JP2005048636A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させること。
【解決手段】車両制御装置1は、適正操作記憶部302aによって記憶された車両操作の適正範囲に基づいてアクセル502およびシフト503によって検知された運転手による車両操作状態が車両操作の適正範囲を超えたか否かを判定する。そして、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、運転手による車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両制御装置1は、適正操作記憶部302aによって記憶された車両操作の適正範囲に基づいてアクセル502およびシフト503によって検知された運転手による車両操作状態が車両操作の適正範囲を超えたか否かを判定する。そして、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、運転手による車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の状態に基づいて該車両の制御をおこなう車両制御装置に関し、特に、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることの可能な車両制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両が走行する際のエンジンオイルの劣化を測定し、エンジンオイルの交換時期に際してエンジンオイルの劣化を報知する車両制御装置が知られている。例えば、特許文献1に開示された保守点検時期報知装置では、予め設定された走行距離を車両が走行した際に、車両の運転手にエンジンオイルが劣化した旨を報知する。
【0003】
また、特許文献2に開示されたエンジンオイルの残存寿命表示装置では、エンジンオイル使用値(合計クランク回転数)および走行距離を基にエンジンオイルが交換を要する程に劣化するまでの走行距離を算出し、該走行距離を「エンジンオイルの交換時期」として表示する。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−40297号公報
【特許文献2】
特開2003−56324号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1および特許文献2は、エンジンオイルが劣化した旨を警告するものに過ぎず、車両の走行に際してエンジンオイルの負荷を軽減させることができなかった。具体的には、エンジンオイルが劣化してしまった旨をエンジンオイルの交換時期になって警告したとしても、エンジンオイルの交換を促すにとどまり、エンジンオイルの負荷を軽減させることはできない。
【0006】
また、上記の特許文献2では、エンジンオイルの早期劣化の要因となる運転手の車両操作状態が考慮されていないため、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することができなかった。すなわち、この特許文献2では、エンジンオイル使用値(合計クランク回転数)を考慮したエンジンオイルの交換時期が算出されているが、エンジン回転数が高回転域にある操作状態での走行に起因してエンジンオイルが早期に劣化してしまうという事態が想定されていないため、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することができない。
【0007】
そこで、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることの可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明に係る車両制御装置は、車両の状態に基づいて該車両の制御をおこなう車両制御装置であって、運転手による車両操作状態を検知する操作状態検知手段と、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶する適正操作記憶手段と、前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたか否かを判定する操作状態判定手段と、前記操作状態判定手段によって前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたと判定された場合に、前記車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する操作状態警告指示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明に係る車両制御装置は、請求項1の発明において、前記操作状態検知手段は、前記運転手による車両操作状態としてアクセル開度状態および/またはシフト状態を検知することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明に係る車両制御装置は、請求項1または2の発明において、前記操作状態検知手段によって検知された前記運転手による車両操作状態を履歴として記憶する操作履歴記憶手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明に係る車両制御装置は、請求項3の発明において、前記操作状態警告指示制御手段は、前記操作履歴記憶手段によって記憶された前記履歴を参照して前記適正範囲を超えたと判定された前記車両操作状態が所定の頻度で存在する場合に、前記車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明に係る車両制御装置は、請求項3または4の発明において、前記操作履歴記憶手段によって記憶された運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出するエンジンオイル交換時期算出手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6の発明に係る車両制御装置は、請求項1〜5のいずれか一つの発明において、前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたと判定された場合に、前記エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する動作規制手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る車両制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では、本実施の形態1に係る車両制御装置を説明した後に、本実施の形態2に係る車両制御装置を説明し、最後に、他の実施の形態として種々の変形例について説明することとする。
【0015】
(実施の形態1)
実施の形態1では、運転手による車両操作状態を検知し、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶し、車両操作状態が適正範囲を超えたか否かを判定し、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する車両制御装置について説明する。
【0016】
なお、本発明が解決しようとする課題は、エンジンオイルの負荷を軽減させることであることから、この課題を効果的に解決するために、運転手による「車両操作状態」として、「アクセル開度状態」および「シフト状態」を基に取得された「エンジン回転累計」を検知することとする。さらに、これに関連して、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された「車両操作」として、「エンジン回転累計/走行距離」を記憶することとする。
【0017】
図1は、本実施の形態1に係る車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、予測判断部(Electrical Control Unit)301は、表示制御部202、音声制御部203、制御用ロケータ204、記憶部302、車両運転制御系400と接続している。そして、この車両運転制御系400は、エンジン制御部401、変速制御部402、ブレーキ制御部403、サスペンション制御部404、ステアリング部405を備える。
【0018】
表示制御部202は、車両内における各種表示機器を制御する処理部であり、タッチパネル101およびモニタ102などと接続される。また、音声制御部203は、車両内における各種音声出力機器を制御する処理部であり、スイッチ103およびスピーカ104などと接続される。制御用ロケータ204は、ナビゲーションシステム201から位置情報を取得し、該位置情報を予測判断部301に供給する処理をおこなう。
【0019】
エンジン制御部401は、アクセル502から取得したアクセル開度状態を基にスロットル501を制御し、このスロットル501から取得したスロットル状態を基にエンジン回転数またはエンジン回転累計を取得する。変速制御部402は、アクセル502からアクセル開度状態を取得して、シフト503を制御する。また、変速制御部402は、シフト503からシフト状態を取得し、このシフト状態を基にエンジン回転数またはエンジン回転累計を取得する。ブレーキ制御部403は、ブレーキの踏み込み状態、車輪速504を取得し、ブレーキ圧505を制御する。さらに、サスペンション制御部404は、ストロークセンサ506によってサスペンションの状態を取得するとともにエア圧507を制御する。ステアリング制御部405は、ステアリング508からハンドル操作状態として操舵角および操舵角速度を取得してステアリング508の制御をおこなう。なお、アクセル502およびシフト503は、特許請求の範囲における「操作状態検知手段」に相当する。
【0020】
記憶部302は、予測判断部301による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する(記憶する)記憶手段であり、機能概念的に、適正操作記憶部302aと、操作履歴記憶部302bとを備える。
【0021】
このうち、適正操作記憶部302aは、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶する処理部である。具体的には、車両の走行に際して、エンジンオイルにかかる(エンジンオイルに対する)負荷を基に設定された車両操作「エンジン回転累計/走行距離」の適正範囲(例えば、「Y(rpm)/10(Km)」以上の値)を記憶している。なお、「エンジン回転累計/走行距離」は、所定の走行距離(例えば、「10Km」)に対するエンジン回転数の累計であり、操作状態判定部301aによって所定の走行距離ごとにおこなわれる「操作状態判定処理」の「判定基準」である。
【0022】
操作履歴記憶部302bは、アクセル502およびシフト503によって取得されたアクセル開度状態およびシフト状態を基に運転手による車両操作状態を履歴として記憶する処理部である。具体的には、図2に示すように、運転手による車両操作状態の履歴として、「総走行距離」、「エンジン回転総累計」、エンジンオイルが交換された際の車両操作状態の履歴(1回目および2回目の「交換された際のエンジン回転累計/交換された際の走行距離」)、操作状態判定部301aによる「操作状態判定処理」の判定対象(車両操作状態)の履歴(「10Km」ごとに操作状態の判定をおこなう際の「今回」および「前回」の判定対象の履歴)を記憶している。
【0023】
予測判断部301は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、機能概念的に、操作状態判定部301aと、操作状態警告指示部301bと、エンジンオイル交換時期算出部301cと、動作規制部301dとを備える。
【0024】
このうち、操作状態判定部301aは、操作履歴記憶部302bから取得された車両操作状態が適正範囲を超えたか否かを判定する処理部である。具体的には、操作履歴記憶部302bから取得された「エンジン回転累計/走行距離」が適正操作記憶部302aから取得された「エンジン回転累計/走行距離」の適正範囲を超えたか否かを判定する。なお、所定の走行距離(例えば、「10Km」)において「エンジン回転累計」の取得が完了した場合に、かかる「操作状態判定処理」がおこなわれる。
【0025】
操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する処理部である。例えば、「警告制御処理」として、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する。さらに、表示制御部202を介してモニタ102に警告内容(アクセル操作またはシフト操作に対する警告、運転手による車両操作状態の履歴と車両操作の適正範囲との比較)を表示するように制御したり、音声制御部203を介してスピーカ104から適正な車両操作を促す警告音声を出力するように制御したりする。このスピーカ104は、専用に設けたものであってもよいが、車載オーディオ装置などの他の手段と共用してもよい。また、インジケータなどの表示機器を点灯(点滅)させるようにしてもよい。
【0026】
このように、エンジンオイルが劣化したという結果を警告するのではなく、エンジンオイルに負荷をかける運転手による車両操作状態(「アクセル開度状態」または「シフト状態」に起因する「エンジン回転累計」)について警告をおこなうため、運転手による車両操作(「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」など)に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能になる。
さらに、これに関連して、エンジンオイルにかかる負荷を軽減させることにより、エンジンオイルの寿命を延ばすことが可能になる。
【0027】
エンジンオイル交換時期算出部301cは、操作履歴記憶部302bによって記憶された運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出する処理部である。具体的には、図2に示すように、操作履歴記憶部302bによって記憶された「エンジン回転累計/走行距離」(例えば、「D(rpm)/4670(Km)」)を基にエンジンオイルの交換時期を算出する。このため、エンジンオイルの早期劣化の要因となる車両操作状態を考慮することができ、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することが可能になる。
【0028】
動作規制部301dは、操作状態判定部301aによって車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する処理部である。具体的には、運転手による車両操作状態が車両操作の適正範囲を超えた場合に、エンジンオイルの交換時期までの走行距離を超過しているならば、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する。なお、かかる「動作規制処理」は、車両操作に支障がなく、運転手が体感できる程度におこなわれることが好ましい。
【0029】
例えば、図3に示すように、「急発進」または「急加速」がおこなわれようとした際、操作に支障がないように一定のアクセル開度を保ちつつも、運転手が体感できる程度にアクセル開度を鈍くすることにより、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する。このように、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制することにより、エンジンオイルにかける負荷を軽減し、かつ、エンジンの故障を防止することが可能になる。
【0030】
次に、本実施の形態1に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの具体的な処理内容について説明する。図4は、本実施の形態1に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの処理を説明するフローチャートである。同図に示すように、車両が走行を開始すると、操作状態判定部301aは、所定の走行距離(例えば、「10Km」)において「エンジン回転累計」の取得が完了したか否かを監視する(ステップ401)。
【0031】
そして、所定の走行距離において「エンジン回転累計」の取得が完了した場合に(ステップ401,YES)、操作履歴記憶部302bから取得された車両操作状態「エンジン回転累計/走行距離」が適正操作記憶部302aから取得された車両操作「エンジン回転累計/走行距離」の適正範囲を超えたか否かを判定する(ステップS402)。
【0032】
続いて、操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に(ステップ402,NO)、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する(ステップS403)。また、かかる操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの処理は、車両の走行が終了するまで所定の間隔(例えば、「10Km」ごとの間隔)でおこなわれる。
【0033】
次に、エンジンオイル交換時期算出部301cの具体的な処理内容について説明する。図5は、エンジンオイル交換時期算出部301cの処理を説明するフローチャートである。同図に示すように、エンジンオイル交換時期算出部301cは、イグニッションキーが「ON」状態になると、操作履歴記憶部302bから「エンジン回転累計/走行距離」(例えば、「D(rpm)/4670(Km)」)を取得する(ステップS501)。
【0034】
ここで、エンジンオイル交換時期算出部301cは、操作履歴記憶部302bから取得した「D(rpm)/4670(Km)」を基にエンジンオイルの交換時期を算出し(ステップS502)、エンジンオイルの交換時期に到る走行距離を超過している場合に(ステップS503,YES)、エンジンオイルの交換を促す旨の警告をおこなう(ステップS504)。
【0035】
一方、エンジンオイルの交換時期に到る走行距離を超過してはいないが(ステップS503,NO)、エンジンオイルの交換時期に到る走行距離まで所定の距離(例えば、500Km)以内に到った場合(ステップS505,YES)、エンジンオイルの交換を促す旨を推奨する(ステップS506)。また、かかるエンジンオイル交換時期算出部301cにおける処理は、車両の走行が終了するまで所定の間隔(例えば、「10Km」ごとの間隔)でおこなわれる。
【0036】
このように、運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出することにより、エンジンオイルの早期劣化の要因となる車両操作状態を考慮することができ、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することが可能になる。
【0037】
上述してきたように、本実施の形態1に係る車両制御装置によれば、エンジンオイルに負荷をかける運転手による車両操作状態(「アクセル開度状態」および「シフト状態」に起因する「エンジン回転累計」)について警告をおこなうため、運転手による車両操作(「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」など)に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能になる。さらに、これに関連して、エンジンオイルにかかる負荷を軽減させることにより、エンジンオイルの寿命を延ばすことが可能になる。
【0038】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2では、シフト503によって検知された「シフト状態」に対する「エンジン回転数」が「エンジン回転数」の適正範囲を超えたか否かを判定し、「エンジン回転数」の適正範囲を超えたと判定された場合に、該適正範囲から逸脱した度合いに応じて「警告ポイント」を加算し、「警告ポイント」が所定の距離以内で所定のポイントに到達した場合に、「アクセル開度状態」および「シフト状態」に起因する「エンジン回転数」がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する車両制御装置について説明する。なお、実施の形態1に示す車両制御装置と比較して、機能概念的に、差異がある機能構成および処理手順について説明することとし、同様の説明は省略する。
【0039】
この実施の形態2では、適正操作記憶部302aは、車両の走行に際して、シフト503によって検知されたシフト状態に対応する車両操作「エンジン回転数」の適正範囲と、該適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の範囲とを記憶する。さらに、適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いに応じて「警告ポイント」を記憶している。
【0040】
図6は、シフトごとに設定された「エンジン回転数」の適正範囲と、該適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いを示す図である。例えば、同図に示すように、シフトが「1速」であれば、「エンジン回転数」の適正範囲は、「0(rad/s)以上2000(rad/s)未満」の範囲である。また、適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いとは、「2000(rad/s)以上〜3000(rad/s)未満」の範囲では、「警告ポイントX13」、「3000(rad/s)〜以上4000(rad/s)未満」の範囲では、「警告ポイントX14」、そして、「4000(rad/s)以上〜5000(rad/s)未満」の範囲であれば、「警告ポイントX15」である。なお、この「警告ポイント」は、操作状態警告指示部301bによる警告制御処理をおこなうか否かの指標として用いられるものであり、本実施の形態2では、「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達した場合に、「警告制御処理」をおこなうこととする。
【0041】
操作履歴記憶部302bは、図7に示すように、運転手による車両操作状態の履歴として、「警告ポイント」の累積ポイントおよび「警告ポイント」の履歴(「10Km」ごとに操作状態の評価をおこなう際の「今回」および「前回」おける警告ポイントなど)をさらに記憶する。
【0042】
操作状態判定部301aは、シフト503によって検知された「シフト状態」に対する「エンジン回転数」が適正操作記憶部302aによって記憶された「エンジン回転数」の適正範囲を超えたか否かを判定する。そして、「エンジン回転数」の適正範囲を超えたと判定された場合(例えば、「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」などの操作がおこなわれた場合)に、「エンジン回転数」の適正範囲から逸脱した度合いに応じて「警告ポイント」を加算する。
【0043】
操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって加算された「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達した場合に、「警告制御処理」をおこなう。
【0044】
そして、操作状態警告指示部301bは、かかる「警告制御処理」として、例えば、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する。
さらに、表示制御部202を介してモニタ102に警告内容(運転手による車両操作状態の履歴と車両操作の適正範囲との比較および警告ポイント)を表示するように制御したり、音声制御部203を介してスピーカ104から適正な車両操作を促す警告音声を出力するように制御したりする。このスピーカ104は、専用に設けたものであってもよいが、車載オーディオ装置などの他の手段と共用してもよい。また、インジケータなどの表示機器を点灯(点滅)させるようにしてもよい。
【0045】
次に、本実施の形態2に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの具体的な処理内容について説明する。図8は、本実施の形態2に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの処理を説明するフローチャートである。同図に示すように、車両が走行を開始すると、操作状態判定部301aは、アクセル502からエンジン制御部401を介して「アクセル開度状態」を取得するとともに(ステップS801)、シフト503から変速制御部402を介して「シフト状態」を取得する(ステップS802)。
【0046】
ここで、操作状態判定部301aは、シフト503によって検知された「シフト状態」に対する「エンジン回転数」が適正操作記憶部302aによって記憶された「エンジン回転数」の適正範囲を超えたか否かを判定する(ステップS803)。そして、「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」などの操作がおこなわれたと判定された場合に(ステップS803,YES)、「エンジン回転数」の適正範囲から逸脱した度合いに応じて「警告ポイント」を加算する(ステップS804)。
【0047】
続いて、操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって加算された「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達した場合に(ステップS805,YES)、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する(ステップS806)。
【0048】
その後、「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達したため、警告ポイントをクリアする(ステップS807)。なお、ここで言う警告ポイントのクリアとは、次回の警告ポイントの蓄積頻度を開始するためになされる処理であり、図7に示した警告ポイントの累積をクリアするものではない。また、かかる操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bにおける処理は、車両の走行が終了するまで回帰的におこなわれる。
【0049】
上述してきたように、本実施の形態2に係る車両制御装置によれば、エンジン回転数」の適正範囲と、該適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の範囲をシフトごとに設定し、さらに、適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いとして「警告ポイント」を設定し、該「警告ポイント」が所定の距離以内に所定のポイントが累積した場合に、エンジンオイルに負荷をかける「アクセル開度状態」および「シフト状態」に起因する「エンジン回転数」について警告をおこなうこととしたので、運転手による車両操作(「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」)に起因するエンジンオイルの負荷を運転手の操作特性に基づいて多面的に軽減させることが可能になる。
【0050】
(他の実施の形態)
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてもよいものである。
【0051】
例えば、実施の形態1では、「エンジン回転累計/走行距離」を基にエンジンオイルの交換時期を算出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、クランク回転数などの「エンジンオイルの使用状態」、または、交換からの経過時間および油温などの「エンジンオイルの使用環境」を加味してエンジンオイルの交換時期を算出するようにしてもよい。
【0052】
また、実施の形態1では、「動作規制処理」において、車両操作の適正範囲を超えた判定された場合に、エンジンオイルの交換時期に基づいてエンジンオイルに負荷のかかる動作を規制することとしたが、運転手から「動作規制処理」の要求があれば、エンジンオイルの交換時期に関わらず、「動作規制処理」をおこなうようにしてもよい。このように、運転手から「動作規制処理」の要求を受け付けることにより、エンジンオイルに負荷のかかる動作を常に規制することができ、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷をより軽減させることが可能になる。さらに、これに関連して、エンジンオイルの負荷をより軽減させることにより、エンジンオイルの交換にかかる費用を節約することが可能になる。
【0053】
また、実施の形態2では、「警告ポイント」として加点方式によるものを採用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両操作の適正範囲を超えた際に所定の持ち点から減点していく減点方式などの任意の方式を採用することができる。
【0054】
また、実施の形態1および実施の形態2において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0055】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、運転手による車両操作状態を検知し、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶し、車両操作状態が適正範囲を超えたか否かを判定し、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することとしたので、エンジンオイルに負荷をかける運転手による車両操作を抑制することができ、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。さらに、これに関連して、エンジンオイルにかかる負荷を軽減させることにより、エンジンオイルの寿命を延ばすことが可能になる。
【0057】
また、本発明によれば、運転手による車両操作状態としてアクセル開度状態および/またはシフト状態を検知することとしたので、アクセル操作またはシフト操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0058】
また、本発明によれば、運転手による車両操作状態を履歴として記憶することとしたので、運転手の操作特性を把握することができ、エンジンオイルの負荷を効果的に軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0059】
また、本発明によれば、履歴を参照して適正範囲を超えたと判定された車両操作状態が所定の頻度で存在する場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することとしたので、運転手の操作特性に基づいてエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0060】
また、本発明によれば、運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出することとしたので、エンジンオイルの早期劣化の要因となる車両操作状態を考慮することができ、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0061】
また、本発明によれば、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制することとしたので、エンジンオイルにかける負荷を軽減し、かつ、エンジンの故障を防止することが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1に係る車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態1に係る操作履歴記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態1に係る動作規制部を説明するための説明図である。
【図4】本実施の形態1に係る操作状態判定部および操作状態警告指示部の処理を説明するフローチャートである。
【図5】本実施の形態1に係るエンジンオイル交換時期算出部の処理を説明するフローチャートである。
【図6】本実施の形態2に係る適正操作記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図7】本実施の形態2に係る操作履歴記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図8】本実施の形態2に係る操作状態判定部および操作状態警告指示部の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両制御装置
101 タッチパネル
102 モニタ
103 スイッチ
104 スピーカ
202 表示制御部
203 音声制御部
301 予測判断部
301a 操作状態判定部
301b 操作状態警告指示部
301c エンジンオイル交換時期算出部
301d 動作規制部
302 記憶部
302a 適正操作状態記憶部
302b 操作履歴記憶部
401 エンジン制御部
402 変速制御部
403 ブレーキ制御部
404 サスペンション制御部
405 ステアリング制御部
502 アクセル
503 シフト
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の状態に基づいて該車両の制御をおこなう車両制御装置に関し、特に、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることの可能な車両制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両が走行する際のエンジンオイルの劣化を測定し、エンジンオイルの交換時期に際してエンジンオイルの劣化を報知する車両制御装置が知られている。例えば、特許文献1に開示された保守点検時期報知装置では、予め設定された走行距離を車両が走行した際に、車両の運転手にエンジンオイルが劣化した旨を報知する。
【0003】
また、特許文献2に開示されたエンジンオイルの残存寿命表示装置では、エンジンオイル使用値(合計クランク回転数)および走行距離を基にエンジンオイルが交換を要する程に劣化するまでの走行距離を算出し、該走行距離を「エンジンオイルの交換時期」として表示する。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−40297号公報
【特許文献2】
特開2003−56324号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1および特許文献2は、エンジンオイルが劣化した旨を警告するものに過ぎず、車両の走行に際してエンジンオイルの負荷を軽減させることができなかった。具体的には、エンジンオイルが劣化してしまった旨をエンジンオイルの交換時期になって警告したとしても、エンジンオイルの交換を促すにとどまり、エンジンオイルの負荷を軽減させることはできない。
【0006】
また、上記の特許文献2では、エンジンオイルの早期劣化の要因となる運転手の車両操作状態が考慮されていないため、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することができなかった。すなわち、この特許文献2では、エンジンオイル使用値(合計クランク回転数)を考慮したエンジンオイルの交換時期が算出されているが、エンジン回転数が高回転域にある操作状態での走行に起因してエンジンオイルが早期に劣化してしまうという事態が想定されていないため、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することができない。
【0007】
そこで、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることの可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明に係る車両制御装置は、車両の状態に基づいて該車両の制御をおこなう車両制御装置であって、運転手による車両操作状態を検知する操作状態検知手段と、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶する適正操作記憶手段と、前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたか否かを判定する操作状態判定手段と、前記操作状態判定手段によって前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたと判定された場合に、前記車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する操作状態警告指示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明に係る車両制御装置は、請求項1の発明において、前記操作状態検知手段は、前記運転手による車両操作状態としてアクセル開度状態および/またはシフト状態を検知することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明に係る車両制御装置は、請求項1または2の発明において、前記操作状態検知手段によって検知された前記運転手による車両操作状態を履歴として記憶する操作履歴記憶手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明に係る車両制御装置は、請求項3の発明において、前記操作状態警告指示制御手段は、前記操作履歴記憶手段によって記憶された前記履歴を参照して前記適正範囲を超えたと判定された前記車両操作状態が所定の頻度で存在する場合に、前記車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明に係る車両制御装置は、請求項3または4の発明において、前記操作履歴記憶手段によって記憶された運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出するエンジンオイル交換時期算出手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6の発明に係る車両制御装置は、請求項1〜5のいずれか一つの発明において、前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたと判定された場合に、前記エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する動作規制手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る車両制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では、本実施の形態1に係る車両制御装置を説明した後に、本実施の形態2に係る車両制御装置を説明し、最後に、他の実施の形態として種々の変形例について説明することとする。
【0015】
(実施の形態1)
実施の形態1では、運転手による車両操作状態を検知し、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶し、車両操作状態が適正範囲を超えたか否かを判定し、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する車両制御装置について説明する。
【0016】
なお、本発明が解決しようとする課題は、エンジンオイルの負荷を軽減させることであることから、この課題を効果的に解決するために、運転手による「車両操作状態」として、「アクセル開度状態」および「シフト状態」を基に取得された「エンジン回転累計」を検知することとする。さらに、これに関連して、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された「車両操作」として、「エンジン回転累計/走行距離」を記憶することとする。
【0017】
図1は、本実施の形態1に係る車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、予測判断部(Electrical Control Unit)301は、表示制御部202、音声制御部203、制御用ロケータ204、記憶部302、車両運転制御系400と接続している。そして、この車両運転制御系400は、エンジン制御部401、変速制御部402、ブレーキ制御部403、サスペンション制御部404、ステアリング部405を備える。
【0018】
表示制御部202は、車両内における各種表示機器を制御する処理部であり、タッチパネル101およびモニタ102などと接続される。また、音声制御部203は、車両内における各種音声出力機器を制御する処理部であり、スイッチ103およびスピーカ104などと接続される。制御用ロケータ204は、ナビゲーションシステム201から位置情報を取得し、該位置情報を予測判断部301に供給する処理をおこなう。
【0019】
エンジン制御部401は、アクセル502から取得したアクセル開度状態を基にスロットル501を制御し、このスロットル501から取得したスロットル状態を基にエンジン回転数またはエンジン回転累計を取得する。変速制御部402は、アクセル502からアクセル開度状態を取得して、シフト503を制御する。また、変速制御部402は、シフト503からシフト状態を取得し、このシフト状態を基にエンジン回転数またはエンジン回転累計を取得する。ブレーキ制御部403は、ブレーキの踏み込み状態、車輪速504を取得し、ブレーキ圧505を制御する。さらに、サスペンション制御部404は、ストロークセンサ506によってサスペンションの状態を取得するとともにエア圧507を制御する。ステアリング制御部405は、ステアリング508からハンドル操作状態として操舵角および操舵角速度を取得してステアリング508の制御をおこなう。なお、アクセル502およびシフト503は、特許請求の範囲における「操作状態検知手段」に相当する。
【0020】
記憶部302は、予測判断部301による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する(記憶する)記憶手段であり、機能概念的に、適正操作記憶部302aと、操作履歴記憶部302bとを備える。
【0021】
このうち、適正操作記憶部302aは、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶する処理部である。具体的には、車両の走行に際して、エンジンオイルにかかる(エンジンオイルに対する)負荷を基に設定された車両操作「エンジン回転累計/走行距離」の適正範囲(例えば、「Y(rpm)/10(Km)」以上の値)を記憶している。なお、「エンジン回転累計/走行距離」は、所定の走行距離(例えば、「10Km」)に対するエンジン回転数の累計であり、操作状態判定部301aによって所定の走行距離ごとにおこなわれる「操作状態判定処理」の「判定基準」である。
【0022】
操作履歴記憶部302bは、アクセル502およびシフト503によって取得されたアクセル開度状態およびシフト状態を基に運転手による車両操作状態を履歴として記憶する処理部である。具体的には、図2に示すように、運転手による車両操作状態の履歴として、「総走行距離」、「エンジン回転総累計」、エンジンオイルが交換された際の車両操作状態の履歴(1回目および2回目の「交換された際のエンジン回転累計/交換された際の走行距離」)、操作状態判定部301aによる「操作状態判定処理」の判定対象(車両操作状態)の履歴(「10Km」ごとに操作状態の判定をおこなう際の「今回」および「前回」の判定対象の履歴)を記憶している。
【0023】
予測判断部301は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、機能概念的に、操作状態判定部301aと、操作状態警告指示部301bと、エンジンオイル交換時期算出部301cと、動作規制部301dとを備える。
【0024】
このうち、操作状態判定部301aは、操作履歴記憶部302bから取得された車両操作状態が適正範囲を超えたか否かを判定する処理部である。具体的には、操作履歴記憶部302bから取得された「エンジン回転累計/走行距離」が適正操作記憶部302aから取得された「エンジン回転累計/走行距離」の適正範囲を超えたか否かを判定する。なお、所定の走行距離(例えば、「10Km」)において「エンジン回転累計」の取得が完了した場合に、かかる「操作状態判定処理」がおこなわれる。
【0025】
操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する処理部である。例えば、「警告制御処理」として、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する。さらに、表示制御部202を介してモニタ102に警告内容(アクセル操作またはシフト操作に対する警告、運転手による車両操作状態の履歴と車両操作の適正範囲との比較)を表示するように制御したり、音声制御部203を介してスピーカ104から適正な車両操作を促す警告音声を出力するように制御したりする。このスピーカ104は、専用に設けたものであってもよいが、車載オーディオ装置などの他の手段と共用してもよい。また、インジケータなどの表示機器を点灯(点滅)させるようにしてもよい。
【0026】
このように、エンジンオイルが劣化したという結果を警告するのではなく、エンジンオイルに負荷をかける運転手による車両操作状態(「アクセル開度状態」または「シフト状態」に起因する「エンジン回転累計」)について警告をおこなうため、運転手による車両操作(「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」など)に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能になる。
さらに、これに関連して、エンジンオイルにかかる負荷を軽減させることにより、エンジンオイルの寿命を延ばすことが可能になる。
【0027】
エンジンオイル交換時期算出部301cは、操作履歴記憶部302bによって記憶された運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出する処理部である。具体的には、図2に示すように、操作履歴記憶部302bによって記憶された「エンジン回転累計/走行距離」(例えば、「D(rpm)/4670(Km)」)を基にエンジンオイルの交換時期を算出する。このため、エンジンオイルの早期劣化の要因となる車両操作状態を考慮することができ、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することが可能になる。
【0028】
動作規制部301dは、操作状態判定部301aによって車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する処理部である。具体的には、運転手による車両操作状態が車両操作の適正範囲を超えた場合に、エンジンオイルの交換時期までの走行距離を超過しているならば、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する。なお、かかる「動作規制処理」は、車両操作に支障がなく、運転手が体感できる程度におこなわれることが好ましい。
【0029】
例えば、図3に示すように、「急発進」または「急加速」がおこなわれようとした際、操作に支障がないように一定のアクセル開度を保ちつつも、運転手が体感できる程度にアクセル開度を鈍くすることにより、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する。このように、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制することにより、エンジンオイルにかける負荷を軽減し、かつ、エンジンの故障を防止することが可能になる。
【0030】
次に、本実施の形態1に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの具体的な処理内容について説明する。図4は、本実施の形態1に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの処理を説明するフローチャートである。同図に示すように、車両が走行を開始すると、操作状態判定部301aは、所定の走行距離(例えば、「10Km」)において「エンジン回転累計」の取得が完了したか否かを監視する(ステップ401)。
【0031】
そして、所定の走行距離において「エンジン回転累計」の取得が完了した場合に(ステップ401,YES)、操作履歴記憶部302bから取得された車両操作状態「エンジン回転累計/走行距離」が適正操作記憶部302aから取得された車両操作「エンジン回転累計/走行距離」の適正範囲を超えたか否かを判定する(ステップS402)。
【0032】
続いて、操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に(ステップ402,NO)、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する(ステップS403)。また、かかる操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの処理は、車両の走行が終了するまで所定の間隔(例えば、「10Km」ごとの間隔)でおこなわれる。
【0033】
次に、エンジンオイル交換時期算出部301cの具体的な処理内容について説明する。図5は、エンジンオイル交換時期算出部301cの処理を説明するフローチャートである。同図に示すように、エンジンオイル交換時期算出部301cは、イグニッションキーが「ON」状態になると、操作履歴記憶部302bから「エンジン回転累計/走行距離」(例えば、「D(rpm)/4670(Km)」)を取得する(ステップS501)。
【0034】
ここで、エンジンオイル交換時期算出部301cは、操作履歴記憶部302bから取得した「D(rpm)/4670(Km)」を基にエンジンオイルの交換時期を算出し(ステップS502)、エンジンオイルの交換時期に到る走行距離を超過している場合に(ステップS503,YES)、エンジンオイルの交換を促す旨の警告をおこなう(ステップS504)。
【0035】
一方、エンジンオイルの交換時期に到る走行距離を超過してはいないが(ステップS503,NO)、エンジンオイルの交換時期に到る走行距離まで所定の距離(例えば、500Km)以内に到った場合(ステップS505,YES)、エンジンオイルの交換を促す旨を推奨する(ステップS506)。また、かかるエンジンオイル交換時期算出部301cにおける処理は、車両の走行が終了するまで所定の間隔(例えば、「10Km」ごとの間隔)でおこなわれる。
【0036】
このように、運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出することにより、エンジンオイルの早期劣化の要因となる車両操作状態を考慮することができ、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することが可能になる。
【0037】
上述してきたように、本実施の形態1に係る車両制御装置によれば、エンジンオイルに負荷をかける運転手による車両操作状態(「アクセル開度状態」および「シフト状態」に起因する「エンジン回転累計」)について警告をおこなうため、運転手による車両操作(「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」など)に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能になる。さらに、これに関連して、エンジンオイルにかかる負荷を軽減させることにより、エンジンオイルの寿命を延ばすことが可能になる。
【0038】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2では、シフト503によって検知された「シフト状態」に対する「エンジン回転数」が「エンジン回転数」の適正範囲を超えたか否かを判定し、「エンジン回転数」の適正範囲を超えたと判定された場合に、該適正範囲から逸脱した度合いに応じて「警告ポイント」を加算し、「警告ポイント」が所定の距離以内で所定のポイントに到達した場合に、「アクセル開度状態」および「シフト状態」に起因する「エンジン回転数」がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する車両制御装置について説明する。なお、実施の形態1に示す車両制御装置と比較して、機能概念的に、差異がある機能構成および処理手順について説明することとし、同様の説明は省略する。
【0039】
この実施の形態2では、適正操作記憶部302aは、車両の走行に際して、シフト503によって検知されたシフト状態に対応する車両操作「エンジン回転数」の適正範囲と、該適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の範囲とを記憶する。さらに、適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いに応じて「警告ポイント」を記憶している。
【0040】
図6は、シフトごとに設定された「エンジン回転数」の適正範囲と、該適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いを示す図である。例えば、同図に示すように、シフトが「1速」であれば、「エンジン回転数」の適正範囲は、「0(rad/s)以上2000(rad/s)未満」の範囲である。また、適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いとは、「2000(rad/s)以上〜3000(rad/s)未満」の範囲では、「警告ポイントX13」、「3000(rad/s)〜以上4000(rad/s)未満」の範囲では、「警告ポイントX14」、そして、「4000(rad/s)以上〜5000(rad/s)未満」の範囲であれば、「警告ポイントX15」である。なお、この「警告ポイント」は、操作状態警告指示部301bによる警告制御処理をおこなうか否かの指標として用いられるものであり、本実施の形態2では、「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達した場合に、「警告制御処理」をおこなうこととする。
【0041】
操作履歴記憶部302bは、図7に示すように、運転手による車両操作状態の履歴として、「警告ポイント」の累積ポイントおよび「警告ポイント」の履歴(「10Km」ごとに操作状態の評価をおこなう際の「今回」および「前回」おける警告ポイントなど)をさらに記憶する。
【0042】
操作状態判定部301aは、シフト503によって検知された「シフト状態」に対する「エンジン回転数」が適正操作記憶部302aによって記憶された「エンジン回転数」の適正範囲を超えたか否かを判定する。そして、「エンジン回転数」の適正範囲を超えたと判定された場合(例えば、「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」などの操作がおこなわれた場合)に、「エンジン回転数」の適正範囲から逸脱した度合いに応じて「警告ポイント」を加算する。
【0043】
操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって加算された「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達した場合に、「警告制御処理」をおこなう。
【0044】
そして、操作状態警告指示部301bは、かかる「警告制御処理」として、例えば、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する。
さらに、表示制御部202を介してモニタ102に警告内容(運転手による車両操作状態の履歴と車両操作の適正範囲との比較および警告ポイント)を表示するように制御したり、音声制御部203を介してスピーカ104から適正な車両操作を促す警告音声を出力するように制御したりする。このスピーカ104は、専用に設けたものであってもよいが、車載オーディオ装置などの他の手段と共用してもよい。また、インジケータなどの表示機器を点灯(点滅)させるようにしてもよい。
【0045】
次に、本実施の形態2に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの具体的な処理内容について説明する。図8は、本実施の形態2に係る操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bの処理を説明するフローチャートである。同図に示すように、車両が走行を開始すると、操作状態判定部301aは、アクセル502からエンジン制御部401を介して「アクセル開度状態」を取得するとともに(ステップS801)、シフト503から変速制御部402を介して「シフト状態」を取得する(ステップS802)。
【0046】
ここで、操作状態判定部301aは、シフト503によって検知された「シフト状態」に対する「エンジン回転数」が適正操作記憶部302aによって記憶された「エンジン回転数」の適正範囲を超えたか否かを判定する(ステップS803)。そして、「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」などの操作がおこなわれたと判定された場合に(ステップS803,YES)、「エンジン回転数」の適正範囲から逸脱した度合いに応じて「警告ポイント」を加算する(ステップS804)。
【0047】
続いて、操作状態警告指示部301bは、操作状態判定部301aによって加算された「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達した場合に(ステップS805,YES)、「現在の運転ではエンジンオイルの消耗が早いので運転に注意して下さい。」という警告を表示制御部202または音声制御部203を介して出力する(ステップS806)。
【0048】
その後、「警告ポイント」が所定の距離(例えば、10Km)以内で所定のポイント(10ポイント)に到達したため、警告ポイントをクリアする(ステップS807)。なお、ここで言う警告ポイントのクリアとは、次回の警告ポイントの蓄積頻度を開始するためになされる処理であり、図7に示した警告ポイントの累積をクリアするものではない。また、かかる操作状態判定部301aおよび操作状態警告指示部301bにおける処理は、車両の走行が終了するまで回帰的におこなわれる。
【0049】
上述してきたように、本実施の形態2に係る車両制御装置によれば、エンジン回転数」の適正範囲と、該適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の範囲をシフトごとに設定し、さらに、適正範囲から逸脱した「エンジン回転数」の逸脱度合いとして「警告ポイント」を設定し、該「警告ポイント」が所定の距離以内に所定のポイントが累積した場合に、エンジンオイルに負荷をかける「アクセル開度状態」および「シフト状態」に起因する「エンジン回転数」について警告をおこなうこととしたので、運転手による車両操作(「急発進」、「急加速」または「エンジンブレーキ」)に起因するエンジンオイルの負荷を運転手の操作特性に基づいて多面的に軽減させることが可能になる。
【0050】
(他の実施の形態)
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてもよいものである。
【0051】
例えば、実施の形態1では、「エンジン回転累計/走行距離」を基にエンジンオイルの交換時期を算出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、クランク回転数などの「エンジンオイルの使用状態」、または、交換からの経過時間および油温などの「エンジンオイルの使用環境」を加味してエンジンオイルの交換時期を算出するようにしてもよい。
【0052】
また、実施の形態1では、「動作規制処理」において、車両操作の適正範囲を超えた判定された場合に、エンジンオイルの交換時期に基づいてエンジンオイルに負荷のかかる動作を規制することとしたが、運転手から「動作規制処理」の要求があれば、エンジンオイルの交換時期に関わらず、「動作規制処理」をおこなうようにしてもよい。このように、運転手から「動作規制処理」の要求を受け付けることにより、エンジンオイルに負荷のかかる動作を常に規制することができ、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷をより軽減させることが可能になる。さらに、これに関連して、エンジンオイルの負荷をより軽減させることにより、エンジンオイルの交換にかかる費用を節約することが可能になる。
【0053】
また、実施の形態2では、「警告ポイント」として加点方式によるものを採用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両操作の適正範囲を超えた際に所定の持ち点から減点していく減点方式などの任意の方式を採用することができる。
【0054】
また、実施の形態1および実施の形態2において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0055】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、運転手による車両操作状態を検知し、エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶し、車両操作状態が適正範囲を超えたか否かを判定し、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することとしたので、エンジンオイルに負荷をかける運転手による車両操作を抑制することができ、運転手による車両操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。さらに、これに関連して、エンジンオイルにかかる負荷を軽減させることにより、エンジンオイルの寿命を延ばすことが可能になる。
【0057】
また、本発明によれば、運転手による車両操作状態としてアクセル開度状態および/またはシフト状態を検知することとしたので、アクセル操作またはシフト操作に起因するエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0058】
また、本発明によれば、運転手による車両操作状態を履歴として記憶することとしたので、運転手の操作特性を把握することができ、エンジンオイルの負荷を効果的に軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0059】
また、本発明によれば、履歴を参照して適正範囲を超えたと判定された車両操作状態が所定の頻度で存在する場合に、車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することとしたので、運転手の操作特性に基づいてエンジンオイルの負荷を軽減させることが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0060】
また、本発明によれば、運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出することとしたので、エンジンオイルの早期劣化の要因となる車両操作状態を考慮することができ、エンジンオイルの交換時期を正確に算出することが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【0061】
また、本発明によれば、車両操作状態が適正範囲を超えたと判定された場合に、エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制することとしたので、エンジンオイルにかける負荷を軽減し、かつ、エンジンの故障を防止することが可能な車両制御装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1に係る車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態1に係る操作履歴記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態1に係る動作規制部を説明するための説明図である。
【図4】本実施の形態1に係る操作状態判定部および操作状態警告指示部の処理を説明するフローチャートである。
【図5】本実施の形態1に係るエンジンオイル交換時期算出部の処理を説明するフローチャートである。
【図6】本実施の形態2に係る適正操作記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図7】本実施の形態2に係る操作履歴記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図8】本実施の形態2に係る操作状態判定部および操作状態警告指示部の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両制御装置
101 タッチパネル
102 モニタ
103 スイッチ
104 スピーカ
202 表示制御部
203 音声制御部
301 予測判断部
301a 操作状態判定部
301b 操作状態警告指示部
301c エンジンオイル交換時期算出部
301d 動作規制部
302 記憶部
302a 適正操作状態記憶部
302b 操作履歴記憶部
401 エンジン制御部
402 変速制御部
403 ブレーキ制御部
404 サスペンション制御部
405 ステアリング制御部
502 アクセル
503 シフト
Claims (6)
- 車両の状態に基づいて該車両の制御をおこなう車両制御装置であって、
運転手による車両操作状態を検知する操作状態検知手段と、
エンジンオイルに対する負荷を基に設定された車両操作の適正範囲を記憶する適正操作記憶手段と、
前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたか否かを判定する操作状態判定手段と、
前記操作状態判定手段によって前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたと判定された場合に、前記車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示する操作状態警告指示手段と、を備えたことを特徴とする車両制御装置。 - 前記操作状態検知手段は、前記運転手による車両操作状態としてアクセル開度状態および/またはシフト状態を検知することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
- 前記操作状態検知手段によって検知された前記運転手による車両操作状態を履歴として記憶する操作履歴記憶手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。
- 前記操作状態警告指示制御手段は、前記操作履歴記憶手段によって記憶された前記履歴を参照して前記適正範囲を超えたと判定された前記車両操作状態が所定の頻度で存在する場合に、前記車両操作状態がエンジンオイルに負荷をかける旨を警告するよう指示することを特徴とする請求項3に記載の車両制御装置。
- 前記操作履歴記憶手段によって記憶された運転手による車両操作状態の履歴に基づいてエンジンオイルの交換時期を算出するエンジンオイル交換時期算出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の車両制御装置。
- 前記車両操作状態が前記適正範囲を超えたと判定された場合に、前記エンジンオイルに負荷をかける車両の動作を規制する動作規制手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の車両制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2003204924A JP2005048636A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 車両制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003204924A JP2005048636A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 車両制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005048636A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-07-31 JP JP2003204924A patent/JP2005048636A/ja active Pending
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