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JP2005049793A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2005049793A JP2003284302A JP2003284302A JP2005049793A JP 2005049793 A JP2005049793 A JP 2005049793A JP 2003284302 A JP2003284302 A JP 2003284302A JP 2003284302 A JP2003284302 A JP 2003284302A JP 2005049793 A JP2005049793 A JP 2005049793A
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Tomoji Ishii
智士 石井
Yuzuru Nanjo
譲 南條
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Abstract

【課題】 専用の加熱保温手段を設けることなく、簡単な構成で転写ベルトを加熱保温させ、それによって低い消費電力で転写性能を維持させ、画像乱れがなく、安定した画像を得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 感光ドラム11にトナー像を形成する現像装置と、そのトナー像を転写紙に転写する電電性および弾性層を有する転写ベルト12と、転写されたトナー像を転写紙に定着する定着ローラ(14、15)とを有する画像形成装置10であって、転写ベルト12と定着ローラ(14、15)との間に風路16を設け、その風路内に定着ローラ側から転写ベルト12側に高温の空気を流す軸流ファン16と、転写ベルト12の温度を検出する温度センサ20と、その温度センサの出力によって軸流ファンの駆動モータを制御する制御部を設けた画像形成装置10。
【選択図】 図1

Description

本発明は複写機、ファクシミリあるいはプリンタなどの画像形成装置に関するものである。
画像形成装置では、たとえば感光体ドラムからなる像担持体を回転させて帯電装置により均一に帯電させた後に、露光手段により像担持体に画像露光を行って静電潜像を形成し、この静電潜像を現像手段により2成分現像剤もしくは1成分現像剤で現像してトナー像とし、このトナー像を給紙装置から給紙された転写紙に転写手段により転写して定着装置により定着している。また、両面モードでは転写紙の表面に画像形成を行った後に転写紙の裏面に同様に画像形成を行っている。
転写手段には、転写搬送ベルト、転写ローラなどを用いる接触転写手段と、チャージャなどを用いる非接触転写手段とがある。接触転写手段で用いられる転写ローラは像担持体とほぼ同じ線速(周速)で回転し、転写用高圧電源から転写バイアスが印加されて給紙装置からの転写紙を静電的に吸着して搬送すると共に、像担持体のトナー像を転写紙に転写させる。転写搬送ベルトや転写ローラは導電性のゴムまたは発泡部材からなる。
このような接触転写方式は、チャージャ方式に比べ、放電させる必要もなく、転写電流を低く設定することができ、オゾン発生量が少ない特徴がある。また、下記の(1)、(2)の理由により、転写ローラおよび転写ベルトにはある程度の電気抵抗を持たせている。
(1)小サイズ紙(幅方向)を通紙したときに転写紙以外の部分に転写電流が漏洩して転写性能が損失することを防止する。
(2)低抵抗紙(含水紙)を通紙するときの転写性(吸着性)を確保する。
しかしながら、この抵抗値は環境依存性が高く、抵抗設定値を高く設定すれば低温低湿環境で印加電圧が上昇しすぎて画像乱れや高圧出力電圧の不足を招き、逆に低めに設定すれば高温高湿環境下において、転写電界の集中により逆転写や小サイズ時の転写不良を招き、転写ベルトにおいては加えて吸着・分離不良を招く。たとえば図8に示すように、高温高湿度の環境では転写ベルトの表面電気抵抗が低くなる。すなわち低い印加電圧(横軸)で高い電流値(縦軸)が得られるので、必要とされる電圧が小さくてすむ。しかし低温低湿度では、高い印加電圧を必要とする。
とくに含水紙対策としては、特許文献1において、除湿ヒータを用いて転写紙の除湿を行うことが提案されている。しかしこれは含水紙に対しては有効であるが、低温環境におけるベルト・ローラ抵抗上昇に追従しないため、抵抗設定値が限定され、さらに専用のヒータを用いる必要がある。
また、転写紙の含水量は環境湿度により変わり、高温高湿環境においては、転写紙が吸湿することにより、転写紙の転写性が著しく低下し、転写不良が生ずるなどの不具合が発生する。このため、除湿を行うための給紙カセット内に50ないし100Wの除湿ヒータを搭載してこれらの不具合に対処している。
また、近年、感光体の高寿命化を目的として、アモルファスシリコン系感光層を有する感光体を使用した装置も増えている。しかしながら、アモルファスシリコンの感光体は空気中の水分を吸着しやすく、該感光体に水分が付着するといわゆる画像流れが生じやすい。そのため、たとえば特許文献2に記載されているように、感光体の一部に50ないし100Wの加熱手段(ヒータ)を設け、感光体自身を加熱し、水分の付着を防止する必要がある。
また、定着装置では、転写装置に転写されたトナーを170℃以上に加熱した定着ローラによって定着しているが、定着装置周辺の温度が常に60℃以上になるため、送風手段で定着装置周辺の熱を機械の外へ排出している。特許文献3には、この廃熱を利用して、非晶質シリコン系光導電体層を導電性基体上に有する感光体(感光ドラム)を加熱する電子写真装置が開示されている。このような電子写真装置として、前記感光体に潜像を作成する露光器と、この潜像にトナー像を形成する現像器と、前記トナー像を記録媒体(転写紙)に転写する転写手段と、この転写手段により転写されたトナー像を定着する定着手段を備える電子写真装置において、前記定着手段(定着ローラ)の周囲を覆うカバーと、定着手段の廃熱で暖まったカバー内の空気を送風する送風機と、前記カバーから感光体近傍まで繋ぐ送風路とを設けたものがあげられている。そして送風機の具体例としては、定着ローラから感光ドラムまで送風路を兼ねるカバーを設け、カバー内部の上方に送風ファンを配置して、定着ローラに向けて風を送り、定着ローラで加熱された空気がカバーの内面に案内されて感光ドラムに送られるように構成している。
この特許文献3の電子写真装置では、定着手段から感光ドラムの近辺まで送風路を兼ねるカバーを設け、そのカバーの内部の上方に送風ファンを設けているので、とくに定着装置の周辺に大きいスペースが必要となる。
また、転写ロ−ラの下流側の用紙搬送経路の上方には感光体からクリ−ニングされた転写残トナ−をクリ−ニング装置からクリ−ニング装置の外部に搬送する転写残トナ−搬送経路が設けられている。特許文献3の構成では、感光体に突き当たった熱風が上方に吹き上げられ、この転写残トナ−搬送経路を暖め、搬送経路の内部に残留している転写残トナ−を固化させてしまい、転写残トナ−搬送経路に配設されたトナ−搬送部材が動かなくなるといった現象が発生する恐れがある。特に近年は省エネ化の要請により低温定着用の溶融しやすいトナ−を用いる場合が多く、このような現象が発生する恐れが大きい。また、近年、大型で高速の複写機等の画像形成装置においても小型化が進展しており、クリ−ニング装置の下面と用紙搬送経路との間隔は通常数cm以下しかなく(感光体の外径は20cm以下、多くの場合は10cm以下であるため)、この点からも上述のような現象が発生する恐れがある。
特開平9−311560号公報 特公平5−68702号公報 特開平10−228225号公報
本発明の目的は、転写ローラや転写ベルト、あるいは感光ドラムなどに専用の加熱保温手段を設けることなく、簡単な構成で転写ベルトや転写ローラ、感光ドラムを加熱保温させることで、低い消費電力で転写性能を維持させ、画像乱れがなく、安定した画像を得ることができ、しかも定着装置機の周辺に大きいスペースを必要としない画像形成装置を提供することである。
本発明の画像形成装置は、像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、そのトナー像を転写紙に転写する転写手段と、その転写手段により転写されたトナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置において、前記転写手段と定着手段との間に設けられる空気を流す風路と、この風路内に設けられる、定着手段側から転写手段側に空気を流すための送風手段とをさらに備えていることを特徴としている。
本発明の画像形成装置では、前記風路を、前記転写手段を含む用紙搬送経路の下方に配置するのが好ましい(請求項2)。
このような画像形成装置においては、前記転写手段が、前記像担持体に当接して転写する接触転写手段であってもよい(請求項3)。さらに前記接触転写手段の転写部材が、導電性の弾性層を有する転写ローラよりなるのが好ましい(請求項4)。また、前記接触転写手段の転写部材が、導電性の弾性層を有する転写ベルトからなるのが好ましい(請求項5)。さらに前記接触転写手段付近に温度検知手段を設け、その検出信号により前記送風手段の作動状態を制御する温度制御手段を備えているのが一層好ましい(請求項6)。なお、前記像担持体がアモルファスシリコン系表面層を有する感光体よりなるものが、発明の効果を発揮する上で一層好ましい(請求項7)。
本発明の画像形成装置(請求項1)によれば、定着ローラなどの定着手段の廃熱を利用し、転写ローラまたは転写ベルトなどの転写手段を加熱保温することができ、さらに感光体などの像担持体を加熱することができるので、像担持体に設ける専用のヒータが不要になる。それにより消費電力を抑えることができる。さらに環境変動(とくに低温)による転写手段の抵抗値上昇を抑制することができるので、画像乱れのない安定した転写性能を得ることができる。さらに風路内に送風手段を設けているので、定着手段の周囲にカバーを設ける必要がなく、その周辺に大きいスペースをとらない。
また、前記風路を、転写手段を含む用紙搬送経路の下方に配置する場合には(請求項2)、像担持体表面のトナーを除去するためのクリ−ニング装置を不用に暖めてしまうことによりその内部に残留している転写残トナ−が固化するという現象が発生するのを防止することができる。
前記転写手段が、前記像担持体に当接して転写する接触転写手段である画像形成装置(請求項3)の場合は、接触転写手段が転写紙に接触しながら直接熱伝導で転写紙を加熱するので、懸架ローラおよび転写部材などの転写手段を通じて転写紙を加熱することができる。それにより転写紙の抵抗値を安定させることができ、とくに高湿度下における転写紙の含水による抵抗値低下を抑制することができる。さらに懸架ローラおよび転写部材などの転写部材を通じて転写紙を予熱することができるので、下流の定着性能を補助することができる。
前記接触転写手段の転写部材が、導電性の弾性層を有する転写ロ−ラ(請求項4)あるいは導電性の弾性層を有する転写ベルト(請求項5)より構成されている場合は、これらの接触転写部材を加熱保温することにより、温湿度が変化してもこれら接触転写部材の抵抗値をほぼ一定に保つことが可能であるため、温湿度の変化によってこれら接触転写部材に印加する転写バイアスを可変する必要がなくなるか、または変化幅を小さくすることが可能となる。また、転写紙を弾力性でもって像担持体に密接させることができる。そのため、転写紙へのトナー像の転写がより確実になる。さらに転写部材が導電性を有するので、従来のものと同様に、転写部材から像担持体に転写バイアスを印加することができる。
前記接触転写手段付近に温度検知手段を設け、その検出信号により前記送風手段の作動状態を制御する温度制御手段を備えている画像形成装置(請求項6)は、接触転写手段の温度を一定に維持することができ、上記効果を一層向上させることができる。
前記像担持体がアモルファスシリコン系表面層を有する感光体よりなる場合(請求項7)は、さらに接触転写手段を介して感光体も加熱するため、環境温度により抵抗値が変化するなどの温度特性を解消し、安定した帯電性能を得ることができる。さらに接触転写手段を介して感光体を加熱するため、感光体表面上の水分付着を防止することができ、高湿環境下におけるアモルファスシリコン感光体の結露による像流れを抑制することができる。また、アモルファスシリコン感光体は、表面が有機感光体と比較して硬く、感光層の摩耗量が少ないので、機械寿命を延ばすことができる。
つぎに図面を参照しながら本発明の画像形成装置の実施の形態を説明する。図1は本発明の画像形成装置の一実施形態を示す要部概略断面図、図2は本発明の画像形成装置の他の実施形態を示す要部概略断面図、図3は本発明の画像形成装置を複写機に適用した場合を示す断面図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5は図1の画像形成装置の制御関係の構成を示すブロック図、図6は本発明の画像形成装置にかかわるファンの回転をON/OFF制御する場合の動作の実施形態を示すフローチャート、図7は本発明の画像形成装置にかかわるファンの回転を低速/高速制御する場合の動作の実施形態を示すフローチャートである。
図1に示す画像形成装置10は、トナー像を担持する感光ドラム11と、この感光体ドラムに転写紙を当接させてトナー像を転写させるための転写ベルト12と、この転写ベルト12の途中に設けられ転写ベルトを介して感光体ドラム11に転写バイアスを印加する転写ローラ13と、転写ベルトの上流側に配置される加熱ローラ14および加圧ローラ15からなる定着装置とを備えている。さらにこの画像形成装置10では、定着ローラ(とくに加圧ローラ15)と転写ベルト12との間で、かつ転写ベルト12を含む用紙搬送経路の下方に風路16を設け、その風路内に送風ファン、とくに軸流ファン17を配置している。用紙搬送経路は、転写ベルト12と転写紙受け部材36とから構成される。
前記感光ドラム11は像担持体として作用するものであり、この実施形態では表面にアモルファスシリコン系感光層11aを備えている。また感光ドラム11は図示していないモータおよび減速ギヤによって、矢印R1方向に回転するように駆動される。前記転写ベルト12は、2本の懸架ローラ18、19によって懸架されている。そして下流側(図1の左側)の懸架ローラをモータで駆動することにより、矢印R2方向に、すなわち上側(搬送側)が図1の左側に移動し、下側(戻り側)が右側に移動するように循環させている。なお懸架ローラの駆動は、ギヤあるいはベルトなどで、感光ドラム11と同一の駆動源によって駆動させ、両者の線速度が同一になるように同調させている。転写ベルト12としては、たとえばウレタンゴムの基材にフッ素ゴムなどの導電性弾性材料からなる表面コートを設けたものが用いられる。
前記転写ローラ13は、感光ドラム11と転写ベルト12のニップ部のやや下流側に設けられ、転写ベルト12の上側の下方から感光ドラム11に向かって当接している。転写ローラ13には、たとえば−50μA程度の電流が用紙を転写する際に印加される。印加バイアスは定電流制御されている。
下流側の懸架ローラ19の外側には、転写ベルト12の温度を検出する温度センサ20が設けられている。温度センサ20としては、接触サーミスタ、赤外線センサなどが用いられる。なお、接触サ−ミスタ−を用いる場合は加温が必要な場合だけ転写ベルト12に接触させているようにすれば、転写ベルト表面の不必要な磨耗を防止できる。この温度センサ20の出力は、後述するように、軸流ファン17を駆動するモータの駆動電流にフィードバック制御される。目標温度としては、たとえば35〜50℃程度であり、とくに42℃前後が好ましい。すなわち温度センサが目標温度より低い場合は、軸流ファン17の駆動モータをONあるいは高速回転とし、目標温度を超えたときにモータをOFFあるいは低速にするON/OFF制御あるいは高速/低速制御を行う。
前記定着ローラは、上方に配置される加熱ローラ14と、その下方に当接するように設けられる加圧ローラ15とからなる。加熱ローラ14は、トナーを転写紙に定着させるためのヒータ21を内蔵し、表面にフッ素樹脂からなるコート層14aを設けた金属ローラなどが用いられる。ヒータ21としてはハロゲンヒータ、などが用いられる。加圧ローラ15は転写紙に所定の加圧力を加えて加熱ローラ14と転写紙の当接圧を確保するためのものであり、たとえば金属製の軸15aと、その表面に設けたウレタンゴムなどのゴム層15bとからなる。加熱ローラ14と加圧ローラ15のうち、通常は加圧ローラ15が矢印R3方向に回転駆動されている。それにより加熱ローラ14が矢印R4方向に回転する。なお、加圧ローラ15を上側に、加熱ローラ14を下側に配置することもできる。
前記風路16は、金属板あるいは合成樹脂製の板で構成される断面矩形状の管路であり、転写ベルト12の下方に配置される。なお管路の断面形状は、矩形状に限られないが、転写紙の幅寸法および転写ベルト12の下方のスペースを考慮して、比較的扁平な矩形状にするのが好ましい。この実施形態では風路16の一端(図1の左端)は加圧ローラ15に向かっていくらか上昇するように傾斜し、加圧ローラ15に近い位置で開口している。他端(図1の右端)は上向きに立ち上がり、転写ベルト12の戻り側の下面に向かって開口している。そして軸流ファン17は風路16の中央部分に配置されている。
なお、軸流ファン17に代えて、シロッコファンなどの他の送風ファンを採用することもできる。軸流ファン17は通常は高さと幅がほぼ同じ程度であるので、図4に示すように、風路16の平面形状を、加圧ローラ15近辺および噴出する開口部分(右側の開口部)では転写ベルト12と同程度の幅とし、軸流ファン17の近辺で幅が狭くなるように、途中部分16a、16bをテーパ状に構成している。それにより軸流ファン17の吸引作用および送風作用を充分に活用することができる。なお、図4に示すように、風路16の出口近辺に複写機22の側面に開口する出口23を設けるのが好ましい。それにより、軸流ファン17の送風量を多くしても、感光ドラム11側に出ていく風量を適切な範囲とすることができる。
上記のように構成される画像形成装置10は、転写ベルト12を一定の温度に制御するので、転写ベルトの電気抵抗(ベルト抵抗)の温度依存性がを考慮する必要がなく、電源投入直後に転写した場合と連続画像形成をした後でも、転写性はほぼ変化しない。また、この転写ベルト12により転写紙が暖められる(予熱される)ため、転写紙上のトナーが少し溶融し、転写紙との間に結着力を生み出す。そのため転写紙が転写ベルト12から分離するときに生じがちなトナーの飛散を防止することもできる。この効果は、とくに転写紙とトナーの静電結着力の弱い1成分ジャンピング現像方式において大きい利点となる。
さらに上記の転写ベルト12の温度を一定に制御することにより、低温環境下においても安定した画像形成が行われる利点がある。また、高湿度環境下においては、転写ベルト12を通じて転写紙を保温するので、転写紙が吸湿して転写性が低下することを抑制する。また、アモルファスシリコン感光体においては、一般的に、表面に水分が付着することにより表面電荷が保持できなくなり、像流れ現象を生じるが、この画像形成装置10では感光ドラム11に接する転写ベルト12により感光体を加温することにより、感光体に付着した水分を除去できるので、安定した画像を得ることができる。
図2に示す画像形成装置24は、図1の画像形成装置10の転写ベルト12に代えて、大きい転写ローラ25と、その下流側に配置した転写紙受け26および37とを備えている。風路16および送風ファン17などの他の構成は、温度を制御する対象が転写ベルトに代えて転写ローラ25になり、従って用紙搬送経路が転写ローラ25と転写紙受け26および37とから構成される以外は図1の画像形成装置10と実質的に同じである。温度センサ20は転写ローラ25の表面温度を検出するように配置されている。この画像形成装置24は、転写ローラ25の温度が制御されるので、図1の装置の場合と同じく、転写紙の温度および感光ドラム11の温度をほぼ一定に制御することができ、しかも間接的に制御することができるので、前述の場合と実質的に同じ作用効果を奏する。
図3は図1の転写ベルト12を備えた画像形成装置10を複写機22に適用した場合を示している。この複写機22では、画像形成装置10の下方に給紙トレイ27が設けられている。そのため感光ドラム11の可能のスペースが制限される。しかし前述のように扁平な風路16を採用すれば、給紙トレイ27側に設置スペースがはみ出すことがない。また、感光ドラム11の下流側にはクリーニング装置28が配置されているが、風路16を転写ベルト12の下方に配置しているので、加熱ローラ14のほか、クリーニング装置28との干渉を避けることができる。またクリ−ニング装置28を不用に暖めてしまい、その内部に残留している転写残トナ−が固化するという現象が発生しない。なお図3の符号29は給紙トレイ27から転写紙30を感光ドラム11と転写ベルト12の隙間(給紙口)に供給するための給紙路であり、符号31はトナーを感光ドラム11に供給する現像装置であり、符号32はメインチャージャであり、符号33は複写対象の画像に基づいて感光ドラムを露光し、静電画像を形成する光学装置である。通常は給紙トレイ27の周囲に転写紙の湿度を低下させるヒータを設けるが、風路16から出てくる温風を給紙路29を介して給紙トレイ27に導くようにする場合は、そのヒータの使用電力を低減させることができ、場合によってはヒータを省略することもできる。
つぎに図5〜7を参照して転写ベルト12および転写ローラ25の温度制御方法を説明する。なお、転写ベルト12の温度制御も転写ローラ25の温度制御も実質的に同じであるので、以下、転写ベルトを代表させて説明する。図5に示すように、転写ベルト12の温度を検出する温度センサ20は、アナログデータをデジタルデータに変換し、そのデータを軸流ファンの駆動モータを制御するモータ制御部34に送るように接続されている。モータ制御部34は、たとえば複写機全体の制御部35内に設けられている。そしてモータ制御部34では、たとえば図6のフローチャートに基づいて、軸流ファンの駆動モータがON/OFF制御される。
図6のフローチャートでは、まず電源が投入され(第1ステップS1)、ついで転写ベルトの温度センサの出力が読み込まれる(第2ステップS2)。ついで電源がOFFにされたか否かが判断され(第3ステップS3)、ON状態が確認されれば測定温度が目標温度、たとえば42℃より高いか低いかが判断される(第4ステップS4)。そして低い場合は軸流ファンの駆動モータをONにし(第5ステップS5)、第2ステップS2に戻る。検出温度が目標温度よりも高い場合はOFFにした上で(第6ステップS6)、第2ステップSに戻る。なお上記の「ONにする」、「OFFにする」は、ON・OFFを切り換える場合のほか、元の状態を継続する場合も含む。
前述の第3ステップS3で電源がOFFにされていた場合は、温度を判断する第4ステップを経由せずに、ただちに軸流ファンの駆動モータを停止させ(第7ステップS7)、軸流ファンの電源をOFFにし(第8ステップS8)、制御を終了する。なお、第3ステップS3の「電源はOFFされたか」の判断は、「節電モードの指示があったか」の判断とすることができる。その場合は第7ステップS7における「電源OFF」に代えて、「節電モードへの移行」とする。
前記実施形態では軸流ファンをON/OFF制御しているが、低速/高速の切り換え制御とすることもできる。図7はそのような「低速/高速」制御を行うためのフローチャートである。この制御方法では、図6の第5ステップS5の「ON」に代えて「高速回転」とされ、第6ステップS6の「OFF」に代えて「低速回転」としている。なお「高速回転」とは、転写ベルトの温度が目標温度よりも高くなるような回転速度を意味しており、「低速回転」とは、転写ベルトの温度が目標温度よりも低くなるような回転速度を示している。これらの速度はあらかじめ適切な数値を設定しておく。また、上記のようなON/OFFあるいは低速/高速の切り換え制御のほか、目標温度と測定温度の差を演算させ、その差に応じて駆動モータの速度を連速的に変化させる比例制御などとすることもでき、必要であれば微分制御、積分制御を加えることもできる。
つぎに具体的な実験データをあげて本発明の画像形成装置の効果を説明する。実験に使用した画像形成装置は、図1に示す転写ベルト12を備えたタイプのものであり、図3に示す複写機22用の画像形成装置に組み込んで実験した。各部品の具体的な構成は下記の通りである。
転写ベルト:材質(基材) ウレタンゴム(厚さ0.6mm)
表面抵抗108Ω
(表面コート) フッ素ゴム(厚さ0.02mm)
表面抵抗 1011Ω
転写ベルト体積抵抗 1011Ω・cm
転写ローラ:アルミニウム 外径12mm
転写バイアス: −50μA
定電流制御
懸架ローラ:駆動 アルミニウム 外径16mm
従動 アルミニウム 外径16mm
軸流ファン:80mm角×15mm厚
DC24V、5W
制御目標温度:42℃
上記の画像形成装置では、環境温湿度が10℃/15%〜35℃/85%の範囲で変化しても、転写ベルトの体積抵抗は2.9×1010〜5.8×1011Ω・cmと、ほぼ一定であった。このことは転写ベルトから感光ドラムにバイアスへ印加電圧がほぼ一定になり、高画質の画像形成が行われることを意味する。また、上記の画像形成装置でトナー画像を形成させた転写紙の温度は26〜38℃、含水率4.8〜6.4%であり、温度及び含水率がほぼ一定に保たれていることが分かった。さらに専用の保温ヒータを使用しないことにより、使用電力は50〜100Wと低下し、軸流ファンの使用電力分5Wを差し引いても、45〜95W程度少なくなる。
本発明の画像形成装置の一実施形態を示す要部概略断面図である。 本発明の画像形成装置の他の実施形態を示す要部概略断面図である。 本発明の画像形成装置を複写機に適用した場合を示す断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図1の画像形成装置の制御関係の構成を示すブロック図である。 本発明の画像形成装置にかかわるファンの回転をON/OFF制御する場合の動作の実施形態を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置にかかわるファンの回転を低速/高速制御する場合の動作の実施形態を示すフローチャートである。 一般的な転写ベルトの電圧−電流の温度特性図である。
符号の説明
10 画像形成装置
11 感光ドラム
11a アモルファスシリコン系感光層
12 転写ベルト
13 転写ローラ
14 加熱ローラ
14a コート層
15 加圧ローラ
15a 軸
15b ゴム層16 風路
17 軸流ファン
18、19 懸架ローラ
20 温度センサ
21 ヒータ
22 複写機
23 出口
24 画像形成装置
25 転写ローラ
26 転写紙受け
27 給紙トレイ
28 クリーニングローラ
29 給紙路
30 転写紙
31 現像装置
32 メインチャージャ
33 光学装置
34 モータ制御部
35 制御部

Claims (7)

  1. 像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、そのトナー像を転写紙に転写する転写手段と、その転写手段により転写されたトナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置において、
    前記転写手段と定着手段との間に設けられる空気を流す風路と、この風路内に設けられる、定着手段側から転写手段側に空気を流すための送風手段とをさらに備えている画像形成装置。
  2. 前記風路を、前記転写手段を含む用紙搬送経路の下方に配置した請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記転写手段が、前記像担持体に当接して転写する接触転写手段である請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記接触転写手段の転写部材が、導電性の弾性層を有する転写ローラからなる請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記接触転写手段の転写部材が、導電性の弾性層を有する転写ベルトよりなる請求項3記載の画像形成装置。
  6. 前記接触転写手段付近に温度検知手段を備え、この温度検知手段からの検出信号により前記送風手段の作動状態を制御する温度制御手段を備えている請求項3記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体がアモルファスシリコン系表面層を有する感光体よりなる請求項1記載の画像形成装置。
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