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JP2005048881A - 組合せ軸受、単列軸受、複列軸受の軌道輪の製造方法及び組合せ軸受、単列軸受、複列軸受 - Google Patents

組合せ軸受、単列軸受、複列軸受の軌道輪の製造方法及び組合せ軸受、単列軸受、複列軸受 Download PDF

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JP2005048881A JP2003281870A JP2003281870A JP2005048881A JP 2005048881 A JP2005048881 A JP 2005048881A JP 2003281870 A JP2003281870 A JP 2003281870A JP 2003281870 A JP2003281870 A JP 2003281870A JP 2005048881 A JP2005048881 A JP 2005048881A
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bearing
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JP2003281870A
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Seiji Yoshikawa
清次 吉川
Hideaki Taaze
秀昭 田畔
Yoshiaki Katsuno
美昭 勝野
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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    • F16C19/16Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls
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Abstract

【課題】 加工工程数及び加工時間を減らすと共に、生産コストの低減と生産リードタイムの短縮を実現する。
【解決手段】 2個の軌道輪が組み合わされた4点接触玉軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、2個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材21に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、リング状部材21を2個のリング単体31に分割すべく該リング状部材21をワイヤーカット放電加工で切断した後、該リング単体31の切断面を研削加工して完成軌道輪21aを得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、組合せ軸受、単列軸受、複列軸受の軌道輪の製造方法に関し、例えば多点接触玉軸受の分割された軌道輪、2列組合せアンギュラ玉軸受の軌道輪、2列組合せ円錐ころ軸受の軌道輪等の製造方法に関する。
図10に、4点接触玉軸受の二つに分割された外輪の従来の製造方法を示す。
まず、2個の軌道輪を製造すべく、1個ずつのリング単体1で成形加工を行った後、それぞれのリング単体1に対して熱処理を施し、次いで、各リング単体1について、砥石2によるリング単体1の両端面の平面研削加工、砥石3によるリング単体1の外径研削加工及び砥石4によるリング単体1の溝研削加工を行い、更に、揺動砥石5によるリング単体1の溝の超仕上げ加工を行うことにより、2個の完成軌道輪1aを得る。
なお、図において、符号6は平面研削加工でリング単体1の外周部に配置される案内板、7は外径研削加工でリング単体1の砥石3の反対側に配置される調整車、8は外径研削加工でリング単体1の外周部に配置されるブレード、9は溝研削加工及び超仕上げ加工でリング単体1の溝の反対側の端面に配置されるバッキングプレート、10は溝研削加工及び超仕上げ加工でリング単体1の外周部を支持するシュー、11は超仕上げ加工でリング単体1の溝側の端面に配置されるプレッシャーロールである。
そして、上記のようにして得られた複数個の完成軌道輪1aの全てについて、個別に溝径寸法(2点:Rゴシックオフセット量を間接的に保証)、溝R寸法、外径(又は内径寸法)及び平面幅寸法を測定して精度保証を行った後、組合せのための選別を行い、選別された2個の完成軌道輪1aを組み合わせる。
ここで、4点接触玉軸受は、図11(内輪が分割軌道輪の場合)に示すように、内輪12の溝12a、外輪13の溝13aがそれぞれ2つの溝曲率を持つゴシックアーチ溝で形成されており、設計上必要とされる接触角(例えば25°)になるように、内輪12又は外輪13の溝中心点Ri(Re)が軸方向にずれている(以下、この溝中心Ri(Re)間の軸方向距離をRゴシックオフセット量(Li又はLe)という)。
従って、4点接触玉軸受は、標準の単一Rの溝曲率を持つ玉軸受(例えば深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受)に比べて、Rゴシックオフセット量(Li又はLe)の寸法精度保証も重要となる。
上記従来の4点接触玉軸受の軌道輪の製造方法においては、2個の軌道輪を製造するために1個ずつのリング単体1に対して加工を行っているため、加工工程数及び加工時間が増加すると共に、組み合わせた2個の完成軌道輪1aの軸受機能を満足させるために完成軌道輪1aの溝径、溝R寸法・形状及び外径(又は内径)を測定してそれぞれの相互差を最小にする精度保証及び選別を軌道輪1aの完成後に全ての軌道輪1aについて行う必要があり、生産コストが増加すると共に生産リードタイムが長くなるという問題がある。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、加工工程数及び加工時間を減らすことができると共に、複数個の完成軌道輪の溝径相互差、溝R寸法・形状の相互差及び外径(又は内径)の相互差を軌道輪完成後の精度保証を行うことなく最小にすることができるようにして生産コストの低減と生産リードタイムの短縮を実現することができる軌道輪の製造方法及び該製造方法によって得られた軌道輪を用いた転がり軸受を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、複数個の軌道輪が組み合わされた組合せ軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、
前記複数の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、前記リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を切断加工した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得ることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記リング状部材の切断加工がワイヤーカット放電加工であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記ワイヤーカット放電加工は前記リング状部材を回転させて行うことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3において、前記ワイヤーカット放電加工に用いるワイヤーの線径を、加工液の種類及びワイヤーの送り速度に応じて設定することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記リング状部材の前記切断部分の内径側及び/又は外径側に周方向溝を設けたことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載した組合せ軸受の軌道輪の製造方法によって得られた完成軌道輪を用いて製作された組合せ軸受であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、内外輪の少なくとも一方が軸方向に分割された複数の軌道輪を備えた単列軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、
前記複数個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、前記リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を切断加工した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得ることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7において、前記リング状部材の切断加工がワイヤーカット放電加工であることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8において、前記ワイヤーカット放電加工は前記リング状部材を回転させて行うことを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項8又は9において、前記ワイヤーカット放電加工に用いるワイヤーの線径を、加工液の種類及びワイヤーの送り速度に応じて設定することを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項7〜10のいずれか一項において、前記リング状部材の前記切断部分の内径側及び/又は外径側に周方向溝を設けたことを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載した単列軸受の軌道輪の製造方法によって得られた完成軌道輪を用いて製作された単列軸受であることを特徴とする。
請求項13に係る発明は、内外輪の少なくとも一方が軸方向に分割された複数の軌道輪を備えた複列軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、
前記複数個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、前記リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を切断加工した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得ることを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項13において、前記リング状部材の切断加工がワイヤーカット放電加工であることを特徴とする。
請求項15に係る発明は、請求項14において、前記ワイヤーカット放電加工は前記リング状部材を回転させて行うことを特徴とする。
請求項16に係る発明は、請求項14又は15において、前記ワイヤーカット放電加工に用いるワイヤーの線径を、加工液の種類及びワイヤーの送り速度に応じて設定することを特徴とする。
請求項17に係る発明は、請求項13〜16のいずれか一項において、前記リング状部材の前記切断部分の内径側及び/又は外径側に周方向溝を設けたことを特徴とする。
請求項18に係る発明は、請求項13〜17のいずれか一項に記載した複列軸受の軌道輪の製造方法によって得られた完成軌道輪を用いて製作された複列軸受であることを特徴とする。
請求項1、2、7、8、13又は14の発明によれば、複数個の軌道輪を製造するために複数個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を例えばワイヤーカット放電加工等で切断した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得るようにしているので、複数個の軌道輪に対する加工をリング状部材に対して一回の加工で同時に行うことによる加工工程数の削減及び加工時間の短縮が可能になると共に、複数個の完成軌道輪の溝径相互差、溝R寸法・形状の相互差及び外径の相互差を軌道輪完成後に精度保証を行うことなく最小にすることができるので、生産コストの削減と生産リードタイムの短縮を実現することができる。
請求項3、9又は15の発明では、リング状部材を回転させてワイヤーカット放電加工を行うことにより、リング単体の切断面の平面平坦度の向上及び加工時間の短縮化を図ることができる。
請求項4、10又は16の発明では、ワイヤーの線径を加工液の種類やワイヤーの送り速度に応じて設定することにより、完成軌道輪を組み合わせた際の溝寸法精度を高めることができる。
請求項5、11又は17の発明では、リング状部材の外径側及び/又は内径側の切断位置に周方向溝を形成しているので、ワイヤー等によるリング状部材の径方向の切断寸法を小さくすることによる切断時間の短縮化と切断後の角R面取りの形成の容易化を図ることができる。
請求項6、12又は18の発明では、それぞれ寸法精度の優れた組合せ軸受、単列軸受又は複列軸受を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例である外輪分割構造の4点接触玉軸受の軌道輪の製造方法を工程別に示す説明図、図2はリング状部材の要部断面図、図3はリング状部材の両端面におけるワイヤーカット放電加工前後の平面平坦度の変化を示すグラフ図、図4はリング状部材におけるワイヤーカット放電加工前後の外径真円度の変化を示すグラフ図、図5はワイヤーカット放電加工後の切断面の平面平坦度と該切断面に平面研削加工を施した後の平面平坦度との比較を示すグラフ図、図6はワイヤーカット放電加工後の切断面の面粗さと該切断面に平面研削加工を施した後の面粗さとの比較を示すグラフ図、図7は従来法と本発明法との加工時間の比較を示すグラフ図、図8は本発明の他の実施の形態である2列組合せアンギュラ玉軸受の軌道輪の製造方法に用いるリング状部材の要部断面図、図9は軸受の種類を説明するための要部断面図である。なお、本実施の形態では、単列軸受の軌道輪として、4点接触玉軸受の外輪を例に採る。
ここで、単列軸受とは、転動体が軸方向に一列配置された軸受であり、図9(b)に示す構造を持つものをいう。
本発明の実施の形態の一例である外輪分割構造の4点接触玉軸受(単列軸受)の軌道輪の製造方法は、2個の軌道輪(外輪)を製造すべく、図2に示すように、軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材21に成形加工及び熱処理を施した後、図1に示すような第1工程から第6工程を経る。
(第1工程)
一個のリング状部材21について、砥石22によるリング状部材21の両端面の平面研削加工、砥石23によるリング状部材21の外径研削加工及び砥石24によるリング状部材21の溝研削加工(単一R形状)を行う。このとき、リング状部材21の軸方向幅寸法は、軸受呼称幅寸法(2個の軌道輪の呼称幅寸法の和+Rゴシックオフセット量Le)に加工する。また、溝の単一R中心は、軸受呼称幅寸法の1/2の線上にある加工を行う。
なお、図において、符号26は平面研削加工でリング状部材21の外周部に配置される案内板、27は外径研削加工でリング状部材21の砥石23の反対側に配置される調整車、28は外径研削加工でリング状部材21の外周部に配置されるブレード、29は溝研削加工でリング状部材21の一方の端面に配置されるバッキングプレート、30は溝研削加工でリング状部材21の外周部を支持するシューである。
(第2工程)
前記第1工程を経たリング状部材21の端面および外径面と基準として揺動砥石25による溝面の超仕上げ加工を行う。
(第3工程)
前記第2工程を経た複数個のリング状部材21に対して、抜き取り検査で平面部(端面:平坦度)、外径寸法、溝径、溝R寸法を測定して加工精度の保証を行う。
(第4工程)
ワイヤーカット放電加工にて、前記第3工程を経たリング状部材21の外径面の軸方向幅の1/2位置にワイヤーWの線径の中心を配置して該ワイヤーWをリング状部材21の径方向に送ることにより、リング状部材21を切断して2個のリング単体31に分割する。
このとき、リング状部材21の一方の端面及び外径面を加工基準として該リング状部材21を回転(例えばマグネットシュータイプ式)させてワイヤーカット放電加工を行うことにより、リング単体31の切断面の平面平坦度の向上及び加工時間の短縮化を図ることができる。
また、この実施の形態では、図2に示すように、リング状部材21の外径面及び内径面の切断位置に断面略V字状の周方向溝32を形成しているので、ワイヤーWによるリング状部材21の径方向の切断寸法を小さくすることによる切断時間の短縮化と切断後の角R面取りの形成の容易化を図ることができる。
ここで、ワイヤーカット放電加工でのワイヤーWによるリング状部材21の切断幅は、加工液及びワイヤーWの送り速度に応じて該ワイヤーWの線径の130〜200%の範囲で変化する。
溝のRゴシックオフセット量LeとワイヤーWによるリング状部材21の切断幅と後述する第5工程での平面研削加工(2個同時)時の研削取代分が次式(1)の関係になるように、平面研削条件及びワイヤーカット加工条件(ワイヤーWの線径、ワイヤーWの送り速度、加工液の種類)を選定してやれば、接触角のばらつきの少ない精度保証ができる。
溝のRゴシックオフセット量Le=ワイヤーカット切断幅+(分割輪片側研削取代×2)…(1)
表1にワイヤーWの送り速度を一定にした場合の加工液の相違(水、油)によるワイヤー線径と切断幅との関係を示す。
Figure 2005048881
また、図3にワイヤーカット放電加工の前後におけるリング状部材21の両端面(ワイヤーカットを施していない方の端面)の平面平坦度の変化を示し、図4にワイヤーカット放電加工の前後におけるリング状部材21の外径真円度の変化を示す。なお、各図において、ワイヤーカット放電加工後の基準側とは、図1のリング状部材21のバッキングプレート29側、反基準側とはバッキングプレート29から離間する側である。
ワイヤーカット放電加工の前後におけるリング状部材21の両端面の平面平坦度及び外径真円度の変化は、熱処理加工等による内部応力のバランスの崩れからの発生が主因であるが、これらの変化は軸受精度上問題とならないレベルである。
(第5工程)
前記第4工程で得られた2個のリング単体31の切断面の反対側の端面を基準面としてこの面を例えばマグネットプレート33に載置し、この状態で該マグネットプレート33を回転させて前記切断面をRゴシックオフセット量が確保できるまで2個同時に砥石35により平面研削する。この平面研削加工を施すことにより、ワイヤーカット放電加工による切断面の平面平坦度及び平面の面粗さを同時に確保することができ、また、ワイヤーカット切断表面の熱変質層を除去することができる。これにより、2個の完成軌道輪21aを得る。
図5に切断面の平面研削加工前後の平面平坦度を示し、図6に切断面の平面研削加工前後の平面面粗さを示す。平面研削加工後は、平面平坦度及び平面面粗さ共に高精度に仕上がっており、問題ない。
(第6工程)
前記第5工程を経て得られた2個の完成軌道輪21aを組み合わせることにより、4点接触玉軸受の外輪が完成する。
上記の説明から明らかなように、この実施の形態では、2個の軌道輪を製造するために二個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材21に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、リング状部材21を2個のリング単体31に分割すべく該リング状部材21をワイヤーカット放電加工で切断した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪21aを得るようにしているので、外径部及び溝部の研削、超仕上げ加工を一回の加工で同時に行うことによる加工工程数の削減及び加工時間の短縮が可能になると共に、2個の完成軌道輪21aの溝径相互差、溝R寸法・形状の相互差及び外径の相互差を軌道輪完成後に精度保証を行うことなく最小にすることができるので、生産コストの削減と生産リードタイムの短縮を実現することができる。
なお、この実施の形態では、切断加工法として、ワイヤーカット放電加工を用いているが、レーザー加工や超音波加工等、その他の切断加工法を用いても良い。
図7に加工ロット数における1セット当たりの従来例(図9)と本発明例(図1)の加工時間の比較データを示す。図から本発明例は従来例に比べて加工時間が減少しているのが判る(従来方法の加工時間を100%とした比較値である)。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、単列軸受である4点接触玉軸受の外輪分割軌道輪に本発明を適用した場合を例に採ったが、これに限定されず、例えば、4点接触玉軸受の内輪分割軌道輪、3点接触玉軸受の分割軌道輪、図9(a)に示すような組合せ軸受である2列組合せアンギュラ玉軸受や2列組合せ円錐ころ軸受等、内外径相互差の管理を必要とする軸受の内輪或いは外輪の加工に本発明を適用しても構わない。図8に2列組合せアンギュラ玉軸受の2個の外輪を製造する場合のリング状部材41の例を示す。
なお、組合せ軸受とは、複数個の単列軸受を組み合わせたもので、通常、内径寸法、外径寸法相互差が抑えられている。
更に、図9(c)に示すように、複列軸受に本発明を適用してもよい。ここでいう複列軸受とは、転動体が軸方向に2列以上配置された軸受であり、内外輪の少なくとも一方が分割された構造をいう。
本発明の実施の形態の一例である外輪分割構造の4点接触玉軸受の軌道輪の製造方法を工程別に示す説明図である。 リング状部材の要部断面図である。 リング状部材の両端面におけるワイヤーカット放電加工前後の平面平坦度の変化を示すグラフ図である。 リング状部材におけるワイヤーカット放電加工前後の外径真円度の変化を示すグラフ図である。 ワイヤーカット放電加工後の切断面の平面平坦度と該切断面に平面研削加工を施した後の平面平坦度との比較を示すグラフ図である。 ワイヤーカット放電加工後の切断面の平面面粗さと該切断面に平面研削加工を施した後の平面面粗さとの比較を示すグラフ図である。 従来法と本発明法との加工時間の比較を示すグラフ図である。 本発明の他の実施の形態である2列組合せアンギュラ玉軸受の軌道輪の製造方法に用いるリング状部材の要部断面図である。 軸受の種類を説明するための要部断面図で、(a)は組合せ軸受、(b)は単列軸受、(c)は複列軸受である。 4点接触玉軸受の二つに分割された外輪の従来の製造方法を示す説明図である。 内輪分割構造の4点接触玉軸受の外輪及び内輪を示す要部断面図である。
符号の説明

21 リング状部材
21a 完成軌道輪
31 リング単体
32 周方向溝
W ワイヤー

Claims (18)

  1. 複数個の軌道輪が組み合わされた組合せ軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、
    前記複数個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、前記リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を切断加工した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得ることを特徴とする組合せ軸受の軌道輪の製造方法。
  2. 前記リング状部材の切断加工がワイヤーカット放電加工であることを特徴とする請求項1に記載した組合せ軸受の軌道輪の製造方法。
  3. 前記ワイヤーカット放電加工は前記リング状部材を回転させて行うことを特徴とする請求項2に記載した組合せ軸受の軌道輪の製造方法。
  4. 前記ワイヤーカット放電加工に用いるワイヤーの線径を、加工液の種類及びワイヤーの送り速度に応じて設定することを特徴とする請求項2又は3に記載した組合せ軸受の軌道輪の製造方法。
  5. 前記リング状部材の前記切断部分の内径側及び/又は外径側に周方向溝を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載した組合せ軸受の軌道輪の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載した組合せ軸受の軌道輪の製造方法によって得られた完成軌道輪を用いて製作された組合せ軸受。
  7. 内外輪の少なくとも一方が軸方向に分割された複数の軌道輪を備えた単列軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、
    前記複数個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、前記リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を切断加工した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得ることを特徴とする単列軸受の軌道輪の製造方法。
  8. 前記リング状部材の切断加工がワイヤーカット放電加工であることを特徴とする請求項7に記載した単列軸受の軌道輪の製造方法。
  9. 前記ワイヤーカット放電加工は前記リング状部材を回転させて行うことを特徴とする請求項8に記載した単列軸受の軌道輪の製造方法。
  10. 前記ワイヤーカット放電加工に用いるワイヤーの線径を、加工液の種類及びワイヤーの送り速度に応じて設定することを特徴とする請求項8又は9に記載した単列軸受の軌道輪の製造方法。
  11. 前記リング状部材の前記切断部分の内径側及び/又は外径側に周方向溝を設けたことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載した単列軸受の軌道輪の製造方法。
  12. 請求項7〜11のいずれか一項に記載した単列軸受の軌道輪の製造方法によって得られた完成軌道輪を用いて製作された単列軸受。
  13. 内外輪の少なくとも一方が軸方向に分割された複数の軌道輪を備えた複列軸受の前記軌道輪を製造する方法であって、
    前記複数個の軌道輪を軸方向に組み合わせた際の軸方向長さより所定寸法長いリング状部材に対して各軌道輪に必要な所定の加工を施した後、加工精度の保証検査を行い、次いで、前記リング状部材を複数個のリング単体に分割すべく該リング状部材を切断加工した後、該リング単体の切断面を研削加工して完成軌道輪を得ることを特徴とする複列軸受の軌道輪の製造方法。
  14. 前記リング状部材の切断加工がワイヤーカット放電加工であることを特徴とする請求項13に記載した複列軸受の軌道輪の製造方法。
  15. 前記ワイヤーカット放電加工は前記リング状部材を回転させて行うことを特徴とする請求項14に記載した複列軸受の軌道輪の製造方法。
  16. 前記ワイヤーカット放電加工に用いるワイヤーの線径を、加工液の種類及びワイヤーの送り速度に応じて設定することを特徴とする請求項14又は15に記載した複列軸受の軌道輪の製造方法。
  17. 前記リング状部材の前記切断部分の内径側及び/又は外径側に周方向溝を設けたことを特徴とする請求項13〜16のいずれか一項に記載した複列軸受の軌道輪の製造方法。
  18. 請求項13〜17のいずれか一項に記載した複列軸受の軌道輪の製造方法によって得られた完成軌道輪を用いて製作された複列軸受。
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