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JP2005034618A - マスク - Google Patents

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JP2005034618A
JP2005034618A JP2004100533A JP2004100533A JP2005034618A JP 2005034618 A JP2005034618 A JP 2005034618A JP 2004100533 A JP2004100533 A JP 2004100533A JP 2004100533 A JP2004100533 A JP 2004100533A JP 2005034618 A JP2005034618 A JP 2005034618A
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Masahiro Aoki
正博 青木
Tsuneo Aoki
恒雄 青木
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GOFUKU IRYO KK
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Abstract

【課題】 使用中の快適性に優れ、かつ、細菌、ウイルス及び花粉等の微小有害物の除去効果に優れたマスクを提供すること。
【解決手段】 マスクは、表地部と、裏地部とを有するマスクであって、裏地部の少なくとも一部分が、二層以上の繊維層からなる多層構造糸から形成されている。ここで裏地部が、前記多層構造糸を編んで形成した編物からなる層を少なくとも1つ有することが好ましく、前記多層構造糸が、芯部がポリエステル繊維からなり、鞘部がコットン繊維からなる2層構造の構造糸であることが好ましい。。
【選択図】 なし

Description

本発明は、マスクに関し、さらに詳しくは空気中の細菌、ウイルス、花粉等の微小有害物が体内に入ることを防止するマスクに関する。
古くから木綿製のガーゼマスクが一般に使用されてきたが、ガーゼマスクでは比較的大きな粒子は捕集できるが、空気中の細菌、ウイルス、花粉等の微小有害物の捕集は困難であった。ガーゼを何枚も重ねて製造されたマスクを用いても、捕集性能はそれほど大きく向上せず、むしろ通気性が悪くなり快適性が損なわれる弊害の方が大きかった。
一方、合成繊維不織布等を使用したマスクもある。このようなマスクは、微粒子の捕集性能が高く、特に細菌、ウイルス等の1μm以下の微粒子を捕集できるものもある。しかしながら、捕集性能が高いと通気性は低下してしまう。従来の合成繊維不織布を用いたマスクは、呼気等の水分によってムレ感が強く、使用中の快適性が乏しいものであった。
従って、本発明の目的は、使用中の快適性に優れ、かつ、細菌、ウイルス及び花粉等の微小有害物の除去効果に優れたマスクを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、マスクの裏地部に、二層以上の繊維層からなる多層構造糸からなる部材を用いることにより、適度な吸湿性及び発散性が付加され、快適性に優れるマスクが作製できるという知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、本発明のマスクは、表地部と、裏地部とを有するマスクであって、該裏地部の少なくとも一部分が、二層以上の繊維層からなる多層構造糸から形成されていることを特徴とする。
裏地部は、前記多層構造糸を編んで形成した編物からなる層を少なくとも1つ有することが好ましい。
また、前記多層構造糸は、芯部がポリエステル繊維からなり、鞘部がコットン繊維からなる2層構造の構造糸であることが好ましい。
また、前記編物は、制菌加工処理されていることが好ましい。
前記編物の通気度は、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、110〜160cm/cm・sの範囲内であることが好ましい。
前記裏地部は、さらに、坪量が120〜220g/mである不織布からなる層を少なくとも1つ有していてもよい。
前記裏地部は、さらに、水分を保有することのできる層を少なくとも1つ有していてもよい。
前記裏地部に、さらに、マスク本体と口との間に介在させる、坪量が90〜150g/mである不織布から形成されているシートが配置されていてもよい。
前記裏地部に、さらに、マスク本体と口との間に介在させる、含水率12.5%における通気度が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、40〜60cm/cm・sの範囲内であるシートが配置されていてもよい。
前記裏地部は、さらに、和紙からなる層を有していてもよい。又は、和紙のかわりにポリエチレングリコール製の層を有することによりウイルス等の吸着を高めてもよい。
前記表地部は、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した通気度が25〜40cm/cm・sの範囲内である不織布からなることが好ましい。
前記表地部は、拡幅するようにプリーツが形成加工されていてもよい。
前記表地部は、いずれか一方の上辺部に帯状の芯材を備えていてもよい。
マスクの通気性は、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値が、5〜25cm/cm・sの範囲内であることが好ましい。
なお、本明細書において、マスクの通気性は、16×9cmのもの(面積:144cm)について測定した値を意味する。マスクの通気度は、マスクの大きさ・形状によって変化してもよい。すなわち、マスクの面積が大きいほど、一点の通気に関する密度は細かくてもよく、面積が小さいほど、密度を粗くして呼吸の必要量を確保する必要がある。従って、面積の小さ過ぎるマスクは通気度を大きくする必要があり、一点が粗くて細菌やウイルスが簡単に通過しやすいマスクは危険である。一方、面積の大き過ぎるマスクは日常の行動に支障をきたす可能性がある。このことより、マスクの大きさは70〜700cm程度の面積のものが好ましい。なお、マスクの面積とは、使用する素材の大きさを意味するものであり、実際には、製造する形状により容積を考える場合が多い。
上記マスクは、マスク本体の側辺に耳かけ用ゴム又は耳かけ用紐を有すると共に、マスク本体の側辺に紐状部材が備えられていることが好ましい。
本発明によれば、使用中の快適性に優れ、かつ、細菌、ウイルス及び花粉等の微小有害物の除去効果の高いマスクを提供することができる。
以下、本発明のマスクについて、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るマスクの一部切欠断面図である。図1に示すマスクは、表地部1と、裏地部である編物からなる層2、2’から構成されており、編物からなる層2と2’との間に第一のフィルター層3を有し、マスクを使用した際に顔に接する側(以下、本明細書において「裏側」又は「顔側」ともいう)にシート4を備えている。また、マスク本体の側辺には耳かけ用ゴム5、5’が設けられており、表地部1には、上辺部に帯状の芯材12が備えられている。更に、表地部1には、プリーツ加工11が施されている。
図1に示すマスクにおいて、編物からなる層2、2’は、二層以上の繊維層からなる多層構造糸から形成されている。この多層構造糸については後述する。第一のフィルター層3及びシート4は不織布から形成されている。図1のマスク本体は、表地部1と、編物からなる層2/第一のフィルター層3/編物からなる層2’/ シート4の順に積層した裏地部とから構成されている。
表地部を形成する素材としては、特に限定はされないが、適度な通気性とフィルター機能を有する紙、布、不織布等が挙げられる。本発明においては、通気度が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で25〜40cm/cm・sの範囲内である不織布が好ましく用いられる。このような通気度を示す不織布としては、例えば、密度0.15〜0.3g/cmのポリプロピレン製の不織布が挙げられる。
表地部は、微粒子の捕集性能を向上させるために、帯電処理や粘着剤処理等が施されていてもよい。また、抗菌加工が施されていてもよい。
本発明において、表地部1にはプリーツ加工11を施す必要は必ずしもないが、図1に示すように、横方向にプリーツ加工11を施すことにより、表地部が縦方向に拡幅し、マスクを使用する際に、鼻からあごにかけて広い範囲を覆うことが可能となる。また、芯材12についても同様に、必ずしも設ける必要はないが、使用する際に、マスクと顔との隙間を減少し、マスクと顔との隙間から菌や花粉等が侵入するのを防止するためには、特に表地部1の上辺に帯状の芯材12を設けることが好ましい。芯材は、表地部のいずれの辺に設けてもよく、また、芯材の材質や形状は、設けた場所の顔の凹凸に対応できるよう適宜設定することが好ましい。
また、表地部は外から見える部分であることから、表地部の外側表面は、表地部の性能に支障がない範囲で、デザイン、文字、絵柄等を印刷したり、着色されていてもよい。例えば、デザイン、文字、絵柄等が印刷された不織布又は布、着色された不織布や、生地、布等が挙げられる。この場合の不織布、布等は、平均網目のサイズが30μmより大きいものが好ましく用いられる。
本発明のマスクを製造するために用いられる多層構造糸とは、内層と外層の二層以上の繊維層からなる糸を意味し、例えば最小限の繊維層としては最外層と内層の二層の繊維層構造があれば良く、また厳密な層の境界は必要としない。内層は、単層であっても多層であっても良く、最内層が多層構造糸の芯部として用いられれば良い。図2は、二層の繊維層からなる多層構造糸の一例の断面を示す斜視図であり、芯部21を形成する繊維層と、鞘部22を形成する繊維層とからなる2層構造糸である。
各繊維層を形成する繊維の種類としては、合成繊維やセルロース系繊維等が挙げられる。具体的には、合成繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、アクリル繊維等が挙げられる。セルロース系繊維としては、コットン繊維、麻等の天然繊維、レーヨン、ポリノジック等の再生繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維等が挙げられる。各繊維層に配する繊維は、上記の繊維から適宜選択して用いることができる。
本発明においては、芯部にポリエステル繊維、鞘部にコットン繊維を配した2層構造糸を用いることが好ましい。このような構成の多層構造糸は、コットン繊維が有する吸湿性とポリエステル繊維が有する発散性とを持ち合わせているため、マスクに使用した場合、マスク内部の適度な水分量調整ができ、眼鏡等の曇りが軽減される。
また、本発明のマスクでは、上記の多層構造糸を編目(ル−プ)を形成しながら布状に編まれた編物からなる層2、2’を用いることが好ましい。編物にすることにより、通気性が向上し、さらに吸湿性、発散性が向上するからである。編物からなる層2、2’の通気度は、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、110〜160cm/cm・sの範囲内であることが好ましい。編地組織は特に限定されず、たて編、よこ編のいずれであってもかまわない。
上記編物からなる層2、2’は、制菌加工処理されていることが好ましい。制菌加工については、少なくとも細菌・ウイルスの増殖を抑制できるものであれば特に制限なく使用することができ、その種類や方法については特に限定されない。例えば、カテキン、キチン、キトサン、ヒノキチオール等の天然抗菌剤、ジフェニルエーテル系抗菌剤、クロルヘキシジン系抗菌剤等の有機系抗菌剤、酸化チタン、銀系抗菌剤等の無機系抗菌剤等を、多層構造糸に含浸させたり表面コーティングさせたりする方法が挙げられる。
本発明のマスクは、表地部1や上記編物からなる層2、2’によって微粒子が体内に入るのを防止することができるが、細菌・ウイルス等の微粒子の捕集性能を向上させるため、編物からなる層2、2’が、さらにフィルター層3を有している。
第一のフィルター層3は、水分を保有することのできるものであり、例えば、坪量が80〜300g/mである不織布、青梅綿、ガーゼ等が挙げられる。このように、フィルター層3が設けられているので、細菌、ウイルス等を捕獲することが可能となる。不織布を用いる場合、その不織布の通気度とは、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、25〜40cm/cm・sの範囲内であることが好ましい。フィルター層3の捕集性能としては、直径が0.4μmの粒子を捕集できる程度のものが好ましい。ウイルスは、0.4μmよりも微小であるが、通常、ウイルスは水分に分散して存在していたり、ほこりに付着していたり、又は細菌等の他の粒子と一緒に存在しているため、0.4μmの粒子を通過させなければ、細菌・ウイルスの捕集性能は充分であると考えられる。
本発明では、編物からなる層又はフィルター層の層数や、各層を積層する順序等の層構成は特に制限されないが、編物からなる層がフィルター層を挟み込む層構成をとることが好ましい。これは、編物からなる層に保持されている水分がフィルター層に移行することで、フィルター層の微粒子捕集性能が向上し、また、編物からなる層が制菌加工処理されている場合には、フィルター層に捕集された細菌・ウイルスの増殖抑制効果も期待できるからである。
本発明のマスクの裏地部には、さらにマスク本体と口との間に介在させるシート4を配置することが好ましい。このシートは、直接口に触れるため適度な柔らかさを有すること、また、必要に応じてシートに水分を含有させて使用することにより微粒子の通過を防止できる素材から形成されることが好ましい。例えば、坪量が90〜150g/mであるポリエステル製の不織布が挙げられる。また、該ポリエステル製の不織布をガーゼで包んで使用することもでき、その他、ガーゼ、綿布等を用いることができる。また、シートに水分を含有させて使用する場合、呼吸が困難にならないよう、例えば含水率12.5%における通気度が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、40〜60cm/cm・sの範囲内であることが好ましい。また、シートの形状については、特に限定されないが、口と鼻とを覆うことができる形状であることが好ましい。
次に、本発明の第2の実施形態に係るマスクについて図面を用いて説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るマスクの一部切欠断面図である。図3において、袋体に形成した編物からなる層2の中に、第一のフィルター層3と第二のフィルター層6が配置されている。また、表地部1の側辺には、耳かけ用ゴム5、5’とは別に、さらに紐状部材7、7’が設けられている。
本発明において、マスクの裏地部が具備するフィルター層の数や種類は、目的に応じて適宜選択できるが、微粒子の捕集性能の向上を優先する場合は、第一のフィルター層3及び第二のフィルター層6を設けることが好ましい。例えば、第一のフィルター層3には先述の不織布を用い、第二のフィルター層6には和紙を用いる組み合わせが挙げられる。
用いられる和紙としては、そのまま用いてもよいが、和紙をもむことにより軟らかくしたものを用いてもよい。
図3に示すマスクは、編物からなる層2が袋体であるが、上辺部に切込みがあって、フィルター層を交換できるようにしてもよい。
図3に示すマスクは、マスク本体と顔との密着度を向上させる目的で、表地部の側辺に、さらに紐状部材7、7’を備えている。紐状部材7、7’の材質は、特に限定されないが、例えばゴム紐のような伸縮性を有するものが挙げられる。図3に示すように2本の紐状部材7、7’を有する場合には、マスクを使用する時に、それぞれの紐状部材7、7’を顔の後ろ側に回して結ぶことによりマスク本体を固定し、マスク本体の側辺と頬との間に隙間が生じないようにすることができる。紐状部材にテープ部を設けて、簡単に連結できるようにしてもよく、あるいは、1本に繋がった伸縮性を有する紐状部材にして、結ばずに固定できるようにしてもよい。紐状部材の太さや断面形状については特に限定されない。
本発明では、マスクの形状や厚さ、裏地部の層構成等は、目的に応じて適宜設定することができる。例えば、マスクを構成する各素材を横長の長方形に裁断したものを、表地部/編物からなる層/フィルター層/編物からなる層の順に重ねて周囲を貼り合わせ、シートは使用時に口とマスクの間に配置させるようにしてもよい。先述のように、編物からなる層やフィルター層の層数や積層する順序等も特に限定されない。
本発明のマスクは、通気性が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値が、5〜25cm/cm・sの範囲内であることが好ましい。マスクの通気性が係る範囲内であれば、微粒子の捕集性能を維持しながら、呼吸が困難にならない。
本発明のマスクにおいては、紐状部材が取り外し可能になされていてもよい。紐状部材を取り外し可能にする手段について、図4を参照しつつ説明する。図4は、紐状部材の斜視図であり、図4においては、紐状部材41にクリップ43が接続されており、クリップ43によりマスクの表地部の側辺を挟むことにより、紐状部材41がマスクの表地部の側辺に取り付けられる。図4に示す紐状部材41をマスクの表地部の側辺の両側に取り付け、マスクを顔に取り付けた後、紐状部材41を顔の後ろ側に回して結ぶことによりマスク本体を固定し、マスク本体の側辺と頬との間に隙間が生じない用にすることができる。紐状部材にテープ部を設けて、簡単に連結できるようにしてもよく、あるいは、1本に繋がった伸縮性を有する紐状部材にして、結ばずに固定できるようにしてもよい。
また、紐状部材を取り外し可能にする手段について図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明の第3の実施形態に係るマスクの斜視図である。図5においては、マスクの表地部の側辺に紐状部材取り付け部33が設けられている。紐状部材取り付け部33は、環状の形態に形成されており、空洞部に紐状部材を通過させることができ、図3に示すマスクと同様、紐状部材取り付け部33の空洞を通過させた紐状部材を、マスクを顔に取り付けた後、紐状部材を顔の後ろ側に回して結ぶことによりマスク本体を固定し、マスク本体の側辺と頬との間に隙間が生じない用にすることができる。紐状部材取り付け部33は、金属製であってもよく、又は本発明のマスクを製造するのに用いられる繊維や不織布などによって製造されたものであってもよい。
次に、本発明の第4の実施形態に係るマスクについて図面を用いて説明する。
図6は、本発明の第4の実施形態に係るマスクの斜視図である。図6に示すマスクは、編物からなる層の側辺に沿って緩衝材31が設けられている。緩衝剤31は、例えばウレタン、エーテル系、エステル系等の素材によって製造されたものがあげられるが、同様な機能を有するものであれば特に制限なく用いることができる。緩衝材としては市販のものを用いることもでき、例えば、東北イノアック(株)製、レンデルHSS2000、ESW−4、EGR−12等を用いることができる。また、ブリジストン(株)製、三和(株)製、アキレス(株)製のウレタンを用いることもできる。このような緩衝材31が設けられることにより、緩衝材31が頬の形状に従って変形し、マスク本体の側辺と頬との間に隙間が生じないようにすることができる。緩衝材31は、長手方向中央部が厚く形成されたものが好ましい。長手方向中央部を厚く形成することにより、マスク本体の側辺と頬との間の隙間が更に生じ難くなる。緩衝材31の大きさに特に制限はないが、幅は好ましくは2〜15mm程度であり、長さは好ましくは40〜100mm程度であり、横幅は好ましくは3〜20mm程度である。また、厚みは好ましくは0.5〜8mm程度である。また、長手方向中央部は上述したように厚く形成されていることが好ましく、1〜4mm程度でよい。緩衝材31は、接着剤を用いて編物からなる層に貼り付けるか、又は糸等により縫いつけてもよい。
以下、本発明を実施例に従って更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例に用いた素材及び作製したマスクの物性値や評価については、下記の試験方法により求めた。

<試験方法>
・ 密度、厚さ、重さ
用いた素材の密度、厚さ、重さについては、日本工業規格JIS−L−1096の方法に基づいて測定を行った。ただし、素材が和紙の場合には、日本工業規格JIS−P−8118の方法に基づいて測定した。

・ 通気度
用いた素材及び作製したマスクの通気度は、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した。なお、測定は3〜5回行い、それらの平均値で示した。

・ 微粒子捕集性能
Mcfaland No.4の濃度に調製した肺炎球菌(直径約0.4μm)の菌液を、超音波式加湿器を用いて安全キャビネット内に噴霧した。続いて、このキャビネット内の空気を、作製したマスクで被覆したエアサンプラーにより100リットル/分で2分間吸引した。その後、最後に空気が通過する層を形成するマスクの部材(図1に示すマスクにおいてはシート4)を3cm×3cmの大きさに切断し、それを培地に乗せ、35℃で20時間培養した。測定した菌数をマスクの吸引面積で割ることにより、マスク1cm当たりの透過菌数を求めた。
実施例1
表地部としては、ポリプロピレン製の不織布(密度:0.21g/cm、通気度:33.4cm/cm・s)にプリーツ加工を施したものを用いた。裏地部としては、市販の二層構造糸(芯部:ポリエステル繊維、鞘部:綿繊維)を用いた編物(厚さ:0.53mm、坪量:201.0g/m、ピリジンによる制御菌加工済み)と、第一のフィルターとしてポリエステル製の不織布(厚さ:1.40mm、坪量:122.1g/m)と、シートとしてポリエステル製の不織布(厚さ:0.33mm、坪量:98.9g/m)を用いた。
上記の部材を所定形状に裁断し、表地部材/編物/第一のフィルター/編物の順で重ねて周囲を貼り合わせ、さらに外側の編物の上にシートを重ねて図1に示すようなマスク本体を作製した。
作製したマスクについて、表地部側から裏地部側への方向の通気度と、裏地部側から表地部側への方向の通気度を測定した。さらに、シートに水分を含有させた条件でも同様の測定を行った。シートの含水率は12.5%(*14.1/(98.9+14.1)x100)であった。また、水分を含有させてから5分後の通気度も同様に測定した。
なお、シートの通気度は、乾燥状態で203.0cm/cm・s、水分を含有させた状態で48.8cm/cm・sであった。
また、作製したマスクの微粒子捕集性能についても、シートが乾燥状態及び水分を含有させた状態の両条件において評価を行った。
得られた結果を、表1に示した。
実施例2
実施例1において、さらに裏地部の第二のフィルターとして和紙(「A−250」、厚さ:0.10mm、坪量:37.6g/m)を用い、表地部材/編物/第二のフィルター/第一のフィルター/編物/シートの順とした以外は同様にしてマスクを作製した。
得られたマスクについて評価を行い、得られた結果を、表1に示した。
実施例3
実施例2において、和紙「A−250」の替わりに和紙(「A−380」、厚さ:0.08mm、坪量:32.0g/m)を用いた以外は同様にしてマスクを作製した。
得られたマスクについて評価を行い、得られた結果を、表1に示した。
実施例4
実施例2において、和紙「A−250」の替わりに手もみを施した和紙(「A−380」、厚さ:0.07mm、坪量:28.7g/m)を用いた以外は同様にしてマスクを作製した。
得られたマスクについて評価を行い、得られた結果を、表1に示した。
比較例1
市販のガーゼマスク(平均網目サイズが100μm程度)を用い、実施例と同様に評価した。得られた結果を、表1に示した。
Figure 2005034618
表1に示すように、実施例1のマスクは通気性に優れ、かつ微粒子捕集性能に優れていることが分かった。また、和紙を有する実施例2〜4のマスクは、微粒子捕集性能に優れていることが分かった。
一方、市販のガーゼマスクは、透過菌数が多く微粒子捕集性能が低い結果であった。
実施例5
実施例3で得られたマスクについて、洗剤の存在下、7日連続してもみあらい(手洗い)を行い、通気性を測定したところ、通気性は14.8cm/cm・Sであった。また、洗剤を入れずに、10日連続してもみあらい(手洗い)を行い、通気性を測定したところ、通気性は14.6cm/cm・Sであった。また、洗剤の存在下、マスクをネットに入れ洗濯機で3分間の洗濯を行い、これを7日連続行い、通気性を測定したところ、通気性は14.6cm/cm・Sであった。洗濯していないものの通気性が15.7cm/cm・Sであるので、洗濯したものは、水分を含ませた量が少ないのにもかかわらず、通気性が回復することがわかる。このことは、和紙を手もみ又は極小に穴をあけることにより、水分によりそのその密閉度が回復していることを意味する。
本発明の第1の実施形態に係るマスクの一部切欠断面図である。 本発明に用いる二層の繊維層からなる多層構造糸の断面を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るマスクの一部切欠断面図である。 紐状部材の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るマスクの斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係るマスクの斜視図である。
符号の説明
1 表地部
2、2’ 編物からなる層
3 第一のフィルター
4 シート
5 耳かけ用ゴム
6 第二のフィルター
7、7’ 紐状部材
11 プリーツ加工
12 芯材
21 芯部
22 鞘部



Claims (16)

  1. 表地部と、裏地部とを有するマスクであって、該裏地部の少なくとも一部分が、二層以上の繊維層からなる多層構造糸から形成されていることを特徴とするマスク。
  2. 前記裏地部が、前記多層構造糸を編んで形成した編物からなる層を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1記載のマスク。
  3. 前記多層構造糸が、芯部がポリエステル繊維からなり、鞘部がコットン繊維からなる2層構造の構造糸であることを特徴とする請求項1又は2記載のマスク。
  4. 前記編物が、制菌加工処理されていることを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項記載のマスク。
  5. 前記編物の通気度が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、110〜160cm/cm・sの範囲内であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載のマスク。
  6. 前記裏地部が、さらに、坪量が120〜220g/mである不織布からなる層を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のマスク。
  7. 前記裏地部が、さらに、水分を保有することのできる層を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のマスク。
  8. 前記裏地部に、さらに、マスク本体と口との間に介在させるシートが配置されてなり、該シートが、坪量が90〜150g/mである不織布から形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のマスク。
  9. 前記裏地部に、さらに、マスク本体と口との間に介在させるシートが配置されてなり、該シートの含水率12.5%における通気度が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値で、40〜60cm/cm・sの範囲内であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載のマスク。
  10. 前記裏地部が、さらに、和紙からなる層を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載のマスク。
  11. 前記表地部が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した通気度が25〜40cm/cm・sの範囲内である不織布からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のマスク。
  12. 前記表地部が、拡幅するようにプリーツが形成加工されたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載のマスク。
  13. 前記表地部が、いずれか一方の上辺部に帯状の芯材を備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載のマスク。
  14. マスクの通気性が、日本工業規格 JIS−L−1096 一般織物試験方法 8.27 A法(フラジール形法)に基づいて測定した値が、5〜25cm/cm・sの範囲内であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載のマスク。
  15. マスク本体の側辺に耳かけ用ゴム又は耳かけ用紐を有すると共に、マスク本体の側辺に紐状部材が備えられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項記載のマスク。
  16. 前記裏地部又はマスク本体の一部にポリエチレングリコール製の層を有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項記載のマスク。
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