列に挿入される。共振回路RCは、共振インダクタL1および共振コンデンサC4の直列共振回路を形成している。そうして、共振コンデンサC4の両端間に正弦波の高周波交流電圧が出力される。そして、高周波交流電圧は誘導コイルICに印加される。なお、図2において、wsは加熱ローラHRの2次コイル、Raは2次コイルSCの等価抵抗である。
【0069】
<被加熱体HR> 被加熱体HRは、加熱ローラからなり、ローラ基体1、2次コイルwsおよび保護層2を備えて構成されているとともに、回転機構RMにより回転駆動される。
【0070】
ローラ基体1は、アルミナセラミックス製の円筒体からなり、例えば長さ300mm、厚み3mmである。
【0071】
2次コイルwsは、Cuの蒸着膜からなるフィルム状をなした円筒状の1ターンコイルからなり、ローラ基体1の外面において、軸方向の有効長のほぼ全体にわたって配設されている。そして、2次コイルwsの厚みは、周回方向の2次側抵抗値すなわち等価抵抗Rが2次リアクタンスとほぼ同じ値の1Ωになるように設定されている。
【0072】
保護層2は、フッ素樹脂からなり、2次コイルSCの外面を被覆して形成されている。
【0073】
回転機構RMは、被加熱体HRを回転させるための機構であって、以下のように構成されている。すなわち、図3および図4に示すように、第1の端部部材3A、第2の端部部材3B、一対の軸受4、4、ベベルギア5、スプラインギア6およびモータ7を備えて構成されている。
【0074】
第1の端部部材3Aは、キャップ部3a、駆動軸3bおよび尖端部3cからなる。キャップ部3aは、被加熱体HRの図3において左端に外側から嵌合するとともに、図示を省略している押しねじを用いて被加熱体HRに固定することによって、被加熱体HRの左端を支持している。駆動軸3bは、キャップ部3aの外面の中央部から外方へ突出している。尖端部3cは、キャップ部3aの内面の中央部からキャップ部3aの内方へ突出している。
【0075】
第2の端部部材3Bは、リング部3dからなる。リング部3dは、加熱体HRの図2において右端に外側から嵌合するとともに、図示を省略している押しねじを用いて加熱ローラHRに固定することによって、被加熱体HRの右端を支持している。
【0076】
一対の軸受4、4の一方は、第1の端部部材3Aにおけるキャップ部3aの外面を回転自在に支持する。また、他方は、第2の端部部材3Bの外面を回転自在に支持する。したがって、加熱ローラHRは、その両端に固定した第1および第2の端部部材3A、3Bと、一対の軸受4、4とにより回転自在に支持されている。
【0077】
ベベルギア5は、第1の端板3Aの駆動軸3bに装着されている。スプラインギア6は、ベベルギア5に噛合している。モータ7は、そのロータ軸がスプラインギア5に直結している。
【0078】
<誘導コイルICについて> 誘導コイルICは、図3および図4に示すように、コイルボビン8に巻装されて、被加熱体HRの軸方向に分散して配置されている。また、一対の給電リード線9a、9bの間に直列接続し、両端は給電リード線9a、9bを介して高周波電源装置HFSの出力端に接続する。
【0079】
コイルボビン8は、フッ素樹脂製の円柱体からなり、凹部8a、支持部8bおよび通線溝8cを有している。凹部8aは、コイルボビン8の先端中央に形成されていて、回転機構RMに相対的に回転自在に係止している。支持部8bは、コイルボビン8の基端に形成されていて、図示しない固定部に固定される。通線溝8cは、コイルボビン8の外面の一部に軸方向に沿って樋状に形成されていて、内部に給電リード線9a、9bを収納する。なお、給電リード線9a、9bは、図4に示すように、通線溝8c内に収納されて、コイルボビン8の基端側から外部へ導出され、高周波電源装置HFSの出力端に同軸ケーブルを介して接続する。
【0080】
そうして、誘導コイルICは、静止状態で使用され、給電リード線9a、9bは通線溝8c内に収納されて誘導コイルICに接近しているので、磁束の鎖交が殆どないため、給電リード線9a、9b内には殆ど渦電流損が発生しない。
一方、誘導コイルICは、第2の端部部材3Bのリング部3dから被加熱体HRの内部に挿入されていて、コイルボビン8の先端に形成された凹部8aが第1の端板3Aの尖端部3cに係合し、かつ、前述したように基端に形成した支持部8dが固定部に固定されることによって、被加熱体HRと同軸関係に支持されるとともに、加熱ローラHRが回転しても静止状態を維持する。
【0081】
<制御手段CC> 制御手段CCは、図1に示すように水晶発振器OSCおよびタイマTMを含み、高周波電源装置HFSの一対のMOSFETQ1、Q2に周波数を所望に制御した駆動信号を供給する。
【0082】
水晶発振器OSCは、複数の水晶振動子X1、X2、X3、…Xnおよび切換スイッチSWを備えている。複数の水晶振動子X1、X2、X3、…Xnは、共振周波数がそれぞれ異なっている。切換スイッチSWは、複数の水晶振動子X1、X2、X3、…Xnのうち、所望の水晶振動子を選択して水晶発振器OSCの振動子を発振に寄与させる
タイマTMは、所定時間ごとの複数のタイマ出力を生じる。そして、タイマ出力に同期して切換スイッチSWが順次切り換えられる。
【0083】
<回路動作> 次に、本実施の形態における回路動作を説明する。被加熱体HRを冷えた状態から熱定着に必要な所望の温度まで加熱する場合の動作を説明する。
【0084】
低周波交流電源ASを投入すると、低周波交流電圧は、高周波電源装置HFSの整流化直流電源手段で整流平滑化された直流電圧に変換され、インバータINVの直流入力端に直流電源電圧を供給する。
【0085】
一方、制御手段CCの切換スイッチSWは、最初図1に示す位置にあり、水晶振動子X1が水晶発振器OSCに接続している。同時にタイマTMが時限動作を開始し、所定時間の間、水晶発振器OSCは、冷えた状態から温度上昇を開始して所定時間後における予定温度までの間の第1の温度帯において温度上昇率または電力伝達効率が相対的に高くなる第1の周波数f1で発振動作を行う。その結果、制御手段CCは、高周波電源装置HFSのインバータINVのMOSFETQ1、Q2に対して第1の周波数f1の駆動信号を交互に供給する。このため、インバータINVは、第1の周波数f1の高周波交流電圧を出力する。そして、当該電圧は、誘導コイルICに印加される。
【0086】
誘導コイルICは、第1の周波数f1の高周波交流電圧が印加されることにより、付勢されて高周波磁界を発生する。この高周波磁界は、誘導コイルICを包囲している被加熱体HRの2次コイルwsに鎖交するので、両者が空芯トランス結合される。その結果、被加熱体HRの2次コイルwsに2次電圧が誘起され、2次電流が2次コイルを流れることにより、高い温度上昇率または電力伝達効率の下で被加熱体HRが発熱するので、被加熱体HRは、温度上昇を開始する。
【0087】
そうして、所定時間が経過すると、タイマTMの時限動作により切換スイッチSWが水晶振動子X1を開放して、次に水晶振動子X2を水晶発振器OSCに接続する。これにより、水晶発振器OSCは、所定時間後における予定温度までの間の第2の温度帯において温度上昇率または電力伝達効率が相対的に高くなる第2の周波数f2で発振動作を行う。その結果、制御手段CCは、高周波電源装置HFSのインバータINVのMOSFETQ1、Q2に対して第2の周波数f2の駆動信号を交互に供給する。このため、インバータINVは、第2の周波数f2の高周波交流電圧を出力する。そして、誘導コイルICが付勢され、被加熱体HRが発熱するので、被加熱体HRは、温度上昇を持続する。
【0088】
以下、上記と同様に所定時間ごとに水晶振動子が切り換えられるので、高周波交流電圧の周波数がそれぞれの時間帯において高い温度上昇率または電力伝達効率になるように切り換えられるので、被加熱帯HRは、高効率の加熱が持続される。その結果、被加熱帯HRは、所望温度まで高速で加熱される。
【0089】
次に、図5ないし図8を参照して本発明の誘導加熱装置における第1の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置の温度上昇試験結果を説明する。
【0090】
図5は、通電時間と被加熱体の温度上昇の関係を示すグラフである。図において、横軸は通電時間[sec]を、縦軸は温度上昇[deg]を、それぞれ示す。なお、通電時間は、誘導コイルに対する高周波交流電圧の印加開始時からの経過時間を示している。温度上昇は、被加熱体の室温状態に対して上昇した温度を示している。図中の曲線は、誘導加熱装置に対して同一周波数の高周波交流電圧を継続して印加した場合おける被加熱体の温度上昇の変化を示す。複数の曲線は、同一仕様の複数の誘導加熱装置間におけるばらつきを表している。
【0091】
図から理解できるように、印加する高周波交流電圧の周波数が同一であると、時間の経過とともに被加熱体の温度上昇の勾配が小さくなっていき、飽和傾向があることを示している。したがって、被加熱体の温度上昇が約150℃まで到達するまでに約14〜18秒を要している。これに対して、高周波交流電圧を印加開始した直後の温度上昇の勾配が図中点線で示すように不変であったと仮定すれば、150℃まで約10.5秒で到達できる筈である。
【0092】
図6は、高周波交流電圧の周波数と通電時間帯ごとの温度上昇率の関係を示すグラフである。図において、横軸は周波数[MHz]を、縦軸は温度上昇率[mdeg/s・W]を、それぞれ示す。図中の曲線は、第1の実施の形態における誘導加熱ローラ装置に対して高周波交流電圧の印加開始0〜4.5秒間からなる第1の時間帯、4.5〜9秒間からなる第2の時間帯、および9〜13.5秒間からなる第3の時間帯における周波数と温度上昇率の関係をそれぞれ示している。
【0093】
図から理解できるように、各時間帯において最も高い温度上昇率と最も低い温度上昇率が得られるのは、第1の時間帯が2.4MHz、第2の時間帯および第3の時間帯が2.3MHzである。したがって、矢印Aに示すように高周波交流電圧を経過時間とともに変化させれば高い温度上昇率を維持しながら高速加熱を行うことができる。これに対して、矢印Bに示すように変化させると、反対に温度上昇が遅くなる。
【0094】
図7および図8は、被加熱体の材質が異なる場合における図5および図6に示すのと同様な試験結果を示す。
【0095】
図7においては、約150℃まで到達するのに約11.7〜約12.5秒を要し、通電時間に対する被加熱体の温度上昇の飽和傾向が比較的少ないが、飽和現象がない場合には約10秒で到達する。また、図8においては、0〜4.5秒間における第1の時間帯の最も高い周波数が3.1MHz、4.5〜9秒間における第2の時間帯の最も高い周波数が2.9MHzである。したがって、矢印Aに示すように高周波交流電圧を経過時間とともに変化させれば高い温度上昇率を維持しながら高速加熱を行うことができる。これに対して、矢印Bに示すように変化させると、反対に温度上昇が遅くなる。
【0096】
以下、図9および図10を参照して本発明の誘導加熱装置におけるその他の実施の形態について説明する。なお、各図において、図1ないし図4と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0097】
図9は、本発明の誘導加熱装置における第2の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置を示す主要部の回路ブロック図である。本実施の形態においては、制御手段CCが水晶発振器OSCに代えて電圧制御発振器VCOを用いている。そして、電圧制御発振器VCOの可変制御電位源EをタイマTMにより各時間帯に応じて可変操作するように構成している。
【0098】
図10は、本発明の誘導加熱装置における第3の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置を示す主要部の回路ブロック図である。本実施の形態においては、制御手段CCが電圧制御発振器VCOの可変制御電位源Eを温度検出手段であるサーミスタRTの端子電圧により構成して、被加熱体HRの温度に応じて可変操作するように構成している。なお、サーミスタRTは、一端が抵抗器Rを介して電位源eに接続し、他端が接地されている。
【0099】
図11は、本発明の定着装置の一実施の形態を示す縦断面図である。図において、21は誘導加熱ローラ装置、22は加圧ローラ、23は記録媒体、24はトナー、25は架台、ICは誘導コイルである。
【0100】
誘導加熱ローラ装置21は、図1ないし図4、図9および図10に示す各実施の形態のものを用いることができる。
【0101】
加圧ローラ22は、誘導加熱ローラ装置21の加熱ローラHRと圧接関係を有して配設されており、両者の間に記録媒体23を狭圧しながら搬送する。
【0102】
記録媒体23は、その表面にトナー24が付着することにより、画像が形成される。
【0103】
架台25は、以上の各構成要素(記録媒体23を除く。)を所定の位置関係に装架している。
【0104】
そうして、定着装置は、トナー24が付着して画像を形成している記録媒体23が誘導加熱ローラ装置21の加熱ローラHRと加圧ローラ22との間に挿入されて搬送されるとともに、加熱ローラHRの熱を受けてトナー24が加熱されて溶融し、熱定着が行われる。
【0105】
図12は、本発明の画像形成装置における一実施の形態としての複写機の概念的断面図である。
【0106】
図において、31は読取装置、32は画像形成手段、33は定着装置、34は画像形成装置ケースである。
【0107】
読取装置31は、原紙を光学的に読み取って画像信号を形成する。
【0108】
画像形成手段32は、画像信号に基づいて感光ドラム32a上に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙などの記録媒体に転写して画像を形成する。
【0109】
定着装置33は、図11に示した構造を有し、記録媒体に付着したトナーを加熱溶融して熱定着する。
【0110】
画像形成装置ケース34は、以上の各装置および手段31ないし33を収納するとともに、搬送装置、電源装置および制御装置などを備えている。
【0111】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、被加熱体の温度上昇に伴い出力周波数が変化するように高周波電源装置を制御する制御手段を具備していることにより、被加熱体の温度変化にもかかわらず電力伝達効率を高い状態に維持して高周波誘導加熱を行うことのできる誘導加熱装置を提供することができる。
【0112】
請求項2の発明によれば、加えて制御手段が高周波電源装置の出力周波数を所定時間ごとに変化させることにより、被加熱体の高速加熱に好適な誘導加熱装置を提供することができる。
【0113】
請求項3の発明によれば、加えて制御手段が被加熱体の温度を検出する温度検出手段を含み、温度検出手段から送出される温度検出信号に基づいて高周波電源装置の出力周波数を帰還制御することにより、恒温維持に好適な誘導加熱装置を提供することができる。
【0114】
請求項4の発明によれば、加えて制御手段が被加熱体の温度を検出する温度検出手段を含み、電源投入から所定温度までは高周波電源装置の出力周波数を所定時間ごとに変化させ、その後温度検出手段から送出される温度検出信号に基づいて高周波電源装置の出力周波数を帰還制御することにより所定温度に維持することにより、被加熱体の高速加熱およびその後の恒温維持に好適な誘導加熱装置を提供することができる。
【0115】
請求項5の発明によれば、加えて被加熱体が中空の加熱ローラであり、誘導コイルが加熱ローラの内部に配設されるとともに加熱ローラの軸周りに巻回されていることにより、加熱ローラの誘導加熱に好適な誘導加熱装置を提供することができる。
【0116】
請求項6の発明によれば、請求項1ないし5の効果を有する定着装置を提供することができる。
【0117】
請求項7の発明によれば、請求項1ないし5の効果を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導加熱装置における第1の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置を示す主要部の回路ブロック図
【図2】同じく回路図
【図3】同じく誘導コイルおよび加熱ローラの一部切欠中央縦断面図
【図4】同じく横断面図
【図5】通電時間と被加熱体の温度上昇の関係を示すグラフ
【図6】高周波交流電圧の周波数と通電時間帯ごとの温度上昇の関係を示すグラフ
【図7】通電時間と被加熱体の温度上昇の関係を示すグラフ
【図8】高周波交流電圧の周波数と通電時間帯ごとの温度上昇の関係を示すグラフ
【図9】本発明の誘導加熱装置における第2の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置を示す主要部の回路ブロック図
【図10】本発明の誘導加熱装置における第3の実施の形態としての誘導加熱ローラ装置を示す主要部の回路ブロック図
【図11】本発明の定着装置の一実施の形態を示す縦断面図
【図12】本発明の画像形成装置における一実施の形態としての複写機の概念的断面図
【符号の説明】
AS…低周波交流電源、CC…制御手段、HFS…高周波電源装置、HR…加熱ローラ、IC…誘導コイル、OSC…水晶発振器、SW…切換スイッチ、TM…タイマ、X1、X2、X3、Xn…水晶振動子

Claims (7)

  1. 周波数可変の高周波交流電圧を出力する高周波電源装置と;
    高周波電源装置の高周波交流電圧が印加される誘導コイルと;
    誘導コイルに磁気結合することによって2次電流が流れて発熱する被加熱体と;
    被加熱体の温度上昇に伴い出力周波数が変化するように高周波電源装置を制御する制御手段と;
    を具備していることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 制御手段は、高周波電源装置の出力周波数を所定時間ごとに変化させることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱装置。
  3. 制御手段は、被加熱体の温度を検出する温度検出手段を含み、温度検出手段から送出される温度検出信号に基づいて高周波電源装置の出力周波数を帰還制御することを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱装置。
  4. 制御手段は、被加熱体の温度を検出する温度検出手段を含み、電源投入から所定温度までは高周波電源装置の出力周波数を所定時間ごとに変化させ、その後温度検出手段から送出される温度検出信号に基づいて高周波電源装置の出力周波数を帰還制御することにより所定温度に維持することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の誘導加熱装置。
  5. 被加熱体は、中空の加熱ローラであり;
    誘導コイルは、加熱ローラの内部に配設されるとともに加熱ローラの軸周りに巻回されている;
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の誘導加熱装置。
  6. 加圧ローラを備えた定着装置本体と;
    定着装置本体の加圧ローラに加熱ローラを圧接関係に対設して、両ローラ間にトナー画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設された請求項5記載の誘導加熱ローラ装置と;
    を具備していることを特徴とする定着装置。
  7. 記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と;
    画像形成装置本体に配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項6記載の定着装置と;
    を具備していることを特徴とする画像形成装置。
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