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JP2005029263A - 炭酸ガスインジケーター、これを用いた包装体、及びその使用方法 - Google Patents

炭酸ガスインジケーター、これを用いた包装体、及びその使用方法 Download PDF

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JP2005029263A
JP2005029263A JP2004179951A JP2004179951A JP2005029263A JP 2005029263 A JP2005029263 A JP 2005029263A JP 2004179951 A JP2004179951 A JP 2004179951A JP 2004179951 A JP2004179951 A JP 2004179951A JP 2005029263 A JP2005029263 A JP 2005029263A
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Kohei Yuyama
恒平 湯山
Hiroshi Honda
浩 本田
Minoru Oka
実 岡
Hidekatsu Shoji
英克 庄司
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Abstract

【課題】 炭酸ガス雰囲気から開放された内容物が、まだ使用できるかどうかを容易に確認する。
【解決手段】 外装体を開封した場合に、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層を含む炭酸ガスインジケーター。
【選択図】 図1

Description

本発明は、食品、飲料、及び薬品等の内容物を長期間保存するための炭酸ガス置換包装体に使用され、開封後の内容物の変質に対応して色調変化を生じ、内容物の品質劣化を指示するため方法、これに用いられる炭酸ガスインジケーター、及びそれを配置した包装体に関する。
食品、飲料、薬品等の内容物を長期間保存する一般的な方法として、ガス置換包装がある。このガス置換包装は置換するガスとして窒素と二酸化炭素の混合ガスが多く用いられ、ガスバリアー性の優れた包装材料で包装されている。
内容物として、医療用製剤例えば重炭酸塩含有薬液を用いる場合、重炭酸塩含有薬液は、まず薬液用容器に収容され、その薬液用容器を炭酸ガス雰囲気の外装体内に炭酸ガス置換包装されている。重炭酸塩含有薬液は、炭酸ガスを放出して薬効を失う性質を有する薬品である。この炭酸ガス置換包装により、ガスバリアー性の優れた外装体内で、重炭酸塩成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存することができる。
このようなガス置換包装では、包装材料自体の欠陥、または内容物封入時の失敗、あるいは流通等の運搬過程における衝撃などが原因で、ピンホールや、シール不良が発生した場合に備えて、例えばpH指示薬、アルカリ、及び溶剤をろ紙等に含浸させて、一部または全部を炭酸ガス透過性プラスチックで覆った炭酸ガスインジケーターを用いて、置換ガス中の炭酸ガス濃度の低下をすぐに検知していた(例えば、特許文献1参照)。
重炭酸塩含有薬液を収容する薬液用容器は、例えばポリエチレンフィルム等で形成されており、長期保管に関しては、ガスバリアー性が不十分であるけれども、急激に炭酸ガスを放出するわけではなく、医療用途に使用している間は、炭酸ガスの放出を十分に抑制し得る。このため、外装体を開封してから、重炭酸塩含有薬液が使用できないほど変質するまでには、長い時間がかかる。
しかしながら、従来は、外装体が開封された後、その重炭酸塩含有溶液がどの程度変質しているのか調べる手段がなかった。
特開昭64−69951号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、炭酸ガス雰囲気から開放された場合に、まだ内容物が使用できるかどうかを容易に確認することにある。
本発明の他の目的は、内容物に含まれる重炭酸塩あるいは炭酸ガス成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存された包装体を開封した場合に、内容物の炭酸ガスの放出による劣化を指示する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、内容物に含まれる重炭酸塩あるいは炭酸ガス成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存された包装体を開封した場合に、内容物中の炭酸ガスの放出による変質が容易に確認できる炭酸ガスインジケーターを提供することにある。
本発明のさらにまた他の目的は、例えば飲料、及び医療製剤の内容物を収容する容器及びこの容器を炭酸ガス不透過性材料からなる外装体に収納してなる包装体の、該容器または該外装体に使用することにより、この容器内、または外装体内の内容物の変質が確認できる炭酸ガスインジケーターを配置した包装体を提供することにある。
本発明のその他の目的は、内容物に含まれる重炭酸塩あるいは炭酸ガス成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存された包装体を開封した場合に、内容物中の炭酸ガスの放出による変質が容易に確認できる炭酸ガスインジケーターの使用方法を提供することにある。
本発明は、第1に、炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、該内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示する方法であって、
該包装体内に、内容物と共に、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材でpH指示薬を含む指示部を被覆してなる炭酸ガスインジケーターを配置し、
該外装体を開封した後に、内容物が使用不可能な状態に十分近づいたことを、該炭酸ガスの色調変化によって指示することを特徴とする方法を提供する。
本発明は、第2に、炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、該内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示する方法に使用され、
該包装体内に、内容物と共に配置され、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材でpH指示薬を含む指示部を被覆してなり、
該外装体を開封した後に、内容物が使用不可能な状態に十分近づいたことを、該炭酸ガスの色調変化によって指示することを特徴とする炭酸ガスインジケーターを提供する。
本発明は、第3に、炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、該内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示する方法に使用され、
該包装体内に、内容物と共に配置され、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材でpH指示薬を含む指示部を被覆してなり、
該外装体を開封した後に、内容物が使用不可能な状態に十分近づいたことを、該炭酸ガスの色調変化によって指示する炭酸ガスインジケーターと、前記内容物を含んだ炭酸ガス透過性を有する部分を含む容器とを、炭酸ガス雰囲気を有する炭酸ガス不透過性の外装体内に配置したことを特徴とする包装体を提供する。
本発明は、第4に、炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、該内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示するために、該包装体内に、内容物と共に配置され、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材でpH指示薬を含む指示部を被覆してなり、
該外装体を開封した後に、内容物が使用不可能な状態に十分近づいたことを、該炭酸ガスの色調変化によって指示することを特徴とする炭酸ガスインジケーターの使用方法を提供する。
本発明の炭酸ガスインジケーターを用いると、内容物に含まれる重炭酸塩あるいは炭酸ガス成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存された包装体を開封した場合に、内容物中の炭酸ガスの放出による変質が確認できる。
本発明の指示方法は、炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示する方法であって、
包装体内に、内容物と共に、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材でpH指示薬を含む指示部を被覆してなる炭酸ガスインジケーターを配置し、
外装体を開封した後に、内容物が使用不可能な状態に十分近づいたことを、炭酸ガスの色調変化によって指示する。
また、本発明に係る炭酸ガスインジケーターは、上記方法に使用される。
また、本発明の包装体は、炭酸ガス雰囲気の炭酸ガス不透過性の外装体と、その外装体内に配置された上記インジケーターとを有する。
さらに、本発明の使用方法は、上記炭酸ガスインジケーターを用いて容器内の内容物が使用できるかどうかを確認することを含む。
本発明の好ましい炭酸ガスインジケーターは、内容物が使用可能な状態から使用不可能な状態に近づいたことを検知し得るもので、pH指示薬を含む指示部と、この指示部上に設けられた炭酸ガス透過性を有する表面層を含み、表面層の炭酸ガス透過性は、外装体を開封した場合の、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせている。
指示部としては、pH指示薬を含む、液体、錠剤、または印刷層を使用することができる。
液体及び錠剤からなる指示部は、例えば上述の表面層を含む材料で形成された袋内に封入し得る。また、さらに溶媒を含み得る。
印刷層からなる指示部は、支持体上に、pH指示薬を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成され得る。
この炭酸ガスインジケーターは、炭酸ガス雰囲気中で、該炭酸ガス雰囲気と平衡に保たれた重炭酸塩含有薬液が収容された、炭酸ガス透過性を有する部分を含むプラスチック製の薬液用容器と組み合わせて使用することができる。
また、本発明の一態様では、炭酸ガスインジケーターは、炭酸ガス雰囲気中で、炭酸ガス雰囲気と平衡に保たれた重炭酸塩含有薬液が収容された、炭酸ガス透過性を有する部分を含むプラスチック製の薬液用容器と組み合わせて使用され、支持体と、支持体上に、炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成され、pH指示薬の変色時間を、該内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層を含む。炭酸ガス検知用インキ組成物は、pH指示薬、結合剤、及び溶媒を含み、この表面層は、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材が使用されている。
また、本発明の好ましい包装体は、上記好ましい炭酸ガスインジケーターと、重炭酸塩含有薬液が収容された少なくとも一部に、炭酸ガス透過性を有する部分を含むプラスチック製の薬液用容器とが、炭酸ガス雰囲気を有する炭酸ガス不透過性の外装体内に配置されている。
本発明に用いられる表面層は、指示部上の少なくとも一部を被覆し得、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材が使用されており、この表面層の炭酸ガス透過率は、内容物例えば薬液の劣化までの時間に応じて、好ましくは、50(ml/m2・24時間)より大きく、20000(ml/m2・24時間)未満である。
本発明に用いられる表面層の材質としては、例えばポリアミド、ポリエステル、環状ポリオレフィン(COC)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及びポリプロピレン等があげられる。
例えば表面層の材質、及び表面層の厚みを好適に選択することにより、表面層の炭酸ガス透過性を調節して、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせることができる。
例えば表面層の材質として低分子量ポリエチレンを使用する場合、その厚さを約20μmないし約200μmにすることにより、炭酸ガス透過率を、50(ml/m2・24時間)以上500(ml/m2・24時間)未満、あるいは500(ml/m2・24時間)以上20000(ml/m2・24時間)未満にすることが可能である。
炭酸ガス検知用インキ組成物は、さらにアルカリ性物質を含有することができる。
本発明の包装体内に収容され得る例えば重炭酸塩含有薬液は、炭酸ガスを放出して薬効を失う性質を有するため、重炭酸塩成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存される。
0.1ないし5重量%の重炭酸塩を含む重炭酸塩含有溶液を収容する場合、外装体内の炭酸ガス濃度は、好ましくは0.5ないし10容量%、さらに好ましくは1ないし9容量%、さらにまた好ましくは1ないし7容量%である。
また、5ないし20重量%の重炭酸塩を含む重炭酸塩含有溶液を収容する場合、外装体内の炭酸ガス濃度は、好ましくは10ないし90容量%、さらに好ましくは20ないし80容量%、さらにまた好ましくは30ないし70容量%である。
重炭酸塩含有薬液は、ナトリウムイオン及びクエン酸イオンのうち少なくとも1つのイオンを提供する添加成分を含み得る。
添加成分としては、塩化ナトリウム、クエン酸、及びクエン酸ナトリウムがあげられる。
炭酸ガスは、水に溶けて弱い酸性を呈する。本発明の包装体に用いられるインキ組成物では、周囲雰囲気中の炭酸ガスが十分に存在すると、pH値が低くなるが、炭酸ガス濃度が低下するに従ってpH値が上がり、これに伴って、pH指示薬の表示色が変化する。この表示色を観察することにより、周囲雰囲気の炭酸ガス濃度を検知することができる。アルカリ性物質を含む構成とすると、前記色調の変化をより明確に検知することができる。
本発明に用いられる炭酸ガス雰囲気は、例えば任意の混合比の炭酸ガスと空気の混合ガス等の炭酸ガスを含有するガスを外装体内に封入するか、あるいは例えば三菱ガス化学社製 エージレスG等の炭酸ガス発生型脱酸素剤を外装体内に封入することにより得られる。後者の場合、外装体内の例えば酸素等の炭酸ガス発生源の濃度を調整することにより、外装体内の炭素ガス濃度を制御し得る。
本発明によれば、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層が形成された指示部を設けることにより、炭酸ガス濃度の変化に対し、遅延して生ずる内容物の変質を指示部の表示色の変化により判断して、簡単に確認することができる。
本発明に用いられるpH指示薬としては、外部炭酸ガス濃度の変化による指示部のpH変化でその表示色が色調変化を伴うもの、またはアルカリ性物質の濃度変化に応じたpHの変動に対してその表示色が色調変化を伴うものであればどのようなものでも使用できる。
下記表1に好ましいpH指示薬及びその呈色範囲を示す。
Figure 2005029263
好ましいpH指示薬の1つとして、扱い易さ及び呈色反応の変化がわかりやすいことなどからメタクレゾールパープルがあげられる。
例えば0.5ないし10容量%のような比較的低濃度の炭酸ガス雰囲気で使用される場合には、この範囲内のどの濃度であってもそれに応じた表示色が目視で瞬時に識別可能なpH指示薬を使用することが好ましい。このようなpH指示薬として、2種またはそれ以上のpH指示薬成分の組合せを使用することができる。
使用できるpH指示薬成分の組合せと、炭酸ガス濃度が比較的低い場合の指示薬の色変化を下記表2に示す。
Figure 2005029263
本発明の炭酸ガス検知用インジケーターは、このような低濃度の炭酸ガス雰囲気で保存される重炭酸塩含有薬液が収容された包装体中の炭酸ガス濃度を検知するために好ましく使用される。
本発明の炭酸ガス検知用インジケーターを包装体に適用すると、包装体を開封した場合、内容物の変質の程度に応じて、炭酸ガスの放出による炭酸ガス濃度の低下を表示色により目視で瞬時に判断できる。例えば0.5ないし10容量%程度の比較的低濃度の炭酸ガス雰囲気で使用されても、目視で十分に識別可能な色変化を生じ得る。このため、内容物の変質を、表示色が炭酸ガスが無いときの色に近づくことにより簡単に確認することができる。
本発明に用いられるアルカリ性物質は、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、及び炭酸水素アルカリのいずれかからなることが好ましい。
本発明に用いられる溶媒としては、pH指示薬を含む指示部内に含まれる各成分を均一にかつ安定に溶解または分散することのできるものであることが望ましく、例えば芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル類、アルコール類、及び水等があげられる。特に、水及びアルコールのうち少なくとも1種であることが好ましい。
炭酸ガス検知用インキ組成物は、さらに吸水剤を含有し得る。
吸水剤をインキ組成物中に配合することにより、指示部となるインキ層中に水等の溶媒を保持して炭酸ガスの吸収を容易にせしめ、pH指示薬の呈色反応を促進させることができる。
本発明に用いられる吸水剤としては、水等の溶媒を含んだときに極端な酸性あるいは塩基性を示さず、白色度の高い物質を望ましく使用し得る。このような物質として、例えばでんぷん、カオリン、合成シリカ、ガラス、微結晶セルロース、イオン交換セルロース、及びケイ酸アルミニウム等を用いることができる。
本発明に用いられる結合剤は、pH指示薬、アルカリ性物質、吸収剤を支持体上に固着するために使用されるもので、このような結合剤としては、例えばポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、酢酸ビニル部分ケン化物等があげられる。
また、この結合剤としては、溶媒に溶解または分散する性質を有するものを選択することができる。例えば溶媒として水またはアルコールを使用する場合には、水及びアルコールのうち少なくとも1種に溶解または分散する性質を有するものを使用することが好適である。
また、本発明に使用される炭酸ガス検知用インキ組成物は、グリセリンをさらに含むことが好ましい。このグリセリンは保湿剤として作用し、指示部となるインキ層中に水等の溶媒を保持して炭酸ガスの吸収を容易にせしめ、pH指示薬の呈色反応を促進させることができる。
上記表1に示すpH指示薬は、指示薬そのものの色調の変化で判断するだけでなく、他の色の色素との混色による色調の変化で判断することができる。
このような目的で、炭酸ガス検知用インキ組成物には、着色剤を添加することができる。
着色剤を添加して、炭酸ガス検知用インキ組成物の色と混色させることにより、例えば指示薬そのものの色調の変化が視覚的に判断しにくいものであるとき、あるいはデザイン上所望の色調でないとき、視覚的に判断しやすい色調、あるいはデザイン上所望の色調に変化させることができる。
また、同様の目的で、白以外の着色された支持体を適用し、その上に、炭酸ガス検知用インキ組成物を用いた指示部を設けることができる。
着色剤としては、例えば食用赤色2号(アマランス)、食用赤色3号(エリスロシン)、食用赤色40号(アルラレッドAC)、食用赤色102号(ニューコクシン)、食用赤色104号(フロキシン)、食用赤色106号(アシッドレッド)、及び天然系コチニール色素等の赤色着色剤、食用黄色4号(タートラジン)、食用黄色5号(サンセットイエローFCF)、及び天然系紅花黄色素等の黄色着色剤、食用青色1号(ブリリアントブルーFCF)、及び食用青色2号(インジゴカルミン)等の青色着色剤があげられる。
インキ組成物に着色剤を添加する以外に、支持体として着色されたものを用いることにより、同様の色調の変化が得られる。
また、この他インキの塗工性向上のため、炭酸ガス検知用インキの発色に影響を与えない範囲で各種薬剤例えば界面活性剤、ニス、コンパウンド、乾燥抑制剤、及びドライヤー等を添加することも可能である。
支持体へのインキの塗布方法としては、印刷法例えばスクリーン印刷法、凹版印刷法、及びグラビア印刷法等や、コーティング法例えばロールコーティング、スプレーコーティング、及びディップコーティング等が好適に使用される。
本発明に用いられる指示部は、インキ組成物の塗布量が比較的多く、一定であることが望まれることから、インキ組成物の塗布方法としては、印刷法を用いることが好ましい。塗工量及び膜厚の好ましい範囲は、採用する印刷法により異なるが、通常、塗工量0.1ないし20g/m2程度及び膜厚0.1ないし10μm程度を目安とすることができる。この塗工量及び膜厚は、上述のいずれの印刷法によっても好ましく採用することができる。
本発明に用いられる指示部を外装体に印刷し、指示部上の少なくとも一部を被覆するように表面層を形成することにより、インジケーターを有する包装体を作成することができる。
例えば支持体に指示部を連続して印刷し、ヒートシール及び切断することにより包装体を加工する場合には、支持体が巻き取り供給され得ることから、グラビア印刷やフレキソ印刷が適している。
支持体としては、インキ組成物と反応せず、しかも試薬の呈色を阻害しないものが選択され得る。このような支持体として、例えば紙、合成紙、不繊布または合成樹脂フィルム等を目的、使用形態に合わせて用いることができる。支持体はまた、外装体を開封した場合に、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性をもつ表面層の一部として、制御された炭酸ガス透過性を有し得る。
また、指示部は、文字、絵柄等のパターンを有するインキ層からなることが好ましい。
特に指示部として文字を選択した場合、商品名等を印刷したラベルと兼用することもできる。さらに指示部を見やすくするために支持体を適宜着色しても良い。
本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの使用形態としては、例えば炭酸飲料、重炭酸溶液等の内容物を収納するガス透過性材料からなる容器を炭酸ガス不透過性材料からなる外装体で包装し、外装体内を炭酸ガス雰囲気にすると共に外装体内に炭酸ガスインジケーターを配置する方法を例示することができる。
より具体的には、炭酸ガスインジケーターを配置する方法としては、例えばpH指示薬を含む液体、またはpH指示薬を含む錠剤等と、外装体を開封した場合に、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層を含む炭酸ガスインジケーター、あるいは支持体にpH指示薬を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて、塗布、印刷等により形成された指示部と、この指示部上に形成されたpH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層とを含む炭酸ガスインジケーターを単に容器表面に接着する方法、または容器を構成する材料を支持体とすることによって容器内面に上述のインキ組成物を直接印刷して形成された指示部と、この指示部上に形成されたpH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層とを有する炭酸ガスインジケーターを容器表面に設ける方法がある。
本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターは、炭酸ガスの放出によって、品質の劣化や薬効が失われるおそれのある炭酸飲料、あるいは重炭酸塩含有溶液等の薬品に適用することができる。
また、本発明の包装体に用いられる薬液用容器は、単室の容器、あるいは各々独立して薬液を収容し得る2以上の収容室を有し、かつ隣接する室間に連通可能な隔壁をもつ複室容器を使用することができる。
単室の容器の場合、炭酸水素ナトリウム以外にマグネシウム塩及びカルシウム塩を配合することが可能である。その場合は、沈殿防止のためクエン酸及びクエン酸塩を添加することができる。
また、複室容器の場合、例えば一時的な封止部を有し、この封止部は所定の衝撃により室間を解放し得、これにより、各室に収容された溶液が混合され得る。副室容器に各々収容される薬液の組合せとして、第1室に炭酸水素ナトリウムを含む溶液、第2室にマグネシウム塩、及び任意にカルシウム塩を含む溶液があげられる。他の組合せとして、第1室に炭酸水素ナトリウム、マグネシウム塩、カルシウム塩及びクエン酸ナトリウムを含む溶液、第2室にオキシグルタチオンを含む溶液があげられる。これらのマグネシウム塩としては、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムが、カルシウム塩としては、塩化カルシウムが好適に利用できる。
他の組合せとして、第1室に炭酸水素ナトリウム及びクエン酸ナトリウムを含む溶液、第2室にオキシグルタチオンを含む溶液があげられる。
以下、図面を参照し、本発明を具体的に説明する。
図1に、本発明に使用される炭酸ガスインジケーターの一形態を表す概略断面図を示す。
図示するように、この炭酸ガスインジケーターは、例えば厚さ20ないし200μmを有し、その炭酸ガス透過性が500(ml/m2・24時間)より大きく、かつ20000(ml/m2・24時間)未満のポリエチレンフィルムからなる袋体63と、この袋体内に封入された、例えば結晶セルロースを主成分とする充填剤中に例えばメタクレゾールパープル等のpH指示薬及び保湿剤等を染みこませた材料を原料として成形した錠剤62とを有する。
また、図2に、本発明に使用される炭酸ガスインジケーターの一形態を表す概略断面図を示す。
図示するように、この炭酸ガスインジケーターは、例えば厚さ20ないし200μmのポリエチレンフィルムからなる袋体64と、この袋体内に封入された、例えばプロピレングリコールを主成分とする溶媒中に例えばメタクレゾールパープル等のpH指示薬等を混合して得られた液体65とを有する。
図3は、本発明に使用される炭酸ガスインジケーターの一形態を表す正面図、図4はその断面図である。
図示するように、このインジケーター10は、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムからなる支持体1の両面に、例えばメタクレゾールパープル、炭酸ナトリウム、ポリビニルアセタール樹脂、微結晶セルロース、及び水からなる炭酸ガス検知用インキ組成物を円形状のパターンでスクリーン印刷により塗布して得られた指示部2が設けられ、その周囲をpH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面フィルム3で包囲した構成を有する。このインジケーターの指示部は、通常の空気中では、紫色を呈している。なお、図3及び図4では、支持体1の両面に指示部2を設けたが、片面のみに指示部を設けた構成も適用し得る。また、このインジケーターは、通気性フィルム3で包囲されているが、通気性フィルム3を用いないで、そのまま使用することができる。
図5は、本発明に使用される炭酸ガスインジケーターの一形態を表す断面図を示す。
図示するように、この炭酸ガスインジケーター70は、片面のみに指示部を設けた例であって、支持体として例えばポリエステル樹脂にシリカを蒸着したフィルムからなる炭酸ガス不透過性を有する層71と、この炭酸ガス不透過性を有する層71上に例えばメタクレゾールパープル、オルトクレゾールフタレイン、炭酸ナトリウム、ポリビニルアセタール樹脂、微結晶セルロース、及び水からなる炭酸ガス検知用インキ組成物を円形状のパターンでスクリーン印刷により塗布して得られた指示部2と、炭酸ガス不透過性を有する層71上に設けられた指示部2を封止するように形成された、例えばポリエチレンフィルムからなり、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層73とから構成される。
ここで、炭酸ガス不透過性とは、50(ml/m2・24hr)未満の炭酸ガス透過率を有することをいう。
また、炭酸ガス透過性とは、50(ml/m2・24hr)以上の炭酸ガス透過率を有することをいう。
この炭酸ガスインジケーター70は、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層73側からのみ炭酸ガスを透過して検知し、支持体側からは炭酸ガスを透過しない構成を有する。例えば支持体として包装体の外装体等を使用し、炭酸ガス不透過性を有する層71を外側に、制御された炭酸ガス透過性を有する層73が内側になるように包装体を作成し、この炭酸ガスインジケーター70が包装体内部で機能するように、包装体を構成することができる。このようにして得られた包装体は、雰囲気の変化に対する応答性に優れ、かつ炭酸ガスの保持性が良好であるため内容物の保存性に優れる。
また、例えば包装体を構成する場合、炭酸ガスを不透過にすべき層の炭酸ガス透過率が50(ml/m2・24hr)より高いと、包装体内の炭酸ガス雰囲気を保持することができない。
本発明に使用可能な炭酸ガス透過率が50(ml/m2・24hr)以下の樹脂フィルムとしては、ポリエステル(PET)フィルムやナイロン(Ny)フィルム等の合成樹脂からなる基材フィルム上にシリカやアルミナ等を蒸着した透明蒸着フィルム、及びポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)フィルム等があげられる。
これらのフィルムは単独であるいは積層して使用することができる。また、使用目的に応じた強度や耐熱性等を得るために他の樹脂フィルムを積層することができる。例えば、突き刺し強度を得るために、ナイロンフィルム等を積層することができる。
本発明に用いられる表面層としては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン類があげられる。なお、低密度ポリエチレンや未延伸ポリプロピレンはヒートシール性を有しており、包装体内層として最適である。
指示部が印刷された支持体と、炭酸ガス透過率が50(ml/m2・24hr)以下のフィルムと、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有するフィルム、及びその他のフィルムを貼り合わせる方法としては、公知の方式が利用可能であり、例えば接着剤を用いたドライラミネーションが利用可能である。
図6に、本発明にかかるガス置換包装体の一形態を表す図を示す。図示するように、このガス置換包装体20は、薬液を収納した二酸化炭素透過性の例えば0.910ないし0.925g/cm3の低密度ポリエチレン製の容器11と、図3と同様の炭酸ガスインジケーター10とを、置換ガスとして窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし10容量%混合ガス13を用いて、炭酸ガス不透過性の積層フィルムからなる外装体12に封入した構成を有する。
この包装体中のインジケーターの指示部2の表示色は、封入時には黄色を呈している。しかしながら、包装体を開封すると、包装体内の炭酸ガス濃度が低下する。このため、インジケーター10周囲のガス雰囲気が変化して、指示部2の表示色の色調が黄色から茶色、さらには紫色へと外部炭酸ガス濃度の変化により指示部のpHの変化に応じて変化する。この色調の変化にかかる時間は、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせて、例えばインジケーター10の表面層3の厚さを調整することなどにより制御されている。このため、色調の変化を視認することにより、内容物が使用可能か、使用不可能かを容易に確認することができる。
図7には、本発明にかかるガス置換包装体の一形態を示す。
図示するように、包装体30は、薬液を収納した二酸化炭素透過性の例えば0.910ないし0.925g/cm3の低密度ポリエチレン製の容器14の表面に、容器14の外装部を支持体としてスクリーン印刷により形成された指示部2と、この指示部2上に被覆された、pH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層5とを有する炭酸ガスインジケーター18を設け、置換ガスとして窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし10容量%混合ガス13を用いて、炭酸ガス不透過性の積層フィルムからなる外装体12で封入した構成を有する。また、被覆層5を設けない以外は、図7の包装体30と同様の構成を有する包装体とすることもできる。
この包装体30でも、図6に示す包装体と同様に、この表示色の色調の変化を視認することにより、内容物が使用可能か、あるいは使用不可能かを、容易に確認することができる。
なお、炭酸ガスインジケーター18の代わりに、上述の炭酸ガスインジケーターの第2の例を適用することができる。
図8には、本発明にかかるガス置換包装体の一形態を表す図を示す。
図6、図7に示した包装体以外に、図8に示すように指示部2を外装体12に印刷、または指示部2を設けた支持体1を表面層で覆ったインジケーターを外装体12に接着する等の方法で、包装体と一体化して使用しても良い。
この包装体40は、炭酸ガス不透過性の積層フィルムからなる外装体12と、外装体12内面に、外装体12を支持体として例えばスクリーン印刷により設けられた指示部2とpH指示薬の変色時間を、内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する表面層6をもつ炭酸ガスインジケーターとから構成される。この包装体40は、例えば2枚の積層フィルムを指示部2を内側にして配し、その間に内容物16を配置した後、窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし10容量%混合ガス13で置換しながら、外装体12周辺をヒートシールにより気密に封止することにより形成され得る。
図9には、本発明にかかるガス置換包装体の一形態に使用し得る炭酸ガスインジケーターの構造の一例を表す図を示す。
外装体12を支持体として、指示部2を印刷したインジケーターの場合、図9に示すように、外装体12を構成する炭酸ガス不透過性材料31のガスバリアー層32の内面に指示部2を設け、指示部2の内面側を、表面層として、pH指示薬の変色時間を、該内容物が使用不可能な状態に十分近づくまでの時間に合わせる炭酸ガス透過性を有する保護フィルム33で覆うことも可能である。
このように指示部2が露出しない構成とすることにより、指示部2が直接、容器又は内容物と接触することがなく、また製造工程中や輸送中に指示部2が摩耗することを防ぐことができる。
図8では、外装体に炭酸ガスインジケーターを設けた例を示したが、開封後に外装体が破棄されることを考慮すると、炭酸ガスインジケーターは、好ましくは外装体内に単独で、より好ましくは内容物を収容し得る容器上に配置されることが好ましい。
本発明の方法により得られる包装体は、外装材を開封後、内容物の変質する時間すなわち内容物が安全かつ有効に利用できる期間を炭酸ガスインジケーターの色調変化によって指示・確認できるものである。しかも、包装体自体は、指示部を表面層で完全に覆っているので、密着性・耐光性・耐熱性がある。つまり、印刷層は外的衝撃に弱く、剥離し易いが、本発明では、指示部は表面層で被覆されているので、剥離する心配はない。さらに、指示部を構成する組成物は、光、熱によって変質する成分を含むこともあるが、指示部は表面層で覆われているので、これらの成分を用いる場合も、光、熱の照射によるそれらの変質を軽減することができる。
参考例及び試験例
以下、参考例1ないし8を示し、次に試験例として、二酸化炭素含有量に対する呈色変化を調べた。
参考例1
下記組成を有する炭酸ガス検知用インキ組成1を、ペイントコンディショナー等で微細分散させることによりインキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成1
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
微結晶セルロース 11g
水 70g
支持体として、秤量140g/m2のJIS規格 P 3801 化学分析用濾紙を使用し、この上に、スクリーン印刷法により塗布し、70℃で1時間乾燥し、インジケーターを形成した。
次に、塩化ビニリデンコートポリアミドフィルム(厚さ25μm、(株)興人製:ポニール)/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ50μm、密度0.930g/cm3((株)三井化学製:ウルトゼックス)の炭酸ガスバリア性の積層フィルム(炭酸ガス透過率:0.3ml/m2・24時間)を用い、内容量50mlの袋状物を作成した。得られた袋中に、上述のインジケーターと、窒素ガスと炭酸ガスと大気との混合ガスとを、その炭酸ガスの濃度を種々変化させて各々封入し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
参考例2
参考例1において、炭酸ガス検知用インキ組成物1を下記組成の炭酸ガス検知用インキ組成物2に変更し、また支持体を厚さ12μmのポリエステルフィルム(ユニチカ(株)製:エンブレム)に変更する以外は同様にして、試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成2
メタクレゾールパープル 0.1g
水酸化ナトリウム 1.0g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
微結晶セルロース 11g
水 70g
参考例3
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を炭酸ガス検知用インキ組成3に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成3
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
水 78.8g
参考例4
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を炭酸ガス検知用インキ組成4に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成4
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 19.7g
水 78.8g
グリセリン 11g
参考例5
参考例4における炭酸ガス検知用インキ組成4を炭酸ガス検知用インキ組成5に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成5
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 19.7g
微結晶セルロース 11g
酢酸2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチル78.8g
グリセリン 11g
Figure 2005029263
表3に示すように、本発明に用いられる炭酸ガス検知用インキ組成物を用いると、ガス雰囲気の変化を容易に視認し得る色調変化が得られる。
参考例6
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を下記炭酸ガス検知用インキ組成6に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果は以下の通りであった。
炭酸ガス検知用インキ組成6
クレゾールレッド 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 19.7g
水 78.8g
その呈色性は、炭酸ガスがある雰囲気では赤茶色、炭酸ガスのない雰囲気では赤紫色であった。
参考例7
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成物1を下記炭酸ガス検知用インキ組成物7に変更した以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果は以下の通りであった。
炭酸ガス検知用インキ組成7
ブロモチモールブルー 0.1g
ウレタン樹脂 26.1g
水 61.3g
その呈色性は、炭酸ガスがある雰囲気では青色、炭酸ガスのない雰囲気では紫色であった。
参考例8
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を下記炭酸ガス検知用インキ組成8に変更した以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果は以下の通りであった。
炭酸ガス検知用インキ組成8
α−ナフトールフタレイン 0.1g
ウレタン樹脂 26.2g
微結晶セルロース 11g
水 61.3g
その呈色性は、炭酸ガスがある雰囲気では水色、炭酸ガスのない雰囲気では青色であった。
実施例
実施例1
12μmの厚さを有するポリエチレンテレフタレート層(ユニチカ(株)製:「エンブレム」)とこの層上に設けられた接着層(東洋モートン(株)製:「AD−393/TCS」、厚さ:5μm)と、剥離可能な支持シート(岩田レーベル製:ニスコーティングタックラベル、50μm)とを有する20mm×20mmのタックシールを用意し、ポリエチレンテレフタレート層表面中央部に、下記の処方からなるインキ組成物を、10mm×l0mmの円形状に1μmの厚さでグラビア印刷法で印刷して、含水量0.5g毎の指示部を形成させた。指示部が形成された層上に、線状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE、厚さ60μm、炭酸ガス透過率6900ml/m2・24時間)を表面層としてドライラミネートにより積層して、タックシール型インジケーターを得た。
その断面の構成は、支持シート/接着層/ポリエチレンテレフタレート(PET)(12μm)/インジケーターインキ/LLDPE(60μm)となっている。
インジケーターインキ処方
メタクレゾールパープル 0.9g
水酸化ナトリウム 3.1g
グリセリン 4.5g
水 100.0g
得られたタックシール型炭酸ガスインジケーターを、図10に示すような連通可能な隔壁を有する薬液用容器約20cm×30cmの大きさを持つダブルバッグ90の吊り具94横に貼付し、これを例えば2つ折りにして、ナイロン(厚さ15μm)/ポリビニルアルコール(厚さ18μm)/ポリエチレン(厚さ60μm)の約26×28cmの大きさの積層フィルム袋体中に入れ、炭酸ガス10容量%及び空気90容量%混合ガスでガス置換包装し、図7と同様の構成を有する包装体を得た。
なお、図示するようにこのダブルバッグ90は、周縁を封止された1対のフィルムから構成される袋形状を有し、且つその袋内部を第1室92、第2室93に区分する連通可能な隔壁91を有する。フィルムの層構成は、外層から順に、110μmのLLDPE(三井化学株式会社製)・20μmのPP(三井化学株式会社製)・LLDPE(三井化学株式会社製)である。このバッグの第1室92及び第2室93には、各々、下記組成の薬液が収容されている。
第1室の薬液組成
オキシグルタチオン 0.09g
デキストロース 0.46g
塩化ナトリウム 3.32g
塩化カリウム 0.19g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
滅菌精製水 全体を150mlとする量
pH 4.5
第2室の薬液組成
炭酸水素ナトリウム 1.05g
酢酸ナトリウム3水和物 0.30g
クエン酸ナトリウム2水和物 0.50g
塩化カルシウム2水和物 0.08g
塩化マグネシウム6水和物 0.10g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
滅菌精製水 全体を350mlとする量
pH 7.8
この第1室と第2室に収容された薬液は、混合直後のpHは7.45であり、そのpHが7.1〜8.1の範囲内にあると十分且つ有効に使用することができる。このpH8.1を越えると、使用時に薬液の目的とする効果が発揮できないなどの問題がある。
また、ダブルバック90の第1室92側の端部にはフック等に吊り下げ可能な吊り具94が設けられている。また、第2室93側の端部には、第2室93と連通した取り出し口95及びこの取り出し口を開閉可能なキャップ96が設けられている。
同様の包装体を合計で7つ作成し、これらを同時に開封し、隔壁を破って2液を混合し、開封直後、30分後、1時間後、2時間後、3時間後、6時間後、及び12時間後に、薬液用容器内の空間に存在し、この薬液と平衡を保ったCO2を含む気体についてそのCO2濃度を測定し、また、そのときの薬液のpHを測定した。その結果を下記表4に示す。また、そのときのインジケーターの色調を下記表4に併せて示す。
Figure 2005029263
表4から明らかなように、薬液用容器内の混合された薬液と平衡を保つ気体のCO2濃度が経時的に徐々に低下し、包装体を開封後6時間経過後には、そのCO2濃度が0.1%及びそのpHが8.1となった。また、インジケーターの指示部は、開封直後黄色であったものが、2時間後に茶色となり、6時間後には青色に変化していた。このように、インジケーターが黄色、及び茶色のときはpHが7.7ないし8.0であり、十分に使用可能であった。また青色のとき、使用不可能な状態に十分近づいた状態(pH8.1)、あるいは使用不可能な状態(pH8.1より大きい値)であることがわかった。
比較例1
実施例1おいて表面層として利用したLLDPE(厚さ60μm、炭酸ガス透過率6900ml/m2・24時間)の代わりに、LLDPE(厚さ25μm、炭酸ガス透過率15000m/m2・24時間)用いて同様にして、タックシール型炭酸ガスインジケーターを得た。
得られたタックシール型炭酸ガスインジケーターを用いて、実施例1と同様にして包装体を作成し、同様にして薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表5に示す。
Figure 2005029263
上記表5に示すように、比較例1では、インジケーター色調が2時間で青色に変色してしまうために、まだ薬液が十分に使用できる場合(pH7.9)でも、誤って使用できないと判断をするという不利点があった。
実施例2
実施例1と同一のLLDPE(厚さ30μm)、COC(環状オレフィンコポリマー、厚さ30μm(三井化学(株)製:「アペル」)及び実施例1と同一のLDPE(厚さ30μm)からなる積層フィルム(炭酸ガス透過率490ml/m2・24時間)を2枚重ね合わせ、その三方をヒートシールして袋状物を作成し、この袋内に実施例1のインキ組成物と同一組成の液状物を封入後、残りの一方をヒートシールして、液状の炭酸ガスインジケーターを得た。
液状インジケーター処方
メタクレゾールパープル 0.9g
水酸化ナトリウム 3.1g
グリセリン 4.5g
水 100.0g
得られた液状の炭酸ガスインジケーターを用いて、実施例1と同様にして包装体を作成し、同様にして薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表6に示す。
Figure 2005029263
上記表に示すように、実施例1と同様の結果が得られ、インジケーターが黄色、及び茶色のときは薬液が十分に使用可能であることがわかり、また青色になると薬液が、使用不可能な状態に十分近づいた状態(pH8.1)、あるいは使用不可能な状態(pH8.1より大きい値)であることがわかった。
比較例2
LLDPE/COC/LLDPEからなる積層フィルムの代わりに、LLDPE(厚さ60μm、炭酸ガス透過率6900m)m2・24時間)を用いて同様にして、液状の炭酸ガスインジケーターを得た。
得られた液体状の内容液インジケーターを用いて、実施例1と同様にして包装体を作成し、同様にして薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表7に示す。
Figure 2005029263
比較例2では、上記比較例1と同様に、インジケーター色調が2時間で青色に変色してしまうために、まだ薬液が十分使用できる場合(pH7.9)でも、誤って使用できないと判断をするという不利点があった。
実施例3
実施例1と同様の組成を有する炭酸ガス検知インキをペイントコンディショナー等で微細分散させることによりインク組成物を得た。支持体として分析用濾紙を用意し、濾紙上にスクリーン印刷法により、1×1cm2の面積に1μmの厚さでインク層を塗布し、70℃1時間乾燥することにより、指示部を形成した。
指示部が形成された濾紙を、延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm(三井化学(株)製:「B355」)、ポリビニルアルコール(PVA)(厚さ20μm(日本合成ゴム(株)製:「ポプロン」)及びLLDPE(厚さ20μm)からなる積層フィルム(炭酸ガス透過率490ml/m2・24時間)の2枚の間に挟み、フィルムの4方をシールして袋状体(2×2cm2)内に収納して、炭酸ガスインジケーターを得た。
以下の処方を有する重炭酸塩含有薬液を、薬液用容器として、厚さ400μmのLDPE(三井化学株式会社製)製アンプル容器に充填して閉塞した。得られたアンプルを熱水シャワーにて滅菌した。
重炭酸塩含有薬液組成1
炭酸水素ナトリウム 7g
水 93g
pH 7.9
このアンプル内に収容された薬液は、pHが7.9〜8.6の範囲内にあると重炭酸塩薬液として十分安全に使用できる。
次いで、炭酸ガスインジケーターを、上記アンプル容器の表面に、東洋モートン(株)製:「ADG93/TCS」を接着剤として用いて貼付し、得られた容器を、12μmの厚さを有するシリカ蒸着ポリエステルフィルム、12μmの厚さを有するシリカ蒸着ポリエステルフィルム及び25μmの厚さを有するLLDPEからなる炭酸ガスバリア性の積層フィルム(炭酸ガス透過率0.3ml/m2・24時間)製の袋中に入れ、袋内を炭酸ガス50容量%及び空気50容量%からなる混合ガスで置換して包装して、炭酸ガス置換包装された包装体を得た。
同様の包装体を合計で7つ作成し、これらを同時に開封して、開封直後、1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、及び6日後のワンバック内の空間に存在する気体のCO2濃度とpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表8に示す。
Figure 2005029263
上記表8から明らかなように、アンプル内の薬液と平衡を保っている気体中のCO2濃度が経時的に徐々に低下し、包装体を開封後5日経過後には、CO2濃度が5.0%及びそのpHが8.6となった。また、インジケーターの指示部は、開封直後黄色であったものが、3日後に茶色となり、5日後には青色に変化していた。このように、インジケーターが黄色、及び茶色のときはpHが8.1ないし8.5なので、十分に使用可能であり、青色になるとpHが8.6以上となるため、使用不可能な状態に十分近い状態である(pH8.6)か、あるいは使用できない状態である(pH8.6より大きい)ことがわかった。
比較例3
OPP/PVA/LLDPE積層フィルム製の袋状物の代わりに、有孔ポリエチレン袋(2×2cm2、大気が自由に出入りできるものであるため炭酸ガス透過率は測定できない)を使用して実施例3と同様にして、ペーパー印刷炭酸ガスインジケーターを得た。
得られたペーパー印刷炭酸ガスインジケーターを用いて、実施例3と同様にして7つの包装体を作成し、実施例1と同様にして薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表9に示す。
Figure 2005029263
比較例3では、インジケーター色調が4時間で青色に変色してしまうために、まだpHが8.1であり、薬液が十分使用できる場合でも、誤って使用できないと判断をするという不利点があった。
実施例4
炭酸ガス検知インキを結晶セルロース等で微細分散させることにより粉末形態のインキ組成物を得た。
得られた粉末を、実施例3と同様の2枚の積層フィルムを用いて得られたシール袋(2×2cm2)に充填し、四方をシールすることにより、粉末形態の炭酸ガスインジケーターを得た。
得られた炭酸ガスインジケーターを用いて、実施例3と同様にして7つの包装体を作成し、実施例3と同様にして薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表10に示す。
インジケーターの色が黄色であることを確認した後、実施例3と同様にして、薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表10に示す。
Figure 2005029263
上記表から明らかなように、ワンバック内の薬液と平衡を保っている気体中のCO2濃度が経時的に徐々に低下し、包装体を開封後5日経過後には、CO2濃度が5.0%及びそのpHが8.6となった。また、インジケーターの指示部は、開封直後黄色であったものが、3日後に茶色となり、5日後には青色に変化していた。このように、インジケーターが黄色、及び茶色のときはpHが8.1ないし8.5なので、十分に使用可能であり、青色になるとpHが8.6以上となるため、すぐに使用できなくなる状態であるか、あるいは使用できない状態であることがわかった。
比較例4
実施例3と同様の2枚の積層フィルムの代わりに、比較例3と同様の有孔ポリエチレン袋(2×2cm2)使用したこと以外は実施例4と同様にして粉末形態の炭酸ガスインジケーターを得た。
得られた炭酸ガスインジケーターを用いて、実施例3と同様にして7つの包装体を作成し、実施例3と同様にして薬液用容器内の空間に存在する気体のCO2濃度と薬液のpHとを測定し、インジケーターの色調変化を観察した。得られた結果を下記表11に示す。
Figure 2005029263
比較例3では、インジケーター色調が6時間で青色に変色してしまうために、まだpHが8.1であり、薬液が十分使用できる場合でも、誤って使用できないと判断をするという不利点があった。
表に示すように、この場合は、6時間でインジケーター色は青色に変色するために製品が使用できないと間違って判断してしまう。
本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの一態様を表す断面図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの一態様を表す断面図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの一態様を表す断面図 図3の断面図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの一態様を表す断面図 本発明にかかるガス置換包装体の一態様を表す図 本発明にかかるガス置換包装体の一態様を示す図 本発明にかかるガス置換包装体の一態様を示す図 本発明にかかるガス置換包装体の一態様に使用し得る炭酸ガスインジケーターの構造の一例を表す図 本発明に用いられる薬液用容器を表す上面図
符号の説明
1…支持体
2,62,65…指示部
3,5,6…表面層
10…インジケーター
11,14,16…薬液用容器
12…外装体
13…炭酸ガス含有ガス

Claims (16)

  1. 炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、該内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示する方法であって、
    該包装体内に、内容物と共に、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有する部材でpH指示薬を含む指示部を被覆してなる炭酸ガスインジケーターを配置し、
    該外装体を開封した後に、内容物が使用不可能な状態に十分近づいたことを、該炭酸ガスの色調変化によって指示することを特徴とする方法。
  2. 前記内容物は、前記炭酸ガス雰囲気と平衡に保たれた重炭酸塩含有薬液であり、かつ炭酸ガス透過性を有する部分を含むプラスチック製の薬液用容器に収容されて、該包装体に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記薬液用容器は、各々独立して薬液を収容し得る2以上の収容室を有し、かつ隣接する室間に連通可能な隔壁をもつ複室容器から構成され、第1室は炭酸水素ナトリウム及び塩化ナトリウムを含む溶液を、第2室は硫酸マグネシウムあるいは塩化マグネシウムと、グルコースとを含む溶液を収容することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記薬液用容器は、各々独立して薬液を収容し得る2以上の収容室を有し、かつ隣接する室間に連通可能な隔壁をもつ複室容器から構成され、第1室は炭酸水素ナトリウム及びクエン酸を含む溶液、第2室はオキシグルタチオンを含む溶液を収容することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 前記指示部は、粉末状または印刷層であり、さらに保湿剤を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記指示部は、液体、及び錠剤のうち1つであり、さらに溶媒を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記指示部は、印刷層であり、支持体上に、pH指示薬、結合剤、及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記指示部は、印刷層であり、支持体上に、pH指示薬、結合剤、及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成されることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記支持体は、前記薬液用容器の一部及び該薬液用容器に貼着可能な支持シートのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記炭酸ガス検知用インキ組成物は、吸水剤及びアルカリ性物質のうち少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記溶媒は、水及びアルコールのうち少なくとも1種であることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記結合剤は、水及びアルコールのうち少なくとも1種に溶解または分散する性質を有することを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記請求項1ないし12に記載の方法に使用される炭酸ガスインジケーター。
  14. 請求項13に記載の炭酸ガスインジケーターと、前記内容物を含んだ炭酸ガス透過性を有する部分を含む容器とを、炭酸ガス雰囲気を有する炭酸ガス不透過性の外装体内に配置したことを特徴とする包装体。
  15. 前記容器の内容物は、重炭酸塩含有薬液であることを特徴とする請求項14に記載の包装体。
  16. 請求項13に記載の炭酸ガスインジケーターを、炭酸ガス雰囲気を有する外装体内に内容物が包装された包装体を開封した後に、該内容物が使用可能か使用不可能であるかを指示するために使用する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017526937A (ja) * 2014-05-30 2017-09-14 センサー・インターナショナル,エルエルシー 曝露を表示するための二酸化炭素感知変色性染料、その様な染料を作る及び使用する方法、及びその様な染料を組み入れた機器

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