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JP2005035336A - 自動車用窓材 - Google Patents

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JP2005035336A JP2003197875A JP2003197875A JP2005035336A JP 2005035336 A JP2005035336 A JP 2005035336A JP 2003197875 A JP2003197875 A JP 2003197875A JP 2003197875 A JP2003197875 A JP 2003197875A JP 2005035336 A JP2005035336 A JP 2005035336A
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Abstract

【課題】ピラーにより視界が遮られることのないウィンドシールドやバックウィンドウを得るために、車両側面やルーフ面へ回り込ませた形状に加工する目的において適した物性を有する窓材を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】本発明により、透明ガラス板と透明樹脂成形体とを透明樹脂成形体の凹部の全面で接着一体化し、透明樹脂成形体の周辺部の少なくとも一部が、前記凹部の側面または上面へ回り込むように伸びた構造とすることにより、透視歪み、二重像、傷付き性が小さく、さらに剛性、耐久性にも優れた自動車用窓材が与えられた。樹脂成形体を構成する材料として、無機ナノ粒子が樹脂中にほぼ単分散された透明な有機無機複合材料を用いることにより、本発明の効果を更に高めることができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透明ガラス板と透明樹脂成形体からなる自動車用窓材に関する。本発明の自動車用窓材において、乗員の視界を遮る領域にまで透明樹脂成形体を延長させた構造とすることにより、視界や開放感を向上させることを達成した。本発明の自動車用窓材は、例えば自動車のウィンドシールド、バックウィンドウなどに好適に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
現在の自動車の全面窓には、JIS R3211に規定された2枚のガラス板をポリビニルブチラールの中間膜接着剤で接着した合せガラスが用いられている。また、後面窓にはJIS R3211に規定されたガラス板1枚からなる強化ガラスが用いられている。樹脂シートを用いた窓材として多くの種類が知られており、たとえば特開2001−232728号公報には透明プラスチック基材表面にアクリル樹脂を50質量%以上含有する塗膜層とオルガノシロキサン樹脂からなる熱硬化塗膜層が積層された透明プラスチック複合体が開示されている。
【0003】
ガラス板と樹脂シートを接合した窓材も多くの種類が知られており、たとえば特開平6−99547号公報には常温硬化型接着剤を使用した接着剤層と合成樹脂板及びガラス板とが密着して剥離を生じない合成樹脂板とガラス板との異材合せガラス板及びその製造方法が開示されている。また、特開平6−99547号公報にはガラス板と、アクリル樹脂とポリカーボネート樹脂の共押出積層シートの積層体であって、ガラス板はアクリル樹脂面でポリビニルブチラール樹脂を介して接合している積層体が開示されている。さらに、特開2000−1345号公報にはガラス板と複数枚の同種または異種の樹脂シートを重ね合せてなる樹脂板とが一体化した異層合せガラスが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−232728号公報
【特許文献2】
特開平6−99547号公報
【特許文献3】
特開2000−1345号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
自動車の乗員から外部前方を見る場合、ウィンドシールドの左右両端、上端にあるそれぞれ支柱(Aピラー)、フロントルーフレールによって部分的に視界が遮られる。また、外部後方を直接もしくはルームミラーを通して見る場合には、バックウィンドウの左右両端にある支柱(Cピラー)、上端にあるルーフ後縁部のリヤルーフレールによって部分的に視界が遮られる。これらの視界遮蔽領域を効果的に縮小する方法の一つとして、現行のウィンドシールドやバックウィンドウの左右両端、上端をそれぞれ車両側面、ルーフ面に回り込むようにすることが望まれている。
【0006】
しかし、一般に自動車の側面もしくはルーフ面への回り込ませた形状とするためには、窓材に曲率半径200mm以下程度の曲げ加工を必要とするが、ガラス板では最小曲率部や周辺部に大小の皺やウネリを生じて均一な曲げ加工が困難なため、著しい透視歪みが発生する。また、車体への取り付けも困難となる。従って、従来の合せガラス、強化ガラス、ガラス板と樹脂シートを接合した窓材をこのような目的に利用することは困難である。
【0007】
一方単板の樹脂シートにあっては、成形加工は可能であるが、外表面をハードコートなどの処理を行ったとしても、自動車のウィンドシールド、バックウィンドウなどのようにワイパー摺動を受ける部位に用いた場合には、傷付き易く、長期間に渡って良好な視界を確保することは困難である。さらに、単板の樹脂シートに透明性に優れ、リサイクルもし易いアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂などを用いた場合には曲げ弾性率が2〜3GPa程度であるため、現在のガラス板の場合と同程度の剛性を付与しようとするとウィンドシールドの場合で13mm程度の厚さが最低限必要となり、樹脂シートに入射した光の直接透過光と内部反射後の出射光とのずれが大きくなり、著しい二重像として感知されるようになるという問題を有している。また、この厚さの増加は成形加工上の問題点ともなり、たとえば射出成形にて成形加工を行ったときには成形収縮が大きくなり、これに伴って透視歪みが大きくなるという問題が生じることとなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、表面が平滑な透明樹脂成形体と透明ガラス板から構成され、該透明樹脂成形体は肉厚の薄い凹部とその周囲にある肉厚の厚い周辺部を有し、該透明ガラス板と該透明樹脂成形体は該透明樹脂成形体の該凹部の全面で透明接着剤を介して接合し、透明樹脂成形体の該周辺部の少なくとも一部が該凹部の外側に存在する曲げ部分において該凹部の側面または上面へ回り込むように伸びた構造を有することを特徴とする自動車用窓材を提供する。また本発明において、上記樹脂成形体用材料として透明樹脂中に粒径1nm〜200nmの無機ナノ粒子がほぼ単分散された有機無機複合材料を用いることにより、さらに耐熱性、透視性の両面で良好な自動車用窓材を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記で述べたように本発明の自動車用窓材は、表面が平滑な透明樹脂成形体と透明ガラス板から構成される。本発明の透明樹脂成形体は凹部とその周囲にある周辺部とからなり、その周辺部の少なくとも一部が曲げ部分において該凹部の側面または上面へ回り込むように伸びた構造を有する。ここで曲げ部分とは、樹脂成形体の周辺部が側面または上面へ回り込む構造をとるために屈曲している部分を意味する。本発明によれば、まず透明樹脂部材を成形し、後から前面部もしくは後面部だけの透明ガラス板の成形体と接着加工して一体化することが可能であるために、自動車に取り付けた際にその側面もしくはルーフ部へ回り込んだ部分についても透視歪みの小さな窓材を得ることができる。
【0010】
また透明樹脂成形体において凹部では肉厚が薄くなっており、周辺部では凹部と比較して肉厚が厚くなっている。透明樹脂成形体の凹部はガラス板との接合部であり、そこヘガラス板が収納されて両者の接合面全面で接着されることにより本発明の自動車用窓材を得ることができる。そのために、接合後の端面を保護する等の特別の処理をする必要もなく、透明ガラス板と透明樹脂成形体との間に実質的に段差がない連続した表面外観を得るように成形することができる。なお、本願明細書において「実質的に段差がない」とは、通常の状態で目視したときに透明樹脂成形体と透明ガラス板との間の段差を認識できないことを意味するものである。
【0011】
なお、透視像の歪みを抑えるために、周辺部から伸びた曲げ部分の曲率は連続的に変化することが好ましい。そして曲げ部分の曲率が連続して変化することにより、曲げ部分は円滑な曲線を形成することになる。なお、曲率の逆数として表される値である曲率半径は、曲線の湾曲の程度を表すのに使われる指標であり、曲率半径が大きい程その曲線の湾曲は穏やかである。曲率半径の値が100mmより小さくなると、平滑な表面状態を維持していても透過光の屈折による影響が強くなって透視像の歪みが著しくなる。そのために、曲げ部分における曲率半径の最小値は100mm以上であることが好ましい。
【0012】
なお、本発明の実施例1で得られた自動車用窓材の見取り図を図1に示す。図1の自動車用窓材1においては、透明樹脂成形体の前面部2から自動車の側面へと回り込むように周辺部3が成形されている。また図2は、図1のA−A断面(横方向断面)における切断図である。図2において白抜き部分で示される透明樹脂成形体6の中に凹部7が形成され、該凹部において斜線で示される透明板ガラス4が接着剤5を介してはめ込まれている。なお透明樹脂成形体6において、凹部の厚さtは薄く、周辺部の厚さtはそれよりも厚い。
【0013】
また、透明樹脂成形体6の周辺部3は、凹部7の外側に存在する曲げ部分8において屈曲し側面に伸びている。図2においてRは透明板ガラスの内面の曲率半径であり、Rは透明樹脂成形体の内面の曲率半径である。Rは透明板ガラスの周辺部の最小曲率半径であり、この最小曲率半径は曲げ部分8の最も強く屈曲している点において与えられるものである。
【0014】
また、本発明の実施例2から4で得られた自動車用窓材の見取り図を図3に示す。図3の自動車用窓材1’においては、透明樹脂成形体の前面部2’から自動車の側面へと回り込むように周辺部3’が成形されている。また図4は、図3のB−B断面(縦方向断面)における切断図である。図4において、図2と同様に、白抜き部分で示される透明樹脂成形体6’の中に凹部7’が形成され、その凹部において斜線で示される透明板ガラス4’が接着剤5’を介してはめ込まれている。透明樹脂成形体6’の周辺部3’は、凹部7の外側に存在する曲げ部分8’において上面に伸びている。
【0015】
本発明に用いる透明ガラス板は、通常の自動車用窓ガラスの成形方法である自重式、プレス式などの曲げ工法などによって得ることができる。樹脂成形体を得る方法としては、それらに限定されるものではないが、射出成形、注型成形、プレス成形、真空成形など各種の成形方法を適用することが可能であり、表面平滑性、成形サイクルの観点から射出成形が最も好ましい。
【0016】
また、透明ガラス板と透明樹脂成形体との接合に用いる接着剤としては、好適にはポリビニルブチラールやエチレン酢酸ビニル共重合体またはその部分ケン化物などのホットメルト系接着剤が用いられるが、それに限定されるものではない。特にポリビニルブチラールは耐貫通性に優れるため、ウィンドシールドとして用いる本発明の自動車用窓材を作製する場合にはこれを用いるのが好ましい。曲げ加工された透明ガラス板と射出成形などにより成形された透明樹脂成形体との間にこれら接着剤のシートを積層し、層間の空隙に残存する空気を真空引きして除去した後、オートクレーブなどにより加熱圧着することにより接着を行うことができる。
【0017】
また、本発明の自動車用窓材ではワイパー摺動を受ける前面部、後面部は透明ガラス板となっているため、現行の自動車用窓ガラス同様の長期間に渡る耐傷付き性を確保することができる。透明ガラス部以外の透明樹脂成形体については、その表面の一部もしくは全部に傷付きを防止するためのハードコートを施すことが好ましい。ハードコート材料としては、アクリル系、シリコーン系、メラミン系ハードコート材料のうち、透明な材料から適宜選択して用いることができるが、それらに限定されるものではない。
【0018】
なお透明樹脂としてポリカーボネート樹脂を用い、接着剤にポリビニルブチラールを用いた場合には、このハードコートは、ポリビニルブチラールに大量に含まれる可塑材がポリカーボネート樹脂に移行してクレージングを起こして白化するのを防止する役目も果たすことができる。なお、透明樹脂にアクリル系樹脂もしくはメタクリル系樹脂を用いる場合には、このような可塑材による影響はないため、特別にハードコートにより保護する必要は必ずしもない。
【0019】
本発明における透明ガラス板と透明樹脂成形体からなる窓材の場合、剛直な透明ガラス板が残るため、窓材の剛性を確保するために必要な透明樹脂成形体の厚さは、透明ガラス板の厚さを2mmとし、透明樹脂成形体の樹脂にアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などを用いた場合では約6mm程度とすることができ、樹脂単板で用いた場合と比較して透視像の二重像の発生は大幅に低減する。
【0020】
次に、透明樹脂中に粒径1nm〜200nmの無機ナノ粒子が実質的に単分散された有機無機複合材料を上記樹脂成形体用材料として用いることにより、さらに耐熱性、透視性の両面で良好な自動車用窓材が得ることができる。なお本願明細書において無機ナノ粒子とは、ナノメートルオーダーの粒子径を有する無機系の微粒子を意味するものである。また「実質的に単分散された」とは、無機系微粒子が有機無機複合材料中に単分散されているか、あるいは単分散されていると見做せる程に均一性を保持した状態で分散されていることを意味する。
【0021】
上記有機無機複合材料は透明、低線膨張、高弾性という特徴を有している。低線膨張であることから、本窓材が高温下に置かれた場合の樹脂とガラス板との線膨張係数の差異に起因する接着界面での剥離や、窓材全体の反りの発生を抑制することができる。また、曲げ弾性率が通常の樹脂に対して高いことから、窓材全体の剛性を現行のウィンドシールド用合せガラスと同等に保持するために必要な樹脂成形体の厚さを小さくすることが可能となり、透視像の二重像の発生をさらに抑制することができるという効果を示す。たとえば、有機無機複合材料の曲げ弾性率が5GPa、ガラス板の厚さが2mmの場合、透明成形体の必要な厚さは5mm程度である。
【0022】
高い透明性を確保するためには、有機無機複合材料に用いる無機ナノ粒子の粒径が200nm以下であり、かつマトリックスポリマー中に均一に単分散に近い状態で分散していることが必要である。粒径が200nmより大きくなると可視光の散乱が大きくなるため、たとえ単分散していても透明性は損なわれる。一方、粒径が200nm以下であっても、マトリックスポリマー中で二次凝集が進むとやはり自動車用窓材に要求されるような高度な透明性は期待できない。以上から、透明樹脂中に粒径1nm〜200nmの無機ナノ粒子が分散されていることは本発明において好ましい態様であるが、無機ナノ粒子の粒子径はその範囲内に限定されるものではない。
【0023】
本発明で用いる無機ナノ粒子としては金属酸化物のコロイドなどが好適に用いられる。その例としてはシリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニアのコロイド粒子などを挙げることができるがそれに限定されるものではない。マトリックスポリマーの屈折率は一般にこれら金属酸化物の屈折率より低く、両者の界面での光散乱をなるべく小さくするといった観点や、コスト、入手の容易性、表面処理のし易さなどからシリカを用いることは特に好ましい。
【0024】
なお、無機ナノ粒子の原料は金属酸化物のコロイドに限定されるものではなく、金属アルコキシドなどを原料に用いて樹脂あるいはそのモノマー中で反応させて得た金属酸化物粒子であってもよい。これら金属酸化物は表面に水酸基を有するため親水性であり、水溶性高分子以外の一般的な疎水性のポリマー中に均一に分散させることは困難で、凝集塊を生じて失透してしまう。
【0025】
従って、無機ナノ粒子を樹脂中に均一に分散させるためには、無機ナノ粒子の表面の少なくとも一部が疎水基で改質されていることが必要である。また、前記有機無機複合材料により顕著な材料物性を付与するためには、無機ナノ粒子とマトリックスポリマーとの界面に強固な相互作用が存在することが重要である。無機ナノ粒子として金属酸化物を用いた場合、粒子表面には一般に水酸基が存在するため、この水酸基とマトリックスポリマーの極性基との間で水素結合などの相互作用を形成することが可能であるが、積極的に他の極性基を導入して更に材料物性を改良することができる。
【0026】
疎水基としては無機ナノ粒子の表面の水酸基と反応して導入可能なものならば特に限定されるものではないが、代表的なものとしてはアルキル基、アリル基、アリール基などを例示することができる。水酸基以外の極性基についても同様に限定されるものではないが、アミノ基、エーテル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、エポキシ基などから適宜選択することができる。
【0027】
また、水酸基を含む極性基と疎水基の合計に対する疎水基の割合は、特に限定されるものではないが、30%から70%の範囲とすることが好ましい。疎水基の割外が30%より少ないと無機ナノ粒子の極性が高過ぎ、利用できる有機溶剤が限定されるとともに、マトリックスポリマー中で凝集しやすくなる。一方、極性基の割合が70%を越えると、マトリックスポリマーとの相互作用が弱くなり、十分な熱的・機械的材料物性が得られなくなる。
【0028】
本発明において、無機ナノ粒子の配合量は1〜60質量%の範囲とすることが好ましい。1質量%より少ないと線膨張係数、曲げ弾性率などの熱的・機械的材料物性の面で無機ナノ粒子の添加効果がほとんど得られない。一方、無機ナノ粒子の添加量が60質量%を超えると、衝撃強度が大幅に低下するとともに、ペレット化、シート化、射出成形、プレス成形、真空成形などの2次加工を行うことも困難となる。しかし無機ナノ粒子の配合量は上記の範囲に限定されるものではなく、目的とする物性を得ることができる限り、無機ナノ粒子の配合量を適宜調節して添加することができる。
【0029】
マトリックポリマーには各種の透明樹脂を利用することができるが、透明性に優れ、熱可塑性樹脂でリサイクルがし易く、更に汎用性が高いことからアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂が特に好適に用いられる。しかしそれらに限定されるものではなく、他の透明樹脂も適宜使用することができる。
【0030】
無機ナノ粒子をマトリックポリマー中に分散させる方法としては、無機ナノ粒子を溶融状態のポリマーに添加して混練する方法(溶融混練法)、無機ナノ粒子をモノマーに添加してモノマーを重合させる方法(分散重合法)、金属アルコキシドをポリマーもしくはモノマーに添加した後に加水分解、重縮合を行わせる方法(ゾルゲル法)などが考えられ、いずれかに限定されるものではない。しかし、無機ナノ粒子をほぼ均一に単分散状態に近い形でポリマー中に分散させるという目的においては分散重合法が最も好ましい。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例により具体的に説明する。しかし本発明の範囲はこの実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例における各種評価は以下の方法によった。
(1)曲げ弾性率:試作窓材の中央部よりサンプルを切り出し、ASTM試験法のD790に準じた3点曲げ試験により常温にて測定した。
(2)二重像、透視歪み:試作窓材を自動車の取り付け角度に設置し、夜間屋外にて7m前方の自動車のヘッドライトを目視し、ライトの輪郭の二重像及び透視歪みを評価した。
(3)表面硬度:JIS K5401による鉛筆硬度で評価した。
(4)熱サイクル試験:試作窓材の中央部よりサンプルを切り出し、恒温恒湿槽内に設置した後、下記を1サイクルとして10サイクル実施し、接着郡の剥離の有無を目視にて観察した。
(サイクル条件)80℃、4時間→室温、30分→−30℃、1.5時間→室温30分→70℃、相対湿度95%、3時間→室温30分→−30℃、1.5時間→室温30分
なお、以下の実施例、比較例においてはすべて2枚の2mm厚のソーダライムガラスを、ポリビニルブチラールで接着した合せガラスと同等の曲げ弾性率となるように調整している。
【0032】
(実施例1)
ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス製NOVAREX(登録商標)7027A)を用い、射出成形により[図1]及び[図2]に示すような肉厚の薄い凹部とその周辺にある肉厚の厚い周辺部とを有する透明樹脂成形体を得た。なお、凹郡、周辺部の博さはそれぞれt=6.2mm,t=9mmであり、透明ガラス板と前面接着する前面郡の曲率半径Rは1993mmとした。さらに周辺部は自動車の側面へと回り込むように成形されており、最小曲率半径Rは200mmであった。
【0033】
この透明樹脂成形体をプライマ((株)日本ダクロシャムロック製、商品名Solgard Primer85B−2)、ハードコート材((株)日本ダクロシャムロック製、商品名solGard NP730)の各溶液に順次ディッピング、乾燥を行って表面にシリコーン系ハードコート層を形成した。厚さ0.8mmのポリビニルブチラールシート(積水化学工業(株)製、商品名S−LEC(登録商標)Film)、曲率半径Rが2000mmになるように自重式曲げ加工を行った厚さ2mmのガラス板を順次透明樹脂成形体の凹部に装着し、熱ローラによって層間の脱気を行うとともに予備接着を行った後、オートクレープ中で120℃、1.2MPaの条件下で1時間加熱圧着してウィンドシールド用の自動車用窓材を得た。その物性を評価したところ、[表1]に示されるように、透視歪み、表面硬度の物性は良好であり、二重像、熱サイクル試験の物性も許容範囲内であった。
【0034】
【表1】
Figure 2005035336
【0035】
(実施例2)
メタクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名ACRYPET(登録商標)VH)を用い、射出成形により[図3]及び[図4]に示すような、肉厚の薄い凹部とその周辺にある肉厚の厚い周辺部とを有する透明樹脂成形体を得た。なお、凹部、周辺部の厚さはそれぞれt=5.6mm,t=8.1mmであり、透明ガラス板と前面接着する前面部の曲率半径Rは1993.6mmとした。さらに周辺部は自動車の側面へと回り込むように成形されており、最小曲率半径Rは200mmであつた。
【0036】
厚さ0.5mmのエチレン酢酸ビニル共重合体部分ケン化物のシート(三井武田ケミカル(株)製、商品名デュミラン(登録商標)C−2280)、曲率半径Rが2000mmになるように自重式曲げ加工を行った厚さ2mmのガラス板を順次透明樹脂成形体の凹部に装着した後、全体をポリエチレンテレフタレートのバッグに入れて、内部を脱気しながら90℃のオープン中で15分間加熱圧着してウィンドシールド用の自動車用窓材を得た。その物性を評価したところ、[表1]に示されるように、透視歪み、表面硬度の物性は良好であり、二重像、熱サイクル試験の物性も許容範囲内であった。
【0037】
(実施例3)
反応容器中に平均一次粒径が10〜20nmのコロイダルシリカ(旭電化工業(株)製アデライトAT−30)を乾固、粉末化したものとシクロへキサン溶媒と脱塩酸剤ピリジンを投入し、次にシクロへキサンとトリメチルクロロシランを30分かけて攪拌しながら滴下した後、8時間加熱還流した。反応終了後、未反応のトリメチルクロロシランとピリジンを留去して、疎水化シリカのシクロヘキサン分散溶液を得た。
【0038】
この溶液にシクロヘキサンで希釈した3−アミノプロピルトリエトキシシランを攪拌しながら滴下した後、シクロへキサンで洗浄し、トルエンを加えた。蒸留によりシクロへキサンを留去し、表題の疎水化アミノ化シリカをトルエンに分散した溶液として得た。全窒素分析、XPS、NMR,FT−IR分析の結果、改質された表面にある官能基の内訳は、おおよそトリメチルシリル基(疎水基)50%、2−アミノエチルアミノメチルジメチルシリル基(極性基)40%、未反応の水酸基10%であった。
【0039】
不活性ガス気流下、反応容器に溶媒のトルエン、メタクリル酸メチル(0.7mol/L)、アクリル酸(0.3mol/L)、重合開始剤AIBNを0.5mol%添加した。80℃に加熱し、攪拌しながら滴下漏斗より上記の表面処理を施したシリカを加え、24時間そのまま過熱し続けた。反応終了後、室温に戻し、過剰のへキサンを加えポリマーを沈殿させ、シリカ固形分30質量%を含有しているメタクリル酸系樹脂組成物を得た。
【0040】
得られた樹脂組成物からペレットを作成し、それを用いて射出成形により[図3]及び[図4]の形状に成形して透明樹脂成形体を得た。なお、この樹脂成形体の凹部の厚さは4.8mmであり、ルーフへ回り込む肉厚の周辺部の厚さは7.6mmとした。透明ガラス板と前面接着する前面郡の曲率半径Rは1994.4mmとし、周辺部の自動車のルーフヘと回り込む部分の最小曲率半径Rは200mmとした。この樹脂成形体を実施例2の場合と同様にして2mm厚の透明ガラス板を接着してウィンドシールド用の自動車用窓材を得た。その物性を評価したところ、[表1]に示されるように、二重像、透視歪み、表面硬度、熱サイクル試験のいずれの物性とも良好であった。
【0041】
(実施例4)
メタクリル酸系樹脂組成物中のシリカ固形分が50質量%となるように成分を調節したこと以外は実施例3と同様にして、[図3]及び[図4]に示すウィンドシールド用の自動車用窓材を得た。その物性を評価したところ、[表1]に示されるように、二重像、透視歪み、表面硬度、熱サイクル試験のいずれの物性とも良好であった。
【0042】
(比較例1)
前面部の曲率半径が2000mmであり、200mmの最小曲率半径で左右両側において自動車の側面へ回り込むように作製した下型に、厚さ2mmのソーダライムガラスをセットした後、雰囲気温度600℃の曲げ炉を通して10分間過熱しながら自重曲げを行った後、曲げ炉の出口で直ぐに圧子で上から押し、最小曲率部を下型に沿うように成形した。
【0043】
この成形ガラスを冷却後に目視で検査したところ、曲げ時の変形に追随できなかった最小曲率郡に筋状の痕が多数発生しており、この部分の透視像は著しく歪んでいた。また、側面へ回り込んだ部分の終端部分には大きなウネリが発生しており、自動車への取り付けは困難な状態であった。
【0044】
(比較例2)
ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス製NOVAREX(登録商標)7027A)を用い、前面部から自動車の側面部へと回り込んだ形状のウィンドシールドを射出成形により成形した。なお、全体の厚さは均一で12.5mmとし、前面部の曲率半径は2000mm、自動車の側面部へと回り込む周辺部の最小曲率半径は200mmとした。
【0045】
この成形体をプライマ((株)日本ダクロシャムロック製、商品名Solgard Primer 85B−2)、ハードコート材((株)日本ダクロシャムロック製、商品名SsolGard NP730)の各溶液に順次ディッピングおよび乾燥を行い、表面にシリコーン系ハードコート層を形成した。評価結果を[表1]に示すが、形成された成形体の物性は好適ではなかった。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、透明ガラス板と透明樹脂成形体とを透明樹脂成形体の凹部の全面で接着一体化し、透明樹脂成形体の周辺部の少なくとも一部が前記凹部の側面または上面へ回り込むように伸びた構造とすることにより、透視歪み、二重像、傷付き性が小さく、さらに剛性、耐久性にも優れた自動車用窓材が与えられた。樹脂成形体を構成する材料として、無機ナノ粒子が樹脂中にほぼ単分散された透明な有機無機複合材料を用いることにより、本発明の効果を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られたウィンドシールドの見取り図である。
【図2】図2は、図1で得られたウィンドシールドのA−A断面における断面図である。
【図3】図3は、実施例2から4で得られたウィンドシールドの見取り図である。
【図4】図4は、図3で得られたウィンドシールドのB−B断面における断面図である。
【符号の説明】
1 1’ 自動車用窓材
2 2’ 前面部
3 3’ 周辺部
4 4’ 透明ガラス板
5 5’ 接着剤
6 6’ 透明樹脂成形体
7 7’ 凹部
8 8’ 曲げ部分
樹脂成形体の凹部の厚さ
樹脂成形体の周辺部の厚さ
透明板ガラスの内面の曲率半径
透明樹脂成形体の内面の曲率半径
透明板ガラスの周辺郡の最小曲率半径

Claims (17)

  1. 表面が平滑な透明樹脂成形体と透明ガラス板から構成され、該透明樹脂成形体は肉厚の薄い凹部とその周囲にある肉厚の厚い周辺部を有し、該透明ガラス板と該透明樹脂成形体は該透明樹脂成形体の該凹部の全面で透明接着剤を介して接合し、透明樹脂成形体の該周辺部の少なくとも一部が該凹部の外側に存在する曲げ部分において該凹部の側面または上面へ回り込むように伸びた構造を有することを特徴とする自動車用窓材。
  2. 前記透明樹脂成形体の前記曲げ部分の曲率は連続的に変化し、該曲率から得られる最小の曲率半径は100mm以上であることを特徴とする請求項1記載の自動車用窓材。
  3. 前記透明ガラス板の外表面と前記透明樹脂成形体の周辺部の外表面の間に実質的に段差がなく連続した表面を形成していることを特徴とする請求項1記載の自動車用窓材。
  4. 前記透明ガラス板と前記透明樹脂成形体の中間に介在する接着剤がポリビニルブチラールまたはエチレン酢酸ビニル共重合体もしくはその部分ケン化物であることを特徴とする請求項1記載の自動車用窓材。
  5. 前記透明樹脂成形体の表面の一部もしくは全部にハードコートが施されていることを特徴とする請求項1記載の自動車用窓材。
  6. 前記ハードコートを施すためのハードコート材が、アクリル系ハードコート材、シリコーン系ハードコート材およびメラミン系ハードコート材からなる群から選択されたことを特徴とする請求項5記載の自動車用窓材。
  7. 前記透明樹脂成形体が、前記透明樹脂中に粒径1nm〜200nmの無機ナノ粒子が実質的に単分散された有機無機複合材料からなることを特徴とする請求項1記載の自動車用窓材。
  8. 前記無機ナノ粒子が金属酸化物のコロイドであることを特徴とする請求項7記載の自動車用窓材。
  9. 前記金属酸化物がシリカ、チタニア、アルミナ及びジルコニアからなる群から選択されたことを特徴とする請求項8記載の自動車用窓材。
  10. 前記無機ナノ粒子が、その表面の少なくとも一部に疎水基を導入して表面改質を行ったものであることを特徴とする請求項7記載の自動車用窓材。
  11. 前記無機ナノ粒子が、その表面に少なくとも疎水基、水酸基及び水酸基以外の極性基を有することを特徴とする請求項7記載の自動車用窓材。
  12. 前記無機ナノ粒子において、水酸基を含む極性基と疎水基の合計に対する該疎水基の割合が30%から70%の範囲内であることを特徴とする請求項7記載の自動車用窓材。
  13. 前記透明樹脂成形体において、前記無機ナノ粒子の配合量が1〜60質量%の範囲内であることを特徴とする請求項7記載の自動車用窓材。
  14. 前記疎水基が、アルキル基、アリル基及びアリール基からなる群から選ばれたことを特徴とする請求項11記載の自動車用窓材。
  15. 水酸基以外の前記極性基が、アミノ基、エーテル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基およびエポキシ基からなる群から選ばれたことを特徴とする請求項11記載の自動車用窓材。
  16. 前記透明樹脂成形体の透明樹脂が、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂及びポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれたことを特徴とする請求項7記載の自動車用窓材。
  17. 前記自動車窓材が自動車のウィンドシールドあるいはバックウィンドウとして利用されるものであることを特徴とする請求項1記載の自動車用窓材。
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